JPH1111513A - 少量の流体を分与するための分与装置 - Google Patents

少量の流体を分与するための分与装置

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JPH1111513A
JPH1111513A JP10108308A JP10830898A JPH1111513A JP H1111513 A JPH1111513 A JP H1111513A JP 10108308 A JP10108308 A JP 10108308A JP 10830898 A JP10830898 A JP 10830898A JP H1111513 A JPH1111513 A JP H1111513A
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container
dispensing
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JP10108308A
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Michael Fritz
フリッツ ミハエル
Heinz Macho
マホー ハインツ
Helmut Rinkel
リンケル ヘルムート
Juergen Schwab
シュワブ ユルゲン
Georg Arras
アラス ゲオルク
Klaus Oswald
オスバルト クラウス
Alfred Schaffner
シャフナー アルフレート
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    • B01L3/02Burettes; Pipettes
    • B01L3/0282Burettes; Pipettes mounted within a receptacle
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    • A61B5/150015Source of blood
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    • A61B5/150007Details
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少量の流体を簡単で信頼性の高い取扱方法に
よって分与するための分与装置を提供する。 【解決手段】 内壁に接端細管を挿入した圧縮可能なバ
ルーンで構成し、細管の一端がバルーンの内部と通じ、
他端が外部空間と通じている、少量の流体を分与するた
めの分与装置。バルーンは、バルーンの内部空間と外部
空間を繋ぐ少なくとも1つの開口部を有している。開口
部は、バルーンを圧縮すると細管に含まれる流体が排出
されるように設計した流動抵抗を有している。本発明は
また、流体のを測量して分与するためのシステムと方法
を包含している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細管の一端がバル
ーンの内部空間に通じ、細管の他端が外部空間に通じる
形で接端細管(end−to−end capilla
ry)をその壁面に挿入した圧縮可能なバルーンを含
む、少量の流体を分与するための分与装置を提供する。
バルーンはまた、バルーンの内部空間と外部空間を連通
させる少なくとも1つの開口部を備えている。少なくと
も1つのこの開口部は、バルーンを圧縮すると細管に含
まれる流体が排出されるように設計した流体抵抗を有し
ている。本発明はまた、壁面に接端細管を挿入し内部に
内側空間と外側空間を連通させる少なくとも1つの開口
部を備えた圧縮可能なバルーンを有する分与装置を含
む、サンプル液を計量して分与するためのシステムから
なっている。分与装置はまた、カラーを有する閉止部分
を備えた容器からなっている。分与装置を閉止部分に挿
入すると、カラーによってバルーンの開口部が閉鎖さ
れ、接端細管が容器内部へと伸長する。
【0002】本発明の好適な適用は臨床化学分野におけ
るものであるが、少量の所定量の流体を計量して分与す
る必要のあるものであればどのような適用においても使
用することができる。こうした分与装置は、血液検査に
おいて、とくに試料に含まれる赤血球および白血球の数
を決定する際に使用される。
【0003】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】先行
技術が説明している一般的な手順では、細管血液検査に
おける第一段階は、指先、耳たぶ、または幼児であれば
かかとをランセットで刺して接端細管に血液を採集する
ことである。つぎに、接端細管を希釈液で満たした容器
内に配置する。細管を希釈液ですすぎ、希釈した血液試
料を通常は顕微鏡検査によって試験する。国際公開第9
6/14017号明細書では、この種の血液検査の試料
作成に使用する試料採集装置について説明している。希
釈液を含んだ閉止容器が開けられ、接端細管を取り付け
た保持装置が開口部に挿入される。接端細管は採集予定
試料と接触し、毛細管現象によってサンプル液を吸い上
げる。つぎに保持装置上にキャップが配置され、キャッ
プ内の内圧が上昇してサンプル液が細管から希釈液を含
む容器へと射出する。しかしながら実際のところ、国際
公開第96/14017号明細書に記載されている装置
および手順には、同明細書自体も記述しているが、重大
な欠点がある。この装置を使用するばあい、ユーザは、
希釈液を含む容器へと伸長する細管の端部がこの希釈液
に触れないことを確認しなければならない。そうでない
と、細管が、試料ではなく希釈液で満たされる。したが
って、記載されている装置は使用する前に組み立てる必
要がある。すなわち、ユーザはまず希釈液を含む容器を
開放し、その後保持装置を設置しなければならない。組
立後の装置の取扱いも問題である。ユーザは、装置が傾
いたり揺れたりして希釈液と細管が接触しないように注
意しなければならない。つまり、サンプル液は上から細
管の開放端へと接触させる必要がある。指先から血滴を
採るばあいは比較的簡単であるが、他のサンプル液を採
集するばあいは一般に重大な取扱上の問題が発生する。
【0004】したがって、本発明の目的は、少量の流体
を簡単で信頼性の高い取扱方法によって分与するための
分与装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、細管の一端が
バルーンの内部空間に通じ、細管の他端が外部空間に通
じる形で接端細管をその壁面に挿入した圧縮可能なバル
ーンを有する分与装置を提供する。バルーンはまた、バ
ルーンの内部空間と外部空間を連通させる少なくとも1
つの開口部を備えている。この開口部のサイズは、流体
が細管に流入してもバルーン内の空気が内側空間から逃
げて、圧力超過にならないように設計してある。このた
めには、開口部の直径は流体抵抗の超過を防げるだけの
大きさでなければならない。同時にこの開口部は、バル
ーンを圧縮すると開口部の流体抵抗によってバルーン内
に圧力が生じ、細管から全サンプル液を射出させるだけ
小さいものである必要がある。技術的に実行可能な開口
部直径の範囲は、多くの要素に依存している。直径範囲
の下限は、バルーンから気体を迅速に逃がすための要件
よりも、こうした小さいサイズの開口を製造できる方法
によって多大に制限される。開口部直径の上限は、以下
のような要素に依存する。
【0006】− バルーンの容積 − 圧縮速度 − 細管の直径とサンプル液の粘性 実際の経験から、分与バルーンの容積は50μlから2
0mlのあいだ、細管の容積は1から200μlのあい
だでなければならないことが判っている。細管の一般的
な内径は、0.1から4mmである。前述の条件下で
は、バルーン内の開口部の直径は、0.01から3mm
2が好適である。分与装置の圧縮バルーンは、ゴム製、
布製、金属箔製などとすることができる。ただし、バル
ーンはポリエチレンまたはポリプロピレンなどのプラス
チック製が好適である。適正なプラスチックを使用すれ
ば、バルーンは射出成形または押出処理によって製造す
ることができる。細管を保持するための開口部または流
路は、製造工程において作製することができる。同様
に、少なくとも1つの開口部も製造工程でバルーンに形
成することができる。一方で、接端細管を押出処理を使
用してプラスチックで覆うように製造工程を設計するこ
とも可能である。その他の可能な手順では、まずバルー
ンを製造し、つぎに細管を挿入できる開口部をバルーン
内に製造することができる。この手順では、バルーンの
内部空間と外部空間を連通させる開口を、ドリルやニー
ドルなどを使用して後に形成することができる。とくに
好適な実施例では、バルーンの内部空間と外部空間を連
通させる開口部を、流路として細管の外面に隣接して配
置している。この実施例には、バルーンは1つの開口部
しか必要とせず、細管の挿入後も流路が1つ残るという
優位点がある。この実施例によれば、とくにサイズの小
さい開口部を製造することも可能である。たとえば、細
管と細管を囲むバルーン壁とのあいだに薄い金属ねじ山
を配置すれば、バイパスを小さな間隙の形で配置するこ
とができる。
【0007】取扱いを簡単にして分与精度を向上させる
ためには、バルーン内部へと伸長する細管端部を見通せ
る視野窓をバルーンに設置して、細管がサンプル液で完
全に満たされているかどうかをユーザが判定できるよう
にすると効果的であることがわかっている。視差を防ぐ
ために、視野窓は細管端部と同レベルに配置することが
好適である。バルーン内部に作らなければならない開口
部を、視野窓として使用することができる。また視野窓
は、透明プラスチックを使用した装置軸廻りの透明な外
周リング形状であって、ドーム型で拡大鏡として機能す
るようなものであれば好適である。
【0008】分与装置に、取扱いがバルーンの内圧に全
く影響しないような保持装置を付けるのが好ましい。サ
ンプル液を細管へ引き入れる際には、分与装置をまずこ
の保持装置で保持し、採集工程中にバルーンが誤って圧
縮されないようにする。好適には保持装置はバルーンと
一体式に接続されており、射出成形または押出工程にお
いてバルーンに付着させて製造することができる。
【0009】前述の分与装置を使用して流体を分与する
方法は、つぎのような工程で構成される。
【0010】− 細管をサンプル液に接触させてサンプ
ル液で満たす工程、 − 細管に含まれるサンプル液をバルーンの圧縮により
分与する工程。
【0011】細管をサンプル液に浸けると、サンプル液
は通常、細管の外部にも付着する。したがって、正確な
量の流体分与を保証するためには、サンプル液を分与す
る前に細管を拭うとよい。細管の外部をその後希釈液に
接触させるばあいには、この工程がとくに重要である。
【0012】正確な量の流体分与を保証するには、細管
を希釈液ですすぐこともまた有効である。通常この工程
は、細管を希釈液に浸けているあいだに行う。細管のす
すぎは、容器から細管へと流体を引き出し、それをまた
容器へと射出することの反復によって効果的に実行する
ことができる。
【0013】本発明はまた、前述の分与装置を使用して
サンプル液を計量して分与するシステムを提供してい
る。このシステムでは、同装置を容器のカラーに挿入す
ることにより、バルーンの開口部をカラーが閉鎖し、接
端細管が容器内部へと伸長する。この実施例では、流体
抵抗が充分なために、バルーンの開口部に関して何の要
求事項も付加する必要がない。唯一の要求事項は、前述
の実施例のばあいと同様に、開口部が空気をバルーン内
部から逃がすことである。しかしながら開口部は、カラ
ーに入れば閉鎖されるし、また開口部のサイズを制限し
て流体抵抗を発生させる必要もないことから、比較的大
きなものとすることができる。
【0014】分与装置と一緒に使用する容器は、容器内
部にアクセスできるカラーを有している。カラーは、容
器と一体式の形状とすることもでき、また容器の開口に
挿入することもできる。
【0015】カラー、およびガス逃がし用開口部を配置
しているバルーンの部位は、バルーンをカラーに挿入す
ると開口部が閉じるように設計されている。これは、容
器内部へと突起する円錐形状のカラーを使用すれば効果
的に達成することができる。こうしたカラーを使用する
ばあい、バルーンの一部もまた円錐形の突起形状を有し
ている。開口部の適正な密封性を保証するため、シール
を形成するバルーンの一部は安定した形状を有する必要
がある。これは、バルーンが、当該バルーンを容易に圧
縮できるような薄壁を有する第1部位と、高強度で変形
しにくい材質の第2部位を有するのが好ましいことを意
味している。
【0016】分与装置を直接挿入できるような挿入用カ
ラーを有するシステムでは、挿入用カラーもまた閉止部
分(たとえば、スナップもしくはねじ山付きキャップ、
または取り外し可能な密封ホイル)、または容器内部を
密封する穿孔可能な薄膜を有する。この閉止部分は、容
器内部の汚染を防止する。これは、希釈溶液を満たした
容器の液漏れを防止する上でとくに重要である。
【0017】本発明のとくに好適な実施例においては、
容器は開放可能な部位を有する閉止部分を備えている。
挿入用カラーは、この開放可能な部位に挿入される。こ
の容器の閉止部分の開口部は、挿入時に挿入用カラーに
よって好適に形成可能である。これを達成するため、容
器は挿入用カラーを受容するための受け入れ部分を有
し、この受け入れ部位は破断点を有している。カラーを
挿入するこの部位は、穿孔可能な薄膜やプレートなど、
破断点によって閉止部分と接続するものを有することが
できる。挿入用カラーを挿入すると、薄膜が穿孔され、
または破断点が破れて挿入用カラーが容器内部と外部空
間とのあいだに流路を開ける。挿入用カラーの取付けの
ための閉止部分の受け部は、挿入用カラーが閉止部分に
適正に位置することを確実にするガイドカラーであるこ
とが好適である。また、挿入用カラーおよび分与装置
が、分与装置を挿入用カラーに挿入するとカラーの中に
スナップ嵌めされ、分与装置が容器から分離しても挿入
用カラーを分与装置上に留まらせるようなスナップイン
部品、またはそれに類似するものを有していれば効果的
である。本実施例を使用すれば、とくに分与装置を使用
してサンプル液と混合した希釈液を分与することもでき
る。
【0018】したがって本発明はまた、以下のような工
程で構成される、所定係数で希釈したサンプル液の分配
方法を含んでいる。
【0019】− 分与装置の接端細管のアクセス端を分
与する流体に接触させ、細管を流体で満たす工程、 − バルーンの開口部を挿入用カラーで閉鎖するよう
に、所定量の希釈液を含む容器上に配置された挿入用カ
ラーに分与装置を挿入する工程、 − 細管に含まれる液量をバルーンの圧縮によって容器
に分与する工程、 − 希釈液をサンプル液と混合する工程、 − 希釈サンプル液を細管に引き入れる工程、 − 分与装置を容器から分離しても挿入用カラーは好適
にも分与装置に付いたままである工程、 − 分与装置のバルーンを圧縮して希釈サンプル液を分
与する工程。
【0020】
【発明の実施の形態】以下の図を使用して、さらに詳し
く本発明を説明する。
【0021】図1:分与装置 図2:サンプル液の計量分与システム 図3:使用前のシステム 図4:容器開口部 図5および図6:システムの開口前(図5)および開口
後(図6)の閉止部分の外部周辺表面の見取り図 図7:容器へのサンプル液の分与 図8:分与装置を取り去った後の容器 図9:分与装置を使用した希釈サンプル液の分与 図10:容器閉止部分、挿入用カラーおよび開口部が位
置する分与装置の部分の詳細図 図1に分与装置1を示す。図示した装置には、上部を圧
縮できるバルーン2が含まれている。バルーンの下部に
は、開口部4が2つある。この部分は、以下のシステム
で使用するバルーンでは、その形状を維持するために上
部より硬い材料で製造することが好適である。さらに、
バルーンの下部は、接端細管3を挿入する開口部を有し
ている。バルーンの上部には、取り扱いの際に使用する
保持装置5が装着してある。本実施例のように保持装置
が中空であるばあいは、保持装置を使用する際にバルー
ン内に圧力変動が起こることを防止するため、こうした
中空部分がバルーン内部に通じていないことを保証する
必要がある。
【0022】図2は、図1にかかわる分与装置システム
と流体12を含む容器10を示している。この容器は、
挿入用カラー11が配置される閉止部分13を有してい
る。分与装置の下部を挿入用カラーに挿入すると、開口
部4が閉鎖される。
【0023】以下の図は、とくに好適なシステムを示し
ている。図3は、使用前の静止状態にある本システムを
示している。バルーン2はキャップ20の上部に位置す
るシリンダに挿入されている。本システムは、接端細管
がキャップ20内に伸張するように設計されており、汚
染や破損から防護されている。キャップ20は、ガイド
カラー22に緩く挿入された挿入用カラー21に接して
いる。ガイドカラーは、閉止部分13の一部である。シ
ールプレート23は、ガイドカラー22の容器内部に面
した側に位置している。容器は、破断点によってガイド
カラー22に接続している。シールプレート23は閉止
部分の一部であり、システム使用時には開くことができ
る。図4は、この様子を示している。閉止部分が開くま
でに、分与装置をキャップ20から取り除く(矢印30
参照)。つづいて、容器10を静止させたままでキャッ
プ20を回す(矢印31参照)。これによって、キャッ
プ20が容器10の方向に向って回転し、挿入用カラー
21が容器の内側へと押されてシールプレート23が取
り除かれ、破断点が破られる。結果的に挿入用カラー2
1とガイドカラー22が圧着してガスが挿入用カラーと
ガイドカラーのあいだから漏れなくなり、容器内部と外
部空間は確実に挿入用カラー21だけで通じる。キャッ
プを回すことによって行なうキャップ20の容器10に
向かう動作は、ねじ山などによって達成することができ
るが、このばあいには、あるメカニズムがとくに優利で
あることが立証されている。このメカニズムについて
は、図5および図6に詳細を示している。
【0024】図5は、図3に対応するものであり、シス
テム使用前の位置を示している。また、図6は図4に対
応している。図5は、キャップ20の一部に沿った閉止
部分13の外周表面を示している。閉止部分の周辺表面
上の溝41に噛み合うペグ(peg)40は、キャップ
20の内面上に位置している。溝41は2つの開口部を
有している。第1開口部42により、ペグが溝41には
まるようにキャップ20を閉止部分13上に配置させる
ことができる。キャップ20を容器に対して回転させる
と、閉止部分13は動かないため、ペグ40は図6で示
す位置に移動する。図示したペグの両位置間の溝の対角
軌道により、キャップ20は容器10の方向へ移動す
る。キャップ20を回すと、溝の第2開口部43によっ
てキャップが閉止部分13から外れる。これにより、分
与装置を挿入するための挿入用カラーへのアクセスが可
能となる。
【0025】キャップ20が閉止部分13から取り除か
れると、分与装置を図7の矢印32が示すように挿入用
カラー21に挿入する。ただし、分与装置を挿入する前
に、図1に示すようにサンプル液を細管3に入れる。挿
入後、バルーン2の上部を圧縮する(矢印33参照)
と、細管に含まれるサンプル液が容器10に分与され
る。図7に示すように、バルーン下部と挿入用カラー2
1は圧着状態となり、この部位に位置するバルーンの開
口部は閉鎖される。
【0026】分与装置を容器10から取り外すと、挿入
用カラー21は好適にもバルーン上に留まり、容器が図
8に示す形態で残る。
【0027】図9に、挿入用カラー21がそのまま付着
した分与装置を示す。バルーンの上部を圧縮すると(矢
印34参照)、希釈サンプル液を顕微鏡スライドまたは
その類似物に塗布することができる。
【0028】挿入用カラー21は、たとえば分与装置と
挿入用カラー間の静止摩擦を挿入用カラーとガイドカラ
ー間のばあいより大きくすれば、分与装置上に付いたま
まにしておくことができる。ただし、好適には、確実に
容器から分与装置と挿入用カラーを共に取り外せるよう
なスナップイン構成要素を設ける。図10に、この詳細
を示す。バルーン2の下部には円周隆起50が位置し、
バルーンを挿入用カラー21に挿入するとスナップイン
部品51を越えてスライドし、図10が示す位置にはま
る。こうした設計によって、バルーン開口部に対する挿
入用カラーの密封機能とスナップイン機能との分離が確
保される。結果的に、両機能は分与装置の開発において
個別に改良することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】分与装置を示す図である。
【図2】サンプル液の計量分与システムを示す図であ
る。
【図3】使用前のシステムを示す図である。
【図4】容器開口部を示す図である。
【図5】システムの開口前の閉止部分の外部周辺表面を
示す図である。
【図6】システムの開口後の閉止部分の外部周辺表面を
示す図である。
【図7】容器へのサンプル液の分与を示す図である。
【図8】分与装置を取り去ったのちの容器を示す図であ
る。
【図9】分与装置を使用した希釈サンプル液の分与を示
す図である。
【図10】容器閉止部分、挿入用カラーおよび開口部が
位置する分与装置の部分詳細図である。
【符号の説明】
1 分与装置 2 バルーン 3 接端細管 4 開口部 5 保持装置 10 容器 11 カラー 12 流体 13 閉止部分 20 キャップ 21 挿入用カラー 22 ガイドカラー 23 シールプレート 30 第1矢印 31 第2矢印 32 第3矢印 33 第4矢印 34 第5矢印 40 ペグ 41 溝 42 溝の第1開口部 43 溝の第2開口部 50 円周隆起 51 スナップイン部品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ミハエル フリッツ ドイツ連邦共和国、デー−68647 ビブリ ス、グロース−ロールハイマー−シュトラ ーセ 19 (72)発明者 ハインツ マホー ドイツ連邦共和国、デー−64658 ヒュー ルト、ファーレンバッハー シュトラーセ 142 (72)発明者 ヘルムート リンケル ドイツ連邦共和国、デー−68623 ランペ ルトハイム、クラニッヒベーク 44 (72)発明者 ユルゲン シュワブ ドイツ連邦共和国、デー−68775 ケッチ、 エンダーレシュトラーセ 37 (72)発明者 ゲオルク アラス ドイツ連邦共和国、デー−64385 ライヘ ルスハイム、ニーベルンゲンシュトラーセ 42 (72)発明者 クラウス オスバルト ドイツ連邦共和国、デー−64560 リート シュタット−クルムシュタット、ヤスミー ンベーク 3 (72)発明者 アルフレート シャフナー ドイツ連邦共和国、デー−64395 ブレン スバッハ−ホラーバッハ、イン デル シ ュトリート 6

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細管の一端がバルーンの内部空間に通
    じ、細管の他端が外部空間に通じる形で接端細管(3)
    をその壁面に挿入した圧縮可能なバルーン(2)を含
    む、少量の流体を分与するための分与装置(1)であっ
    て、前記バルーンが、当該バルーンの内部空間と外部空
    間を連通させる少なくとも1つの開口部(4)を有して
    おり、該開口部が、バルーンを圧縮すると細管に含まれ
    る流体が排出されるような流体抵抗を有する分与装置。
  2. 【請求項2】 前記開口部が細管外面に隣接する流路で
    ある請求項1記載の分与装置。
  3. 【請求項3】 保持装置(5)を有しており、当該保持
    装置の取扱いがバルーン内部の圧力に影響しない請求項
    1記載の分与装置。
  4. 【請求項4】 前記開口部の直径が0.001〜3mm
    2である請求項1記載の分与装置。
  5. 【請求項5】 バルーン内の開口部を、バルーン内部へ
    と伸長する細管端部に隣接して配置しており、当該開口
    部が視野窓として機能し、ユーザがこの視野窓を通して
    細管の充填完了を判定することのできる請求項1または
    4記載の分与装置。
  6. 【請求項6】 分与バルーンの容積が50μl〜20m
    lである請求項1記載の分与装置。
  7. 【請求項7】 接端細管の容積が1〜200μlである
    請求項1記載の分与装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の分与装置と、希釈液を含
    む容器とからなる、サンプル液を希釈するためのシステ
    ム。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の分与装置を使用して流体
    を分与するための方法であって、 a)細管をサンプル液に接触させて細管をサンプル液で
    充填する工程と、 b)バルーンを圧縮して細管が含むサンプル液を分与す
    る工程と、からなる方法。
  10. 【請求項10】 工程a)において、請求項3記載の分
    与装置を使用し、当該分与装置を保持装置で取り扱う請
    求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 工程a)と工程b)のあいだに細管の
    外部を拭う請求項9記載の方法。
  12. 【請求項12】 請求項8に記載のシステムを使用して
    サンプル液を希釈するための方法であって、 a)外部空間に通じる接端細管の端部をサンプル液と接
    触させ、細管をサンプル液で充填する工程と、 b)バルーンを圧縮して細管が含むサンプル液を分与す
    る工程と、 c)容器から分与装置への流体の吸い上げと容器への分
    与とを繰り返して細管をすすぐ工程と、からなる方法。
  13. 【請求項13】 サンプル液を計量して分与するための
    システムであって、接端細管の一端がバルーンの内部空
    間に通じ、他端が外部空間に通じる形で細管をその壁面
    に挿入した圧縮可能なバルーンを含み、さらにバルーン
    の内部と外部を連通させる少なくとも1つの開口部を有
    する分与装置と、カラーの付いた閉止部分を有する容器
    であって、前記バルーンをカラーへ挿入するとカラーが
    前記少なくとも1つの開口部を閉鎖し、接端細管がその
    内部へと伸長する容器と、からなるシステム。
  14. 【請求項14】 容器がサンプル液を希釈するための流
    体を含む請求項13記載のシステム。
  15. 【請求項15】 取扱いがバルーン内部の圧力に全く影
    響しない保持装置の付いた分与装置を含む請求項13記
    載のシステム。
  16. 【請求項16】 請求項13記載のシステムを使用して
    流体を分与するための方法であって、 a)外部空間に通じる接端細管の端部をサンプル液と接
    触させ、細管を流体で充填する工程と、 b)挿入用カラーによって分与装置の少なくとも1つの
    開口部が閉鎖されかつ細管が容器内部へと伸長するよう
    に、挿入用カラーに分与装置を挿入する工程と、 c)バルーンの圧縮によって細管が含む流体を容器へと
    分与する工程と、からなる方法。
  17. 【請求項17】 サンプル液を計量して分与するための
    システムであって、 接端細管の一端がバルーンの内部に通じ、他端が外部空
    間に通じる形で接端細管をその壁面に挿入した圧縮可能
    なバルーンを含み、バルーンの内部と外部空間を連通さ
    せる少なくとも1つの開口部を有する分与装置と、 開放可能な部分を備えた閉止部分を有する容器と、 閉止部分における開放されるべき部分の方向に回すと閉
    止部分が開放され、容器内へのアクセスができる挿入用
    カラーと、からなるシステム。
  18. 【請求項18】 閉止部分が挿入用カラーの案内に使用
    するガイドカラーを有する請求項17記載のシステム。
  19. 【請求項19】 膜における穿孔可能な部分が薄膜、フ
    ラップ、ストッパー、または破断点の付いた部分である
    請求項17記載のシステム。
  20. 【請求項20】 挿入用カラーが前記少なくとも1つの
    開口部を閉鎖するように、分与装置を挿入用カラーへ挿
    入する請求項17記載のシステム。
  21. 【請求項21】 分与装置を挿入用カラーに挿入すると
    構成要素が所定位置に配置または固定され、分与装置が
    容器から除去されたのちも挿入用カラーが容器に付着し
    たままである請求項20記載のシステム。
  22. 【請求項22】 分与装置内の開口部が、当該分与装置
    を挿入用カラーに挿入すると該挿入用カラーに圧接され
    る壁に配置されており、前記開口部が挿入用カラーによ
    って閉鎖される請求項20記載のシステム。
  23. 【請求項23】 閉止部分に配置されるキャップを有し
    ており、キャップの内側が挿入用カラーに当接してお
    り、当該キャップを動かすと挿入用カラーが開放される
    べき部分へと移動し、該部分を開放する請求項17記載
    のシステム。
  24. 【請求項24】 キャップの内側に閉止部分に配置した
    逆ねじ山に嵌まるねじ山があり、キャップを回転させる
    とキャップが容器内部へと移動する請求項23記載のシ
    ステム。
  25. 【請求項25】 キャップの内側に閉止部分の溝に嵌ま
    る1つまたは複数のペグがある請求項23に記載のシス
    テム。
  26. 【請求項26】 キャップの内側に、閉止部分に配置し
    たペグが嵌まる溝がある請求項23記載のシステム。
  27. 【請求項27】 容器の頂上でキャップを回転すると溝
    が1つまたは複数のペグを動かし、キャップが開放され
    るべき部分の方へ移動する請求項25または26記載の
    システム。
  28. 【請求項28】 2つ以上の溝が同一形状である請求項
    25、26または27記載のシステム。
  29. 【請求項29】 溝を1か所で開放して閉止部分上にキ
    ャップを配置可能にし、1つまたは複数のペグを溝内に
    挿入しうるようにした請求項25、26、27または2
    8記載のシステム。
  30. 【請求項30】 溝を同じく第二の場所で開放して容器
    頂上でのキャップの回転により閉止部分からのキャップ
    除去を可能にする請求項29記載のシステム。
  31. 【請求項31】 溝が、基本的に容器軸に対して平行に
    走りかつ容器軸に対して対角である分岐によって接続さ
    れた2つの分岐を有する請求項27記載のシステム。
  32. 【請求項32】 キャップが軸を有し、当該軸へ分与装
    置を挿入して接端細管を該軸内に完全に包囲する請求項
    23記載のシステム。
  33. 【請求項33】 請求項16記載のシステムを使用して
    流体を分与するための方法であって、 a)分与装置の接端細管のアクセス可能な端部を分与す
    るサンプル液と接触させ、細管を流体で充填する工程
    と、 b)挿入用カラーに分与装置を挿入し、バルーンの少な
    くとも1つの開口部を挿入用カラーによって閉鎖する工
    程と、 c)バルーンの圧縮によって細管が含む流体を容器へと
    分与する工程と、からなる方法。
  34. 【請求項34】 容器が希釈液を含んでおり、システム
    の移動および/または細管のすすぎによって工程c)記
    載の混合を実行する請求項33記載の方法。
  35. 【請求項35】 請求項33記載の工程を含む、所定係
    数で希釈したサンプル液を分与するための方法であっ
    て、容器内に所定量の希釈液を含み、システムの移動お
    よび/または細管のすすぎによって工程c)記載の通り
    に流体を混合し、ついで希釈したサンプル液を細管に引
    き込み、分与装置を容器から除去し、バルーンを圧縮し
    て細管内の流体を分与する方法。
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