JPH11120040A - 並列処理手続きの効果予測方法とそのための記録媒体 - Google Patents

並列処理手続きの効果予測方法とそのための記録媒体

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JPH11120040A
JPH11120040A JP9287385A JP28738597A JPH11120040A JP H11120040 A JPH11120040 A JP H11120040A JP 9287385 A JP9287385 A JP 9287385A JP 28738597 A JP28738597 A JP 28738597A JP H11120040 A JPH11120040 A JP H11120040A
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parallel
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predicting
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JP9287385A
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Hajime Nakai
一 中井
Tamotsu Honda
保 本多
Makoto Komura
誠 小村
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 計算機による並列処理手続きの効果を自動的
に予測し出力する。 【解決手段】 複数のステップからなる並列処理実行可
能な処理手続きを計算機により並列処理するときの効果
を予測診断する際、並列処理効果予測装置1は、処理手
続きを直列処理したときのSMFレコードを磁気ディス
クに格納されたSMFデータセット2から採取し、SM
Fレコードを解析して処理手続きを直列処理したときの
直列処理経過時間を計算し、SMFレコードから前記処
理手続きを並列処理したときの削減時間を予測計算し、
直列処理経過時間から削減時間を減算して並列処理によ
る並列処理経過時間を予測計算する各ステップを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子計算機による並
列処理手続きの効果予測方法およびそのための記録媒体
に関し、特に、複数のステップからなる並列処理実行可
能な処理手続き(ジョブステップ)のステップ間でデー
タの引継ぎを行うためシステム記憶領域(パイプデータ
セット)を適用したときに計算機により処理される処理
手続きの実行経過時間を予測し出力する並列処理手続き
の効果予測方法およびそのための記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、手続きの命令を記述したJC
L(ジョブ制御文)で記述された複数のステップからな
る処理手続き(以下、単にジョブステップと記す)は記
述された順に各ステップを実行(直列処理)していた。
一般に、複数の命令を並列処理できる計算機では、複数
のジョブステップを並列処理して効率を向上させてい
る。特に、先行ジョブステップが出力したデータセット
のデータを後続するジョブステップが入力して処理する
場合、データセットを直接アクセス記憶装置または磁気
テープ装置を利用せずにシステム記憶に仮想的ファイ
ル、すなわちパイプデータセットを確保する方式が採用
されている。本明細書では、このパイプデータセットを
適用するバッチ処理をエクセルバッチ、適用しないバッ
チ処理を通常バッチと呼ぶ。
【0003】特開平9−6628号公報に本願出願人が
提案した並列処理手続きの選定装置および方法が開示さ
れている。この装置は、連続する処理手続きのデータセ
ットの使用方法を検査して並列実行可能な処理手続き
を、特にパイプデータセットの判別により選定する並列
化検査手段を備えたことを特徴とする。次に、パイプデ
ータセットについて以下に説明する。
【0004】図12はパイプデータセットによるパラレ
ルジョブステップ間のデータの受渡しを示す図である。
図12には、並列実行するジョブステップ間でのデータ
の引渡しに使用するシステム記憶ファイル(パイプデー
タセット)、パイプデータセットを経由してデータを書
込む側のジョブステップ1およびデータを読込む側のジ
ョブステップ2、3が示されている。
【0005】書込み側のジョブステップ1が作成・出力
したデータB1 、B2 、…、Bn は、直ちにパイプデー
タセットを経由して読込み側のジョブステップ2、3に
渡される。読込み側のジョブステップ2、3にデータが
渡された後、パイプデータセット内のデータは削除され
るため、引継ぎするデータ量が如何に大量でもシステム
記憶上の僅かな領域(64K〜数100Kバイト)で処
理が可能であり、システム記憶の有効利用が図れる。
【0006】ジョブステップ1から3の中で最初のパイ
プデータセットのオープン時(ジョブステップ2が最初
にオープンしたとするとその時)に、システム記憶上に
パイプデータセット用のシステム記憶ファイルを獲得す
る。最初のオープン時以外の場合には、パイプデータセ
ット用のシステムファイルへのアクセス環境を整える。
【0007】読込み側(例えばジョブステップ2)が先
にオープンし読込みを開始したが、書込み側(ジョブス
テップ1)がまだ動作していなかったり、書込みを開始
していない場合には、その読込み処理では書込み側がデ
ータを書込むのを待つ。書込み側ではB1 、B2 、…、
Bn 、Bn+1 、…(ブロック単位)の順に、データをパ
イプデータセットに書込む。データはシステム記憶ファ
イル上に一時的に蓄積される。
【0008】読込み側(ジョブステップ2、3)は、デ
ータが書込まれると同時に読込み可能となり、B1 、B
2 、B3 、…の順にデータを読込む。全ての読込み側ジ
ョブステップには、同一データが渡る。同一データが全
ての読込み側ジョブステップで読込まれると、そのデー
タを蓄積したシステム記憶ファイル上の領域が解放され
る。システム記憶ファイル上の領域はサイクリックに使
用される。
【0009】データの書込み時に、パイプデータセット
が蓄積データで一杯になっている場合には、読込み側が
データを読込んでパイプデータセットに空きができるま
で書込み側ジョブステップは待つ。また、データの読込
み時に、パイプデータセット上にデータがない場合に
は、書込み側ジョブステップがデータを書込むまで読込
み側ジョブステップは待つ。このように、書込み側(ジ
ョブステップ1)、読込み側(ジョブステップ2、3)
共に非同期に並列実行しながらデータの受渡しが可能と
なる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したようなパイプ
データセットを適用するバッチ処理、すなわちエクセル
バッチを適用したときに、計算機による処理効率がどの
程度向上するのか、すなわち所望のジョブステップをエ
クセルバッチで並列処理したとき、直列処理したときと
比べてどの位計算機の処理時間を削減でき、かつその処
理時間はどの位になるのか、という並列処理手続きの効
果を予測するため、計算機のユーザはそのジョブステッ
プに関するSMF(システム管理機能)レコード等に基
づいて手計算を行わなければならない。SMFは計算機
システム独自のジョブスケジュールができるようにする
機能で所定のジョブを計算機に実行させたときの開始時
刻や終了時刻等の各種事象の情報を収集、記録するもの
である。この手計算のため、ユーザは多くの時間と労力
を費やさなければならないという問題がある。
【0011】それゆえ、本発明は上記問題を解決し、計
算機による並列処理手続きの効果を自動的に予測し出力
する並列処理手続きの予測方法およびそのための記録媒
体を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の基本構成
図である。上記問題を解決する本発明による並列処理手
続きの効果予測方法は、複数のステップからなる並列処
理実行可能な処理手続きを計算機により並列処理する並
列処理手続きの効果予測方法において、計算機である並
列処理効果予測装置1は、前記処理手続きを直列処理し
たときのSMF(システム管理機能)レコードを、例え
ば磁気ディスクに格納されたSMFデータセット2から
採取し、前記SMFレコードを解析して前記処理手続き
を直列処理したときの直列処理経過時間を計算し、前記
SMFレコードから前記処理手続きを並列処理したとき
の削減時間を予測計算し、前記直列処理経過時間から前
記削減時間を減算して前記並列処理による並列処理経過
時間を予測計算する各ステップを備え、前記並列処理手
続きを並列処理する効果を予測診断することを特徴とす
る。
【0013】本発明による並列処理手続きの効果予測方
法はまた、前記並列処理手続きを並列処理する効果の予
測診断結果として例えば前記並列処理経過時間および前
記削減時間を編集してプリンタやCRTに効果予測リス
ト5を出力するステップを備える。上記構成により、計
算機による並列処理手続きの効果を自動的に予測し出力
することができる。
【0014】上記問題を解決する本発明による並列処理
手続きの効果予測方法は、複数のステップからなる並列
処理実行可能な処理手続きを複数集めた処理手続き群を
複数有し、該複数の処理手続き群が、パイプデータセッ
トでデータの引継ぎを行う第1並列処理手続き群とパイ
プデータセットでデータの引継ぎを行わない第2並列処
理手続き群とからなる並列処理手続き群を計算機により
並列処理する並列処理手続き群の効果予測方法におい
て、前記並列処理手続き群を直列処理したときのSMF
レコードを採取し、前記SMFレコードから前記並列処
理手続き群を直列処理したときの直列処理経過時間を計
算し、前記SMFレコードに基づき、第1並列処理手続
き群を並列処理したときの第1経過時間を、第1並列処
理手続き群をなす各前記処理手続きの各予測経過時間を
合計して求め、第2並列処理手続き群を並列処理したと
きの第2経過時間を、第2並列処理手続き群をなす各前
記処理手続きの各予測経過時間の内の最大値から求め、
前記並列処理手続き群の並列処理経過時間を、求めた各
第1経過時間と各第2経過時間の内の最大値から求め、
前記直列処理経過時間から前記並列処理経過時間を減算
して前記並列処理により削減される削減時間を予測計算
する各ステップを備え、前記並列処理手続き群を並列処
理する効果を予測診断することを特徴とする。
【0015】本発明による並列処理手続きの効果予測方
法はまた、前記並列処理手続き群を並列処理する効果の
予測診断結果として、例えば前記並列処理経過時間およ
び前記削減時間を編集してプリンタやCRTに出力する
ステップを備える。本発明による並列処理手続きの効果
予測方法はまた、前記並列処理手続き群を複数有する複
合処理手続きを計算機により直列処理するときの処理時
間を、前記複合処理手続きをなす各並列処理手続き群の
並列処理経過時間を合計して計算する。
【0016】上記問題を解決する本発明による並列処理
手続きの効果予測方法は、複数のステップからなる並列
処理実行可能な処理手続きが、パイプデータセットでデ
ータの引継ぎを行う複数のステップからなる第1ステッ
プ群とパイプデータセットでデータの引継ぎを行わない
複数のステップからなる第2ステップ群とからなると
き、第1ステップ群を計算機により並列処理する並列処
理手続きの効果予測方法において、前記処理手続きを直
列処理したときのSMFレコードを採取し、前記SMF
レコードから第1ステップ群を並列処理したときの第1
ステップ群の削減時間を予測計算する各ステップを備
え、第1ステップ群を並列処理する効果を予測診断する
ことを特徴とする。
【0017】本発明による並列処理手続きの効果予測方
法はまた、第1ステップ群を並列処理する効果の予測診
断結果として、例えば前記並列処理経過時間および前記
削減時間を編集してプリンタやCRTに出力するステッ
プを備える。本発明による並列処理手続きの効果予測方
法はまた、前記処理手続きが、複数の第1ステップ群か
らなるとき、前記予測計算した各第1ステップ群の各削
減時間を合計して前記処理手続きの削減時間を予測計算
し、前記SMFレコードから前記処理手続きを直列処理
したときの直列処理経過時間を計算し、前記直列処理経
過時間から前記削減時間を減算して前記処理手続きを並
列処理したときの並列処理経過時間を予測計算する各ス
テップを備える。
【0018】本発明による並列処理手続きの効果予測方
法において、前記採取したSMFレコードの解析の他
に、前記処理手続きの各ステップの命令を記述したJC
L(ジョブ制御文)を、例えば磁気ディスクに格納され
たJCLライブラリ3を解析してパイプデータセットで
データの引継ぎを行うステップ群を判別するステップ
を、さらに備える。
【0019】また、JCLライブラリ3の他に、例えば
磁気ディスクに格納され、JCLから呼び出されるプロ
シジャライブラリ4を入力すると効果予測の精度が向上
する。上記問題を解決する本発明による計算機に読み取
り可能な記録媒体は、複数のステップからなる並列処理
実行可能な処理手続きを計算機により並列処理する並列
処理手続きの効果予測方法を計算機に実行させるための
記録媒体において、前記計算機に、前記処理手続きを直
列処理したときのSMFレコードを採取し、前記SMF
レコードから前記処理手続きを直列処理したときの直列
処理経過時間を計算し、前記SMFレコードから前記処
理手続きを並列処理したときの削減時間を予測計算し、
前記直列処理経過時間から前記削減時間を減算して前記
並列処理による並列処理経過時間を予測計算する各ステ
ップを実行させるための前記並列処理手続きを並列処理
する効果を予測診断するプログラムを記録したことを特
徴とする。
【0020】また、本発明の記録媒体は、計算機の記憶
手段に、前記並列処理手続きを並列処理する効果の予測
診断結果、例えば前記並列処理経過時間および前記削減
時間を編集してプリンタやCRTに出力するステップを
実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】添付図面を参照しつつ本発明の実
施形態について以下に説明する。図2は本発明による並
列処理手続きの効果予測方法のフローチャートである。
本フローチャートでは、例として複数のステップからな
る並列処理実行可能な処理手続き、すなわちジョブステ
ップを並列処理したときの効果予測の処理を示す。以下
に、図1に示す本発明の基本構成を参照しつつ図2のフ
ローチャートを説明する。
【0022】先ず、ステップS1では、並列処理効果予
測装置1は、SMFデータセット2から入力された SMF
IN(SMFのデータ)を解析する。このSMFデータ解
析については後で説明する。ステップS2では、JCL
ライブラリ3からの JCLLIB(入力JCL)が有るか否
かを判断し、その判断結果がYESのときはステップS
3へ進み、NOのときはステップS4へ進む。また、J
CLライブラリ3からの入力JCLの他にJCLから呼
び出される PROCLIB(プロシジャ)4を入力すると、パ
イプデータセットの適用可能検査(エクセルバッチの適
用診断)を精度よくできるのでジョブステップを並列処
理したときの効果予測の精度が向上する。ステップS3
では、並列処理効果予測装置1は、入力JCLを解析
し、ステップS4では、JCLを生成する。
【0023】ステップS5では、並列処理効果予測装置
1は、エクセルバッチの適用診断を解析する。ステップ
S6では、ステップS5のエクセルバッチの適用診断か
らエクセルバッチが適用可能か否かを判断し、その判断
結果がYESのときはステップS7へ進み、NOのとき
は本ルーチンを終了する。ステップS7では、ステップ
S1のSMFのデータ解析とステップS5のエクセルバ
ッチの適用診断とからエクセルバッチの効果を予測す
る。ステップS8では、エクセルバッチの効果予測の診
断リスト、図1に示すEFCTLIST(効果予測リスト)5を
出力する。この効果予測リストには、ステップ群(デー
タセット)単位、並列処理手続き(ジョブステップ)単
位、ジョブステップグループ(処理手続き群)単位、パ
ラレルジョブステップグループ(並列処理手続き群)単
位および複合処理手続き(ジョブ)単位のものがある。
【0024】ここで、本発明の記録媒体について簡単に
説明する。図1に示す並列処理効果予測装置1は、CD
−ROMやフロッピーディスク等の記録媒体の読取装置
(図示せず)を備え、所定の操作によりCD−ROMや
フロッピーディスク等の記録媒体に記録された本発明に
よる方法に関する種々のプログラムを読取装置から読取
り、図示しない補助記憶装置にローディングする。もち
ろん、オペレータが並列処理効果予測装置1の主記憶装
置、例えばRAMに直接プログラムを書き込んだ後、そ
のプログラムを補助記憶装置にローディングしてもよ
い。その後、補助記憶装置に格納されたプログラムは、
並列処理効果予測装置1のCPU(図示せず)の処理に
より必要に応じて主記憶装置にローディングされる。
【0025】次に、SMFデータ解析、すなわちSMF
レコードから並列処理手続きの効果を予測する方法につ
いて以下に説明する。並列処理による削減時間や処理時
間の予測対象となるジョブステップを直列処理したとき
のSMFレコードには、次のようなデータが含まれてい
る。 (a)SMFタイプ30レコードには、 1)レコード作成日付/レコード作成時刻(実行経過時
間の算出に使用) 2)開始日付/開始時刻(実行経過時間の算出に使用) 3)CPU使用時間 4)スワップイン時間 5)ジョブステップの入出力回数 (b)SMFタイプ14/15レコード 1)DD文単位の入出力回数 2)ブロック長(データのサイズ:単位バイト) このようなSMFレコードから予測対象のジョブステッ
プの並列処理による削減時間や処理時間は次のように算
出される。
【0026】先ず、スワップイン時間はCPUの使用
時間と入出力処理時間の和であるので、複数のステップ
からなるジョブステップにおける入出力(I/O)1回
当たりの経過時間を次式から算出する。 平均I/O時間=(JBSのスワップイン時間−JBS
のCPU使用時間)/JBSの入出力回数 …(式1) 上式で、JBSはジョブステップを示す。
【0027】DD文単位の予測削減時間を式1で算出
した平均I/O時間とDD文単位の入出力回数とを用い
て次式から算出する。 DD文単位の予測削減時間=平均I/O時間×DD文単
位の入出力回数…(式2) ジョブステップ単位の予測削減時間と予測経過時間と
を次式で算出する。
【0028】ジョブステップ単位の予測削減時間=DD
文単位の予測削減時間の合計…(式3) ジョブステップ単位の予測経過時間=経過時間−予測削
減時間…(式4) エクセルバッチ適用可能と診断されたパラレルジョブ
ステップグループ単位の予測削減時間と予測経過時間と
を次のように算出する。
【0029】−1.パラレルジョブステップグループ
内でパイプデータセットを経由してデータ引継ぎを行っ
ているジョブステップ間では、並列処理による経過時間
の短縮はされないので各ジョブステップグループの予測
経過時間の和として次式により算出する。 ジョブステップグループの予測経過時間=各ジョブステ
ップグループの予測経過時間の合計 …(式5) −2.パラレルジョブステップグループ内でパイプデ
ータセットを経由してデータ引継ぎを行っていないジョ
ブステップ間では、100%並列処理するものとして、
式5で算出したジョブステップグループの予測経過時間
の中で最大値のものをパラレルジョブステップグループ
の予測経過時間として算出する。
【0030】ジョブ単位の予測削減時間と予測経過時
間とを次のように算出する。ジョブ単位の予測経過時間
をジョブをなすパラレルジョブステップグループ単位の
予測経過時間を合計して算出する。ジョブ単位の予測削
減時間は、SMFレコードから得られる直列処理を行っ
たときの経過時間から上記算出した予測経過時間を減算
して求める。
【0031】最後に、データセット単位の予測削減時
間と予測経過時間とを次のように算出する。データセッ
ト単位の予測削減時間は式2で算出したDD文単位の予
測削減時間として算出する。データセット単位の予測経
過時間は、データセットをなす複数のステップの直列処
理を行ったときの経過時間をSMFレコードから算出
し、その算出した経過時間からデータセット単位の予測
経過時間を減算して求める。
【0032】次に、本発明のエクセルバッチによる効果
を予測する際に用いるDD文について、以下に簡単に説
明する。 a)SMFデータセット用DD文:SMFIN DD文 これにより、効果予測の対象となるジョブのSMFレコ
ードを格納したデータセットを指定する。
【0033】b)JCLライブラリ用入力DD文:JC
LLIB DD文 これにより、効果予測の対象となるジョブのJCLを格
納したデータセットを指定する。 c)プロシジャライブラリ用入力DD文:PROCLI
B DD文 これにより、JCLを入力する場合に、JCLから呼び
出されるプロシジャを格納したデータセットを指定す
る。
【0034】d)効果予測リスト出力用DD文:EFC
TLIB DD文 これにより、効果予測の結果を出力するためのデータセ
ットを指定する。図3は実施例の効果予測リストの構成
図である。第1行目にヘッダーが、第3行目以降に効果
予測診断結果の情報が出力される。図4は図3に示すヘ
ッダ行の出力例を示す図である。上段はカラム番号を示
す。第1行目には、プログラム名、PDCF TOOL V12L10、
このリストが効果予測診断リストであることを示すEFFE
CT-LIST 、リスト出力を実行した日付と時刻が示され
る。
【0035】図5は効果予測診断結果情報の出力内容を
示す図である。図3に示す効果予測リストの第3行目以
降に相当する。上から第1段目はカラム番号を示す。第
2段目には、ジョブ名、エクセル適用の有無、効果予測
の可否、開始時刻、終了時刻、経過時間、CPU使用時
間、予測経過時間、予測削減時間および経過時間の予測
削減率が示される。
【0036】第3段目には、パラレルジョブステップグ
ループ名、パラレルジョブステップ数、開始時刻、終了
時刻、経過時間、CPU使用時間、予測経過時間、予測
削減時間および経過時間の予測削減率が示される。第3
段目は、SMFデータが無効のときには出力されない。
第4段目には、ジョブステップ番号、ジョブステップ
名、平均I/O(入出力)時間、グループ名、開始時
刻、終了時刻、経過時間、CPU使用時間、予測経過時
間、予測削減時間および経過時間の予測削減率が示され
る。第4段目は、SMFデータが無効のときには出力さ
れない。
【0037】第5段目には、データセット名、パイプデ
ータセット適用の有無、ブロックサイズ最適化診断結
果、データセットを使用しているジョブステップのジョ
ブステップ番号、DD文のDD名、予測削減時間および
経過時間の予測削減率が示される。第5段目は、SMF
データが無効のときには出力されない。図6はジョブ単
位の効果予測診断結果情報の出力例を示す図であり、
(A)は左半分を示す図であり、(B)は右半分を示す
図である。図6には、(a) ジョブ名、(b) エクセル適用
の有無(JCL解析/解釈でJCLエラーとなったかま
たはSMFデータが無効であったことによりエクセル適
用無しを決定)、(c) 効果予測の可否(JCL解析/解
釈でJCLエラーとなったかまたはSMFデータが無効
であったことにより効果予測不可を決定)、(d) ジョブ
の開始時刻、(e) ジョブの終了時刻、(f) 経過時間、
(g) CPU使用時間、(h) 予測経過時間、(i)予測削減
時間および(j) 経過時間の予測削減率、と(k) 効果予測
診断不可理由が示される。JCL解析/解釈でJCLエ
ラーとなったかまたはSMFデータが無効であったと
き、その理由が示される。
【0038】図7はパラレルジョブステップグループ単
位の効果予測診断結果情報の出力例を示す図である。図
7には、(a) パラレルジョブステップグループ名、(b)
パラレルジョブステップ数、(c) パラレルジョブステッ
プ開始時刻、(d) パラレルジョブステップ終了時刻、
(e) 経過時間、(f) CPU使用時間、(g) 予測経過時
間、(h) 予測削減時間および(i) 経過時間の予測削減率
が示される。
【0039】図8はジョブステップ単位の効果予測診断
結果情報の出力例を示す図であり、(A)は左半分を示
す図であり、(B)は右半分を示す図である。図8に
は、(a) ジョブステップ番号、(b) ジョブステップ名、
(c) ジョブステップ全体での平均I/O(入出力)時間
(単位:秒)、(d) 当該ジョブステップが含まれるパラ
レルジョブステップグループ名、(e) ジョブステップの
開始時刻、(f) ジョブステップの終了時刻、(g) 経過時
間、(h) CPU使用時間、(i) 予測経過時間、(j) 予測
削減時間および(k) 経過時間の予測削減率が示される。
【0040】図9はデータセット単位の効果予測診断結
果情報の出力例を示す図である。図9には、(a) データ
セット名、(b) パイプデータセット適用の有無、(c) ブ
ロックサイズ最適化診断結果、(d) データセットを使用
しているジョブステップのジョブステップ番号、(e) デ
ータセットを定義しているDD文のDD名、(f) データ
セットのパイプデータセット適用とブロック最適化によ
るジョブステップの予測削減時間および(g) データセッ
トのパイプデータセット適用とブロック最適化によるジ
ョブステップの経過時間の予測削減率が示される。
【0041】図10は効果予測リストの出力例を示す図
である。図3〜5で説明したように、第1行目にヘッダ
ーが、第3行目以降に効果予測診断結果の情報がそれぞ
れ出力される。次に、パイプデータセット適用可能検査
について簡単に説明する。図11は並列ジョブステップ
用JCLの具体例を示す図である。ジョブステップの各
命令文には、ジョブステップ番号、DD文番号(必要に
応じて記される)およびJCLが記述され、JCLは P
ARA GRP (パラレルグループのパラメータ)とPIPE(パ
イプデータセットノパラメータ)の記述を含む。図11
に示すようなJCLから、パイプデータセット適用可能
検査を行い、データセットをジョブ内の1DD文のみで
定義している場合、データセットを新規に作成しない場
合、1つのジョブステップ中に同一名のデータセットを
複数個DD文で定義している場合等はパイプデータセッ
ト適用不可能と判断する。このように、JCLによりパ
イプデータセット適用可能検査を精度よく行うことがで
き、したがってSMFレコードだけでジョブステップの
並列処理による経過時間や削減時間を予測するよりも精
度よい予測診断ができる。
【0042】以上説明した本発明の実施形態では、プリ
ンタによるリスト出力を例に示したが、本発明はこれに
限定されるものでなく、CRTに出力表示してもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
計算機による並列処理手続きの効果を自動的に予測し出
力する並列処理手続きの予測方法およびそのための記録
媒体を提供することができ、その結果、計算機のユーザ
はその予測のための時間と労力を大幅に削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成図である。
【図2】本発明による並列処理手続きの効果予測方法の
フローチャートである。
【図3】実施例の効果予測リストの構成図である。
【図4】図3に示すヘッダ行の出力例を示す図である。
【図5】効果予測診断結果情報の出力内容を示す図であ
る。
【図6】ジョブ単位の効果予測診断結果情報の出力例を
示す図であり、(A)は左半分を示す図であり、(B)
は右半分を示す図である。
【図7】パラレルジョブステップグループ単位の効果予
測診断結果情報の出力例を示す図である。
【図8】ジョブステップ単位の効果予測診断結果情報の
出力例を示す図であり、(A)は左半分を示す図であ
り、(B)は右半分を示す図である。
【図9】データセット単位の効果予測診断結果情報の出
力例を示す図である。
【図10】効果予測リストの出力例を示す図である。
【図11】並列ジョブステップ用JCLの具体例を示す
図である。
【図12】パイプデータセットによるパラレルジョブス
テップ間のデータの受渡しを示す図である。
【符号の説明】
1…並列処理効果予測装置 2…SMFデータセット 3…JCLライブラリ 4…プロシジャライブラリ 5…効果予測リスト

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のステップからなる並列処理実行可
    能な処理手続きを計算機により並列処理する並列処理手
    続きの効果予測方法において、 前記処理手続きを直列処理したときのSMF(システム
    管理機能)レコードを採取し、 前記SMFレコードから前記処理手続きを直列処理した
    ときの直列処理経過時間を計算し、 前記SMFレコードから前記処理手続きを並列処理した
    ときの削減時間を予測計算し、 前記直列処理経過時間から前記削減時間を減算して前記
    並列処理による並列処理経過時間を予測計算する各ステ
    ップを備え、前記並列処理手続きを並列処理する効果を
    予測診断することを特徴とする並列処理手続きの効果予
    測方法。
  2. 【請求項2】 前記並列処理手続きを並列処理する効果
    の予測診断結果を編集して出力するステップを備える請
    求項1に記載の並列処理手続きの効果予測方法。
  3. 【請求項3】 複数のステップからなる並列処理実行可
    能な処理手続きを複数集めた処理手続き群を複数有し、
    該複数の処理手続き群が、パイプデータセットでデータ
    の引継ぎを行う第1並列処理手続き群とパイプデータセ
    ットでデータの引継ぎを行わない第2並列処理手続き群
    とからなる並列処理手続き群を計算機により並列処理す
    る並列処理手続き群の効果予測方法において、 前記並列処理手続き群を直列処理したときのSMFレコ
    ードを採取し、 前記SMFレコードから前記並列処理手続き群を直列処
    理したときの直列処理経過時間を計算し、 前記SMFレコードに基づき、 第1並列処理手続き群を並列処理したときの第1経過時
    間を、第1並列処理手続き群をなす各前記処理手続きの
    各予測経過時間を合計して求め、 第2並列処理手続き群を並列処理したときの第2経過時
    間を、第2並列処理手続き群をなす各前記処理手続きの
    各予測経過時間の内の最大値から求め、 前記並列処理手続き群の並列処理経過時間を、求めた各
    第1経過時間と各第2経過時間の内の最大値から求め、 前記直列処理経過時間から前記並列処理経過時間を減算
    して前記並列処理により削減される削減時間を予測計算
    する各ステップを備え、前記並列処理手続き群を並列処
    理する効果を予測診断することを特徴とする並列処理手
    続きの効果予測方法。
  4. 【請求項4】 前記並列処理手続き群を並列処理する効
    果の予測診断結果を編集して出力するステップを備える
    請求項3に記載の並列処理手続きの効果予測方法。
  5. 【請求項5】 前記並列処理手続き群を複数有する複合
    処理手続きを計算機により直列処理するときの処理時間
    を、 前記複合処理手続きをなす各並列処理手続き群の並列処
    理経過時間を合計して計算する請求項3または4に記載
    の並列処理手続きの効果予測方法。
  6. 【請求項6】 複数のステップからなる並列処理実行可
    能な処理手続きが、パイプデータセットでデータの引継
    ぎを行う複数のステップからなる第1ステップ群とパイ
    プデータセットでデータの引継ぎを行わない複数のステ
    ップからなる第2ステップ群とからなるとき、第1ステ
    ップ群を計算機により並列処理する並列処理手続きの効
    果予測方法において、 前記処理手続きを直列処理したときのSMFレコードを
    採取し、 前記SMFレコードから第1ステップ群を並列処理した
    ときの第1ステップ群の削減時間を予測計算する各ステ
    ップを備え、第1ステップ群を並列処理する効果を予測
    診断することを特徴とする並列処理手続きの効果予測方
    法。
  7. 【請求項7】 第1ステップ群を並列処理する効果の予
    測診断結果を編集して出力するステップを備える請求項
    6に記載の並列処理手続きの効果予測方法。
  8. 【請求項8】 前記処理手続きが、複数の第1ステップ
    群からなるとき、 前記予測計算した各第1ステップ群の各削減時間を合計
    して前記処理手続きの削減時間を予測計算し、 前記SMFレコードから前記処理手続きを直列処理した
    ときの直列処理経過時間を計算し、 前記直列処理経過時間から前記削減時間を減算して前記
    処理手続きを並列処理したときの並列処理経過時間を予
    測計算する各ステップを備える請求項6に記載の並列処
    理手続きの効果予測方法。
  9. 【請求項9】 前記採取したSMFレコードの解析の他
    に、前記処理手続きの各ステップの命令を記述したJC
    L(ジョブ制御文)を解析してパイプデータセットでデ
    ータの引継ぎを行うステップ群を判別するステップを、
    さらに備えた請求項1乃至8の何れか1項に記載の並列
    処理手続きの効果予測方法。
  10. 【請求項10】 複数のステップからなる並列処理実行
    可能な処理手続きを計算機により並列処理する並列処理
    手続きの効果予測方法を計算機に実行させるための記録
    媒体において、 前記計算機に、 前記処理手続きを直列処理したときのSMFレコードを
    採取し、 前記SMFレコードから前記処理手続きを直列処理した
    ときの直列処理経過時間を計算し、 前記SMFレコードから前記処理手続きを並列処理した
    ときの削減時間を予測計算し、 前記直列処理経過時間から前記削減時間を減算して前記
    並列処理による並列処理経過時間を予測計算する各ステ
    ップを実行させるための前記並列処理手続きを並列処理
    する効果を予測診断するプログラムを記録したことを特
    徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  11. 【請求項11】 前記並列処理手続きを並列処理する効
    果の予測診断結果を編集して出力するステップを実行さ
    せるためのプログラムを記録した請求項10に記載の記
    録媒体。
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