JPH11118408A - 測定機用保持装置 - Google Patents

測定機用保持装置

Info

Publication number
JPH11118408A
JPH11118408A JP28694697A JP28694697A JPH11118408A JP H11118408 A JPH11118408 A JP H11118408A JP 28694697 A JP28694697 A JP 28694697A JP 28694697 A JP28694697 A JP 28694697A JP H11118408 A JPH11118408 A JP H11118408A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
measuring
hole
holding device
main body
pressing mechanism
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP28694697A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3280895B2 (ja
Inventor
Nobuyuki Hama
伸行 濱
Yasuhiro Takahashi
泰弘 高橋
Hiroyuki Otani
博行 大谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
Nakajima Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
Nakajima Seisakusho Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitutoyo Corp, Mitsutoyo Kiko Co Ltd, Nakajima Seisakusho Co Ltd filed Critical Mitutoyo Corp
Priority to JP28694697A priority Critical patent/JP3280895B2/ja
Publication of JPH11118408A publication Critical patent/JPH11118408A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3280895B2 publication Critical patent/JP3280895B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • A Measuring Device Byusing Mechanical Method (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】被測定部に測定機を保持する時の作業性がよ
く、測定機の測定精度を向上させることができる測定機
用保持装置を提供する。 【解決手段】測定機1に対して進退可能に設けられた駆
動ロッド12と、この駆動ロッド12と連動するととも
に駆動ロッド12の進退方向と交差する方向に当接部2
7が前進して被測定部Aの内面を押圧する押圧機構13
とを備える。当接部27が被測定部Aの内面を所定の力
で押圧することにより、測定機1が被測定部Aに確実に
保持され、この状態で測定機1を作動しても被測定部A
に対して測定機1が誤って動くことがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、互いに対向する内
面が形成された被測定部、例えば、孔部や溝部を測定す
るための測定機を被測定部に保持する測定機用保持装置
に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、被測定部の表面粗さを測定する
ために表面粗さ測定機が利用されている。この表面粗さ
測定機は、略箱状の測定機本体に測定ロッドを進退可能
に設け、この測定ロッドの先端に被測定部に接触可能な
触針を有する測定子を固定し、この測定子を被測定物に
接触させた状態で測定ロッドを後退させ、この時の測定
子の変位を表面粗さの値として読みとる装置である。表
面粗さ測定機で測定する対象は平面状のものの他に、シ
リンダ内周面等の孔部あるいは溝部であることがある。
【0003】表面粗さ測定機で孔部内周面の表面粗さを
測定するには、測定ロッドの先端部を孔部に挿入すると
ともに、測定機本体を被測定部に対して動かないように
固定し、この状態で測定ロッドを孔部の軸方向に沿って
後退させる必要がある。測定時に測定機本体が誤って動
くと、測定機本体に伴って測定ロッドが動くことにな
り、測定精度が低下する。そのために、従来では、表面
粗さ測定機を被測定部に隣接した基台に固定したり、測
定機機本体の測定ロッドが設けられている側の端面に孔
部の開口面積より大きな面積を有するプレートを取り付
け、孔部の内周面を測定するに際して、このプレートを
孔部の開口端側の被測定物に押し当てるように測定機本
体を作業員が把持している(実開平5-59211号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、被測定
部に隣接して基台を配置し、この基台に測定機本体を固
定する従来例では、基台を用意しなければならないだけ
でなく、基台を被測定部の高さに合わせて調整しなけれ
ばならず、表面粗さ測定機の被測定部への装着作業が煩
雑となる。実開平5-59211号で示される従来例では、片
手で測定機本体を把持して測定が行えるという利便性は
あるものの、作業員が測定中に測定機本体を把持する必
要があるため、測定時の作業性が良くなく、しかも、測
定機本体を把持する手が動くと、測定機本体、ひいて
は、測定ロッドが動いて測定誤差が生じるという問題点
がある。
【0005】本発明の目的は、被測定部に測定機を保持
する時の作業性がよく、測定機の測定精度を向上させる
ことができる測定機用保持装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明は測定
機に駆動ロッドを進退可能に設け、この駆動ロッドに押
圧機構を連結するとともに、この押圧機構の当接部で被
測定部を押圧して測定機を被測定部に固定して前記目的
を達成しようとするものである。具体的には、本発明の
測定機用保持装置は、互いに対向する内面が形成された
被測定部を測定するための測定機を前記被測定物に保持
する測定機用保持装置であって、前記測定機に対して進
退可能に設けられた駆動ロッドと、この駆動ロッドと連
動するとともに前記駆動ロッドの進退方向と交差する方
向に当接部が前進して前記被測定部を押圧する押圧機構
とを備えたことを特徴とする。
【0007】この構成の本発明では、予め測定機に駆動
ロッド及び押圧機構を設けておき、測定に際しては、ま
ず、被測定部に測定機を挿入し、その後、駆動ロッドを
作動する。駆動ロッドを作動すると、この駆動ロッドに
連動して押圧機構が作動する。この押圧機構では、当接
部が駆動ロッドの進退方向とは交差する方向に前進して
被測定部を押圧する。これにより、測定機が被測定部に
装着され、測定機を作業員が把持する等の作業が軽減さ
れる。この状態では、測定機は被測定部に固定されてい
るから、測定機を作動しても被測定部に対して測定機が
誤って動くことがないので、測定機の測定精度が向上す
る。
【0008】ここで、本発明では、前記被測定部を孔部
とし、前記測定機を孔部の内周面の表面粗さを測定する
表面粗さ測定機としてもよく、この場合、測定機用保持
装置は、表面粗さ測定機が取り付けられる保持装置本体
を備え、この保持装置本体に前記駆動ロッドを前記孔部
の軸方向に沿って進退可能に設けた構成でもよい。この
構成では、駆動ロッドを孔部の軸方向に進退可能とした
から、孔部の大きさにかかわらず、保持装置を作動させ
て表面粗さ測定機を孔部に確実に保持することができ
る。
【0009】さらに、前記押圧機構は、前記当接部を前
記孔部の内周面に常時押圧付勢する付勢手段を備え、こ
の付勢手段の付勢力に抗して前記当接部を前記孔部の内
周面から後退するように操作するとともに前記駆動ロッ
ドと連動する操作レバーを前記保持装置本体に設けた構
成でもよい。この構成では、操作レバーを操作して駆動
ロッドを作動し、付勢手段の付勢力に抗して当接部を後
退させる。これにより、当接部が干渉することなく被測
定部である孔部に挿入される。孔部に測定機が挿入され
たら、駆動ロッドを作動する。すると、この駆動ロッド
に連動して押圧機構が作動し、当接部が付勢手段の付勢
力に伴い前進して孔部の内周面を押圧する。そのため、
付勢手段の付勢力により、当接部が被測定部に押圧され
るから、より確実に測定機を被測定部に固定することが
できる。
【0010】また、前記押圧機構は、前記駆動ロッドに
連結されるとともに前記駆動ロッドの進退方向に移動可
能に前記保持装置本体に設けられた押圧機構本体と、こ
の押圧機構本体に設けられた第1テーパ部材と、この第
1テーパ部材と係合するとともに前記当接部と一体に設
けられた第2テーパ部材とを備え、前記第1テーパ部材
の前記駆動ロッドの進退方向の移動に伴って前記第2テ
ーパ部材を介して前記当接部が前記孔部の内周面に対し
て近接離隔される構成としてもよい。この構成では、駆
動ロッドとともに押圧機構本体を進退させることによ
り、押圧機構本体に設けられた第1テーパ部材が第2テ
ーパ部材を介して当接部を被測定部に進退させることに
なる。そのため、当接部が複数のテーパ部材を介して確
実に進退されることにより、保持装置自体の構造を簡易
なものにできる。
【0011】さらに、前記第1テーパ部材を前記押圧機
構本体に対して前記駆動ロッドの進退方向に位置調整可
能に設けた構成でもよい。この構成では、第1テーパ部
材の押圧機構本体に対する取付位置を調整することによ
り、第2テーパ部材の移動量を調整し、その結果、当接
部の前進量を可変とすることにより、孔部の大きさにか
かわらず、測定機用保持装置を適用することができる。
例えば、予め第1テーパ部材を第2テーパ部材に近接し
た状態で押圧機構本体に取り付ければ、押圧機構本体に
伴って第1テーパ部材が移動すると直ちに第2テーパ部
材に当接して第2テーパ部材が移動することになり、そ
の結果、当接部の前進量が大きくなる。当接部の前進量
が大きいため、大きな孔部に測定機用保持装置を確実に
保持することができる。
【0012】これに対して、予め第1テーパ部材を第2
テーパ部材に離隔した状態で押圧機構本体に取り付けれ
ば、押圧機構本体に伴って第1テーパ部材は所定長さ移
動しなければ第2テーパ部材に当接することがなく、第
2テーパ部材の移動量が小さくなり、その結果、当接部
の前進量は小さくなる。当接部の前進量が小さいため、
小さな孔部に測定機用保持装置を確実に保持することが
できる。
【0013】また、前記表面粗さ測定機は、測定機本体
と、この測定機本体に進退可能に設けられた測定ロッド
と、この測定ロッドの先端に固定され前記孔部の内周面
と当接する測定子とを備え、この測定子を前記孔部の内
周面に近接離隔操作する測定子連動機構を前記保持装置
本体に設けた構成でもよい。この構成では、被測定部で
ある孔部の内周面に表面粗さ測定機の測定ロッドを挿入
する際に、測定子を孔部の内周面から離隔するように測
定子連動機構を操作し、測定子と被測定部との干渉を防
止する。これに対して、測定作業をする際に、測定子を
孔部の内周面に近接するように測定子連動機構を操作
し、測定子を孔部内周面に確実に当接させて精度よい測
定を行う。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。ここで、各実施形態中、同一構成要
素は同一符号を付して説明を省略もしくは簡略にする。
図1から図6には、本発明の第1実施形態が示されてい
る。図1は第1実施形態にかかる測定機用保持装置を測
定機に取り付けて被測定部に装着された状態が示された
断面図であり、図2は測定機を取り付けた測定機用保持
装置の平面図であり、図3は図1中のIII-III線に沿っ
た矢視断面図である。これらの図において、第1実施形
態では、被測定部は孔部Aであり、測定機は、孔部Aの
内周面の表面粗さを測定する表面粗さ測定機1である。
【0015】この表面粗さ測定機1は、略箱状の測定機
本体2と、この測定機本体2の一端面に進退可能に設け
られた測定ロッド3と、この測定ロッド3の先端に固定
され孔部Aの内周面と当接可能な触針(図示せず)を有
する測定子4とを備え、測定子4が孔部Aの内周面に接
触した状態で測定ロッド3が後退することで測定子4の
変位を表面粗さの値として読みとる一般的な構造であ
る。測定ロッド3は測定子4が孔部Aの内周面に近接離
隔するように測定機本体2に対して揺動可能に取り付け
られている。
【0016】第1実施形態の測定機用保持装置10は、
表面粗さ測定機1を孔部Aに保持するための装置であ
り、表面粗さ測定機1が取り付けられる保持装置本体1
1と、この保持装置本体に11に対して孔部Aの軸方向
に沿って進退可能に設けられた2本の駆動ロッド12
と、これらの駆動ロッド12と連動するとともに孔部A
の内周面を押圧する押圧機構13と、この押圧機構13
を操作する操作レバー14と、保持装置本体11に設け
られ測定子4を孔部Aの内周面に対して近接離隔操作す
る測定子連動機構15とから構成される。
【0017】保持装置本体11は表面粗さ測定機1が取
り付けられ2本の駆動ロッド12が軸方向移動自在に支
持された中央部16と、この中央部16の一端部に設け
られ押圧機構13が設けられた先端部17と、中央部1
6の他端部に設けられた取っ手部18とを備えている。
中央部16は略箱状に形成され、その上面部は表面粗さ
測定機1を取り付け、取り外すための開口部16Aが形
成されている。
【0018】先端部17は、左右両側部が湾曲した断面
略H形に形成されており、その両側部下端は孔部Aに接
触している(図3参照)。図1に示される通り、先端部
17の中心上部には保持装置本体11の長手方向に沿っ
て長溝17Aが形成されている。先端部17の中央部1
6側には取付用ブロック19が設けられており、この取
付用ブロック19の上端部には回動アーム20が支持ピ
ン21を中心に回動自在に取り付けられている。
【0019】先端部17は、その上部に回動アーム20
を収納するための凹部が回動アーム20の長手方向に沿
って形成され、この凹部の縁に回動アーム20の孔径指
示目盛り17Bが形成されている(図1参照)。この目
盛り17Bは、測定する孔部Aの径に押圧機構13の調
整位置を合わせるもので、回動アーム20の下縁が指示
する目盛り17Bを読みとることで、先端部17の下端
部及び回動アーム20の上端部を円弧に含む円の大きさ
が表示される。先端部17の下方に向けて開口した空間
には表面粗さ測定機1の測定ロッド3が配置されてい
る。
【0020】取っ手部18の上端部には支持ピン22を
介して前記操作レバー14が回動自在に支持されてい
る。操作レバー14の支持ピン22より先端側には連結
ブロック23を介して駆動ロッド12の一端部が連結さ
れている。操作レバー14の回動操作により駆動ロッド
12がその軸方向に進退可能とされるために、取っ手部
18には連結ブロック23を案内する長孔18Aが形成
され、操作レバー14には図示しない孔部が形成されて
いる。
【0021】押圧機構13は、駆動ロッド12の他端部
に連結された押圧機構本体24と、この押圧機構本体2
4に設けられ上面に駆動ロッド12の軸方向と交差する
テーパ面25Aを有する第1テーパ部材25と、この第
1テーパ部材25と係合し回動アーム20の中心部に形
成された第2テーパ部材26と、回動アーム20の回動
端に第2テーパ部材26と一体に設けられ回動アーム2
0の回動操作に伴って孔部Aの内周面に当接可能とされ
た当接部27と、この当接部27を孔部Aの内周面に常
時押圧付勢する付勢手段28とを備えている。
【0022】回動アーム20は、その自重によって、あ
るいは、回動アーム20と先端部17との間に設けられ
た図示しないコイルばねによって先端部17の凹部に収
納される。このコイルばねは、回動アーム20の下面に
設けられたばね掛け(図示せず)と先端部17の下部に
設けられたばね掛け(図示せず)との間に介装されるも
ので、回動アーム20を常時下方に、つまり、第1テー
パ部材25に第2テーパ部材26が押しつけられる方向
に付勢する。これにより、孔部Aに測定機用保持装置1
0を挿入する際に、回動アーム20が先端部17に収納
される状態になるため、スムーズに行える。
【0023】押圧機構本体24の詳細な構造が図4に示
されている。図4において、押圧機構本体24は、中心
部に平面矩形状の開口部24Aが形成された厚板状ブロ
ックであり、その両側部に2本の駆動ロッド12の他端
部がそれぞれ固定されている。押圧機構本体24の中心
部には、駆動ロッド12と平行にねじ部材29の両端部
が回動可能に支持され、このねじ部材29の先端部は調
整摘み30と結合されている。
【0024】開口部24Aに露出したねじ部材29には
前記第1テーパ部材25が螺合されており、この第1テ
ーパ部材25は、その両側端縁が開口部24Aの互いに
対向する縁部にガイドされている。調整摘み30を正逆
方向に回転することにより、第1テーパ部材25はねじ
部材29に沿って進退し、これにより、第1テーパ部材
25は押圧機構本体24に対して駆動ロッド12の進退
方向に位置調整可能とされる。押圧機構本体24は、そ
の底面部に先端部17の長溝17Aと摺動自在に係合す
る逆キノコ状の係合部材31が取り付けられて駆動ロッ
ド12の進退方向に移動可能とされている(図1参
照)。
【0025】図1において、第2テーパ部材26は、そ
の下面に第1テーパ部材25のテーパ面25Aと係合す
るテーパ面26Aが形成され、第1テーパ部材25の進
退動に伴って第2テーパ部材26と一体に設けられた当
接部27が孔部Aの内周面に近接離隔される。当接部2
7の詳細な構成が図5に示されている。図5において、
回動アーム20の回動端側は二股に分かれて形成され、
この二股部20Aには当接部27が回動ピン27Aを介
して回動自在に設けられている。
【0026】当接部27は回動アーム20に偏心して取
り付けられたクランプ駒から構成され、その孔部Aの内
周面と接触する部分には孔部Aの異なる曲率半径の内周
面に適合するように曲面27Bが形成されている。具体
的には、この曲面27Bは回動ピン27Aに近い位置で
は曲率半径が小さく形成され回動ピン27Aから離れる
に従って曲率半径が大きくなるように形成されている。
当接部材27は常時一方向に回動付勢されており、その
曲面27Bが孔部Aの曲率半径に合うように回動され
る。
【0027】付勢手段28は、2本の駆動ロッド12に
それぞれ同芯上に配置され、かつ、押圧機構本体24と
保持装置本体11との間に介装される圧縮コイルばねで
あり、この圧縮コイルばねのばね力により押圧機構本体
24及び第1テーパ部材25は前進方向に付勢されて第
2テーパ部材26を介し当接部27を孔部Aの内周面に
押圧付勢するものである。なお、第1実施形態では、付
勢手段28として、圧縮コイルばねに変えてゴム等の弾
性部材を用いてもよい。
【0028】図1及び図2において、測定子連動機構1
5は、下端部で表面粗さ測定機1の測定ロッド3を揺動
可能に支持するとともに中央部16に昇降自在に取り付
けられた支持部材32と、この支持部材32に一端部が
係合するとともに駆動ロッド12と平行に中央部16に
進退可能に取り付けられた係合ロッド33と、この係合
ロッド33の他端部に係合ピン34を介して上端部が係
合され下端部が操作レバー14の下端部に回動自在に取
り付けられた測定ロッド操作用レバー35と、係合ロッ
ド33を支持部材32側に付勢し取っ手部18の上端部
に取り付けられたコイル状のばね36とを備えて構成さ
れている。第1実施形態では、コイル状のばねに代えて
弦巻ばねを用いてもよい。弦巻ばねは測定ロッド操作用
レバー35を介して係合ロッド33を支持部材32側に
付勢するものである。
【0029】支持部材32は、図6に詳細に示される通
り、測定ロッド3を支持する略円弧状の切欠を有するプ
レート部32Aと、このプレート部32Aから上方に延
びて形成されたロッド部32Bと、このロッド部32B
の上端部に回動可能に取り付けられ係合ロッド33の上
面と係合する車輪部32Cとから構成されている。係合
ロッド33は細長い角柱状に形成され、支持部材32と
係合する一端部は端部に向かうに従って上方に湾曲して
形成されている。そのため、係合ロッド33がばね36
の付勢力に抗して他端側に向かって後退すると、支持部
材32が上昇し、これに伴って、測定子4が孔部Aの内
周面から離れる方向(先端部17に向かう方向)に移動
し、これに対して、係合ロッド33がばね36の付勢力
に伴って一端側に向かって前進すると、支持部材32が
下降し、これに伴って、測定子4が孔部Aの内周面に近
接する方向(先端部17から離れる方向)に移動する。
【0030】測定ロッド操作用レバー35は操作レバー
14の長手方向に沿って内部に配置されている。図1に
示される通り、操作レバー14には測定ロッド操作用レ
バー35を露出するための切欠部14Aが形成され、係
合ロッド33を進退可能するように係合ピン34を案内
するガイド孔18Aが取っ手部18及び操作レバー14
に形成されている。
【0031】次に、本実施形態の測定機用保持装置10
を用いて表面粗さ測定機1を被測定部である孔部Aに保
持する方法を説明する。予め、保持装置本体11に表面
粗さ測定機1を取り付けておき、測定子連動機構15を
操作して測定子4を保持装置本体11に近接させる。つ
まり、測定ロッド操作用レバー35を操作して係合ロッ
ド33をばね36の付勢力に抗して後退させると、支持
部材32が上昇し、この支持部材32に支持される測定
ロッド3が先端部17の下部空間に収納された状態とな
る。
【0032】さらに、操作レバー14を操作して押圧機
構13を作動させ、当接部27を後退させておく。つま
り、操作レバー14を握り、取っ手部18側に向けて回
動すると、駆動ロッド12及び押圧機構本体24が付勢
手段28の付勢力に抗して後退することになり、押圧機
構本体24に設けられた第1テーパ部材25は回動アー
ム20に設けられた第2テーパ部材26から離隔され、
回動アーム20は、その自重又はばね等により当接部2
7が後退するように回動する。
【0033】この状態で孔部Aに保持装置本体11の先
端部17を挿入し、表面粗さ測定機1の測定子4を測定
対象となる所定位置に配置する。その後、操作レバー1
4を操作して押圧機構13を作動させ、当接部27を前
進させて孔部Aの内周面に押圧する。つまり、操作レバ
ー14からゆっくり手を離す。すると、駆動ロッド12
及び押圧機構本体24が付勢手段28の付勢力に伴って
前進することになり、押圧機構本体24に設けられた第
1テーパ部材25は回動アーム20に設けられた第2テ
ーパ部材26に近接する。これらのテーパ部材25,2
6のテーパ面25A,26A同士が係合したなら、第2
テーパ部材26はテーパ面26Aに沿って上昇し、回動
アーム20は、当接部27が前進するように回動する。
この当接部27は孔部Aの内周面に当接した後、付勢手
段28の付勢力によって内周面を押圧する。
【0034】さらに、測定子連動機構15を操作して測
定子4を保持装置本体11から離隔して孔部Aの内周面
当接させる。つまり、測定ロッド操作用レバー35から
手を離すと、係合ロッド33はばね36の付勢力に伴っ
て前進し、これにより、支持部材32がその自重により
下降し、支持部材32に支持される測定ロッド3が内周
面に近接する。これにより、表面粗さ測定機1が孔部A
に保持されたことになり、この状態で、表面粗さ測定機
1を作動し、表面粗さ測定を行う。表面粗さ測定機1に
よる測定が終了したなら、先程と同様に、測定子連動機
構15を操作して測定子4を保持装置本体11に近接さ
せ、操作レバー14を操作して当接部27を後退させ、
さらに、保持装置本体11の先端部17を孔部Aから抜
き出す。
【0035】従って、第1実施形態では、(1)互いに対
向する内周面が形成された孔部Aを測定するための表面
粗さ測定機1を孔部Aに保持する測定機用保持装置10
を、表面粗さ測定機1に対して進退可能に設けられた駆
動ロッド12と、この駆動ロッド12と連動するととも
に駆動ロッド12の進退方向と交差する方向に当接部2
7が前進して孔部Aの内周面を押圧する押圧機構13と
を備えて構成したから、当接部27が孔部Aの内周面を
所定の力で押圧することにより、表面粗さ測定機1が孔
部Aに確実に保持され、表面粗さ測定機1を作業員が把
持する等の作業が軽減される。しかも、表面粗さ測定機
1は孔部Aに固定されていることから、表面粗さ測定機
1を作動しても孔部Aに対して表面粗さ測定機1が誤っ
て動くことがなく、よって、表面粗さ測定機1の測定精
度が向上する。
【0036】さらに、第1実施形態では、(2)測定機用
保持装置10は、表面粗さ測定機1が取り付けられる保
持装置本体11を備え、この保持装置本体11に駆動ロ
ッド12を孔部Aの軸方向に沿って進退可能に設けた構
成としたから、孔部Aの大きさにかかわらず、測定機用
保持装置10を作動させて表面粗さ測定機1を孔部Aに
確実に保持することができる。さらに、(3)押圧機構1
3は、当接部27を孔部Aの内周面に常時押圧付勢する
付勢手段28を備え、この付勢手段28の付勢力に抗し
て当接部27を孔部Aの内周面から後退するように操作
するとともに駆動ロッド12と連動する操作レバー14
を保持装置本体11に設けたから、表面粗さ測定機1の
測定子4を孔部Aに挿入する際に、操作レバー14を操
作して駆動ロッド12を作動し、付勢手段28の付勢力
に抗して当接部27を後退させることにより、当接部2
7が孔部Aと干渉することを防止できる。さらに、操作
レバー14を操作して駆動ロッド12を前進させると、
この駆動ロッド12に連動して押圧機構13が作動し、
当接部27が付勢手段28の付勢力に伴い前進して孔部
Aの内周面を充分な力で押圧するので、より確実に表面
粗さ測定機1を孔部Aに固定することができる。
【0037】また、(4)押圧機構13は、駆動ロッド1
2に連結されるとともに駆動ロッド12の進退方向に移
動可能に保持装置本体11に設けられた押圧機構本体2
4と、この押圧機構本体24に設けられた第1テーパ部
材25と、この第1テーパ部材25と係合するとともに
当接部27と一体に設けられた第2テーパ部材26とを
備え、第1テーパ部材25の駆動ロッド12の進退方向
の移動に伴って当接部27が第2テーパ部材26を介し
て孔部Aの内周面に対して近接離隔される構成とされた
から、測定機用保持装置10が簡易な構造で孔部Aに確
実に固定される。さらに、第1及び第2テーパ部材2
5,26のテーパ面25A,26Aの角度を変更するこ
とにより、当接部27の前進量を変更することができ
る。つまり、テーパ面25A,26Aの角度を小さくす
れば、第2テーパ部材26の移動量が小さくなり、当接
部27の前進量も小さくなるが、テーパ面25A,26
Aの角度を大きくすれば、第2テーパ部材26の移動量
が大きくなり、当接部27の前進量が大きくなる。
【0038】さらに、(5)第1テーパ部材25を押圧機
構本体24に対して駆動ロッド12の進退方向に位置調
整可能に設けたから、第1テーパ部材25の押圧機構本
体24に対する取付位置を調整することにより、第2テ
ーパ部材26の移動量を調整し、その結果、当接部27
の前進量を可変として異なる大きさの孔部Aに測定機用
保持装置10を確実に保持することができる。しかも、
(6)第1テーパ部材25を押圧機構本体24に対して位
置調整可能にするため、第1実施形態では、押圧機構本
体24は、中心部に平面矩形状の開口部24Aが形成さ
れた略板状ブロックとし、その中心部には、駆動ロッド
12と平行にねじ部材29の両端部を回動可能に支持
し、このねじ部材29の先端部に調整摘み30を結合
し、開口部24Aに露出したねじ部材29に第1テーパ
部材25を螺合した構成としたから、調整摘み30を正
逆方向に回転することにより、第1テーパ部材25を押
圧機構本体24に対して簡単に位置調整することができ
る。
【0039】また、(7)押圧機構本体24は、その底面
部に先端部17の長溝17Aと摺動自在に係合する逆キ
ノコ状の係合部材31が取り付けられて駆動ロッド12
の進退方向に移動可能とされているから、押圧機構本体
24が先端部17の上を進退動する際に、浮き上がるこ
とがない。従って、押圧機構13を正確に作動させるこ
とができる。また、(8)表面粗さ測定機1は、測定機本
体2と、この測定機本体2に進退可能に設けられた測定
ロッド3と、この測定ロッド3の先端に固定され孔部A
の内周面と当接する測定子4とを備えた構成であり、こ
の測定子4を孔部Aの内周面に近接離隔操作する測定子
連動機構15を保持装置本体11に設けたから、孔部A
の内周面に表面粗さ測定機1の測定ロッド3を挿入する
際に、測定子4を孔部Aの内周面から離隔するように測
定子連動機構15を操作することで測定子4と孔部Aと
の干渉を防止することができる。測定作業をする際に、
測定子4を孔部Aの内周面に近接するように測定子連動
機構15を操作すれば、測定子4を孔部Aの内周面に確
実に当接させることができ、よって、精度よい測定が行
える。
【0040】しかも、(9)第1実施形態では、測定子連
動機構15の構成を、下端部で表面粗さ測定機1の測定
ロッド3を揺動可能に支持するとともに中央部16に昇
降自在に取り付けられた支持部材32と、この支持部材
32に一端部が係合するとともに駆動ロッド12と平行
に中央部16に進退可能に取り付けられた係合ロッド3
3と、この係合ロッド33の他端部に係合ピン34を介
して上端部が係合され下端部が操作レバー14の下端部
に回動自在に取り付けられた測定ロッド操作用レバー3
5と、係合ロッド33を支持部材32側に付勢し取っ手
部18の上端部に取り付けられたばね36とを備えたリ
ンク機構としたから、簡単な構造で確実に測定子4を移
動させることができる。また、(10)当接部27は回動ア
ーム20に偏心して取り付けられたクランプ駒から構成
され、その孔部Aの内周面と接触する部分には孔部Aの
異なる曲率半径の内周面に適合する曲面27Bが形成さ
れているから、孔部Aの大きさにかかわらず、1個の当
接部27を用いて表面粗さ測定機1を孔部Aに保持する
ことができる。
【0041】次に、本発明の第2実施形態を図7及び図
8に基づいて説明する。図7は第2実施形態にかかる測
定機用保持装置40に表面粗さ測定機1が取り付けられ
た状態を示す断面図、図8は図7中VIII-VIII線に沿っ
て示す一部破断した矢視図である。これらの図におい
て、第2実施形態の測定機用保持装置40は、表面粗さ
測定機1が取り付けられる保持装置本体41と、この保
持装置本体に41に対して孔部Aの軸方向に沿って進退
可能に設けられた1本の駆動ロッド42と、この駆動ロ
ッド42と連動するとともに孔部Aの内周面を押圧する
押圧機構43と、この押圧機構43を操作する操作レバ
ー44とから構成される。
【0042】保持装置本体41は駆動ロッド42が軸方
向移動自在に支持された略円筒状の基端部46と、この
基端部46の先端側に形成され押圧機構43及び表面粗
さ測定機1が取り付けられた先端部47とを備えてい
る。基端部46は、その一端部下面に開口部46Aが形
成され、この開口部46Aに隣接して取付片46Bが設
けられている。この取付片46Bには操作レバー44が
支持ピン52を介して回動自在に支持されている。
【0043】操作レバー44は支持ピン44を中心に折
れ曲がって形成され、このうち基端部46の内部空間に
臨む端部には駆動ロッド42の一端部が連結ピン53を
介して回動自在に連結されている。なお、操作レバー4
4の回動操作により駆動ロッド42がその軸方向に進退
可能とされるために、操作レバー44には図示しない孔
部が形成されている。先端部47は、断面略逆三角形状
に形成されており、その下端部は表面粗さ測定機1を収
納する収納部47Aが形成されている。
【0044】押圧機構43は駆動ロッド42の他端部に
連結された押圧機構本体54と、この押圧機構本体54
と連動するとともに先端部47において孔部Aの内周面
に近接離隔可能に設けられた2個の当接部57と、この
当接部57を孔部Aの内周面に常時押圧付勢する付勢手
段28とから構成されている。押圧機構本体54は先端
部47において駆動ロッド42の進退方向に往復移動可
能に支持された円柱状部材から形成され、その先端部に
は円錐部54Aが形成されている。
【0045】当接部57は、押圧機構本体54の径方向
に沿って進退可能に設けられた板状部材から形成され、
2個の当接部57と測定子4とは押圧機構本体54の軸
を中心として120度間隔に配置されている。当接部5
7の先端部は孔部Aの内周面と当接可能とされている。
当接部57の基端部57Aは押圧機構本体54の円錐部
54Aの円錐面と係合する係合面とされている。第2実
施形態では、円錐部54Aが第1テーパ部材を構成し、
当接部57の基端部57Aが第2テーパ部材を構成する
ものであり、押圧機構本体57が前進すると円錐部54
Aによって当接部57が孔部Aの内周面に向けて前進
し、押圧機構本体57が後退すると当接部57がその自
重によって孔部Aの内周面から後退する。
【0046】次に、第2実施形態の測定機用保持装置4
0を用いて表面粗さ測定機1を孔部Aに保持する方法を
説明する。予め、保持装置本体41に表面粗さ測定機1
を取り付けておき、操作レバー44を操作して押圧機構
43を作動させ、当接部57を後退させておく。つま
り、操作レバー44を回動すると、駆動ロッド42及び
押圧機構本体54が付勢手段28の付勢力に抗して後退
することになり、当接部57がその自重によって孔部A
の内周面から後退する。この状態で孔部Aに保持装置本
体41の先端部47を挿入し、表面粗さ測定機1の測定
子4を測定対象となる所定位置に配置する。この際、測
定子4が孔部Aに干渉しないように注意を要する。
【0047】その後、操作レバー44を操作して押圧機
構43を作動させ、当接部57を前進させて孔部Aの内
周面に押圧する。つまり、操作レバー44からゆっくり
手を離すと、駆動ロッド42及び押圧機構本体54が付
勢手段28の付勢力に伴って前進することになり、押圧
機構本体54の円錐部54Aによって当接部57が孔部
Aの内周面に向けて前進する。当接部57は孔部Aの内
周面に当接した後、付勢手段28の付勢力によって内周
面を押圧する。これにより、表面粗さ測定機1が孔部A
に保持されたことになり、この状態で、表面粗さ測定機
1を作動し、表面粗さ測定を行う。表面粗さ測定機1に
よる測定が終了したなら、先程と同様に、操作レバー4
4を操作して当接部57を後退させ、さらに、保持装置
本体41の先端部47を孔部Aから抜き出す。
【0048】従って、第2実施形態によれば、第1実施
形態の(1)(2)(3)及び(4)と同一の作用効果を奏する他
に、(11)第1テーパ部材を構成する円錐部54Aは押圧
機構本体54に一体に形成されているため、第1実施形
態に比べて押圧機構43の構造を簡易なものにできる。
【0049】次に、本発明の第3実施形態を図9及び図
10に基づいて説明する。第3実施形態は第2実施形態
に比べて押圧機構の構造が相違するもので、他の構造は
同一である。図9は第3実施形態にかかる測定機用保持
装置60に表面粗さ測定機1が取り付けられた状態を示
す断面図、図10は図9中X-X線に沿って示す一部破断
した矢視図である。これらの図において、第3実施形態
の測定機用保持装置60は、前記保持装置本体41と、
前記駆動ロッド42と、この駆動ロッド42と連動する
とともに孔部Aの内周面を押圧する押圧機構63と、こ
の押圧機構63を操作する前記操作レバー44とから構
成される。
【0050】押圧機構63は前記押圧機構本体54と、
この押圧機構本体54と連動するとともに先端部47に
おいて孔部Aの内周面に近接離隔可能に設けられた2個
の当接部77と、この当接部77を孔部Aの内周面に常
時押圧付勢する前記付勢手段28とから構成されてい
る。当接部77は、押圧機構本体54の径方向に沿って
進退可能に設けられた板状部材77Aと、この板状部材
77Aの先端部に一体形成された略L字形の連結部材7
7Bと、この連結部材77Bの端部に一体形成され駆動
ロッド42と平行に配置された棒状の接触部77Cとか
ら構成され、これらの接触部77Cは接触子4と平行か
つ近接配置されている。
【0051】2個の当接部77と測定子4とは押圧機構
本体54の軸を中心として120度間隔に配置されてお
り、これらの当接部77の接触部77Cと測定子4とを
結ぶ線分の大きさは保持装置本体41の正面の大きさよ
り小さく形成されている。当接部77の接触部77Cは
孔部Aの内周面と当接可能とされている。当接部77の
板状部材77Aの基端側は押圧機構本体54の円錐部5
4Aの円錐面と係合する係合面とされている。
【0052】第3実施形態では、円錐部54Aが第1テ
ーパ部材を構成し、当接部77の板状部材77Aの基端
側が第2テーパ部材を構成するものであり、押圧機構本
体57が前進すると円錐部54Aによって当接部77が
孔部Aの内周面に向けて前進し、押圧機構本体57が後
退すると当接部77がその自重によって孔部Aの内周面
から後退する。当接部77の接触部77Cと測定子4と
の干渉を防止するため、保持装置本体41の正面には保
護カバー78が取り付けられている。
【0053】第3実施形態の測定機用保持装置60を用
いて表面粗さ測定機1を孔部Aに保持する方法は第2実
施形態と同じである。従って、第3実施形態によれば、
第1実施形態の(1)(2)(3)及び(4)と同一の作用効果を奏
する他に、(12)当接部77を、押圧機構本体54の径方
向に沿って進退可能に設けられた板状部材77Aと、こ
の板状部材77Aの先端部に一体形成された略L字形の
連結部材77Bと、この連結部材77Bの端部に一体形
成され駆動ロッド42と平行に配置された棒状の接触部
77Cとから構成し、この接触部77Cを接触子4と平
行に近接配置したから、孔部Aが小さい場合でも、孔部
Aに接触子4及び接触部77Cを挿入して内周面の表面
粗さ測定を行うことができる。
【0054】次に、本発明の第4実施形態を図11に基
づいて説明する。図11は第4実施形態にかかる測定機
用保持装置80に表面粗さ測定機1が取り付けられた状
態を示す斜視図である。図11において、第4実施形態
の測定機用保持装置80は、表面粗さ測定機1の測定機
本体2の上面に互いに所定間隔離れて取り付けられた2
枚の取付プレート81と、これらの取付プレート81に
設けられ孔部Aの内周面を押圧する押圧機構83と、こ
の押圧機構83に設けられ孔部Aの軸方向に沿って進退
可能に設けられた1本の駆動ロッド82とから構成され
ている。第4実施形態では取付プレート81は保護装置
本体として機能する。
【0055】押圧機構83は、一方の取付プレート81
に取り付けられた第1リンク機構91と、他方の取付プ
レート81に取り付けられた第2リンク機構92と、こ
れらのリンク機構91,92の間を連結する連結リンク
93と、この連結リンク93の両端部に設けられたリン
グ状の当接部97と、当接部97を孔部Aの内周面に常
時押圧付勢する付勢手段98とを備え、これらのリンク
機構91,92に駆動ロッド82から力が加わることに
より、当接部97が孔部Aの内周面に対して近接離隔と
される構成である。
【0056】第1リンク機構91は前記一方の取付プレ
ート81に下端部が回動自在に設けられた第1リンク9
1Aと、この第1リンク91Aの上端部に下端部が回動
自在に設けられた第2リンク91Bとから構成されてい
る。第2リンク機構92は、他方の取付プレート81に
下端部が回動自在に設けられた第1リンク92Aと、こ
の第1リンク92Aの上端部に下端部が回動自在に設け
られた第2リンク92Bと、前記他方の取付プレート8
1に下端部が回動自在に設けられ第1リンク92Aと対
向配置された第3リンク92Cと、この第3リンク92
Cの上端部に下端部が回動自在に設けられ第2リンク9
2Bと対向配置された第4リンク92Dとから構成され
ている。
【0057】第1リンク機構91の第1リンク91Aと
第2リンク91Bとの連結部及び第2リンク機構92の
第1リンク92Aと第2リンク92Bとの連結部は、そ
れぞれ駆動ロッド82に固定されている。第2リンク機
構92の第3リンク92Cと第4リンク92Dとの連結
部は駆動ロッド82が挿通可能とされている。付勢手段
98は、第2リンク機構92の第1リンク92A及び第
2リンク92Bの連結部と、第3リンク92C及び第4
リンク92Dの連結部との間に介装されて両者を互いに
引っ張る引張ばねである。駆動ロッド82の端部には駆
動ロッド82を進退動させるための摘み99が取り付け
られている。
【0058】次に、第4実施形態の測定機用保持装置8
0を用いて表面粗さ測定機1を孔部Aに保持する方法を
説明する。予め、表面粗さ測定機1の測定機本体2に測
定機用保持装置80を取り付けておき、摘み99を引っ
張って駆動ロッド82を付勢手段98の付勢力に抗して
後退させる。すると、第1リンク機構91及び第2リン
ク機構92が変形して当接部97が後退する。この状態
で孔部Aに表面粗さ測定機1及び測定機用保持装置80
を挿入し、表面粗さ測定機1の測定子4を測定対象とな
る所定位置に配置する。この際、測定子4が孔部Aに干
渉しないように注意する。
【0059】その後、摘み99からゆっくり手を離す
と、駆動ロッド82は付勢手段98の付勢力に伴って前
進し、第1リンク機構91及び第2リンク機構92が変
形して当接部97が前進する。すると、当接部97は孔
部Aの内周面に当接した後、付勢手段98の付勢力によ
って内周面を押圧する。これにより、表面粗さ測定機1
が孔部Aに保持されたことになり、この状態で、表面粗
さ測定機1を作動し、表面粗さ測定を行う。表面粗さ測
定機1による測定が終了したなら、先程と同様に、摘み
98を引っ張って当接部97を後退させ、さらに、表面
粗さ測定機1及び測定機用保持装置80を孔部Aから抜
き出す。
【0060】従って、第4実施形態によれば、第1実施
形態の(1)及び(2)と同一の作用効果を奏する他に、(13)
押圧機構83を第1リンク機構91及び第2リンク機構
92を備えて構成したから、孔部Aの軸方向に沿った異
なる2点において表面粗さ測定機1を確実に保持固定す
ることができる。
【0061】なお、本発明は前述の各実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での
変形、改良等は本発明に含まれるものである。例えば、
前記第1実施形態では当接部27を1個設けたが、本発
明では図12(A)に示される通り、中心に対して対称
配置された2個の当接部27を設けてもよい。さらに、
前記第1実施形態では、当接部27を上下方向に後退さ
せる構成としたが、本発明では図12(B)に示される
通り、2個の当接部27を水平方向において、互いに近
接離隔するように配置する構成としてもよい。また、前
記第1実施形態では当接部27を孔部Aの軸方向を含む
平面内で進退する構成としたが、本発明では、図12
(C)に示される通り、2個の当接部27が孔部Aの軸
方向と直交する平面内で回動する構成としてもよい。
【0062】さらに、前記実施形態では、被測定部を孔
部Aとしたが、本発明では、互いに対向する内面が形成
された被測定部であれば具体的形状を問うものではな
く、例えば、断面円弧状あるいは矩形状の溝部であって
もよい。仮に、孔部としても、その断面形状は矩形状で
あってもよい。また、測定機を表面粗さ測定機1とした
が、孔部の内径を計測する内径測定機や孔部Aの内部の
形状を計測する表面形状測定機にも本発明の測定機用保
持装置を適用することができる。
【0063】
【発明の効果】このような本発明によれば、互いに対向
する内周が形成された被測定部を測定するための測定機
を被測定部に保持する測定機用保持装置を、測定機に対
して進退可能に設けられた駆動ロッドと、この駆動ロッ
ドと連動するとともに駆動ロッドの進退方向と交差する
方向に当接部が前進して被測定部の内面を押圧する押圧
機構とを備えて構成したから、当接部が被測定部の内面
を所定の力で押圧することにより、測定機が被測定部に
確実に保持され、測定機を作業員が把持する等の作業が
軽減される。しかも、測定機は被測定部に固定されてい
ることから、測定機を作動しても被測定部に対して誤っ
て動くことがなく測定機の測定精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる測定機用保持装
置を測定機に取り付けて被測定部に保持された状態が示
された断面図である。
【図2】前記測定機用保持装置の平面図である。
【図3】図1中のIII-III線に沿った矢視断面図であ
る。
【図4】押圧機構本体の詳細な構造を示す斜視図であ
る。
【図5】当接部の詳細な構造を示す斜視図である。
【図6】測定子連動機構の概略構成を示す斜視図であ
る。
【図7】本発明の第2実施形態にかかる測定機用保持装
置に測定機が取り付けられた状態を示す断面図である。
【図8】図7中のVIII-VIII線に沿って示す一部破断し
た矢視図である。
【図9】本発明の第3実施形態にかかる測定機用保持装
置に測定機が取り付けられた状態を示す断面図である。
【図10】図9中のX-X線に沿って示す一部破断した矢
視図である。
【図11】本発明の第4実施形態にかかる測定機用保持
装置に表面粗さ測定機が取り付けられた状態を示す斜視
図である。
【図12】(A)〜(C)はそれぞれ本発明の変形例を
示すもので図3に相当する図である。
【符号の説明】
A 孔部 1 測定機としての表面粗さ測定機 2 測定機本体 3 測定ロッド 4 測定子 10,40,60,80 測定機用保持装置 11,41,61,81 保持装置本体 12,42,82 駆動ロッド 13,43,63,83 押圧機構 14,44 操作レバー 15 測定子連動機構 25 第1テーパ部材 26 第2テーパ部材 27,57,77,97 当接部 28,98 付勢手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大谷 博行 島根県八束郡宍道町大字佐々布2207番地1 株式会社中島製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに対向する内面が形成された被測定部
    を測定するための測定機を前記被測定部に保持する測定
    機用保持装置であって、前記測定機に対して進退可能に
    設けられた駆動ロッドと、この駆動ロッドと連動すると
    ともに前記駆動ロッドの進退方向と交差する方向に当接
    部が前進して前記被測定部を押圧する押圧機構とを備え
    たことを特徴とする測定機用保持装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の測定機用保持装置におい
    て、前記被測定部は孔部であり、前記測定機は前記孔部
    の内周面の表面粗さを測定する表面粗さ測定機であり、
    この表面粗さ測定機が取り付けられる保持装置本体を備
    え、この保持装置本体に前記駆動ロッドを前記孔部の軸
    方向に沿って進退可能に設けたことを特徴とする測定機
    用保持装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の測定機用保持装置におい
    て、前記押圧機構は、前記当接部を前記孔部の内周面に
    常時押圧付勢する付勢手段を備え、この付勢手段の付勢
    力に抗して前記当接部を前記孔部の内周面から後退する
    ように操作するとともに前記駆動ロッドと連動する操作
    レバーを前記保持装置本体に設けたことを特徴とする測
    定機用保持装置。
  4. 【請求項4】請求項2又は3に記載された測定機用保持
    装置において、前記押圧機構は、前記駆動ロッドに連結
    されるとともに前記駆動ロッドの進退方向に移動可能に
    前記保持装置本体に設けられた押圧機構本体と、この押
    圧機構本体に設けられた第1テーパ部材と、この第1テ
    ーパ部材と係合するとともに前記当接部と一体に設けら
    れた第2テーパ部材とを備え、前記第1テーパ部材の前
    記駆動ロッドの進退方向の移動に伴って前記第2テーパ
    部材を介して前記当接部が前記孔部の内周面に対して近
    接接離隔されることを特徴とする測定機用保持装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載された測定機用保持装置に
    おいて、前記第1テーパ部材を前記押圧機構本体に対し
    て前記駆動ロッドの進退方向に位置調整可能に設けたこ
    とを特徴とする測定機用保持装置。
  6. 【請求項6】請求項2から5のいずれかに記載の測定機
    用保持装置において、前記表面粗さ測定機は、測定機本
    体と、この測定機本体に進退可能に設けられた測定ロッ
    ドと、この測定ロッドの先端に固定され前記孔部の内周
    面と当接する測定子とを備え、この測定子を前記孔部の
    内周面に近接離隔操作する測定子連動機構を前記保持装
    置本体に設けたことを特徴とする測定機用保持装置。
JP28694697A 1997-10-20 1997-10-20 測定機用保持装置 Expired - Fee Related JP3280895B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28694697A JP3280895B2 (ja) 1997-10-20 1997-10-20 測定機用保持装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28694697A JP3280895B2 (ja) 1997-10-20 1997-10-20 測定機用保持装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11118408A true JPH11118408A (ja) 1999-04-30
JP3280895B2 JP3280895B2 (ja) 2002-05-13

Family

ID=17711006

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28694697A Expired - Fee Related JP3280895B2 (ja) 1997-10-20 1997-10-20 測定機用保持装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3280895B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004347373A (ja) * 2003-05-20 2004-12-09 Nissan Diesel Motor Co Ltd 計測機器の位置決め装置
JP2014089133A (ja) * 2012-10-31 2014-05-15 Mitsubishi Motors Corp 表面粗さ測定器用アタッチメント及び表面粗さ測定器
KR101991888B1 (ko) * 2018-10-16 2019-06-21 주식회사 한국구조물안전연구원 교량에 설치되는 탄성받침의 높이 및 기울기 측정장치

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004347373A (ja) * 2003-05-20 2004-12-09 Nissan Diesel Motor Co Ltd 計測機器の位置決め装置
JP2014089133A (ja) * 2012-10-31 2014-05-15 Mitsubishi Motors Corp 表面粗さ測定器用アタッチメント及び表面粗さ測定器
KR101991888B1 (ko) * 2018-10-16 2019-06-21 주식회사 한국구조물안전연구원 교량에 설치되는 탄성받침의 높이 및 기울기 측정장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP3280895B2 (ja) 2002-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2022516691A (ja) クランプ力可視化装置及びクランプ
US4419830A (en) Bore gauge head assembly
JP3280895B2 (ja) 測定機用保持装置
JP4530155B2 (ja) 歯車寸法測定装置
CN210650393U (zh) 一种抵钉座测量夹具
EP3736527B1 (en) Surface shape measurement device
JP2011232173A (ja) 寸法測定装置及び寸法測定方法
GB2148507A (en) Measuring instrument with clamp device
JP5276783B2 (ja) 内径測定器
US4419825A (en) Height gauge
US20090223075A1 (en) Gage for measuring drum brake inside diameter
JPS6130191Y2 (ja)
JP2000275001A (ja) めねじ有効径測定器
JP2589346Y2 (ja) 鍵切り盤
CN108917812B (zh) 检测器调节装置及其操作方法
JPH0422248Y2 (ja)
JPH1089907A (ja) 内径測定器
US2802273A (en) Dial indicator hole gage
JP3043386B2 (ja) ミシン用刺しゅう器
CN211095991U (zh) 一种针灸取穴定位尺
JP2786803B2 (ja) パチンコ機械用釘間隔測定器
JPS5825285Y2 (ja) シリンダゲ−ジ
JPH0457201B2 (ja)
JP2007192599A (ja) 測定子固定構造
JP2002090493A (ja) スペーサばねのばね力を調節する工具および方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020122

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080222

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110222

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120222

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120222

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130222

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140222

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees