JPH11119572A - 転写装置 - Google Patents

転写装置

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JPH11119572A
JPH11119572A JP28530697A JP28530697A JPH11119572A JP H11119572 A JPH11119572 A JP H11119572A JP 28530697 A JP28530697 A JP 28530697A JP 28530697 A JP28530697 A JP 28530697A JP H11119572 A JPH11119572 A JP H11119572A
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JP
Japan
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transfer
roll
recording material
pair
power supply
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Application number
JP28530697A
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English (en)
Inventor
Naoto Yoshino
直人 吉野
Ryoichi Tsuruoka
亮一 鶴岡
Takashi Kawabata
隆 川端
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
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Publication of JPH11119572A publication Critical patent/JPH11119572A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録材が中間転写体や転写ロールに吸着しに
くく、さらに、様々な特性の記録材を使用する場合に
も、特性の変化に対応して記録材が中間転写体や転写ロ
ールに吸着にくい画像形成装置の二次転写装置を提供す
る。 【解決手段】 中間転写体を介して対向する一対の転写
ロール対と、転写ロール対の一方のロールに接し電圧を
印加する給電ロールとからなり、電子写真プロセスによ
って形成され、中間転写体上に保持されたトナー像と所
定のタイミングで搬送される記録材とを当該一対の転写
ロール対によってニップすることによってトナー像を記
録材へ転写する転写装置において、転写ロール対の各ロ
ールの中心軸を結ぶ直線上に給電ロールの中心軸が位置
することを特徴とする転写装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
などの電子写真方式を用いた画像形成装置の転写装置に
かかるもので、より詳しくは中間転写体に形成されたト
ナー像を記録材へ転写する転写装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から電子写真方式の画像形成装置で
は、電子写真プロセスによって感光体上に形成されたト
ナー像をそのまま用紙に転写する方式の他に、一旦その
トナー像を中間転写体と呼ばれる画像担持体に転写し、
その転写されたトナー像をさらに用紙に転写する中間転
写体方式の画像形成装置が知られれている。また、トナ
ー像を用紙に転写する転写装置の方式としては、転写チ
ャージャによるコロナ転写方式の他に、電圧が印加され
て回転する転写ロールを用紙を介して中間転写体上など
に形成されたトナー像に圧接することによって用紙にト
ナー像を転写する転写ロール方式のものが知られてい
る。
【0003】図8は、二次転写装置の一例を説明するも
のである。二次転写装置は、転写ロールとバックアップ
ロールからなり、また、バックアップロールに電圧を印
加する給電ロールがバックアップロールに圧接して設置
されている。中間転写体に転写されたフルカラーのトナ
ー像は、中間転写体の回転に伴って二次転写位置へと搬
送される。所定のタイミングで二次転写位置では半導電
性の転写ローラがリトラクト機能により中間転写体に接
し、フィードローラによって所定のタイミングでトレイ
から搬出された記録材はこの転写ローラと中間転写体と
の間に挟まれる。この際に、給電ロールによってバック
アップロールにトナーの帯電極性と同極性の電圧を印加
すると、中間転写体に担持されたトナー像Tは先の二次
転写位置において所定のタイミングで搬送されてきた記
録材に静電転写される。
【0004】このような画像形成装置の二次転写装置に
おいては、トナー像の記録材への転写を行うことと共
に、その後、記録材を定着装置へ確実に搬送することが
必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この記録材
が中間転写体や転写ロールに吸着してしまう問題が発生
する場合がある。例えば、負に帯電したトナー像を保持
している中間転写体自体も負の帯電傾向を有している。
一方、バックアップロールにはトナー像と同極性、つま
り負の電圧が印加されているため、対峙している転写ロ
ールは正の帯電傾向を有し、この転写ロールに圧接され
る記録材も正に帯電される。したがって、中間転写体と
記録材とは互いに逆極性を有することになり、中間転写
体に記録材が吸着する現象が生じ得る。特に、低温低湿
環境下においては記録材の抵抗値が上昇するため、二次
転写部分の電界の影響で中間転写体に記録材が吸着しや
すい。また条件によっては転写ロールに記録材が吸着す
る現象も生じ得る。これらは、それぞれの帯電傾向が逆
の場合でも同様である。
【0006】このように、中間転写体に吸着した記録材
が後の中間転写体クリーナに進入すると、中間転写体や
ベルトクリーナを傷つけ、破損させてしまうおそれがあ
る。また、転写ロールに記録材が吸着する場合にも転写
ロールや中間転写体を傷つけ破損させるおそれがある。
これらの場合には画像形成装置全体の処理を停止させな
ければならない。
【0007】これらの問題を防止するために、従来から
中間転写体、転写ローラの電気特性、記録材のこしなど
を考慮して適当な電圧印加量などを設定してバックアッ
プロールに電圧を印加したり、特公平8−23719号
公報に記載されているように、二次転写後に特別な剥離
プレートを設置し、その剥離プレートに記録材と逆電圧
を印加することによって、記録材を確実に中間転写体か
ら剥離したりすることが考えられてきた。
【0008】このような技術により、記録材が中間転写
体や転写ロールに吸着することをある程度防止すること
ができる。しかし、画像形成装置のフルカラー化に伴
い、大量のトナーを確実に転写するためにバックアップ
ロールなどに印加される電圧も比較的高いものである。
また、記録材はその材質、保存場所、大気中の湿気など
によりその電気特性が変化する。また、従来からの普通
紙に加えて、厚みのことなる紙等、ユーザーが使用を希
望する記録材の種類はますます多様になっている。
【0009】このような状況から、従来からの技術のみ
では、記録材が中間転写体や転写ロールに吸着すること
を完全には防止することができず、中間転写体や転写ロ
ールを傷つけるおそれがなお存在する。
【0010】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とすることろは、記録材が中
間転写体や転写ロールに吸着しにくく、さらに、様々な
特性の記録材を使用する場合にも、特性の変化に対応し
て記録材が中間転写体や転写ロールに吸着にくい画像形
成装置の二次転写装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、中間転写体を
介して対向する一対の転写ロール対と、転写ロール対の
一方のロールに接し電圧を印加する給電ロールとからな
り、電子写真プロセスによって形成され、中間転写体上
に保持されたトナー像と所定のタイミングで搬送される
記録材とを当該一対の転写ロール対によってニップする
ことによってトナー像を記録材へ転写する転写装置にお
いて、転写ロール対の各ロールの中心軸を結ぶ直線上に
給電ロールの中心軸が位置するものである。また、給電
ロールは複数であってもよい。
【0012】転写装置をこれらの構成とすることによっ
て、給電ロールから印加される電圧によって生じる中間
転写体上のニップ部分前後の電界がほぼ等しくなり、搬
送される記録材はそのニップ部分の前後で中間転写体な
どから受ける静電力が等しく、安定して後の定着装置へ
搬送させることができ、記録材が中間転写体や転写ロー
ルに吸着しにくい。その結果、それらを傷つけたり、画
像形成装置の停止などの問題が生じにくい。
【0013】さらに本発明は、転写ロール対の各ロール
の中心軸を結ぶ直線と中間転写体が転写ロール対へ進入
/退出する方向とがなす角度が等しいものでもよい。
【0014】転写装置をこのような構成とすることによ
って、給電ロールから印加される電圧によって生じる中
間転写体上のニップ部分前後の電界がほぼ等しくなり、
搬送される記録材はそのニップ部分の前後で中間転写体
などから受ける静電力が等しく、一層安定して後の定着
装置へ搬送させることができ、記録材が中間転写体や転
写ロールに吸着しにくい。その結果、一層それらを傷つ
けたり、画像形成装置の停止などの問題が生じにくい。
【0015】また、本発明は、転写条件に応じ前記転写
ロール対のニップ部分に生じる電界を制御する制御手段
を有するものでもある。ここで、転写条件とは、転写装
置の置かれる環境温度、環境湿度、記録材の種類、両面
コピーの第二面目か否か、中間転写体や転写ロールに記
録材が吸着する傾向の有無などである。また、ニップ部
分に生じる電界を制御する方法としては、給電ロールを
転写ロールの周上で移動させたり、複数の給電ロールを
転写ロールに接して設け、それぞれの給電ロールからの
電圧の印加条件を変更すること等が挙げられる。
【0016】転写装置をこのような構成とすることによ
って、転写条件に応じてニップ部分の電界を制御するこ
とができるため、使用する記録材がその保存場所、大気
中の湿気などによりその電気特性が変化したり、従来か
らの普通紙に加えて、リサイクル紙や薄紙等、ユーザー
が使用を希望する記録材の種類が多様になる場合であっ
ても、適切な電界をそのニップ部分で生じさせることが
できるため、一層記録材が中間転写体や転写ロールに吸
着しにくく、それらを傷つけたり、画像形成装置の停止
などの問題が生じにくい。
【0017】
【発明の実施による形態】次に、実施例に基づいて、本
発明の好適な実施の形態を説明する。 実施例1 図1は、本実施例にかかる画像形成装置の転写装置の構
成を示したものである。この転写装置は、中間転写体1
を介して対向する一対の転写ロール対2(転写ロール2
1とバックアップロール22)とバックアップロールに
接し電圧を印加する給電ロール3とからなり、電子写真
プロセスによって形成され、中間転写体上1に保持され
たトナー像と所定のタイミングで搬送される記録材とを
転写ロール対2によってニップすることによってトナー
像を記録材へ転写する転写装置において、転写ロール対
2の各ロール21、22の中心軸を結ぶ直線上に給電ロ
ール3の中心軸が位置するとともに、当該直線と中間転
写体が転写ロール対へ進入/退出する方向とがなす角度
θin、θout が略等しいものであり、転写条件に応じ、
転写ロール対2のニップ部分に生じる電界を制御するた
めに給電ロール3をバックアップロール22の周上で移
動させる制御手段4を有するものである。
【0018】本実施例では、中間転写体1は無端ベルト
状のものを用い、その材料はポリアミド、ポリカーボ、
ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタ
レート等の樹脂又は各種ゴムにカーボンブラック等を適
量含有させて体積抵抗率が106 〜1015Ω・cmとな
るように形成され、その厚みは例えば0.1mmに設定
されたものを使用することができる。
【0019】また、一対の転写ロール2は転写ロール2
1とバックアップロール22とからなり、転写ローラ2
1は芯金とこの芯金の周囲に固着されたカーボンブラッ
ク分散発泡エチレンプロピレンジエンゴム(以下、「E
PDM」という)材料からなるコア層にスキン層を介し
て5〜20μmの厚みのカーボンブラック分散のフッ素
樹脂系材料でコーティングし、芯金とコーティング層を
体積抵抗率が104 Ωcmないし106 Ωcmであり、
ロール硬度はアスカC硬度で20〜45である。また、
図示はしないが、この転写ロール21にはウレタンゴム
からなるクリーニングブレードが配設されている。ま
た、バックアップロール22は、金属芯材の外周に発泡
弾性体層を設け、さらにその外周に導電層を設けたもの
である。その外側の導電層はカーボンブラックを15〜
35wet%分散させた半導電性のEPDM製の発泡ゴ
ムで、表面層の厚みは0.5〜1.5mmに規定されて
いる。また、表面抵抗率は107 〜1010Ω/□の抵抗
範囲に規定されている。
【0020】給電ロール3は、φ10のSUSシャフト
からなり、図示する電源装置から電源が供給され、バッ
クアップロール22に軸方向で当接し、所定の電圧をこ
れに印加するものである。なお、この印加する電圧は、
中間転写体1や転写ロール対2、記録材6等の条件を考
慮して適宜設定するものである。
【0021】図2は、このような転写装置を適用した画
像形成装置の一例を示したものであり、これを用いてそ
の動作を説明する。まず、ドラム状の感光体上に電子写
真プロセスによってトナー像が形成される。つまり、感
光体は図の矢印の方向に回転駆動され、この感光体の表
面に帯電器によって一様に帯電され、露光器によって静
電潜像が形成され、その静電潜像が現像器によって顕像
化され、トナー像とされる。
【0022】一方、ベルト状の中間転写体も図の矢印の
方向に回転駆動され、一次転写用ロールが配設されいて
る部分でドラム状の感光体と接している。この接する部
分で一次転写用ロールにトナーと逆極性の電圧を印加す
ることによって第一の転写が行われ、感光体表面に保持
されていたトナー像が中間転写体表面に転写される。こ
の転写を所定のタイミングでブラック、イエロー、マゼ
ンタ、シアンの4色毎におこない、中間転写体表面にフ
ルカラーのトナー像Tを形成する。
【0023】二次転写装置は、転写ロールとバックアッ
プロールからなり、また、バックアップロールに電圧を
印加する給電ロールがバックアップロールに圧接して設
置されている。転写されたフルカラーのトナー像は、中
間転写体の回転に伴って二次転写位置へと搬送される。
そのタイミングに応じて二次転写位置では半導電性の転
写ローラがリトラクト機能により中間転写体に接し、フ
ィードローラによって所定のタイミングでトレイから搬
出された記録材はこの転写ローラと中間転写体との間に
挟まれる。この際に、給電ロールによってバックアップ
ロールにトナーの帯電極性と同極性の電圧を印加する
と、中間転写体に担持されたトナー像Tは先の二次転写
位置において所定のタイミングで搬送されてきた記録材
に静電転写される。
【0024】なお、トナー像Tが保持された記録材は、
定着装置に搬送され、加熱ローラと加圧ローラとのニッ
プ間を通過することによって、その両ロールから供給さ
れる熱と圧力によって保持しているトナー像Tは永久像
として定着されるものである。また、感光体ドラム5上
にオフセットしたトナーは感光体クリーニング装置によ
ってクリーニングされ、中間転写体上にオフセットした
トナーはフルカラーのトナー像が記録材に転写された後
にベルトクリーニング装置によってクリーニングされ
る。
【0025】本実施例では、この実験結果などから転写
ロール対2の各ロール21、22の中心軸を結ぶ直線上
に給電ロール3の中心軸が位置するとともに、当該直線
と中間転写体が転写ロール対へ進入/退出する方向とが
なす角度θin、θout が等しく構成した。そのため、給
電ロール3から印加される電圧によって生じる中間転写
体上のポストニップ部分、プレニップ部分の電界がほぼ
等しくなり、搬送される記録材6はポストニップ部分、
プレニップ部分で中間転写体1などから受ける静電力が
等しく、安定して後の定着装置へ搬送させることがで
き、記録材が中間転写体1や転写ロール22に吸着しに
くい。その結果、それらを傷つけたり、ベルトクリーニ
ング装置を傷つけたり、画像形成装置の停止などの問題
が生じにくく、また、画像欠陥も防止することができ
る。
【0026】実施例2 図3は、本実施例にかかる画像形成装置の転写装置の構
成を示したものである。この転写装置は、中間転写体1
を介して対向する一対の転写ロール対2(転写ロール2
1とバックアップロール22)とバックアップロールに
接し電圧を印加する給電ロール3とからなり、電子写真
プロセスによって形成され、中間転写体上1に保持され
たトナー像と所定のタイミングで搬送される記録材とを
転写ロール対2によってニップすることによってトナー
像を記録材へ転写する転写装置において、転写ロール対
2の各ロール21、22の中心軸を結ぶ直線上に給電ロ
ール3の中心軸が位置するとともに、当該直線と中間転
写体が転写ロール対へ進入/退出する方向とがなす角度
θin、θout が略等しいものであり、転写条件に応じ、
転写ロール対2のニップ部分に生じる電界を制御するた
めに給電ロール3をバックアップロール22の周上で移
動させる制御手段4を有するものである。
【0027】なお、実施例1と同じ構成については同じ
番号を付し、その説明は省略する。
【0028】制御手段4は、様々な転写条件を検知する
センサ41と、センサからの検知信号に基づいて給電ロ
ール3をバックアプロール22の周上を移動させる図示
しないアクチュエータを制御する制御部42とからな
る。本実施例では、転写条件として温度湿度、薄紙コー
ト紙か否か、両面コピー第二面目か否か、二次転写後に
中間転写体1に記録材が吸着しているか否か、転写ロー
ル21に記録材が吸着しているか否かをセンサ41が検
知するものとする。
【0029】本実施例では、転写条件に応じ、転写ロー
ル対2のニップ部分に生じる電界を制御するために給電
ロール3をバックアップロール22の周上で移動させる
制御手段4を有するものであるため、転写条件に応じて
ニップ部分の電界を制御することができるため、使用す
る記録材がその保存場所、大気中の湿気などによりその
電気特性が変化したり、従来からの普通紙に加えて、リ
サイクル紙や薄紙等、使用する記録材の種類が多様にな
る場合であっても、適切な電界をそのニップ部分で生じ
させることができるため、一層記録材が中間転写体や転
写ロールに吸着しにくく、それらを傷つけたり、画像形
成装置の停止などの問題が生じにくい。
【0030】例えば、高温多湿、記録材が薄紙コート
紙、両面コピー第二面目などの転写条件の場合には記録
材が中間転写体に吸着しやすい条件であるため、これら
をセンサ41が検知した場合には制御部42はプレニッ
プ部分側へ給電ロール3をバックアップロール周上で移
動させる。また、実際に記録材が中間転写体に吸着して
装置が停止した後にも制御部42はプレニップ部分側へ
給電ロール3を移動させる。また、逆に、低温低湿、記
録材が厚紙、両面コピー第一面目の場合には記録材が転
写ロール21に吸着しやすい条件であるため、これらを
センサ41が検知した場合には制御部42はポストニッ
プ部分側へ給電ロール3をバックアップロール周上で移
動させる。また、実際に記録材が転写ロール21に吸着
して装置が停止した後にも制御部42はポストニップ部
分側へ給電ロール3を移動させる。
【0031】次に、本発明を完成させるために行った実
験の一つを説明する。図4は、その実験条件を説明する
ものである。図4(a)は、本実施例のように、転写ロ
ール対2の各ロール21、22の中心軸を結ぶ直線上に
給電ロール3の中心軸が位置させた転写装置(以下、
「0°転写装置」という)を示したものである。また、
図4(b)は、転写ロール対2の各ロール21、22の
中心軸を結ぶ直線に対して、バックアップロール22の
中心軸と給電ロール3の中心軸を結ぶ直線が60.5°
の角度をなす、すなわち、図1におけるθinが60.5
°となる転写装置(以下、「60.5°転写装置」とい
う)である。
【0032】図5は、それぞれの転写装置において、薄
紙コート紙を走行させ、給電ロール3が印加する電流を
変化させた際の剥離不良率、すなわち記録材が中間転写
体に吸着した率を示したものである。0°転写装置、6
0.5°転写装置の何れも印加する電流の上昇にともな
って剥離不良率が上昇するが、60.5°転写装置の方
がその発生率が少ない。例えば、印加する電流が−26
μAの際の0°転写装置の剥離不良発生率が約15%で
あるのに対し、60.5°転写装置の剥離不良発生率は
約0%である。これは、60.5°転写装置の方が転写
ロール対2のニップ部分に生じる電界がポストニップ部
分で小さくすることができるためである。
【0033】なお、本発明は本実施例の構成に限定され
ず、例えば、給電ロール3を転写ロール2側に接するよ
うな構成としてもよい。その場合、給電ロール3に印加
する電圧はトナー像と逆極性となる。また、本実施例で
は給電ロールを移動させることによってプレ/ポストニ
ップ部分の電界を制御したが、例えば給電ロール3に供
給する電源を制御することによってその電界を制御して
もよい。また、本発明は複数の画像形成部を有する、い
わゆるタンデム方式の画像形成装置にも適用することが
できる。
【0034】実施例3 図6は、本実施例にかかる画像形成装置の転写装置の構
成を示したものである。この転写装置は、中間転写体1
を介して対向する一対の転写ロール対2(転写ロール2
1とバックアップロール22)と、転写ロール対2のバ
ックアップロール22に接し電圧を印加する2つの給電
ロール31,32とからなり、電子写真プロセスによっ
て形成され、中間転写体1上に保持されたトナー像5と
所定のタイミングで搬送される記録材6とを当該転写ロ
ール対2によってニップすることによってトナー像5を
記録材へ転写する転写装置において、転写ロール対2の
各ロールの中心軸を結ぶ直線上に電圧を印加する給電ロ
ール32の中心軸が位置するとともに、当該直線と中間
転写体1が転写ロール対2へ進入/退出する方向とがな
す角度θin、θout が等しく、転写条件に応じ前記転写
ロール対2のニップ部分に生じる電界を給電ロール3
1,32のいずれかに電源を供給するかによって制御す
る制御手段4を有するものである。
【0035】なお、実施例1又は2と同様の構成につい
ては同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0036】制御手段4は、様々な転写条件を検知する
センサ41と、センサからの検知信号に基づいて電源装
置から供給される電源をどの給電ロールに供給するかを
選択する制御部42とからなる。本実施例では、転写条
件として温度湿度、薄紙コート紙か否か、両面コピー第
二面目か否か、二次転写後に中間転写体1に記録材が吸
着しているか否か、転写ロール21に記録材が吸着して
いるか否かをセンサ41が検知するものとする。
【0037】また、転写ロール対2の各ロールの中心軸
を結ぶ直線上に電圧を印加する給電ロール32の中心軸
が位置するとともに、当該直線と中間転写体1が転写ロ
ール対2へ進入/退出する方向とがなす角度θin、θ
out が等しいために、通常の状態では、実施例1と同様
に、給電ロール3から印加される電圧によって生じる中
間転写体上のポストニップ部分、プレニップ部分の電界
がほぼ等しくなり、搬送される記録材6はポストニップ
部分、プレニップ部分で中間転写体1などから受ける静
電力が等しく、安定して後の定着装置へ搬送させること
ができ、記録材が中間転写体1や転写ロール22に吸着
しにくい。その結果、それらを傷つけたり、画像形成装
置の停止などの問題が生じにくい。
【0038】さらに、本実施例では、転写条件に応じ前
記転写ロール対2のニップ部分に生じる電界を給電ロー
ル31,32のいずれかに電源を供給するかによって制
御する制御手段4を有するため、転写条件に応じてニッ
プ部分の電界を制御することができ、使用する記録材が
その保存場所、大気中の湿気などによりその電気特性が
変化したり、従来からの普通紙に加えて、リサイクル紙
や薄紙等、使用する記録材の種類が多様になる場合であ
っても、適切な電界をそのニップ部分で生じさせること
ができ、一層記録材が中間転写体や転写ロールに吸着し
にくく、それらを傷つけたり、画像形成装置の停止など
の問題が生じにくい。
【0039】例えば、通常の状態では、図7(a)に示
すように給電ロール32によってバックアップロール2
2に電圧を印加しているものとする。次に、高温多湿、
記録材が薄紙コート紙、両面コピー第二面目などの転写
条件の場合には記録材が中間転写体に吸着しやすい条件
であるため、これらをセンサ41が検知した場合には制
御部42は給電ロール31によって電圧を印加するよう
に制御する(図7(b))。また、実際に記録材が中間
転写体に吸着して装置が停止した後にも制御部42は給
電ロール31によって電圧を印加するように制御する
(図7(b))。
【0040】なお、本発明は本実施例の構成に限定され
ず、例えば、給電ロール31,32を転写ロール2側に
接するような構成としてもよい。その場合、給電ロール
に印加する電圧はトナー像と逆極性となる。また、本実
施例では電圧を印加する給電ロールを選択することによ
ってプレ/ポストニップ部分の電界を制御したが、例え
ば給電ロールに供給する電源を制御することによってそ
の電界を制御してもよい。また、本発明は複数の画像形
成部を有する、いわゆるタンデム方式の画像形成装置に
も適用することができる。さらに、給電ロールの数は2
つに限定されるものではない。
【0041】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、転写ロール対の各ロールの中心軸を結ぶ直線上に
電圧を印加する給電ロールの重心が位置するとともに、
当該直線と中間転写体が転写ロール対へ進入/退出する
方向とがなす角度が等しい構成とすることによって、給
電ロールから印加される電圧によって生じる中間転写体
上のニップ部分前後の電界がほぼ等しくなり、搬送され
る記録材はそのニップ部分の前後で中間転写体などから
受ける静電力が等しく、安定して後の定着装置へ搬送さ
せることができ、記録材が中間転写体や転写ロールに吸
着しにくい。その結果、それらを傷つけたり、画像形成
装置の停止などの問題が生じにくい転写装置を提供する
ことができる。
【0042】また、本発明は、転写条件に応じ前記転写
ロール対のニップ部分に生じる電界を制御する制御手段
を有するため、転写条件に応じてニップ部分の電界を制
御することができ、使用する記録材がその保存場所、大
気中の湿気などによりその電気特性が変化したり、従来
からの普通紙に加えて、リサイクル紙や薄紙等、ユーザ
ーが使用を希望する記録材の種類が多様になる場合であ
っても、適切な電界をそのニップ部分で生じさせること
ができるため、一層記録材が中間転写体や転写ロールに
吸着しにくく、それらを傷つけたり、画像形成装置の停
止などの問題が生じにくい転写装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1にかかる画像形成装置の転写
装置を説明するものである。
【図2】図2は、実施例1にかかる転写装置を適用した
画像形成装置全体の構成を説明するものである。
【図3】図3は、実施例2にかかる画像形成装置の転写
装置を説明するものである。
【図4】図4は、本発明を完成するために行ったある実
験の条件を説明するものである。
【図5】図5は、本発明を完成するために行った実験の
結果を示すものである。
【図6】図6は、実施例3にかかる画像形成装置の転写
装置の給電ロールの制御方法を説明するものである。
【図7】図7は、従来の転写装置を適用した画像形成装
置の全体を示すものである。
【図8】図8は、従来の転写装置の一例を示すものであ
る。
【符号の説明】
1…中間転写体、2…転写ロール対、21…転写ロー
ル、22…バックアップロール、3(31,32)…給
電ロール、4…制御手段、41…センサ、42…制御
部、5…トナー像、6…記録材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中間転写体を介して対向する一対の転写
    ロール対と、転写ロール対の一方のロールに接し電圧を
    印加する給電ロールとからなり、電子写真プロセスによ
    って形成され、中間転写体上に保持されたトナー像と所
    定のタイミングで搬送される記録材とを当該一対の転写
    ロール対によってニップすることによってトナー像を記
    録材へ転写する転写装置において、 転写ロール対の各ロールの中心軸を結ぶ直線上に給電ロ
    ールの中心軸が位置することを特徴とする転写装置。
  2. 【請求項2】 中間転写体を介して対向する一対の転写
    ロール対と、転写ロール対の一方のロールに接し電圧を
    印加する複数の給電ロールとからなり、電子写真プロセ
    スによって形成され、中間転写体上に保持されたトナー
    像と所定のタイミングで搬送される記録材とを当該転写
    ロール対によってニップすることによってトナー像を記
    録材へ転写する転写装置において、 転写ロール対の各ロールの中心軸を結ぶ直線上に電圧を
    印加する給電ロールの中心が位置することを特徴とする
    転写装置。
  3. 【請求項3】 転写ロール対の各ロールの中心軸を結ぶ
    直線と中間転写体が転写ロール対へ進入/退出する方向
    とがなす角度が等しいことを特徴とする請求項1又は2
    に記載の転写装置。
  4. 【請求項4】 転写条件に応じ前記転写ロール対のニッ
    プ部分に生じる電界を制御する制御手段を有することを
    特徴とする請求項1〜3に記載の転写装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記転写ロール対のニ
    ップ部分に生じる電界を制御するために前記給電ロール
    を転写ロールの周上で移動させることを特徴とする請求
    項4に記載の転写装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記転写ロール対のニ
    ップ部分に生じる電界を制御するために、前記給電ロー
    ルが転写ロール対の一方のロールに電圧を印加する印加
    条件を制御することを特徴とする請求項4に記載の転写
    装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006084731A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Kyocera Mita Corp 画像形成装置
JP2006084730A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Kyocera Mita Corp 画像形成装置
US7199640B2 (en) 2002-10-29 2007-04-03 Dxp B.V. Bi-directional double NMOS switch

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