JPH11211708A - 電子走査式超音波探傷装置 - Google Patents

電子走査式超音波探傷装置

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JPH11211708A
JPH11211708A JP10009737A JP973798A JPH11211708A JP H11211708 A JPH11211708 A JP H11211708A JP 10009737 A JP10009737 A JP 10009737A JP 973798 A JP973798 A JP 973798A JP H11211708 A JPH11211708 A JP H11211708A
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JP
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ultrasonic
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electronic scanning
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JP10009737A
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English (en)
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Fumito Iwasaki
史十 岩▲崎▼
Hirotoshi Kino
裕敏 木野
Yoshihiko Takishita
芳彦 瀧下
Hiroshi Yamamoto
弘 山本
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 欠陥検査を高精度かつ高能率に行なうことが
可能な電子走査式超音波探傷装置を提供する。 【解決手段】 超音波プローブ1と、送受信部2と、画
像化処理部3と、画像メモリ4と、画像表示部5とを含
んで超音波探傷装置を構成する。超音波プローブを被検
体の表面に沿って一定速度で移動させつつ、送受信部を
起動して超音波プローブより超音波ビームBを扇形に走
査する。被検体から検出されたエコー信号を画像メモリ
の第1の主画像メモリ7aに順次合成しながら格納す
る。また、各副画像メモリ8a〜8eのそれぞれに、超
音波ビームを所定の角度範囲で扇形に走査することによ
って検出されたエコー信号を個別に格納する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波を利用する
ことにより被検体の内部状況を非破壊で検査する電子走
査式超音波探傷装置に係り、特に、小さな欠陥を高精度
かつ高能率に検出する手段に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平1−12654
3号公報や特開平4−12269号公報等に記載されて
いるように、超音波振動子群を有する超音波プローブを
被検体の表面に沿って移動しつつ、前記超音波振動子群
を構成する各超音波振動子の送受信動作を順次電子的に
切り換えて前記超音波プローブから被検体への超音波ビ
ームの扇形走査と被検体からの反射波信号の前記超音波
プローブによる検出とを繰り返し、前記反射波信号を加
工して得られるエコー信号より被検体の断面画像を生成
して表示装置に表示する電子走査式超音波探傷装置が知
られている。
【0003】この超音波探傷装置は、超音波プローブよ
り超音波ビームを扇形に走査するので、これによって得
られる断面画像は、通常の超音波垂直探傷や斜角探傷に
よって得られる画像情報が合成された形となり、1枚の
画像に多くの情報が含まれている。したがって、被検体
中にクラックやブローホール等の欠陥が単独で存在する
部分においては、極めて実体形状に近い欠陥像が得ら
れ、表示された断面画像から直ちに欠陥の寸法及び形状
を評価することも可能になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来例に係
る超音波探傷装置は、これによって得られる断面画像に
各種の超音波ビーム入射方向に対応する多くの情報が含
まれるため、得られた断面画像の1点に注目した場合、
当該画像が表わす情報が欠陥に対して如何なる方向から
入射した超音波ビームによって検出されたものであるか
が分からず、欠陥がクラック等の面状欠陥である場合
に、その傾斜方向を知ることができない。即ち、従来例
に係る超音波探傷装置のように、1つの超音波プローブ
で超音波ビームの発信と受信とを行なう装置において
は、被検体中の欠陥に垂直に入射した超音波ビームを欠
陥からの反射波信号として検出し、この反射波信号から
各扇形走査ごとのディジタル化されたエコー信号を生成
し、このエコー信号を画像化して表示部に表示するの
で、断面画像が得られたときのビーム指向方向を弁別で
きない従来装置では、面状欠陥の傾斜方向を知ることが
できない。
【0005】また、当該画像の表わす情報が欠陥情報で
はなくノイズである可能性もあるが、従来装置では、前
記と同様の理由から当該画像の表わす情報が欠陥情報で
あるのかノイズであるのかの弁別も行なうことができな
い。
【0006】さらに、被検体中に大きな欠陥と小さな欠
陥が近接して存在する場合、或いは被検体の底面が平滑
な平面ではなくて比較的大きな凹部や凸部があり、これ
らの凹部や凸部の近傍に比較的小さな欠陥が存在する場
合、小さな欠陥の画像が直ぐ後に書き込まれる大きな欠
陥の画像や被検体底面の画像と重なりあいやすいため
に、小さな欠陥の判別が困難になったり、最悪の場合に
は小さな欠陥の判別が不可能になることがある。
【0007】加えて、従来例に係る超音波探傷装置は、
超音波探傷時、超音波プローブを機械式スキャナによっ
て被検体の表面に沿って移動させるが、実際上被検体の
表面が高度に平滑であることは稀であり、表面状態が悪
い場合の方がむしろ普通であるため、超音波プローブの
超音波ビーム入出力面が被検体表面から離れやすい。か
かる接触不良を生じた場合、被検体表面からの反射波信
号が大量に混入するために多くのノイズ画像が発生し、
正常な探傷画像を得ることができない。
【0008】したがって、従来例に係る超音波探傷装置
によると、信頼性の高い欠陥検査を実行するためには同
一の探傷域について何度も探傷操作を繰り返して多くの
データを収集しなくてはならず、欠陥検査を高精度かつ
高能率に行なうことが難しいという問題がある。
【0009】本発明は、前記した従来技術の不備を解決
するためになされたものであって、その課題とするとこ
ろは、欠陥検査を高精度かつ高能率に行なうことが可能
な電子走査式超音波探傷装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、超音波振動子群を有する超音波プローブ
と、前記超音波振動子群を構成する各超音波振動子の送
受信動作を順次切り換えて前記超音波プローブより超音
波ビームを扇形に走査させる送受信部と、前記超音波プ
ローブにて検出されたエコー信号を画像化して順次画像
メモリに格納する画像化処理部と、前記画像メモリに格
納された被検体の断面画像を表示する画像表示部とを備
えた電子走査式超音波探傷装置において、前記画像メモ
リの異なるアドレス領域に、超音波ビームを扇形走査す
るごとに得られる総和断面画像と、断面画像の検出条件
が異なる2以上の特定断面画像とを個別に格納し、前記
画像表示部に、前記総和断面画像又は1の特定断面画像
若しくは前記複数の特定断面画像から選択された2以上
の特定断面画像の合成画像を随時表示できるようにし
た。
【0011】前記の総和断面画像とは、従来装置によっ
て得られる断面画像と同じものである。一方、前記の特
定断面画像とは、探傷条件を特定し、被検体より得られ
るエコー信号の中から当該特定の探傷条件のもとで検出
されたエコー信号のみを抽出して画像表示したものであ
り、総和断面画像の一部をなすものである。具体的に
は、図2(c1)〜図2(c5)に示すように、超音波
プローブ1を被検体10の表面に沿って移動しつつ当該
超音波プローブ1から超音波ビームBを扇形に発信し、
被検体10より得られるエコー信号の中から被検体10
に対する超音波ビームBの入射角度又は入射角度範囲が
異なる成分を個別に抽出して画像化したもの、図4
(a)〜図4(f)に示すように、前記と同様の方法で
超音波プローブ1から超音波ビームBを扇形に発信し、
被検体10より得られるエコー信号の中から被検体10
に対する超音波プローブの接触位置又は移動範囲若しく
は探傷時刻又は探傷時間が異なる成分を個別に抽出して
画像化したもの、などを挙げることができる。
【0012】このように、エコー信号から総和断面画像
を生成して画像メモリに格納するだけでなく、エコー信
号の中から特定の探傷条件のもとで検出されたエコー信
号のみを抽出し、当該抽出されたエコー信号から2以上
の特定断面画像を生成して画像メモリに個別に格納する
と、1回の探傷操作で得られた断面画像の検出条件が異
なる種々の情報の中から必要に応じて所要の画像情報を
随時選択して画像表示部に表示できるので、欠陥情報の
抽出をより高精度かつ高能率に行なうことができる。
【0013】即ち、前記の方法によれば、被検体10
に対する超音波ビームBの入射角度又は入射角度範囲に
対応付けて欠陥を検出することができるので、欠陥の有
無のみならず、きずの傾き等の欠陥の性状をも検出でき
る。また、総和断面画像を表示するだけでは被検体10
の形状や他の欠陥の影響によって埋もれてしまう欠陥情
報をも検出できる。一方、前記の方法によれば、ノイ
ズが発生したときの画像情報を取り除いたり、ある特定
の位置にでる画像情報のみを抽出することができるの
で、欠陥情報の有無を高精度に検出できる。したがっ
て、これらのことから、探傷操作の途中でノイズが入っ
た場合にも探傷操作を繰り返す必要がないので、被検体
の欠陥検査を効率化できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電子走査式超
音波探傷装置の一例を、図1に基づいて説明する。図1
は実施形態例に係る電子走査式超音波探傷装置の要部を
示すブロック図である。
【0015】図1から明らかなように、本例の超音波探
傷装置は、超音波ビームの送受信を行なう超音波プロー
ブ1と、超音波プローブ1の送受信を電子的に制御する
送受信部2と、前記超音波プローブ1にて検出されたエ
コー信号を画像化する画像化処理部3と、画像化処理部
3に付設された画像メモリ4と、画像メモリ4に格納さ
れた被検体の断面画像を表示する画像表示部5と、超音
波探傷結果を記録する記録部6とを有している。
【0016】超音波プローブ1は、図示しない多数の超
音波振動子を円弧状に配列してなる超音波振動子群及び
当該超音波振動子群から送信された超音波ビームを集束
させる超音波レンズ等から構成されており、送受信部2
から出力される励振信号によって電子的にセクタスキャ
ンされ、指向性が高い超音波ビームBを扇形に送出する
と共に、被検体10からの反射波信号を受信するように
なっている。超音波ビームBの走査角度θは、各超音波
振動子に印加される各励振信号の遅延時間を調整するこ
とによって任意に調整することができる。この超音波プ
ローブ1は、通常機械式スキャナに取り付けられ、被検
体の表面に沿って一定速度で一方向に走査されるが、機
械式スキャナの構成やその制御装置等については本発明
の要旨でないので、説明を容易にするため図示を省略す
る。
【0017】送受信部2は、超音波プローブ1を構成す
る各超音波振動子ごとに個別に接続されたパルサ及びレ
シーバ、各パルサより出力される超音波振動子の励起信
号を所定数のパルサごとに所定時間遅延させる送信遅延
制御回路、各レシーバにて受信された被検体10からの
反射波信号を各レシーバごとに遅延させる受信遅延回
路、各レシーバにて受信された反射波信号を合成する加
算器等から構成されており、超音波プローブ1から指向
性が高い超音波ビームBを扇形に発信し、超音波プロー
ブ1にて受信された反射波信号より各扇形走査ごとのエ
コー信号を生成するようになっている。
【0018】画像化処理部3は、送受信部2にて生成さ
れたエコー信号をデジタル値に変換するA/D変換器、
機械式スキャナに付設されたエンコーダ等の位置信号発
生器から出力される位置信号に基づいて超音波プローブ
1の座標を演算しその座標信号を出力する座標信号発生
回路等から構成されており、画像メモリ4の所定のアド
レスに座標信号発生回路から出力される座標信号に応じ
て各エコー信号を順次格納する。
【0019】画像メモリ4は、図1に示すように、第1
及び第2の主画像メモリ7a,7bと、n個の副画像メ
モリ8a〜8nとから構成されている。これら各メモリ
のアドレスは画像表示部5の表示位置に対応付けて設定
されており、各アドレスへの画像情報の入出力は画像化
処理部3によって制御される。
【0020】画像表示部5は、CRTやLCDなどをも
って構成されており、画像メモリ4に格納されたエコー
信号をリアルタイムでDスコープ表示する。
【0021】記録部6は、プリンタなどをもって構成さ
れる。
【0022】次に、上記の超音波探傷装置を用いた超音
波探傷方法の一例を、図1〜図3に基づいて説明する。
本例の超音波探傷方法は、被検体より得られるエコー信
号の中から当該被検体に対する超音波ビームの入射角度
範囲が異なる成分を個別に抽出し、各エコー信号ごとに
画像メモリ4の異なる副画像メモリ8a〜8nに記憶す
ることを特徴とする。
【0023】まず、超音波探傷の開始に先立ち、被検体
10の表面の所定位置に超音波プローブ1を位置付け
る。この場合、超音波プローブ1と被検体10との間に
は、超音波ビームBの伝搬効率を高めるため、水やグリ
セリンなどの超音波媒質を少量介在させることもでき
る。
【0024】次いで、図2(a)に示すように、図示し
ない機械式スキャナを起動して超音波プローブ1を被検
体10の表面に沿って一定速度で移動させつつ、送受信
部2を起動して超音波プローブ1より超音波ビームBを
扇形に走査する。超音波ビームBの走査角度θは、任意
に調整可能であるが、本例においては、超音波プローブ
1の垂直下方を0゜として±70゜の角度で扇形に走査
している。
【0025】このようにして被検体10の超音波探傷を
実行しつつ、被検体10から検出されたエコー信号を画
像メモリ4の第1の主画像メモリ7aと副画像メモリ8
a〜8nとに、順次格納して行く。
【0026】即ち、超音波ビームBを+70゜から−7
0゜まで走査する過程において、超音波ビームを+70
゜以下+45゜を超える範囲で扇形に走査することによ
って検出されたエコー信号、+45゜以下+0゜を超え
る範囲で扇形に走査することによって検出されたエコー
信号、0゜で走査することによって検出されたエコー信
号、0゜以下−45゜以上の範囲で扇形に走査すること
によって検出されたエコー信号、−45゜未満−70゜
の範囲で扇形に走査することによって検出されたエコー
信号を格納する場合を例にとって説明すると、以下の手
順で各エコー信号が画像メモリ4に記憶される。
【0027】超音波ビームを+70゜以下+45゜を
超える範囲で扇形に走査することによって検出されたエ
コー信号を、第1の主画像メモリ7aに格納すると共
に、図2(c1)に示すように、第1の副画像メモリ8
aに格納する。
【0028】超音波ビームを+45゜以下+0゜を超
える範囲で扇形に走査することによって検出されたエコ
ー信号を、第1の主画像メモリ7aに合成して格納する
と共に、図2(c2)に示すように、第2の副画像メモ
リ8bに格納する。
【0029】超音波ビームを0゜で走査することによ
って検出されたエコー信号を、第1の主画像メモリ7a
に合成して格納すると共に、図2(c3)に示すよう
に、第3の副画像メモリ8cに格納する。
【0030】超音波ビームを0゜以下−45゜以上の
範囲で扇形に走査することによって検出されたエコー信
号を、第1の主画像メモリ7aに合成して格納すると共
に、図2(c4)に示すように、第4の副画像メモリ8
dに格納する。
【0031】超音波ビームを−45゜未満−70゜の
範囲で扇形に走査することによって検出されたエコー信
号を、第1の主画像メモリ7aに合成して格納すると共
に、図2(c5)に示すように、第5の副画像メモリ8
eに格納する。
【0032】これによって、第1の主画像メモリ7aに
は、図2(b)に示すように、超音波ビームを+70゜
〜−70゜の範囲で扇形に走査することによって得られ
る総和断面画像が記憶される。
【0033】通常の探傷操作は、第1の主画像メモリ7
aに記憶された画像情報を画像表示部5に表示すること
によって行なわれる。第1の主画像メモリ7aに記憶さ
れた画像情報から見て明らかに欠陥がないと判定できる
場合、ノイズの漏れ込みがないと判定できる場合、それ
に比較的大きな欠陥の有無だけを判定する場合等におい
ては、かかる探傷操作で十分にその目的を達成すること
ができる。
【0034】これに対して、第1の主画像メモリ7aに
記憶された画像情報から見ただけでは欠陥の有無を判定
できない場合、ノイズの漏れ込みがある場合、それに比
較的小さな欠陥の有無やその性状まで判定したい場合等
においては、第1〜第5の副画像メモリ8a〜8eに格
納された画像情報を利用する。
【0035】例えば、図3(a)に示すように、底面の
一部に大きな円弧形の窪み10aがある被検体10の底
面に比較的小さな垂直面状欠陥11が存在する場合にお
いては、図3(b)に示すように、第1の主画像メモリ
7aに記憶された画像情報から見ただけでは欠陥11の
エコー像E1が被検体10の底面からのエコー像E2の中
に埋没してしまい、欠陥11の有無を明確に判定するこ
とができない。この場合、図3(c)に示すように、第
2の副画像メモリ8bに格納された画像情報と第4の副
画像メモリ8dに格納された画像情報とを合成して画像
表示部5に表示することにより、被検体10の底面に存
在する比較的小さな垂直面状欠陥11を容易に検出する
ことができる。具体的には、第2の副画像メモリ8bに
格納された画像情報と第4の副画像メモリ8dに格納さ
れた画像情報とを合成して第2の主画像メモリ7bに格
納し、当該第2の主画像メモリ7bに格納された画像情
報を画像表示部5に表示する。
【0036】かように、超音波ビームを扇形に走査する
と、超音波垂直探傷や超音波ビームの入射角度が異なる
各種の斜角探傷を行なうことによって得られる多くの情
報を1回の超音波走査で得ることができるので、被検体
より得られるエコー信号の中から特定の走査角度範囲の
もとで検出されたエコー信号のみを抽出して各副画像メ
モリに分類して格納し、必要に応じて各副画像メモリに
格納された特定断面画像を単独又は合成して利用するこ
とにより、欠陥検査を高精度化及び高能率化することが
できる。
【0037】なお、前記実施形態例においては、超音波
ビームを+70゜以下+45゜を超える範囲、+45゜
以下+0゜を超える範囲、0゜、0゜以下−45゜以上
の範囲、−45゜未満−70゜の範囲で扇形に走査した
ときのエコー信号を副画像メモリ8a〜8eに格納した
が、副画像メモリに格納すべきエコー信号の検出条件に
ついてはこれに限定されるものではなく、これよりも大
きい又は小さい超音波ビームの走査角度範囲で検出され
たエコー信号を副画像メモリに格納することも勿論可能
である。また、特定の走査角度範囲の超音波ビームで検
出されたエコー信号を副画像メモリに格納するのではな
く、特定の走査角度、例えば+70゜、+69゜、+6
8゜、+67゜、・・・・・・という特定の走査角度の
超音波ビームで検出されたエコー信号を副画像メモリに
格納することも可能である。
【0038】さらに、前記各実施形態例においては、特
定の走査角度範囲又は走査角度の超音波ビームで検出さ
れたエコー信号を副画像メモリに格納したが、かかる探
傷方法に代えて、被検体より得られるエコー信号の中か
ら当該被検体に対する超音波プローブの接触位置又は移
動範囲若しくは探傷時刻又は探傷時間が異なる成分を個
別に抽出して各副画像メモリに格納することもできる。
図4は、各探傷時刻t=t0〜t5に検出されたエコー信
号を副画像メモリ8a〜8fに格納した状態を示してい
る。このような超音波探傷方法によっても、必要に応じ
て各副画像メモリに格納された特定断面画像を単独又は
合成して利用することにより、欠陥検査を高精度化及び
高能率化することができる。
【0039】その他、前記各実施形態例においては、異
なる副画像メモリ8a〜8n、即ち記憶領域が予めn個
のアドレス領域に区分された副画像メモリの各アドレス
領域に特定断面画像を格納したが、かかる構成に代え
て、副画像メモリの先頭アドレスから順に各検出条件に
て検出されたエコー信号を順次格納して行くと共に、図
5に示すような各エコー信号の検出条件(角度、時間、
位置)と格納アドレスとの関係を表わすテーブルを作成
し、当該テーブルを参照して副画像メモリから第2の主
画像メモリ7bへのデータ転送を行なうようにすること
もできる。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によると、エ
コー信号から総和断面画像を生成して画像メモリに格納
すると共に、エコー信号の中から特定の探傷条件のもと
で検出されたエコー信号のみを抽出し、当該抽出された
エコー信号から2以上の特定断面画像を生成して画像メ
モリに格納したので、総和断面画像からおおまかな探傷
が行えるばかりでなく、所要の特定断面画像を選択する
ことによって総和断面画像を見ただけでは発見が難しい
小さな欠陥の有無やノイズに埋もれた欠陥を容易に発見
することができ、欠陥情報の抽出をより高精度かつ高能
率に行なうことができる。
【0041】特に、請求項2に記載の発明によると、被
検体に対する超音波ビームの入射角度又は入射角度範囲
に対応付けられた特定断面画像を画像メモリに格納する
ので、欠陥の有無のみならず、きずの傾き等の欠陥の性
状をも検出できる。また、総和断面画像を表示するだけ
では被検体の形状や他の欠陥の影響によって埋もれてし
まう欠陥情報をも検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例に係る電子走査式超音波探傷装置の
構成図である。
【図2】超音波探傷方法の第1例を示す模式図である。
【図3】第1例に係る超音波探傷方法の効果を示す模式
図である。
【図4】超音波探傷方法の第2例を示す模式図である。
【図5】超音波探傷方法の第3例を示す表図である。
【符号の説明】
1 超音波プローブ 2 送受信部 3 画像化処理部 4 画像メモリ 5 画像表示部 6 記録部 7a,7b 主画像メモリ 8a〜8n 副画像メモリ 10 被検体
フロントページの続き (72)発明者 山本 弘 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波振動子群を有する超音波プローブ
    と、前記超音波振動子群を構成する各超音波振動子の送
    受信動作を順次切り換えて前記超音波プローブより超音
    波ビームを扇形に走査させる送受信部と、前記超音波プ
    ローブにて検出されたエコー信号を画像化して順次画像
    メモリに格納する画像化処理部と、前記画像メモリに格
    納された被検体の断面画像を表示する画像表示部とを備
    えた電子走査式超音波探傷装置において、前記画像メモ
    リの異なるアドレス領域に、超音波ビームを扇形走査す
    るごとに得られる総和断面画像と、断面画像の検出条件
    が異なる2以上の特定断面画像とを個別に格納し、前記
    画像表示部に、前記総和断面画像又は1の特定断面画像
    若しくは前記複数の特定断面画像から選択された2以上
    の特定断面画像の合成画像を随時表示できるようにした
    ことを特徴とする電子走査式超音波探傷装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子走査式超音波探傷
    装置において、前記特定断面画像が、前記被検体より得
    られるエコー信号の中から当該被検体に対する超音波ビ
    ームの入射角度又は入射角度範囲が異なる成分を個別に
    抽出して画像化したものであることを特徴とする電子走
    査式超音波探傷装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の電子走査式超音波探傷
    装置において、前記特定断面画像が、前記被検体より得
    られるエコー信号の中から当該被検体に対する超音波プ
    ローブの接触位置又は移動範囲が異なる成分を個別に抽
    出して画像化したものであることを特徴とする電子走査
    式超音波探傷装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の電子走査式超音波探傷
    装置において、前記特定断面画像が、前記被検体より得
    られるエコー信号の中から探傷時刻又は探傷時間が異な
    る成分を個別に抽出して画像化したものあることを特徴
    とする電子走査式超音波探傷装置。
JP10009737A 1998-01-21 1998-01-21 電子走査式超音波探傷装置 Pending JPH11211708A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7454973B2 (en) 2005-04-01 2008-11-25 Hitachi, Ltd. Ultrasonic inspection method and ultrasonic inspection equipment
CN111089939A (zh) * 2018-10-24 2020-05-01 成都戎创航空科技有限公司 机翼检测探伤定点仪

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