JPH11111435A - 高温ボルト締めヒータ - Google Patents

高温ボルト締めヒータ

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JPH11111435A
JPH11111435A JP26614097A JP26614097A JPH11111435A JP H11111435 A JPH11111435 A JP H11111435A JP 26614097 A JP26614097 A JP 26614097A JP 26614097 A JP26614097 A JP 26614097A JP H11111435 A JPH11111435 A JP H11111435A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 高温ボルト締めヒータ10は、金属製ボ
ルト11の軸心方向に穿孔された加熱用孔12内に挿入
し金属製ボルト11と絶縁状態に保持可能な導電体13
と、加熱用孔12内に挿入した導電体13の下端部にお
いて導電体13と金属製ボルト11とを導通する導通部
材14と、金属製ボルト11の上方において、導電体1
3および金属製ボルト11に個別に装着される給電部1
5,16とを備え、給電ケーブル18を介して給電部1
5,16に高周波電流を供給するための電源装置17を
設置している。 【効果】 複雑な構造のコイルなどを必要とせず、ボル
トを短時間で加熱することができ、電流効率も向上す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸気タービンの上
下車室などの固定用として使用されている大型ボルトを
締付、弛緩する際に、ボルトの昇温を行うための高温ボ
ルト締めヒータに関する。
【0002】
【従来の技術】蒸気タービンの上下車室などを固定する
ために使用されているボルトは、一般のボルトに比べて
大型であるため、スパナやレンチなどで締付、弛緩作業
を行うことができない。そこで、ボルトを加熱して軸方
向に膨張させることによって締め付けるべき物体とナッ
トとの間に隙間を生じさせて、ナットを回転し易くし、
締付、弛緩作業を行っている。
【0003】このような場合のボルト加熱方法として、
ボルトの軸心方向に穿孔された孔の内部に抵抗線加熱体
を挿入し、これに通電することによって発熱させて孔の
内部からボルトを加熱する方法が従来より採用されてい
る。
【0004】しかし、この抵抗線加熱体による加熱方法
の場合、輻射と熱伝導によって加熱する間接加熱方式で
あるため効率が低く、ボルトの加熱に長時間を要してい
た。また、抵抗線加熱体が高温状態のまま長時間保持さ
れるため酸化などによる劣化が激しく、短寿命であっ
た。
【0005】そこで、このような問題を解消するボルト
加熱技術として、高周波ボルトヒータが開発され、例え
ば、特開平6−203948号公報などに開示されてい
る。この高周波ボルトヒータを使用することによって、
従来の抵抗線加熱体方式のボルトヒータに比べ、短時間
でボルトの加熱を行うことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平6−20394
8号公報に開示されている高周波ボルトヒータは、ヘア
ピン状に巻回した銅管などで形成された誘導加熱コイル
を、ボルトの軸心方向に穿孔された孔内に挿入し、この
誘導加熱コイルに高周波電流を流すことにより、誘導加
熱コイルに近接したボルトの孔内表面に渦電流を起こ
し、これによって生じるジュール熱でボルト自体を発熱
させるものである。
【0007】したがって、高周波誘導加熱方式の欠点で
ある結合損失をなくすことができず供給した電流の全て
がボルト発熱に利用されないため、電流効率が低い。す
なわち、従来の高周波ボルトヒータは、コイルの高周波
電流で磁束を発生させ、さらに、この磁束によってボル
ト内に高周波電流を発生させることによってボルトを発
熱させるものであるため、コイルとボルトとが寸法的に
離れている場合、磁束の影響が弱くなり、コイルに供給
する高周波電流に比べ、ボルトに発生する高周波電流が
小さくなる。
【0008】また、前記公報において開示されている誘
導加熱コイルは、ヘアピン状に巻回した銅管の往復路線
間に磁性体を挟むとともに、断面が略円形に形成された
複雑な構造であるため、製作に多くの時間と労力を要し
ている。
【0009】そのほか、高周波誘導加熱方式のボルトヒ
ータの場合、加熱用コイルの小型化には限界があるた
め、ボルトの軸心方向に穿孔された加熱用孔が小さい場
合、その中に挿入可能であって、加熱効率の良い加熱用
コイルを製作することが極めて困難であるという問題が
ある。
【0010】そこで、本発明が解決しようとする課題
は、複雑な構造をしたコイルが不要であり、短時間でボ
ルト加熱を行うことができ、電流効率の高い高温ボルト
締めヒータを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】1本の導体に高周波電流
を流した場合、表皮効果により、電流は導体外周に集中
して流れるが、図6(b)に示すように、1本の導体6
0をU字状にして往復路線を形成し、電源装置61から
導体60に高周波電流を流すと、表皮効果の一種である
近接効果により、導体60の対向した部分に電流が集中
して流れる。すなわち、図6(a)に示すように、導体
60の対向した部分に電流集中部62が発生する。この
場合、対向部分の距離が小さいほど、また、高周波電流
の周波数が高いほど電流の集中度が増す性質がある。
【0012】本発明の高温ボルト締めヒータは、このよ
うな高周波電流特有の性質を応用してボルトの加熱を行
うものであり、導電性を有するボルトの軸心方向に穿孔
された加熱用孔内に挿入しボルトと絶縁状態に保持可能
な導電体と、加熱用孔内に挿入した導電体とボルトとを
部分的に導通する導通部材と、この導通部材から導電体
に沿って軸心方向に離れた位置において導電体およびボ
ルトに個別に装着される給電部と、給電部に高周波電流
を供給する電源装置とを備えたことを特徴とする。
【0013】このような構成とした本発明の高温ボルト
締めヒータの導電体を、ボルトの軸心方向に穿孔された
加熱用孔内に挿入し、導通部材で導電体とボルトとを部
分的に導通して、電源装置から導電体およびボルトに装
着される各々の給電部に高周波電流を供給すると、前述
した近接効果により、電流の往復路線が最も接近状態に
ある、加熱用孔の内周および導電体外周に高周波電流が
集中して流れる。したがって、加熱用孔の内周部分はジ
ュール熱によって急速に発熱し、その熱が伝導してボル
ト全体が昇温する。
【0014】このように、本発明の高温ボルト締めヒー
タは、高周波電流を直接ボルトに流して発熱させるため
ボルトを短時間で昇温させることができ、結合損失がな
いため電流効率も高い。また、高周波電流の近接効果に
より、高周波電流は加熱用孔の内周部分に集中して流れ
るため、必要部分を集中的に発熱させることができる。
さらに、加熱用孔内において導電体とボルトとを部分的
に導通する導通部材の位置を変更することにより、高周
波電流が集中する部分の増減、変更が可能であり、過大
電流も防止することができる。
【0015】この場合、加熱用孔内の導電体はボルトと
絶縁状態に保持されているため、導通部材以外の部分で
導電体とボルトとの間に高周波電流が流れ、電流の集中
状態が変動することもない。導電体は高周波電流を効率
的に導通するものであればよいため、従来の高周波誘導
過熱方式の高温ボルト締めヒータのように、複雑な構造
をしたコイルは不要である。
【0016】なお、本発明の高温ボルト締めヒータで
は、加熱用孔内に挿入した導電体は発熱したボルトによ
って加熱され、損傷するおそれもあるので、導電体を二
重または三重以上の複数管構造とし、各管内に液体また
は気体などの冷却媒体を通過、循環させることによって
過熱を防止する冷却機構を設けてもよい。
【0017】また、本発明の高温ボルト締めヒータで
は、電源装置が、周波数1KHz〜90KHzの範囲の
高周波電流を供給可能であることが望ましい。前述した
ように、高周波電流の近接効果は、高周波電流の周波数
が高いほど顕著となり、電流の集中度が増す性質がある
が、高温ボルト締めヒータの場合、周波数1KHz〜9
0KHzの範囲の高周波電流を供給することにより、ボ
ルトの必要部分を短時間で、集中的に発熱させることが
でき、電流効率も良好である。
【0018】この場合、高周波電流の適正周波数は、電
源装置と高温ボルト締めヒータとを電気的に連結するケ
ーブルにおける損失の大小、あるいは近接効果の大小な
どに応じて設定することが望ましい。なお、高周波電流
の場合はケーブル損失が大きく、近接効果は周波数が大
となるほど顕著となるという傾向があり、また、実際に
昇温が必要なのはボルト内周面だけでなくボルト全体で
あるため、この点も考慮して周波数を定める必要があ
る。
【0019】なお、供給する高周波電流の周波数が、1
KHzより小である場合は、近接効果が低下し、電流が
全体を流れる状態となり、高電圧、大電流を必要とする
ようになり、ケーブル損失も増大する。また、90KH
zより大である場合は、近接効果の顕著化により、ボル
ト内周面がボルト全体に比べて高温となり易いため、過
熱のおそれがある。
【0020】一方、供給する高周波電流の電圧について
は10V〜90Vであることが望ましい。この場合、適
正電圧は、ケーブルコスト、人体に対する危険性、ケー
ブルの長さなどの条件に応じて設定する。供給する高周
波電流の電圧が10Vより小さい場合は加熱に必要な電
力を供給するため大電流が必要となり、ケーブルの太さ
と重量の増大を招き、90Vより大である場合は接触な
どによる漏電などにより感電の危険性が増大する。
【0021】また、本発明の高温ボルト締めヒータで
は、導通部材を加熱用孔内に着脱可能に係止するための
係止手段を設けた構造とすることができる。このような
構造とすることにより、ボルト締付・弛緩作業を行う場
合、加熱用孔内への導電体の装着、および作業完了後の
撤収を短時間で容易に行うことができるようになるた
め、締付・弛緩作業を効率化することができる。
【0022】さらに、本発明の高温ボルト締めヒータで
は、導通部材を加熱用孔内に着脱可能に係止するための
係止手段として、導通部材を加熱用孔の径方向に拡縮さ
せる拡縮機構を設けた構造とすることができる。このよ
うな構造とすることにより、導通部材を収縮状態にすれ
ば加熱用孔内に容易に挿入することができ、挿入後、拡
幅状態にすれば加熱用孔内に係止することができるよう
になるため、加熱用孔内における導通部材の着脱作業が
容易となる。
【0023】この場合、拡縮機構として、導電体で導通
部材を軸心方向に圧縮、膨張させることによって導通部
材が径方向に拡縮する機構を設けることができる。この
ような構造とすることにより、加熱用孔内にある導通部
材の着脱を、導電体の操作で行うことができるようにな
るため作業性が向上する。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は実施の形態である高温ボル
ト締めヒータを示す一部切欠正面図、図2は前記高温ボ
ルト締めヒータによる発熱原理を示す説明図、図3は図
1の部分拡大図である。
【0025】図1に示すように、本実施形態の高温ボル
ト締めヒータ10は、金属製ボルト11の軸心方向に穿
孔された加熱用孔12内に挿入して、金属製ボルト11
と絶縁状態に保持可能な導電体13と、加熱用孔12内
に挿入した導電体13の下端部において導電体13と金
属製ボルト11とを導通する導通部材14と、金属製ボ
ルト11の上方において、導電体13および金属製ボル
ト11に個別に設けられた給電部15,16とを備え、
給電ケーブル18を介して給電部15,16に高周波電
流を供給する電源装置17を設置している。給電部1
5,16には、給電ケーブル18との着脱を行うための
セットハンドル15s,16sを設けている。
【0026】また、給電部15は、ボルト11の上方外
周部に装着した固定部材19を介して、ボルト11へ高
周波電流を供給するようになっている。また、固定部材
19はセットハンドル25を回転することによって締
付、弛緩することができるのでボルト11への着脱は容
易である。
【0027】高温ボルト締めヒータ10をこのようにセ
ットした後、電源装置17から各々の給電部15,16
に高周波電流を供給すると、図2に示すように、近接効
果によって電流の往復路線が最も接近状態にある、加熱
用孔12の内周および導電体13の外周に高周波電流が
集中して流れるので、加熱用孔12の内周部分はジュー
ル熱によって急速に発熱し、その熱が伝導して金属製ボ
ルト11全体が昇温する。
【0028】このように、本実施形態の高温ボルト締め
ヒータ10では、高周波電流を直接金属製ボルト11に
流すことのよって金属製ボルト11自体を発熱させるた
め、短時間で昇温させることができ、結合損失がないた
め電流効率も高い。また、高周波電流の近接効果によ
り、高周波電流は加熱用孔12の内周部分に集中して流
れるため、必要部分を集中的に発熱させることができ
る。
【0029】さらに、加熱用孔12内において、導電体
13と金属製ボルト11とを部分的に導通する導通部材
14の位置を変更することにより、高周波電流が集中す
る部分の増減、変更が可能であり、過大電流も防止する
ことができる。この場合、加熱用孔12内の導電体13
は金属製ボルト11と絶縁状態に保持されているため、
導通部材14以外の部分で導電体13と金属製ボルト1
1との間に高周波電流が流れ、電流の集中状態が勝手に
変動することもない。
【0030】なお、本実施形態の高温ボルト締めヒータ
10では、図3に示すように、導電体13は銅管13c
の内部にステンレス管13sを挿入した二重構造であ
り、その下部においては、銅管13cの下端より延長さ
せたステンレス管13sを導通部材14の貫通孔14h
に挿入し、貫通孔14hから露出したステンレス管13
sの下端部にボルト20を螺合させることにより導電体
13に導通部材14が連結されている。また、ステンレ
ス管13sの下方には貫通孔13hが形成されている。
【0031】したがって、導電体13の上部に設けられ
た給気口22から銅管13c内に空気を供給すると、銅
管13cの内周とステンレス管13sの外周との間に形
成された空間部21を通って下降し、下方の貫通孔13
hを通過してステンレス管13s内に入ってそのまま上
昇し、上端の排気口23から外部へ排出される。このよ
うに、導電体13を二重管構造とし、各管内に空気を通
過させることによって導電体13を冷却しているため、
ボルト11の発熱によって導電体13が損傷、劣化する
のを防止することができる。
【0032】一方、高温ボルト締めヒータ10において
は、電源装置17が供給する高周波電流の周波数は10
KHz〜90KHzの範囲、電圧は10V〜90Vの範
囲で調整可能であるが、本実施形態において、金属製ボ
ルト11を加熱するため、高周波電流の周波数を50K
Hz、電圧を50Vとしたところ、金属製ボルト11を
短時間で、集中的に発熱させることができ、電流効率も
良好であった。
【0033】なお、実際のボルト加熱作業においては、
電源装置17が供給する高周波電流の周波数および電圧
は、加熱するボルトのサイズのほか、給電ケーブル18
の太さや長さ、作業者に対する安全性確保などの条件に
応じて設定する。
【0034】また、本実施形態の高温ボルト締めヒータ
10では、図3,4に示すように、導通部材14は全体
が略筒形状で、上方開口部14aは漏斗状に形成されて
おり、軸方向に形成された複数のスリット14s、およ
び縮径部14rを備え、下端にはボルト保持部14bが
設けられている。したがって、導電体13に導通部材1
4を連結した状態で、ステンレス管13s上端に取り付
けられたセットハンドル24を回転させると、ステンレ
ス管14sとボルト20との螺合により、銅管13cの
下端部が上方開口部14aを摺動しながら貫通孔14h
内に出入するため、導通部材14を径方向に拡縮するこ
とができる。
【0035】すなわち、セットハンドル24を時計方向
に回転させると、ステンレス管13sとボルト20との
螺合により、銅管13cの下端部が導通部材14の上方
開口部14aから貫通孔14h内に進入して導通部材1
4が径方向に拡幅するので、導通部材14を加熱用孔1
2内に係止することができる。
【0036】また、セットハンドル24を反時計方向に
回転させると銅管13cの下端部が導通部材14の上方
開口部14aから離脱して、導通部材14が径方向に縮
径するので、導電体13を加熱用孔12内に挿入すると
き、あるいは取り出すときは縮径状態にして作業を行
う。
【0037】このように、セットハンドル24を回転さ
せるだけで導通部材14を拡縮することができ、これに
よって、高温ボルト締めヒータ10の導電体13および
導通部材14の加熱用孔12内への装着、撤収を短時間
で容易に行うことができるため、締付・弛緩作業の効率
を向上させることができる。
【0038】
【発明の効果】本発明により、以下の効果を奏すること
ができる。
【0039】(1)導電性を有するボルトの軸心方向に
穿孔された加熱用孔内に挿入しボルトと絶縁状態に保持
可能な導電体と、加熱用孔内に挿入した導電体とボルト
とを部分的に導通する導通部材と、この導通部材から導
電体に沿って軸心方向に離れた位置において導電体およ
びボルトに個別に装着される給電部と、給電部に高周波
電流を供給する電源装置とを備えたことにより、所定状
態にセットした高温ボルト締めヒータに高周波電流を供
給した場合、近接効果で、加熱用孔の内周に高周波電流
が集中して流れるためボルト全体を短時間で昇温させる
ことができ、結合損失などがないため電流効率も高く、
複雑な構造をしたコイルも不要となる。
【0040】(2)高周波電流は近接効果により加熱用
孔の内周部分に集中するので、必要部分を集中的に発熱
させることができ、加熱用孔内において導通部材の位置
を変更することにより、高周波電流が集中する部分の増
減、変更が可能であり、過大電流も防止することができ
る。この場合、加熱用孔内の導電体はボルトと絶縁状態
に保持されているため、導通部材以外の部分で導電体と
ボルトとの間に高周波電流が流れ、電流集中部が変動す
ることもない。
【0041】(3)電源装置が、周波数10KHz〜9
0KHzの範囲の高周波電流を供給可能であることによ
り、ボルトの必要部分を短時間で、集中的に発熱させる
ことができ、電流効率も良好である。
【0042】(4)導通部材を加熱用孔内に着脱可能に
係止するための係止手段を設けた構造とすることによ
り、締付・弛緩作業を行う場合、高温ボルト締めヒータ
の導電体の加熱用孔内への装着、および作業完了後の撤
収を短時間で容易に行うことができるようになるため、
締付・弛緩作業を効率化することができる。
【0043】(5)導通部材を加熱用孔内に着脱可能に
係止するための係止手段として、導通部材を加熱用孔の
径方向に拡縮させる拡縮機構を設けた構造とすることに
より、導通部材を収縮状態にすれば加熱用孔内に容易に
挿入することができ、挿入後、拡幅状態にすれば加熱用
孔内に係止することができるようになるため、加熱用孔
内における導通部材の着脱作業が容易となる。
【0044】(6)拡縮機構として、導電体で導通部材
を軸心方向に圧縮、膨張させることによって導通部材が
径方向に拡縮する機構を設けることにより、加熱用孔内
にある導通部材の着脱を、導電体の操作で行うことがで
きるようになるため、作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態である高温ボルト締めヒータを示す
一部切欠正面図である。
【図2】図1に示す高温ボルト締めヒータによる発熱原
理を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は縦断
面図を示す。
【図3】図1に示す高温ボルト締めヒータの部分拡大図
である。
【図4】(a)は図1に示す高温ボルト締めヒータの導
通部材の平面図、(b)は前記導通部材の正面図、
(c)は前記導通部材の一部切欠正面図である。
【図5】図1に示す高温ボルト締めヒータの平面図であ
る。
【図6】高周波電流の近接効果を示す説明図であり、
(a)はU字状導体の平面図、(b)はU字状導体の正
面図である。
【符号の説明】
10 高温ボルト締めヒータ 11 金属製ボルト 12 加熱用孔 13 導電体 13c 銅管 13s ステンレス管 13h 貫通孔 14 導通部材 14a 上方開口部 14b ボルト保持部 14h 貫通孔 14r 縮径部 14s スリット 15,16 給電部 15s,16s,24,25 セットハンドル 17 電源装置 18 給電ケーブル 19 固定部材 20 ボルト 21 空間部 22 給気口 23 排気口

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性を有するボルトの軸心方向に穿孔
    された加熱用孔内に挿入し前記ボルトと絶縁状態に保持
    可能な導電体と、前記加熱用孔内に挿入した前記導電体
    と前記ボルトとを部分的に導通する導通部材と、前記導
    通部材から前記導電体に沿って前記軸心方向に離れた位
    置において前記導電体および前記ボルトに個別に装着す
    る給電部と、前記給電部に高周波電流を供給する電源装
    置とを備えた高温ボルト締めヒータ。
  2. 【請求項2】 前記電源装置が、周波数1KHz〜90
    KHzの範囲の高周波電流を供給可能である請求項1記
    載の高温ボルト締めヒータ。
  3. 【請求項3】 前記導通部材を前記加熱用孔内に着脱可
    能に係止するための係止手段を設けた請求項1,2記載
    の高温ボルト締めヒータ。
  4. 【請求項4】 前記係止手段として、前記導通部材を前
    記加熱用孔の径方向に拡縮させる拡縮機構を設けた請求
    項3記載の高温ボルト締めヒータ。
  5. 【請求項5】 前記拡縮機構として、前記導電体で前記
    導通部材を前記軸心方向に圧縮、膨張させることにより
    前記導通部材が前記径方向に拡縮する機構を設けた請求
    項4記載の高温ボルト締めヒータ。
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