JPH11116752A - 抗菌・防黴性樹脂組成物 - Google Patents

抗菌・防黴性樹脂組成物

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JPH11116752A
JPH11116752A JP28525297A JP28525297A JPH11116752A JP H11116752 A JPH11116752 A JP H11116752A JP 28525297 A JP28525297 A JP 28525297A JP 28525297 A JP28525297 A JP 28525297A JP H11116752 A JPH11116752 A JP H11116752A
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JP
Japan
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weight
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vinyl chloride
antibacterial
resin composition
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JP28525297A
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Tetsuya Kusano
哲也 草野
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電防止性、成形時の熱安定性に優れ、か
つ、長期間にわたって耐ブリード性及び抗菌・防黴性能
が持続する抗菌・防黴性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 塩化ビニル系樹脂、アルキル鎖中にエー
テル結合を有するエステル及び下記一般式(1)で表さ
れるアンモニウム塩を配合してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌・防黴性樹脂
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、住宅・生活環境の諸変化により、
室内の密閉性が高まるに伴って保湿・保温性が向上し、
その結果塩化ビニル系樹脂である住宅内の床材、壁紙等
に広範囲にわたり細菌・真菌類等が繁殖し、悪影響を及
ぼしている。例えば、繁殖した細菌・真菌類等による、
しみ、変色等の外観上の影響のみならず、内装材の変
質、劣化を招いたり、さらに繁殖した微生物は、ダニの
餌になったり、アレルギー性疾患の原因となるため、大
きな社会問題となっている。また、これらの内装材上を
歩行することによって、靴底又は靴表皮に付着した細菌
・真菌類がばらまかれるため、その繁殖を助長する結果
となっている。
【0003】また、クレジットカード、ICカード等の
カード類に細菌・真菌類等が繁殖すると、しみ、変色な
どの外観上の影響だけでなく、カードの性能低下を招く
という問題点も指摘されている。
【0004】一般に、靴は通気性に乏しく、発汗によっ
て、内部が高温、多湿となり細菌・真菌類等が繁殖し易
い条件となる。細菌・真菌類等が繁殖すると、しみ、変
色などの外観上の影響だけでなく、靴の変質、劣化を招
いたり、悪臭などの問題を引き起こす原因となってい
る。このような問題をなくするために、例えば、活性炭
等を配合した中敷きシート等が使用されているが、成
形、裁縫、加工等が複雑であるため、高価なものとなっ
ている。
【0005】これらの微生物の繁殖を防ぐため、細菌・
真菌類等に対する強力な殺菌力を有し、かつ、人体に対
する毒性が低いものとして、第四級アンモニウム塩が知
られている。しかしながら、第四級アンモニウム塩を単
独で塩化ビニル系樹脂に添加すると、熱安定性が低下し
成形が困難になるばかりでなく、塩化ビニル系樹脂との
相溶性が劣るため、経時によってブリードアウトが起こ
り、べたつきや表面汚染の原因となり、かつ、抗菌・防
黴性能の持続性も損なわれるという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点に鑑み、成形時における熱安定性に優れ、長期間
にわたって、耐ブリード性及び抗菌性・防黴性が持続す
る抗菌・防黴性樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
発明(以下、第1発明という)である抗菌・防黴性樹脂
組成物は、塩化ビニル系樹脂100重量部、アルキル鎖
中にエーテル結合を有するエステル0.3〜130重量
部及びアンモニウム塩0.2〜20重量部を配合してな
ることを特徴とする。
【0008】本発明の請求項2記載の発明(以下、第2
発明という)である抗菌・防黴性樹脂組成物は、上記第
1発明の樹脂組成物に、更に、安定剤を配合してなるこ
とを特徴とする。
【0009】本発明の請求項3記載の発明(以下、第3
発明という)である抗菌・防黴性樹脂組成物は、塩化ビ
ニル系樹脂100重量部、アルキル鎖中にエーテル結合
を有するエステル0.3〜130重量部、下記一般式
(1)で表されるアンモニウム塩0.2〜20重量部、
ならびに、金属石鹸系安定剤、有機錫系安定剤及びアン
チモン系安定剤から選ばれる1種以上の安定剤0.1〜
6重量部を配合してなることを特徴とする。
【0010】以下、第1発明について説明する。第1発
明で用いられる塩化ビニル系樹脂としては、特に限定さ
れず、例えば、塩化ビニル単独重合体;塩化ビニルと、
エチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、(メタ)
アクリル酸エステル等の単量体との共重合体などが挙げ
られる。また、要求される性能に応じて、他のニトリル
ブタジエンゴムなどのゴム系樹脂などを併用することも
できる。
【0011】上記塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、カ
レンダー加工の場合、700〜1800が好ましく、よ
り好ましくは1000〜1500である。平均重合度が
700未満であると、流動性及び成形加工性には優れる
ものの、成形品の機械的強度、耐摩耗性、高温使用時に
おける形状保持力などが低下し、平均重合度が1800
を超えると、流動性及び成形加工性が低下するととも
に、成形歪みが大きくなり成形品に収縮が発生する。
【0012】また、ペースト加工の場合、平均重合度7
00〜1700の発泡用低重合度ペーストレジン又は成
形品用中重合度ペーストレジンを用いるのが好ましく、
より好ましくは1000〜1500である。平均重合度
が700未満であると、流動性及び成形加工性には優れ
るものの、成形品の機械的強度、耐摩耗性、高温使用時
における形状保持力などが低下し、平均重合度が170
0を超えると、流動性及び成形加工性が低下するととも
に、成形歪みが大きくなり成形品に収縮が発生する。
【0013】第1発明で用いられるアルキル鎖中にエー
テル結合を有するエステルとしては、特に限定されず、
例えば、多価カルボン酸とグリコール類のモノアルキル
エーテルとのエステル化反応によって得ることができる
もの等が挙げられる。
【0014】上記多価カルボン酸としては、例えば、フ
タル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの芳香族
系多価カルボン酸、アジピン酸等の脂肪族多価カルボン
酸等が挙げられる。
【0015】上記グリコール類のモノアルキルエーテル
としては、例えば、エチレングリコール、プロピレング
リコール等のモノアルキルエーテル等が挙げられ、具体
例としては、例えば、エチレングリコールモノブチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エ
チレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、
エチレングリコールn−へキシルエーテル、ジエチレン
グリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチ
レングリコールn−ヘキシルエーテル、トリエチレング
リコールモノメチルエーテル等が挙げられる。
【0016】上記エステル化反応の条件は公知であり、
反応温度及び圧力は、広範囲内において適宜決定するこ
とができる。上記エステル化反応の反応温度は、80〜
250℃が好ましく、より好ましくは160〜230℃
である。反応物の熱分解を最小にするため、230℃を
超える高温は避けることが好ましい。
【0017】上記アルキル鎖中にエーテル結合を有する
エステルとしては、下記式(2)で表される、分子中に
脂肪族エーテル構造を有するエステルも好適に用いられ
る。
【0018】
【化3】
【0019】第1発明の抗菌・防黴性樹脂組成物におい
て、上記アルキル鎖中にエーテル結合を有するエステル
の配合量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して
0.3〜130重量部であり、好ましくは3〜70重量
部である。配合量が、0.3重量部未満では、得られる
成形体の柔軟性が不足すると共に抗菌・防黴性の持続性
が低下し、130重量部を超えると上記アルキル鎖中に
エーテル結合を有するエステルがブリードアウトし、成
形体の表面を汚染するので、上記範囲に限定される。
【0020】第1発明で用いられるアンモニウム塩は、
下記一般式(1)で表されるものである。
【0021】
【化4】
【0022】式中、R1 、R2 及びR3 のうち、いずれ
か1つは、炭素数5〜24のアルキル基を表し、他は、
同一又は異なって、炭素数1〜5のアルキル基を表す。
4 は、炭素数2〜4のアルキレン基を表す。nは、1
〜15の整数を表す。Xは、塩酸、塩素酸又は過塩素酸
由来のアニオンを表す。
【0023】上記R1 、R2 及びR3 のうち、いずれか
1つのアルキル基の炭素数が、5未満であると、抗菌・
防黴性が著しく低下し、24を超えると、上記アルキル
鎖中にエーテル構造を有するエステルが上記塩化ビニル
系樹脂と相溶せず、得られる成形体の表面に浸出し外観
が低下するので、上記範囲に限定され、好ましくは炭素
数8〜18である。
【0024】また、上記R1 、R2 及びR3 のうち、上
記以外の他の2つのアルキル基の炭素数が、5を超える
と、上記アルキル鎖中にエーテル結合を有するエステル
が上記塩化ビニル系樹脂と相溶せず、得られる成形体の
表面に浸出し外観が低下するので、上記範囲に限定さ
れ、好ましくは炭素数1〜2のアルキル基である。
【0025】上記R4 で表されるアルキレン基の炭素数
が、2未満であると十分な抗菌・防黴性が得られず、4
を超えると、上記塩化ビニル系樹脂と相溶せず、得られ
る成形体の表面に浸出して外観が低下するので、上記範
囲に限定され、好ましくは炭素数2〜3である。
【0026】上記nが、15を超えると、上記塩化ビニ
ル系樹脂と相溶せず、得られる成形体の表面に浸出して
外観が低下するので、上記範囲に限定され、好ましくは
1〜5である。
【0027】上記一般式(1)で表されるアンモニウム
塩としては、例えば、下記式(3)で表されるもの等が
挙げられる。
【0028】
【化5】
【0029】第1発明の抗菌・防黴性樹脂組成物におい
て、上記アンモニウム塩の配合量は、塩化ビニル系樹脂
100重量部に対して0.2〜20重量部である。配合
量が、0.2重量部未満であると、得られる成形体の抗
菌・防黴性が低下し、20重量部を超えると、アンモニ
ウム塩が上記塩化ビニル系樹脂と相溶せず、得られる成
形体の表面へ浸出して外観が低下し、耐熱性、耐水性が
低下するので、上記範囲に限定され、好ましくは1〜1
0重量部である。
【0030】第1発明の抗菌・防黴性樹脂組成物には、
更に必要に応じて、可塑剤、安定剤、安定化助剤、充填
剤、着色剤、滑剤等を配合されてもよい。
【0031】上記可塑剤としては、特に限定されず、例
えば、リン酸トリクレジル、フタル酸ジブチル、フタル
酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチル
ヘキシル、セバシン酸ジオクチル等が挙げられる。
【0032】上記安定剤としては特に限定されず、例え
ば、金属石鹸系、有機錫系、鉛系、アンチモン系等の安
定剤が挙げられ、これらは単独で使用されてもよく、2
種以上が併用されてもよい。
【0033】上記安定剤の配合量は、塩化ビニル系樹脂
100重量部に対して0.1〜6重量部が好ましく、よ
り好ましくは0.5〜3重量部である。配合量が、0.
1重量部未満では得られる成形体の熱安定性が低下する
ことがあり、6重量部を超えると安定剤がブリードアウ
トし、得られる成形体の表面が汚染されることがある。
【0034】上記安定化助剤としては、特に限定され
ず、例えば、エポキシ化植物油等のエポキシ化合物;ト
リアルキルホスファイト、アルキルアリールホスファイ
ト等のホスファイト;アセチルアセトン、ジベンゾイル
メタン等のβ−ジケトン;ペンタエリスリトール等のポ
リオール;3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシト
ルエン等のフェノール系抗酸化剤;紫外線吸収剤;ヒン
ダードアミン系光安定剤等が挙げられ、これらは単独で
使用されてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0035】上記充填剤としては、特に限定されず、例
えば、炭酸カルシウム、タルク、クレー、ケイ酸カルシ
ウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸
マグネシウム等が挙げられる。
【0036】上記着色剤としては、特に限定されず、例
えば、酸化チタン、カーボンブラック、フタロシアニン
グリーン、クロムイエロー等が挙げられる。上記着色剤
の配合量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して1
〜6重量部が好ましい。1重量部未満であると、着色効
果に乏しい上に着色剤が均一に分散しにくく、6重量部
を超えると、着色効果が比例的に増加せず不経済となる
ことがある。
【0037】上記滑剤としては、例えば、高級脂肪酸エ
ステル、低分子量ポリエチレン等が挙げられる。
【0038】第2発明の抗菌・防黴性樹脂組成物は、塩
化ビニル系樹脂、アルキル鎖中にエーテル結合を有する
エステル、一般式(1)で表されるアンモニウム塩、及
び安定剤を配合してなることを特徴とする。上記安定剤
としては、第1発明において使用される安定剤と同様の
ものが用いられる。
【0039】以下、第3発明について説明する。第3発
明の抗菌・防黴性樹脂組成物は、塩化ビニル系樹脂、ア
ルキル鎖中にエーテル結合を有するエステル、一般式
(1)で表されるアンモニウム塩、ならびに、金属石鹸
系安定剤、有機錫系安定剤及びアンチモン系安定剤から
選ばれる1種以上の安定剤を配合してなることを特徴と
する。
【0040】塩化ビニル系樹脂、アルキル鎖中にエーテ
ル結合を有するエステル、及び、一般式(1)で表され
るアンモニウム塩としては、第1発明と同様のものが用
いられる。
【0041】第3発明の抗菌・防黴性樹脂組成物におい
て、上記アルキル鎖中にエーテル結合を有するエステル
の配合量は、第1発明と同様の理由により、塩化ビニル
系樹脂100重量部に対して0.3〜130重量部であ
り、好ましくは3〜70重量部である。
【0042】第3発明の抗菌・防黴性樹脂組成物におい
て、上記アンモニウム塩の配合量は、第1発明と同様の
理由により、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して
0.2〜20重量部であり、好ましくは1〜10重量部
である。
【0043】第3発明で用いられる安定剤としては、金
属石鹸系安定剤、有機錫系安定剤及びアンチモン系安定
剤から選ばれる1種以上が用いられる。
【0044】上記金属石鹸系安定剤としては、例えば、
ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステ
アリン酸亜鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸
マグネシウム等が挙げられ、これらは単独で用いられて
もよく、二種以上が併用されてもよい。
【0045】上記有機錫系安定剤としては、例えば、メ
ルカプチド系、マレート系、カルボキシレート系等の安
定剤が挙げられる。また、上記アンチモン系安定剤とし
ては、例えば、アンチモン−トリス(イソオクチルチオ
グリコレート)等が挙げられる。
【0046】第3発明の抗菌・防黴性樹脂組成物におい
て、上記安定剤の配合量は、塩化ビニル系樹脂100重
量部に対して0.1〜6重量部であり、好ましくは0.
5〜3重量部である。配合量が、0.1重量部未満では
得られる成形体の熱安定性が低下することがあり、6重
量部を超えると安定剤がブリードアウトし、得られる成
形体の表面が汚染されることがある。
【0047】第3発明の抗菌・防黴性樹脂組成物には、
さらに必要に応じて、第1発明同様の安定化助剤、充填
剤、着色剤、滑剤等が添加されてもよい。
【0048】本発明の抗菌・防黴性樹脂組成物は、種々
の用途に適応可能であり、各用途における好ましい配合
例を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の実施の形態】以下、実施例を掲げて本発明を更
に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定
されるものではない。
【0051】(実施例1〜4、比較例1〜5)表2に示
した配合量の、塩化ビニル樹脂(平均重合度=135
0)、式(2)で表されるアルキル鎖中にエーテル結合
を有するエステル、式(3)で表されるアンモニウム
塩、及び、Ba/Zn系液状安定剤を、卓上小型ニーダ
ーで8分間混合して抗菌・防黴性樹脂組成物を得た。得
られた樹脂組成物を、170℃に加熱した6インチロー
ルで6分間混練した後、卓上プレス機を用いて、175
℃、150kgf/cm2 、6分のプレス条件で、厚さ
1mmのシートに成形した。得られたシートについて、
下記1〜6の性能評価を行い、その結果を表2に示し
た。
【0052】1.抗菌性能 JIS L1902に準拠して、ハローテスト法によ
り、評価用シートの周囲に微生物の発育を阻止するクリ
アゾーン(ハロー)が発現するかどうかを観察し、ハロ
ーの発現のあるものを○と表示した。 測定培地:Heart Infusion Ager(DIFCO 社製 40g/L 精
製水)を使用した。 試験方法: 滅菌処理(121℃×20分)を行った測
定培地20mlをシャーレ中で冷却乾燥した後、以下の
コロニーを培地全面に塗布した上に、評価用シート(4
0mm角)を静置した。30℃×24時間培養した後、
評価用シートの周囲に微生物の発育を阻止するクリアゾ
ーン(ハロー)が発現するかどうかを観察した。 ・Escherichia coli (大腸菌) 約10
5 個/ml ・Staphylococcus aureus (黄色ブドウ球菌) 約10
7 個/ml
【0053】2. 防黴性能 JIS L1902に準拠して、ハローテスト法によ
り、評価用シートの周囲に微生物の発育を阻止するクリ
アゾーン(ハロー)が発現するかどうかを観察し、ハロ
ーの発現のあるものを○と表示した。 測定培地:Potato Dextrose Ager(DIFCO社製 39g/L 精
製水)を使用した。 試験方法: 滅菌処理(121℃×20分)を行った測
定培地20mlをシャーレ中で冷却乾燥した後、以下の
コロニーを培地全面に塗布した上に、評価用シート(4
0mm角)を静置した。30℃×24時間培養した後、
評価用シートの周囲に微生物の発育を阻止するクリアゾ
ーン(ハロー)が発現するかどうかを観察した。 ・Cladosporium (黒黴属)
【0054】3. 耐水性 シートを50℃の温水中で14日間(336時間)浸漬
し、浸漬前後のシート重量を測定し、次の式から重量減
少率を算出した。 重量減少率(%)=〔(試験前の重量−試験後の重量)
/試験前の重量〕×100
【0055】4. 熱安定性 シートを180℃のギアオーブン中に放置し、シートが
黒化するまでの時間を測定した。 5. ブリードアウト性 得られたシートを、70℃で7日間(168時間)加熱
した後、シート表面のブリードアウトの有無を目視によ
り観察した。表中、ブリードアウトの無いものを○、ブ
リードアウトがあるものを×と表示した。
【0056】
【表2】
【0057】(実施例5〜21)表3及び4に示した配合
量の、塩化ビニル樹脂(平均重合度=1350)、式
(2)で表されるアルキル鎖中にエーテル結合を有する
エステル、式(3)で表されるアンモニウム塩、ステア
リン酸バリウム/亜鉛複合系安定剤、ジブチル錫ラウレ
ート、及び、アンチモン−トリス(イソクチルチオグリ
コレート)を、卓上小型ニーダーで8分間混合して抗菌
・防黴性樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を、1
70℃に加熱した6インチロールで6分間混練した後、
卓上プレス機を用いて、175℃、150kgf/cm
2 、6分のプレス条件で、厚さ1mmのシートに成形し
た。
【0058】得られたシートについて、実施例1と同様
の性能評価を行い、その結果を表3及び4に示した。
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】
【発明の効果】本発明の抗菌・防黴性樹脂組成物は、上
述の構成となされているので、成形時の熱安定性に優
れ、かつ、長期間にわたって耐ブリード性、抗菌性及び
防黴性が持続するので、黴の発生やごみの付着等による
成形体の品質低下が起こらない。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂100重量部、アルキ
    ル鎖中にエーテル結合を有するエステル0.3〜130
    重量部及び下記一般式(1)で表されるアンモニウム塩
    0.2〜20重量部を配合してなることを特徴とする抗
    菌・防黴性樹脂組成物。 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 のうち、いずれか1つは、炭
    素数5〜24のアルキル基を表し、他は、同一又は異な
    って、炭素数1〜5のアルキル基を表す。R4 は、炭素
    数2〜4のアルキレン基を表す。nは、1〜15の整数
    を表す。Xは、塩酸、塩素酸又は過塩素酸由来のアニオ
    ンを表す)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の抗菌・防黴性樹脂組成物
    に、更に、安定剤を配合してなることを特徴とする抗菌
    ・防黴性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 塩化ビニル系樹脂100重量部、アルキ
    ル鎖中にエーテル結合を有するエステル0.3〜130
    重量部、下記一般式(1)で表されるアンモニウム塩
    0.2〜20重量部、ならびに、金属石鹸系安定剤、有
    機錫系安定剤及びアンチモン系安定剤から選ばれる1種
    以上の安定剤0.1〜6重量部を配合してなることを特
    徴とする抗菌・防黴性樹脂組成物。 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 のうち、いずれか1つは、炭
    素数5〜24のアルキル基を表し、他は、同一又は異な
    って、炭素数1〜5のアルキル基を表す。R4 は、炭素
    数2〜4のアルキレン基を表す。nは、1〜15の整数
    を表す。Xは、塩酸、塩素酸又は過塩素酸由来のアニオ
    ンを表す)
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