JPH11123562A - アークスポット溶接用の外側キャップ及びこのキャップを用いた溶接トーチ - Google Patents

アークスポット溶接用の外側キャップ及びこのキャップを用いた溶接トーチ

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JPH11123562A
JPH11123562A JP9299496A JP29949697A JPH11123562A JP H11123562 A JPH11123562 A JP H11123562A JP 9299496 A JP9299496 A JP 9299496A JP 29949697 A JP29949697 A JP 29949697A JP H11123562 A JPH11123562 A JP H11123562A
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work
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welding
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cap
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JP9299496A
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Toshiya Shintani
俊哉 新谷
Iwao Kurokawa
巌 黒川
Yoshitaka Aragaki
淑隆 新垣
Yosuke Imai
陽介 今井
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークの平面度の状態に影響されずに溶接点
への入熱量の変動を少なくできるアークスポット溶接用
の外側キャップ及びこのキャップを用いた溶接トーチを
提供する。 【解決手段】 アークスポット溶接トーチの先端部を囲
繞し、溶接時にワークに接触されるアークスポット溶接
用の外側キャップ12において、ワークと接触する全面
積を50mm2 以下としている。また、下端面に、ワーク
と接触させる脚体13を着脱可能に有してもよく、この
脚体13を少なくとも3本有することが好ましい。この
とき、ワークとの接触部は金属材料で構成されてもよ
い。また、前記複数の脚体13のワークと接触する全面
積を50mm2 以下としてもよい。さらに、外側キャップ
12の下端部に、囲繞する内側の空間と外側とを連通さ
せる開口部55を設け、かつ、この開口部55の上面の
傾斜を内側から外側に向けて上昇させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アークスポット溶
接トーチの先端部を囲繞し、スポット溶接時にワークに
接触されるアークスポット溶接用の外側キャップ及びこ
のキャップを用いた溶接トーチに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、プラズマアーク溶接やTIG
溶接等のアーク溶接においては、スポット溶接を行う場
合に、ノズルのアーク噴射口からワークまでの間の距離
(いわゆる、スタンドオフ)を常時一定に維持して溶接
することが溶接品質を安定させるために非常に重要とな
っている。このようにスタンドオフを一定に保って溶接
する方法は例えば特開平7−16752号公報に開示さ
れており、図5は同公報に開示されたプラズマ溶接装置
に用いられるプラズマ溶接トーチの説明図を示してい
る。以下、同図に基づいて従来技術を説明する。
【0003】第1ノズル31(本発明に係わる実施形態
におけるノズル21に対応する)の先端部を囲繞する第
2ノズル32(本発明に係わる実施形態における内側キ
ャップ17に対応する)は第1ノズル31との間に冷却
水通路を形成している。また、第2ノズル32の先端部
を囲繞する保持キャップ34aはプラズマ溶接トーチ3
7のシールド部34の先端部に取り付けられており、第
2ノズル32と、シールド部34及び保持キャップ34
a(本発明に係わる実施形態における外側キャップ12
に対応する)とはシールドガス通路38を形成してい
る。また、保持キャップ34aの先端部には、ガス抜き
用のスリット35が設けてある。なお、シールド部34
及び保持キャップ34aは第2ノズル32に対して電気
的に絶縁されている。また、第1ノズル31の内側に
は、電極30(本発明に係わる実施形態における電極2
9に対応する)が設けられている。そして、スポット溶
接時には、ワークWに保持キャップ34aの下端面を接
触させてスタンドオフを常時一定値に保持した状態で、
電極30と第1ノズル31の間にパイロット電圧を印加
してパイロットアークを発生させた後、電極30とワー
クWの間にプラズマ電圧を印加してプラズマアークを発
生させ、ワークWが溶接されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平7−16752号公報に開示された従来のプラズマ
溶接トーチの保持キャップ34aの下端面をワークWに
接触させて溶接する際に、プラズマアークによりワーク
Wに入熱した熱量が前記保持キャップ34aを経由して
図6及び図7に示すように逃げて行き、この熱の逃げ方
がワークWの状態によって影響を受けるので、溶接点へ
の入熱量の変動を生じるという問題がある。すなわち、
ワークWが図6に示すような平面の状態では熱が全体的
に保持キャップ34aを経由して逃げるので、溶接点が
冷え易いが、ワークWが図7に示すように曲面になって
いたり、あるいは入熱の影響で反っている状態のときに
は、熱が保持キャップ34aに逃げ難くなるので、溶接
点が過度に入熱され易くなる。したがって、ワークWの
平面度の変化によって溶接点への入熱量の変動が生じる
ので、安定した溶接品質を得ることが困難となってい
る。また、従来のガス抜き用のスリット35の上面は、
溶接トーチの軸心に対して直交している。これにより、
溶接点から飛散するスパッタがスリット35の上面に衝
突し易く、したがってスパッタが保持キャップ34aの
近傍に落下してワークWの表面に付着する。また、プラ
ズマガスやシールドガスが保持キャップ34aの真横に
集中して吹き出されるので、ワーク表面が著しく汚れる
ことがある。この結果、溶接後のワーク表面の外観品質
が低下するという問題もある。
【0005】本発明は、上記の問題点に着目してなされ
たものであり、溶接点への入熱量の変動を抑制し、また
ワーク表面の外観品質を向上して、溶接品質を向上でき
るアークスポット溶接用の外側キャップ及びこのキャッ
プを用いた溶接トーチを提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、アーク
スポット溶接トーチの先端部を囲繞し、溶接時にワーク
に接触されるアークスポット溶接用の外側キャップ12
において、ワークと接触する全面積が50mm2 以下であ
るようにしている。
【0007】請求項1に記載の発明によると、溶接トー
チの先端部を囲繞する外側キャップがワークと接触する
全面積を50mm2 以下と小さくしているので、溶接時に
ワークから外側キャップの接触部を経由して外側キャッ
プに逃げる熱量を少なくすることができる。これによ
り、外側キャップに逃げて行く熱量が溶接品質に及ぼす
影響はほとんど無いので、溶接時に入熱によりワークが
反ったり反らなかったりする場合、あるいはワークが平
面であったり曲面であったりする場合に、外側キャップ
とワークとの接触面積の変動による外側キャップに逃げ
て行く熱量の変化は溶接品質に影響しなくなる。したが
って、溶接点の入熱量及び冷却時間のばらつきが小さく
なる。この結果、安定して良好な溶接品質を得ることが
できる。
【0008】請求項2に記載の発明は、アークスポット
溶接トーチの先端部を囲繞し、溶接時にワークに接触さ
れるアークスポット溶接用の外側キャップ12におい
て、下端面に、ワークと接触させる脚体13を着脱可能
に有する構成としている。
【0009】請求項2に記載の発明によると、溶接トー
チの先端部を囲繞する外側キャップの下端面に、ワーク
と接触させる脚体を着脱可能に有しているので、この脚
体とワークとの接触面積が非常に小さくなる。これによ
って、溶接時に入熱によりワークが反ったり反らなかっ
たりする場合、あるいはワークが平面であったり曲面で
あったりする場合に、この脚体とワークとの接触面積の
変動により生ずる、ワークの熱が脚体を経由して逃げて
行く際の熱量の変動が小さくなるので、溶接点の入熱量
及び冷却時間のばらつきが小さくなる。この結果、安定
して良好な溶接品質を得ることができる。さらに、この
脚体は着脱可能となっているので、ワークとの接触を繰
り返して脚体の先端部の磨耗が激しい場合でも、この脚
体のみの交換を行うだけでよく、保守費用を安くするこ
とができ、またスタンドオフを調整する場合に、この脚
体を交換するだけで容易に対応可能となる。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項2記載の
外側キャップ12において、前記脚体13を少なくとも
3本有する構成としている。
【0011】請求項3に記載の発明によると、ワークと
の接触部を3箇所以上有しているので、ワーク表面に対
して溶接トーチを略垂直に安定して接触させることがで
きる。また、接触部が3箇所以上に分散されるので、脚
体とワークとの接触によるワークの変形及び傷つきを低
減することができる。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3記
載の外側キャップ12において、ワークとの接触部が金
属材料で構成されている。
【0013】請求項4に記載の発明によると、外側キャ
ップのワークとの接触部を金属材料で構成しているの
で、ワークとの接触を繰り返す時に強くぶつけるように
ワークに押し当てても、磨耗や破損等が無く耐久性が良
い。したがって、外側キャップの交換寿命が長期とな
り、保守費用を低減できる。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項2又は3
記載の外側キャップ12において、前記複数の脚体13
のワークと接触する全面積が50mm2 以下であるように
している。
【0015】請求項5に記載の発明によると、溶接トー
チの先端部を囲繞する外側キャップの下端面に、ワーク
と接触させる複数の脚体を着脱可能に有すると共に、こ
の脚体がワークと接触する全面積を50mm2 以下と小さ
くしているので、この脚体とワークとの接触面積が確実
に小さくなる。請求項2又は3記載の発明と同様の作用
及び効果が得られると共に、確実に溶接点の入熱量及び
冷却時間のばらつきを小さくすることが可能となる。こ
の結果、さらに安定的に良好な溶接品質を得ることが可
能となる。
【0016】請求項6に記載の発明は、アークスポット
溶接トーチの先端部を囲繞し、スポット溶接時にワーク
に接触されるアークスポット溶接用の外側キャップ12
において、下端部に、囲繞する内側の空間と外側とを連
通させる開口部55を設け、かつ、この開口部55の上
面の傾斜を内側から外側に向けて上昇させるようにして
いる。
【0017】請求項6に記載の発明によると、外側キャ
ップの下端部に、内側空間と外側とを連通させる開口部
を設けており、この開口部の上面の傾斜を内側から外側
に向けて上昇させるようにしている。したがって、この
開口部の内側の位置が外側よりもワーク表面に近いの
で、シールドガスがワーク表面のより近傍まで噴射さ
れ、外部の空気がプラズマアーク内に侵入することが無
く、溶接品質が向上する。また、溶接点のスパッタが放
射状に飛散する際に、開口部の上面の傾斜がこの放射カ
ーブに略沿っているので、スパッタがこの開口部の上面
に付着することなく、スムースに、かつ、遠くへ飛んで
行くことができる。この飛来中にスパッタが冷却される
ので、スパッタがワークの表面に付着することが少なく
なる。また、開口部にスパッタが詰まることが無くな
り、これによってシールドガスが開口部55から抜ける
量が安定すると共に、このとき放射状に抜けるシールド
ガスがワーク表面を汚すことが少なくなる。この結果、
ワーク表面のスパッタ付着や汚れ等が減少し、溶接品質
が向上する。さらに、これによってノズル近傍のスパッ
タ除去作業時間が低減され、溶接装置の稼働率が向上す
る。
【0018】請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の
いずれか1つに記載の外側キャップ12を備えた溶接ト
ーチとしている。
【0019】請求項7に記載の発明によると、溶接トー
チが、請求項1〜6のいずれか1つに記載の外側キャッ
プ12を備えているので、各請求項1〜6と同様の作用
及び効果を得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して実施形態
を詳細に説明する。図1は、実施形態に係わるプラズマ
溶接トーチの要部側面断面図を示す。トーチ本体11の
先端部外周には、略円筒形状の外側キャップ12がトー
チ本体11の下部外周に設けられたねじ11aにより着
脱可能に取り付けられており、また外側キャップ12の
内側には、略円筒形状の位置決めリング16を介して内
側キャップ17がトーチ本体11にねじ11bにより着
脱可能に取り付けられている。この内側キャップ17と
外側キャップ12との間には、シールドガスをトーチ先
端部へ導くシールドガス通路18が形成されている。こ
の位置決めリング16は上端面側と下端面側とを連通さ
せる切り欠き溝16a,16bを有しており、前記シー
ルドガス通路18に供給されるシールドガスはこの切り
欠き溝16a,16bを経由して溶接トーチの先端部に
導かれる。
【0021】また、内側キャップ17の先端部には、溶
接トーチの軸心Oと同一の軸心を有する円柱状の孔51
が設けられている。そして、内側キャップ17の内側に
はノズル21が取り付けられていて、このノズル21の
先端部にはノズル21の基端部より縮径の円筒突出部2
1aが設けられており、この円筒突出部21aが内側キ
ャップ17の前記孔51内に嵌合して挿入されている。
ノズル21の基端側の外周面と内側キャップ17の基端
側の内周面との間には、ノズル21の外周面を冷却する
ノズル冷却水通路23が形成されており、前記円筒突出
部21aの外周面と前記孔51の内周面との勘合面によ
り冷却水のシール面が形成されている。また、この円筒
突出部21aの軸心位置には、前記軸心Oの方向に貫通
したノズル孔22が設けられている。さらに、ノズル2
1の内側には、例えばセラミックス等の絶縁体からなる
ガイド25を介して電極29が取り付けられている。
【0022】外側キャップ12の下端部には、下方に向
けて突出した脚体13が外側キャップ12の円周方向に
少なくとも3個以上設けられている。図2は外側キャッ
プ12の下端面を下方から見た図を示しており、同図に
示すように、本実施形態では3本の脚体13が円周方向
に略等間隔で、ねじ14により着脱自在に取り付けられ
ている。この脚体13の下端面は溶接時にワークWに接
触する面であり、それぞれの接触面積は小さくなってお
り、全ての脚体13のトータル接触面積が所定値以下と
なるようにしている。
【0023】また、各脚体13の間には、外側キャップ
12が内側キャップ17を囲繞する空間から前記シール
ドガスを外部に逃がすための開口部55が円周方向に沿
って設けられている。この開口部55の上面は、それぞ
れ外側キャップ12の内側から外側に向けて上昇するよ
うに傾斜している。
【0024】なお、外側キャップ12及び前記脚体13
は、ノズル21との関係により、例えばセラミックス材
料で構成するなどして電気的絶縁性を有していることが
必要である。しかしながら、溶接時には、ワークWに外
側キャップ12の下端面を接触させて強く押しつけるの
で、この接触の繰り返しによる磨耗及び破損に対する耐
久性向上のために、外側キャップ12及び脚体13を金
属材料で構成してもよい。このとき、金属の中でも例え
ばステンレスは熱伝導性が小さく、かつ、強度も高いの
で使用に適している。ここで、内側キャップ17も共に
金属材料で構成する場合には、前記位置決めリング16
は絶縁体とする必要がある。
【0025】次に、以上の構成による作用を説明する。
溶接時に、外側キャップ12の下端面とワークWとは少
なくとも3点以上の点接触的な面により接触しているの
で、接触面積が小さくなり、ワークWから接触面を経由
して外側キャップ12に逃げて行く熱量が少なくなる。
これによって、ワークWが平面であったり、又は曲面で
あったり、反ったりして、この接触面積の変動が生じた
ときでも、プラズマアークにより入熱された溶接点にお
ける外側キャップ12を経由して逃げて行く熱量がもと
もと少ないので、溶接点の入熱量の変動が抑制される。
これによって、安定した溶接品質を得ることが可能とな
る。また、点接触的な面で接触させるために、外側キャ
ップ12の下端面に少なくとも3本の脚体を取着してい
るので、ワーク表面に対して溶接トーチを略垂直に安定
して接触させることができる。これにより、溶接姿勢が
安定するので、溶接品質が向上する。
【0026】なお、本発明者らの試験によると、図3及
び図4に示すように、外側キャップ12の下端接触部の
形状が例えば内径φ11、外径φ14の円筒形の場合
に、接触部が点接触と略同等になるように下端部に切り
欠き溝を設けて開口部55を4箇所形成し、接触面積を
全体で少なくとも50mm2 以下としたところ、ワークW
との接触面積の変動による溶接点への入熱量の変動が小
さくなり、非常に安定した溶接品質(溶け落ち、あるい
は穴明きまでの時間等)を得ている。
【0027】ただし、ワークWとの接触部を尖らせて接
触面積を小さくしていくと、接触部の面圧が大きくなる
ので、ワークWの表面に傷をつけたり、圧痕(窪み)を
つけてしまう恐れがある。特に、ワークWの上板(つま
り、スポット溶接対象の2枚板の上板を言う)の板厚が
薄いときは、接触部の面圧が大きくなると圧痕がつきや
すい。また、脚体13も、先端のワークWとの接触部の
面積が小さいと接触の繰り返しによる磨耗が激しくな
り、スタンダオフを一定に保つことが困難となるので、
脚体13の交換頻度が多くなり実用上問題が生じる。こ
のように、ワークWとの接触面積を小さくし過ぎること
はワークWの表面や脚体の磨耗に悪い影響を及ぼすので
注意が必要である。この点を考慮すると、接触面積は5
mm2 以上とすることが良く、よって、接触面積を5mm2
から50mm2 の範囲以内とすることにより、溶接品質の
安定性、及び、ワークの表面や、脚体の磨耗に対して良
い結果が得られる。また、少なくとも3本以上の脚体1
3によって、接触部が3箇所以上に分散されるので、そ
れぞれの面圧が小さくなり、脚体とワークとの接触によ
るワーク表面の変形及び傷つき等を低減することができ
る。
【0028】また、溶接点の溶融池から飛び出したスパ
ッタは放射状に飛散するが、開口部55の上面がこの放
射カーブに略沿って上方に向けて傾斜しているので、ス
パッタはこの開口部55に付着することなく通過して、
スムースに、かつ、ノズル21から遠くへ飛ぶ。したが
って、この間にスパッタが冷却されてワークWの表面に
落ちる可能性が大きくなり、ワークWの表面の溶接後の
スパッタ付着量が少なくなる。また、同様に、この開口
部55から外部上方に逃げるシールドガスの量が従来に
比して多くなるので、溶接後にワーク表面に付着したシ
ールドガスの噴射後の汚れ等が少なくなる。この結果、
溶接外観が非常に改善される。
【0029】さらに、スパッタが開口部55に詰まるこ
とが無いので、溶接トーチ内部にスパッタがこもって付
着することが少なくなり、溶接トーチ内部のスパッタ除
去作業の時間短縮化に伴って溶接装置の稼働率が向上さ
れる。また、上記のように開口部55が詰まることが無
いので、シールドガスの抜け量が安定すると共に、開口
部55の外側キャップ12の内面側が外面側よりも下方
に位置していることによってシールドガスがワークWの
表面近傍まで安定して噴射されるので、外部の空気がプ
ラズマアーク内に侵入することが無く溶接品質を向上さ
せることができる。そして、開口部55の上面が上方を
向いているので、溶接トーチ外部からの溶接点の視認性
が良好となり、作業性の向上が図れる。
【0030】また、外側キャップ12のワークWとの接
触部又は脚体13が金属材料により構成されている場合
には、ワークWとの繰り返し接触による磨耗や破損の度
合いが小さくなるので、外側キャップ12の耐久性が向
上し、交換寿命が長くなって保守費用の低減が図れられ
る。
【0031】なお、上記実施形態においては、外側キャ
ップ12の下端部に脚体13を設けた例を示したが、本
発明はこれに限定されるものではなく、例えば図3及び
図4に示したように、下端面全体の接触面積が所定値以
下となるように下端部に所定個数の切り欠き溝等の開口
部55を設けて、ワークWとの接触面積を小さくするよ
うにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わるプラズマ溶接トーチ
の要部側面断面図を示す。
【図2】本発明の実施形態に係わる外側キャップの脚体
の説明図を示す。
【図3】本発明に係わる外側キャップの点接触の効果を
確認した際の外側キャップの側面断面図を示す。
【図4】本発明に係わる外側キャップの点接触の効果を
確認した際の外側キャップの底面図を示す。
【図5】従来技術に係わるプラズマ溶接トーチの説明図
である。
【図6】従来技術に係わるプラズマ溶接トーチの入熱量
変動の説明図である。
【図7】従来技術に係わるプラズマ溶接トーチの入熱量
変動の説明図である。
【符号の説明】
11 トーチ本体 12 外側キャップ 13 脚体 16 位置決めリング 17 内側キャップ 18 シールドガス通路 21 ノズル 21a 円筒突出部 22 ノズル孔 23 ノズル冷却水通路 25 ガイド 29 電極 51 孔 55 開口部
フロントページの続き (72)発明者 今井 陽介 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アークスポット溶接トーチの先端部を囲
    繞し、溶接時にワークに接触されるアークスポット溶接
    用の外側キャップ(12)において、 ワークと接触する全面積が50mm2 以下であることを特
    徴とする外側キャップ。
  2. 【請求項2】 アークスポット溶接トーチの先端部を囲
    繞し、溶接時にワークに接触されるアークスポット溶接
    用の外側キャップ(12)において、 下端面に、ワークと接触させる脚体(13)を着脱可能に有
    することを特徴とする外側キャップ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の外側キャップ(12)におい
    て、 前記脚体(13)を少なくとも3本有することを特徴とする
    外側キャップ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載の外側キャップ(12)に
    おいて、 ワークとの接触部が金属材料で構成されたことを特徴と
    する外側キャップ。
  5. 【請求項5】 請求項2又は3記載の外側キャップ(12)
    において、前記複数の脚体(13)のワークと接触する全面
    積が50mm2 以下であることを特徴とする外側キャッ
    プ。
  6. 【請求項6】 アークスポット溶接トーチの先端部を囲
    繞し、スポット溶接時にワークに接触されるアークスポ
    ット溶接用の外側キャップ(12)において、 下端部に、囲繞する内側の空間と外側とを連通させる開
    口部(55)を設け、かつ、この開口部(55)の上面の傾斜を
    内側から外側に向けて上昇させたことを特徴とする外側
    キャップ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1つに記載の外
    側キャップ(12)を備えた溶接トーチ。
JP9299496A 1997-10-15 1997-10-15 アークスポット溶接用の外側キャップ及びこのキャップを用いた溶接トーチ Pending JPH11123562A (ja)

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