JPH11110659A - 火災を早期に発見し警報する方法及び早期火災警報装置 - Google Patents

火災を早期に発見し警報する方法及び早期火災警報装置

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JPH11110659A
JPH11110659A JP18765198A JP18765198A JPH11110659A JP H11110659 A JPH11110659 A JP H11110659A JP 18765198 A JP18765198 A JP 18765198A JP 18765198 A JP18765198 A JP 18765198A JP H11110659 A JPH11110659 A JP H11110659A
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fire
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light
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JP18765198A
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Inventor
Bunji Tanigawa
文治 谷川
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Original Assignee
PUROSASU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】誤作動なしに確実に火災を早期に発見し、警報
を発し得るようにする。 【解決手段】火災の発生を監視すべき空間内の空気と飽
和状態の空気をクラウドチャンバー10内に吸引し、クラ
ウドチャンバー10内を減圧して過飽和状態にし、空気中
のサブミクロン微粒子を凝縮核とするきりを発生させ、
霧の濃度が所定のレベル以上に達したときに警報を発す
るように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気中の浮遊物の
濃度を測定することにより火災の発生を検知し、火災が
発生したときに警報を発する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】空気中の煙の濃度を測定するタイプの従
来の火災警報装置は、測定すべき空気に光を照射し、そ
の散乱光の強さを測定し、その測定値が所定のレベル以
上になったときに警報を発するものである。このよう
に、従来の火災警報装置では測定すべき空気に直接光を
照射するものであるので、火災が進行し煙の濃度があり
しきい値以上に上がるまで警報を発することができず、
警報が発せられた時点では相当の損害が発生しており、
そのため大規模な消火活動及び復旧工事を要するという
問題があった。また、火災を早期発見しようとして散乱
光の測定精度を高めると、空気中のダスト粒子によって
誤作動しやすくなるという問題があった。
【0003】ところで、火災の前駆現象として、例えば
電線や建物内の可燃物等が過熱されたときや、煙草の吸
殻などからの引火で可燃物が燻りはじめたときなどは、
空気中にサブミクロン微粒子という光学的には検知不可
能な非常に小さな粒子が大量に発生することが知られ
た。このサブミクロン粒子は、通常は2ないし5万個/
cm3程度の濃度で常時空気中に存在するが、電線や建材
などの過熱が始まると被過熱体から大量に放散され、そ
の濃度は急激に上昇し、数百万個/cm3になる。従っ
て、このサブミクロン微粒子の濃度を測定できれば非常
に早い段階で火災を検知できるので、被害を未然に食い
止めることができるが、サブミクロン微粒子が余りにも
小さいため、従来の火災警報装置では、サブミクロン微
粒子の濃度に基づいて火災警報を発することはできなか
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題を
解決するためなされたものであり、その目的とするとこ
ろは、誤作動することがなく、確実に火災を早期に発見
し、警報を発し得る方法及び装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、クラウド
チャンバー内で、火災の発生を監視すべき空間内の空気
を過飽和の状態にし、空気中のサブミクロン微粒子を凝
集核とする霧を発生させ、霧の濃度を検出し、それが所
定のしきい値以上に達したときに、警報を発するよう構
成することによって達成される。また、本発明の上記の
目的は、クラウドチャンバーと、火災の発生を監視すべ
き空間内に設けられ、その空間の空気をサンプリングし
てクラウドチャンバー内に送出し得るようクラウドチャ
ンバーに接続される少なくとも1個のサンプリングヘッ
ドと、減圧されたクラウドチャンバー内に飽和状態の空
気を供給し得るよう設けられる加湿器と、クラウドチャ
ンバー内の空気を強制的に排気してその内部を減圧し、
クラウドチャンバー内を過飽和状態にする真空ポンプ
と、クラウドチャンバー内の霧が発生し得る領域に向け
て光を照射し得るよう設けられる発光装置と、霧による
散乱光又は透過光を検知し得るよう設けられる受光装置
と、からなる早期火災警報装置により達成される。
【0006】また、上記の目的は、火災の発生を監視す
べき空間内の空気と飽和状態の空気とを所定の割合でク
ラウドチャンバー内に吸引し、クラウドチャンバー内を
減圧して過飽和状態にし、空気中のサブミクロン微粒子
を凝縮核とする霧を発生させ、光学的に現地できるよう
にすると共に、霧の濃度が所定のしきい値以上に達した
ときには警報を発するよう構成することによって達成さ
れる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の詳細を
説明する。図1は本発明に係る早期火災警報装置の第一
実施例の構成を示す説明図、図2は図1に示した本体の
主要構成を示す説明図、図3は図1に示したサンプリン
グヘッドの下面図、図4は図3のA−A断面図、図5は
本発明に係る早期火災警報装置の第二実施例に使用され
るクラウドチャンバー周辺の構成を示す説明図、図6は
本発明に係る早期火災警報装置の第二実施例に使用され
るサンプリングヘッドの断面図、図7は本発明に係る早
期火災警報装置の第三実施例に使用されるクラウドチャ
ンバー周辺の構成を示す説明図である。
【0008】まず、図1について説明する。図中、1は
本体、2ないし5はサンプル供給ラインである。本体1
は、図2に示したように、クラウドチャンバー10と、
切替器11と、加湿器12と、圧力リザーバ13と、真
空ポンプ14と、発光装置15と、受光装置16とを具
備するものである。本実施例において、クラウドチャン
バー10は円筒状の細長い容器であり、一方の端部寄り
に混合気導入口10aを有し、他方の端部から所定距離
離れた位置に排気口10bを有する。
【0009】この混合気導入口10aと、排気口10b
との間の円筒内面には、後述する発光装置15の発光部
150が、クラウドチャンバー10の対称軸に向けて光
線を照射し得るよう設けられる。クラウドチャンバー1
0の排気口10b側の端面中央内側には、後述する受光
装置16の受光部160が、クラウドチャンバー10の
対称軸に沿った領域の明るさを計測し得るよう設けられ
る。また、この受光部160が設けられる側の端面近傍
には、三枚のドーナツ円盤状の視野絞り100ないし1
02が、クラウドチャンバー10の中心軸と同軸に所定
距離を介して設けられる。
【0010】切替器11は、サンプル供給ライン2ない
し5が接続されるものであって、図示しない制御装置の
指令に従ってこれら四本のラインのうちの一本を順次輪
番的に選択して出力側のラインに切替接続するものであ
る。加湿器12は、飽和状態の空気を出力し得るもので
ある。切替器11及び加湿器12の出力ラインは、途中
で合流し、圧力リザーバ13に接続される。圧力リザー
バ13は、クラウドチャンバー10の混合気導入口10
aに接続され、切替器11からのサンプル用空気と、加
湿器12からの飽和状態の空気とからなる混合気の出力
量を制御し、クラウドチャンバー10の一次側圧力を制
御するものである。
【0011】真空ポンプ14は、クラウドチャンバー1
0の排気口10bに接続され、クラウドチャンバー10
に導入される混合気量をクラウドチャンバー10外へ吸
引して排出し、クラウドチャンバー10内を減圧し、過
飽和状態に保持するものである。発光装置15は、発光
ダイオード等の発光部150を有するものであり、この
発光部150は、上記した通りクラウドチャンバー10
内に設けられ、常に発光している。受光装置16は、フ
ォトダイオード等の受光部160を有するものであり、
この受光部160は、上記した通りクラウドチャンバー
10内に設けられ、常にクラウドチャンバー10内の明
るさを測定している。
【0012】以下、切替器11に接続されたサンプル供
給ライン2ないし5について順次説明する。これらのサ
ンプル供給ラインはそれぞれ所定の火災警戒領域に対応
して設けられるものであり、それぞれ複数のサンプリン
グヘッドを有する。サンプル供給ライン2は、そのライ
ンの途中及び端末に計6個のサンプリングヘッド20な
いし25を有し、それらのサンプリングヘッドは、図3
及び図4に示した通り、主体部200と、フィルター2
01と、リテーニングリング202と、調整具203と
からなる。主体部200は縦置き略円筒状の部財であ
り、その内径は中程で小さくなっている。フィルター2
01は、主体部200の下面開口を塞ぎ得る円盤状のも
のであり、図4に示したように、リテーニングリング2
02によって主体部200に固定される。
【0013】調整具203は、細長く、一部にV字状の
切込みを有する薄板であり、主体部200の内部の内径
が小さくなった部分の下側開口を覆い得るようねじによ
って取り付けられる。この調整具203は、取付角度を
調整することにより、サンプル用の空気流通路面積が調
整され、これにより空気流量が調節されるものである。
このサンプリングヘッド20の上面開口には、サンプル
供給ライン2が接続される。
【0014】なお、図1中に示したサンプリングヘッド
の構成は、総て同一であるので、以下、サンプリングヘ
ッドの構成の説明は省略する。このサンプル供給ライン
2から本体1へは、所定の流量でサンプル用空気が送ら
れ、かつ、各サンプリングヘッド20ないし25を経由
してきたサンプル用空気のバランスは、略均等でなけれ
ばならない。この条件を満たすよう、各サンプリングヘ
ッド20ないし25の調整具の位置が調整され、それぞ
れの開口の大きさが変えられるが、サンプル供給ライン
2においては、その開口の大きさはラインの末端に近く
なるものほど大きくなるものである。
【0015】サンプル供給ライン3は、そのライン上に
6個の切替装置300ないし350を有し、サンプリン
グヘッド30ないし35は、それぞれ1個ずつ各切替装
置300ないし350に接続されるものである。切替装
置300ないし350は、本体1に設けられている図示
しない制御装置の指令によって作動するものであり、指
令があったときに指定された1個のサンプリングヘッド
のみがサンプル供給ライン3に繋がるよう切り替えを行
うものである。また、サンプリングヘッド30ないし3
5の調整具は、サンプル供給ライン2の場合と同様に所
定量のサンプル用空気が送られるよう調整されるもので
あるが、サンプル供給ライン3においては、一度に1個
のサンプリングヘッドからしかサンプル用空気を吸引し
ないので、各サンプリングヘッドの開口の大きさは、そ
れぞれサンプル供給ライン2のものより大きくなる。
【0016】サンプル供給ライン4は、途中に開閉装置
400を有し、末端側が図1に示したように枝別れし、
その各末端にそれぞれ1個ずつ計8個のサンプリングヘ
ッド40ないし47を有するものである。開閉装置40
0は、本体1に設けられている図示しない制御装置の指
令によって作動するものであり、常時はラインを閉じ、
サンプル供給ライン4からサンプル用空気を吸引する間
のみ開くよう制御される。また、サンプリングヘッド4
0ないし47の調整具は、サンプル供給ライン2の場合
の同様に調整されるものであるが、サンプル供給ライン
4においては、各サンプリングヘッド40ないし47か
ら本体1までの距離は等しいので、各サンプリングヘッ
ド40ないし47の開口の大きさは等しくなる。
【0017】サンプル供給ライン5は途中で二股に分か
れ、各末端にそれぞれ開閉装置500、510を介して
サンプリングヘッド50、51を有するものである。こ
の開閉装置500、510は、サンプル供給ライン4の
開閉装置400と同様に制御され、また、各サンプリン
グヘッド50、51の調整具は、サンプル供給ライン2
の場合と同様に調整される。
【0018】以下、上記の早期火災警報装置の作動につ
いて説明する。この装置を作動させると、切替器11、
切替装置300ないし350、開閉装置400、50
0、510が制御され、所定のサンプリングヘッドから
サンプル用の空気を吸引し得る状態になり、空気を吸引
し得るサンプリングヘッドは定期的に順次切り替えられ
ていく。真空ポンプ14が作動すると、クラウドチャン
バー10内が減圧されていくが、クラウドチャンバー1
0内の気圧が所定のレベルに達すると、切替器11及び
加湿器12からそれぞれ所定量の空気が吸引され始め
る。
【0019】切替器11及び加湿器12からの空気は、
途中で混合され、圧力リザーバ13を経由してクラウド
チャンバー10内に導入される。このとき、クラウドチ
ャンバー10内の気圧を所定レベルの低圧に保持し得る
よう圧力リザーバ13が調節される。クラウドチャンバ
ー10内は混合気の断熱膨張によって過飽和状態になる
ので、クラウドチャンバー10内には、混合気中のサブ
ミクロン微粒子が凝縮核となって、霧が発生する。
【0020】このサブミクロン微粒子は、通常、2ない
し5万個/cm3の濃度で空気中に浮遊しているが、電線
の被覆などの可燃物の過熱が始まり、50〜70℃程
度、又はそれ以上となると、このサブミクロン微粒子の
放出が始まり、その濃度は数百万個/cmに急上昇する
ので、クラウドチャンバー10内の霧が濃くなる。クラ
ウドチャンバー10内の霧には、常に発光装置15の発
光部150から光が照射されているが、この光は霧に乱
反射し、乱反射した光の強さが受光装置16の受光部1
60によって測定される。霧が濃くなれば乱反射が多く
なるので、霧の濃度の上昇に応じて受光装置16の測定
値が上昇する。
【0021】従って、この受光装置16の測定値が所定
のレベルに以上になったとき、クラウドチャンバー10
内に引き込まれているサンプル用空気の供給エリアに、
火災が発生したものとして図示しない警報器が作動し、
管理者に火災発生エリアを知らせる。警報を発令するレ
ベルは、管理者の要求に応じて設定できるが、火災の規
模に応じた消火活動を可能にするため、霧の濃度に応じ
て複数段階のレベルを設定し、その濃度が上昇して特定
のレベルに達し、そのレベルが所定時間維持されたと
き、又は、一気に高レベルになったときに、そのレベル
の高さに応じて異なった警報を発するようにすることが
望ましい。
【0022】この早期火災警報装置において、サブミク
ロン微粒子を凝縮核とする霧の粒子径は、凝縮核の大き
さに拘わらず略同一であるので、霧の濃度からサブミク
ロン粒子の濃度を極めて正確に知ることができる。ま
た、空気中に浮遊するダスト等の異物は、フィルターに
よってクラウドチャンバー10内に入らないようになっ
ているが、仮にこのような異物がクラウドチャンバー1
0に導入されても、通常は凝縮核になるとは限らず、そ
の上その数もサブミクロン微粒子を凝縮核とする霧滴の
数に比べれば極めて少数であるので、霧の濃度の測定値
には影響がなく、従って、本発明に係る警報装置は誤作
動を生じることがない。
【0023】また、このサブミクロン微粒子は、火災発
生の極めて初期の段階、例えば、電線の被覆の過熱が始
まり、被覆の温度は上がってきたが、まだ外観上は変化
があらわれておらず、手を触れると熱く感じる程度の段
階で大量に放出され始めるので、過熱が発生した時点で
火災の前兆を検知することができ、電源を切る程度の処
置で火災を未然に防ぐことができる。このように、多量
の消火剤の散布を必要とするような火災になる前に予防
措置を講ずることができ、火災による被害を未然に抑え
ることができる。特に、この早期火災警報装置をコンピ
ューター等の電子機器を設置した部屋の監視に使用した
ときには、機器や配線の電気火災によるシステムのダウ
ンを未然に防止することができる。
【0024】次に、本発明に係る早期火災警報装置の第
二実施例について説明する。この実施例は、クラウドチ
ャンバー、発光装置、受光装置及びサンプリングヘッド
以外の構成は、第一実施例のものと同様であるので、こ
こではその相違点を中心に説明する。まず、図5に基づ
いてクラウドチャンバー周辺の構成について説明する。
図5中、60はクラウドチャンバー、61は発光装置、
62はビームダンプ、63は受光装置である。クラウド
チャンバー60は、横置き円筒状の混合気の流路を有
し、図示しなかったが、その一方の端部側に混合気導入
口が、他方の端部側に排気口が設けられ、混合気は流路
の対称軸に沿って一方向に進むようになっている。
【0025】このクラウドチャンバー60は、両側部
に、後述の発光装置61から発せられる水平なレーザー
ビームを流路の中心軸を通ってクラウドチャンバー60
を貫通させ得る一対の透明な窓60a、60bを有す
る。発光装置61は、クラウドチャンバー60の側部の
一方の窓60aの対面位置に配されるものであり、発光
部610と、コリメーター611と、対物レンズ612
とからなる。発光部610は、クラウドチャンバー60
の流路の対称軸に向けてレーザービームを発するよう設
けられたレーザー発振器であり、ここから発せられるレ
ーザービームは、コリメーター611及び対物レンズ6
12を通って、クラウドチャンバー60の流路の中心軸
で収束されるよう調整される。
【0026】ビームダンプ62は、クラウドチャンバー
60の他方の窓60bの対面位置に配される。受光装置
63の受光部630は、例えばフォトダイオードなどの
素子であり、レーザービームの収束部分を通過した霧粒
子からの散乱光を検出し得るよう、クラウドチャンバー
60の流路の中心軸に近接して設けられる。この受光装
置63は、検出された散乱光から所定時間内にレーザー
ビームの収束部分を通過した霧滴の数又は密度を測定す
る。而して、霧の濃度はこの測定値から知られる。
【0027】また、この受光装置63には、粒子サイズ
判別機能を付与し、予め設定されている霧の粒子サイズ
の範囲外の粒子は火災発生とは無関係な異物としてカウ
ントされないようにすることが推奨される。次に、図6
に基づいてサンプリングヘッド64について説明する。
このサンプリングヘッド64の調整具640は、ゴム管
6400と、ボール6401と、ねじ6402とを有す
る。ゴム管6400は、サンプリングヘッド64の空気
の通路の内径が小さいなった部分にぴったりと嵌めら
れ、ねじ6402は、ボール6401を介してゴム管6
400の一部を押圧し得るように設けられる。ねじ64
02をねじ込むと、ゴム管6400が潰れて通路が狭く
なり、サンプル用空気の流量を調整できるものである。
【0028】なお、上記の第一及び第二実施例において
は、サンプル用空気と飽和状態の空気とをクラウドチャ
ンバーに導入し、その内部が過飽和状態になるまで減圧
できればよく、サンプル用及び過飽和状態の空気をクラ
ウドチャンバー内に導入し、排出する装置、機構はどの
ようなものであっても構わない。
【0029】次に、本発明に係る第三実施例について説
明する。この実施例は、その主要構成は第一実施例と同
様であるので、ここではその相違点を中心に説明する。
まず、図7基づいてクラウドチャンバー周辺の構成につ
いて説明する。図7中、70はクラウドチャンバー、7
1は流路、72は加湿器、73は図示しない発光装置の
発光部、74は図示しない受光装置の受光部、75は図
示しないサンプリングヘッドが接続されている切換器、
76は図示しない温度制御装置のペルチェ素子である。
【0030】クラウドチャンバー70は箱状のものであ
り、一面の中央にサンプル空気流を取り込むための導入
口701と、その面と対面する面の隅に排気口702と
を有する。流路71は、切換器75と、クラウドチャン
バー70の導入口701を接続するものである。この流
路71は、図7に示したように、そのクラウドチャンバ
ー70側の端部側に分岐部710を有する。
【0031】この分岐部710はペルチェ素子67によ
って隔壁されている分岐路711、712を有し、後述
の送風機713によって送られてくるサンプル空気は、
ここで二分割される。この分岐路711、712はクラ
ウドチャンバー70の導入口701の直前で合流する。
送風機713は、流路71上の分岐部710の手前に図
示しないサンプリングヘッドからクラウドチャンバー7
0に向けてサンプル用の空気を送るよう設けられる。
【0032】ペルチェ素子76は、分岐路711側の面
が低温になってその内部を通過するサンプル空気流を冷
やし、反対に分岐路712側の面が高温になってその内
部を通過するサンプル空気流を温めるものである。加湿
器72は、分岐路712内を加湿し、その内部を通過す
るサンプル空気流を飽和状態にする。発光部73及び受
光部74は、図7に示したように、クラウドチャンバー
70の導入口701を挟んで、発光部73が流路71
側、受光部74がクラウドチャンバー70側に、発光部
73から発せられた光線が導入口701内を通って、受
光部74に到達し得るよう設けられる。
【0033】この実施例においては、図示されていない
電源から電流が供給され、分岐路712を通ってきた飽
和状態のサンプル空気と分岐路711を通ってきた冷却
されたサンプル空気とが混合されることにより、クラウ
ドチャンバー70に導入されるサンプル空気を過飽和に
し、そのサンプル空気中にサブミクロン微粒子が混じっ
ている場合に霧滴が発生するようにして、火災の発生を
検知できるようになっている。
【0034】なお、本発明はサブミクロン微粒子をクラ
ウドチャンバーに導入し、これを凝縮核として霧を発生
させ、その霧の濃度から火災の派生を早期に検知するこ
とを最大の特徴とするものであるから、本発明は上記の
実施例に限定されるものではなく、例えば、第一及び第
二実施例においては、サンプル用空気及び飽和状態の空
気は、別々にクラウドチャンバーに導入し、直接チャン
バー内で混合してもよく、また、圧力リザーバに代えて
これらの空気をクラウドチャンバーに送出するための送
出ポンプを設け、この送出ポンプの出力を制御してクラ
ウドチャンバーに送出される空気の量を調節するように
してもよい。
【0035】また、これらの実施例の場合、クラウドチ
ャンバー内の混合気の流通速度を計るための気流センサ
ーを設け、クラウドチャンバー内の減圧状態を監視する
ようにしてもよく、また、サンプリングヘッドのフィル
ターはなくてもよい。また、第三実施例において、二分
割されたサンプル空気同士は相対的に温度差が生じるよ
うになっていれば良いので加湿される側の空気を加熱す
るだけでも、又は、反対側の空気を冷却するだけでもよ
い。また、サンプル供給ラインやサンプリングヘッドの
数、配置、形状、配列パターンや、クラウドチャンバ
ー、発光素子、受光素子、加湿装置、温度制御装置の形
状、形式、配置等は本発明の目的の範囲内で自由に設計
変更できるものであり、本発明は上記の説明から当業者
が容易に想到し得る総ての変更実施例を包摂するもので
ある。
【0036】
【発明の効果】本発明に係る早期火災警報装置は上記の
ように構成されるので、本発明によるときには、火災の
発生を極めて早期に確実に知ることができ、火災による
被害を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る早期火災警報装置の第一実施例の
構成を示す説明図である。
【図2】図1に示した本体の主要構成を示す説明図であ
る。
【図3】図1に示したサンプリングヘッドの下面図であ
る。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】本発明に係る早期火災警報装置の第二実施例に
使用されるクラウドチャンバー周辺の構成を示す説明図
である。
【図6】本発明に係る早期火災警報装置の第二実施例に
使用されるサンプリングヘッドの断面図である。
【図7】本発明に係る早期火災警報装置の第三実施例に
使用されるクラウドチャンバー周辺の構成を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 本体 10 クラウドチャンバー 10a 混合気導入口 10b 排気口 100 視野絞り 101 視野絞り 102 視野絞り 11 切替器 12 加湿器 13 圧力リザーバ 14 真空ポンプ 15 発光装置 150 発光部 16 受光装置 160 受光部 2 サンプル供給ライン 20 サンプリングヘッド 200 主体部 201 フィルター 202 リテーニングリング 203 調整具 21 サンプリングヘッド 22 サンプリングヘッド 23 サンプリングヘッド 24 サンプリングヘッド 25 サンプリングヘッド 3 サンプル供給ライン 30 サンプリングヘッド 300 切替装置 31 サンプリングヘッド 310 切替装置 32 サンプリングヘッド 320 切替装置 33 サンプリングヘッド 330 切替装置 34 サンプリングヘッド 340 切替装置 35 サンプリングヘッド 350 切替装置 4 サンプル供給ライン 40 サンプリングヘッド 400 開閉装置 41 サンプリングヘッド 42 サンプリングヘッド 43 サンプリングヘッド 44 サンプリングヘッド 45 サンプリングヘッド 46 サンプリングヘッド 47 サンプリングヘッド 5 サンプル供給ライン 50 サンプリングヘッド 500 開閉装置 51 サンプリングヘッド 510 開閉装置 60 クラウドチャンバー 60a 窓 60b 窓 61 発光装置 610 発光部 611 コリメーター 612 対物レンズ 62 ビームダンプ 63 受光装置 630 受光部 64 サンプリングヘッド 640 調整具 6400 ゴム管 6401 ボール 6402 ねじ 70 クラウドチャンバー 701 導入口 702 排気口 71 流路 710 分岐部 711 分岐路 712 分岐路 713 送風機 72 加湿器 73 発光部 74 受光部 75 切換器 76 ペルチェ素子

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クラウドチャンバー(10、60)内で、
    火災の発生を監視すべき空間内の空気を過飽和の状態に
    し、空気中のサブミクロン微粒子を凝集核とする霧を発
    生させ、霧の濃度を検出し、それが所定のしきい値以上
    に達したときに、警報を発するよう構成した火災を早期
    に発見し警報する方法。
  2. 【請求項2】火災の発生を監視すべき空間内の空気と、
    飽和状態の空気とをクラウドチャンバー(10、60)
    内に導入し、クラウドチャンバー(10、60)内を減
    圧してクラウドチャンバー(10、60)内を過飽和状
    態にすることを特徴とする請求項1に記載の火災を早期
    に発見し警報する方法。
  3. 【請求項3】火災の発生を監視すべき空間の空気を二分
    割し、その分割された空気の間に温度差を生じさせ、高
    温側の空気に加湿して飽和状態とした後、高温及び低温
    側の空気をクラウドチャンバー(70)内に導入し、ク
    ラウドチャンバー(70)内を過飽和状態にすることを
    特徴とする請求項1に記載の火災を早期に発見し警報す
    る方法。
  4. 【請求項4】クラウドチャンバー(10、60)と、 火災の発生を監視すべき空間内に設けられ、その空間の
    空気をサンプリングしてクラウドチャンバー(10、6
    0)内に送出し得るようクラウドチャンバー(10、6
    0)に接続される少なくとも1個のサンプリングヘッド
    (20ないし25、30ないし35、40ないし47、
    50、51、64)と、 減圧されたクラウドチャンバー(10、60)内に飽和
    状態の空気を供給し得るよう設けられる加湿器(12)
    と、 クラウドチャンバー(10、60)内の空気を強制的に
    排気してその内部を減圧し、クラウドチャンバー(1
    0、60)内を過飽和状態にする真空ポンプ(14)
    と、 クラウドチャンバー(10、60)内の霧が発生し得る
    領域に向けて光を照射し得るよう設けられる発光装置
    (15、61)と、 霧による乱反射又は透過光を検知し得るよう設けられる
    受光装置(16、63)と、 一定のしきい値以上の散乱光又は透過光が検出されたと
    き、警報を発生する装置と、 からなる請求項2に記載の方法を実施する早期火災警報
    装置。
  5. 【請求項5】サンプリングヘッド(20ないし25、3
    0ないし35、40ないし47、50、51、64)か
    ら送出される空気と、加湿器(12)から送出される飽
    和状態の空気とを混合し、その混合気が圧力リザーバ
    (13)を介してクラウドチャンバー(10、60)内
    に吸引されるよう構成された請求項4に記載の早期火災
    警報装置。
  6. 【請求項6】クラウドチャンバー(10、60)が筒状
    であって、一方の端部側にサンプリングヘッド(20な
    いし25、30ないし35、40ないし47、50、5
    1、64)及び加湿器(12)が接続され、他方の端部
    側に真空ポンプ(14)が接続され、 発光装置(15、61)の発光部(150、610)
    が、クラウドチャンバー(10、60)内の気流の中心
    軸に交差するよう光線を照射し得るものであり、 受光装置(16、63)の受光部(16、630)が、
    発光装置(15,61)の照射光の錯乱又は透過を検知
    し得るよう設けられる請求項4又は5に記載の早期火災
    警報装置。
  7. 【請求項7】クラウドチャンバー(70)と、 火災の発生を監視すべき空間内に設けられる少なくとも
    1個のサンプリングヘッドと、 クラウドチャンバー(70)とサンプリングヘッドとの
    間を接続するものであって、そのクラウドチャンバー
    (70)近傍に、その内部を通る空気流を二分割し、分
    割された空気流が少なくともクラウドチャンバー(70)
    内で合流するよう空気流をクラウドチャンバー(70)
    内に導入し得る分岐部(710)を有する流路(71)
    と、 流路(71)の途中に、サンプリングヘッドからクラウ
    ドチャンバー(70)に向けて空気を送り得るよう設け
    られる送風装置(713)と、 分岐部(710)内で分割された空気流に温度差を生じ
    させる温度制御装置と、 高温側の空気流を加湿し、飽和状態とする加湿器(7
    2)と、 クラウドチャンバー(70)内の霧が発生し得る領域に
    向けて光を照射し得るよう設けられる発光装置と、 霧による散乱光又は透過光を検出し得るよう設けられる
    受光装置と、 一定のしきい値以上の散乱光又は透過光が検出されたと
    き警報を発生する装置と、 からなる請求項3に記載の方法を実施する早期火災警報
    装置。
  8. 【請求項8】複数のサンプリングヘッド(20ないし2
    5、30ないし35、40ないし47、50、51)が
    順次輪番的にクラウドチャンバー(10、60)に切替
    接続される請求項4ないし6のいずれか一に記載の早期
    火災警報装置。
  9. 【請求項9】少なくとも1個のサンプリングヘッド(2
    0ないし25、30ないし35、40ないし47、5
    0、51)を1群とし、複数群のサンプリングヘッドを
    有し、各群ごとに順次輪番的にクラウドチャンバー(1
    0、60)に切替接続される請求項4ないし6のいずれ
    か一に記載の早期火災警報装置。
  10. 【請求項10】各サンプリングヘッド(20ないし2
    5、30ないし35、40ないし47、50、51、6
    4)が、それぞれ吸気口の大きさを変更し得る調節具
    (203、640)を有し、調節具を操作して吸気口の
    大きさを調節し、同一群内の総てのサンプリングヘッド
    から略同量の気体が吸引され、かつ、吸引された空気が
    クラウドチャンバー(10、60)に導入される請求項
    9に記載の早期火災警報装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102314745A (zh) * 2010-07-06 2012-01-11 鼎盛特安全预警技术(北京)有限公司 感烟火灾探测报警器
CN114034611A (zh) * 2021-09-22 2022-02-11 赫海燕 热逃逸微小颗粒物相变介质生成装置、方法及探测设备与应用
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