JPH11125249A - 磁気軸受 - Google Patents

磁気軸受

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JPH11125249A
JPH11125249A JP28950797A JP28950797A JPH11125249A JP H11125249 A JPH11125249 A JP H11125249A JP 28950797 A JP28950797 A JP 28950797A JP 28950797 A JP28950797 A JP 28950797A JP H11125249 A JPH11125249 A JP H11125249A
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JP
Japan
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sleeve
shaft
magnetic bearing
magnetic
electromagnet
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JP28950797A
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English (en)
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Naohiko Takahashi
直彦 高橋
Tadashi Kaneki
忠 金木
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C37/00Cooling of bearings
    • F16C37/005Cooling of bearings of magnetic bearings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C32/00Bearings not otherwise provided for
    • F16C32/04Bearings not otherwise provided for using magnetic or electric supporting means
    • F16C32/0406Magnetic bearings
    • F16C32/044Active magnetic bearings

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Magnetic Bearings And Hydrostatic Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御形磁気軸受システムにおいて、電磁鋼板
部で発生する渦電流損による発熱がシャフトの変形を増
大させないようにする 【解決手段】 制御形磁気軸受に用いられる磁気軸受ス
リーブ10は、電磁石に対向配置された電磁鋼板6と、
これを外周部に設けたスリーブ5を備えて構成され、回
転機器のシャフト1に外嵌して固定される。スリーブ5
は、シャフト1との接触面を中間部のみにした膨出部5
aが内周面の円周方向に設けられ、膨出部5aの両側に
は、全周に及ぶ空隙5bが形成される。この構成によ
り、スリーブ5の端部に偏心が生じても、この部分がシ
ャフト1に接触し難くなる。したがって、不釣り合い振
動の増加を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気軸受に関し、特
に、スリーブの熱変形に起因する振動発生を防止するの
に好適な磁気軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気軸受は、磁気の吸引力又は反発力を
利用して回転軸を支えるもので、永久磁石を利用するタ
イプと、電磁石を利用して軸心の位置を能動的に制御す
るタイプ(以下、「制御形磁気軸受」という)がある。
制御形磁気軸受は、(i) 低駆動トルク、(ii)高速回転に
有利、(iii) 高真空中で使用できる、(iv)広い温度範囲
で使える、(v) 低騒音・長寿命、(vi)潤滑剤の汚染が無
い、(vii) 静剛性が高い、(viii)軸の回転姿勢が変わっ
ても制御できる等の特徴を有している。したがって、制
御形磁気軸受を用いた機器は、潤滑油が不要になる、メ
ンテナンスフリーが可能になる等の利点を有することに
なる。制御形磁気軸受は、シャフト側に電磁鋼板を積層
して磁気回路を構成し、電磁石との間のギャップに生じ
る吸引力によって、シャフトを浮上させる構造になって
いる。シャフト側に電磁鋼板を積層するのは、磁界が交
番することによって生じる渦電流を低減させるためであ
る。積層した電磁鋼板は、スリーブに焼き嵌めされた
後、そのスリーブと共にシャフトに取り付けられ、或い
は、直接、シャフトに焼き嵌めされる。
【0003】図5は制御形磁気軸受の一例を示す断面図
である。回転機器等のシャフト1には、円筒状の磁気軸
受スリーブ2(上記したように、積層した電磁鋼板が設
けられている)が外嵌された状態で固定されている。こ
の磁気軸受スリーブ2に対し、所定の空隙を形成しなが
ら同軸にして電磁石3が配設されている。電磁石3は、
円筒状のヨーク3a、周方向に等間隔でこのヨーク3a
に固定されると共にシャフト1の中心に向けて延びる複
数のコア3b、このコア3bの夫々に巻回された軸受コ
イル3cを備えて構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の磁気軸
受スリーブによれば、低負荷では問題ないが、大電流を
必要とするような不釣り合い量では制御負荷が大きくな
り、渦電流による損失を無視できず、この渦電流によっ
て発生する熱により、シャフトが変形するという問題が
ある。渦電流損による熱変形が不釣り合い振動を増加さ
せるメカニズムについて、図5を用いて説明する。ま
ず、不釣り合い振動が生じると磁気軸受は、振動を抑制
する力を発生させるために軸受コイル3cに流す電流を
増やし、ギャップの磁束密度を上げる。磁束密度が上が
ると渦電流損が増加し、磁気軸受スリーブ2は発熱する
(図5の斜線部)。不釣り合いではなく、重力などの静
負荷の場合は、磁束密度が高い場所は静止側から見てい
つも同じ場所になる。逆に、シャフト1側から見ると磁
束密度が高い部分は固定しないので、磁気軸受スリーブ
2に発生する渦電流損は周方向に一様に分布する。一
方、不釣り合いの場合は、磁束密度が高い場所がシャフ
ト1の回転と共に移動する。静止側から見ると磁束密度
の高い場所は一定しないが、シャフト側から見ると特定
の部分に固定して動かないことになるので、渦電流損が
発生する部分も特定の部分に集中する。したがって、磁
気軸受スリーブ2は周方向に温度分布を持つために熱変
形する。磁気軸受スリーブ2の変形により、シャフト1
も変形する。
【0005】図6はシャフトの熱変形の様子を示し、
(a)はシャフトの全体形状を示し、(b)は軸の物理
的変位を示す。ここでは、軸の変位をスリーブの近傍に
設けた変位センサ4により測定した。シャフト1が変形
すると、新たな不釣り合いが生じるため、磁気軸受シス
テム(不図示の制御装置を含む構成をいう)ではフィー
ドバック制御で不釣り合いを抑制しようとするため、軸
受コイル3cに流れる電流は更に増える。コイル電流が
増えると、更に磁束密度が上がって渦電流損が増え、図
6の(b)のようにシャフト1が熱変形するという連鎖
が無限に続くことになる。つまり、熱変形と不釣り合い
振動制御の間に不必要なポジティブフィードバックのル
ープが形成される(なお、条件によっては、ネガティブ
フィードバックが形成される場合もある)。
【0006】なお、車載用の電動機にあって、その回転
子の鉄心の温度差に起因する大型化の問題を改善して小
型軽量化を図ったものに、特開昭63−245239号
公報及び特開昭64−69239号公報がある。しか
し、これらの技術は、単に鉄心又はシャフトに貫通孔を
設けて通風を行うもので、磁気軸受における渦電流損に
起因して磁気軸受スリーブ及びシャフトが熱変形に至る
問題を解決するものではない。
【0007】本発明の目的は、渦電流損によるスリーブ
の熱変形を防止し、熱変形に起因する不釣り合い振動を
抑制できるようにした磁気軸受を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、磁気軸受スリーブが、電磁石に対して磁
気回路を形成する金属部材とこの金属部材を外周部に設
けたスリーブとを備えて構成され、機器のシャフトに外
嵌して固定された磁気軸受において、前記スリーブは、
前記シャフトに沿った方向の中間部の内径が他の部分の
内径よりも小さい形状を有し、かつ前記中間部の内径部
分のみによって前記シャフトに外嵌して固定されること
を特徴とする磁気軸受を提供する。
【0009】この構成によれば、スリーブの両側の内面
の所定範囲がシャフトに対して隙間を有し、スリーブの
端部が熱変形によって偏心しても、スリーブの端部がシ
ャフトに容易に接触することはなく、シャフトを変形さ
せることがない。したがって、不釣り合い振動の増加を
防止することができる。
【0010】また、本発明は、磁気軸受スリーブが、電
磁石に対して磁気回路を形成する金属部材とこの金属部
材を外周部に設けたスリーブとを備えて構成され、機器
のシャフトに外嵌して固定される磁気軸受において、前
記スリーブは、シャフト軸方向に貫通する溝状の空気通
路が円周方向に複数個設けられていることを特徴とする
磁気軸受を提供する。
【0011】この構成によれば、スリーブの内側にシャ
フトに沿って設けた空気通路を通して冷却用の空気が流
せるようになり、渦電流損によるスリーブの加熱を抑制
し、シャフトに影響を与えるような変形がスリーブに生
じるのを防止することができる。この結果、不釣り合い
振動の増加を防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明に係る磁気軸受の第
1の実施の形態の概略構成を示す断面図である。シャフ
ト1に外嵌されるスリーブ5の外周面には、電磁鋼板6
(金属部材)が嵌め込まれている。この電磁鋼板6とス
リーブ5により磁気軸受スリーブ10が形成される。従
来の磁気軸受スリーブ2(図5)は、その内径が全長に
わたって同一であったため、スリーブ5の内面の全域が
シャフト1に密接していた。これに対し、本発明に係る
スリーブ5は、内面の両端部の内径を大きくして中間部
に膨出部5aを形成し、この両側にシャフト1に対して
空隙5bが形成されるようにしている。膨出部5aは、
円筒状のスリーブ用材料の両端の内面を旋盤で切削する
ことにより形成することができる。このように、スリー
ブ5のシャフト1に密接する部分は、中間部の膨出部5
aのみであるため、スリーブ5が変形して端部が偏心し
ても、空隙幅以上に偏心しない限り、変形力がシャフト
1に付与されることはない。したがって、スリーブ5が
変形しても、変形力が直ちにシャフト1に伝わることは
なく、連動した変形は生じ難くなる。スリーブ5の内周
の中間部に形成された密接部の幅δは、磁気軸受スリー
ブとして要求される強度を確保できる範囲で、可能な限
り狭くすることが望ましい。上記第1の実施の形態によ
れば、スリーブ5の中間部分(中央部分)だけを使って
焼き嵌めし、スリーブ5の熱変形がシャフト1に伝わり
難い構造にしているので、不釣り合い量の度合いを表す
定数Aの値を小さくでき、後記するようにシャフト1の
不釣り合い振動を抑制することができる。
【0013】図2は本発明に係る磁気軸受の第2の実施
の形態の概略構成を示す断面図である。図中、(a)は
シャフト中心軸を通る面で切ったときの断面図であり、
(b)はシャフトに直角な面で切ったときの断面図であ
る。本実施の形態におけるスリーブ7は、その内周に複
数の空気通路8が設けられている。この空気通路8は溝
状を成し、軸方向に設けられると共に円周方向に所定間
隔に設けられている。更に、スリーブ7の外周面には、
第1の実施の形態と同様に、電磁鋼板6が嵌め込まれて
いる。この電磁鋼板6とスリーブ7により磁気軸受スリ
ーブ11が形成される。空気通路8は、冷却空気の経路
として機能し、スリーブ7を冷却することができる。ま
た、図5で説明したように、電磁石とスリーブの間には
空隙が形成されていて、この部分は冷却空気の経路にな
っていたが、冷却空間が空気通路8を加えた広さに拡大
される。この結果、図2の構成によって熱伝達面積は大
きくなり、スリーブ7が冷却され易くなるため、熱変形
を抑制することが可能になる。
【0014】例えば、磁気軸受搭載形圧縮機において
は、4次の危険速度における不釣り合い振動を抑制する
ことが重要である。しかし、従来は、図5,図6で説明
したように、振動を制御するための制御電流による渦電
流損が原因でシャフトが熱変形する問題があり、4次の
危険速度を抑えることができなかった。しかし、上記し
た各実施の形態によるスリーブを採用することにより、
シャフトの熱変形を防止できるため、4次の危険速度を
抑えることが可能になった。
【0015】図3は図2の磁気軸受を或る回転機器に実
装した状態を示す断面図である。円筒状のスリーブ7は
シャフト1に外嵌された状態で固定されている。このス
リーブ7に同軸にして、電磁石3が配設されている。こ
の電磁石3の構成は、図5に示した如くである。電磁石
3は、回転機器のケーシング9の内側にボルト等を用い
て固定されている。更に、電磁石3に隣接し、且つ電磁
鋼板6に対向するように変位センサ4が配設され、この
変位センサ4の支持部材の一端はケーシング9に固定さ
れている。また、ケーシング9には、磁気軸受部内の空
気が回転機器内部に進入するのを防止するためのラビリ
ンス(labyrinth) 12、及び、空気通路8に供給する空
気及び通過後の空気を機外へ排出するための通気孔13
a,13bが設けられている。
【0016】図3の構成において、電磁石3に所定の通
電が行われることにより、シャフト1は電磁石3と電磁
鋼板6の間に空隙を保持しながら回転する。通気孔13
aを通してケーシング9の外から取り込まれた冷たい空
気14は、電磁石3と電磁鋼板6の間の空隙を通過する
冷却用空気14aと、空気通路8内を通過する空気14
bに分流する。スリーブ7の反対側に抜け出た温かい空
気15は、通気孔13bを通して機外へ排出される。ス
リーブ7は表裏両面から冷却用空気14a,14bで冷
却されて冷却効率が上がるため、軸受コイルに流す電流
が増えて渦電流損が増加し、スリーブ7が発熱した場合
でも、過熱することはなく、スリーブ7が熱変形するこ
とはなくなる。なお、空気14は、通常、強制的に供給
されるが、冷却用空気14bは遠心力を有効に利用した
通気方向になっている。また、図3の構成において、ス
リーブ7内を流れる冷却用空気14a,14bの流量が
不足する場合、スリーブ7の流路出口や入口の部位に羽
根等の加速手段を取り付け、流れを加速するようにすれ
ばよい。
【0017】第2の実施の形態においては、電磁鋼板6
をスリーブ7に焼き嵌める構造をとっているが、電磁鋼
板6を直接、シャフト1に焼き嵌めるようにしてもよ
く、これによりシャフト1の剛性を上げることができ
る。この場合、電磁鋼板6を製作する段階で空気通路8
を打ち抜いておき、これを積層すればよい。
【0018】次に、フィードバックのループによって振
動が収束するか発散するかについて、数式を示して説明
する。図6の構成において、軸受コイル3cに回転数に
同期した正弦波電流を印加すると、磁束密度の高い場所
はシャフト1に同期して回転し、渦電流損失が生じる場
所は或る特定の部分に集中する。渦電流損によってスリ
ーブ7が発熱すると、シャフト1は熱変形する。シャフ
ト1が変形すると不釣り合い振動が変化する。この時、
軸受コイルに印加する正弦波状電流(複素ベクトル表
示)から不釣り合い振動(複素ベクトル表示)までの伝
達関数は、(1)式で表される。
【数1】ーA exp(jψ)/(τs+1) ここで、ψは正弦波状印加電流と不釣り合い振動の位相
差、τは熱変形の時定数、Aは渦電流損による熱変形に
よって生じる不釣り合い量の度合いを表す定数で、A>
0である。一方、正弦波状印加電流によって発生する軸
受力を受けたシャフト1は、機械力学的に振動する。こ
の時、正弦波状印加電流から機械力学的に発生する振動
までの伝達関数は、次式で表される。
【数2】B exp(jΦ) ここで、φは印加電流と振動の位相差、Bは定数であ
る。(数2)の伝達関数は、熱伝達の場合と異なり、時
定数は考えなくて良い。
【0019】次に、磁気軸受の制御系のフィードバック
ゲインをK exp(jθ)とおく。ここで、K(>0)は
ゲインの大きさを示すゲイン定数であり、θは位相進み
量である。振動工学的に、減衰は速度フィードバックで
与えられることが知られているので、微分を意味すると
ころのθ=90°が振動抑制に有効に働く。なお、軸受
のばね剛性を増加させて危険速度をアップさせることに
より振動を抑制できる場合は、θ=0°とするのが良
い。
【0020】以上より、熱変形による振動増大のメカニ
ズムは図4のブロック線図で表される。即ち、軸受けコ
イルに電流Iを流すと、それによって発生する振動応答
は、(1)熱変形のダイナミックス要素18を経由する
ものと、(2)ロータの機械力学的ダイナミックス要素
19を経由するものがあり、軸受けの変位センサが測定
する振動応答は要素19の応答から要素18の応答をベ
クトル的に引き算したものになる。磁気軸受けのコント
ローラはセンサの測定信号Zを入力信号として、制御則
21に基づく演算を行い、軸受けコイルに印加する電流
Iをネガティブフィードバックする。
【0021】このフィードバック制御系の収束条件は、
次式で示される。
【数3】1+2KB cos(θ+φ)+K2 2−KA{
cos(θ+ψ)+KBcos(ψ−φ)}>0 この(数3)から明らかなように、振動増大現象を防止
するには定数Aを小さくすることが十分条件となる。結
局、振動増加を防止するには、電磁鋼板6になるべく渦
電流を発生させない、或いは、磁気軸受スリーブをなる
べく熱変形させないということが条件になる。渦電流の
発生を抑えるには、電磁鋼板6の材質、厚みを最適化す
ることで解決される。一方、磁気軸受スリーブを熱変形
させないためには、上記各実施の形態に示したように、
渦電流損に起因する電磁鋼板部の変形をシャフト側に伝
えないようにすればよい。なお、(数3)において、4
項目目の{}内が負になるときは、Aの大きさによら
ず、渦電流によるシャフトの変形はその変形量を減らす
方向に作用する。この条件は、定性的には危険速度をち
ょうど通過したところの回転数域、即ち、ψ=0、π/
2<φ<πとなるような場合に成立する。
【0022】なお、図2の第2の実施の形態において
は、空気通路8を角形断面の形状にしたが、この形状に
限定されるものではなく、三角形、半円形、円形等の断
面形状にすることもできる。
【0023】
【発明の効果】以上より明らかなように、本発明によれ
ば、スリーブの変形がシャフトに及ばないようにし、或
いは、スリーブ内に空気通路を通して冷却して熱変形が
生じ難くなるようにしたので、渦電流損失が原因のシャ
フト変形を防止することが可能になり、シャフトの変形
によって生ずる不釣り合い振動の発生を抑えることが可
能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気軸受の第1の実施の形態の概
略構成を示す断面図である。
【図2】本発明に係る磁気軸受の第2の実施の形態の概
略構成を示す断面図である。
【図3】図2の磁気軸受を回転機器に実装した状態を示
す断面図である。
【図4】熱変形による振動増大のメカニズムを表すブロ
ック線図である。
【図5】制御形磁気軸受の一例を示すところの、シャフ
トに直角な面で切ったときの断面図である。
【図6】シャフトの熱変形の様子を示す図である。
【符号の説明】
1 シャフト 5,7 スリーブ 5a 膨出部 5b 空隙 6 電磁鋼板 8 空気通路 10,11 磁気軸受スリーブ 13a,13b 通気孔 14a,14b 冷却用空気

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気軸受スリーブが、電磁石に対して磁
    気回路を形成する金属部材とこの金属部材を外周部に設
    けたスリーブとを備えて構成され、機器のシャフトに外
    嵌して固定された磁気軸受において、 前記スリーブは、前記シャフトに沿った方向の中間部の
    内径が他の部分の内径よりも小さい形状を有し、かつ前
    記中間部の内径部分のみによって前記シャフトに外嵌し
    て固定されることを特徴とする磁気軸受。
  2. 【請求項2】 磁気軸受スリーブが、電磁石に対して磁
    気回路を形成する金属部材とこの金属部材を外周部に設
    けたスリーブとを備えて構成され、機器のシャフトに外
    嵌して固定される磁気軸受において、 前記スリーブは、シャフト軸方向に貫通する溝状の空気
    通路が円周方向に複数個設けられていることを特徴とす
    る磁気軸受。
  3. 【請求項3】 前記スリーブは、前記空気通路の一端に
    該空気通路内を流れる空気流量を増大させるための加速
    手段を備えることを特徴とする請求項2記載の磁気軸
    受。
JP28950797A 1997-10-22 1997-10-22 磁気軸受 Pending JPH11125249A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2161464A2 (de) * 2008-09-03 2010-03-10 Siemens Aktiengesellschaft Dampfturbine mit Magnetlagerkühlung
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