JPH11118776A - 扇形走査式超音波検査装置 - Google Patents

扇形走査式超音波検査装置

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JPH11118776A
JPH11118776A JP9278882A JP27888297A JPH11118776A JP H11118776 A JPH11118776 A JP H11118776A JP 9278882 A JP9278882 A JP 9278882A JP 27888297 A JP27888297 A JP 27888297A JP H11118776 A JPH11118776 A JP H11118776A
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image
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echo
array probe
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JP9278882A
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Inventor
Hirotoshi Kino
裕敏 木野
Fumito Iwasaki
史十 岩崎
Yoshihiko Takishita
芳彦 瀧下
Hiroshi Yamamoto
弘 山本
Giichi Hamazaki
義一 浜崎
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 探傷のみならず、欠陥の種類の判別や欠陥サ
イズの定量的な評価をも行いえる扇形走査式超音波検査
装置を提供する。 【解決手段】 アレイ探触子2にて検出された被検体1
からのエコー信号より当該エコー信号の振幅レベルに対
応する色又は濃淡に階調化された像を生成して画像表示
部13に表示する扇形走査式超音波検査装置に、角度/
色変換回路21と第2のフレームメモリ22とからな
り、前記アレイ探触子にて検出されたエコー信号より当
該エコー信号のビーム指向方向に対応する色又は濃淡に
階調化された像を生成する第2のエコー信号像階調化手
段23と、当該第2のエコー信号像階調化手段にて階調
化された像から欠陥の種類と欠陥サイズを自動的に求め
る欠陥判別・評価制御部24を付加した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数のアレイ振動
子が配列されたアレイ探触子から超音波を扇形に走査
し、被検体からのエコー信号を検出して被検体内部の状
況を非破壊で検査する扇形走査式超音波検査装置に係
り、特に、被検体の内部に存在する欠陥の種類やサイズ
を評価するに好適な扇形走査式超音波検査装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平1−12654
3号公報や特開平4−12269号公報等に記載されて
いるように、多数のアレイ振動子が扇形に配列されたア
レイ探触子を被検体の表面に沿って移動しつつ、前記各
アレイ振動子を所要のタイミングで電子的に走査して当
該アレイ探触子から扇形の超音波ビームを発生させ、被
検体から戻ってきたエコー信号を当該アレイ探触子で検
出して被検体内部の状況を非破壊で検査する扇形走査式
超音波検査装置が知られている。
【0003】図6に、従来より知られている扇形走査式
超音波検査装置の一例を示す。この図から明らかなよう
に、本例の扇形走査式超音波検査装置は、多数のアレイ
振動子が扇形に配列されたアレイ探触子2と、当該アレ
イ探触子2を支持し、これを被検体1の表面に沿って一
方向に移動させる機械式スキャナ3と、機械式スキャナ
3の各関節に取り付けられた角度検出用エンコーダ3
a,3b,3cと、機械式スキャナ3を支持するマグネ
ットスタンド4と、送信回路部5Aと、受信回路部5B
と、画像表示部13とを含んで構成されている。
【0004】送信回路部5Aは、前記アレイ探触子2を
構成するn個のアレイ振動子に夫々個別に接続されたn
個のパルサ5P1 〜5Pn を備えた送信駆動回路5と、
各パルサ5P1 〜5Pn のうちから所定数のパルサを順
次選択して各パルサ群から出力されるアレイ振動子の励
振信号を所定時間ずつ遅延させる送信遅延制御回路6と
からなり、各パルサ群を構成するパルサの数量及び各パ
ルサ群ごとの励振信号の遅延量を調整することによっ
て、アレイ探触子2から超音波ビームを扇形に走査させ
るようになっている。
【0005】受信回路部5Bは、前記アレイ探触子2を
構成するn個のアレイ振動子に夫々個別に接続されたn
個のレシーバ7R1 〜7Rn を備えた受信回路7と、各
レシーバ7R1 〜7Rn にて受信された被検体1からの
エコー信号を所定時間ずつ遅延させる受信遅延回路8
と、受信遅延回路8の遅延量を制御する受信遅延制御回
路9と、遅延された各エコー信号を加算する加算器10
と、加算されたエコー信号をデジタル値に変換するA/
D変換器11と、機械式スキャナ3に備えられた各エン
コーダ3a,3b,3cからの信号に基づいてアレイ探
触子2の座標位置を演算し、この座標位置信号を出力す
る座標信号発生回路12と、座標変換回路14とからな
る。座標変換回路14は、画像表示部13の表示位置に
対応付けられたアドレスを有するフレームメモリと、A
/D変換器11から入力されたエコー信号のデータを格
納するラインメモリと、後述する所要の演算を行う座標
変換演算部等から構成されており、前記座標信号発生回
路12から出力される座標位置信号に応じて、前記フレ
ームメモリの各アドレスに、エコー信号の振幅レベルに
対応する色又は濃淡に階調化された像を格納する。この
エコー信号の像は、リアルタイムで画像表示部13に表
示される。
【0006】なお、この超音波検査装置の制御部分は、
図示しない基準パルス発生部から出力されるクロック信
号により作動する。
【0007】被検体1に対する検査は、機械式スキャナ
3の各関節を曲げてアレイ探触子2を被検体1の表面に
沿って矢印Aの方向に直線移動しつつ、送信駆動回路5
及び送信遅延制御回路6を駆動して当該アレイ探触子2
より超音波ビームを扇形に走査することにより行われ
る。被検体1からの反射ビームは、アレイ探触子2を構
成する個々のアレイ振動子にて検出され、受信回路7に
受信されてエコー信号となる。受信回路7から出力され
る各エコー信号は、受信遅延制御回路9にて設定された
所定の時間ずつ受信遅延回路8で遅延され、1ビームご
とのエコー信号が加算器10にて加算された後、A/D
変換器11にてデジタル値に変換される。このデジタル
変換されたエコー信号は、機械式スキャナ3の各関節に
付設されたエンコーダ3a,3b,3cからの位置信号
に基づいて座標信号発生回路12から出力される座標信
号に基づいて座標変換回路14に入力される。
【0008】即ち、前記デジタル変換されたエコー信号
は、1ビームごとに座標変換回路14に備えられたライ
ンメモリに一旦格納され、ラインメモリに格納されたビ
ームデータの時間情報(距離情報)が、座標変換演算部
によりビームの放射角度に応じてX軸及びY軸の座標情
報に変換されて、フレームメモリの当該座標に対応する
アドレスに格納される。これにより、フレームメモリに
は、エコー信号の像が各エコー信号の振幅レベルに対応
する色又は濃淡に階調化して記憶される。
【0009】ところで、前記座標変換回路14内に備え
られた座標変換演算部による上記変換のための演算は相
当の時間を要するので、通常は、当該演算に代えて、他
の座標変換手段が採用される場合が多い。図7に、従来
より知られている他の座標変換手段の一例を示す。図7
の(a)はアレイ探触子2から被検体1に放射された各
超音波ビームを示し、各ビームには予め番号が付され
る。この番号が図でB1〜Bn で示されている。図7の
(b)は座標変換回路14に設けられたラインメモリM
L を示し、I 〜VIIIは当該ラインメモリML のアドレス
を示す。また、図7の(c)は同じく座標変換回路14
に設けられたフレームメモリMF を示し、符号X1
2,X3 …………は座標信号発生回路12から出力さ
れる各座標に対応するフレームメモリMF のX軸のアド
レスを、符号Y1,Y2,Y3 …………はY軸のアドレス
を示す。
【0010】いま、ビームB1 のエコー信号がA/D変
換器11によりデジタルデータに変換されると、これら
のデータはラインメモリML に一旦格納される。格納さ
れた各データが図7の(b)に符号a〜hで示されてい
る。個々では、ビーム番号とラインメモリML のアドレ
スとで特定されるフレームメモリMF のアドレスを予め
データテーブルに作成しておき、ラインメモリML に格
納されたデータを夫々特定されたフレームメモリMF
アドレスに格納する手段が採られる。前記データテーブ
ルTD を図7の(d)に示す。例えば図示のようにビー
ム番号B1 のアドレスI に対応するフレームメモリMF
のアドレスは「X10,Y1 」、ビーム番号B1 のアドレ
スIIに対応するフレームメモリMF のアドレスは
「X9,Y2」というように特定されている。したがっ
て、ラインメモリML にデータが格納されると、データ
テーブルTD が参照され、ラインメモリML の各データ
は、フレームメモリMF の対応するアドレスに直ちに格
納されることになる。図7の(c)にビームB1 の各デ
ータa〜hの格納状態が示されている。このようにし
て、座標変換演算部による上記変換のための演算を省
き、高速なデータ処理を行うことができる。
【0011】なお、前記のデータ処理は、アレイ探触子
1の移動ごとの各ビーム走査ごとに行われる。このた
め、フレームメモリMF のあるアドレスには、アレイ探
触子2の移動によりデータが重複する場合が生じるが、
その場合には、例えば既に格納されているデータと今回
格納しようとしているデータとを比較して大きな方のデ
ータを当該アドレスに格納する手段が採られる。
【0012】このようにして、各ビームのエコー信号の
データが順次フレームメモリMF に格納され、格納され
たデータは画像表示部13に送信されて直ちに画像表示
される。上例の装置においては、各エコー信号の振幅レ
ベルに対応するエコー信号の像が色又は濃淡で画像表示
部13に表示される。これにより、検査員は、アレイ探
触子2を移動させながら、その位置の超音波エコー信号
の画像を観察することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来の超音波
検査装置は、画像表示部13に被検体1の断面画像(B
スコープ像)を表示することによって、欠陥の検出やそ
の存在位置の特定については比較的簡単に行うことがで
きる。しかるに、画像表示部13に各エコー信号の振幅
レベルに応じて階調化された像が表示されるに過ぎない
ため、欠陥の種類の判別や欠陥のサイズの評価が難しい
という不都合がある。
【0014】本発明は、前記した従来技術の不備を解決
するためになされたものであって、その課題とするとこ
ろは、欠陥の種類の判別や欠陥のサイズの評価をも行い
得る扇形走査式超音波検査装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は、多数のアレイ振動子からなるアレイ探触
子と、当該アレイ探触子から被検体に対して超音波ビー
ムを扇形に走査する送信回路部と、前記アレイ探触子に
て検出された前記被検体からのエコー信号より当該エコ
ー信号の振幅レベルに対応する色又は濃淡に階調化され
た像を生成する受信回路部と、当該受信回路部にて生成
された前記エコー信号の像を表示する画像表示部とを備
えた扇形走査式超音波検査装置において、前記受信回路
部に、前記アレイ探触子にて検出されたエコー信号より
当該エコー信号のビーム指向方向に対応する色又は濃淡
に階調化された像を生成する第2のエコー像階調化手段
を備えるという構成にした。
【0016】前記第2のエコー像階調化手段は、前記エ
コー信号を当該エコー信号のビーム指向方向に応じて予
め定められた色又は濃淡に変換する角度/色変換回路
と、当該回路によって階調化された前記エコー信号を超
音波ビームの走査を行うごとに記憶するフレームメモリ
とから構成することができる。
【0017】アレイ探触子を被検体の表面に沿って一方
向に移動しつつ、当該アレイ探触子から超音波ビームを
扇形に走査すると、被検体の内部又は表面に何らかの欠
陥がある場合、アレイ探触子から放射された当該超音波
ビームは欠陥によって反射され、欠陥の種類に応じた特
有なパターンのエコー信号を発生する。一方、欠陥から
のエコー信号は、アレイ探触子のビーム指向方向とエコ
ー信号の指向方向とが一致する範囲でアレイ探触子によ
って検出されるので、受信回路部では得られたエコー信
号の指向方向を検出することができる。したがって、検
出されたエコー信号の指向方向に応じてエコー信号の像
を色又は濃淡に階調化し、これを画像表示部に表示すれ
ば、表示された色パターンから欠陥の種類を判別するこ
とができる。また、前記色パターンの広がり具合から、
欠陥サイズの定量的な評価も可能になる。
【0018】なお、前記受信回路部には、前記第2のエ
コー像階調化手段にて階調化されたエコー信号の像か
ら、少なくとも前記被検体中に存在する欠陥の種類又は
欠陥の種類とサイズの双方を自動的に判別又は評価する
判別・評価制御部を設けることもできる。
【0019】即ち、前記したように欠陥の種類に応じた
エコー信号のビーム指向方向、即ち色パターンは予め欠
陥の種類が分かっている試験片を超音波探傷することに
よって求めることができるので、判別・評価制御部に各
種の欠陥に応じた色パターンのデータを記憶しておき、
これを得られたエコー信号の像と比較することによっ
て、欠陥の種類を自動的に判別することができる。ま
た、欠陥の種類が判別されたエコー像については、その
面積と重心位置とから当該エコー像の長軸と短軸の長さ
を演算によって求めることができ、かつ欠陥の種類に応
じた近似式に求められた軸長を代入することによって各
種欠陥のサイズを特定することができる。よって、検出
されたエコー信号の指向方向に応じてエコー信号の像を
色又は濃淡に階調化し、記憶しておけば、これをもとに
して欠陥サイズを自動的に評価することも可能になる。
【0020】このように、欠陥の種類及びサイズの判別
・評価を自動化すると、超音波による欠陥検査をより効
率化することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る扇形走査式超
音波検査装置の一例を、図1及び図2に基づいて説明す
る。図1は実施形態例に係る扇形走査式超音波検査装置
の構成図であり、図2はエコー信号の指向方向と指向方
向による波のモードと指向方向ごとに割り当てられるデ
ータ表示色の例示とを示す表図である。
【0022】図1から明らかなように、本例の超音波検
査装置は、図6に示した従来の超音波検査装置の受信回
路部5Bに、角度/色変換回路21及び第2のフレーム
メモリ22からなる第2のエコー像階調化手段23と、
欠陥の判別・評価制御部24を追加した構成になってい
る。
【0023】角度/色変換回路21は、アレイ探触子2
から超音波ビームを走査するごとに座標変換回路14に
備えられたラインメモリML (図7(b)参照)から分
岐して入力されるデータを取り込み、当該データのもと
になったエコー信号の指向方向に応じて、当該データを
予め定められた色データに変換する。図2は、被検部1
に対してアレイ探触子2を垂直に設定したとき、当該ア
レイ探触子2の中心を通る垂線の方向を0゜とし、−6
9゜〜+70゜の範囲で超音波ビームを扇形に走査する
場合の例を示しており、超音波ビームの走査範囲を10
゜ずつ14個の角度範囲に区分し、各角度範囲ごとに特
定の表示色を設定している。但し、符号が異なる同一角
度範囲については、これを区別しても欠陥がアレイ探触
子2に対して右側にあるか左側にあるかを区別できるに
過ぎず、欠陥の種類及びサイズの特定に無関係であるた
め、表示データを見やすいものにするため、相互に同一
色を設定している。
【0024】なお、超音波ビームの走査範囲、各角度範
囲の大きさ、各角度範囲ごとに特定される表示色の種
類、符号が異なる同一角度範囲の表示色を同一にするか
異なる色にするかは、図2の例に限定されるものではな
く、必要に応じて任意に設定できることは勿論である。
また、図2の例では、各角度範囲ごとに異なる表示色を
設定したが、かかる構成に代えて、各角度範囲ごとに明
度が異なる同一色を設定することもできる。
【0025】第2のフレームメモリ22のアドレスは、
座標変換回路14内に備えられた第1のフレームメモリ
と同様に画像表示部13の表示位置に対応付けられてお
り、前記角度/色変換回路21にて変換された色データ
が、被検体1の断面に対応するように座標転換されてア
ドレスごとに格納される。
【0026】欠陥の判別・評価制御部24は、欠陥種類
の判別制御部24aと、欠陥サイズの評価制御部24b
とからなる。欠陥種類の判別制御部24aは、欠陥の種
類に応じた色パターンのデータが記憶された第1のメモ
リと、前記第2のフレームメモリ22に格納されている
角度/色変換されたエコー信号の像を取り込む第2のメ
モリと、これら第1及び第2のメモリに記憶された色パ
ターンのデータを比較して自動的に欠陥の種類を判別す
る判別装置とから構成される。一方、欠陥サイズの評価
制御部24bは、前記第2のメモリと、色パターンのデ
ータから欠陥サイズを割りだすための近似式と欠陥の種
類に応じた各種の定数や比例係数が記憶された第3のメ
モリ25と、前記第2のメモリに取り込まれた角度/色
変換されたエコー信号の像からその面積と重心位置とを
求め、次いでこれらの値から当該エコー像の長軸と短軸
の長さを求め、さらに求められた軸長を前記第3のメモ
リ25に記憶された近似式に代入して欠陥の種類に応じ
たサイズを特定する演算器とから構成される。なお、求
められた軸長を前記第3のメモリ25に記憶された近似
式に代入する際、前記演算器は、前記欠陥種類の判別制
御部24aにて判別された欠陥の種類に応じて前記第3
のメモリ25に記憶された各種の定数や比例係数の中か
ら当該欠陥に対応する定数及び比例係数を選択し、演算
を実行する。この欠陥の判別・評価制御部24は、パー
ソナルコンピュータ等をもって構成することができる。
【0027】その他の部分については、図6に示した従
来の超音波検査装置と同一構成であるので、重複を避け
るため、対応する部分に夫々同一の符号を表示して説明
を省略する。
【0028】以下、上記のように構成された扇形走査式
超音波検査装置による欠陥検査の手順及び原理を、図3
〜図5に基づいて説明する。図3は当該超音波検査装置
の欠陥判別・評価フローを示すフローチャート、図4は
欠陥の種類とエコー信号のビーム指向性との関係を模式
的に示す説明図、図5は各種の欠陥が検出される検出ビ
ームの角度範囲と波のモードとの関係を示す表図であ
る。
【0029】まず、従来装置における欠陥検査と同じ手
順で、被検体1内の欠陥の有無を検査する。即ち、超音
波検査装置を探傷モードに切り換え(手順S−1)、被
検体1に対して所要の位置に位置付けられたアレイ探触
子2より超音波ビームを扇形に走査し、被検体1からの
エコー信号をアレイ探触子2にて検出して欠陥の有無を
検査する(手順S−2)。欠陥が検出されなかった場合
には、機械式スキャナ3を操作してアレイ探触子2を被
検体1の表面に沿って矢印Aの方向に所定量移動し、再
度手順S−1,S−2を繰り返す。機械式スキャナ3の
可動範囲全体にわたって欠陥が検出されなかった場合に
は、システムを終了する。
【0030】なお、アレイ探触子2より超音波ビームを
扇形に走査するごとに、座標変換回路14に備えられた
ラインメモリML から分岐したデータが角度/色変換回
路21に取り込まれ、前出の図2に示した関係表にした
がって角度/色変換されて第2のフレームメモリ22に
格納される。
【0031】探傷モードにおいて1画面の探傷画像表示
が完成し、欠陥エコー像が認められた場合には、割込み
処理を行って超音波検査装置を欠陥判別・評価モードに
切り換え(手順S−11)、第2のフレームメモリ22
に格納されたエコー信号の像を画像表示部13に表示す
る(手順S−12)。次いで、判別・評価制御部24に
搭載された制御プログラムにしたがって画像表示部13
に判別・評価ウインドウを表示し(手順S−13)、ウ
インドウ枠を対象とする検出エコー像にあわせて、判別
範囲を設定する(手順S−14)。次に、ウインドウ枠
内のエコー像の色の配列を計算し、エコー像の色パター
ンを求める(手順S−15)。そして、この色パターン
を前記第1のメモリに予め記憶された欠陥の種類に応じ
た色パターンのデータと照合し、欠陥の種類を特定(手
順S−16)した後、欠陥判別結果を画像表示部13に
表示(手順S−17)して、システムを終了する。
【0032】図4及び図5に示すように、アレイ探触子
2から超音波ビームBを放射角度θで扇形に走査した場
合、欠陥から発生するエコー信号の指向方向及びエコー
信号が発生する角度βは、欠陥の種類に応じて特有の値
になる。
【0033】即ち、図4(a)に示すように、被検体1
に存在する欠陥がボイドやブローホール等の円形状欠陥
である場合には、エコー信号の反射指向性は原理的には
無指向であり、超音波ビームBが放射された広い角度範
囲でエコー信号が得られる。但し、エコー信号のレベル
は、アレイ探触子2と被検体1との間の斜入射効率やビ
ームの路程長によって異なるため、一般的には図4
(a)に示すようにアレイ探触子2と欠陥の位置が対向
した縦波を中心とした角度範囲β1 で信号レベルが高く
なる。また、図4(b)に示すように、被検体1に存在
する欠陥がラミネーションや重ね合わせ溶接部における
接合面の未溶着部等の水平状欠陥である場合には、エコ
ー信号の反射指向性は当該欠陥の傾きと直交する狭い角
度範囲β2 に限定される。さらに、図4(c)に示すよ
うに、被検体1に存在する欠陥が垂直割れや突き合わせ
溶接部における接合面の未溶着部等の垂直状欠陥である
場合には、エコー信号の反射指向性は比較的広い角度範
囲β3 となり、かつ欠陥の左右両側でエコー信号が検出
される。
【0034】したがって、このような各種の欠陥につい
て、予め模擬欠陥試験片等を用いて特有のエコー信号の
反射指向性に対応する色パターンのデータを求め、図5
に例示するようなテーブルにして前記第1のメモリに記
憶しておけば、上記の手順によって欠陥の種類を判定す
ることができる。
【0035】次に、上記の手順によって求められた欠陥
判別結果を利用して、欠陥サイズの評価を行う。まず、
図3の手順S−21に移行して、ウインドウ枠内のエコ
ー像の面積を求め、当該面積内の重心からエコー像の長
軸及び短軸を計算する(手順S−22)。次いで、得ら
れた軸長を前記第3のメモリ25に記憶された近似式に
代入すると共に、先に求めれらた欠陥判別結果を利用し
て、前記第3のメモリ25より当該欠陥に対応する定数
及び比例係数を読み出して前記近似式に代入し、欠陥サ
イズを求める(手順S−23)。最後に、演算によって
求められた欠陥サイズを画像表示部13に表示(手順S
−24)して、システムを終了する。
【0036】円形状欠陥、水平状欠陥及び垂直状欠陥を
有する模擬欠陥試験片を用いて映像化実験を実施したと
ころ、欠陥の存在深さが極端に深い特殊な場合を除い
て、一般的には、欠陥サイズ=(軸長+定数)/比例係
数の式をもって、欠陥サイズを算出できることが分かっ
ているので、前記第3のメモリ25にこの式と欠陥の種
類に応じた各種の定数及び比例係数を記憶しておけば、
上記の手順によって欠陥サイズを評価することができ
る。
【0037】なお、前記実施形態例においては、機械式
スキャナ3の各関節に取り付けられた角度検出用エンコ
ーダ3a,3b,3cを用いてアレイ探触子2の座標位
置を与える場合を例にとって説明したが、本発明の要旨
はこれに限定されるものではなく、動画像を画像表示部
13に表示する超音波検査装置にも勿論適用することが
できる。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、本願発明によると、
受信回路部に、アレイ探触子にて検出されたエコー信号
より当該エコー信号のビーム指向方向に対応する色又は
濃淡に階調化された像を生成する第2のエコー像階調化
手段を備えたので、従来装置では困難であった欠陥種類
の判別や欠陥サイズの定量的な評価を容易に行うことが
できる。また、探傷画像に表示されたエコー像に対応す
るエコー信号のビーム角度分布を画像表示部に表示する
ことによって、検出時点におけるアレイ探触子の位置を
容易に推定できるので、種々の欠陥の画像解析に有効な
情報を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例に係る扇形走査式超音波検査装置の
構成図である。
【図2】エコー信号の指向方向と、指向方向による波の
モードと、指向方向ごとに割り当てられたデータ表示色
とを示す表図である。
【図3】実施形態例に係る超音波検査装置の欠陥判別・
評価フローを示すフローチャートである。
【図4】欠陥の種類とエコー信号のビーム指向性との関
係を示す説明図である。
【図5】各種の欠陥が検出される検出ビームの角度範囲
と波のモードとの関係を示す表図である。
【図6】従来例に係る扇形走査式超音波検査装置の構成
図である。
【図7】従来より知られている座標変換手段の一例を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 被検体 2 アレイ探触子 3 機械式スキャナ 3a,3b,3c エンコーダ 4 マグネットスタンド 5A 送信回路部 5B 受信回路部 5P1〜5Pn パルサ 6 送信遅延制御回路 7 受信回路 7R1〜7Rn レシーバ 8 受信遅延回路 9 受信遅延制御回路 10 加算器 11 A/D変換器 12 座標信号発生回路 13 画像表示部 21 角度/色変換回路 22 第2のフレームメモリ 23 第2のエコー像階調化手段 24 欠陥の判別・評価制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 弘 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 浜崎 義一 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日 立建機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数のアレイ振動子からなるアレイ探触
    子と、当該アレイ探触子から被検体に対して超音波ビー
    ムを扇形に走査する送信回路部と、前記アレイ探触子に
    て検出された前記被検体からのエコー信号より当該エコ
    ー信号の振幅レベルに対応する色又は濃淡に階調化され
    た像を生成する受信回路部と、当該受信回路部にて生成
    された前記エコー信号の像を表示する画像表示部とを備
    えた扇形走査式超音波検査装置において、前記受信回路
    部に、前記アレイ探触子にて検出されたエコー信号より
    当該エコー信号のビーム指向方向に対応する色又は濃淡
    に階調化された像を生成する第2のエコー像階調化手段
    を備えたことを特徴とする扇形走査式超音波検査装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の扇形走査式超音波検査
    装置において、前記第2のエコー像階調化手段が、前記
    エコー信号を当該エコー信号のビーム指向方向に応じて
    予め定められた色又は濃淡に変換する角度/色変換回路
    と、当該回路によって階調化された前記エコー信号を超
    音波ビームの走査を行うごとに記憶するフレームメモリ
    とからなることを特徴とする扇形走査式超音波検査装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の扇形走査式超音波検査
    装置において、前記受信回路部に、前記第2のエコー像
    階調化手段にて階調化されたエコー信号の像から、少な
    くとも前記被検体中に存在する欠陥の種類又は欠陥の種
    類とサイズの双方を自動的に判別又は評価する判別・評
    価制御部を設けたことを特徴とする扇形走査式超音波検
    査装置。
JP9278882A 1997-10-13 1997-10-13 扇形走査式超音波検査装置 Pending JPH11118776A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006132987A (ja) * 2004-11-02 2006-05-25 Olympus Corp 超音波探傷装置
JP2018124154A (ja) * 2017-01-31 2018-08-09 学校法人五島育英会 鋼橋溶接止端部の疲労き裂に対する渦流探傷結果のc−スコープ画像化システム

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