JPH11111614A - X線マスクおよびこの製造方法およびこれを用いて製作したマイクロ部品 - Google Patents
X線マスクおよびこの製造方法およびこれを用いて製作したマイクロ部品Info
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- JPH11111614A JPH11111614A JP20999598A JP20999598A JPH11111614A JP H11111614 A JPH11111614 A JP H11111614A JP 20999598 A JP20999598 A JP 20999598A JP 20999598 A JP20999598 A JP 20999598A JP H11111614 A JPH11111614 A JP H11111614A
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Abstract
し、薄膜と接する吸収体パターンの接着強度を上げ、高
アスペクト比の吸収体パターンを持つ構造のX線マスク
を低コストで提供する。 【解決手段】 本発明の基本とするX線マスクは吸収体
パターンが透過材に接着、固定される構造を特徴として
いる。これは樹脂系の透過材に接着材によって吸収体パ
ターンを固定して得られ、高アスペクト比のものが容易
に形成できる。また、樹脂薄膜の透過材は機械的に強
く、これに張力をかけて支持枠に張った構造のマスクは
大きな露光面積が得られる。
Description
し、特にマイクロ部品の製作に使われるX線マスクに関
する。
のもつ短波長によって極小の微細パターンを高精度に転
写できる露光技術として位置づけられている。この利用
分野の主なものに、0.2μm以下の微小寸法を形成す
るSiLSIのプロセス技術開発と高アスペクト比を使
って立体的なマイクロマシンを製作するLIGA(Li
thographie Galvanoformung
Abformung)プロセス技術開発があり、どち
らも研究開発が活発である。LIGAプロセスは例えば
電気学会のマイクロマシン研究会資料;MM−97−6
(1997年2月)に述べられている。X線マスクはX
線を透過しやすい材料の薄膜基板上にX線を透過しにく
い吸収体のパターンによって構成されている。図23は
従来構造のX線マスクである。Siウエーハ上にSiN
の薄膜基板202とAuの吸収体パターン203を形成
し、周辺のSi205を残して裏面からSiをエッチン
グで加工した構造が従来ではよく使われている。通常、
Siウエーハは強固な支持枠204に接着して使われて
いる。
iNの薄膜基板の厚さが約1μmであることから分かる
ように薄膜の強度が弱く、大きな露光面積のマスクを実
現することは難しかった。また、この構造ではAuの吸
収体パターンの接着力が弱いため、高アスペクト比の吸
収体のパターンを形成することも難しかった。ここで、
アスペクト比とは、吸収体パターンの上面もしくは下面
の一辺の長さ(短辺)と側面の高さ(長辺)との比をい
うこととする。
わたり高アスペクト比の吸収体パターンを再現性よく製
造でき、使用にたいして耐久性あるX線マスクの構造を
提供することにある。また、本発明の第二の目的は、上
記構造のX線マスクを歩留りよく、安価に製造する製造
方法を提供することにある。また、本発明の第三の目的
は、本発明のX線マスクを用いて高精度なマイクロ部品
を安価に提供することにある。本発明は、主としてLI
GAプロセスに最適なX線マスク構造を提供することを
目的としている。
るための手段を以下に記す。本発明の基本とするX線マ
スクは図1に示すように吸収体パターン3が樹脂からな
る透過材2に固定された構造を特徴としている。吸収体
パターンはよく張った樹脂系透過材に接着固定されてい
るので高精度であり、高アスペクト比の吸収体パターン
を持つX線マスクが容易に実現できる。また、透過材に
はポリイミドの様な温度安定性と機械的強度に優れた樹
脂を選択できるので、約3μmの膜厚でも大きな露光面
積のマスクが容易に作れ、照射時間の低減がはかれる。
からなる透過材に接着固定したX線マスクの構造により
達成される。また上記第二の目的は、導電性基板上に電
解鍍金用マスクパターンを形成する工程と、電解鍍金で
X線を吸収する金属パターンを形成する工程と、上記電
解鍍金用マスクパターンを除去する工程と、上記金属パ
ターンを、支持枠に張力をかけて固定した樹脂系透過材
の表面に固定する工程と、上記金属パターンを導電性基
板より取り除く工程とを有する製造方法を用いることに
より達成される。また上記第三の目的は、上記X線マス
クを用いてマイクロ部品を製造することにより達成され
る。
8を用いて説明する。
れはX線マスク1の断面構造でAuの吸収体パターン3
がポリイミド樹脂からなる透過膜2上に固定された構造
である。このポリイミド樹脂層は例えば厚さ3μmのフ
ィルムで、強固な金属からなる支持枠4に張力を加えて
平坦に接着する。フィルムは引っぱられているのでこの
X線マスク1の熱膨張係数は支持枠4の材質で決められ
る。図1(b)はマスクパターンの主要部の拡大であ
る。Auの吸収体パターン3の断面形状はX線照射後の
製造工程において離型しやすいよう、垂直より10度前
後の傾斜(テーパ)を持たせている。傾斜角度はこれに
限定されるものではない。この例では底部の幅5μm、
スペース10μm、厚さ15μm、また、ポリイミド樹
脂2の厚さは3〜5μmで、Auの吸収体パターンは有
機剤で接着、固定してある。15μmのAuの吸収体パ
ターン3の厚さに対して透過材であるポリイミド樹脂2
の厚さは3μmであるので約0.2〜0.8nmのX線
波長の露光に対してマスクのコントラストは十分えられ
る値である。この構造では直径約300mmの大きな露
光面積を持つX線マスク1がえられることがわかった。
このX線マスク1を用いれば高機能のマイクロ部品を量
産によって低コストで供給できるようになる。X線マス
ク1の大面積化は従来に比べ約10倍(長さ比)の改善
である。
のPMMA(ポリメチルメタクリレート)から成るX線
レジストへの露光現像を行った。すなわち、上方からシ
ンクロトロン放射性の波長が約0.2〜0.8nmのX
線をX線マスク1に照射し、その下方に配置したPMM
Aに露光現像させた。その現像後のPMMAのテーパは
約1°となり、マイクロ部品製作用の金型の抜きテーパ
として非常に有効なものとなった。
れはX線マスク21の断面構造でAuの吸収体パターン
23の全体がポリイミド樹脂22によって埋め込まれて
マスクパターンを構成し、このポリイミド樹脂層が強固
な金属からなる支持枠24に接着され、X線マスク21
を構成している。図2(b)はマスクパターンの主要部
の拡大である。Auの吸収体パターン23の寸法例は幅
5μm、スペース5μm、厚さ(s)15μm、また、
ポリイミド樹脂22の上面と下面の厚さt1,t2はど
ちらも5μmである。15μmのAuの吸収体パターン
23の厚さに対して透過材であるポリイミド樹脂22の
厚さは25μmである。これは約0.2〜0.8nmの
X線波長の露光に対して十分なマスクのコントラストが
えられる値である。本発明の構造のようにAuの吸収体
パターン23がポリイミド樹脂22の中心に埋め込まれ
て薄膜の中立面にあるため、マスクが多少変形してもこ
のパターン位置は動きにくい特徴がある。この樹脂の厚
さを厚くするとこの効果がさらに高まり、高精度の寸法
加工を必要とするマイクロ部品の製造には樹脂の全厚を
100μm程度まで厚くしてもよい。また、上面と下面
の厚さをマスクの仕様に応じて同じに揃える必要もな
く、任意に変化を持たせることができる。本発明の構造
のもう一つの特徴はAuの吸収体パターンは樹脂によっ
て包み覆われているので汚れやキズに強く、また、表面
に吸収体の異物が付着しても洗浄が可能なので、マスク
の耐久性が著しく向上できる。この構造で直径300m
m以上の大きな露光面積を持つX線マスクの実現が達成
でき、高機能のマイクロ部品が量産化により低コストで
供給できるようになった。
一と第二の実施形態で述べた構造と異なる点はX線マス
ク31の上面にあたるAuの吸収体パターン33を除く
そのほかの面にポリイミド樹脂32が包み囲む如く設け
られていることである。実際のX線マスクでは露出した
Auの吸収体パターン33の表面を支持枠34に接して
固定した、図3と逆の構成であってもよい。
れはX線マスク31のパターン部に特徴があり、拡大し
たAuの吸収体パターン43の断面構造例である。その
他の構造は図1〜3と同様である。このような断面構造
の形状は後述する製造方法により、電解鍍金する前のレ
ジストパターンを2回の重ね合わせ露光で形成し、これ
に電解鍍金することによって作成することができる。こ
のような断面構造を持つX線マスクは、Auの膜厚によ
ってX線の透過量が異なるので、露光するとPMMAに
同形の断面構造が転写される。このような断面形状は図
1で述べたテーパ状と同様に、電解鍍金でえられるマイ
クロ部品を離型しやすくした目的の他、マイクロ部品の
縦形状を任意に設計できることが新たな特徴である。
れは2枚のX線マスク、即ち第一のAuの吸収体パター
ン53とこれを囲むポリイミド樹脂52からなるX線マ
スク51と第二のAuの吸収体パターン53’とこれを
囲むポリイミド樹脂52’からなるX線マスク51’を
精密に重ね合わせて接着剤55で固定した構造のX線マ
スクである。重ね合わせて接着するマスクは2枚以上で
あってもよい。実施形態4と同様に、このX線マスクを
用いて露光を行って、マイクロ部品の点数を減らし、製
造を容易にしたり、厚みのあるマイクロ部品の機能を高
度化した用途に使われるX線マスクであることが特徴で
ある。従来では試料表面のマークに合わせてX線マスク
を多数枚、使用する方式が使われているが、本発明のよ
うにあらかじめ2枚以上のマスクを張合せて用いると、
作業時間が短縮され著しく生産性が上がる特徴もある。
これは量産になるほど効果が大きい。
イクロ部品の形状を任意に設計する目的に適したマスク
構造である。
はAuの例を述べたが、X線の透過しにくい、Pt、P
d、Ag、PbやPbSnおよびNiWなど、原子番号
の大きな材料で電解鍍金ができれば良いことを付言す
る。また、透過材にポリイミド樹脂を用いた例を述べて
きたが、本発明の主旨からして、吸収体パターンの精度
が所望の条件で満たされれば、別の樹脂であってもよ
く、また、これは樹脂だけに限定されるものではない。
プラズマや光励起のCVD(Chemical Vap
or Deposition)等による絶縁膜を吸収体
パターンを包み囲む材料として用い、この場合の構造は
樹脂との複合体であってもよい。透過材を支持枠に固定
する工程では透過材に適当な張力をかけてX線マスクの
膨張係数を調整できることが特徴である。
れは実施形態1のX線マスク1を製造する主要工程の流
れを示す。(a)表面洗浄したステンレススチール基板
7(以下SUS板と略す)にホトレジストまたはX線レ
ジスト8を約10μmの厚さに塗布する。(b)これに
遮光マスクを通して平行光(遠紫外線またはX線)で露
光を行い、現像をしてレジストにパターン(電解鍍金用
マスクパターン)9を形成する。このパターン9の断面
形状は露光条件の最適化によって垂直から任意の角度に
形成が可能である。(c)続いてSUS板7を電極とし
てAuの電解鍍金を約10μmの厚さになるまでおこな
いAuの吸収体パターン3を形成する。(d)支持枠4
に3μmの厚さのポリイミドフィルム2を張力を加えて
接着し、この表面に約2μmの厚さの接着剤を塗布す
る。このように準備した支持枠4表面に、(c)で形成
した試料を対向させる。(d)支持枠4上のポリイミド
フィルム2にAuの吸収体パターン3を密着させて接着
固定する。(e)続いてSUS板7を取り除き、さらに
薬液によってパターン(電解鍍金用マスクパターン)9
を剥離し、X線マスク1を製造する。この方法では製造
工程中の熱処理温度が低いので、Auの吸収体パターン
に配列誤差を生じさせる要因が少なく、高い寸法精度を
もったマスクを提供することができる。
収体パターンを埋め込む構造を得るためには、今まで述
べた工程に続いてAuの吸収体パターンの露出している
表面にポリイミド樹脂等を塗布し、この樹脂を硬化する
工程を追加すればよい。
明する。図7及び図8は実施形態2のX線マスクを製造
する主要工程の流れを示す図である。図7の(a)表面
洗浄したステンレススチール基板101(以下SUS板
と略す)にホトレジストまたはX線レジスト102を約
15μmの厚さに塗布する。(b)これに遮光マスクを
通して平行光(遠紫外線またはX線)で露光を行い、現
像をしてレジストにパターン103を形成する。このパ
ターンの断面形状はほぼ垂直の約3のアスペクト比とす
る。(c)続いてSUS板101を電極としてAuの電
解鍍金を約15μmの厚さになるまでおこなう。(d)
レジストにパターン103を剥離、洗浄しこれによって
Auの吸収体パターン73が形成される。(e)続いて
ポリイミド樹脂72を塗布し、熱処理によってこの樹脂
を硬化する。硬化後のポリイミド樹脂72の膜厚は約2
0μmになるよう調節する。これによってAuの吸収体
パターン73はポリイミド樹脂52によって埋め込まれ
た構造になる。図8の(f)SUS板からなる支持枠7
4をポリイミド樹脂72の表面に接着剤を用いて張り付
ける。(g)この後SUS板101を支持枠74とポリ
イミド樹脂72とAuの吸収体パターン73とからなる
X線マスクから取り外す。(h)続いてAuの吸収体パ
ターン73の露出している表面にポリイミド樹脂72’
を塗布し、熱処理によってこの樹脂を硬化する。硬化後
のこのポリイミド樹脂72’の膜厚は約5μmになるよ
う調節する。(i)Auの吸収体パターン73をポリイ
ミド樹脂72の中心に配置したX線マスクが製造され
る。
よく使っている製造装置により生産ができるのでX線マ
スクの製造コストは安価である特徴がある。また、従来
法では吸収体パターンが倒れたり剥がれたり接着力が弱
かったが本発明の構成上、これが強固になり、また、透
過材が破損するもともなくなったので生産歩留が著しく
上がった。
施形態1のX線マスクを用いて微細穴をもつメッシュ2
05を製造した例である。例えばメッシュの幅10μ
m、ピッチ30μm、高さ20μmのNiメッシュの作
成を説明すると以下のようになる。本発明による大面積
X線マスクの一部を(a)に示す。樹脂膜82上に高さ
5μmのAu の各柱パターン83が規則的に配列され
ているマスクを用いてシンクロトロン放射光の約0.2
〜0.8nmのX線波長を使ってPMMAに露光、現像
した結果を(b)に示す。これで金属板201上に厚さ
20μmのPMMAパターン202が形成された。この
後、電解鍍金によって約20μmの厚さにNiをPMM
Aパターン202のすき間に形成し、上記金属板201
とPMMAパターンを取り去ると高精度のNiメッシュ
205が形成される(c)。このマスクを使えば従来よ
りも容易にメッシュを高く(厚く)できるので、同じピ
ッチならメッシュの穴を大きくでき、これによって開孔
率が上がりフィルタ効率が著しく向上する。また、メッ
シュの強度があるので、耐圧が高くなって、このフィル
タを使って作る装置の用途が拡大した。本発明のマスク
は大面積なので一回の露光で高精度の寸法のメッシュが
大量に製造でき、高級なマイクロ部品を低コストで供給
できる特徴がある。
ついて説明する。この実施形態では、先ず上記の実施形
態6と同じ手法でX線マスク91(図10)を製作す
る。すなわち、概略的に述べると、遮光マスクに平行光
を照射してその下方のレジストに電解鍍金用マスクパタ
ーンを形成し、その電解鍍金用マスクパターンに電解鍍
金を施してAuの吸収体パターンを含む試料を形成し、
その試料を反転させて張力を加えたポリイミド樹脂膜上
に接着固定し、その後電解鍍金用マスクパターンを薬剤
で除去し剥離する。このようにして、図10に示すよう
な、ポリイミド樹脂膜92と、その上に接着固定された
Auの吸収体パターン93とから成るX線マスク91を
形成する。吸収体パターン93の中央には、遮光マスク
の形状に応じて直線長さ(ストローク)が約350μm
で、幅が30μmの蛇行した形状の空隙部99が形成さ
れている。なお、ポリイミド樹脂膜92の厚さは20μ
m、その上の吸収体パターン93の厚さは2、5μmで
ある。
ク91を用いて露光と現像を行う。すなわち、上方から
シンクロトロン放射性の波長が約0.2〜0.8nmの
X線を、このX線マスク91に照射し、その下方に配置
した、厚さが130μmのPMMA(X線レジスト)9
5に露光現像する。その結果、PMMA95には、上記
の空隙部99に対応して蛇行した形状の空隙部99Aが
形成される(図11)。
に、硬さ500HvのNiを130μmの厚さで電着
し、その後PMMA95を溶剤で除去し、SUS板96
より剥離することで、図12に示すようなマイクロバネ
90が得られる。このマイクロバネ90は、上記手法に
より多数同時に製作可能となる。これらのマイクロバネ
90…はバネ性も一定し、機械的強度、寸法も再現性が
良く、半導体素子検査用の半導体プローブに使用する接
触端子として申し分のない性能を発揮した。
説明する。この実施形態10では、実施形態1と同様の
X線マスクを用いてX線レジストをパターン化し、高ア
スペクト比のプラスチック成形用金型を製作する。その
後、その金型を用いてプラスチック成形品を製作し、ま
たそのプラスチック成形品を利用して金属製品を製作す
る。
法で製作したX線マスク101を示している。このX線
マスク101は、ポリイミド樹脂膜102と、そのポリ
イミド樹脂膜102上に接着固定した吸収体パターン1
03とから成り、この吸収体パターン103は、テーパ
角度10°、ピッチ250μm、厚さ10μmである。
06上にコートした、厚さ1mmのPMMAから成るX
線レジスト105を露光、現像する。すなわち、上方か
らシンクロトロン放射性の波長が約0.2〜0.8nm
のX線を、このX線マスク101に照射し、その下方に
配置した、厚さが1mmのPMMA(X線レジスト)1
05に露光現像する。その結果、SUS106上には、
X線マスク101の吸収体パターン103に対応してそ
の形状に相似のパターン化されたPMMA105が形成
される(図12)。このパターン化されたPMMA10
5の傾斜角は1°であった。この1°は後に述べるプラ
スチックの成形の抜きテーパとして、非常に有効に働く
ことが判明した。
5に電着を施し、プラスチック成形用の金型107を製
作し(図15)、その金型107をパターン化されたP
MMA105より剥離する。そして、この金型107に
プラスチックを充填してプラスチックの成形を行い、プ
ラスチック成形品を作る(図16)。
たプラスチック成形品を示し、図17のプラスチック成
形品110は円筒型の穴を有するメッシュであり、図1
8のプラスチック成形品111は角柱型の穴を有するメ
ッシュであり、いずれの場合も、テーパを持つ金型10
7を用いて製作したので、このテーパが抜きテーパとし
て有効に機能し、バリなしで極めてスムーズに製作する
ことができた。
さらに金属製品を製作する場合を示している。先ず、上
記の金型107へのプラスチック成形時に、プラスチッ
クのボトムを一体化させるために、金型107を図19
に示すように、3mm程度持ち上げて窪みを持たせ、そ
の窪みにプラスチックを充填し、プラスチック成形体1
12を形成する。次に、そのプラスチック成形体112
の表面に、図20に示すように、導体化処理を施して導
体化処理膜113を形成し、続いて、上端面の部位のみ
をワイピングして導体化処理膜113を除去し(図2
1)、その後、電解鍍金で導電性部位114に金属を析
出させ充填させる。なお、導体化処理膜113が触媒性
を有するPdのような金属の場合は、電圧を掛ける必要
はなく、無電解でNiやCuを析出させることができ
る。
金属析出物を剥離することで、例えば図22に示すよう
な、メッシュ状の金属製品115が得られる。この手法
によれば、X線マスク102の吸収体パターン103に
形成したテーパに起因するプラスチック成形体112の
テーパが有効に作用し、スムーズに金属析出物を剥離す
ることができ、剥離時の製品の変形などが無いものが得
られた。
提供できるようになった。 (2)高アスペクト比のX線マスクが容易に形成できる
ようになり、安価に提供できるようになった。 (3)吸収体が透過材によって覆われた構造なのでマス
クの汚れが少なく、また、洗浄できるようになりX線マ
スクの寿命が長くなった。 (4)吸収体材と透過材が自由に選択できるようになっ
て高精度のX線マスクから量産用マスクまで任意に製作
できるようになった。 (5)本発明のX線マスクを用いることにより、高精度
の高級なマイクロ部品を安価に提供できるようになっ
た。 (6)張力を持たせた、樹脂膜から成る透過材に吸収体
パターンを形成するようにしたので、高アスペクト比で
テーパを持つ吸収体パターンを高精度で安定して形成す
ることができる。したがって、このような吸収体パター
ンを持つX線マスクから製作した金型にもテーパを形成
することができ、このテーパは成形品を剥離させるとき
の抜きテーパとして有効に機能するので、マイクロ部品
を極めて円滑に製作することができる。
図。
図。
図。
図。
図。
程図。
程の前半を示す図。
程の後半を示す図。
したメッシュ構造のマイクロ部品図。
す図。
ジストを示す図。
ロバネを示す図。
示す図。
レジストを示す図。
法を示す図。
成形品の製作方法を示す図。
スチック成形品を示す図。
スチック成形品を示す図。
成形体から金属製品を製作する場合の第1段階を示す
図。
成形体から金属製品を製作する場合の第2段階を示す
図。
成形体から金属製品を製作する場合の第3段階を示す
図。
成形体から製作した金属製品を示す図。
X線マスク 2,22,32,42,52,92,102
ポリイミド樹脂膜 3,23,33,43,53,73,93,103
吸収体パターン 4,24,44,54,74 支持枠。
Claims (14)
- 【請求項1】 X線マスクの構成において、吸収体パタ
ーンが樹脂膜からなる透過材上に接着固定された構造で
あることを特徴としたX線マスク。 - 【請求項2】 X線マスクの構成において、吸収体パタ
ーン全体が透過材によって包み覆われた構造をもつこと
を特徴としたX線マスク。 - 【請求項3】 X線マスクの構成において、吸収体パタ
ーンの上面もしくは下面を除く他の面が透過材によって
包み覆われた構造をもつことを特徴としたX線マスク。 - 【請求項4】 X線マスクの構成において、吸収体パタ
ーンの断面形状の構造が2種類以上のパターンを重ね合
わせて構成したことを特徴としたX線マスク。 - 【請求項5】 X線マスクの構成において、2種類以上
のX線マスクを重ね合わせて固定した構造を持つことを
特徴としたX線マスク。 - 【請求項6】 上記透過材に樹脂を用いたことを特徴と
する請求項2から5のいずれかに記載のX線マスク。 - 【請求項7】 上記透過材に張力を持たせたことを特徴
とする請求項1から6のいずれかに記載のX線マスク。 - 【請求項8】 上記吸収体パターンの形状のうち、側面
にテーパを持たせたことを特徴とする請求項1から7の
いずれかに記載のX線マスク。 - 【請求項9】 上記吸収体パターンの形状は、上面もし
くは下面の一辺の長さ(短辺)と側面の高さ(長辺)と
の比が少なくとも1:2以上であることを特徴とする請
求項1から8のいずれかに記載のX線マスク。 - 【請求項10】 X線マスクの製造において、導電性基
板上に電解鍍金用マスクパターンを形成する工程と、上
記電解鍍金用マスクパターンに電解鍍金を施して金属パ
ターンを含む試料を形成する工程と、支持枠に透過材か
らなる膜を張力を加えて接着する工程と、この表面に上
記電解鍍金で形成した金属パターンを含む試料を接着剤
で固定する工程と、上記導電性基板を取り除く工程と、
上記電解鍍金用マスクパターンを剥離する工程とを主体
とすることを特徴としたX線マスクの製造方法。 - 【請求項11】 X線マスクの製造において、導電性基
板上に電解鍍金用マスクパターンを形成する工程と、上
記電解鍍金用マスクパターンに電解鍍金を施して金属パ
ターンを含む試料を形成する工程と、上記電解鍍金用マ
スクパターンを除去する工程と、該マスク表面に樹脂を
塗布し、これを硬化する工程と、該マスク表面に支持枠
を固定する工程と、上記導電性基板を取り除く工程とを
主体とすることを特徴としたX線マスクの製造方法。 - 【請求項12】 上記請求項1から9のいずれかに記載
のX線マスクを用いて、露光と現像によりX線レジスト
にパターンを転写し、該パターンを用いて、マイクロ部
品を形成することを特徴としたX線マスクを用いて製作
したマイクロ部品。 - 【請求項13】 上記請求項8に記載のX線マスクを用
いて、露光と現像によりX線レジストにパターンを転写
し、該パターンに電着してプラスチック成形用金型を製
作し、該プラスチック成形用金型を用いてプラスチック
から成るマイクロ部品を形成することを特徴としたX線
マスクを用いて製作したマイクロ部品。 - 【請求項14】 上記請求項8に記載のX線マスクを用
いて、露光と現像によりX線レジストにパターンを転写
し、該パターンに電着してプラスチック成形用金型を製
作し、該プラスチック成形用金型を用いてプラスチック
成形体を製作し、そのプラスチック成形体の表面に導体
化処理膜を施し、その後導電性部位を金属析出物で充填
し、その金属析出物をプラスチック成形体から剥離する
ことで金属から成るマイクロ部品を形成することを特徴
としたX線マスクを用いて製作したマイクロ部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20999598A JP3638440B2 (ja) | 1997-07-24 | 1998-07-24 | X線マスクおよびこの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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