JPH11125173A - マイクロポンプおよびこの使用方法並びに該マイクロポンプを利用するマイクロアクチュエータ - Google Patents

マイクロポンプおよびこの使用方法並びに該マイクロポンプを利用するマイクロアクチュエータ

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JPH11125173A
JPH11125173A JP29082697A JP29082697A JPH11125173A JP H11125173 A JPH11125173 A JP H11125173A JP 29082697 A JP29082697 A JP 29082697A JP 29082697 A JP29082697 A JP 29082697A JP H11125173 A JPH11125173 A JP H11125173A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明のマイクロポンプは、電圧印加に
よって電気感応作動媒体が一方の電極から他方の電極方
向に移動するように少なくとも2個の電極が配置されて
なる。このマイクロポンプにより形成された電気感応作
動媒体の移動流を目標物と接触させて、例えば目標物を
冷却する手段として利用することができる。具体的に
は、形状記憶合金を駆動力とするマイクロアクチュエー
ターに上記マイクロポンプを内蔵させ、このマイクロポ
ンプによって形成された電気感応作動媒体の移動流によ
って該形状記憶合金を冷却することによりアクチュエー
ターを効率よく駆動させることができる。 【効果】 本発明により新規な構成を有するマイクロポ
ンプが提供される。このマイクロポンプは、例えば冷却
装置として利用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は電界共役流体(Electro-Con
jugate Fluid = ECF)を用いたマイクロポンプ、このマ
イクロポンプを使用する方法、および、このマイクロポ
ンプを冷却手段として利用するマイクロアクチュエータ
に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】絶縁性の液体に電界を印加するこ
とにより液体の特性が変動することが知られている。例
えば、配向した液晶は、電圧の印加によってその配向性
が変化して光透過性が変動する。また、粒子などを含有
する不均一系液体に電圧を印加するとウインズロー効果
によりその粘度等の特性が変動することも知られてい
る。
【0003】しかしながら、こうした電圧印加によって
特性が変動する液体には、例えば液晶化合物のように極
めて高価であったり、不均一系液体のように液体の安定
性が悪い等の問題があった。
【0004】本発明者は、特定の液体に電圧を印加する
ことにより、この特定の流体が移動するという新たな電
気レオロジー効果を見い出し、この特定の液体(電気感
応作動媒体)およびこの電気感応作動媒体を用いたマイ
クロモーターについて既に出願している(特願平8−1
6871号、特願平8−16872号、特願平8−76
259号、特願平8−248417号、特願平8−24
1679号等の明細書参照)。
【0005】本発明者は、このような電気感応作動媒体
についてさらに検討を重ねた結果、外部駆動によって液
体に圧力賦与して液体を移動させるという従来型ポンプ
機構を用いることなく、電圧印加により電気感応作動媒
体に形成されるジェット噴流により作動媒体自身が自走
することにより、従来型ポンプとは全く異なるポンプ機
構が可能であることを見いだし本発明を完成させた。
【0006】ところで、近年の微細加工技術の発展によ
る微少なメカニズムの実現により、例えば原子炉等の冷
却用細管のように従来の機械では入り込むことのできな
い領域において、検査、修繕などを行う新しい機能性を
有するマイクロマシンの研究が活発化している。こうし
たマイクロマシンを駆動するために充分なパワーを発生
可能なマイクロアクチュエータが必要であるが、実際に
はこうしたマイクロアクチュエータはほとんど実用化さ
れていない。
【0007】こうしたマイクロアクチュエータを駆動さ
せるために、出力密度の高い形状記憶合金(SMA)を
使用することが考えられる。形状記憶合金に電力を供給
して合金の温度を所定温度以上にすると、合金の形態
が、記憶されている形態になりこの形態変化によってア
クチュエーターを構成するベローズを収縮させることが
できるので、このSMAを効率良く冷却することができ
ればアクチュエーターの性能が向上する。
【0008】しかしながら、従来機構のポンプは、アク
チュエーターよりも大きくなり、上記のような極めて小
型のアクチュエーターの冷却媒体の供給手段としては使
用することができないという問題がある。
【0009】
【発明の目的】本発明は、電気感応作動媒体を用いた新
規なポンプを提供することを目的としている。
【0010】さらに詳しくは本発明は、電気感応作動媒
体を極めて簡単な構成で移動させるマイクロポンプを提
供することを目的としている。また、本発明は、上記電
気感応作動媒体を用いたマイクロポンプを使用する新た
な方法を提供することを目的としている。
【0011】さらに本発明は、上記マイクロポンプを冷
却手段として採用したマイクロアクチュエータを提供す
ることを目的としている。
【0012】
【発明の概要】本発明のマイクロポンプは、電圧印加に
よって電気感応作動媒体が一方の電極から他方の電極方
向に移動するように少なくとも2個の電極が配置されて
いることを特徴としている。
【0013】また、本発明のマイクロポンプの使用方法
は、電圧印加によって電気感応作動媒体が一方の電極か
ら他方の電極方向に移動するように少なくとも2個の電
極を配置し、該電気感応作動媒体されているマイクロポ
ンプに電圧を印加して、目標物方向に向かう電気感応作
動媒体の移動流を形成することを特徴としている。
【0014】さらに、上記のマイクロポンプを冷却手段
として採用した本発明のアクチュエーターは、伸縮ポン
プ室と、該伸縮ポンプ室の伸縮によって外部流体を吸入
・排出する吸入弁および排出弁と、電力の供給により収
縮し該伸縮ポンプ室を伸縮させる形状記憶合金からなる
伸縮駆動部と、該形状記憶合金と接触する電気感応作動
媒体と、電圧印加時に電気感応作動媒体が一方の電極か
ら他方の電極方向に移動するように少なくとも2個の電
極が配置されているマイクロポンプとを有し、該マイク
ロポンプによって形成された電気感応作動媒体の移動流
によって該形状記憶合金を冷却することを特徴としてい
る。
【0015】本発明のマイクロポンプは、印加電圧に応
じて電極間に移動する電気感応作動媒体中に電気感応作
動媒体が電極間を移動するように少なくとも2個の電極
を設けた構成を有しており、電圧印加によって電気作動
作動媒体が自走することによってポンプとして機能させ
ているのである。この自走する電気感応作動媒体、即
ち、電気感応作動媒体の移動流を目標物方向に向けて目
標物と接触させることにより、例えば、電気感応作動媒
体の温度より目標物の温度が高い場合には目標物の冷却
手段として本発明のマイクロポンプを利用することがで
きる。
【0016】ある種の絶縁性液体(本発明でいう「電気
感応作動媒体」)に電場を与えると、導電率と誘電率と
の不均一性に起因して流体内部に電気的な力が生ずる。
直流電場では、誘電泳動力よりも自由電荷に作用するク
ーロン力が支配的となり、このクーロン力は、流体力学
的不安定性を引き起こし、電気感応作動媒体の対流ある
いは二次流れを発生させる。この現象は電気流体力学(E
lectrohydrodynamic)効果(EHD効果)と呼ばれてい
る。
【0017】本発明は、この電気感応作動媒体に電圧印
加によって生ずる電気感応作動媒体の移動現象をポンプ
の駆動力として利用するものである。本発明者は、この
電気感応作動媒体の移動は、おそらく上記EHD効果に
よるものであると考えている。なお、この電気感応作動
媒体の移動はEHD効果によるものであると本発明者は
推察しているが、これは、本発明において生ずる現象を
説明するのに、現在のところこの「EHD効果」が最も
適当であると本発明者が推察しているのであって、本発
明において生じている現象を「EHD効果」によるもの
であると断定するものではない。
【0018】
【発明の具体的説明】次に本発明のマイクロポンプ、こ
のマイクロポンプの使用方法およびマイクロアクチュエ
ータについて具体的に説明する。
【0019】本発明のマイクロポンプで用いる電気感応
作動媒体は、印加電圧に応じて電極間に移動可能な液体
である。ここで使用される電気感応作動媒体は、印加電
圧に応じて電極間に移動流を形成することができる使用
温度において液体の有機化合物であり、この有機化合物
は実質的に絶縁性である。
【0020】このような化合物は、通常は、分子内に少
なくとも1個のエステル結合を有する化合物である。本
発明において電気感応作動媒体として用いられる上記の
ような特性を有する化合物の例を以下に示す。
【0021】(1) ジブチルアジペート(DBA) (2) トリブチルシトレート(TBC) (3) モノブチルマレエート(MBM) (4) ジアリルマレエート(DAM) (5) ジメチルフタレート(DMP) (6) トリアセチン(Triacetin)
【0022】
【化1】
【0023】(7) エチルセルソルブアセテート (8) 酢酸-2-(2-エトキシエトキシ)エチル (9) 1,2-ジアセトキシエタン (10) トリエチレングリコールジアセテート (11) ブチルセロソルブアセテート (12) ブチルカルビトールアセテート (13) 3-メトキシ-3-メチルブチルアセテート(ソルフ
ィットAC) (14) フマル酸ジブチル(DBF) (15) 2-エチルヘキシルベンジルフタレート(商品名;
プラサイザーB-8) (17) プロピレングリコールメチルエーテルアセテート
(PMA)
【0024】
【化2】
【0025】(18) メチルアセチルリシノレート(MA
R−N)
【0026】
【化3】
【0027】(19) 2-エチルヘキシルパルミテート(商
品名;エキセパールEH-P) (20) ジブチルイタコネート(DBI)
【0028】
【化4】
【0029】(21) ポリエチレングリコールモノオレエ
ート(商品名;エマノーン4110) (22) ブチルステアレート(商品名;エキセパールB
S) (23) 2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールジイソ
ブチレート(商品名:キョウワノールD) (24) 2,2-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノイソ
ブチレート(商品名;キョウワノールM) (25) プロピレングリコールモノエチルエーテル (26) プロピレングリコールエチルエーテルアセテート
(商品名;BP-エトキシプロピルアセテート)
【0030】
【化5】
【0031】(27) 9,10-エポキシブチルステアレート
(商品名:サンソサイザーE-4030)
【0032】
【化6】
【0033】(28) テロラヒドロフタル酸ジオクチルエ
ステル(商品名:サンソサイザーDOTP) (29) トリブチルホスフェート(TBP)
【0034】
【化7】
【0035】(30) トリブトキシエチルホスフェート
(TBXP) (31) トリス(クロロエチル)ホスフェート(CLP) (32) 2-メチルアセト酢酸エチル (33) 1-エトキシ-2-アセトキシプロパン (34) 2-(2,2-ジクロロビニル)-3,3-ジメチルシクロプ
ロパンカルボキシリックアシッドメチルエステル(DC
M−40)
【0036】
【化8】
【0037】(35) リナリルアセテート
【0038】
【化9】
【0039】(36) デカン二酸ジブチル (37) 商品名;キョウワノール-M:商品名;エキセパ
ールEH-P=1:4混合物 (キョウワノール-M=2,2,4-トリメチル-1,3,-ペンタ
ンジオールモノイソブチレート エキセパールEH-P=ブチルステアレート (38) DAM:商品名;エキセパールBS=1:4混合物 DAM=ジアリルマレエート エキセパールBS=ブチルステアレート (39) ドデカン二酸ジブチル(Bu-OCO-(CH2)5-CH(Bu)-
COO-Bu)(DBDD) (40) ドコサン二酸ジブチル(Bu-OCO-(CH2)6-CH(CH(C
H3)-(CH2)4-CH(CH3)-(CH2)6-COO-Bu)。
【0040】上記のような化合物は単独であるいは組み
合わせて使用することができる。このような化合物につ
いて、例えば25℃における導電率および粘度を測定す
ると下記表1に記載するような値を示す。
【0041】
【表1】
【0042】そして、本発明の冷却方法で用いる電気感
応作動媒体としては、使用温度における導電率および粘
度が下記特定の範囲内にある化合物あるいは混合物を用
いることが好ましい。
【0043】すなわち、上記化合物を含め、所謂絶縁性
液体と称される液体について、電場強度2kVmm-1、温度
25℃おける電気導電率σと粘度ηを測定すると、図1
に示されるように分布する。
【0044】本発明のインク組成物において、電気感応
作動媒体として使用される化合物は、縦軸が粘度であ
り、横軸が導電率であるグラフ(図1)において、この
電気感応作動媒体が使用される温度において、下記の点
P、点Q、点Rを頂点とする直角三角形の内部に位置す
る粘度および導電率を有する化合物であることが好まし
く、または、電気感応作動媒体を二種類以上混合して使
用する場合には、この三角形の内部に位置する粘度およ
び導電率を有するように調製された二種類以上の化合物
からなる混合物であることが好ましい。
【0045】
【表2】
【0046】上記表2において点P0、点Q0、点R
0は、本発明で使用される電気感応作動媒体において特
に好ましい範囲を示すものである。本発明の冷却方法に
おいて電気感応作動媒体として好ましい化合物の具体例
を以下に示す。
【0047】(1) ジブチルアジペート(DBA)
(σ=3.01×10-9S/m,η=3.5×10-3Pa・s)、 (6) トリアセチン(Triacetin)(σ=3.64×1
0-9S/m,η=1.4×10-2Pa・s)、 (11) ブチルセロソルブアセテート(σ=2.10×
10-8S/m,η=7.0×10-4Pa・s)、 (12) ブチルカルビトールアセテート(σ=5.20
×10-8S/m,η=1.7×10-3Pa・s)、 (13) 3-メトキシ-3-メチルブチルアセテート(ソル
フィットAC)(σ=8.30×10-8S/m,η=6.0×10
-4Pa・s)、 (14) フマル酸ジブチル(DBF)(σ=2.65×
10-9S/m,η=3.5×10-3Pa・s)、 (17) プロピレングリコールメチルエーテルアセテー
ト(PMA)(σ=1.56×10-7S/m,η=6.0×10-4
Pa・s)、 (18) メチルアセチルリシノレート(MAR−N)
(σ=1.30×10-8S/m,η=1.3×10-2Pa・s)、 (20) ジブチルイタコネート(DBI)(σ=1.4
6×10-8S/m,η=3.5×10-3Pa・s)、 (23) 2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールジイ
ソブチレート(商品名:キョウワノールD)(σ=6.2
4×10-9S/m,η=4.0×10-3Pa・s)、 (26) プロピレングリコールエチルエーテルアセテ
ート(商品名;BP-エトキシプロピルアセテート)
(σ=3.10×10-8S/m,η=6.0×10-4Pa・s)、 (27) 9,10-エポキシブチルステアレート(商品名:
サンソサイザーE-4030)(σ=5.46×10-9S/m,
η=2.0×10-2Pa・s)、 (28) テロラヒドロフタル酸ジオクチルエステル(商
品名:サンソサイザーDOTP)(σ=6.20×10-10S
/m,η=4.0×10-2Pa・s)、 (33) 1-エトキシ-2-アセトキシプロパン(σ=4.
41×10-7S/m,η=4.0×10-4Pa・s)、 (35) リナリルアセテート(σ=1.82×10-9S/m,
η=1.3×10-3Pa・s) (36) デカン二酸ジブチル(σ=1.35×10-9S/m,
η=7.0×10-3Pa・s) (39) ドデカン二酸ジブチル(DBDD)(σ=5.2
×10-9S/m,η=9.3 ×10-3Pa・s) (40) ドコサン二酸ジブチル(σ=1.04 ×10-9S/
m,η=2.5 ×10-2Pa・s) さらに、本発明で使用される電気感応作動媒体として複
数の媒体を組み合わせて使用する場合には、組み合わせ
た結果として得られる混合物の導電率および粘度が、図
1において、点P、点Qおよび点Rで規定される三角形
の内部になるようにすれば、好ましく使用することがで
きる。
【0048】即ち、上記導電率と粘度との関係は、それ
ぞれの化合物の導電率および/または粘度が上記範囲内
にない化合物であっても、複数の化合物を混合して、こ
の混合物の導電率と粘度が上記範囲内になれば、電気感
応作動媒体として好適に使用することができる。
【0049】例えば、どちらも導電率および粘度が上記
範囲内にない2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール
モノイソブチレート(商品名;キョウワノールM)(σ
=6.80×10-8S/m,η=1.2×10-2Pa・s)と、2-エ
チルヘキシルパルミテート(商品名;エキセパールEH
−P)(σ=2.60×10-10S/m,η=9.5×10-3Pa・
s)とを、1:4の重量比で混合した混合物(σ=2.6
0×10-9S/m,η=9.8×10-3Pa・s)は、本発明で使用
される電気感応作動媒体として好適に使用することがで
き、またどちらも導電率および粘度が上記範囲内にない
DAM(Diallyl Maleate)(σ=7.8×10-7S/m,η=
2.5×10-3Pa・s)と、ブチルステアレート(商品名;
エキセパールBS)(σ=3.1×10-10S/m,η=8.5
×10-3Pa・s)とを、1:4の重量比で混合した混合物
(σ=4.17×10-9S/m,η=5.0×10-3Pa・s)も本
発明のポンプ機構に用いる電気感応作動媒体として好適
に使用することができる。
【0050】さらに、電気感応作動媒体は、本発明にお
いて使用される温度において、上記の導電率および粘度
を有していればよく、25℃においては上記三角形の内
部に位置しない化合物であっても、この使用温度におい
て、導電率および粘度が上記三角形の内部にあれば好適
に使用することができる。
【0051】このような電気感応作動媒体は、他の物質
を配合することを特に必要とするものではないが、この
電気感応作動媒体に、安定剤、高分子分散剤、界面活性
剤あるいは高分子増粘剤などの添加物を配合することが
できる。さらに、電気感応作動媒体は、導電率および粘
度が上記三角形の内部にあれば、エステル基を有しない
化合物であっても使用することが可能である。
【0052】本発明のマイクロポンプは、少なくとも2
個の電極を有する。この少なくとも2個の電極は、電圧
印加によって上記のような電気感応作動媒体が一方の電
極から他方の電極方向に移動するように配置されてい
る。このように電気感応作動媒体に非一様電界を形成し
得るように電極(移動流形成用電極)を配置する。非一
様電界は、電気感応作動媒体中に、例えば、以下に記載
するような移動流形成用電極を配置することにより形成
することができる。
【0053】例えば、図2に示すように、電気感応作動
媒体14を収容する容器51内に、2個の電極20,2
0を配置して、一方の電極20が正極、他方の電極20
が負極となるように電圧を印加すると、電気感応作動媒
体14は、電極間20,20を移動する。電圧印加によ
ってこの電極20,20間を移動(自走)する電気感応
作動媒体14の特性を駆動源として本発明のマイクロポ
ンプは駆動する。従って、本発明のマイクロポンプにお
いて、電極の配置位置、配置個数、電極形状等は、電圧
印加によって電気感応作動媒体に非一様電界が形成さ
れ、この電気感応作動媒体が電極間を移動(自走)して
その移動流を形成することができる範囲内で適宜設定す
ることができる。例えば図2では、電気的に絶縁状態に
ある2個の棒状電極20,20が電気感応作動媒体14
を収容する容器51の中央部に配置された状態が示され
ているが、この電極20,20は、容器51の壁面の縦
方向に沿って敷設されていてもよい。また、電極の形状
は、上記のような棒状電極に限られるものではなく、例
えば図2を参照して説明すると、容器51の側壁の内側
表面に板状の電極を貼着して電極を形成してもよい。さ
らに、図2には2個の電極が配置された例が示されてい
るが、2個以上の電極を配置することもできる。なお、
電極の個数は、奇数であってもよい。
【0054】上記図2に示したように閉鎖された容器5
1内に電極を敷設して電圧印加によって電気感応作動媒
体14の移動流を形成するマイクロポンプは、容器51
内を電気感応作動媒体14が循環する循環ポンプとな
る。また、電気感応作動媒体14の移動流の上流側(例
えば図2において左側)から連続的に新たな電気感応作
動媒体14を供給しつづけ、下流側(例えば図2におい
て右側)から電気感応作動媒体14を連続的に取り出せ
ば、本発明のマイクロポンプは電気感応作動媒体の位相
ポンプとなる。
【0055】本発明のマイクロポンプにおいて、このマ
イクロポンプの使用方法に応じて電極の形態等は種々に
変えることができる。例えば、図3に示すように一方の
電極をノズル電極として、このノズル電極の基端部近傍
に、このノズル電極とは電気的に絶縁された鋭先電極を
設けることにより、本発明のマイクロポンプを電気感応
作動媒体をノズル電極の先端から噴出させる噴出ポンプ
とすることができる。ここで鋭先電極とは、電極先端部
の面積が非常に狭く形成された電極を意味し、具体的に
は、針状電極(図3(a))、ノズル電極の基端部のノ
ズル穴の直径方向に差し渡された線状電極(図3
(b))、ノズル電極の基端部に配置されたプリント基
板上に形成された点状電極(図3(c))、基板上に多
数の鋭先電極(例えば、針状電極、点状電極等)が剣山
のように形成された剣山状電極(図3(d))等を挙げ
ることができる。
【0056】また、このような鋭先電極と共に用いられ
るノズル電極は、図3に示すように導電性金属で形成し
た通常のノズル電極の他、例えば、導電性板に貫通孔を
穿設した穿設ノズル電極、絶縁性基板に円錐台状の貫通
孔を形成し、この絶縁性基板の円錐台側壁面を導電性物
質を配置した円錐台ノズル電極(図3(d)参照)等を
挙げることができる。
【0057】上記のような鋭先電極は、図3(a)に示
すように、ノズル電極の基端部からノズル穴内にわずか
に侵入するように配置することが好ましい。このように
鋭先電極を配置することにより、複数のノズル電極を有
する本発明のマイクロポンプにおいて、電圧を印加した
ノズル電極から電気感応作動媒体をより高い選択率で選
択的に噴出させることができる。
【0058】また、本発明のマイクロポンプにおいて電
極は図4および図5に示すように複数の環状電極を直列
に配置した多段電極とすることもできる。多段電極は、
電気感応作動媒体の流動が可能な環状体(環状電極)7
1a,71b・・・を直列に複数配列することにより形成
されている。この環状電極71a,71b・・・には、図
4(A)に示すように、交互に正負電極となるように電
圧が印加される。このように環状電極71a,71b・・
・を配置して電圧を印加することにより、まず電気感応
作動媒体は、第1の環状電極71aから第2の環状電極
方向71bに進む移動流を形成する。そして、この移動
流は第2の環状電極71bから第3の環状電極71cに
進む際に加速される。同様にして第3の環状電極71c
から第4の環状電極71dに向かう移動流はさらに加速
される。従って、上記のように環状電極を直列に複数配
列することにより本発明のマイクロポンプにより高速で
電気感応作動媒体を移動させることができる。このよう
な環状電極は、図4(B)で示すように、例えば線状の
導電性金属で形成することもできるし、また、図4
(C)に示すように、電気感応作動媒体の流通が可能な
穴が形成された導電性金属板あるいは金属箔で形成する
こともでき、さらに絶縁性筒状物の内周面の周方向に例
えばプリント配線形成技術を利用して導電性金属プリン
トを描画することによっても形成することもできる。
【0059】このような環状電極には、図4(A)に示
すように、移動流の下流側に、環状電極と電気的に接続
した電極突起72を形成することが好ましい。この電極
突起72は、種々の形状にすることができるが、電気感
応作動媒体の流れに対する抵抗をより小さくするため
に、針状に形成することが好ましい。こうして電極突起
72が形成された環状電極71は、電極突起72が次の
環状電極71と接触しないように直列に配置される。こ
うして電極突起72を形成することにより、環状電極7
1本体側から電極突起72方向へ、電気感応作動媒体の
移動流を選択的に形成することができる。
【0060】このような環状電極は、さらに筒状に形成
することができる。即ち、図5(A)に示すように、電
気感応作動媒体の移動の流れが阻害されないように上記
環状電極の流れ方向における幅を広くすることにより筒
状体81(筒状電極)とすることができる。このような
筒状電極には、前述の環状電極と同様に、電気感応作動
媒体の下流側に、この筒状体の上端部から電極突起82
を設けることが好ましい。
【0061】こうして好ましくは電極突起82が設けら
れた筒状電極81を絶縁性筒状体83中に、電気的に絶
縁された状態で複数個、直列に配置することにより、高
い流速の移動流を形成することができる。
【0062】図5には、移動流の最も下流側の電極がノ
ズル電極84である態様が示されており、このように先
端にノズル電極84を配置することにより、このポンプ
は、電気感応作動媒体の噴出ポンプとなる。また先端に
筒状電極を配置することにより、本発明のポンプは、循
環ポンプあるいは移送ポンプとなる。
【0063】このように本発明のマイクロポンプは、機
械駆動部を有しておらず、単に電気感応作動媒体に電圧
を印加することによって駆動するため、小型化に適して
いる。
【0064】本発明のマイクロポンプは、上記のような
電極間に電圧を印加することによって駆動するが、この
際に、電極間にはパルス波、矩形波、連続波等の形態の
電圧を印加することがでいる。特に本発明のマイクロポ
ンプでは、直流連続波を印加することが好ましい。ここ
で電極間に印加する電圧は、通常50V〜30KV、好ま
しくは100V〜15KVの範囲内にある直流電圧であ
る。この印加電圧を調整することにより、本発明のマイ
クロポンプの出力を制御することができる。このように
電圧を印加しても電気感応作動媒体中を流れる電流は極
めて僅かであるから、本発明のマイクロポンプの駆動に
よる発熱は実質的に観察されない。
【0065】なお、上記説明では、移動流の上流側電極
を正極、下流側電極を負極として説明したが、電極の形
状、電気感応作動媒体の種類等によって、上流側を負
極、下流側を正極とすることもできる。
【0066】本発明のマイクロポンプは、通常のポンプ
と同様に、移送ポンプ、噴出ポンプ、循環ポンプ等とし
て使用することができる。殊に本発明のマイクロポンプ
は、電圧を印加して、目標物方向に向かう電気感応作動
媒体の移動流を形成し、こうして形成された移動流と目
標物とを接触させることにより、両者の温度差を利用し
て熱エネルギー交換を行うのに利用することが好まし
い。この場合、電気感応作動媒体の温度が目標物の温度
よりも高い場合には、目標物を加熱するための手段とし
て本発明のマイクロポンプを利用することができ、ま
た、電気感応作動媒体の温度が目標物の温度よりも低い
場合には、本発明のマイクロポンプは目標物を冷却する
ための手段として利用することができる。
【0067】図6は、形状記憶合金12を利用したピス
トン駆動装置の例を模式的に示す図である。図6に示す
ように、このピストン駆動装置において、ケーシング1
3と一体化した固定軸11に、下部固定盤31が固定さ
れており、このケーシング13を形成する上部蓋体33
の中央部には、軸穴が形成されており、この軸穴には上
下動可能に駆動軸22が嵌装されており、この駆動軸2
2の下端部には駆動盤32が固定され、この駆動盤32
と下部固定盤31とは複数の形状記憶合金線12で連結
されている。この形状記憶合金線12には、ケーシング
外部よりパルス電流が通電可能にされている。
【0068】また、図6において、駆動軸22の上部蓋
体より上に延びた部分には、上部固定円盤34が駆動軸
22に固定されて設けられており、この上部固定円盤3
4と上部蓋体との間には、駆動軸22を上部に引き上げ
るようにバネ体24が介装されている。このバネ体24
によって、形状記憶合金線12は緊張状態に置かれる。
ケーシング13の側壁表面には、縦方向に沿って複数の
電極20が張設されており、この複数の電極20は、交
互に正極、負極となるように電圧が印加可能にされてい
る。そして、このケーシング内部には、電気感応作動媒
体14が充填されている。
【0069】上記のような構成を有するピストン駆動装
置の電極20に電圧を印加すると、このケーシング13
内の電気感応作動媒体14は、ケーシング13の周方向
に沿った移動流となる。即ち、この複数の電極20によ
って形成された電気感応作動媒体14の移動流が、形状
記憶合金線12と接触する。この段階で形状記憶合金線
12の温度は、電気感応作動媒体14の温度と同等もし
くはこれ以下である。
【0070】次いで、形状記憶合金線12にパルス電流
を通電すると、形状記憶合金線12の有する電気抵抗に
よって発熱し所定の温度(形状記憶合金によって異な
る)に達すると、記憶されていた形態が発現し、この形
状記憶合金線12が収縮して上部駆動盤32を引き下げ
る。この形状記憶合金線12への通電を停止すると、も
はやこの形状記憶合金線12からの発熱はなくなり、所
定温度まで形状記憶合金線20が冷却されると、バネ体
24によって駆動盤32はもとの位置にまで引き上げら
れる。この際、形状記憶合金線12を加熱するための通
電時間は比較的短時間(通常は、0.05〜0.2秒程
度)であり、こうしたピストン駆動装置において駆動速
度は、形状記憶合金線12の冷却速度に依存する。
【0071】本発明のマイクロポンプにより形成された
電気感応作動媒体14の移動流を目標物である形状記憶
合金線12に接触させて形状記憶合金線12を強制的に
冷却することができる。そして、上記のようにケーシン
グ13の内壁面に縦方向に張設された複数の電極間に電
圧を印加してなるマイクロポンプによって形成される移
動流は、ケーシング13の周方向に沿って流れ、移動流
中の熱エネルギーはケーシング13の壁面と接触するこ
とによりケーシング13に移動し、次いで外部に放出さ
れる。
【0072】このように本発明のマイクロポンプを利用
して形状記憶合金線を冷却することにより、高速で駆動
盤32を上下動させることができると共に、駆動盤32
の振幅も大きくなる。
【0073】上記のように図6は、電気感応作動媒体1
4中に縦方向にそって複数の電極20を張設したマイク
ロポンプによってケーシング13の周方向に沿った電気
感応作動媒体14の回転流を形成する例であるが、図7
に示すように、電極20を横方向に複数段張設すること
により、ケーシング13に対して縦方向に電気感応作動
媒体14の移動流を形成することもできる。
【0074】図7において、付番11は固定軸、付番1
2は形状記憶合金線、付番13はケーシング、付番14
は電気感応作動媒体、付番20は電極、付番22は駆動
軸、付番24はバネ体、付番32は駆動盤、付番33は
上部蓋体、付番34は上部固定円盤である。そして、図
7に示すピストン駆動装置は、図6に示すピントン駆動
装置と、電極20の配置が異なり、このように電気感応
作動媒体14中に上下に分けて電極20を配置したマイ
クロポンプを有するピストン駆動装置では、図7に示す
ように、電気感応作動媒体14はケーシング13内を上
下に対流する。形状記憶合金線12からの熱によって僅
かながら電気感応作動媒体の対流が生ずることが予想さ
れ、図7に示すように電極20を配置することにより、
より効率的な強制冷却ができる可能性がある。
【0075】上記図6および図7では、電気感応作動媒
体14中に複数の線状電極20を配置したマイクロポン
プを使用する例を示したが、このマイクロポンプの代わ
りに上述したような種々の電極を用いたマイクロポンプ
を利用して冷却を行うことができる。また、上記説明で
は、電極20間に印加する電圧と形状記憶合金線12へ
の通電を個別に制御した例を示したが、形状記憶合金線
12と電極20とを電気的に連結して電極20間に印加
する電圧をパルス電圧とすることもできる。このように
パルス電圧を電極20間に印加して移動流を形成して
も、移動流の慣性力によって電圧が印加されないときに
も電気感応作動媒体14は移動し続ける。そして、この
ようにすれば電圧変調回路(図示なし)が1回路ですむ
ことから、装置全体の小型化、低コスト化に好適であ
る。
【0076】本発明のマイクロポンプは、上述のように
冷却手段として有効に利用することができることから、
形状記憶合金線を用いてベローズ等を収縮させるアクチ
ュエーターの形状記憶合金線の冷却手段として利用する
ことができる。
【0077】図8に本発明のマイクロアクチュエータの
例を模式的に示す。図8において、(A)は、伸縮ポン
プ室であるベローズ41が延びた状態であり、(B)に
は、形状記憶合金12によって伸縮ポンプ室であるベロ
ーズが収縮した状態であることが示されている。また、
図2(C)は図2(A)におけるA−A断面図である。
図8に示すように本発明のマイクロアクチュエータは、
ポンプ室であるベローズ41からなる内部円筒(ポンプ
室)と、この内部円筒の外側に設けられたケーシング1
3とを有している。ポンプ室であるベローズ41の下端
部の基台18には、吸入弁45と吐出弁46とが設けら
れている。この吸入弁45は、例えば図8(A)に示す
ようにポンプ室であるベローズ41が収縮した状態から
伸長した状態に到る過程で外部から液体をベローズ41
内に吸入できるようになっている。また吐出弁46は、
図8(B)に示すようにポンプ室であるベローズ41が
伸長した状態から伸縮した状態に到る過程でベローズ4
1内から液体を外部に排出できるようになっている。
【0078】ポンプ室は、ピストン、ベローズ等で形成
することができるが、小型化のためにはベローズで形成
することが好ましい。以下、ポンプ室を構成する好適な
例であるベローズを用いた例を示して説明する。
【0079】上記ベローズ41の上端部17とケーシン
グ13の下端部との間には、複数の形状記憶合金線12
が張設されており、この形状記憶合金線12はこのマイ
クロアクチュエータの外部に設けられている制御装置
(図示なし)に接続されている。
【0080】ベローズ41とケーシング13との間に
は、上記電気感応作動媒体14が充填されている。この
電気感応作動媒体14は、形状記憶合金線12の記憶形
状発現効果を示す温度よりも通常は20〜30℃低い温
度に温度調整がなされている。そしてこのケーシング1
3の内周壁面には複数の電極20が張設されている。電
極20は、通常正電極と負電極とが交互に位置するよう
に配置される。この電極20は、マイクロアクチュエー
タ外部の制御装置(図示なし)に接続されており、この
制御装置によって制御された直流電圧等が印加される。
このように電極20間に電圧を印加すると、電気感応作
動媒体14はケーシング13の周方向に沿った移動流と
なる。
【0081】なお、上記ケーシング13の上端部19
は、ベローズ41の収縮の際にベローズ41に負圧がか
からないように弾性素材で形成されている。上記のよう
な構成を有するマイクロアクチュエータの形状記憶合金
線12に電流を通電すると、この形状記憶合金線12の
有する電気抵抗によって形状記憶合金線12が発熱して
形状が変化する。ここで使用する形状記憶合金線12と
しては、通常は、パルス電流を通電させることにより、
その温度が65〜200℃の範囲内になり、その形態が
変化するものを使用することが好ましい。本発明のマイ
クロアクチュエータにおいて、形状記憶合金に供給され
る電力は、マイクロアクチュエータの大きさによって異
なるが、通常は、この形状記憶合金線に、0.1〜10
Wの電力が供給される。
【0082】上記のような形状記憶合金線12に通電す
ると形状記憶合金線の有する電気抵抗によって発熱し
て、この発熱により形状記憶合金線12が収縮してベロ
ーズ41が図8(B)に示されるように収縮する。こう
したベローズ41の収縮に伴ってベローズ内部であるポ
ンプ室内の液体が吐出弁46を押し下げて排出される。
【0083】こうして形状記憶合金線12に通電してベ
ローズ41を収縮させながら図8(C)に示すように電
極20に電圧を印加して電気感応作動媒体14の移動流
を形成する。この移動流は、形状記憶合金線12と接触
して形状記憶合金線12の温度を形状変化を示す温度以
下に低下させる。ベローズ41は、弾性物質で形成され
ており、形状記憶合金線12による張力から解放されれ
ば、図8(B)に示される収縮した状態から、図8
(A)に示される状態に復帰する。そして、このとき吸
入弁45を押し上げて外部から液体をベローズ41の内
部に吸入する。上記のように形状記憶合金への通電、形
状記憶合金の冷却によるベローズ41の収縮、伸長によ
り、外部液体は吸入・排出される。
【0084】そして、形状記憶合金線20の冷却に、ア
クチュエーター内に組み込まれた電極12と電気感応作
動媒体14からなるマイクロポンプによって形成された
移動流を用いることで、形状記憶合金線12を効率よく
強制冷却することができる。即ち、形状記憶合金線12
を収縮させるための通電時間は通常は0.05〜0.2秒
程度であり、比較的短時間である。これに対して一旦発
熱した形状記憶合金線12に再び通電可能なまでに冷却
に要する時間は、自然放冷では相当長時間になる。従っ
て、本発明のマイクロポンプを用いてこの形状記憶合金
線12を効率よく冷却すれば、本発明のアクチュエータ
ーを高速で駆動させることができると共に、ベローズ4
1の伸縮量も大きくなり、一回の伸縮によって吸入・排
出される液体の量も増加する。
【0085】なお、形状記憶合金から電気感応作動媒体
に移行した熱は、表面積の大きいケーシングの表面から
放出されるので、電気感応作動媒体の温度は実質的に上
昇しない。
【0086】上記のようにして形状記憶合金線12を強
制冷却するため電気感応作動媒体の移動流の形成には、
電極20間に通常50V〜30KV、好ましくは100V
〜15KVの範囲内にある直流電圧を印加する。ここで電
極20には通常は直流電圧を印加するが、こうした連続
した電圧の他に、パルス状電圧のような不連続波形の電
圧を印加することもできる。このように電極20に印加
される電圧が不連続であっても、電気感応作動媒体の移
動流には慣性力が作用するので連続的な移動流が形成さ
れる。
【0087】図8に示すように、ケーシング13の内周
面に縦方向に複数の電極20を配置し、この電極20に
電圧を印加することにより、電気感応作動媒体は、ケー
シング13の内周面を周方向に沿って流れ、この電気感
応作動媒体の流れが、形状記憶合金線12と接触するこ
とにより、冷却対象物である形状記憶合金線12を強制
冷却することができる。
【0088】本発明のマイクロアクチュエータは、上記
のように形状記憶合金線に通電して発熱させて所定の形
状にしてベローズを収縮させるとともに、形状記憶合金
線を電気感応性作動媒体の移動流と接触させて形状記憶
合金線を冷却するものであるが、本発明のマイクロアク
チュエータは、さらに種々改変することができる。
【0089】例えば、電極20の配置を、図7に示すよ
うに変えて電気感応作動媒体の移動流をケーシング13
に対して縦方向に形成することもできる。また、上述の
マイクロアクチュエータでは、形状記憶合金が加熱され
ることにより収縮してベローズを収縮させるように配置
されているが、形状記憶合金は、加熱されることにより
この形状記憶合金が伸長してベローズを駆動させるよう
に配置されていてもよい。また、ベローズ自体を形状記
憶合金で形成することもできる。
【0090】さらに、本発明のマイクロアクチュエータ
には、ケーシングの外表面に放熱板などを設けて放熱面
積を大きくすることもできる。このように本発明のマイ
クロアクチュエータでは、電気感応作動媒体に電圧を印
加して、電気感応作動媒体の移動流を形成し、この移動
流によって冷却対象である形状記憶合金を冷却してマイ
クロアクチュエータを高速駆動させている。本発明のマ
イクロアクチュエータは、例えば直径20mm以下、高さ
30mm以下、好適には、直径10mm以下、高さ10mm以
下といった非常に小型であり、このように小型であるに
も拘わらず、本発明のマイクロアクチュエータの吐出流
量は通常は5mm3/s以上、好適には50mm3/s以上であ
り、非常に高速で効率よく駆動する。
【0091】
【発明の効果】本発明により、特定の電気感応作動媒体
と電極とからなるという全く新規な機構のマイクロポン
プが提供される。このマイクロポンプは、電気感応作動
媒体に電圧を印加することによって駆動し、従来のポン
プに見られるような駆動部を有していない。従って、こ
のポンプは、小型化が容易であって、マイクロアクチュ
エータ、マイクロポンプ等に容易に組み込むことができ
る。また、このマイクロポンプは、駆動に磁力を用いて
おらず、強磁場中でも駆動する。
【0092】このような本発明のマイクロポンプは、電
気感応作動媒体の循環ポンプ、移送ポンプ、噴出ポンプ
等として利用することができる。そして、本発明のマイ
クロポンプによって形成される電気感応作動媒体の移動
流と目標物とを接触させることにより、この目標物と電
気感応作動媒体との間で熱エネルギー交換を行うことが
できる。例えば目標物の温度が電気感応作動媒体の温度
よりも高い場合には、本発明のマイクロポンプを目標物
に対する冷却装置として利用することができる。例え
ば、本発明のマイクロポンプは、形状記憶合金を駆動源
とするマイクロアクチュエータの内部に組み込み、形状
記憶合金の冷却手段として利用することができる。ま
た、本発明のマイクロアクチュエータは、電磁モータを
使用していないので、強磁場中でに良好に駆動する。
【0093】本発明のマイクロポンプは、従来の電磁モ
ータ等を用いたマイクロポンプは組み込むことができな
かった小型の装置にも組み込みが可能であり、しかもこ
のマイクロポンプには故障の原因となりやすい駆動部が
ないので長期間連続して使用することができる。
【0094】
【実施例】次に本発明の実施例を示して本発明をさらに
詳しく説明するが、本発明はこれらによって限定的に解
釈されるべきではない。
【0095】
【実施例1】図6に示すように、直径が15mmのケーシ
ング13内の駆動盤32と下部固定盤31との間の4対
(8本)の形状記憶合金線12を張設した。この駆動盤
32には駆動軸22が接合されており、この駆動軸22
は、上部蓋体33の中心部からケーシング13の外に延
出している。ケーシング13の内周壁面には4対(8
本)の電極20が縦方向に張設されている。また、この
ケーシング13内に電気感応作動媒体14としてデカン
二酸ジブチル(DBD)(σ=1.35×10-9S/m,η=
7.0×10-3Pa・s)を充填した。また、駆動軸22に
は、バネ体24として、バネ定数1.9N/mmのコイルバ
ネを配置するとともに、、出力変位測定用のリニアポテ
ンショメーター(測定レンジ:0〜1mm)(図示なし)
を配置した。
【0096】形状記憶合金線12に通電する電流はパー
ソナルコンピューターにより制御されリニアポテンショ
メーターの出力電圧はA/D変換後、同じコンピュータ
に入力される。サンプリング周波数は1KHzである。
【0097】上記のような装置の電極20に3KVの直
流電圧を印加して、装置内に組み込まれているマイクロ
ポンプを駆動させてケーシング13内にDBDの移動流
を形成した後、形状記憶合金線12に0.9Wのパルス
電流を通電し、定常状態に達したときの振幅変位を測定
した。ただし、形状記憶合金線に通電するパルス電流の
パルス幅は20msであり、振幅変位の変化が3%以上と
なったときを定常状態とした。
【0098】振幅変位を図9に示す。また、形状記憶合
金線への供給電力を0.5W、0.7W、1.1W、1.3
Wに変えたときの振幅の変化を図10に示す。
【0099】
【比較例1】実施例1において、電極20への電圧印加
を行わずマイクロポンプを駆動させることなく、形状記
憶合金線に同様の電力を供給した以外が同様にして振幅
変位を測定した。
【0100】結果を図9に記載する。
【0101】
【実施例2】実施例1において、電極20の配置を図7
に示すように変えて、マイクロポンプによる移動流を縦
方向に形成した以外は同様にして振幅変位を測定した。
【0102】結果を図11に示す。
【0103】
【比較例2】実施例2において、電極20への電圧印加
を行わずマイクロポンプを駆動させることなく、形状記
憶合金線に同様の電力を供給した以外が同様にして振幅
変位を測定した。
【0104】結果を図11に記載する。
【0105】
【実施例3】図12に示す形態のマイクロアクチュエー
タを製造した。即ち、基台18上に、ケーシング13を
配置し、このベローズ41によってポンプ室を形成し
た。このベローズ41が配置された基台18には、0.
2mm厚のゴム製の吸入弁45と、0.2mm厚のゴム製の
吐出弁46とが形成され、ベローズ41の伸縮により液
体(本実施例では水道水を使用した)を吸入・排出可能
にされている。
【0106】ベローズ41の上端部と基台18との間に
は、8本の形状記憶合金線12が張設されている。ベロ
ーズ41は、弾性部材で形成されており、形状記憶合金
線12に電力を供給しないときは、このベローズ41の
有する形態復元力により、形状記憶合金線12を緊張状
態にしている。
【0107】ケーシング13の内周面には8本の電極2
0が形成されており、電圧印加によって、これらの電極
20は交互に正極、負極となる。ケーシング13内には
DBDが充填されている。
【0108】上記の電極20に3KVの直流電圧を印加し
て、電気感応作動媒体14であるDBDの移動流を、ケ
ーシング13の周方向に沿って形成した。次いで、形状
記憶合金線12に0.5Wのパルス電流(パルス幅;2
0ms)を供給して、吐出される水道水の量をメスシリン
ダーで測定した。
【0109】同様に、形状記憶合金線12に0.7W、
0.9Wのパルス電流(パルス幅;20ms)を供給して
水道水の吐出量を測定した。結果を図13に示す。
【0110】
【比較例3】実施例3において、電極20への電圧供給
を行わなかった以外は同様にして吐出量を測定した。
【0111】結果を図13に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明で使用することが好ましい電気
絶縁作動媒体導電率と粘度との関係を示すグラフであ
る。
【図2】図2は、本発明のマイクロポンプの構造の例を
示す図である。
【図3】図3は、本発明のマイクロポンプに用いられる
電極の形状の例を示す模式図である。
【図4】図4は、本発明のマイクロポンプに用いられる
電極の他の形状例を示す図である。
【図5】図5は、本発明のマイクロポンプに用いられる
電極の他の形状例を示す図である。
【図6】図6は、本発明のマイクロポンプを冷却手段と
して用いたピストン駆動装置の例を示す図である。
【図7】図7は、本発明のマイクロポンプを冷却手段と
して用いたピストン駆動装置の他の例を示す図である。
【図8】図8は、本発明のマイクロポンプを冷却手段と
して内蔵するマイクロアクチュエータの駆動原理を示す
図である。
【図9】図9は、図6に示す装置を用いたときの振幅変
位を示すグラフである。
【図10】図10は、形状記憶合金線へ供給電力を0.
5W、0.7W、1.1W、1.3Wと変えたときの振幅
の変化を示す図である。
【図11】図11は、図7に示す装置を用いたときの振
幅変位を示すグラフである。
【図12】図12は、実施例3で用いたマイクロアクチ
ュエータの構造を示す図である。
【図13】図13は、実施例3で用いたマイクロアクチ
ュエータにおける液体の吐出量を示すグラフである。
【符号の説明】
11・・・固定軸 12・・・形状記憶合金線 13・・・ケーシング 14・・・電気感応作動媒体 20・・・電極 22・・・駆動軸 24・・・バネ体 32・・・駆動盤 33・・・上部蓋体 34・・・上部固定円盤 41・・・ベローズ 45・・・吸入弁 46・・・吐出弁 51・・・容器 71・・・環状電極 72・・・電極突起 81・・・筒状電極 82・・・電極突起

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧印加によって電気感応作動媒体が一
    方の電極から他方の電極方向に移動するように少なくと
    も2個の電極が配置されていることを特徴とするマイク
    ロポンプ。
  2. 【請求項2】 上記電気感応作動媒体が、分子内に少な
    くとも1個のエステル結合を有する化合物であることを
    特徴とする請求項第1項記載のマイクロポンプ。
  3. 【請求項3】 電気感応作動媒体が、横軸が導電率σで
    あり縦軸が粘度ηであって作動温度における流体の導電
    率σと粘度ηとの関係を示すグラフにおいて、導電率σ
    =4×10-10S/m,粘度η=1×100Pa・sで表される点
    P、導電率σ=4×10-10S/m,粘度η=1×10-4Pa・s
    で表される点Q、導電率σ=5×10 -6S/m,粘度η=1
    ×10-4Pa・sで表される点Rを頂点とする直角三角形の
    内部に位置する導電率σおよび粘度ηを有する化合物、
    または、該三角形の内部に位置する導電率σおよび粘度
    ηを有するように調製された二種類以上の化合物の混合
    物からなることを特徴とする請求項第1項または第2項
    記載のマイクロポンプ。
  4. 【請求項4】 上記電極が、電気感応作動媒体に非一様
    電界を形成可能な移動流形成用電極であることを特徴と
    する請求項第1項記載のマイクロポンプ。
  5. 【請求項5】 上記移動流形成用電極が、電気感応作動
    媒体を収容する容器の内に張設された少なくとも一対の
    線状電極であることを特徴とする請求項第4項記載のマ
    イクロポンプ。
  6. 【請求項6】 上記移動流形成用電極が、ノズル電極
    と、該ノズル電極の基底部にノズル電極とは絶縁状態で
    配置された鋭先電極とからなることを特徴とする請求項
    第4項記載のマイクロポンプ。
  7. 【請求項7】 上記移動流形成用電極が、電気感応作動
    媒体が流通可能な環状電極と、該環状電極とは電気的に
    絶縁状態で配置された狭面積電極とからなることを特徴
    とする請求項第4項記載のマイクロポンプ。
  8. 【請求項8】 上記移動流形成用電極が、電気感応作動
    媒体が通過可能な環状電極を電気的に絶縁状態で複数直
    列に配置してなることを特徴とする請求項第4項記載の
    マイクロポンプ。
  9. 【請求項9】 上記環状電極には、一の環状電極から次
    の環状電極に向かって電気感応作動媒体を案内する電極
    突起が、該環状電極の電気感応作動媒体の流れ方向下流
    側に突出して形成されていることを特徴とする請求項第
    8項記載のマイクロポンプ。
  10. 【請求項10】 上記環状電極が、筒状体と、該筒状体
    の電気感応作動媒体下流側の縁部から下流側に突出して
    延設された電極突起とからなることを特徴とする請求項
    第7項または第8項記載のマイクロポンプ。
  11. 【請求項11】 上記マイクロポンプが、電気感応作動
    媒体循環ポンプ、電気感応作動媒体吐出ポンプまたは電
    気感応作動媒体移送ポンプであることを特徴とする請求
    項第1項乃至第10項のいずれかの項記載のマイクロポ
    ンプ。
  12. 【請求項12】 電圧印加によって電気感応作動媒体が
    一方の電極から他方の電極方向に移動するように少なく
    とも2個の電極を配置し、該電気感応作動媒体されてい
    るマイクロポンプに電圧を印加して、目標物方向に向か
    う電気感応作動媒体の移動流を形成することを特徴とす
    るマイクロポンプの使用方法。
  13. 【請求項13】 上記移動流が向かう目標物の温度と、
    該移動流を形成している電気感応作動媒体の温度との間
    に温度差があり、該電気感応作動媒体の移動流と該目標
    物とが接触する際に、両者の間で熱エネルギー交換を行
    うことを特徴とする請求項第12項記載のマイクロポン
    プの使用方法。
  14. 【請求項14】 上記目標物の温度が、移動流を形成す
    る電気感応作動媒体の温度よりも高く、移動流を目標物
    に接触させて目標物を冷却することを特徴とする請求項
    第12項記載のマイクロポンプの使用方法。
  15. 【請求項15】 伸縮ポンプ室と、該伸縮ポンプ室の伸
    縮によって外部流体を吸入・排出する吸入弁および排出
    弁と、電力の供給により収縮し該伸縮ポンプ室を伸縮さ
    せる形状記憶合金からなる伸縮駆動部と、該形状記憶合
    金と接触する電気感応作動媒体と、電圧印加時に電気感
    応作動媒体が一方の電極から他方の電極方向に移動する
    ように少なくとも2個の電極が配置されているマイクロ
    ポンプとを有し、該マイクロポンプによって形成された
    電気感応作動媒体の移動流によって該形状記憶合金を冷
    却することを特徴とするマイクロアクチュエータ。
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