JP2000254543A - 炭化珪素研磨剤の再生処理方法及び研磨剤 - Google Patents

炭化珪素研磨剤の再生処理方法及び研磨剤

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JP2000254543A
JP2000254543A JP11066099A JP6609999A JP2000254543A JP 2000254543 A JP2000254543 A JP 2000254543A JP 11066099 A JP11066099 A JP 11066099A JP 6609999 A JP6609999 A JP 6609999A JP 2000254543 A JP2000254543 A JP 2000254543A
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Takanori Ochiai
孝則 落合
Setsuo Tani
勢津夫 谷
Tsugunobu Shigenaga
次伸 重永
Noriyuki Motai
規至 馬渡
Hiromitsu Tagi
宏光 多木
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MIKURA BUSSAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭化珪素(SiC)研磨剤成分を主体とする
研磨、研削廃液から使用済み研磨剤を高純度で効率的に
再生する処理方法と再生された研磨剤。 【解決手段】 研磨、研削廃液を真空式ドラムフィルタ
ー1、で研磨剤成分と不純物と溶液に固液分離し、炭化
珪素(SiC)を主体とする固形分を水とともに分散槽
2で分散させ篩3により粗い異物を除去し、その後、再
度、研磨剤固形分を水に分散させたのち除鉄機5で鉄分
を除去し、その後、湿式分級機6により研磨剤と不純物
に分離し、その後、乾燥機8で乾燥し、その粉末を振動
篩9で粒度を揃える処理方法によれば歩留が高く安価で
安定した品質の研磨剤が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化珪素(Si
C)研磨剤を用いた半導体用シリコンウエハーや水晶、
エレクトロニクス用セラミックス、ガラス等を研磨、研
削した廃液から使用済み研磨剤の再生処理方法及び再生
された研磨剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、工業用研磨剤として使用される研
磨剤(砥粒)は、被研磨、研削物に応じてそれぞれ適し
た材料の組成物から選ばれていた。例えば、SiCは汎
用的な研磨剤の一つであって、主として珪石、珪砂から
なる酸化珪素質原料とコークスを電気抵抗炉で反応生成
させた塊を粉砕整粒したもので、α型炭化珪素結晶から
なり緑あるいは黒色をおびている。これらは、半導体用
シリコンウエハーや水晶、エレクトロニクス用セラミッ
クス、ガラス等のラッピング剤の主流をしめている。一
般に研磨、研削に使用される研磨剤の性能はその硬度、
粒径と分布、さらには粒子形状によって研削速度、研削
量、表面粗さ、スクラッチ等で決定づけられる。このう
ち、硬度は研磨剤の材料が本来もっている性能によつて
決まるものである。従って、同じ材料については、粒径
とその分布、さらには粒子形状によって性能を調整する
ようになっている。
【0003】特に、粒径は研磨剤の性能に最も大きな影
響を持つ要因である。粒径が大きいと研磨、研削効率は
高いが、研磨、研削面が粗くなり、スクラッチ、チッピ
ング等の欠陥が多くなる。一方、粒径の小さいものは研
磨、研削面の粗さは良好になるが、研磨、研削速度が落
ちるため通常粗研磨を施した後のいわゆる仕上げ用に使
用されいる。さらに、実際に製造されている研磨剤は粒
径分布を持っており、粗粒から細粒までを含むものであ
り、粒径分布は重要な一つの要因である。粗大粒子の存
在はスクラッチ(引っ掻きキズ)の原因となることが多
く十分な管理が必要である。また、極端な細粒は研磨、
研削に寄与しないので不要であるばかりか、その量が多
いと研磨、研削作用を阻害してむしろ悪い影響を及ぼ
す。従って、粒径分布は安定したものが研磨、研削速度
と研磨面の品質のバランスが良いとされており分級の大
切さが重要視されている。また、粒子形状の研磨、研削
性能に及ぼす影響は大きく、球形に近いものより扁平が
かったもの、あるいはエッジ、角を持ったものが研磨剤
として良好なものとされている。
【0004】以上のように、粒子形状、粒径およびその
分布の組み合わせよって、研磨、研削速度と研磨面の品
質がほぼ決定されているが、本来両者は、研磨、研削速
度が大きくなれば反対に研磨面が粗くなるという二律背
反する性質を持つもので両者のバランスをとった最適な
粒子形状と粒径が要求されている。
【0005】しかし、前記のような従来の研磨剤におい
ては、種々の問題点を考慮しながら製造されてきた。し
かし、このような前記研磨剤は、研磨、研削時における
スクラッチやチッピングの発生を防止するため、研磨剤
の使用回数を極度に減らしているのが現状であつた。従
って、現在の研磨、研削に掛かるコストは非常に高価
で、しかも限りある貴重な資源を浪費してしまう問題点
があった。一方、一旦使用された研磨剤は、研磨、研削
時に被研磨物から発生するシリコンやセラミックス等の
切削屑、そしてラップ盤、ワイヤソウ等から発生する鉄
粉、さらには研磨剤自身が摩耗して発生する微粒子等の
不純物が混在した状態になっているため、廃棄物として
処理されているのが現状であつた。そこでこれらの問題
を解決するため、研磨剤の回収方法も提案されている。
(特開平08−003543号)
【0006】本発明は前記従来の問題点を解決するもの
で、その目的は、従来からの高い研磨、研削性能を失う
ことなく、かつ製造歩留が高く生産性や品質に優れた研
磨剤を安価に再生することが出来、さらには研磨剤廃棄
物の減量化に大きく貢献し得る事が可能な、炭化珪素研
磨剤の再生処理方法及び研磨剤を提供することを目的と
するものである。一般に研磨、研削後の廃液は、どろど
ろの固形分として研磨剤である炭化珪素(SiC)と、
研磨機あるいは研削機等からの鉄(Fe)と、被研磨、
研削物からの不純物等が含まれている。この廃液の処理
として、従来は、大型の沈降槽をいくつも用いて固液分
離し、上澄み液は濾過後再使用し、固形分は廃棄処分し
ていた。しかし、このような処理では、有効資源の無駄
であるばかりでなく、環境保全上にも問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するもので、炭化珪素(SiC)を主体とする
研磨剤で研磨、研削後の廃液を処理して、新しく研磨剤
を高純度で効率的に再生する処理方法及び再生された研
磨剤に関するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明に係る研磨剤廃液の処理方法は、炭化珪素(Si
C)研磨剤を主体とするシリコンウエハーや水晶、エレ
クトロニクス用セラミックス、ガラス等の研磨、研削廃
液を真空式ドラムフィルターで研磨剤成分と他の不純物
の混合物と溶液に固液分離し、前記研磨剤成分と他の不
純物の混合物の固形分を水に分散させ篩いにより粗い異
物を除去し、その後、再度、研磨剤固形分を水に分散さ
せたのち磁力で鉄分を除去し、その後、湿式分級機によ
り研磨剤と他の不純物に分離し、次いで、研磨剤成分を
乾燥して規定値内の粒子径に分級し研磨剤を再生するこ
とを特徴としている。
【0009】この再生された研磨剤は、炭化珪素(Si
C)成分からなり、そのままシリコンウエハーや水晶、
エレクトロニクス用セラミックス、ガラス等の研磨、研
削工程での研磨剤として十分に再利用できる純度を保持
している。また、再生した炭化珪素(SiC)研磨剤
に、粒度の異なる炭化珪素(SiC)成分を適宜加えて
不活性ガス雰囲気中で熱処理を施こすことによって広い
範囲の研磨剤としての用途も期待できる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、研磨剤の基材として、使用済みの炭化珪素(Si
C)成分から成る研磨剤と研磨、研削によって発生した
不純物が混在する研磨、研削廃液を、真空式ドラムフィ
ルターで炭化珪素(SiC)成分と他の不純物の混合物
と溶液に固液分離し、前記、炭化珪素(SiC)成分と
他の不純物の混合物を主体とする固形分を水に分散させ
篩いにより粗い異物を除去し、その後、再度、研磨剤固
形分を水に分散させたのち磁力で鉄分を除去し、その
後、湿式分級機により研磨剤と他の不純物に分離し、次
いで、研磨剤成分を乾燥し規定値内の粒子径に分級して
研磨剤を再生する工程を備えた構成から成るものであ
る。
【0011】尚、真空式ドラムフィルターを用いること
により研磨剤成分と他の不純物の混合物と溶液に固液分
離することが可能であり、炭化珪素(SiC)成分の混
合物を主体とする研磨剤としての優れた作用効果をもつ
た原料粉末となる。次いで炭化珪素(SiC)成分の混
合物を主体とする固形分を水に分散させ篩を用いること
により粗い異物を除去する作用を有する。その後、再
度、研磨剤固形分を水に分散させたのち磁力で鉄分を除
去することにより、完全に鉄分を除去する作用を有す
る。次いで、湿式分級機を用いることにより研磨剤粉末
と他の不純物に分離する作用を有する。その後、研磨剤
成分を乾燥し規定値内の粒子径に分級することにより、
純度が高く粒子径が揃った研磨剤の粉末を得る作用があ
る。
【0012】本発明の請求項2に記載の発明は、真空式
ドラムフィルターの濾材気孔径が3μm〜10μmの範
囲内にある構成から成るものである。尚、真空式ドラム
フィルターの濾材気孔径が3μm〜10μmの範囲内に
あることにより研磨剤廃液中の粒子径の異なる固形分を
正確に抽出する作用がある。尚、3μm未満においては
微粒子の粉末がフイルターの表面に付着し、濾材の機能
を著しく低下させるため好ましくない、また、10μm
以上においては微粒子の粉末が濾材の内部に堆積し、目
詰まりを発生させ、濾過速度を低下させるため好ましく
ない。
【0013】本発明の請求項3に記載の発明は、再生さ
れた炭化珪素(SiC)成分の研磨剤成分に対して、粒
度の異なる炭化珪素(SiC)成分を添加し不活性ガス
雰囲気中で熱処理を施こしたことを備えた構成から成る
ものである。尚、前記、粒度の異なる炭化珪素(Si
C)成分を添加し不活性ガス雰囲気中で熱処理を施すこ
とによって広い粒度範囲の研磨剤を得る良好な作用効果
がある。添加成分の動作として、粒度の異なる炭化珪素
(SiC)成分の添加は、再生された研磨剤の粒度範囲
を広げ研磨効果を高める作用がある。不活性ガス雰囲気
中で熱処理を施すことによって炭化珪素(SiC)の粒
子の表面酸化がなく安定したα型炭化珪素結晶相を持つ
作用がある。尚、添加量は約50.0重量パーセント程
度が最適でそれ以上では再生された安価な研磨剤が高価
になる為好ましくない。
【0014】以下、本発明の実施の形態について図1、
図2、図3、図4、(表1)、(表2)、(表3)を用
いて説明する。図1は本発明に係る水晶研磨廃液の処理
方法の一例を詳述する。図1において、水晶研磨後の廃
液(研磨廃液)は、通常、水溶性の潤滑油と、研磨剤と
しての炭化珪素(SiC)成分と、研磨機からの研磨屑
の鉄分と、水晶からの石英と、その他の微量成分を含む
どろどろの液体である。本発明では、この研磨廃液を真
空式ドラムフィルター1で固液分離する。真空式ドラム
フィルター1の濾材の平均気孔径は、表1に示すように
廃液濃度によっても濾過率が異なるので一概に特定でき
ないが、環境基準からいえば濾液中の固形分の含量が2
00ppmをこえると廃棄できなくなる。尚、表1に示
すように、例えば気孔径3μmの濾材では、廃液中の固
形分濃度が廃液原液の約2倍近辺で好適範囲の下限とな
り、気孔径10μmの濾材では、廃液中の固形分濃度が
廃液原液の約1/3近辺で好適範囲の上限となる。即ち
フィルターの平均気孔径は、3μm〜10μmの範囲内
に有ることが研磨剤成分と溶液に分離でき作業性も高ま
り実用的である。尚、分離した溶液はそのまま水晶研磨
工程の研磨液として循環再使用することもできる。
【0015】次いで、固形分を分散槽2内で水と混合
し、撹拌し、希釈分散する。その後、篩3を用い粗い異
物を除去する。次いで 希釈された分散液は、ポンプ4
を介して3500〜8000ガウス程度の磁力を有する
永久磁石を用いた除鉄機5に通し鉄分を除去する。次い
で、湿式分級機6に掛け研磨剤成分と不純物(水晶)に
分離する。これは、粒度分布が、平均粒径12μm程度
である研磨剤成分と、平均粒径が1μm程度である不純
物(水晶)とを比重により分離することができる。分離
された不純物は水とともに抜き取られ排水処理機7へと
送られる。
【0016】その後、乾燥機8(スプレドライヤー)を
用い温度200℃で乾燥し研磨剤粉末を得た。その後、
研磨剤の粒度の分級として振動篩9を用い必要な粒子径
を持った再生研磨剤を得ることが出来る。その成分は、
炭化珪素(SiC)成分で、純度97.0%程度の研磨
剤粉末で、水晶研磨剤としてそのまま再利用できる程度
の純度を有する。この再生された炭化珪素(SiC)成
分の研磨剤は、新しい研磨剤に比べなんら劣ることの無
い研磨剤である。
【0017】また、本発明において、廃液から再生され
た研磨剤は、そのまま各種セラミックの研磨剤として使
用することもできるが、必要に応じて粒度の異なる炭化
珪素(SiC)成分を添加し不活性ガス雰囲気中で熱処
理を施こすことによって各種の広い粒度範囲をもった研
磨剤としての利用もできる。
【0018】
【表1】
【0019】
【実施例1】次に、本発明の具体例を説明する。本実施
例における水晶研磨廃液の処理方法について説明する。
まず、水晶研磨後の廃液200リットルを、真空式ドラ
ムフィルター1として、商品名PCセパレータ(カネボ
ウ製)を用い真空度は600〜640mmHg、濾材に
は平均気孔径2.0μm〜15.0μmの範囲のものを
使用し研磨剤成分と溶液に固液分離した、尚、ドラム上
に付着した固形分はスクレバーで掻きとった。固形分は
約15kg、含水率は10%で、色は灰緑色、平均粒径
12.0μmであった。(濾液はそのまま水晶研磨工程
に循環し再使用することも可能である)固液分離した固
形分は分散槽2内で、粘度を下げるため約100リット
ルの水を注入し希釈分散した。その後、325メッシュ
のナイロン製の篩3を用い粗い試料の破片等の異物を除
去した。次いで、ポンプ4を介して、研磨剤に含まれて
いる鉄成分の除去として、商品名マグクリーン(カネテ
ック製)の除鉄機5で、磁力約3500ガウスの永久磁
石を用いた除鉄機に2回通し鉄分を除去したところ、鉄
分1.6kgが除去された。(鉄分の除去率は約99%
であった)次いで、湿式分級機6として商品名スーパー
クリーン(村田工業製)に掛け研磨剤成分と不純物(水
晶)に分離した。尚、真空式ドラムフィルターの濾材の
気孔径を変化させた実験結果を表1に示した。表1より
明らかな様に、濾材において3.0μm〜10.0μm
の平均気孔径を持つ物が収率も良く非常に良好であっ
た。特に5μmの物が最も品質的に安定していた。
【0020】次いで、研磨剤粉末の乾燥として乾燥機
8、熱風循環式スプレードライヤ(大川原製)で温度2
00℃で乾燥し水分は1%以下の研磨剤を得た。次い
で、研磨剤の規定値の粒子径に整粒するため振動篩9
(日陶科学製)を用い平均粒子径12.0μmの試料を
作製した。
【0021】上記実施例で得られた再生研磨材のX線回
折、粒度分布、顕微鏡観察を実施した、その結果として
X線回折を図2に、粒度分布を図3に、また顕微鏡観察
結果を図4に示した。尚、比較例として新しい未使用の
研磨剤を対比出来るよう各図中に、再生研磨剤のデータ
ーを(a)、新しい身使用の研磨剤のデーターを(b)
として示した。また、解析条件としては X線回折:
(株)島津製作所製X線回折装置XD−1を用い、測定
条件は下記のとおりである。 X線管球 ターゲット :Cu 管電圧 :35 (kV) 管電流 :15 (mA) スリット 発散スリット :1 (deg) 空気散乱防止スリット :1 (deg) 検出スリット :0.30 (mm)
【0022】粒度分布の測定:島津レーザ回折式粒度分
布測定装置(SALD−200V)を用い、測定条件は
下記のとおりである。 サンプリング マニュアル 屈折率 3.00〜0.201 測定回数 2 測定間隔(秒) 2 平均回数 64 測定吸光度範囲 (最大値)0.200,(最小値)
0.010
【0023】顕微鏡観測:オリンパス株式会社製顕微鏡
を用い、倍率は×1000であった。
【0024】図2、図3、図4から明らかなように再生
品研磨剤は、新しい未使用研磨剤のと比較してX線回
折、粒度分布、顕微鏡観察結果の全てに於いて劣ること
が無く、X線ピークパターンではα型炭化珪素結晶のピ
ークが明確に析出していた。また、粒度分布、粒子形に
おいても、殆ど変わりのない状態を示しており、そのま
ま水晶の研磨剤として十分に再使用できる特性を持った
研磨剤であった。
【0025】次いで、上記再生品研磨剤と新しい未使用
研磨剤を用い研磨テストを行った。テスト方法としては
研磨剤を水とラッピングオイルに懸濁させ、ラップ盤を
用いて被研磨物を研磨して性能テスト(研削速度、表面
粗さ、スクラッチ)を次の要領で実施し、その結果を表
2に示した。
【0026】
【表2】
【0027】研削速度−被研磨物として水晶板を10枚
用い、ラッピング機械として不二越社製3インチマシン
を用い、1インチφのワークを加重100g/cm2
回転数60rpm、スラリー注入量100ml/分で研
磨した。研磨用スラリーの組成は、研磨剤500gに対
してラッピングオイル400ml、水2000mlであ
る。表面粗さ−上記被研磨物の研磨後の水晶を粗さ計
(東京精密製)で測定した。スクラッチ−上記被研磨物
の研磨後の水晶を40倍の光学顕微鏡を用い表面のスク
ラッチ状態を調べた。
【0028】表2の結果より明らかなように再生品研磨
剤は新しい未使用研磨剤と比較して研削速度、表面粗
さ、スクラッチ等研磨性能において全く遜色の無いこと
が確認できた。
【0029】
【実施例2】実施例1で得られた再生品研磨剤(12μ
m平均粒子径)成分10kgに対して32μmの平均粒
子径を持った炭化珪素(SiC)成分の研磨剤5kgを
加えボールミルで乾式混合した、その後、温度1300
℃の窒素ガス中(不活性ガス雰囲気)で熱処理を施し
た。得られた研磨剤粉末の粒度は12〜32μmであっ
た。尚、上記では温度1300℃の窒素ガス中(不活性
ガス雰囲気)で熱処理を施したが、温度600〜140
0℃の範囲であれば十分に効果がある。尚、粒子径の異
なる炭化珪素(SiC)成分を添加し熱処理することに
よつて研磨剤の粒度を自由に変化させることが可能であ
る。このようにして得た研磨剤の性能テスト(研削速
度、表面粗さ、スクラッチ)を実施例1と同じ要領で実
施し、その結果を表3に示した。表3の結果より明らか
なように再生品研磨剤に新しい炭化珪素(SiC)成分
を添加し熱処理を施したことによつて粒度の異なる広い
範囲の研磨剤が得られ研削速度は18μm/分、表面粗さ
0.25μm、スクラッチ0/10(10枚テストで不
良0枚)と研磨性能において十分使用が可能であること
が確認できた。
【0030】
【表3】
【0031】
【発明の効果】以上から明らかなように本発明によれ
ば、炭化珪素(SiC)成分から成る研磨剤と研磨、研
削によって発生した不純物が混在する研磨、研削廃液
を、真空式ドラムフィルターで炭化珪素(SiC)研磨
剤成分と他の不純物の混合物と溶液に固液分離し、炭化
珪素(SiC)を主体とする固形分を水に分散させ篩い
により粗い異物を除去し、その後、再度、研磨剤固形分
を水に分散させたのち、磁力で鉄分を除去し、その後、
湿式分級機により研磨剤と不純物に分離し、その後、研
磨剤成分を乾燥して規定値内の粒子径に分級し研磨剤を
再生する研磨廃液の処理方法によれば、廃棄物から新し
い安定した研磨剤を得る有効な効果がある。また、真空
式ドラムフィルターの濾材気孔径が3μm〜10μmの
範囲内にあることにより研磨剤廃液中の粒子径の異なる
固形分を正確に抽出する作用を持った効果がある。
【0032】また、再生された研磨剤成分に対して粒度
の異なる炭化珪素(SiC)成分を添加し不活性ガス雰
囲気中で熱処理を施こすことによって炭化珪素(Si
C)の結晶型が安定し、そして粒度のコントロールが可
能となり、広い用途範囲を持った研磨剤を得る有効な効
果がある。そして、得られた研磨剤は安価で安定した品
質の研磨剤であるという効果を有する。また、廃棄処理
が必要な研磨剤廃棄物を大幅に減少することが出来るた
め産業上多大な利点があり、環境保全技術としてもすぐ
れている、さらに廃棄物処理に要するムダなコストを削
減することも出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水晶研磨廃液の処理方法の一例を
示す工程図
【図2】(a)再生品研磨剤のX線回折図。 (b)新しい未使用研磨剤のX線回折図。
【図3】(a)再生品研磨剤の粒度分布図。 (b)新しい未使用研磨剤の粒度分布図。
【図4】(a)再生品研磨剤の顕微鏡写真。 (b)新しい未使用研磨剤の顕微鏡写真。
【符号の説明】
1……真空式ドラムフィルター 2……分散槽 3……篩 4……ポンプ 5……除鉄機 6……湿式分級機 7……排水処理 8……乾燥機 9……振動篩
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 多木 宏光 宮崎県宮崎市大字島之内7078番地2 Fターム(参考) 3C047 FF08 GG14 GG17 4D071 AA03 AA04 AA30 AA81 AB07 AB19 AB24 AB35 AB42 BA13 BB12 CA03 DA01 DA15

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研磨剤の基材として、使用済みの炭化珪
    素(SiC)成分から成る研磨剤と研磨または研削によ
    って発生した不純物が混在する混合物廃液を、真空式ド
    ラムフィルターで炭化珪素(SiC)成分と他の不純物
    の混合物廃液から、溶液を固液分離し、前記、炭化珪素
    (SiC)成分と他の不純物の混合物を主体とする固形
    分を水に分散させ篩いにより粗い異物を除去し、再度、
    研磨剤固形分を水に分散させたのち、磁力で鉄分を除去
    し、その後、湿式分級機により研磨剤と他の不純物に分
    離し、次いで、研磨剤成分を乾燥して規定値内の粒子径
    に分級することを特徴とした研磨剤の再生処理方法。
  2. 【請求項2】 真空式ドラムフィルターの濾材気孔径が
    3μm〜10μmの範囲内に有ることを特徴とする請求
    項1記載の研磨剤の再生処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の方法によって再生された
    炭化珪素(SiC)成分の研磨剤成分に対して、粒度の
    異なる炭化珪素(SiC)成分を添加し不活性ガス雰囲
    気中で熱処理を施したことを特徴とする研磨剤。
JP11066099A 1999-03-12 1999-03-12 炭化珪素研磨剤の再生処理方法及び研磨剤 Pending JP2000254543A (ja)

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