JPH11123310A - 脱臭換気システム - Google Patents

脱臭換気システム

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JPH11123310A
JPH11123310A JP9307932A JP30793297A JPH11123310A JP H11123310 A JPH11123310 A JP H11123310A JP 9307932 A JP9307932 A JP 9307932A JP 30793297 A JP30793297 A JP 30793297A JP H11123310 A JPH11123310 A JP H11123310A
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deodorizing
ventilation
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deodorizing solution
odor
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JP9307932A
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Junichi Usui
純一 臼井
Manabu Yoshida
学 吉田
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KYOKUTO SHOKAI KK
KYOKUTO SHOKAI Ltd
Nitto Reinetsu Inc
Original Assignee
KYOKUTO SHOKAI KK
KYOKUTO SHOKAI Ltd
Nitto Reinetsu Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気側に基準以上の臭気が漏れることのない
十分かつ安定した脱臭換気を,安全かつ経済的に,長期
に渡って実現できる脱臭換気システムを提供する。 【解決手段】 換気ファン4を設けた換気ダクト3の入
気側および排気側にそれぞれ臭気検出センサ9,10を
設け,内部にフィルタ21を設ける。脱臭液26と希釈
液29とを混合した脱臭溶液をノズル(脱臭処理手段)
5から散布する。脱臭溶液の供給量(散布量),その濃
度(脱臭液/(脱臭液+希釈液)),換気ファン4によ
る換気流量は脱臭制御回路12により調整可能である。
脱臭制御回路12は,入気側の臭気汚染検出センサ9お
よび排気側の臭気汚染検出センサ10の両検出結果に基
づいて,ノズル5に供給する脱臭溶液の供給量や脱臭溶
液の濃度や換気ファン4による換気流量を制御する。常
に,脱臭能力を過不足なく室内の臭気強度に応じた適正
なものとすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,室内等の空気を
汚染している臭気を分離除去する脱臭換気システムに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来,例えば厨房等の室内に発生する臭
気を除去する脱臭換気システムとして,一定量の活性
炭フィルタを室内空気の循環流路等の途中に装備してお
いて,活性炭フィルタの吸着作用により脱臭を行う活性
炭方式のもの,臭気汚染された空気を中和するアルカ
リ溶剤等を所定比率で混合した脱臭溶液を室内空気の循
環流路等の途中に一定流量で散布してアルカリ溶剤等の
中和力により脱臭を行う中和方式のもの,室内あるい
は室内空気の循環流路等ににオゾン発生器を装備してオ
ゾンの作用により脱臭を行うオゾン方式のもの等が種々
開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の活性炭方式
や中和方式のシステムでは,予め装備した活性炭フィル
タの量,あるいは,予め設定した脱臭溶液の散布量によ
り脱臭能力が決定され,システムの稼働中に脱臭能力を
増減することができない。従って,臭気の発生量の変動
に柔軟に対処させることができず,例えば,室内の臭気
汚染が激しいときには,十分な脱臭ができずに,排気側
に基準以上の臭気が漏れる等の不都合が発生する虞があ
った。
【0004】また,前述した活性炭方式のシステムの場
合,処理する空気が油分を多く含んでいると,吸着面が
早期に目詰まりして脱臭性能が大幅に低下するため,安
定した脱臭性能を長期に渡って維持することが難しいと
いう問題もあった。
【0005】また,前述した中和方式のシステムの場
合,十分な脱臭ができずに排気側に基準以上の臭気が漏
れるという不都合の発生を回避するために,予め脱臭溶
液の散布量を多めに設定してシステムを稼働させると,
室内の臭気汚染度が低いときには,一定流量で散布する
脱臭溶液の多くが無駄に消費されることになり,経済的
に効率が悪くなるという問題が生じる。
【0006】一方,オゾン方式のシステムの場合は,シ
ステムの稼働中にも,例えば,オゾン発生器に供給する
電圧の増減等によりオゾンの発生量を変更することで,
脱臭能力を増減させることが可能で,臭気の発生量の変
動に柔軟に対処させることもそれほど難しくないが,オ
ゾンの発生を増大させることは,オゾンの人体等への有
害性や地球環境破壊という点で問題が生じる。
【0007】本発明は上記事情に鑑みて提案されたもの
で,排気側に基準以上の臭気が漏れることのない十分か
つ安定した脱臭性能を長期に渡って発揮することがで
き,しかも,経済性に優れ,さらに人体等への有害性や
地球環境破壊という問題が生じることのない脱臭換気シ
ステムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の脱臭換気システムは,臭気発生空間内の循環流路又
は臭気発生空間から他空間への排出流路となる換気ダク
トと,前記換気ダクトに装備されて室内空気を前記換気
ダクトの入気側から排気側に流す換気ファンと,前記換
気ダクト内の流路の途中に装備されて脱臭溶液を前記換
気ダクト内を流れる室内空気に接触させることで該空気
の脱臭処理を行う脱臭処理手段と,前記脱臭処理手段に
対する脱臭溶液の供給を行う脱臭溶液供給部と,前記換
気ダクト内の前記脱臭処理手段よりも入気側に装備され
て換気ダクトに流入してきた室内空気の臭気汚染度を検
出する第1の臭気汚染検出センサと,前記換気ダクト内
の前記脱臭処理手段よりも排気側に装備されて前記脱臭
処理手段による脱臭処理を済ませた空気の臭気汚染度を
検出する第2の臭気汚染検出センサと,前記第1及び第
2の臭気汚染検出センサの検出結果に基づいて前記脱臭
溶液供給部による脱臭溶液の供給量を制御する脱臭制御
回路とを備えたことを特徴とする。ここで,脱臭溶液と
は,脱臭成分を含む脱臭液を希釈液で薄めたものを指
す。前記脱臭液とは,脱臭成分のみの原液の場合も若干
希釈したものである場合もある。また,濃度=脱臭液/
(脱臭液+希釈液) である。
【0009】請求項2は,請求項1の脱臭換気システム
における脱臭溶液供給部が,前記脱臭溶液の濃度を調整
する手段を有し,前記脱臭制御回路は,前記第1及び第
2の臭気汚染検出センサの検出結果に基づいて,前記脱
臭溶液供給部における脱臭溶液の濃度を制御可能である
ことを特徴とする。
【0010】請求項3は,請求項1または2の脱臭換気
システムにおける脱臭制御回路が,前記第1及び第2の
臭気汚染検出センサの検出結果に基づいて,前記換気フ
ァンによる換気流量を制御可能であることを特徴とす
る。
【0011】請求項4は,請求項3の脱臭換気システム
における脱臭制御回路が,前記第1及び第2の臭気汚染
検出センサの検出結果に基づいて,現在の脱臭溶液の供
給量や脱臭溶液の濃度や換気ファンによる換気流量の過
不足を判定し,過不足が有る場合には,換気ダクトの排
気側の臭気汚染度が基準値以下となるように,脱臭溶液
の供給量と脱臭溶液の濃度と換気ファンによる換気流量
との内の少なくとも一つを調整可能であることを特徴と
する。
【0012】請求項5は,請求項1,2,3または4の
脱臭換気システムにおいて,脱臭処理手段として,前記
脱臭溶液供給部から供給される脱臭溶液を霧状に前記換
気ダクト内に散布するノズルを使用したことを特徴とす
る。
【0013】請求項6は,請求項1,2,3,4または
5の脱臭換気システムにおける脱臭処理手段を,通気性
を有すると共に脱臭溶液を保持可能な多孔質材と,この
多孔質材に前記脱臭溶液供給部から供給される脱臭溶液
を補充するノズルとを備えた構成としたことを特徴とす
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下,本発明に係る脱臭換気シス
テムの実施形態を,図に基づいて説明する。図1は,本
発明に係る脱臭換気システムの一実施形態を示したもの
である。この一実施形態の脱臭換気システム1は,厨房
等の室内空気の脱臭換気を行うもので,室内空気の屋外
への排出流路となる換気ダクト3と,前記換気ダクト3
の排気側に装備されて室内空気を前記換気ダクト3の入
気側から排気側に流す流量可変の換気ファン4と,前記
換気ダクト3内の流路の途中に装備されて脱臭溶液を前
記換気ダクト3内を流れる室内空気に接触させることで
該空気中の臭気成分を除去する脱臭処理を行う脱臭処理
手段5と,前記脱臭処理手段5に対する脱臭溶液の供給
量と該脱臭溶液の濃度とを調整可能な脱臭溶液供給部7
と,前記換気ダクト3内の前記脱臭処理手段5より入気
側に装備されて換気ダクト3に流入してきた室内空気の
臭気汚染度を検出する第1の臭気汚染検出センサ9と,
前記換気ダクト3内の前記脱臭処理手段5より排気側に
装備されて前記脱臭処理手段5による脱臭処理を済ませ
た空気の臭気汚染度を検出する第2の臭気汚染検出セン
サ10と,前記脱臭溶液供給部7及び換気ファン4の動
作を制御する脱臭制御回路12とを備えている。
【0015】前記換気ダクト3は,厨房等の室内13と
屋外との隔壁14を貫通して装備される筒状の中間部ダ
クト3aと,該中間部ダクト3aの室内側開口端にフラ
ンジ結合された入気ダクト3bと,中間部ダクト3aの
屋外側開口端にフランジ結合された排気ダクト3cの3
つのダクトユニットから構成されている。入気ダクト3
bには室内空気を吸い込むための適宜口径の入気口16
が装備され,排気ダクト3cには入気ダクト3bから流
入してきた空気を排出するための排気口17が装備され
ている。
【0016】前記換気ファン4は,換気ダクト3の排気
口17付近に取り付けられたファン本体4aと,該ファ
ン本体4aを回転駆動する回転数可変のファンモータ4
bと,該ファンモータ4bの回転量を制御するファン制
御回路4cとから構成されている。
【0017】この一実施形態の場合,脱臭処理手段5
は,脱臭溶液供給部7から供給される脱臭溶液を霧状に
前記換気ダクト3内に散布するノズルであり,中間部ダ
クト3aの中間部に取り付けられている。また,中間部
ダクト3a内のノズル(脱臭処理手段)5の前後には,
フィルタ21と該フィルタ21に付着した脱臭溶液を回
収する漏斗形の受け皿22と回収容器23とがそれぞれ
設けられている。前記フィルタ21は所定の通気性を有
するもので,ノズル5より入気口16側に装備されたフ
ィルタ21は,前述の脱臭溶液の回収の他に,入気ダク
ト3bに流入した室内空気中の粉塵及び油分の除去を目
的として設けられている。また,ノズル5より排気口1
7側に装備されたフィルタ21は,ノズル5から散布さ
れた余分な脱臭溶液が排気口17から排出されないよう
に,脱臭溶液の回収を目的に設けられている。
【0018】前記脱臭溶液供給部7は,臭気成分を中和
することにより脱臭する脱臭液26を貯留した脱臭液槽
27と,脱臭液26を希釈する希釈液29を貯留した希
釈液槽30と,脱臭液26を脱臭液槽27から混合栓3
1に圧送する脱臭液供給手段32と,希釈液29を脱臭
液槽27から混合栓31に圧送する希釈液供給手段34
とを備えた構成で,混合栓31によって脱臭液26と希
釈液29とを混合して所定の濃度の脱臭溶液を生成す
る。混合栓31で所定の濃度で生成された脱臭溶液はノ
ズル5に供給され,ノズル5から霧状に散布される(1
9は散布された脱臭溶液を示す)。
【0019】前記脱臭液供給手段32は,脱臭液槽27
から脱臭液26を吐出するポンプ32aと,ポンプ32
aの出側で液圧を制御する圧力調整弁32bと,流量を
制御する流量調整器32cとを有した構成である。ま
た,希釈液供給手段34は,同様に,希釈液槽30から
希釈液29を吐出するポンプ34aと,ポンプ34aの
出側で液圧を制御する圧力調整弁34bと,流量を制御
する流量調整器34cとを有した構成である。上記の脱
臭液供給手段32は,ポンプ32a,圧力調整弁32
b,流量調整器32cの動作状態を制御することで,脱
臭液26を所望の圧力,流量で混合栓31に供給でき
る。また,希釈液供給手段34は,同様に,ポンプ34
a,圧力調整弁34b,流量調整器34cの動作状態を
制御することで,希釈液29を所望の圧力,流量で混合
栓31に供給できる。
【0020】上記のポンプ32a,34a,圧力調整弁
32b,34b,流量調整器32c,34cの動作状態
は,脱臭制御回路12からの制御信号により,制御可能
である。即ち,脱臭溶液供給部7は,混合栓31からノ
ズル5への脱臭溶液の供給量,および,供給する脱臭溶
液中の脱臭液26と希釈液29との混合割合すなわち脱
臭溶液の濃度(脱臭液/(脱臭液+希釈液))を,脱臭
制御回路12からの制御信号により任意に増減可能であ
る。
【0021】前記脱臭制御回路12は,前記第1及び第
2の臭気汚染検出センサ9,10が検出した臭気汚染度
の信号を受信して,室内空気の臭気汚染度および脱臭処
理後の臭気汚染度を検知するとともに,第1の臭気汚染
検出センサ9と第2の臭気汚染検出センサ10の検出値
の差分を算出し,それらの情報に基づいて脱臭能力の過
不足,すなわち,現在の脱臭溶液の供給量や脱臭溶液の
濃度や換気ファン4による換気流量の過不足を判定し,
そして,過不足が有る場合には,ポンプ32a,34
a,圧力調整弁32b,34b,流量調整器32c,3
4c,ファン制御回路4cに動作制御信号を送出して,
これらの各機器の動作を制御し,これにより,脱臭溶液
の供給量や脱臭溶液の濃度や換気ファン4による換気流
量の少なくとも1つを調整して,換気ダクト3の排気側
の臭気汚染度を基準値以下に維持する。なお,この脱臭
換気システム1は,脱臭制御回路12の制御により,第
1の臭気汚染検出センサ9の検出信号が基準値以上であ
る場合に作動し,基準値以下となれば停止する。
【0022】例えば,図示例のような脱臭処理空気を屋
外に排出するシステムでは,運転を開始した時,第1の
臭気汚染検出センサ9の検出信号が基準値以上(臭気汚
染度が基準値より高い)である場合に,初期設定された
換気ファン4による換気流量,脱臭溶液の供給量,脱臭
溶液の濃度で脱臭処理を開始しかつその制御を開始す
る。まず,室内空気の臭気汚染度を基準値以下にすべ
く,換気ファン4による換気流量を,第1の臭気汚染検
出センサ9の検出信号の水準により予め設定された換気
流量に調整するとともに,第2の臭気汚染検出センサ1
0の検出信号が基準値以下になるように,脱臭溶液の供
給量(散布量)および脱臭溶液の濃度のうちの少なくと
も1つを制御して,排気側の臭気汚染度を基準値以下に
する。上記の脱臭処理により第1の臭気汚染検出センサ
9の検出信号の水準が低下していく場合,その水準の低
下に従い換気ファン4による換気流量を低減させる。そ
して,換気流量の低減に合わせて,第2の臭気汚染検出
センサ10の検出信号が基準値以下に収まる範囲で,脱
臭溶液の供給量または脱臭溶液の濃度を低減させる。一
方,第1の臭気汚染検出センサ9の検出信号の水準が上
昇する場合は,その水準の上昇に従い換気ファン4によ
る換気流量を増大させる。そして,換気流量の増大に合
わせて,第2の臭気汚染検出センサ10の検出信号が基
準値以上とならないように,脱臭溶液の供給量または脱
臭溶液の濃度の少なくとも一方を増大させる。
【0023】第2の臭気汚染検出センサ10の検出信号
が基準値以下である場合,まず,第1の臭気汚染検出セ
ンサ9の検出信号が基準値を越えない範囲で,換気ファ
ン4による換気流量を低減させる。それでも,第2の臭
気汚染検出センサ10の検出信号が基準値内に収まる場
合は,それが基準値を越えない範囲で,脱臭溶液の散布
量を減少させるか,または,脱臭溶液の濃度を低くす
る。さらには,全く運転を必要としない場合もあるの
で,その場合は脱臭溶液の散布や換気ファン4による送
風を一時休止する。このように,過剰な脱臭処理が行わ
れない省エネルギー運転が可能なので,脱臭液26等の
資源や換気ファン4等を駆動する電気エネルギーの浪費
を招くことなく,排気側に基準以上の臭気が漏れること
のない十分かつ安定した脱臭性能を長期に渡って発揮す
ることができる。また,排気の臭気強度を人の監視を必
要とせずに常時制御することができるから,近隣に人家
やビル等が並ぶ環境においても,屋外への排気に問題は
発生せず,異臭発生に悩むビル厨房等の周辺環境問題を
容易に解決することができる。しかも,人体等へ有害性
を持つオゾンを使用しないため,安全性と経済性と信頼
性に優れた良好な脱臭換気を実現することができ,当該
脱臭換気システム1を装備した厨房等では,異臭発生に
よる周辺環境の汚染という問題を,安全かつ経済的に解
決することができる。
【0024】なお,本発明の脱臭換気システムをその換
気ダクトが臭気発生空間内の循環流路となる形で設置す
る循環方式の場合,すなわち,脱臭換気システムを屋内
に設置し,脱臭処理空気を屋外に排出するのでなく屋内
で循環して脱臭処理する場合は,脱臭溶液の散布量や脱
臭溶液の濃度や換気ファンの換気流量の調整を,その循
環方式に適した態様で行う。
【0025】また,実施例では,臭気検出センサを換気
ダクトの入気側および排気側の2箇所に設けたが,それ
以外の箇所にも臭気検出センサを配置して,一層精細な
制御を行うことも可能である。
【0026】なお,使用する脱臭液26によっては,希
釈液29として水道水を使用することも可能である。水
道水を使用する場合には,水道管を直接圧力調整弁34
bに繋ぐことで,ポンプ34aや希釈液槽30を省略し
て,コスト削減を図ることができる。また,脱臭溶液供
給部7は,脱臭液26の供給量およびその希釈率(脱臭
溶液の濃度)を調整可能であればよく,具体的構成を上
記実施形態に限定するものではない。
【0027】また,脱臭処理手段5は実施例のノズル方
式に限定されるものではない。例えば,脱臭処理手段5
を,図2に示すように,通気性を有すると共に脱臭溶液
を保持可能な多孔質材40と,中間部ダクト3a内に取
り付けられて前記多孔質材40を収容する通気性容器4
1と,この通気性容器41内の多孔質材40に前記脱臭
溶液供給部7から供給される脱臭溶液を補充する噴射ノ
ズル42とを備えた構成とすることもできる。このよう
にすると,脱臭溶液を中間部ダクト3a内の空気中に直
接散布する図1の場合と比較して,脱臭溶液と空気との
接触時間を伸ばして脱臭効率を高めることができ,ま
た,十分に脱臭効果を発揮しない内にフィルタ21に回
収されてしまうという不都合を回避することができ,脱
臭溶液の節約により経済性を向上させることができる。
【0028】また,前述の脱臭制御回路12において,
第1の臭気汚染検出センサ9や第2の臭気汚染検出セン
サ10の検出信号の時間経過に伴う変化を監視して,こ
れらの時間経過に伴う変化から一定時間後の換気ダクト
3の入気側及び排気側の臭気汚染度を予測し,予測した
汚染度が基準値に収まるように,脱臭溶液の供給量や濃
度や換気ファン4による換気流量を制御するようにして
もよい。そして,このようにすることで,脱臭溶液の供
給量や脱臭溶液の濃度や換気ファン4による換気流量
を,より迅速に最適値に修正することができ,速やかな
脱臭換気が可能になる。
【0029】また,本発明の脱臭換気システムを設置す
る場所は厨房に限らない。例えば,動物の飼育室や,そ
の他種々の臭気発生空間に設置することができる。
【0030】
【発明の効果】本発明の脱臭換気システムによれば,脱
臭処理手段を配置する換気ダクトの少なくとも入気側お
よび排気側にそれぞれ臭気汚染検出センサを設け,両臭
気検出センサの検出結果に基づいて,脱臭溶液の供給量
や脱臭溶液の濃度や換気ファンによる換気流量を制御す
るため,常に脱臭能力を臭気発生空間における臭気強度
に応じた適正なものとすることができ,過剰な脱臭処理
を行う運転を避けることができる。これにより,脱臭液
等の資源や換気ファン等を駆動する電気エネルギーの浪
費を招くことなく,排気側に基準以上の臭気が漏れるこ
とのない十分かつ安定した脱臭性能を長期に渡って発揮
することができる。また,排気の臭気強度を人の監視を
必要とせずに常時制御することができるから,近隣に人
家やビル等が並ぶ環境においても,屋外への排気に問題
は発生せず,異臭発生に悩むビル厨房等の周辺環境問題
を容易に解決することができる。しかも,人体等へ有害
性を持つオゾンを使用しないため,安全性と経済性と信
頼性に優れた良好な脱臭換気を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る脱臭換気システムの一実施形態の
概略構成図である。
【図2】本発明に係る脱臭換気システムの他の実施形態
の要部の構成図である。
【符号の説明】
1 脱臭換気システム 3 換気ダクト 3a 中間部ダクト 3b 入気ダクト 3c 排気ダクト 4 換気ファン 4c ファン制御回路 5 脱臭処理手段(ノズル) 7 脱臭溶液供給部 9 第1の臭気汚染検出センサ 10 第2の臭気汚染検出センサ 12 脱臭制御回路 13 室 14 隔壁 16 入気口 17 排気口 19 散布された脱臭溶液 21 フィルタ 22 受け皿 23 回収容器 26 脱臭液 27 脱臭液槽 29 希釈液 30 希釈液槽 31 混合栓 32 脱臭液供給手段 32a ポンプ 32b 圧力調整弁 32c 流量調整器 34 希釈液供給手段 34a ポンプ 34b 圧力調整弁 34c 流量調整器 40 多孔質材 41 通気性容器 42 噴射ノズル
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F24F 7/007

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 臭気発生空間内の循環流路又は臭気発生
    空間から他空間への排出流路となる換気ダクトと,前記
    換気ダクトに装備されて室内空気を前記換気ダクトの入
    気側から排気側に流す換気ファンと,前記換気ダクト内
    の流路の途中に装備されて脱臭溶液を前記換気ダクト内
    を流れる室内空気に接触させることで該空気の脱臭処理
    を行う脱臭処理手段と,前記脱臭処理手段に対する脱臭
    溶液の供給を行う脱臭溶液供給部と,前記換気ダクト内
    の前記脱臭処理手段より入気側に装備されて換気ダクト
    に流入してきた室内空気の臭気汚染度を検出する第1の
    臭気汚染検出センサと,前記換気ダクト内の前記脱臭処
    理手段より排気側に装備されて前記脱臭処理手段による
    脱臭処理を済ませた空気の臭気汚染度を検出する第2の
    臭気汚染検出センサと,前記第1及び第2の臭気汚染検
    出センサの検出結果に基づいて前記脱臭溶液供給部によ
    る脱臭溶液の供給量を制御する脱臭制御回路とを備えた
    ことを特徴とする脱臭換気システム。
  2. 【請求項2】 前記脱臭溶液供給部は,前記脱臭溶液の
    濃度を調整する手段を有し,前記脱臭制御回路は,前記
    第1及び第2の臭気汚染検出センサの検出結果に基づい
    て,前記脱臭溶液供給部における脱臭溶液の濃度を制御
    可能であることを特徴とする請求項1記載の脱臭換気シ
    ステム
  3. 【請求項3】 前記脱臭制御回路は,前記第1及び第2
    の臭気汚染検出センサの検出結果に基づいて,前記換気
    ファンによる換気流量を制御可能であることを特徴とす
    る請求項1または2記載の脱臭換気システム
  4. 【請求項4】 前記脱臭制御回路は,前記第1及び第2
    の臭気汚染検出センサの検出結果に基づいて,現在の脱
    臭溶液の供給量や脱臭溶液の濃度や換気ファンによる換
    気流量の過不足を判定し,過不足が有る場合には,換気
    ダクトの排気側の臭気汚染度が基準値以下となるよう
    に,脱臭溶液の供給量と脱臭溶液の濃度と換気ファンに
    よる換気流量との内の少なくとも一つを調整可能である
    ことを特徴とする請求項3記載の脱臭換気システム。
  5. 【請求項5】 前記脱臭処理手段として,前記脱臭溶液
    供給部から供給される脱臭溶液を霧状に前記換気ダクト
    内に散布するノズルを使用したことを特徴とする請求項
    1,2,3または4に記載の脱臭換気システム。
  6. 【請求項6】 前記脱臭処理手段を,通気性を有すると
    共に脱臭溶液を保持可能な多孔質材と,この多孔質材に
    前記脱臭溶液供給部から供給される脱臭溶液を補充する
    ノズルとを備えた構成としたことを特徴とする請求項
    1,2,3,4または5記載の脱臭換気システム。
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