JPH11115668A - インストルメントパネル - Google Patents

インストルメントパネル

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JPH11115668A
JPH11115668A JP9279116A JP27911697A JPH11115668A JP H11115668 A JPH11115668 A JP H11115668A JP 9279116 A JP9279116 A JP 9279116A JP 27911697 A JP27911697 A JP 27911697A JP H11115668 A JPH11115668 A JP H11115668A
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JP
Japan
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layer
lid
instrument panel
main body
kgf
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Withdrawn
Application number
JP9279116A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuhiro Ueno
樹広 上野
Akiyoshi Nagano
昭義 永野
Atsushi Goto
篤 後藤
Akio Nakano
明雄 中野
Kenichi Furuta
剣一 古田
Minoru Toda
稔 戸田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓋部がエアバッグ飛び出し時のバッグ展開特
性に影響を与えるおそれのないヒンジ特性を有し、しか
も、成形性等の他の物性にも悪影響を与えずに製造でき
る蓋部を備えたインストルメントパネルを提供するこ
と。 【解決手段】 本体部22とエアバッグ用の蓋体部24
とを備えたインストルメントパネル20。本体部22と
蓋体部24が、蓋体部24の表面側から本体部22の表
面側にわたって意匠シートをインサートとして一体成形
されている。意匠シート40は、バリア層42、発泡層
44及びスキン層46の三層構造とされている。蓋体部
24の基材層24aは、熱可塑性エラストマーで形成さ
れている。また、ヒンジ部における各層の肉厚が、蓋体
部基材層:1mm以上、バリア層:0.8mm以上、発泡
層:1.5mm以上、スキン層:0.4mm以上であり、か
つ、ヒンジ部の90°曲げ抵抗強さが0.4kgf /cm
(3.9N/cm)以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エアバッグ装置が
組み付けられるインストルメントパネルに関する。
【0002】本明細書で、「90°曲げ抵抗強さ」と
は、図1に示す如く、矩形の試験片12を50cmの長さ
を残して元部側の下面を板金アングル14で上面を板金
帯板14、15で把持し、同様に先端側を板金帯板1
5、15で把持して、先端側をプッシュプルゲージ16
で結合させた、先端部が円弧を描くように90°まで引
っ張ったときの最大強さを、試験片12の幅Wで除した
値である。単位は、kgf /cm(N/cm)である。
【0003】
【従来の技術】従来、この種のインストルメントパネル
としては、例えば、特開平5−162603号公報に記
載されているインストルメントパネル(以下「インパ
ネ」と略す。)がある。
【0004】その構成は、インパネ本体部(本体部)と
エアバッグ用の蓋体部とを包含し、インパネ本体部と蓋
体部とは形態保持性を有する熱可塑性樹脂で、表面側が
略面一となるように一体成形され、蓋体部は、エアバッ
グ作動時に、展開してエアバッグ飛び出し口を形成する
扉部と、該扉部を展開可能にその周囲部に形成されるヒ
ンジ部及び破断予定部を含み、該破断予定部は蓋体部の
裏面側が刻設されて薄肉に形成されている。
【0005】このようなインパネでは、インパネ本体部
としては、耐候性・耐熱性とともに十分な耐衝撃性・形
態保持性を確保する必要がある。
【0006】一方、エアバッグ作動時に破断する破断予
定部としては、破砕片を生じさせない破断性が必要とな
り、扉部の展開支点となるヒンジ部としては、柔軟性
(fle-xiblity)とともに所定の引張強度が必要となる。
【0007】しかし、上記形態保持性・耐衝撃性の確保
のために、インパネ本体部とともに蓋体部を曲げ剛性(s
tiffness) 及び靱性(toughness)が高い繊維強化ポリプ
ロピレン(FRPP)等の繊維強化熱可塑性樹脂(FR
TP)で成形した場合、破断予定部の破断性及びヒンジ
部の屈曲性は薄肉化である程度対応できるが、薄肉化し
た場合、ヒンジ部の引張り強度の確保が困難となる。
【0008】このため、扉部の引張強度を確保するため
に、ヒンジ部にアラミド繊維(芳香族ポリアミド繊維)
等からなる強靱で可撓性を有したネット等の補強材を埋
設させていた。
【0009】しかし、このような補強材を利用する場合
には、インパネを成形する際、作業者が手作業でいちい
ち可撓性を有したストラップ状の補強材を成形型の所定
位置(ヒンジ部)のみにセットする必要があり、インパ
ネ等のインストルメントパネルの製造工数が嵩んだ。
【0010】そこで、本発明者らは、インストルメント
パネルに必要な剛性と、エアバッグ作動時の扉部ヒンジ
部に必要な屈曲性・引張強度の両者の確保して、容易に
製造することができるインストルメントパネルを提供す
ることを目的として、インストルメントパネルの本体部
を硬質熱可塑性樹脂で、蓋体部を該硬質熱可塑性樹脂と
相溶性を有する熱可塑性エラストマーで形成し、更に
は、本体部と蓋体部の表面側に連続する意匠シートで形
成する技術を提案した(特開平9−2187号公報参
照)。
【0011】そして、上記公報に記載のエアバッグ用の
蓋部は、屈曲性を備えた熱可塑性エラストマーで形成す
るため、ヒンジ部と一般部は略同一肉厚に形成すること
を予定している(公報図1・5参照)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ヒンジ部を一
般部と略同一肉厚に形成した場合、エアバッグ飛び出し
時のバッグ展開特性に影響を与えるおそれがあり、昨今
のエアバッグ飛び出し時のバッグ展開特性向上の要求に
は応え難いことが分かった。
【0013】本発明は、上記にかんがみて、蓋部がエア
バッグ飛び出し時のバッグ展開特性に影響を与えるおそ
れのないヒンジ特性(屈曲特性)を有し、しかも、成形
性等の他の物性にも悪影響を与えずに製造できるインス
トルメントパネルを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明者らは、鋭意開発する過程で、また、エア
バッグ飛び出し時のバッグ展開特性に影響を与えないた
めには、蓋体部のヒンジ部の90°曲げ抵抗強さを約
0.4kgf /cm(3.9N/cm)以下に設計することが
必要であることが見出し、下記構成のインストルメント
パネルに想到した。
【0015】本体部と、本体部に周囲を囲まれ、かつ、
本体部と表面側を面一となるよう一体成形され、折畳み
状態のエアバッグを覆う蓋体部とを備え、蓋体部は、エ
アバッグ作動時に、展開してエアバッグ飛び出し口を形
成する扉部と、該扉部を展開可能にその周囲部に形成さ
れるヒンジ部及び破断予定部を含む構成のインストルメ
ントパネルであって、蓋体部と本体部が、蓋体部の表面
側から本体部の表面側にわたって意匠シートをインサー
トとして一体成形され、該意匠シートは、バリア層、発
泡層、及びスキン層の三層構造とされ、本体部の基材層
及び蓋体部の基材層は、それぞれ、硬質熱可塑性樹脂及
び、該硬質熱可塑性樹脂と熱融着可能な熱可塑性エラス
トマーで形成されるとともに、意匠シートのバリア層
は、硬質熱可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマーと熱融
着可能な材料で形成されているものであり、ヒンジ部に
おける各層の肉厚が、蓋体部基材層:1mm以上、バリア
層:0.8mm以上、発泡層:1.5mm以上、スキン層:
0.4mm以上とされ、かつ、ヒンジ部の90°曲げ抵抗
強さが0.4kgf /cm(3.9N/cm)以下の要件を満
足するものであることを特徴とする。
【0016】
【発明の作用・効果】本発明に係るインストルメントパ
ネルは、蓋体部基材層を形成する熱可塑性樹脂を熱可塑
性エラストマーとするとともに、ヒンジ部における各層
の肉厚を、蓋体部基材層:1mm以上、バリア層:0.8
mm以上、発泡層:1.5mm以上、スキン層:0.4mm以
上とし、かつ、ヒンジ部の90°曲げ抵抗強さが0.4
kgf /cm(3.9N/cm)以下の要件を満足するものと
することにより、蓋部におけるヒンジ部が、エアバッグ
飛び出し時の展開特性に影響を与えるおそれのないヒン
ジ特性(柔軟性)を有するとともに、生産性・他の物性
に悪影響を与えずに製造可能となる。
【0017】
【実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面に基づ
いて説明する。
【0018】(1) 本実施形態のインストルメントパネル
(以下「インパネ」と略す。)20は、図2〜3に示す
ように、本体部22とエアバッグ用の蓋体部24とを包
含し、本体部22及び蓋体部24は、表面側で略面一と
なるよう一体成形されている。
【0019】蓋体部24は、エアバッグ作動時に、展開
してエアバッグ飛び出し口を形成する扉部26と、該扉
部26を展開可能にその周囲部に形成されるヒンジ部2
8及び破断予定部30を含む。ヒンジ部28は蓋体部2
4の裏面側が刻設されて薄肉に形成されている。なお、
ヒンジ部28の刻設は、通常、金型成形時に附形して凹
溝28aを形成することにより行う。該凹溝28aの幅
は、通常、1〜20mmとする。
【0020】破断予定部30は、本実施形態の場合、上
方から見て、チャンネル状に形成され、チャンネルの開
口端間の部位に、ヒンジ部28が配され、片開きの構成
であるが、H字形として両開きの構成としても良い。な
お、破断予定部30の刻設は、ヒンジ部28の場合と同
様、凹溝30aを形成して、一次刻設を行い、成形後
に、超音波ウェルダ・刃物等でカットして、二次刻設を
してスリット溝を形成する。この際、カット溝は、ミシ
ン目状、例えば、カット40mm、未カット4mmとする。
また、本実施形態のインパネ20には、蓋体部24の裏
面周囲に角筒状の取り付け壁32が形成されている。更
に、該取り付け壁32は、前後壁が平行なものでも良い
が、成形性の見地(スライドコア機構の簡易・小型化)
から、後取り付け壁33が、型抜き方向と同一方向に形
成された斜設壁とされているが、前取り付け壁34は、
インパネ20の前側に空調ダクトを配する関係上、略直
立壁とされている。なお、33a,34aは、それぞ
れ、インパネ取り付け用の係合孔であり、36は後取り
付け壁の補強リブである。
【0021】(2) 本体部22と蓋体部24とが、蓋体部
24の表面側から本体部22の表面側にわたって意匠シ
ート40をインサートとして一体成形されている。そし
て、意匠シート40は、バリア層42、発泡層44及び
スキン層46との三層構造とされている。そして、本体
部22の基材層22a及び蓋体部24の基材層24a
は、それぞれ、硬質熱可塑性樹脂及び、該熱可塑性樹脂
と熱融着可能な熱可塑性エラストマーで形成される。
【0022】(3) 上記本体部基材層22aを形成する硬
質熱可塑性樹脂としては、形状保持性・耐低温性を担保
するため、通常、補強性充填材配合プラスチック材料
で、曲げ弾性率約20000〜30000kgf/cm2 (1
960〜2940MPa)、望ましくは、23000〜
27000kgf/cm2 (2254〜2646MPa)とす
る。具体的には、軽量性等の見地から、ガラス繊維強化
オレフィン系樹脂、更には具体的にはガラス繊維強化ポ
リプロピレン(GRPP)を好適に使用できる。そし
て、本体部基材層22aの肉厚は、通常、2.5〜3.
5mmとする。
【0023】(4) 上記蓋体部基材層22aは、形状保持
性及びヒンジ特性を担保するために、曲げ弾性率150
0〜6000kgf/cm2 (147〜588MPa)MP
a、望ましくは2500〜4000kgf/cm2 (245〜
392MPa)の熱可塑性エラストマーで形成する。
【0024】本体部基材層22aがGRPPの場合、通
常、同じ非極性材料であるオレフィン系TPEまたはス
チレン系TPEとする。
【0025】オレフィン系TPEとしては、ブレンドタ
イプ、重合タイプ、部分架橋ブレンドタイプ、完全架橋
ブレンドタイプ、ハロゲン変性ポリオレフィン、PP/
PEアロイ等が使用可能である。
【0026】また、バリア層42を形成するスチレン系
TPEとしては、スチレン系TPEとしては、スチレン
・エチレン・ブチレン・ブロックコポリマー(SEB
S)、スチレン・イソプレン・ブロックコポリマー(S
IS)、スチレン・ブタジエン・ブロックコポリマー
(SBS)、スチレン・エチレン・プロピレン・ブロッ
クコポリマー(SEPS)がある。
【0027】ここで、蓋体部基材層22aの一般部厚み
は通常2.5〜3.2mm、ヒンジ部28は裏側から刻設
されて一般部より薄く、厚みは1mm以上、通常、1〜2
mm、望ましくは、1.5mm前後とする。
【0028】ヒンジ部厚みが1mm未満では、蓋体部成形
時に、材料はヒンジ部28を介して蓋体部周璧、即ち、
取り付け壁32まで材料が円滑に流れず、成形性が低下
する。
【0029】(5) そして、意匠シート40の各構成は下
記のとおりとする。
【0030】バリア層42は、本体部22や蓋体部1
2を射出成形で形成する場合の、その射出材料の圧力や
熱から、スキン層46や発泡層44を保護するために設
けられるものである。
【0031】そして、該バリア層42は、本体部基材層
22aを形成する硬質熱可塑性樹脂及び蓋体部基材層2
4aを形成する熱可塑性エラストマーと熱融着可能な材
料で形成されている。即ち、各基材層材料が非極性材料
及び極性材料にそれぞれ対応させて、バリア層42を、
非極性材料及び極性材料とする。
【0032】例えば、本体部基材層22aがGRPP、
蓋体部基材層24aの形成材料がオレフィン系TPEと
した場合、バリア層42は、同じ非極性材料であるオレ
フィン系TPEまたはスチレン系TPEとする。
【0033】上記オレフィン系TPEやスチレン系TP
Eは、蓋体部基材層で例示してタイプのもので、曲げ弾
性率が高めのもの、即ち、3500〜15000kgf/cm
2 (343〜1470MPa)、望ましくは5000〜
10000kgf/cm2 (490〜980MPa)のものを
使用する。
【0034】そして、バリア層42の肉厚は0.8mm以
上、通常、0.8〜1.5mm、望ましくは、0.9〜
1.2mmとする。0.8mm未満では、バリア層の作用、
基材層22aの射出成形時に発泡層44を材料熱や材料
圧から保護する作用を奏し難くなる。
【0035】発泡層44は、インストルメントパネル
20にソフト感を付与するもので、材料としては、バリ
ア層42を非極性材料とした場合、接着性等の見地か
ら、発泡PP、発泡PE等が望ましい。
【0036】そして、発泡層44の肉厚は、1.5mm以
上、通常、1.5〜4mm、望ましくは2〜3mmとする。
1.5mm未満では、発泡層44がクッション作用を奏し
難くなる。
【0037】スキン層46は、インパネ20の表面保
護機能を担うもので、通常、前述のオレフィン系TPE
またはスチレン系TPEを使用でき、発泡層44のソフ
ト感を阻害しない見地から、曲げ弾性率が本体基材層2
4aより低いもの、即ち、曲げ弾性率200〜800kg
f/cm2 (19.6〜39.2MPa)、望ましくは30
0〜600kgf/cm2 (19.6〜39.2MPa)のも
のを使用する。
【0038】そして、スキン層46の肉厚は0.4mm以
上、通常、0.4〜1mm、望ましくは0.5〜0.8mm
とする。0.4mm未満では、耐油性、耐擦傷性等をイン
パネ20の表面に担保し難くなる。
【0039】(6) そして、本発明では、蓋体部24のヒ
ンジ部28に、エアバッグ飛び出し時のバッグ展開特性
に影響を与えないために、ヒンジ部28の90°曲げ抵
抗強さが0.4kgf /cm(3.9N/cm)以下、望まし
くは、0.35kgf /cm(3.4N/cm)とする必要が
ある。
【0040】ヒンジ部28の90°曲げ抵抗強さが0.
4kgf /cm(3.9N/cm)以下とするためには、蓋体
部基材層24a、バリア層42及びスキン層46を、前
記のような材料及び曲げ弾性率がのような範囲にある材
料で形成することにより、容易に達成できると共に、ヒ
ンジ部28に所定の引張強度も付与できる。
【0041】ここでは、ヒンジ部28は薄肉にして、上
記曲げ抵抗強さ以下に容易に調整できるようにしている
が、蓋体部基材層24aに超音波ウェルダ等で切り込み
を入れたり、更には、最大曲げ弾性率を有するバリア層
42の曲げ弾性率を低下させたりすること等、他の手段
により調整してもよい。
【0042】(7) 上記実施形態のインパネ20は、従来
と同様にして製造する。即ち、あらかじめ、真空成形等
により附形しておいた意匠シート17を、割型からなる
金型にセットして、型閉により形成される製品キャビテ
ィに、本体部基材層22a、蓋体部基材層24aの各熱
可塑性樹脂材料を順次射出し、硬化後、型開き・離型
後、トリミングする。
【0043】このように製造したインパネ20は、下記
のようにして、蓋体部24が、エアバッグ装置50の上
方に位置するように取付ける。
【0044】該エアバッグ装置50は、エアバッグ5
2、インフレータ54、デフューザ56からなるエアバ
ッグモジュールを、デフューザ56のフランジ部56a
を介して、上方開口のバッグケース58のフランジ部5
8aにねじ止め59等により一体化されている構成であ
る。
【0045】この一体化されたエアバッグ装置50は、
車体側の補強パイプ60に固定された補強ブラケット6
2に、バッグケース58を介して取り付けられる。
【0046】そして、インパネ20の取り付け壁32
を、バッグケース58の支持壁部60の内側に強制嵌合
させることにより、支持壁60に形成された各係合爪6
2、63等を、取り付け壁32の係合孔33a,34a
等に係合させて、インパネ20の蓋体部24近傍の車体
への保持を行う。インパネ20の他部は、図示しない車
体側からの取り付けブラケット等にねじ固定等して保持
する。なお、インパネ20には、車両に装着する際、所
定の計器等を配設させることとなる。
【0047】そして、所定時、インフレータ54からガ
スが吐出されれば、そのガスがデフューザ56のガス流
通孔56aを経てエアバッグ52内に流入され、エアバ
ッグ52は、破断予定部30を破断させて、ヒンジ部2
8を回転中心として扉部26を開かせ、大きく膨張する
こととなる。
【0048】(4) 以上のように、この本実施形態のイン
パネ20では、蓋体部基材層24aが熱可塑性エラスト
マーで形成されるとともに、ヒンジ部の90°曲げ抵抗
強さが0.4kgf /cm(3.9N/cm)以下とされてい
るため、蓋体部24がエアバッグ52の飛び出し時、展
開特性に悪影響を与えることがない。
【0049】また、蓋体部基材層24aは、熱可塑性エ
ラストマーで形成されているが、相対的に大きな引っ張
り強さを備えたバリア層42の存在により、ヒンジ部2
8が破断するようなことはない。
【0050】また、破断予定部14は、意匠シートのバ
リア層42を越えて刻設されているため、支障無く破断
させることができる。また、意匠シート40のバリア層
42を形成する材料は、本体部22及び蓋体部24の成
形材料と熱融着可能な材料で形成されているため、接合
力が高く、剥れ等は生じない。
【0051】ちなみに、蓋体部基材層24a(一般部3
mm、ヒンジ部1.5mm)をオレフィン系TPE(曲げ弾
性率:3200kgf/cm2 (3145MPa))、意匠シ
ート40のバリア層42(1.0mm)をPP(曲げ弾性
率:7200kgf/cm2 (706MPa))、発泡層44
(2.2mm)を発泡PP、スキン層46(0.7mm)の
オレフィン系TPE(曲げ弾性率:400kgf/cm2 (7
06MPa))で、それぞれ括弧内の肉厚になるように
成形した、複層シート(W=18cm)について、図1に
示す方法で90°曲げ抵抗値を測定したところ560kg
f (55N)、即ち、約0.31kgf /cm(3N/cm)
であった。
【0052】また、同一構成で成形したインストルメン
トパネルをエアバッグ装置に装着してエアバッグ展開試
験を行ったところ、扉部は、ヒンジ部を中心として円滑
に回動して開き、バッグの展開特性に実質的な影響を与
えなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の必須特性値である「90°曲げ抵抗強
さ」の測定方法の説明図
【図2】本発明を適用するインパネの全体斜視図
【図3】図2における3−3線部位における本発明の一
実施形態における部分断面図
【図4】図3における4部位の拡大詳細断面図
【符号の説明】
10…インストルメントパネル(インパネ)、 22…本体部、 22a…本体部基材層 24…蓋体部、 24a…蓋体部基材層 26…扉部、 28…ヒンジ部、 30…破断予定部、 40…意匠シート、 42…バリア層、 44…発泡層、 46…スキン層、 50…エアバッグ装置、 52…エアバッグ、 58…バッグケース。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 篤 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 中野 明雄 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 古田 剣一 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 戸田 稔 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体部とエアバッグ用の蓋体部とを包含
    し、前記本体部と蓋体部とは表面側で略面一となるよう
    一体成形され、 前記蓋体部は、エアバッグ作動時に、展開してエアバッ
    グ飛び出し口を形成する扉部と、該扉部を展開可能にそ
    の周囲部に形成されるヒンジ部及び破断予定部を含むイ
    ンストルメントパネルであって、 前記本体部と前記蓋体部が、前記蓋体部の表面側から本
    体部の表面側にわたって意匠シートをインサートとして
    一体成形され、 該意匠シートは、バリア層、発泡層及びスキン層の三層
    構造とされ、 前記本体部の基材層及び前記蓋体部の基材層は、それぞ
    れ、硬質熱可塑性樹脂及び、該熱可塑性樹脂と熱融着可
    能な熱可塑性エラストマーで形成されるとともに、 前記意匠シートのバリア層は、前記硬質熱可塑性樹脂及
    び前記熱可塑性エラストマーと熱融着可能な材料で形成
    されているものであり、 前記ヒンジ部における各層の肉厚が、 前記蓋体部基材層:1mm以上、前記バリア層:0.8mm
    以上、前記発泡層:1.5mm以上、前記スキン層:0.
    4mm以上とされ、かつ、 前記ヒンジ部の90°曲げ抵抗強さが0.4kgf /cm
    (3.9N/cm)以下の要件を満足するものであること
    を特徴とするエアバッグ用蓋体付きインストルメントパ
    ネル。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記蓋体部基材層
    が、曲げ弾性率1500〜6000kgf/cm2 (147〜
    588MPa)を示す熱可塑性エラストマー材料で形成
    されていることを特徴とするインストルメントパネル
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記バリア層が、曲
    げ弾性率3500〜15000kgf/cm2 (343〜14
    70MPa)を示す熱可塑性樹脂材料で形成されている
    ことを特徴とするインストルメントパネル
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記スキン層が、曲
    げ弾性率200〜800kgf/cm2 (19.6〜39.2
    MPa)を示す軟質熱可塑性樹脂材料で形成されている
    ことを特徴とするインストルメントパネル
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100777677B1 (ko) 2006-05-18 2007-11-28 덕양산업 주식회사 다층구조 압출 발포 시트를 적용한 인스트루먼트 판넬 및 그 제조방법
JP2008120150A (ja) * 2006-11-09 2008-05-29 Suiryo Plastics Co Ltd エアバッグ用リテーナ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100777677B1 (ko) 2006-05-18 2007-11-28 덕양산업 주식회사 다층구조 압출 발포 시트를 적용한 인스트루먼트 판넬 및 그 제조방법
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