JP3179656B2 - プラズマアーク発生用電極 - Google Patents
プラズマアーク発生用電極Info
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Description
口する断面円形の穴部を有する電極基体と、この電極基
体の前記穴部内に密に嵌挿固定された断面円形の挿入電
極とを備えてなるプラズマアーク発生用電極に関する。
ルに設けた電極とワークとの間にアークを発生させると
ともに、該ノズルから噴出された作動ガスをプラズマ化
させて該ワークの切断を行なうものである。このプラズ
マ切断装置に用いられる電極、すなわち酸素ガスや空気
などの酸化性雰囲気ガス中で使用されるプラズマアーク
発生用電極としては、図4に示すように、銅や銅合金等
でなる電極基体1の先端部外方に向けて開口する断面円
形の穴部2に、ハフニウムやジルコニウムで断面円形の
棒状に形成された挿入電極3がインサート成形され、こ
れらハフニウムやジルコニウムの先端部が外部に露出し
た構成のものが一般的である。このプラズマアーク発生
用電極は、図5に示すように、プラズマ切断装置の加工
ヘッド本体4内部に、前記挿入電極3が該加工ヘッド本
体4の先端開口部5方向に向けて配置され、加工ヘッド
本体4のプラズマアーク発生用電極外側に形成された作
動ガス通路6を介して加工ヘッド本体4内部に作動ガス
が供給された際に、前記挿入電極3先端部分が該作動ガ
スに包まれ、この状態でアークを発生することにより、
該作動ガスをプラズマ化するようになっている。またプ
ラズマアーク発生用電極は、使用に伴って挿入電極3が
溶損し、この溶損の進行に伴って、図6に示す状態に至
るようになっている。
マアーク発生用電極には、挿入電極3の溶損の結果、電
極基体1が溶損することに起因して、以下のような問題
があった。すなわち、前記挿入電極3の溶損の結果、プ
ラズマ流Pが挿入電極3の溶損した内部に入り込み、場
合によっては、図6に示すように電極基体1の穴部2内
周面の露出部分から直接プラズマ流Pが発生して、この
プラズマエネルギーによって電極基体1が溶損する。プ
ラズマ流Pが電極基体1から直接発生する場合には、プ
ラズマ流Pが偏在するので、ワークの加工精度が低下す
る。前記挿入電極3の溶損および電極基体1の溶損の進
行は一様ではなく大概の場合ばらつきがあるが、この溶
損の進行のばらつきが作動ガスの流れを乱してプラズマ
乱流を形成し、ワークの加工能率および加工精度の低下
を招いていた。前記溶損の進行のばらつきは、溶損の進
行が早い部分が完全に溶損してしまえばプラズマアーク
発生用電極の寿命に大きな影響を与え、結果的にプラズ
マアーク発生用電極の寿命を短縮するとともに、一般的
には溶損の進行の早い部位が不確定であるためにプラズ
マアーク発生用電極の寿命が不安定であって、加工を中
断してプラズマアーク発生用電極の交換を余儀なくされ
るケースが発生して、製品の分留まり低下の原因となっ
ていた。また、挿入電極3の溶損の進行によって電極基
体1の内周面が露出すれば、電極基体1への入熱によっ
て電極基体1の挿入電極3に対する冷却作用が無くな
り、挿入電極3の溶損が促進される状況になるととも
に、入熱量が臨界状態を越えれば電極基体1が一気に溶
融して、プラズマアーク発生用電極の寿命短縮が促進さ
れる。
入電極3先端面に深さ0.05mm程度の円錐状の凹所
7を設ける技術が知られているが、この技術は、プラズ
マアーク発生用電極の使用初期状態においてのみプラズ
マ流Pの安定化や挿入電極3の一様な溶損に寄与する手
段であって、電極基体1の保護や溶損の安定といった面
ではその効果に不満があった。
1内周面を保護してプラズマアーク発生用電極の寿命の
安定および延長を図る技術として、電極基体1と挿入電
極3との間に第3の物質を介装する技術も提案されてい
る。この技術は、前記第3の物質として金合金、銀合
金、アルミニウム合金等の熱伝導性および導電性に優れ
た材料を使用し、この第3の部材を筒状に形成した部材
として前記穴部2に挿入したり、電極基体1に拡散結合
させるが、材料が高価である上、作業に手間がかかるた
め、コスト上昇および製造能率の低下の原因になるとい
った問題がある。
ので、寿命が延長しかつ安定する安価なプラズマアーク
発生用電極を提供することを目的とするものである。
は、先端部外方に向けて開口する断面円形の穴部を有す
る電極基体と、この電極基体の前記穴部内に密に嵌挿固
定された断面円形の挿入電極とを備えてなり、前記挿入
電極の外部に露出する先端面にその中心部に位置させて
該挿入電極の軸線方向に凹む凹部が形成され、該挿入電
極の使用により、前記凹部が前記軸線方向へ深くなるよ
う消耗するプラズマアーク発生用電極において、前記凹
部は、前記軸線に対して直交する方向の断面が円形の空
間とされ、その径が、前記挿入電極の径の50〜95%
であることを特徴とするプラズマアーク発生用電極を前
記課題の解決手段とした。
方向に0.3mm以上の深さを有することを特徴とする
前記請求項1記載のプラズマアーク発生用電極を前記課
題の解決手段とした。
れば、プラズマアーク発生用電極の使用に伴って挿入電
極がその外周部を残しつつ軸線方向奥方に溶損する。
によれば、挿入電極の溶損が進行した状態においても、
挿入電極がその外周部を残しつつ軸線方向奥方に溶損す
ることが安定して進行する。
照して説明する。図1において、図中符号10は本発明
のプラズマアーク発生用電極、11は電極基体、12は
挿入電極である。
記図5の加工ヘッド本体4内に配置されるものであっ
て、先端部外方に向けて開口する断面円形の穴部13を
有する電極基体11と、この電極基体11の前記穴部1
3内に密に嵌挿固定された断面円形の挿入電極12とを
備えてなっている。前記電極基体11は銅または銅合金
製であって、前記穴部13が前記加工ヘッド本体4の開
口部5方向に向けられた状態で加工ヘッド本体4内に配
置される。前記挿入電極12は、ハフニウムまたはジル
コニウム製の部材であって、外部に露出する先端面14
にその中心部に位置させて該挿入電極12の軸線方向に
凹む凹部15が形成され、該挿入電極12の使用によ
り、前記凹部15が前記軸線方向へ深くなるよう消耗す
るようになっている。前記凹部15は、前記軸線に対し
て直交する方向の断面が円形で、その径が前記挿入電極
12の径の50〜95%であるとともに、軸線方向に
0.3mm以上の深さXを有する穴であって、電極基体
11と同軸状に形成されている。また、前記凹部15の
径寸法Yは、例えば、使用電流250A、挿入電極12
の径φが2.0mmの場合、1.0〜1.9mmに設定
する。
ラズマ切断等に使用した際には、図1に示すように、凹
部15の作用でプラズマ流Pが正常位置に安定に保持さ
れ、このプラズマ流Pを安定保持したまま、前記凹部1
5から挿入電極12の軸線方向奥方に向かって挿入電極
12の溶損が進行する。挿入電極12は、溶損が進行し
て、やがて図2に示すように、挿入電極12の外周部の
みを残して円筒状になる。この際、挿入電極12は、電
極基体11を露出させることなく電極基体11の穴部1
3の内周面全体を被うので、電極基体11から直接プラ
ズマ流Pが発生することがなく、溶損が相当進行した場
合においてもプラズマ流Pが安定保持される。
用電極10は、挿入電極12の溶損が進行してもプラズ
マ流Pが常時安定保持されるので、ワークの加工精度お
よび加工能率が向上する。また、プラズマ流Pが常時安
定して発生するので、挿入電極12の局所的な溶損・消
耗が防止され、例えば、図3に示すように、同一条件に
おいてアーク発生回数に対する挿入電極の消耗深さの実
験結果を比較した場合、従来のプラズマアーク発生用電
極に比して寿命が大幅に延長することがわかる。
記プラズマアーク発生用電極10の寿命が安定するの
で、プラズマアーク発生用電極10の交換時期を予測す
ることができ、ワークの加工作業を効率良く行なうこと
ができる。前記プラズマアーク発生用電極10は、電極
基体11と挿入電極12との間への第3の物質の介装が
不要であり、しかも、前記凹部15は簡単に形成するこ
とができるので、安価に得られる。
のに限られず、全体または一部にテーパが付けられたも
のや、円錐状であってもよい。
ーク発生用電極によれば、挿入電極が溶損した際に自身
の外周部のみを残して中央部のみが溶損して、挿入電極
の残った部分が電極基体を露出させることなく電極基体
の内周面全体を被うので、電極基体から直接プラズマ流
が発生することがなく、溶損が相当進行した場合におい
てもプラズマ流が安定保持され、ワークの加工精度およ
び加工能率が向上するとともに、プラズマ流の安定によ
って、前記プラズマアーク発生用電極の寿命が延長かつ
安定し、また、この寿命の安定によって、プラズマアー
ク発生用電極の交換時期が予測でき、ワークの加工作業
を効率良く行なうことができる。
によれば、挿入電極の溶損が進行した状態においても、
挿入電極がその外周部を残しつつ軸線方向奥方に溶損す
ることが安定して進行して、プラズマ流が安定に保持さ
れるので、一層の寿命の延長や電極交換時期の安定化と
いった優れた効果を奏する。
態を示す側断面図である。
同一条件におけるアーク発生回数に対する消耗深さの関
係を示すグラフである。
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 先端部外方に向けて開口する断面円形の
穴部を有する電極基体と、この電極基体の前記穴部内に
密に嵌挿固定された断面円形の挿入電極とを備えてな
り、前記挿入電極の外部に露出する先端面にその中心部
に位置させて該挿入電極の軸線方向に凹む凹部が形成さ
れ、該挿入電極の使用により、前記凹部が前記軸線方向
へ深くなるよう消耗するプラズマアーク発生用電極にお
いて、前記凹部は、前記軸線に対して直交する方向の断
面が円形の空間とされ、その径が、前記挿入電極の径の
50〜95%であることを特徴とするプラズマアーク発
生用電極。 - 【請求項2】 前記凹部は軸線方向に0.3mm以上の
深さを有することを特徴とする前記請求項1記載のプラ
ズマアーク発生用電極。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14366094A JP3179656B2 (ja) | 1994-06-24 | 1994-06-24 | プラズマアーク発生用電極 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14366094A JP3179656B2 (ja) | 1994-06-24 | 1994-06-24 | プラズマアーク発生用電極 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH088094A JPH088094A (ja) | 1996-01-12 |
JP3179656B2 true JP3179656B2 (ja) | 2001-06-25 |
Family
ID=15343970
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14366094A Expired - Fee Related JP3179656B2 (ja) | 1994-06-24 | 1994-06-24 | プラズマアーク発生用電極 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3179656B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102008062731C5 (de) * | 2008-12-18 | 2012-06-14 | Kjellberg Finsterwalde Plasma Und Maschinen Gmbh | Elektrode für einen Plasmabrenner |
-
1994
- 1994-06-24 JP JP14366094A patent/JP3179656B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH088094A (ja) | 1996-01-12 |
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