JPH11122871A - 発電プラントの冷却水系統 - Google Patents

発電プラントの冷却水系統

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JPH11122871A
JPH11122871A JP29648597A JP29648597A JPH11122871A JP H11122871 A JPH11122871 A JP H11122871A JP 29648597 A JP29648597 A JP 29648597A JP 29648597 A JP29648597 A JP 29648597A JP H11122871 A JPH11122871 A JP H11122871A
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cooling water
reducing agent
frictional resistance
resistance reducing
pipe
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Takashi Izeki
崇司 井關
Takeo Takahashi
武雄 高橋
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却性能低下を調整し各々の系統への流量分
配を適正にできる発電プラントの冷却水系統を提供する
ことである。 【解決手段】 発電プラントの各種機器を冷却する各々
の冷却器に対し、熱交換機で冷却した冷却水を冷却水供
給管13を介して供給し、冷却を終えた冷却水を冷却水
戻り管14を介して冷却水ポンプ1に戻し循環させる。
その際に、摩擦抵抗減少剤注入装置16から冷却水戻り
管14の冷却水に摩擦抵抗減少剤を注入する。これによ
り、冷却系統配管の圧力損失を低減させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電プラントの各
種機器を冷却するための冷却器に冷却水を供給するため
の発電プラントの冷却水系統に関する。
【0002】
【従来の技術】発電プラントの主要発電設備であるター
ビン、発電機、給水ポンプ等は電気機器であることから
運転の際に熱を発生する。その熱を除去するために発電
プラントには冷却水系統が設けられている。例えば、各
種軸受に潤滑油を供給する潤滑油系統、水素冷却発電機
における水素冷却系統、発電機の固定子巻線を冷却する
固定子冷却系統、各種電気機器を冷却する制御空気系統
等に冷却水を供給し、それらの系統を冷却するようにし
ている。この冷却水系統は、冷却水を各々の系統に循環
させて行うクローズドサイクル系統である。図10にそ
のような冷却水系統の一例を示す。
【0003】冷却水ポンプ1で昇圧した冷却水は、冷却
水供給管13を通って各々の冷却器に輸送されるが、冷
却水の一部は海水熱交換器2にて冷却される。つまり、
海水熱交換器2では、冷却水は海水管15からの海水と
熱交換されて冷却され、温度調節弁11で冷却水温度が
調整される。一方、主タービン油冷却器3、水素冷却器
4、固定子冷却水冷却器5の前後に設けられた圧力調節
弁12で、各機器への冷却水分配が調節される。圧力調
整弁12で配分され各冷却器に供給された冷却水は、冷
却水戻り管14に合流させて冷却水ポンプ1に戻り循環
することになる。
【0004】また、タービン駆動ボイラ給水ポンプ油冷
却器6、ボイラ給水ポンプブースタポンプ7、モータ駆
動ボイラ給水ポンプ油冷却器8等の冷却系統へも同様に
冷却水が供給され、その各冷却器に冷却水を循環させて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の冷却水系統では、経年的に海水熱交換器2や各種
冷却器の汚れにより性能低下が発生する。特に、夏場は
海水温度が上昇するため冷却水と海水との熱交換量が減
少するので、冷却水系統の冷却能力が低下し発電機冷却
用水素ガスの温度等の制御が難しくなる。
【0006】このための対策として、従来は、海水熱交
換器2のチューブの洗浄や各冷却器のチューブの化学洗
浄の実施、あるいは各系統への流量分配を圧力調節弁1
2や手動弁により調整して、冷却性能が劣化した系統に
多く流量が流れるように調整している。また、タンクの
ある系統では、熱交換した暖かい冷却水の一部を冷却水
戻り管14から系外に排出し、冷却水供給配管側に冷却
水を供給水することを行っている。
【0007】しかし、海水熱交換器2のチューブの洗浄
や各冷却器のチューブの化学洗浄は発電プラントの停止
時に実施する必要があり、発電プラントは頻繁に止める
ことはできないので、継続的な効果は期待できない。ま
た、冷却水系統の流量分配を調整するにも冷却水系統の
配管管路網の圧力損失が影響するため調整が困難とな
る。また、クローズドサイクルの冷却水を系外に排出し
て、温度を調節する方法は、本来のシステム以外の使用
になり、循環冷却水が多量に必要になる。
【0008】本発明の目的は、冷却性能低下を調整し各
々の系統への流量分配を適正にできる発電プラントの冷
却水系統を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係わる
発電プラントの冷却水系統は、発電プラントの各種機器
を冷却する各々の冷却器に対し、熱交換機で冷却した冷
却水を冷却水供給管を介して供給し、冷却を終えた冷却
水を冷却水戻り管を介して冷却水ポンプに戻し循環させ
るようにしたものであって、冷却水戻り管の冷却水に摩
擦抵抗減少剤を注入するための摩擦抵抗減少剤注入装置
を設けたものである。
【0010】請求項1の発明に係わる発電プラントの冷
却水系統では、発電プラントの各種機器を冷却する各々
の冷却器に対し、熱交換機で冷却した冷却水を冷却水供
給管を介して供給し、冷却を終えた冷却水を冷却水戻り
管を介して冷却水ポンプに戻し循環させる。その際に、
摩擦抵抗減少剤注入装置から冷却水戻り管の冷却水に摩
擦抵抗減少剤を注入する。
【0011】請求項2の発明に係わる発電プラントの冷
却水系統は、請求項1の発明において、摩擦抵抗減少剤
注入装置は、冷却水供給管からの冷却水を取り込むため
の配管と、摩擦抵抗減少剤が注入され配管から取り込ん
だ冷却水を溶剤として使用し摩擦抵抗減少剤溶液を得る
溶解槽と、溶解槽からの摩擦抵抗減少剤溶液を冷却水戻
り管に導く接続配管とを備えたものである。
【0012】請求項2の発明に係わる発電プラントの冷
却水系統における摩擦抵抗減少剤注入装置では、請求項
1の発明の作用に加え、冷却水供給管からの冷却水を配
管を介して摩擦抵抗減少剤が注入された溶解槽に取り込
み、取り込んだ冷却水を溶剤として使用し摩擦抵抗減少
剤溶液を得る。そして、溶解槽からの摩擦抵抗減少剤溶
液を接続配管を介して冷却水戻り管に導く。
【0013】請求項3の発明に係わる発電プラントの冷
却水系統は、請求項2の発明において、摩擦抵抗減少剤
注入装置の接続配管に設けられ、溶解槽で得られた摩擦
抵抗減少剤溶液を冷却水戻り管に注入するに必要な吐出
圧力を得るための注入ポンプを設けたものである。
【0014】請求項3の発明に係わる発電プラントの冷
却水系統では、請求項2の発明の作用に加え、溶解槽で
得られた摩擦抵抗減少剤溶液を冷却水戻り管に注入する
に必要な吐出圧力を注入ポンプで得て、摩擦抵抗減少剤
注入装置から冷却水戻り管に確実に摩擦抵抗減少剤を注
入する。
【0015】請求項4の発明に係わる発電プラントの冷
却水系統は、請求項1、請求項2または請求項3の発明
において、摩擦抵抗減少剤注入装置を冷却水戻り管から
分離するためのバルブを設置したものである。
【0016】請求項4の発明に係わる発電プラントの冷
却水系統では、請求項1、請求項2または請求項3の発
明の作用に加え、バルブを閉めることにより摩擦抵抗減
少剤注入装置を冷却水戻り管から分離する。これによ
り、摩擦抵抗減少剤の補給等を行う。
【0017】請求項5の発明に係わる発電プラントの冷
却水系統は、請求項1、請求項2または請求項3の発明
において、摩擦抵抗減少剤注入装置から冷却水戻り管に
供給される摩擦抵抗減少剤溶液の注入量を調節するため
の流量調節弁を設けたものである。
【0018】請求項5の発明に係わる発電プラントの冷
却水系統では、請求項1、請求項2または請求項3の発
明の作用に加え、流量調節弁により摩擦抵抗減少剤注入
装置から冷却水戻り管に供給される摩擦抵抗減少剤溶液
の注入量を調節する。
【0019】請求項6の発明に係わる発電プラントの冷
却水系統は、請求項5の発明において、冷却水系統の配
管圧力損失を検出する差圧計を設け、流量調節弁は、配
管圧力損失に基づいて摩擦抵抗減少剤注入装置から冷却
水戻り管に供給される摩擦抵抗減少剤溶液の注入量を調
節するようにしたものである。
【0020】請求項6の発明に係わる発電プラントの冷
却水系統では、請求項5の発明の作用に加え、流量調節
弁は、差圧計で検出された配管圧力損失に基づいて摩擦
抵抗減少剤注入装置から冷却水戻り管に供給される摩擦
抵抗減少剤溶液の注入量を調節する。
【0021】請求項7の発明に係わる発電プラントの冷
却水系統は、請求項5の発明において、冷却水系統の配
管圧力損失を検出する差圧計および冷却水供給管の管内
流量を計測する流量計を設け、流量調節弁は、配管圧力
損失および冷却水供給管の管内流量に基づいて摩擦抵抗
減少剤注入装置から冷却水戻り管に供給される摩擦抵抗
減少剤溶液の注入量を調節するようにしたものである。
【0022】請求項7の発明に係わる発電プラントの冷
却水系統では、請求項5の発明の作用に加え、流量調節
弁は、差圧計で検出された配管圧力損失および流量計冷
却水供給管の管内流量に基づいて摩擦抵抗減少剤注入装
置から冷却水戻り管に供給される摩擦抵抗減少剤溶液の
注入量を調節する。
【0023】請求項8の発明に係わる発電プラントの冷
却水系統は、請求項5の発明において、冷却水供給管の
冷却水内の摩擦抵抗減少剤の濃度を検出する濃度検出器
を設け、流量調節弁は、摩擦抵抗減少剤の濃度に基づい
て摩擦抵抗減少剤注入装置から冷却水戻り管に供給され
る摩擦抵抗減少剤溶液の注入量を調節するようにしたも
のである。
【0024】請求項8の発明に係わる発電プラントの冷
却水系統では、請求項5の発明の作用に加え、流量調節
弁は、濃度検出器で検出された摩擦抵抗減少剤の濃度に
基づいて摩擦抵抗減少剤注入装置から冷却水戻り管に供
給される摩擦抵抗減少剤溶液の注入量を調節する。
【0025】請求項9の発明に係わる発電プラントの冷
却水系統は、請求項5の発明において、冷却水供給管の
冷却水の温度を検出する温度検出器を設け、流量調節弁
は、冷却水温度に基づいて摩擦抵抗減少剤注入装置から
冷却水戻り管に供給される摩擦抵抗減少剤溶液の注入量
を調節するようにしたものである。
【0026】請求項9の発明に係わる発電プラントの冷
却水系統では、請求項5の発明の作用に加え、流量調節
弁は、温度計検出器で検出された冷却水温度に基づいて
摩擦抵抗減少剤注入装置から冷却水戻り管に供給される
摩擦抵抗減少剤溶液の注入量を調節する。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明の第1脳実施の形態に拘わる発電プ
ラントの冷却水系統の構成図である。この第1の実施の
形態は、図10に示した従来例に対し、冷却水戻り管1
4の冷却水に摩擦抵抗減少剤を注入するための摩擦抵抗
減少剤注入装置16を接続配管17を介して取り付けた
ものである。その他の構成は、図10に示した従来例と
同一であるので、同一部分には同一符号を付しその説明
は省略する。
【0028】図1において、冷却水系統の冷却水ポンプ
1から出た冷却水は冷却水供給管13を通って主タービ
ン油冷却器3や水素冷却器4等の複数の補機冷却器に移
送され熱交換される。熱交換された冷却水は冷却水戻り
管14を通り、再び軸冷却水ポンプへ戻る閉ループを構
成している。冷却水は補機冷却水との熱交換により温度
が上昇するため、冷却水供給管13に温度調節弁11を
設け、冷却水を海水熱交換器2に導き海水との熱交換を
行い、補機冷却器入口での冷却水の温度を制御してい
る。
【0029】この第1の実施の形態では、冷却水系統の
冷却水戻り管14に摩擦抵抗減少剤注入装置16を接続
配管17を介して接続しており、摩擦抵抗減少剤を冷却
水に注入することが可能な構成としている。摩擦抵抗減
少剤を注入した溶液では、その圧力損失は水と比較し最
大60%減少する。この摩擦抵抗減少剤を注入した溶液
を冷却水系統に注入することにより、配管系統の圧力損
失を低減できる。従って、流量分配が容易になり夏場で
も各冷却器の温度調整が可能となる。
【0030】すなわち、冷却水系統は、複数の補機冷却
器に接続されているため、補機の運用形態により系統の
熱負荷が大きく変化する特徴がある。また、冷却水を冷
却する海水熱交換器2は冷媒として海水を使用している
ため、季節により海水温度が変化するので、特に夏場は
冷却能力が低下する傾向にある。さらに、系統の経年運
用による配管内へのスケールの付着が進行し配管圧力損
失の増大をもたらす。そこで、これら熱負荷、冷却能
力、配管圧力損失の変化に対して、温度調節弁11及び
圧力調節弁12の通常の開度調節に加え、摩擦抵抗減少
剤の冷却水への注入により制御を行う。
【0031】摩擦抵抗減少剤として界面活性剤を用いた
場合には、toms効果により界面活性剤の注入量及び
冷却水配管内流量に応じて数十パーセントの圧力損失の
低減が期待できる。従って、冷却水系統に摩擦抵抗減少
剤を注入した場合には、冷却水系統配管の圧力損失を大
幅に低減することができる。これにより、経年運用で付
着したスケールの影響により増大した配管圧力損失を低
減することが可能となる。
【0032】また、摩擦抵抗減少剤を注入し、冷却水配
管の圧力損失を低減することにより、系統への配管圧力
損失の影響を小さくできるので、各補機冷却器の運用変
化が発生した場合でも、系統の圧力変化を小さく抑える
ことができる、つまり、圧力調節弁12の制御が容易と
なる。また、各補機冷却器までの冷却水配管長さは機器
毎に違うため配管圧力損失がそれぞれ異なるが、配管圧
力損失の影響を小さくすることにより各補機冷却器への
冷却水の流量分配も改善される。
【0033】さらに、配管圧力損失が減少したことによ
り、冷却水流量を増大することが容易となる。このた
め、冷却水量を増大し冷却能力を向上できる。また、摩
擦抵抗減少剤を注入することにより冷却配管圧力損失が
低減すれば、冷却水ポンプ1の駆動力が低減でき、配管
口径のサイズダウンや冷却水ポンプ1の小型化が可能と
なる。
【0034】次に、本発明の第2の実施の形態を説明す
る。図2は、本発明の第2の実施の形態に係わる発電プ
ラントの冷却水系統における摩擦抵抗減少剤注入装置1
6の説明図である。図2において、摩擦抵抗減少剤注入
装置16は、冷却水供給管13からの冷却水を取り込む
ための配管18と、摩擦抵抗減少剤が注入され配管18
から取り込んだ冷却水を溶剤として使用し摩擦抵抗減少
剤溶液を得る溶解槽19と、溶解槽19からの摩擦抵抗
減少剤溶液を冷却水戻り管14に導く接続配管17とか
ら構成されている。
【0035】すなわち、冷却水供給管13からの冷却水
を配管18を介して摩擦抵抗減少剤が注入された溶解槽
19に取り込み、取り込んだ冷却水を溶剤として使用し
摩擦抵抗減少剤溶液を得る。そして、溶解槽19からの
摩擦抵抗減少剤溶液を接続配管17を介して冷却水戻り
管14に導く。この場合、冷却水供給管13と冷却水戻
り管14との圧力差を利用して冷却水を溶解槽19に導
くことになる。このように、摩擦抵抗減少剤を溶解する
溶剤としては、直接冷却水を使用し冷却水系統として閉
ループを構成しているため、摩擦抵抗減少剤注入装置1
6の構成が簡単となる。
【0036】次に、本発明の第3の実施の形態を説明す
る。図3は、本発明の第3の実施の形態に係わる発電プ
ラントの冷却水系統における摩擦抵抗減少剤注入装置1
6の説明図である。この第3の実施の形態における摩擦
抵抗減少剤注入装置16は、図2に示した第2の実施の
形態に対し、溶解槽19で得られた摩擦抵抗減少剤溶液
を冷却水戻り管14に注入するに必要な吐出圧力を得る
ための注入ポンプ20を追加して設けたものである。
【0037】図3において、冷却水供給管13より分岐
した配管18より冷却水を溶解槽19へ導き、溶解槽1
9で冷却水に摩擦抵抗減少剤を溶解した後、注入ポンプ
20から接続配管17を介して冷却水戻り管14へ注入
する。つまり、溶解槽19で得られた摩擦抵抗減少剤溶
液を冷却水戻り管14に注入する際には、その注入に必
要な吐出圧力を注入ポンプ20で得て、冷却水戻り管1
4に確実に摩擦抵抗減少剤を注入する。また、摩擦抵抗
減少剤を溶解する溶剤としては、直接冷却水を使用し冷
却水系統として閉ループを構成し、摩擦抵抗減少剤注入
装置16の構成が簡単になるようにしている。
【0038】次に、本発明の第4の実施の形態を説明す
る。図4は本発明の第4の実施の形態に係わる発電プラ
ントの冷却水系統における摩擦抵抗減少剤注入装置16
周りの説明図である。この第4の実施の形態は、図1に
示した第1の実施の形態に対し、摩擦抵抗減少剤注入装
置16を冷却水戻り管14から分離するためのバルブ2
1を設置したものである。このバルブ21を閉めること
により摩擦抵抗減少剤注入装置を冷却水戻り管から分離
し、分離した状態で摩擦抵抗減少剤の補給等を行う。
【0039】図4において、冷却水系統の冷却水戻り管
14と摩擦抵抗減少注入装置16とを繋ぐ接続配管17
にバルブ21を設けている。冷却水系統は閉ループを構
成しているため、摩擦抵抗減少剤注入装置16を連続使
用すると、摩擦抵抗減少剤の濃度は上昇し続ける。従っ
て、摩擦抵抗減少剤注入装置16の使用は冷却水系統の
運転のある一時期に限られ、その他は使用されない場合
が多い。
【0040】そこで、バルブ21を閉止することによ
り、冷却水への摩擦抵抗減少剤の注入を止めることがで
きるようにする。また、バルブ21を閉止することによ
り、摩擦抵抗減少剤注入装置16と冷却水系統とを完全
に分離することができるため、冷却水系統を運転中に摩
擦抵抗減少剤注入装置16のメンテナンスや摩擦抵抗減
少剤の投入を行うことができる。
【0041】以上の説明では、図1に示した第1の実施
の形態に対し、摩擦抵抗減少剤注入装置16を冷却水系
統から分離するためのバルブ21を設けたものを示した
が、図2に示す第2の実施の形態または図3に示す第3
の実施の形態に対し、摩擦抵抗減少剤注入装置16と冷
却水戻り管14との接続配管17にバルブ21を設置す
るようにしても良いことは言うまでもない。
【0042】次に、本発明の第5の実施の形態を説明す
る。図5は本発明の第5の実施の形態に係わる発電プラ
ントの冷却水系統における摩擦抵抗減少剤注入装置16
周りの説明図である。この第5の実施の形態は、図1に
示した第1の実施の形態に対し、摩擦抵抗減少剤注入装
置16から冷却水戻り管14に供給される摩擦抵抗減少
剤溶液の注入量を調節するための流量調節弁22を設け
たものである。つまり、流量調節弁22により摩擦抵抗
減少剤注入装置16から冷却水戻り管14に供給される
摩擦抵抗減少剤溶液の注入量を適正に調節する。
【0043】図5において、第5の実施の形態では、接
続配管17に流量調節弁22を設けており、流量調節弁
22の弁開度を調節することにより冷却水に注入する摩
擦抵抗減少剤の量を調節する。冷却水に注入される摩擦
抵抗減少剤を調整することにより系統配管圧力損失を適
正に低減できるようにする。
【0044】以上の説明では、図1に示した第1の実施
の形態に対し、摩擦抵抗減少剤注入装置16から冷却水
戻り管14に供給される摩擦抵抗減少剤溶液の注入量を
調節するための流量調節弁22を設けたものを示した
が、図2に示す第2の実施の形態または図3に示す第3
の実施の形態に対し、摩擦抵抗減少剤注入装置16から
冷却水戻り管14に供給される摩擦抵抗減少剤溶液の注
入量を調節するための流量調節弁22を設置するように
しても良いことは言うまでもない。
【0045】次に、本発明の第6の実施の形態を説明す
る。図6は本発明の第6の実施の形態に係わる発電プラ
ントの冷却水系統における摩擦抵抗減少剤注入装置16
周りの説明図である。この第6の実施の形態は、図5に
示した第5の実施の形態に対し、冷却水系統の配管圧力
損失(冷却水ポンプ1の吸込圧力と吐出圧力との差圧)
を検出する差圧計23を設け、流量調節弁22は、その
検出した配管圧力損失に基づいて、摩擦抵抗減少剤注入
装置16から冷却水戻り管14に供給される摩擦抵抗減
少剤溶液の注入量を調節するようにしたものである。
【0046】図6において、第6の実施の形態では冷却
水ポンプ1の吸込圧力と吐出圧力との差圧を検出する差
圧計23を設け、差圧が制限値を超えた場合には接続配
管17に設けた流量調節弁22を開いて摩擦抵抗減少剤
を冷却水に注入する。つまり、差圧がある程度以上とな
ると冷却水系統の配管に圧力損失が発生していると判定
し、その圧力損失に見合った量の摩擦抵抗減少剤を冷却
水に注入する。
【0047】このように、第6の実施の形態では、冷却
水系統の配管圧力損失を検出する差圧計23と差圧計出
力により摩擦抵抗減少剤注入量を調節する流量調節弁2
2とを設け、冷却水系統の配管圧力損失の増大に応じ
て、冷却水中に摩擦抵抗減少剤を注入し、補機冷却に必
要な冷却水量を維持する。
【0048】次に、本発明の第7の実施の形態を説明す
る。図7は本発明の第7の実施の形態に係わる発電プラ
ントの冷却水系統における摩擦抵抗減少剤注入装置16
周りの説明図である。この第7の実施の形態は、図5に
示した第5の実施の形態に対し、冷却水系統の配管圧力
損失を検出する差圧計23および冷却水供給管13の管
内流量を計測する流量計24を設け、流量調節弁22
は、配管圧力損失および冷却水供給管の管内流量に基づ
いて摩擦抵抗減少剤注入装置16から冷却水戻り管14
に供給される摩擦抵抗減少剤溶液の注入量を調節するよ
うにしたものである。
【0049】図7において、第7の実施の形態では差圧
検出装置23に加え、冷却水流量を検出する流量計24
を設け、差圧と流量とを検出する。そして、各流量段階
における差圧の制限値と比較し、差圧がその制限値を超
えた場合には、接続配管17に設けた流量調節弁22を
開いて摩擦抵抗減少剤を冷却水に注入する。これによ
り、各流量段階における差圧の制限値を逸脱しないよう
に摩擦抵抗減少剤を注入することが可能となるので、よ
り精度を向上させた制御が可能となる。
【0050】次に、本発明の第8の実施の形態を説明す
る。図8は本発明の第8の実施の形態に係わる発電プラ
ントの冷却水系統における摩擦抵抗減少剤注入装置16
周りの説明図である。この第8の実施の形態は、図5に
示した第5の実施の形態に対し、冷却水供給管13の冷
却水内の摩擦抵抗減少剤の濃度を検出する濃度検出器2
5を設け、流量調節弁は、摩擦抵抗減少剤の濃度に基づ
いて摩擦抵抗減少剤注入装置から冷却水戻り管に供給さ
れる摩擦抵抗減少剤溶液の注入量を調節するようにした
ものである。
【0051】図8において、第8の実施の形態では冷却
水系統に摩擦抵抗減少剤の濃度検出器25を設け、濃度
が制限範囲内になるように、接続配管17に設けた流量
調節弁22の開閉を行う。つまり、摩擦抵抗減少剤の冷
却水中の濃度を制限し、摩擦抵抗減少剤の量を適正に保
つ。
【0052】次に、本発明の第9の実施の形態を説明す
る。図9は本発明の第9の実施の形態に係わる発電プラ
ントの冷却水系統における摩擦抵抗減少剤注入装置16
周りの説明図である。この第9の実施の形態は、図5に
示した第5の実施の形態に対し、冷却水供給管13の冷
却水の温度を検出する温度検出器26を設け、流量調節
弁22は、冷却水温度に基づいて摩擦抵抗減少剤注入装
置16から冷却水戻り管に供給される摩擦抵抗減少剤溶
液の注入量を調節するようにしたものである。
【0053】図9において、第9の実施の形態では冷却
水供給管13に温度検出装置26を設置し、温度が制限
値を超えた場合に、接続配管17に設けた流量調節弁2
2を開いて摩擦抵抗減少剤を冷却水中に注入する。
【0054】例えば、冷却水系統における補機冷却器出
口の冷却水温度を検出し、その冷却水温度により摩擦抵
抗減少剤の注入量を調節する。つまり、補機冷却器側の
熱負荷に応じて、冷却水中に摩擦抵抗減少剤を注入し、
補機冷却に必要な冷却水量を維持する。
【0055】ここで、摩擦抵抗減少剤の溶液は、圧力損
失低減の効果はレイノルズ数(流速×管内径÷動粘度)
があること及び熱伝達特性に対しては逆に悪くなるの
で、熱交換器には高レイノルズ範囲で使用し、配管網で
は圧力損失低減の効果のあるレイノルズ数範囲を選定す
る必要があり、運転方法によりこれを達成する。
【0056】このように、冷却水系統に摩擦抵抗減少剤
を適量を制御して系統内を循環させることができ、系統
配管内の圧力損失の低下を調節できるので、流量分配が
容易となり、冷却性能が低下した冷却器系統に必要な流
量を分配できる。これにより冷却水系統の冷却機能低下
を防ぐことができる。
【0057】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、冷
却水系統に適量の摩擦抵抗減少剤を注入して冷却水系統
内を循環させることができるので、冷却水系統の性能が
経年的に低下した場合でも、流量分配の調整により冷却
性能低下を改善できる。また、摩擦抵抗減少剤の注入に
より系統配管内の圧力損失が低下するので、流量分配が
容易となり、冷却性能が低下した冷却器系統に必要な流
量を分配できる。これにより軸冷系統の冷却機能低下を
防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる発電プラン
トの冷却水系統の構成図。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係わる発電プラン
トの冷却水系統における摩擦抵抗減少剤注入装置の説明
図。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係わる発電プラン
トの冷却水系統における摩擦抵抗減少剤注入装置の説明
図。
【図4】本発明の第4の実施の形態に係わる発電プラン
トの冷却水系統における摩擦抵抗減少剤注入装置周りの
説明図。
【図5】本発明の第5の実施の形態に係わる発電プラン
トの冷却水系統における摩擦抵抗減少剤注入装置周りの
説明図。
【図6】本発明の第6の実施の形態に係わる発電プラン
トの冷却水系統における摩擦抵抗減少剤注入装置周りの
説明図。
【図7】本発明の第7の実施の形態に係わる発電プラン
トの冷却水系統における摩擦抵抗減少剤注入装置周りの
説明図。
【図8】本発明の第8の実施の形態に係わる発電プラン
トの冷却水系統における摩擦抵抗減少剤注入装置周りの
説明図。
【図9】本発明の第9の実施の形態に係わる発電プラン
トの冷却水系統における摩擦抵抗減少剤注入装置周りの
説明図。
【図10】従来の発電プラントの冷却水系統の系統図。
【符号の説明】
1 冷却水ポンプ 2 海水熱交換器 3 主タービン油冷却器 4 水素冷却器 5 固定子冷却水冷却器 6、8 ボイラ給水ポンプ油冷却器 7 ボイラ給水ポンプブースタポンプ 11 温度調節弁 12 圧力調節弁 13 冷却水供給管 14 冷却水戻り管 15 海水管 16 摩擦抵抗減少剤注入装置 17 接続配管 18 配管 19 溶解槽 20 注入ポンプ 21 バルブ 22 流量調節弁 23 差圧計 24 流量計 25 濃度検出器 26 温度検出器

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発電プラントの各種機器を冷却する各々
    の冷却器に対し、熱交換機で冷却した冷却水を冷却水供
    給管を介して供給し、冷却を終えた冷却水を冷却水戻り
    管を介して冷却水ポンプに戻し循環させるようにした発
    電プラントの冷却水系統において、前記冷却水戻り管の
    冷却水に摩擦抵抗減少剤を注入するための摩擦抵抗減少
    剤注入装置を設けたことを特徴とする発電プラントの冷
    却水系統。
  2. 【請求項2】 前記摩擦抵抗減少剤注入装置は、前記冷
    却水供給管からの冷却水を取り込むための配管と、前記
    摩擦抵抗減少剤が注入され前記配管から取り込んだ冷却
    水を溶剤として使用し摩擦抵抗減少剤溶液を得る溶解槽
    と、前記溶解槽からの前記摩擦抵抗減少剤溶液を前記冷
    却水戻り管に導く接続配管とを備えたことを特徴とする
    請求項1に記載の発電プラントの冷却水系統。
  3. 【請求項3】 前記摩擦抵抗減少剤注入装置の前記接続
    配管に設けられ、前記溶解槽で得られた前記摩擦抵抗減
    少剤溶液を前記冷却水戻り管に注入するに必要な吐出圧
    力を得るための注入ポンプを設けたことを特徴とする請
    求項2に記載の発電プラントの冷却水系統。
  4. 【請求項4】 前記摩擦抵抗減少剤注入装置を前記冷却
    水戻り管から分離するためのバルブを設置したことを特
    徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の発
    電プラントの冷却水系統。
  5. 【請求項5】 前記摩擦抵抗減少剤注入装置から前記冷
    却水戻り管に供給される摩擦抵抗減少剤溶液の注入量を
    調節するための流量調節弁を設けたことを特徴とする請
    求項1、請求項2または請求項3に記載の発電プラント
    の冷却水系統。
  6. 【請求項6】 冷却水系統の配管圧力損失を検出する差
    圧計を設け、前記流量調節弁は、前記配管圧力損失に基
    づいて前記摩擦抵抗減少剤注入装置から前記冷却水戻り
    管に供給される摩擦抵抗減少剤溶液の注入量を調節する
    ようにしたことを特徴とする請求項5に記載の発電プラ
    ントの冷却水系統。
  7. 【請求項7】 冷却水系統の配管圧力損失を検出する差
    圧計および前記冷却水供給管の管内流量を計測する流量
    計を設け、前記流量調節弁は、前記配管圧力損失および
    前記冷却水供給管の管内流量に基づいて前記摩擦抵抗減
    少剤注入装置から前記冷却水戻り管に供給される摩擦抵
    抗減少剤溶液の注入量を調節するようにしたことを特徴
    とする請求項5に記載の発電プラントの冷却水系統。
  8. 【請求項8】 前記冷却水供給管の冷却水内の摩擦抵抗
    減少剤の濃度を検出する濃度検出器を設け、前記流量調
    節弁は、前記摩擦抵抗減少剤の濃度に基づいて前記摩擦
    抵抗減少剤注入装置から前記冷却水戻り管に供給される
    摩擦抵抗減少剤溶液の注入量を調節するようにしたこと
    を特徴とする請求項5に記載の発電プラントの冷却水系
    統。
  9. 【請求項9】 前記冷却水供給管の冷却水の温度を検出
    する温度検出器を設け、前記流量調節弁は、前記冷却水
    温度に基づいて前記摩擦抵抗減少剤注入装置から前記冷
    却水戻り管に供給される摩擦抵抗減少剤溶液の注入量を
    調節するようにしたことを特徴とする請求項5に記載の
    発電プラントの冷却水系統。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002277423A (ja) * 2001-03-16 2002-09-25 Osaka Gas Co Ltd 界面活性剤濃度制御装置及びこれを備えた熱搬送システム

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