JPH11116383A - エピタキシャル成長炉 - Google Patents

エピタキシャル成長炉

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JPH11116383A
JPH11116383A JP29500297A JP29500297A JPH11116383A JP H11116383 A JPH11116383 A JP H11116383A JP 29500297 A JP29500297 A JP 29500297A JP 29500297 A JP29500297 A JP 29500297A JP H11116383 A JPH11116383 A JP H11116383A
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JP
Japan
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susceptor
gas
epitaxial growth
holding mechanism
growth furnace
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Application number
JP29500297A
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English (en)
Inventor
Masato Imai
正人 今井
Shinji Nakahara
信司 中原
Masanori Mayuzumi
雅典 黛
Kazutoshi Inoue
和俊 井上
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Super Silicon Crystal Research Institute Corp
Original Assignee
Super Silicon Crystal Research Institute Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成の回転機構を有するエピタキシャ
ル成長炉を提供する。 【解決手段】 エピタキシャル成長炉が、ガス流形成手
段が炉内に形成させたガスの流れを利用して半導体ウエ
ハ基板を回転させる回転手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハ基板
に単結晶薄膜を形成させるエピタキシャル成長炉に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】半導体単結晶から切り出された半導体ウ
エハ基板に単結晶薄膜を成長させるエピタキシャル成長
は、一般に次のように行われている。
【0003】まず、単結晶引き上げ法等により製造され
た半導体単結晶、例えばシリコン単結晶を一定の厚さに
スライシングして半導体ウエハとし、表面を研磨する。
そして、研磨により仕上げられた半導体ウエハを所定の
余熱温度(約600〜800℃)に加熱されたエピタキ
シャル成長炉内に挿入する。このとき半導体ウエハは、
エピタキシャル成長炉内のカーボン製サセプタなどの半
導体ウエハ基板を部分的に支持する基板支持台上に載置
される。
【0004】エピタキシャル成長炉内には、予め定めら
れた基準ガス、例えば、水素ガスや窒素などの不活性ガ
スが充填されており、半導体ウエハ基板を炉内に挿入
後、エピタキシャル成長炉を予め定めた温度(約100
0〜1200℃)まで昇温して加熱する。これにより、
半導体ウエハ基板の表面に形成されている酸化膜が水素
による還元作用で除去される。
【0005】その後、エピタキシャル成長炉内にSiH
4、SiHCl3等のSi(材料ガス)を含んだ反応ガス
を注入し、予め定めた反応温度(約1100℃)で加熱
する。このとき、反応ガスによる還元又は熱分解によっ
て、半導体ウエハ基板上にシリコンが析出して単結晶薄
膜が成長し、エピタキシャル成長した半導体ウエハ(以
下、「エピタキシャルウエハ」という。)が製造され
る。
【0006】現在、シリコンエピタキシャル成長法とし
て最も広く研究、応用されているのは、H−Si−Cl
系CVD(Chemical vapor deposition )法である。こ
れは、高温に加熱されたシリコン基板上に水素キャリア
などの基準ガスによりシリコンソースガスなどの材料ガ
スを供給し、これらの反応ガス雰囲気中において基板上
でH−Si−Cl系の反応を通じてシリコン単結晶を成
長させるものである。シリコンソースガスとしては、S
iH4、SiHCl3 、SiH2Cl2、SiCl4が一般
的である。
【0007】このようなエピタキシャル成長を行うエピ
タキシャル成長炉としては様々な方式のものが提案され
ている。その中の1つとしてハロゲンランプの輻射熱に
よりチャンバー内を加熱し、チャンバー内に設けた回転
可能なサセプタ上に半導体ウエハ基板を載置してサセプ
タを回転させた状態で、反応ガスをチャンバー内に送り
込むことによりエピタキシャル成長させる枚葉型のエピ
タキシャル成長炉が挙げられる。
【0008】この枚葉型エピタキシャル成長炉は、エピ
タキシャル成長炉の中でも最高レベルの均一なエピタキ
シャル膜が得られるものであり、枚葉処理であるので反
応室自体をコンパクトにできる利点を有している。それ
だけでなく、均熱条件やガス流分布の設計が容易である
と共に、枚葉式なので大口径化にも有利なものである。
また、金属やパーティクルの付着などの汚染防止性、結
晶性からみても優れたものとして注目されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、枚葉型
エピタキシャル成長炉は、膜厚や抵抗率の面内均一性を
得るために、サセプタの裏面側に設けたモータなどの回
転機構によりサセプタを回転させて半導体ウエハ基板表
面に反応ガスを均一に接触させる構成であるため、サセ
プタの裏面側の構造が複雑となり、半導体ウエハ基板を
裏面側から加熱した際に均一に熱が半導体ウエハ基板に
伝わらないという問題がある。
【0010】また、装置全体としても回転機構を備える
分だけ寸法が大きくなるので設置するためのスペースも
ある程度必要であり、また、サセプタを回転させるため
にモータを用いることから構造も複雑となり、コストも
高くなるという欠点もある。
【0011】そこで、本発明は、簡単な構成の回転機構
を有するエピタキシャル成長炉を提供することを目的と
している。また、全体としてコンパクトなエピタキシャ
ル成長炉を提供することも本発明の別の目的である。さ
らに、大口径半導体ウエハ基板であっても全面均一に熱
を伝えることが可能なエピタキシャル成長炉を提供する
ことも本発明の別の目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、半導体ウエハ基板を材料ガ
スを含んだ反応ガス雰囲気中で予め定められた成長温度
に加熱した状態で維持することによりエピタキシャル成
長させるエピタキシャル成長炉において、前記ウエハ基
板を保持するサセプタと、該サセプタを回転自在に保持
する保持機構と、前記保持機構で保持される前記サセプ
タの裏面側に予め定めた方向のガス流を形成させるガス
流形成手段と、該ガス流形成手段からのガス流を受けて
前記サセプタを特定方向に回転させる回転羽部材とを備
え前記保持機構は、前記サセプタと接触する支持部に、
前記サセプタ回転時の摩擦抵抗を抑える摩擦低減手段を
備えていることを特徴としている。
【0013】即ち、本発明では、半導体ウエハ基板を回
転させる手段として、ガス流形成手段により炉内に形成
されたガスの流れを受けて前記回転羽部材が前記サセプ
タを特定方向に回転させる構成とし、摩擦低減手段によ
りサセプタと保持機構との間に生じる摩擦を小さくする
ものとしている。尚、ここでの回転はウエハ面に対して
鉛直な軸を中心とするものである。
【0014】そのような摩擦低減手段を備えることによ
り、サセプタの回転がスムーズになり、サセプタと保持
機構との間に摩擦が少ない分だけガス流の流圧を下げる
ことができるので少ない流体エネルギーでサセプタを回
転させることができ、回転効率が良好となる。
【0015】ガス流形成手段は、回転羽部材によるサセ
プタの回転を実現できる程度の流体圧を備えたガス流を
炉内に生じさせるものであればよく、炉内に一方向の流
れを形成させる構成のものや、炉内に複数方向の流れを
形成させるものなどを採用することができる。好ましく
は、回転羽部材の形状又は構成との兼ね合いを考慮して
最も効率よく半導体ウエハ基板が回転するようにガス流
を形成させるものとするとよい。
【0016】摩擦低減手段としては、サセプタを少ない
接触面積で保持する手段、例えば、複数の小突起部又は
ローラ軸受け部による点接触を利用した機構や、ガス噴
射ノズルによるガス噴射圧によりサセプタを保持機構か
ら一定距離だけ離した状態で固定する手段などが挙げら
れるが、請求項1の発明では特に限定しない。
【0017】もちろん、本発明のエピタキシャル成長炉
は、電動モータなどの駆動機構が不要であり、構造が簡
単でコストもかからないものとなっている。
【0018】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
記載のエピタキシャル成長炉において、前記摩擦低減手
段は、前記保持機構の支持部のうち少なくとも前記サセ
プタの荷重がかかる接触部であって、該接触部は前記サ
セプタを略点接触で支持する複数の小突起部で構成され
ていることを特徴としている。
【0019】即ち、本発明のエピタキシャル成長炉は、
摩擦低減手段が、サセプタを略点接触で支持する複数の
小突起部からなるものとすることによって、サセプタと
保持機構との間の接触面積を小さくして、両者間に生じ
る摩擦を低減して、サセプタの回転をスムーズにするも
のとしている。
【0020】小突起部は、サセプタを略点接触で支持す
るものであればよく、微小な球体状に限らず、微小な矩
形状、微小な線状のものなど、その形は特に限定しな
い。好ましくは、小突起部がボール軸受けやローラ軸受
けなどのような回転軸受け構造のものとすれば、より一
層摩擦力を低減でき好ましい。
【0021】尚、本発明は、半導体ウエハ基板を横に載
置した状態でエピタキシャル成長させる、いわゆる横型
のエピタキシャル成長炉のみならず、特に荷重が一点に
集中してサセプタと保持機構との間の摩擦が大きくなり
易い、いわゆる縦型のエピタキシャル成長炉(即ち、半
導体ウエハ基板を縦に載置した状態でエピタキシャル成
長させるもの)に対しても有効である。
【0022】特に、縦型の場合、サセプタを略点接触に
より支持した状態でガス流形成手段により下から上へ流
れる流れを形成させ、この流れによりサセプタを回転さ
せる構成とすれば、サセプタに対してガス流による浮力
も作用するため、サセプタが持ち上げられることとな
る。そのため、半導体ウエハ基板を保持するサセプタ
と、サセプタの位置を回転可能に固定する保持機構との
間に発生する摩擦が更に減少してサセプタがより一層ス
ムーズに回転するようになる。
【0023】このように本発明のエピタキシャル成長炉
は、サセプタがスムーズに回転して半導体ウエハ基板表
面の雰囲気状態が均一になるため、均一なエピタキシャ
ル膜が得られる。
【0024】また、請求項3に係る発明は、請求項1又
は請求項2に記載のエピタキシャル成長炉において、前
記摩擦低減手段は、前記保持機構の支持部において、前
記サセプタの荷重に逆らう方向に所定のガスを噴出させ
て前記サセプタに浮上力を与えるガス浮上手段を備えて
いることを特徴としている。
【0025】即ち、請求項3の発明では、サセプタを支
持する支持部が、前記サセプタの荷重に逆らう方向に向
けて所定のガスを噴出させるガス浮上手段を備えている
が、これにより、サセプタの荷重(支持部に掛かる)が
減少する。好ましくは、このガス浮上手段によりサセプ
タを浮き上がらせて支持部との接触を断った状態でガス
流形成手段によりガス流を形成させて回転羽部材にサセ
プタを回転させることにより、サセプタと保持機構との
間の摩擦をほぼなくして、サセプタの回転をスムーズに
するものとしている。
【0026】この浮上手段は、少なくとも支持部に掛か
るサセプタの荷重を減少させ、好ましくは、サセプタを
浮き上がらせて支持部との接触を断つものであり、例え
ば、サセプタを支持する支持部自体がサセプタの被噴射
面(支持面)に向かってガスを噴射してサセプタを浮き
上がらせる構成が挙げられる。この場合は、支持部をノ
ズルと兼用できる利点がある。また、支持部とは別に設
けられサセプタの被噴射面部と対峙する位置に単独又は
複数のガス噴射ノズルを備える構成が挙げられるが、ノ
ズルを自由に配置したり、改造が容易な利点がある。
【0027】また、請求項4の発明は、請求項1〜3の
いずれか1項に記載のエピタキシャル成長炉において、
前記摩擦低減手段は、前記保持機構の支持部に回転軸受
け部を備えてなるものであることを特徴としている。
【0028】即ち、請求項4の発明では、サセプタを支
持する支持部をボール軸受けやローラ軸受けなどのよう
な回転軸受け構造とすることにより、サセプタの回転時
に生じる摩擦をより一層低減できる。尚、この回転軸受
け部は、摩擦低減手段として単独で用いてもよいし、小
突起部又は/及び浮上手段と共に用いてもよい。
【0029】また、請求項5の発明は、請求項1〜4の
いずれか1項に記載のエピタキシャル成長炉において、
前記保持機構はウエハ面が鉛直になるように前記サセプ
タを保持するものであり、前記ガス形成手段は、前記ウ
エハの裏面側に沿って下方から上方に向かってガス流を
形成させるものであり、前記摩擦低減手段は、前記保持
機構の支持部のうち、前記サセプタの側面に対峙する位
置に設けられていることを特徴としている。
【0030】即ち、請求項5のエピタキシャル成長炉
は、保持機構が半導体ウエハ基板を縦にした状態となる
ようにサセプタを保持する、いわゆる縦型のものであ
り、縦型の成長炉は、重力の作用によりサセプタに係る
荷重がサセプタと保持機構との接触点に集中して摩擦が
大きくなり易い。本発明ではガス流形成手段が下方から
上方に向かって流れるガス流を形成させることにより、
サセプタに浮力を与えて前記摩擦を低減している。
【0031】それだけでなく、サセプタの荷重が掛かる
側面に対峙する位置に摩擦低減手段、言い換えるとサセ
プタを略点接触で保持する支持部又は/及びガス噴射に
よりサセプタを浮き上がらせる支持部を設ける構成とす
ることで、更に前記摩擦力を効果的に低減してサセプタ
をより一層スムーズに回転させることを可能としてい
る。
【0032】特にガス噴射ノズルをサセプタの側面に対
峙する位置に設けた場合、好ましくは、サセプタが浮き
上がり、他との接触点を持たない状態となる。従って、
保持機構との摩擦がなくなるので、サセプタ他の回転が
より一層スムーズになる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について、図示例とともに説明する。図1は、本発明を
縦型のエピタキシャル成長炉に適用した際の一実施形態
を示す概念図であり、図1(a)は側断面図、図1
(b)は図1(a)におけるサセプタ部分の拡大図であ
る。図2は、この実施形態におけるサセプタ2と保持機
構であるガイド板3との接触状態を示す概略説明図であ
る。
【0034】この実施形態では、図1(a)に示したよ
うに、成長炉内がサセプタ保持機構であるガイド板3に
より反応室4aと回転室4bとに二分され、ガス流形成
手段であるガス供給機構6が、反応室4a内には基準ガ
スと材料ガスとからなる反応ガスをエピタキシャル成長
させるのに最も好ましい流速で供給して反応ガス流を形
成させ、回転室4b内には基準ガスのみをサセプタ2の
回転速度がエピタキシャル成長させるのに最も好ましい
流速で供給して基準ガス流を形成させている。
【0035】ガイド板3は、円形の孔部を有する板状部
材であり、この円形の孔部周縁には摩擦低減手段とし
て、サセプタを複数箇所で点接触で支持する複数のボー
ル軸受9a〜9lが設けられている。
【0036】サセプタ2は、略円板状部材であり、一方
の面側に半導体ウエハ基板の載置面を有し、他方の面側
には回転羽部材である複数のフィン1a〜1hが向きを
揃えて周設されている。フィン1a〜1hは、図2に示
したように、「くの字」型の断面を有する構造であり、
サセプタ2がガイド板3の穴の中に回転可能に嵌め込ま
れたときに回転室4b内に突出した状態で配される。
【0037】このフィン1a〜1hは、断面が「くの
字」型であるため、図2での1eのようにフィンの裏面
がガス流と対面していれば、ガス流を最大限に受けて空
気抵抗が大きくなり、逆に図2での1aのように表面が
ガス流と対面していれば、ガス流に逆らわずにガス流を
逃すので、空気抵抗が小さくなる。
【0038】従って、これらフィン1a〜1hが受ける
空気抵抗は、ガス流に対する向きによりそれぞれ異な
り、サセプタ2は、これらフィン1a〜1hが夫々受け
る空気抵抗の相対的な差により矢印A方向に回転する構
成となっている。
【0039】また、サセプタの側面には、図1(b)に
示したように溝8が設けられており、この溝8内にガイ
ド板3の孔部周縁が嵌め込まれる。このとき、孔部周縁
に設けられたボール軸受9a〜9lがそれぞれサセプタ
と点で接触して支持するので、図2に示したようにサセ
プタと孔部周縁との接触面積が極僅かとなり、また、サ
セプタの回転時に生じる摩擦を緩和する。
【0040】このようなサセプタ支持状態で、ガス供給
機構6が回転室4b内に矢印Bに示した下方から上方に
向かう基準ガスの流れを生じさせると、フィン1a〜1
hが夫々受ける空気抵抗の相対的な差によりサセプタが
矢印A方向に回転するが、このとき摩擦による回転力の
損失が極力少なくなる。
【0041】尚、本実施形態では、フィンの形状を「く
の字」型としたが、フィンの表裏で受ける空気抵抗が異
なる形状のものであればサセプタを回転させることがで
きるので、この実施形態に限らず採用することができ
る。例えば、図4に示すように、フィンの形状を「Uの
字」型とすることもできる。
【0042】また、図5に示すように、サセプタ2の裏
面であって、周設されたフィンの内側に、円筒状部材1
1を設けても良い。この場合には、円筒状部材11の下
部の壁面でガス流から浮上力を受けるため、サセプタ2
を浮上することが容易となる。
【0043】また、このような円筒状部材11を設けた
場合には、図5に示すようにフィンの形状を平板形状と
しても良い。この場合には、平板状のフィンと円筒状部
材11の壁面のなす形状が、略「くの字」型となるた
め、図2でフィンの形状を「くの字」型とした場合と同
様に、フィン1a〜1hが夫々受ける空気抵抗の相対的
な差により、サセプタ2は矢印A方向に回転する。
【0044】図1には縦型のエピタキシャル成長炉に適
用した例を挙げているが勿論、これに限らず横型のエピ
タキシャル成長炉にも適用できることはいうまでもな
い。
【0045】このようなエピタキシャル成長炉構成で
は、反応室4a内と回転室4b内に基準ガスとして水素
ガスを充填させてから半導体ウエハ基板5をロボットハ
ンドのようなウエハ搬送手段(図示しない)によりサセ
プタ2にセットし、赤外線ヒータ7により炉内の温度を
約1000℃まで上昇させる。この時、半導体ウエハ基
板5の裏面側には複雑な機構が存在しないので部分的に
熱伝導性が損なわれることなく半導体ウエハ基板5全体
にほぼ均一に熱を伝えることができる。
【0046】炉内の温度が約1000℃に達したら、エ
アーコンディショナー6が反応室4a内にはシリコンソ
ースガスを含んだ反応ガスをエピタキシャル成長に最も
適した流速で供給すると同時に回転室4b内には、水素
ガスをサセプタ2の回転速度が最も好ましい速度となる
流速で供給する。これにより、膜厚及び面内の抵抗率が
均一なエピタキシャル膜が形成される。
【0047】このとき、サセプタ回転の際に生じる摩擦
が極僅かであるので、ガス供給機構6が形成するガス流
を余分に強くするなどの必要がなく、ガス供給機構6に
かける負担を小さくすることができる。
【0048】所望のエピタキシャル膜が得られたら、ロ
ボットハンドのようなウエハ搬送手段(図示しない)に
より炉内から取り出してウエハカセット(図示せず)内
に収める。
【0049】また、図3は、サセプタ2とガイド部3と
の別の接触状態を示す概略説明図であり、図3(a)
は、サセプタを裏面側から見た概略図であり、図3
(b)は、図3(a)の部分概略図である。尚、他の構
成部分は図1で説明したものと同様とする。
【0050】この実施形態では、ガイド部3の円形の孔
部周縁に設ける支持部として複数の微小なガス噴射ノズ
ル10a〜10lを備えるものとし、このガス噴射ノズ
ルからガスが噴射されていないときには、ノズル部分が
点接触によってサセプタ2を支持するものとしている。
【0051】ガス供給機構6からガスが供給されていな
いときは、サセプタは、図3(a)に示したように円形
の孔部下部領域のガス噴射ノズル10b〜10fにより
点接触により支持されている。エピタキシャル成長の際
にガス供給機構6からガスが供給されると共に、ガス噴
射ノズル10a〜10lからガスが噴射されると、サセ
プタ2がガス噴射ノズルから噴射されたガス流により円
形の孔部周縁から浮き上がり、この状態で回転する。そ
のため、サセプタの回転時に生じる摩擦が生じず、摩擦
による回転力の損失がないという利点を有する。
【0052】尚、この実施形態によるエピタキシャル成
長も、ガス供給機構6が回転室4b内にエアを供給する
と同時にガス噴射ノズルからガスを噴射させる構成とす
る以外は、上述とほぼ同様の手順で行うことができる。
【0053】
【発明の効果】このように、本発明では、簡単な構成の
回転機構で半導体ウエハ基板を回転できるエピタキシャ
ル成長炉が得られる。また、構造が簡単であることか
ら、半導体ウエハ基板を裏面側から加熱した際にも均一
に熱が伝わり易いので、大口径半導体ウエハ基板であっ
ても全面均一に熱を伝えることができるという利点もあ
る。更に、回転機構が反応室内に収まる程度にできるの
でコンパクトなエピタキシャル成長炉が得られる。
【0054】また、半導体ウエハ基板を回転させるため
に、例えば、モータなどの機械的手段が不要であるの
で、機械的手段からの金属やパーティクルなどによる汚
染の心配もないという効果もある。
【0055】さらに、サセプタと保持機構との間に生じ
る摩擦を小さくする摩擦低減手段を備えているため、サ
セプタの回転がスムーズであり、摩擦による回転力の損
失が少ないだけでなく、摩擦が少ない分だけガス流の流
圧を下げることができるので少ない流体エネルギーでサ
セプタを回転させることができ、回転効率が良好とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を縦型のエピタキシャル成長炉に適用し
た際の一実施形態を示す概念図である。
【図2】図1の実施形態におけるサセプタ2とガイド部
3との接触状態を示す概略説明図である。
【図3】サセプタ2とガイド部3との別の接触状態を示
す概略説明図である。
【図4】U字型のフィンを有するサセプタの概略構成図
である。
【図5】平板形状のフィン及びフィンの内側に円筒状部
材及びのガス流遮断部を有するサセプタの概略構成図で
ある。
【符号の説明】
1a〜1h フィン 2 サセプタ 3 ガイド 4a 反応室 4b 回転室 5 半導体ウエハ基板 6 ガス供給機構 7 赤外線ヒータ 8 溝 9a〜9l ボール軸受 10a〜10l ガス噴射ノズル 11 円筒状部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 和俊 群馬県安中市中野谷555番地の1 株式会 社スーパーシリコン研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウエハ基板を材料ガスを含んだ反
    応ガス雰囲気中で予め定められた成長温度に加熱した状
    態で維持することによりエピタキシャル成長させるエピ
    タキシャル成長炉において、 前記ウエハ基板を保持するサセプタと、 該サセプタを回転自在に保持する保持機構と、 前記保持機構で保持される前記サセプタの裏面側に予め
    定めた方向のガス流を形成させるガス流形成手段と、 該ガス流形成手段からのガス流を受けて前記サセプタを
    特定方向に回転させる回転羽部材とを備え前記保持機構
    は、前記サセプタと接触する支持部に、前記サセプタ回
    転時の摩擦抵抗を抑える摩擦低減手段を備えていること
    を特徴とするエピタキシャル成長炉。
  2. 【請求項2】 前記摩擦低減手段は、前記保持機構の支
    持部のうち少なくとも前記サセプタの荷重がかかる接触
    部であって、該接触部は前記サセプタを略点接触で支持
    する複数の小突起部で構成されていることを特徴とする
    請求項1に記載のエピタキシャル成長炉。
  3. 【請求項3】 前記摩擦低減手段は、前記保持機構の支
    持部において、前記サセプタの荷重に逆らう方向に所定
    のガスを噴出させて前記サセプタに浮上力を与えるガス
    浮上手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2
    に記載のエピタキシャル成長炉。
  4. 【請求項4】 前記摩擦低減手段は、前記保持機構の支
    持部に回転軸受け部を備えてなるものであることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエピタキシ
    ャル成長炉。
  5. 【請求項5】 前記保持機構はウエハ面が鉛直になるよ
    うに前記サセプタを保持するものであり、 前記ガス形成手段は、前記ウエハの裏面側に沿って下方
    から上方に向かってガス流を形成させるものであり、 前記摩擦低減手段は、前記保持機構の支持部のうち、前
    記サセプタの側面に対峙する位置に設けられていること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエピ
    タキシャル成長炉。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112117225A (zh) * 2020-09-23 2020-12-22 北京北方华创微电子装备有限公司 一种半导体外延设备及其基座组件
CN113913789A (zh) * 2021-10-12 2022-01-11 季华实验室 一种托盘基座、气流驱动装置及外延设备的反应室机构
KR20220131765A (ko) * 2021-03-22 2022-09-29 김용한 질화갈륨 기판의 제조 장치

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