JPH11110836A - 光記録媒体、光記録装置、及び光記録方法 - Google Patents

光記録媒体、光記録装置、及び光記録方法

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JPH11110836A
JPH11110836A JP9266520A JP26652097A JPH11110836A JP H11110836 A JPH11110836 A JP H11110836A JP 9266520 A JP9266520 A JP 9266520A JP 26652097 A JP26652097 A JP 26652097A JP H11110836 A JPH11110836 A JP H11110836A
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JP
Japan
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optical recording
recording medium
charge
polymer compound
ability
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Application number
JP9266520A
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English (en)
Inventor
Hideyuki Nishizawa
秀之 西沢
Akiko Hirao
明子 平尾
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスクや光ファイリングシステム機器等
に適用可能で、高速でかつ安価なホログラフィック光記
録媒体を提供すること。 【解決手段】 電磁波の照射により電荷を発生する電荷
発生能を有する分子と、発生した電荷を輸送する電荷輸
送能及び液晶性を有する高分子化合物と、電磁波の照射
により屈折率が変化する非線形光学特性を有する分子と
を含有することを特徴とする光記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体、光記
録装置、及び光記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高密度画像など、容量の大きなデ
ータを記録可能な媒体として、光磁気記録媒体や光熱相
変化型の記録媒体(光ディスク等)が開発されている
が、これらの記録媒体に比べてはるかに高密度に記録可
能な光記録媒体の一つとして、フォトリフラクティブ媒
体がある。
【0003】この媒体による記録は、電磁波(光等)の
照射により電荷を空間的に分離せしめ、この電荷により
発生する電場により屈折率を局所的に変化させることを
利用している。電荷の空間的分離は、電磁波の照射によ
り光記録媒体中に電荷を発生せしめ、この電荷を輸送す
ることなどによって行われる。光記録媒体内部に発生す
る電場を大きくすることで、ポッケルス効果により大き
な屈折率変化を得ることが可能となる。この媒体は電磁
波の干渉パターンを直接記録できることから、ホログラ
フィックメモリー、光演算素子等への応用も期待されて
いる。
【0004】近年、作製の容易さから、有機高分子化合
物を用いたフォトリフラクティブ媒体の開発が盛んにな
っている(例えば、特公平6−55901)。しかしな
がら、通常のフォトリフラクティブ媒体は、記録速度が
遅いという欠点が存在した。
【0005】フォトリフラクティブ(PR)効果とは、
光等の電磁波の照射により発生した電荷(キャリア)が
拡散により再配置し、これにより発生した電場に基づき
屈折率が変化する効果である。したがって、フォトリフ
ラクティブ効果を発現する材料は、光伝導性は勿論のこ
と、電場により屈折率が変化する非線形電気光学特性を
合わせ持つ必要がある。
【0006】フォトリフラクティブ媒体に対して物体の
情報を有する物体光及びこの光と別に参照光を照射する
と、これら2つの光による干渉縞が発生する。この干渉
縞に応じて電荷が所定の分布をもって発生する。発生し
た電荷は電荷輸送材によって輸送される。
【0007】分子分散系のように、共役している電子の
数が少ない低分子量の電荷輸送剤を用いている場合に
は、電荷輸送分子上に電荷を注入した時のクーロンエネ
ルギーが電荷の極性により異なるため、正及び負のキャ
リアを1つの分子で輸送することは難しい。したがっ
て、電荷の極性が異なれば異なる種類の分子上をホッピ
ングすることにより電荷輸送が行われるので、分子の種
類と濃度を制御することにより、いずれかの符号の電荷
(キャリア)のみを輸送することが可能である。
【0008】この時、キャリアは、拡散及び外部から電
場が印加されていればドリフトにより輸送される。これ
により、電荷密度に偏りが起こり、内部には強い電場が
形成され、この電場によりキャリアは再度ドリフトで元
に戻される。最終的には、内部電場によるドリフト電流
と拡散電流(外部電場があればそれによるドリフト電流
も含める。)の和が零になるまでホール等キャリアの再
配置が起こる。
【0009】これはDember効果の一種であり、内
部電場は発生した電位差と光のピーク強度の間隔の比で
与えられる。したがって、光の空間周波数が高いほど大
きな内部電場が発生する。このようにして発生した内部
電場により、非線形光学材料の屈折率が変化し、干渉縞
が屈折率格子として記録される。
【0010】この媒体に参照光を照射すると、屈折率格
子により参照光が回折され、物体光成分が発生する。こ
れにより情報が記録されたことになる。したがって、書
き込みにかかる時間は、光等の電磁波により発生する電
荷の量及び電荷の輸送速度に依存する。光により発生す
る電荷の量は光強度に依存し、発生した電荷量が少ない
場合には、光強度を強くすれば解決できる。しかしなが
ら、電荷輸送の速度は電荷輸送分子のみによって決ま
る。したがって、記録速度向上のためには、電荷輸送速
度の速い電荷輸送材料を設計する必要があった。
【0011】電荷輸送速度は分子間の波動関数の重なり
に依存しており、電荷輸送速度の向上のためには、分子
間の波動関数の重なりを大きくする必要がある。このた
めには分子を近づければよい。しかしながら、電荷輸送
速度が十分になる程度まで分子を近づけると、相互作用
が強くなり、結晶化が起こる。このため、電荷輸送分子
と非線形光学特性を有する分子とを均一に混合できなく
なり、結晶の部分では非線形光学特性を有する分子が存
在しなくなる。したがって、該部分では屈折率の変化が
起こらないため、情報の記録を行うことはできなくなっ
てしまうという問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
フォトリフラクティブ媒体等の光記録媒体では、記録速
度が遅いという欠点が存在し、この欠点を解決するため
に、電荷輸送速度の速い電荷輸送材料を設計する必要が
あった。
【0013】しかしながら、分子間の波動関数の重なり
を大きくして電荷輸送速度を向上させるべく分子を近づ
けると、相互作用による結晶化のため、電荷輸送分子と
非線形光学特性を有する分子とを均一に混合できなくな
り、屈折率の変化が起こらないことにより、情報の記録
を行うことはできなくなってしまうという問題があっ
た。
【0014】本発明の目的は、非線形光学特性を有する
部位と電荷輸送特性を有する部位との均一性を損なうこ
となく、電荷輸送速度を向上させて、高速な書き込みが
可能な光記録媒体、光記録装置、及び光記録方法を実現
することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】前述した問題を解決する
ため、本発明は、電磁波の照射により電荷を発生する電
荷発生能を有する分子と、発生した電荷を輸送する電荷
輸送能及び液晶性を有する高分子化合物と、電磁波の照
射により屈折率が変化する非線形光学特性を有する分子
とを含有することを特徴とする光記録媒体を提供する。
【0016】かかる本発明において、以下の構成をさら
に具備することが好ましい。 (1)前記電荷輸送能及び液晶性を有する高分子化合物
の当該媒体全体に対して占める重量比は10%以上80
%以下であること。この重量比は30%以上70%以下
であることがより好ましく、さらに40%以上60%以
下であることがより好ましい。
【0017】(2)一方向に直線偏光した光の吸収率と
この方向に対して直角な方向に直線偏光した光の吸収率
のうち小さい方に対する大きい方の比をRとした時、
(R−1)/(R+2)の値が0.52以上となる方向
を有するように、前記電荷輸送能及び液晶性を有する高
分子化合物が配向していること。この(R−1)/(R
+2)の値は0.65以上であることがより好ましく、
さらに0.82以上であることがより好ましい。
【0018】(3)前記電荷輸送能及び液晶性を有する
高分子化合物は、示差走査熱量計で測定した液晶転移温
度が90℃以上であること (4)前記電荷輸送能及び液晶性を有する高分子化合物
は、電荷輸送能を有する部位と液晶性を有する部位とが
共重合した共重合体であること。
【0019】(5)前記電荷輸送能及び液晶性を有する
高分子化合物は、液晶性を有する部位を主鎖として、該
主鎖に対して側鎖として電荷輸送能を有する部位が結合
したものであること。
【0020】(6)前記電荷輸送能及び液晶性を有する
高分子化合物は、2つ以上のフェニル基、並びにアルキ
ル基及びアルコキシル基の少なくとも1つを含む鎖状構
造を有すること。
【0021】また本発明は、電磁波の照射により電荷を
発生する電荷発生能を有する分子と、発生した電荷を輸
送する電荷輸送能及び液晶性を有する高分子化合物と、
電磁波の照射により屈折率が変化する非線形光学特性を
有する分子とを含有する光記録媒体に電磁波を照射して
データを記録する光記録装置であって、前記光記録媒体
を保持する保持手段と、前記電磁波を前記光記録媒体に
照射する照射手段と、前記光記録媒体を液晶転移温度以
上に加熱する加熱手段とを備えたことを特徴とする光記
録装置を提供する。
【0022】かかる本発明において、以下の構成をさら
に具備することが好ましい。 (1)前記加熱手段は、前記光記録媒体に電磁波を照射
してデータを記録する間、前記光記録媒体を加熱する手
段であること。
【0023】(2)前記光記録媒体を冷却する冷却手段
を具備したこと。 (3)前記冷却手段は、前記加熱手段による加熱後に前
記光記録媒体を冷却する手段であること。
【0024】さらにまた本発明は、電磁波の照射により
電荷を発生する電荷発生能を有する分子と、発生した電
荷を輸送する電荷輸送能及び液晶性を有する高分子化合
物と、電磁波の照射により屈折率が変化する非線形光学
特性を有する分子とを含有する光記録媒体に電磁波を照
射してデータを記録する光記録方法であって、前記光記
録媒体を保持する保持工程と、前記電磁波を前記光記録
媒体に照射する照射工程と、前記光記録媒体を液晶転移
温度以上に加熱する加熱工程とを備えたことを特徴とす
る光記録方法を提供する。
【0025】かかる本発明において、以下の構成をさら
に具備することが好ましい。 (1)前記加熱工程は、前記光記録媒体に電磁波を照射
してデータを記録する間、前記光記録媒体を加熱する工
程であること。
【0026】(2)前記光記録媒体を冷却する冷却工程
を備えたこと。 (3)前記冷却工程は、前記加熱工程による加熱後に前
記光記録媒体を冷却する工程であること。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る光記録媒体及
び光記録装置の実施形態について、図面を用いつつ説明
を行う。本実施形態は、ホログラムによりデータを記録
するフォトリフラクティブ光記録媒体に関するものであ
る。
【0028】この媒体は、前述したように電磁波の照射
により電荷を空間的に分離せしめ、この電荷により発生
する電場により屈折率を変化させる媒体(フォトリフラ
クティブ媒体)である。媒体内部に発生する電場を大き
くすることで、ポッケルス効果により大きな屈折率変化
を得ることが可能となる。ホログラムによるデータ記録
は、物体の記録情報を含む物体光と可干渉性を有する参
照光とを光記録媒体内で重ねることにより干渉縞を発生
させ、この干渉縞を記録するものである。
【0029】この記録媒体を用いたメモリーを高性能化
するためには、光により発生した電荷をすばやく輸送す
ることにより書き込み速度を速くすること、及び光照射
により発生する屈折率格子による光の回折効率を高くす
ることが必要である。このために、移動度及び拡散係数
の高い電荷輸送材の選択、並びに外部電場によるポーリ
ングによるポッケルス係数の増大が行われる。
【0030】まず、移動度及び拡散係数の高い電荷輸送
材の選択について述べる。前述したように、電荷輸送速
度は分子間の波動関数の重なりに依存しており、電荷輸
送速度の向上のためには、分子間の波動関数の重なりを
大きくする必要がある。このためには分子を近づければ
よい。しかしながら、電荷輸送速度が十分になる程度ま
で分子を近づけると、相互作用が強くなり、結晶化が起
こる。このため、電荷輸送分子と非線形光学特性を有す
る分子とを均一に混合できなくなり、結晶の部分では非
線形光学特性を有する分子が存在しなくなる。したがっ
て、屈折率の変化が起こらず、情報の記録を行うことが
できない。
【0031】本発明では、液晶性を有する分子若しくは
部位に電荷輸送特性を付加させることにより、電荷輸送
特性を担う部位が、液晶性を有する部分の配向によって
規則的に並び、この結果、波動関数の重なりが大きくな
って移動度が大きくなる。
【0032】例えば、電荷輸送特性を有する部位と液晶
性を有する部位とが共重合した共重合体を使用した場合
には、液晶性を有する部分の配向により当該共重合体が
一方向に整列し、お互いに隣接しあう共重合体の電荷輸
送特性を有する部位同士が近接して、波動関数の重なり
を大きくすることができる。
【0033】また、液晶性を有する部位を主鎖として、
該主鎖に対して側鎖として電荷輸送能を有する部位が結
合した分子を使用した場合には、液晶性を有する部分の
配向により当該分子が一方向に整列し、お互いに隣接し
あう分子の側鎖の電荷輸送特性を有する部位同士が近接
して、波動関数の重なりを大きくすることができる。
【0034】以上述べたことは、液晶分子等に電荷輸送
分子を混合しただけでは起こらない。液晶分子に電荷輸
送分子を混合すると、電荷輸送分子を配向させることは
可能である。しかしながら、電荷輸送分子が配向したと
ころで、分子の空間的な位置が近接して並ぶわけではな
いので、波動関数の重なりを大きくするには至らない。
本発明では、液晶間の相互作用を利用して、電荷輸送特
性及び液晶性を有する分子の同じ部位が互いに近接して
並ぶので、電荷輸送部位の空間的な配置もそろい、波動
関数の重なりが増えるのである。
【0035】以上により、本発明によれば、非線形光学
特性を有する部位と電荷輸送特性を有する部位の均一性
を損なうことなく、電荷輸送速度を向上させることが可
能となり、この結果、高速な書き込みが可能なフォトリ
フラクティブ記録媒体、記録装置、及び記録方法を実現
することが可能となる。
【0036】次に、外部電場によるポーリングによるポ
ッケルス係数の増大について述べる。外部電場によるポ
ーリングの手法は、マトリックス中に非線形光学特性を
有する分子を分散しておき、分散系をガラス転移点近く
又はそれ以上の温度に加熱することにより、上記非線形
光学特性を有する分子が回転できるようにして、外部か
ら大きな電場を印加する方法である。この方法により、
非線形光学特性を有する分子の双極子を電場方向にそろ
えることが可能である。特に干渉縞と平行な方向にそろ
えることが好ましい。これにより、反転対称性を有する
と発現しない、ポッケルス効果を利用することが可能と
なる。
【0037】しかしながら、この方法では、マトリック
スが非線形光学特性を有する分子の配向を阻害するた
め、配向する分子はわずかである。さらに、マトリック
スの分子運動により、せっかく配向した分子が徐々に元
に戻ってしまうため、特性を保持することが難しいとい
う問題もあった。
【0038】本発明では、電荷輸送分子やマトリックス
等に液晶性を有する分子を用いることにより、液晶状態
の配向場を用いて、非線形光学特性を有する分子を配向
させることが可能になる。つまり、ガラス転移温度より
高い液晶転移温度以上に加熱することにより液晶化を行
い、この状態で外部電場を印加することによって液晶性
を有する分子を配向させることが可能になる。この時、
分子の配向が変化するときの配向場(流れ)及び非線形
光学特性を有する分子の双極子と電場との相互作用によ
り、非線形光学特性を有する分子は配向する。
【0039】電荷輸送分子やマトリックス等に通常のポ
リマーを使用した場合と異なり、液晶性を有する分子を
使用した場合には、マトリックス等自体が配向するた
め、マトリックス等が非線形光学分子の配向を阻害する
ことはない。このため、ポッケルス効果による屈折率変
化をさらに大きくすることができる。
【0040】本発明に用いられる電荷輸送能及び液晶性
を有する分子には、例えば、(1)電荷輸送能を有する
部位と液晶性を有する部位とが直接若しくは間接的に結
合した化合物、(2)電荷輸送能を有する部位と液晶性
を有する部位とが共重合した共重合体、(3)液晶性を
有する部位を主鎖として、該主鎖に対して側鎖として電
荷輸送能を有する部位が結合した分子がある。これらの
高分子化合物の構造の例を図2に示す。図2(a)は上
記(1)の化合物を示し、図2(b)の主鎖型は上記
(2)の共重合体を、側鎖型は上記(3)の分子をそれ
ぞれ示す。
【0041】電荷輸送能を担う部位としては、例えば以
下に列挙するものがある。即ち、リング状の共役π電子
が存在するもの、例えば、フェニル基、インドール基等
を含む環式化合物や、カルバゾール、オキサゾール、イ
ンオキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾー
ル、オキサアジアゾール、ピラゾリン、チアチアゾー
ル、トリアゾールなどの含窒素環式化合物や、これら化
合物の誘導体、又はこれらを主鎖又は側鎖に有する化合
物等の他、ヒドラゾン化合物、トリフェニルアミン類、
トリフェニルメタン類、ブタジエン類、スチルベン類、
アントラキノンジフェノキノン等のキノン化合物や、こ
れらの誘導体、又はこれらを主鎖又は側鎖に有する化合
物、さらにはC60、C70等のフラーレン又はその誘導体
等がある。
【0042】上記した電荷輸送能及び液晶性を有する高
分子化合物の光記録媒体全体に対して占める重量比は1
0%以上80%以下であることが好ましい。重量比が1
0%より小さいと、液晶間の相互作用により当該高分子
化合物の電荷輸送部位の空間的な配置をそろえることが
より困難になり、移動度の向上や書き込み時間の短縮を
達成し難くなるからである。一方、重量比が上記80%
より大きいと、電荷発生能を有する分子や非線形光学特
性を有する分子の全光記録媒体に対する重量比率が減少
し、十分な光記録を達成しにくくなるからである。この
重量比は30%以上70%以下であることがより好まし
く、さらに40%以上60%以下であることがより好ま
しい。
【0043】また、一方向に直線偏光した光の吸収率と
この方向に対して直角な方向に直線偏光した光の吸収率
のうち小さい方に対する大きい方の比をRとした時、
(R−1)/(R+2)の値が0.52以上となる方向
を有するように、上記電荷輸送能及び液晶性を有する高
分子化合物が配向していることが好ましい。上記値が
0.52よりも小さいと、液晶間の相互作用により当該
高分子化合物の電荷輸送部位の空間的な配置をそろえる
ことがより困難になり、移動度の向上や書き込み時間の
短縮を達成し難くなるからである。この(R−1)/
(R+2)の値は0.65以上であることがより好まし
く、さらに0.82以上であることがより好ましい。
【0044】さらに、上記前記電荷輸送能及び液晶性を
有する高分子化合物は、示差走査熱量計で測定した液晶
転移温度が90℃以上であることが好ましい。液晶転移
温度が90℃よりも低いと、上記高分子化合物の液晶の
流動性が増し、記録保持が困難となる場合もあるからで
ある。
【0045】次に、本発明による光記録媒体の作製方法
について述べる。まず、電荷発生材料、電荷輸送材料、
非線形光学材料、マトリックスポリマーをトルエンに溶
かし乾燥させた後、トルエンを留去する。次に、加熱し
た石英基板上に膜厚調節用のスペーサーを置き、この上
に先の乾燥させた物質を載せる。上部からもう一つの基
板を押し当てることにより、所望の膜厚の試料を作製し
た。
【0046】かかる本素子の形成方法以外にも、例えば
スピンコーティング法、浸漬塗布法、ローラ塗布法、ス
プレー塗布法、ワイヤーバー塗布法、ブレード塗布法な
どの各種塗布法や、インジェクション法などの注型を用
いた方法、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマC
VD法などから適宜選択して使用することができる。
【0047】本素子に基板を用いる場合でかつ基板を通
して光を照射する場合、基板は照射光に対してある程度
透明である必要がある。基板を構成する材料としては例
えばガラス、アクリル樹脂などのプラスティック等があ
る。
【0048】本発明による材料をメモリーに適用する場
合には、液晶転移温度以上に加熱して外部からの電場印
加を行い、その後、物体情報を載せた物体光と参照光と
を同時に照射して干渉縞を生じさせて書き込みを行う。
外部から電場を印加する理由は、電磁波により発生した
電荷の輸送をより効率的に行うためである。この外部か
らの電場印加は、必要に応じて省略することが可能であ
る。また、上記材料を液晶転移温度以上に加熱する加熱
装置をメモリー装置に適宜設置することができる。
【0049】また、メモリー内容の全面消去の場合に
は、消去のための電場印加だけの方法でもかまわない
が、液晶転移温度以上に加熱する方法や、電場印加と加
熱の両者を併用する方法が望ましい。これにより、再度
分子の配向をそろえることが可能になるからである。な
お、材料の繰り返し特性が優れており、かつ外部からの
電場印加を併用して書き込みが行われている場合には、
全面消去時にも加熱を行うことが好ましい。
【0050】物体光と参照光によって発生する干渉縞
は、物体光の進行方向と参照光の進行方向の垂直二等分
線の方向に発生する。つまり、強め合う部分も弱め合う
部分も、この垂直二等分線の方向につながっている。し
たがって、内部電場はこの光の強弱の方向(干渉縞の方
向)に直角に生成する。
【0051】再生時には、同じ参照光を入射し、この屈
折率格子によりブラッグ反射の条件を満たした回折光又
は反射光を発生させる。これが物体光の成分を持つこと
になる。つまり、入射角度が異なる場合には、ブラッグ
反射の条件が満足されず、物体光は再生されない。
【0052】したがって、媒体内部の干渉縞のつながる
方向を変えることにより、内部電場を以前の電場の向き
と異なる方向に発生させることも可能である。各点での
内部電場は電場ベクトルの和になるので、その方向の光
による電場を発生させ、これを屈折率格子として記録で
きる。つまり、媒体への物体光と参照光の両方又はどち
らか一方の入射角度を変えることにより、その物体光を
先の記録の上に記録できる(角度多重)。再生する場合
にもブラッグ反射の条件が異なるため、互いの記録は干
渉しない。
【0053】これを実現するシステムには、大きく分け
ると次の2つがある。つまり、(1)物体光と参照光の
なす角度を保存したまま入射角度を変える方法、及び
(2)物体光と参照光のなす角度を変える方法の2つで
ある。
【0054】また、角度を変えるためには、大きく分け
ると次の2つの方法がある。すなわち、(3)試料を回
転させる方法、及び(4)光の進行方向を変える方法の
2つである。
【0055】(4)の光の進行方向を変えるためには、
プリズムやミラー等の光学部品に光を照射し、これら光
学部品を回転させる方法や、カー効果やポッケルス効果
など磁気光学効果や電気光学効果により透過光又は反射
光の方向を変える方法や、液晶に回折格子を表示させ、
その格子幅を変える等して回折方向を変える方法や、物
体光と参照光の光強度を調節することにより焦点距離を
変えるセルフフォーカシング(3次の非線形光学特性)
機能を持つ媒体中を光が透過するようにして、2つの光
のなす角度を変える方法などを用いることができる。
【0056】したがって、実際の装置としては、(1)
と(3)とを組み合わせた方法、例えば記録媒体(試
料)を回転できる台に固定し、これを回転させる方法、
(1)と(4)とを組み合わせた方法、例えば物体光と
参照光を記録媒体に導くためのミラーや回折格子やレン
ズ等を同時に回転させ、記録媒体上での物体光と参照光
のなす角度を一定にする方法、(2)と(4)とを組み
合わせた方法、例えば物体光と参照光を記録媒体に導く
ためのミラーや回折格子やレンズ等のうち1つ以上(す
べても含む。)を同時に自由に回転させる方法がある。
【0057】また、必ずしも2つのみを組み合わせる必
要はなく、これら(1)から(4)をどのようにいくつ
組み合わせても良い。例えば、(2)と(3)と(4)
とを組み合わせた方法、例えば物体光と参照光を記録媒
体に導くためのレンズを音響光学効果を用いた素子で構
成し、レンズの焦点距離を変えレンズを移動させながら
記録媒体(試料)も回転させる方法等を用いることも可
能である。
【0058】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳
細に説明する。 (実施例)電荷輸送特性を有しかつ液晶性を示す分子
(図1(a)に示す。)、電荷発生材であるインジゴ誘
導体(図1(c)に示す。)、及び非線形光学特性を示
す分子2−(N,N−ジメチルアミノ)−5−ニトロア
セトアニリド(DAN)(図1(d)に示す。)を、重
量比で60:10:30の割合で塩化メチレンに溶か
し、石英基板上にキャストし、乾燥して6μmの膜を形
成して光記録媒体を作製した。石英基板は、基板裏面に
設置したヒーターにより100℃に加熱した。この場合
には、電荷輸送能及び液晶性を有する高分子化合物の光
記録媒体全体に対して占める重量比は60%となる。
【0059】また、一方向に直線偏光した光の吸収率と
この方向に対して直角な方向に直線偏光した光の吸収率
のうち小さい方に対する大きい方の比をRとした時の、
(R−1)/(R+2)の値を求めた。この結果、上記
値が0.82となる方向が存在した。
【0060】さらに、示差走査熱量計により液晶転移温
度を測定したところ、液晶転移温度は93℃であった。光
記録媒体としての性能を評価するために、2光波混合法
によって書き込み時間を評価した。図3は、この評価を
行うための装置の構成を示す概略図である。
【0061】この図3に示すように、レーザー発振器3
からの光をビームスプリッター4によってビーム1
(1)とビーム2(2)の2つに分け、これを各々ミラ
ー5と6で試料7上で交わるように反射させる。ビーム
1はシャッター10で、ビーム2はシャッター11でそ
れぞれ遮断することができるようになっている。試料7
を透過したビーム1は検出器8で、また試料7を透過し
たビーム2は検出器9で強度を測定する。
【0062】試料がフォトリフラクティブ特性を有して
いると、2つのビームを照射した時には、試料7内部で
交差した2つのビーム1、2の作る干渉縞により書き込
みが起こり、当該内部に屈折率格子が発生する。
【0063】この時、試料7に光学主軸がある(この光
学主軸は電場印加等により作られる場合もある。)と、
その主軸に対してビーム方向がなす角度(入射角)を考
えた場合、当該角度がより小さい方のビームの強度が強
くなり、当該角度がより大きい方のビームの強度は弱く
なる。
【0064】また、試料7に光学主軸がない場合には、
発生した屈折率格子により、強度の強い方のビームが弱
い方のビームの方向に回折される量と、弱い方のビーム
が強い方のビームの方向に回折される量とが異なる(こ
れら2つのビームの回折効率は同じ。)。このため、検
出器8、9の場所では、弱い方のビームの強度は強くな
り、強い方のビームの強度は弱くなる。
【0065】したがって、例えば、ビーム2の強度をビ
ーム1のそれより強くし、ビーム2をシャッター11で
遮断した状態で、ビーム1の強度を検出器8で測定し始
め、この後、シャッター11を開けビーム2を通過させ
た時、検出器8の強度は書き込みが進むにつれ増加し、
やがて平衡状態になる。したがって、この測定により、
書き込みに必要な時間が評価できる。
【0066】レーザーにはヘリウム−ネオンレーザーを
用い、入射前のビーム1の強度は2.2[mW]、ビー
ム2の強度は2.7[mW]であった。平衡になるまで
の時間は5秒程度であった。2つのビームを同時に照射
し平衡になった後、ビーム2を切りビーム1の回折光
(ビーム2の再生光)の強度を検出器11で測定し、こ
の強度Iw とビーム1の強度I1 との比Iw /I1 を回
折効率と定義される。回折効率は10%であった。
【0067】次に、上記光記録媒体の移動度の測定を行
った。図4は、この移動度の測定を行うための装置の構
成を示す概略図である。100℃に熱した透明アルミニ
ウム層13を設けたガラス基板15上に、電荷輸送特性
を有しかつ液晶性を示す分子(図1(a)に示す。)の
みをキャストして10μmの膜(試料)12を得た。こ
膜12上に金電極14を蒸着し、これを試料として移動
度の測定を行った。
【0068】図4に示すように、試料12の透明アルミ
ニウム電極13に対して、電源17を用いて正の電位を
印加し、一方金電極14を100Ωの抵抗18を通して
アースする。透明アルミニウム電極13側から、1ns
ecのパルス幅を持ち、分子に強く吸収される窒素レー
ザー19を照射し、この強力なレーザー19により発生
したキャリアを、印加した電場により輸送した。
【0069】この時に外部回路に流れる光キャリア移動
に伴う変位電流の時間変化を、抵抗18の電圧降下を測
定することにより測定する。ρ(x)はキャリア(電
荷)量のレーザ照射方向における分布を示す関数であ
る。透明アルミニウム電極13と金電極14に挟まれた
試料12の静電容量と印加電圧の積で与えられる電荷量
に比べ、光キャリアの電荷量が十分小さい(5%以
下。)場合には、光キャリアによる試料12内部の電場
の変化が小さく、このため光キャリアは一定の速度で金
電極14に向って進む。金電極14に到達した光キャリ
アは、金電極14に誘起された電荷を打ち消し、それ以
上移動しないため、変位電流に寄与しない。したがっ
て、光キャリアが金電極14に到達した時に電流は0に
なるため、電流が0になる時間から膜厚分移動するのに
必要な時間が得られる。これにより、速度、したがって
移動度が算出できる。移動度は5×10-3[cm2 /V
sec]であり、有機物の通常の値10-6に比べて非常
に大きかった。
【0070】(比較例1)電荷輸送特性を有せず液晶性
を示す分子(図1(b)に示す。)、電荷発生材である
インジゴ誘導体(図1(c)に示す。)、及び非線形光
学特性を示す分子2−(N,N−ジメチルアミノ)−5
−ニトロアセトアニリド(DAN)(図1(d)に示
す。)を、重量比で60:10:30の割合で塩化メチ
レンに溶かし、石英基板上にキャストし乾燥して6μm
の膜を形成し試料を作製した。
【0071】なお、一方向に直線偏光した光の吸収率と
この方向に対して直角な方向に直線偏光した光の吸収率
のうち小さい方に対する大きい方の比をRとした時の、
(R−1)/(R+2)の値を上記実施例と同様に求め
た。この結果、上記値が0.65となる方向が存在し
た。また、示差走査熱量計で測定した液晶転移温度は7
7℃であった。
【0072】上記実施例と同じ条件で測定を行ったとこ
ろ、平衡になるまでの時間は、400秒程度であった。
上記実施例と同じ条件で回折効率を測定した。回折効率
w/I1 は2%であった。
【0073】(比較例2)電荷輸送特性を有し液晶性を
示さない分子1−フェニル−3−パラ−ジエチルアミノ
−スチリル−5−パラ−ジエチルフェニルピラゾリン、
電荷発生材であるインジゴ誘導体(図1(c)に示
す。)、及び非線形光学特性を示す分子2−(N,N−
ジメチルアミノ)−5−ニトロアセトアニリド(DA
N)(図1(d)に示す。)を、重量比で60:10:
30の割合で塩化メチレンに溶かし、石英基板上にキャ
ストし乾燥して6μmの膜を形成し試料を作製した。こ
の場合には、示差走査熱量計で測定しても、ガラス転移
点と融点は観測されたが、液晶転移温度は観測されなか
った。
【0074】また、直線偏光の光の吸収率(入射した光
の強度をI0 とし透過した光の強度をI1 とすると、吸
収率は1−I1 /I0 で与えられる。)と、当該直線偏
光の方向と垂直な方向の光の吸収率は、どの方向でも同
じであり、R=1となるため、(R−1)/(R+2)
=0であった。
【0075】上記実施例と同じ条件で測定を行ったとこ
ろ、平衡になるまでの時間は、720秒程度であった。
比較例1と同じ条件で回折効率を測定した。回折効率I
w /I1 は0.3%であった。
【0076】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
とはない。例えば、上記実施例では光記録媒体材料の加
熱はヒーターにより行ったが、当該媒体材料に吸収され
ない赤外線による加熱や高周波誘導加熱等を用いること
も可能である。この加熱は電磁波照射による記録時に行
うことが好ましいが、記録時において光記録媒体材料の
温度を液晶転移温度以上にすることができる場合には、
記録時より前の段階において加熱を行っても良い。
【0077】また、光記録媒体材料の温度は記録保持の
ため記録後に室温程度までに下がることが重要である
が、これは自然放冷により達成することが可能である。
しかし、記録プロセスのより一層の効率化を図るため
に、強制冷却による方法を用いることができる場合もあ
る。この冷却には、水冷、空冷、ペルチェ効果による冷
却等を用いることが可能である。
【0078】さらにまた、光記録媒体材料のマトリック
スは、別に導入してもよいが、電荷発生能を有する分
子、非線形光学特性を有する分子、電荷輸送能及び液晶
性を有する高分子化合物と兼ねることも可能である。そ
の他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実
施することが可能である。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電磁波照射により高密度の情報を高速に記録可能な光記
録媒体、光記録装置、及び光記録方法を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明及び比較例で用いる分子の構造を示す
図。
【図2】 本発明で用いる電荷輸送特性を有しかつ液晶
性を示す分子の構成を示す図。
【図3】 本発明に係る実施例で用いられる2光波混合
装置の構成を示す概略図。
【図4】 移動度を測定する装置の構成を示す概略図。
【符号の説明】
1…ビーム1 2…ビーム2 3…レーザー発振器 4…ビームスプリッター 5、6…ミラー 7…フォトリフラクティブ媒体 8、9…検出器 10、11…シャッター 12…試料 13…透明アルミニウム電極 14…金電極 15…ガラス基板 17…電源 18…抵抗 19…パルスレーザー光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 7/24 501 G11B 7/24 501Z G11C 13/04 G11C 13/04 C

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁波の照射により電荷を発生する電荷
    発生能を有する分子と、発生した電荷を輸送する電荷輸
    送能及び液晶性を有する高分子化合物と、電磁波の照射
    により屈折率が変化する非線形光学特性を有する分子と
    を含有することを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記電荷輸送能及び液晶性を有する高分
    子化合物の当該媒体全体に対して占める重量比は10%
    以上80%以下であることを特徴とする請求項1記載の
    光記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記電荷輸送能及び液晶性を有する高分
    子化合物の当該媒体全体に対して占める重量比は30%
    以上70%以下であることを特徴とする請求項1記載の
    光記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記電荷輸送能及び液晶性を有する高分
    子化合物の当該媒体全体に対して占める重量比は40%
    以上60%以下であることを特徴とする請求項1記載の
    光記録媒体。
  5. 【請求項5】 一方向に直線偏光した光の吸収率とこの
    方向に対して直角な方向に直線偏光した光の吸収率のう
    ち小さい方に対する大きい方の比をRとした時、(R−
    1)/(R+2)の値が0.52以上となる方向を有す
    るように、前記電荷輸送能及び液晶性を有する高分子化
    合物が配向していることを特徴とする請求項1乃至4記
    載の光記録媒体。
  6. 【請求項6】 一方向に直線偏光した光の吸収率とこの
    方向に対して直角な方向に直線偏光した光の吸収率のう
    ち小さい方に対する大きい方の比をRとした時、(R−
    1)/(R+2)の値が0.65以上となる方向を有す
    るように、前記電荷輸送能及び液晶性を有する高分子化
    合物が配向していることを特徴とする請求項1乃至4記
    載の光記録媒体。
  7. 【請求項7】 一方向に直線偏光した光の吸収率とこの
    方向に対して直角な方向に直線偏光した光の吸収率のう
    ち小さい方に対する大きい方の比をRとした時、(R−
    1)/(R+2)の値が0.82以上となる方向を有す
    るように、前記電荷輸送能及び液晶性を有する高分子化
    合物が配向していることを特徴とする請求項1乃至4記
    載の光記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記電荷輸送能及び液晶性を有する高分
    子化合物は、示差走査熱量計で測定した液晶転移温度が
    90℃以上であることを特徴とする請求項1乃至7記載
    の光記録媒体。
  9. 【請求項9】 前記電荷輸送能及び液晶性を有する高分
    子化合物は、電荷輸送能を有する部位と液晶性を有する
    部位とが共重合した共重合体であることを特徴とする請
    求項1乃至8記載の光記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記電荷輸送能及び液晶性を有する高
    分子化合物は、液晶性を有する部位を主鎖として、該主
    鎖に対して側鎖として電荷輸送能を有する部位が結合し
    たものであることを特徴とする請求項1乃至8記載の光
    記録媒体。
  11. 【請求項11】 前記電荷輸送能及び液晶性を有する高
    分子化合物は、2つ以上のフェニル基、並びにアルキル
    基及びアルコキシル基の少なくとも1つを含む鎖状構造
    を有することを特徴とする請求項1乃至8記載の光記録
    媒体。
  12. 【請求項12】 電磁波の照射により電荷を発生する電
    荷発生能を有する分子と、発生した電荷を輸送する電荷
    輸送能及び液晶性を有する高分子化合物と、電磁波の照
    射により屈折率が変化する非線形光学特性を有する分子
    とを含有する光記録媒体に電磁波を照射してデータを記
    録する光記録装置であって、前記光記録媒体を保持する
    保持手段と、前記電磁波を前記光記録媒体に照射する照
    射手段と、前記光記録媒体を液晶転移温度以上に加熱す
    る加熱手段とを備えたことを特徴とする光記録装置。
  13. 【請求項13】 前記加熱手段は、前記光記録媒体に電
    磁波を照射してデータを記録する間、前記光記録媒体を
    加熱する手段であることを特徴とする請求項12記載の
    光記録装置。
  14. 【請求項14】 前記光記録媒体を冷却する冷却手段を
    具備したことを特徴とする請求項12又は13記載の光
    記録装置。
  15. 【請求項15】 前記冷却手段は、前記加熱手段による
    加熱後に前記光記録媒体を冷却する手段であることを特
    徴とする請求項14記載の光記録装置。
  16. 【請求項16】 電磁波の照射により電荷を発生する電
    荷発生能を有する分子と、発生した電荷を輸送する電荷
    輸送能及び液晶性を有する高分子化合物と、電磁波の照
    射により屈折率が変化する非線形光学特性を有する分子
    とを含有する光記録媒体に電磁波を照射してデータを記
    録する光記録方法であって、前記光記録媒体を保持する
    保持工程と、前記電磁波を前記光記録媒体に照射する照
    射工程と、前記光記録媒体を液晶転移温度以上に加熱す
    る加熱工程とを備えたことを特徴とする光記録方法。
  17. 【請求項17】 前記加熱工程は、前記光記録媒体に電
    磁波を照射してデータを記録する間、前記光記録媒体を
    加熱する工程であることを特徴とする請求項16記載の
    光記録方法。
  18. 【請求項18】 前記光記録媒体を冷却する冷却工程を
    備えたことを特徴とする請求項16又は17記載の光記
    録方法。
  19. 【請求項19】 前記冷却工程は、前記加熱工程による
    加熱後に前記光記録媒体を冷却する工程であることを特
    徴とする請求項18記載の光記録方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009186758A (ja) * 2008-02-06 2009-08-20 Mitsubishi Chemicals Corp ホログラム記録媒体および化合物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009186758A (ja) * 2008-02-06 2009-08-20 Mitsubishi Chemicals Corp ホログラム記録媒体および化合物

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