JPH11110063A - コンピュータシステム - Google Patents

コンピュータシステム

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Publication number
JPH11110063A
JPH11110063A JP9266961A JP26696197A JPH11110063A JP H11110063 A JPH11110063 A JP H11110063A JP 9266961 A JP9266961 A JP 9266961A JP 26696197 A JP26696197 A JP 26696197A JP H11110063 A JPH11110063 A JP H11110063A
Authority
JP
Japan
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clock
value
processing
computer system
signal
Prior art date
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Pending
Application number
JP9266961A
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English (en)
Inventor
Tsukasa Matoba
司 的場
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP9266961A priority Critical patent/JPH11110063A/ja
Publication of JPH11110063A publication Critical patent/JPH11110063A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02DCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
    • Y02D10/00Energy efficient computing, e.g. low power processors, power management or thermal management

Abstract

(57)【要約】 【課題】 MPUの処理負荷が重い時はクロックを止め
ずにMPUを高速に動作させ、負荷が軽い時には、可能
な限り長い期間クロックを停止して消費電力を大幅に削
減する。 【解決手段】 MPU1は、レジスタの更新が完了した
か否かを示すレジスタ更新信号S1と、MPU1がスト
ール状態か否かを示すストール信号S2を出力する。レ
ジスタ更新頻度カウンタ106の保持する値は、前記信
号S1,S2に従って、増減またはそのまま維持され
る。クロック停止禁止部105は、このカウント値を用
いてMPU1の処理負荷を判定する。この判定結果に従
って、クロック供給制御部102はMPU1へのクロッ
ク供給を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、低消費電力を実
現するコンピュータシステムに関し、特に、プロセッサ
に供給されるクロックを制御することにより低消費電力
を実現するコンピュータシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ノートブック型のパーソナルコン
ピュータに代表されるように、携帯情報機器の小型化が
進んでいる。このような携帯情報機器は、外部電源を使
用せず、バッテリのみを用いて使用する場合がある。従
って、携帯情報機器に内蔵されている電子部品の消費電
力を低減することによりバッテリ駆動時間を延長するこ
とをが要求されている。
【0003】このような携帯情報機器において、強く低
消費電力化が求められている電子部品の1つにMPU(m
icroprocessor unit) がある。このMPUの消費電力を
削減する技術として、MPUへのクロック供給を定期的
に(所定の間隔で)停止するように制御する方法があ
る。MPUには、クロックによって動作する同期型回路
で構成されているため、クロックが1/0にトグルして
いるときは電力を消費するが、逆にクロックが停止して
いる場合にはほとんど電力を消費しないという特徴があ
る。前記方法はこの特徴を利用してMPUに供給するク
ロックを定期的にトグルまたは、停止させ、これにより
平均的な消費電力を削減する。更に、前記方法は、MP
U外部に設けられた回路によりMPUの負荷を予測し
て、負荷が軽いと時にはクロックの供給と停止を定期的
に繰り返し、負荷が重いときにはクロックの供給停止を
禁止する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】低消費電力を実現する
ための前述した方法では、MPU負荷が、MPUの割り
込み処理に基づいて予測されている。このため、MPU
のクロック停止中にMPUへの割り込みが発生した場
合、何らかのまとまった処理を実行する必要(負荷が高
い)があると外部回路が判断し、クロック停止を解除し
(クロック供給)、ならびにその時点から一定期間、ク
ロックの停止を禁止する。
【0005】このような予測に基づいたクロック供給制
御では、MPUの割り込みが発生した場合にはクロック
が供給されるため、MPUが比較的効率よく動作でき
る。しかし、MPUへの割り込み以外の要因でMPUに
処理負荷がかかる場合、クロックの停止を禁止する処理
が行われないため、定期的にクロックが停止され、MP
Uが高速に動作できないという不具合がある。言い換え
れば、MPUを高速に動作させる必要がある時に、適切
にクロック供給の停止を禁止することができない。この
ため、クロックを停止する期間を長く設定することがで
きず、MPUの消費電力を大幅に低減することができな
い不具合もある。
【0006】この発明は、上記実情に鑑みて成されたも
のであり、MPUの処理負荷を外部から正確に予測する
ことにより、負荷が重い時はクロックを止めずにMPU
を高速に動作させ、負荷が軽い時(キー入力待ちなど)
には、可能な限り長い期間クロックを停止して消費電力
を大幅に削減し得るコンピュータシステムを提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明の趣旨は、MP
Uの処理負荷の予測する手段にあり、2つの独立な手段
がある。第1の手段では、MPUの内部レジスタへの書
き込み信号を外部で参照する必要がある。内部レジスタ
への書き込みが発生するとアクティブになる信号であ
る。この信号を処理する手段は、内部レジスタ書き込み
信号がアクティブになる回数を計算し、書き込みが多い
場合はMPUの負荷が重く、書き込みが少ない場合はM
PUの負荷が軽いと予測する。そして、処理負荷が重い
場合は、クロック停止禁止時間帯として、クロックを停
止しないように制御する。MPUの処理負荷とは、あく
までMPU上で実行されるソフトウェアの概念である。
MPUが意味のある動作しているということは、何らか
の演算処理を行っているということであり、演算処理の
結果としてレジスタへの書き込みが頻繁に発生している
のはずであるという予測を適用している。また、逆にソ
フトウェアがキー入力待ち状態やI/Oデバイスの完了
待ちの場合は、MPUは意味のある演算状態には無く、
ソフトウェアループやHALT命令実行等の状態にある
と考えられる。この場合には、レジスタへの書き込みは
発生しない。
【0008】第2の手段では、MPUから割り込み処理
中であることを信号に出力する必要がある。マイクロソ
フト社のWindows95のようなマルチタスクOS
では、処理性能を決めるほとんどのプログラムが割り込
み処理によって実行されている。したがって、MPUが
割り込み処理中であることが外部から検知できれば、そ
の期間にクロックを停止させないように制御することに
よって、処理性能を下げずに消費電力を低減することが
できる。
【0009】この発明に係る第1のコンピュータシステ
ムは、各種演算処理を実施する演算手段と、この演算手
段の演算状態を示す状態信号を出力する状態信号出力手
段とを有する処理手段と、前記状態信号出力手段により
出力された状態信号を受けて、前記処理手段の動作状態
を判定する判定手段と、前記判定手段により判定された
前記処理手段の動作状態に従って、所望のデバイスの動
作状態を変更する制御手段とを具備することを特徴とす
る。
【0010】この発明に係る第2のコンピュータシステ
ムは、このコンピュータシステム全体を制御する処理手
段であって、この処理手段内の演算状態を示す状態信号
を出力する処理手段と、前記処理手段から出力される状
態信号を用いて前記処理手段の処理負荷を判定する判定
手段と、この判定手段による判定結果に従って、前記処
理手段にクロック信号を供給するクロック供給手段とを
具備することを特徴とする。
【0011】前記第2のコンピュータシステムにおい
て、前記処理手段はレジスタを有し、前記状態信号は前
記レジスタの更新が完了したか否かを示し、前記判定手
段は、前記状態信号が更新完了を示す時には値がインク
リメントされ、前記状態信号が更新完了を示していない
時には値がデクリメントされる頻度値を記憶するカウン
タを有し、このカウンタの頻度値と基準値とを比較する
ことにより前記処理手段の処理負荷を判定し、前記供給
手段は、前記判定結果に従って、前記クロック信号を前
記処理手段に常時供給するか、所定の間隔で前記クロッ
ク信号の供給と停止を繰り返しながら前記クロック信号
を前記処理手段に供給するかのいずれかの供給を行うよ
うに構成したり、また、前記第2のコンピュータシステ
ムにおいて、前記状態信号は所定の命令が完了したか否
かを示し、前記判定手段は、前記状態信号が命令完了を
示す時には値がインクリメントされ、前記状態信号が命
令完了を示していない時には値がデクリメントされる頻
度値を記憶するカウンタを有し、このカウンタの頻度値
と基準値とを比較することにより前記処理手段の処理負
荷を判定し、前記供給手段は、前記判定結果に従って、
前記クロック信号を前記処理手段に常時供給するか、所
定の間隔で前記クロック信号の供給と停止を繰り返しな
がら前記クロック信号を前記処理手段に供給するかのい
ずれかのクロック信号供給を行うように構成しても良
い。
【0012】この第2のコンピュータシステムよれば、
例えば、MPU内部から演算用レジスタへの書き込み信
号を出力させ、その書き込み頻度に応じてMPUの処理
負荷が判定されたり、MPU内部から特定な命令が実行
完了したことを示す信号を出力させ、その実行頻度に応
じてMPUの処理負荷が判定される。即ち、頻度が高い
場合は負荷が重いと判断され、クロック停止が禁止さ
れ、頻度が低い場合には、MPUがアイドルである可能
性が高いと判断され、定期的にクロック停止が行われ
る。これにより、MPUの処理性能を落とすこと無く低
消費電力化が可能になる。
【0013】前記第2のコンピュータシステムにおい
て、前記カウンタは、前記処理手段がストール状態であ
る時に前記頻度値を維持するように構成しても良い。前
記第2のコンピュータシステムにおいて、前記供給手段
は、それぞれ異なる複数の供給時間データと、それぞれ
異なる複数の停止時間データと、前記頻度値に従って前
記複数の供給時間データと複数の停止時間データからそ
れぞれ1つずつを選択する選択手段とを有し、前記供給
手段は、前記選択手段により選択された供給時間データ
と停止時間データとに従って、前記クロック信号の供給
と停止を繰り返しながら前記クロック信号を前記処理手
段に供給するように構成しても良い。
【0014】これにより、頻度によって、MPUへのク
ロック供給/停止を制御するだけでなく、クロック停止
期間と供給期間とのバランスが変更でき、さらに消費電
力を下げることができる。例えば、レジスタ更新頻度
(特定命令実行頻度)が低い場合には、MPUがアイド
ルである可能性が高いとして、クロック停止期間をクロ
ック供給期間より長くする。逆に、レジスタ更新頻度
(特定命令実行頻度)が比較的高い場合は、クロック停
止期間をクロック供給期間より短くする。
【0015】この発明に係る第3のコンピュータシステ
ムは、コンピュータシステム全体を制御する処理手段で
あって、所定の命令の実行が完了したか否かを示す第1
信号と、前記処理手段で実行されるあらゆる命令の実行
が完了したか否かを示す第2信号とを出力する処理手段
と、前記処理手段から出力される前記第1及び第2信号
を用いて前記処理手段の処理負荷を判定する判定手段
と、この判定手段による判定結果に従って、前記処理手
段にクロック信号を供給するクロック供給手段とを具備
することを特徴とする。
【0016】前記第3のコンピュータシステムにおい
て、前記判定手段は、前記第1信号が実行完了を示す時
には値がインクリメントされる第1の値を記憶する第1
カウンタと、前記第2信号が実行完了を示す時には値が
インクリメントされる第2の値を記憶する第2カウンタ
と、所定のタイミングで前記第1及び第2カウンタに記
憶されている第1及び第2の値をリセットするリセット
手段とを有し、前記第1の値を前記第2の値で割った除
算結果と基準値とを比較することにより前記処理手段の
処理負荷を判定し、前記供給手段は、前記判定結果に従
って、前記クロック信号を前記処理手段に常時供給する
か、所定の間隔で前記クロック信号の供給と停止を繰り
返しながら前記クロック信号を前記処理手段に供給する
かのいずれかの供給を行うように構成しても良い。
【0017】これによれば、MPU内部で実行される全
命令に対する、特定の命令の実行回数の比率を求め、特
定の命令の実行頻度が高い場合は、MPUの負荷が重い
と判断され、クロック停止が禁止される。そうでない場
合はMPUがアイドルである可能性が高いとして、定期
的にクロック停止を行う。これにより、MPUの処理性
能を落とすこと無く低消費電力化が可能になる。
【0018】前記第3のコンピュータシステムにおい
て、前記処理手段は演算レジスタを有し、前記所定の命
令は、全てまたは一部の前記演算レジスタを更新する命
令であるように構成しても良い。
【0019】これにより、更新頻度が低い場合はMPU
がアイドルであると判断して、クロックの間欠的な供給
/停止処理が行われ、頻度が高い場合は、MPUの負荷
が重いと判断され、クロックは停止されず、MPUがフ
ルスピードで動作できるようになる。
【0020】前記第3のコンピュータシステムにおい
て、前記供給手段は、それぞれ異なる複数の供給時間デ
ータと、それぞれ異なる複数の停止時間データと、前記
頻度値に従って前記複数の供給時間データと複数の停止
時間データからそれぞれ1つずつを選択する選択手段と
を有し、前記供給手段は、前記選択手段により選択され
た供給時間データと停止時間データとに従って、前記ク
ロック信号の供給と停止を繰り返しながら前記クロック
信号を前記処理手段に供給するように構成しても良い。
【0021】これにより、特定命令の頻度によって、M
PUへのクロック供給/停止を制御するだけでなく、ク
ロック停止期間と供給期間とのバランスを変えることに
より、さらに消費電力を下げることができる。例えば、
レジスタ更新頻度が低い場合は、MPUがアイドルであ
る可能性が高いとして、クロック停止期間をクロック供
給期間より長くする。逆に、レジスタ更新頻度が高い場
合は、クロック停止期間をクロック供給期間より短くす
る。
【0022】前記第2または第3のコンピュータシステ
ムにおいて、前記判定手段は、それぞれ異なる複数の基
準値を有し、前記処理手段の処理負荷の増減に応じ、前
記複数の基準値から1つを選択して前記処理手段の処理
負荷を判定するように構成しても良い。
【0023】これによれば、1つ目の記憶部の値を、2
つ目の記憶部の値より大きくしておくことで、判定結果
にヒステリシスを持たせることができる。前記第3のコ
ンピュータシステムにおいて、前記コンピュータシステ
ムはメモリを具備し、前記所定の命令は、前記メモリか
らのデータのロード命令、またはメモリへのデータのス
トア命令、またはその両方の命令の実行完了を示す信号
であるっても良い。また、前記コンピュータシステムは
I/Oデバイスを具備し、前記所定の命令は、前記I/
Oデバイスからのデータのリード命令、または前記I/
Oデバイスへのデータのライト命令、またはその両方の
命令の実行完了を示す信号であっても良い。
【0024】また、前記第2または第3のコンピュータ
システムにおいて、前記供給手段は、前記判定手段の判
定結果が前記処理手段の処理負荷が大きいことを示す場
合、前記クロック信号の周波数を低くするように構成し
ても良い。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、この発明の各種実施形態を
図面を参照して説明する。先ず、この発明の第1実施形
態について説明する。この第1実施形態に係るコンピュ
ータシステムの構成を図1に示す。図1に示されるコン
ピュータシステムは、汎用のコンピュータシステムであ
り、MPU(microprocessor unit) 1とシステムコント
ローラ10、及びシステムバス2に接続されている各種
構成要素によって構成されている。
【0026】MPU1は、システムコントローラ10か
ら供給されるクロック(CLK)に従って動作し、コン
ピュータシステム全体の動作を制御する。また、MPU
1は、内蔵する(図示せず)演算レジスタの更新が完了
したことを示すレジスタ更新信号S1と、MPU1がス
トール状態であることを示すストール信号S2とを出力
する。
【0027】システムコントローラ10は、本願発明の
主要機能であるMPU1の負荷の予測(負荷が重いとき
の検出)、及びこの負荷予測に従ったクロックの供給制
御を行う。このシステムコントローラ10の構成につい
ては後述する。
【0028】システムバス2は、コンピュータシステム
内で処理されるデータの転送に使用される。このシステ
ムバス2には、MPU1、システムコントローラ10の
他に、システムメモリ3、BIOS ROM(Basic Inp
ut/Output System Read OnlyMemory)4、キーボードコ
ントローラ(KBC)5、ディスプレイコントローラ
6、ハードディスクドライブ(HDD)7、電源コント
ローラ(PSコントローラ)8が接続されている。
【0029】システムメモリ3は、このコンピュータシ
ステムで処理、または使用されるデータやプログラムな
どを記憶する。BIOS ROM4は、ハードウェアに
依存する制御プログラムを記憶する不揮発性のメモリで
ある。このBIOS ROM4は、記憶したBIOSを
更新可能にするために、フラッシュメモリで構成するこ
ともできる。キーボードコントローラ5には、キーボー
ド9及び/またはマウスなどのポインティングデバイス
を接続することができる。キーボードコントローラ5
は、これらの入力装置から入力された命令をデータに変
換し、これをシステムバス2を介してMPU1に送出す
る。
【0030】ディスプレイコントローラ6は、システム
バス2を介して送られる画像データを接続された表示装
置に表示する。図1に示されるコンピュータシステムに
おいては、表示装置としてLCD(liquid crystal disp
lay)11が適用されている。ハードディスクドライブ7
は、複数枚のハードディスクを内蔵し、各種プログラム
やデータを記憶する。電源コントローラ8は、コンピュ
ータシステム全体に供給される電力の供給を制御する。
電源コントローラ8には、バッテリ12及びACアダプ
タ13が接続されている。
【0031】次に、この明細書における「MPUの負荷
(処理負荷)」と、この第1実施形態における負荷の予
測について説明する。MPUの処理負荷とは、あくまで
MPU上で実行されるソフトウェアの概念である。この
第1の実施形態では、MPU1内のレジスタへの書き込
み頻度を用い、これによりハードウェア的にMPU1の
負荷を予測している。即ち、MPUが意味のある動作し
ているということは、何らかの演算処理を行っていると
いうことを示し、この演算処理の結果としてレジスタへ
の書き込みが頻繁に発生しているのはずであるという予
測である。逆にソフトウェアがキー入力待ち状態やI/
Oデバイスの完了待ちの場合は、MPUは意味のある演
算状態には無く、ソフトウェアループやHALT命令実
行等の状態にあると考えている。この場合、レジスタへ
の書き込みは発生しない。
【0032】次に、このような負荷予測、及びこれに基
づいたクロック供給制御を行う前記システムコントロー
ラ10の構成について説明する。図1に示されるよう
に、システムコントローラ10は、クロック発生部10
1、クロック供給制御部102、供給時間記憶部10
3、停止時間記憶部104、及びクロック停止禁止部1
05とにより構成されている。更に、クロック停止禁止
部105は、レジスタ更新頻度カウンタ106、クロッ
ク停止禁止限界値記憶部107、及び比較部108とを
有する。
【0033】クロック供給制御部102は、クロック発
生部101により生成されたクロックを、クロック停止
禁止部105から送られるクロック停止禁止信号S3に
従って、停止することなくMPU1に供給したり、供給
と停止を定期的に繰り返しながらMPU1に供給する。
この第1実施形態では、クロック制御部102は、クロ
ック停止禁止信号S3が“L”である場合には、停止す
ることなくクロックをMPU1に供給する。クロック制
御部102は、クロック停止禁止信号S3が“H”であ
る場合には、供給時間記憶部103に記憶されている供
給時間と、停止時間記憶部104に記憶されている停止
時間とに従って、MPU1に対するクロックの供給と停
止とを繰り返し、これによりMPU1の低電力消費を実
現する。
【0034】供給時間記憶部103に記憶されている供
給時間と、停止時間記憶部104に記憶されている停止
時間とには、例えば、それぞれ1000マイクロ秒が設
定されている。尚、この供給時間記憶部103と停止時
間記憶部104は、ソフトウェアで書き換えることがで
きるレジスタで構成するようにしても良い。
【0035】前述したようにMPU1は、内部の演算レ
ジスタを更新する命令の実行完了を示す(実行完了時に
有効となる)レジスタ更新信号S1と、MPU1がスト
ール状態であることを示すストール信号S2とを出力す
る機能を有する。
【0036】クロック停止禁止部105のレジスタ更新
頻度カウンタ106は、これらの信号S1,S2に従っ
てカウンタの値(更新頻度値)をインクリメントまたは
デクリメントする。より詳細に説明すると、レジスタ更
新頻度カウンタ106は、レジスタ更新信号が有効なサ
イクルでは、1以上の値(この第1実施形態では1)を
更新頻度値に加算する(カウントアップ)。逆に、レジ
スタ更新信号が有効でないサイクルでは、更新頻度値か
ら1以上の値(この第1実施形態では1)を減算する
(カウントダウン)。尚、レジスタ更新頻度カウンタ1
06の保持する更新頻度値は、0が最小値であり、それ
より小さな値にはならないものとする。同様に、カウン
タの最大値はカウンタのビット数で決まるが、その最大
値より大きな値は取らないものとする。
【0037】更に、レジスタ更新頻度カウンタ106
は、MPU1へのクロック供給が停止している状態、ま
たはMPUがストール状態にある時(ストール信号S2
が有効)は、レジスタ更新信号S1の有効・無効に関わ
らず、更新頻度値を保持する。ストール状態とは、MP
U1が命令フェッチやメモリアクセスなどの目的で、外
部メモリをアクセスしている最中、即ち、MPU1の処
理が待たされている状態を示す。尚、MPU1がストー
ル状態にある時は、レジスタ更新信号に関わらず、単に
更新頻度値を保持するのではなく、レジスタ更新信号が
有効の場合は更新頻度値をカウントアップし、無効の場
合は保持するように構成しても良い。その理由は、MP
U1のバスインタフェース部分がストール中であって
も、MPU1内部の演算処理部が命令を実行可能な状態
になる場合があり、この場合にレジスタ更新が発生する
と、更新頻度値をカウントアップするのが適切な可能性
があるからである。
【0038】クロック停止禁止限界値記憶部107に
は、MPU1の処理負荷が重いか軽いかを判定するため
の閾値として使用される基準値が記憶されている。比較
部108は、レジスタ更新頻度カウンタ106に記憶さ
れている更新頻度値と、クロック停止禁止限界値記憶部
107に記憶されている基準値とを比較して、更新頻度
値が基準値以上である場合にはのMPUクロック停止禁
止信号を“L”に、更新頻度値が基準値未満である場合
にはMPUクロック停止禁止信号を“H”に設定する。
【0039】図2に、この第1実施形態における各種信
号例とその関係を示す。図2において、(a)はレジス
タ更新信号S1を示し、(b)はレジスタ更新頻度カウ
ンタ106に保持されている更新頻度値とクロック停止
禁止限界値記憶部107に保持されている基準値とを示
し、(c)は比較部105から出力されるクロック停止
禁止信号S3を示し、(d)はクロック供給制御部10
2から出力されるクロック信号CLKを示している。
【0040】レジスタ更新信号S1は、“H”が有効
(アクティブ)である。レジスタ更新信号S1が“H”
のサイクルでは、更新頻度値が1だけインクリメントさ
れ、そうでない場合は1だけデクリメントされる。クロ
ック停止禁止限界値記憶部107に記憶されている基準
値(図2(b)の鎖線)は、レジスタ更新頻度カウンタ
の値と比較される。
【0041】更新頻度値が基準値より大きい場合は、M
PU1内部でレジスタ更新が頻繁に発生していること示
し、MPU1の処理負荷が重いと判断され、クロック供
給の停止を禁止するようにクロック停止禁止信号S3が
“L”(有効)となる。逆に、更新頻度値が基準値以下
である場合、MPU1内部がアイドルである可能性が高
いと判断され、MPU1へのクロック供給が定期的に停
止されるようにクロック停止禁止信号S3が“H”(無
効)となる。
【0042】クロック供給制御部102は、図2(d)
に示されるようにクロック停止禁止信号S3に従って、
MPU1に対するクロック供給を制御する。以上、この
第1実施形態によれば、MPU1内部から演算用レジス
タへの書き込み信号が出力され、その書き込み頻度に応
じてクロックの供給制御が行われる。即ち、頻度が高い
場合は負荷が重いと判断され、クロック供給の停止が禁
止され、演算レジスタ書き込み頻度が低い場合は、MP
Uがアイドルである可能性が高いと判断して、定期的に
クロック供給の停止を行う。これにより、MPUの処理
性能を落とすこと無く低消費電力化が可能になる。
【0043】この第1実施形態では、更新頻度値のカウ
ントアップ、カウントダウンする値が1に設定されてい
るが、カウンタ自身の値や、レジスタ更新信号S1が毎
サイクル連続して有効になる場合や、連続して無効にな
る場合や、連続して無効になる場合で、カウントする値
を変化させるように構成しても良い。この場合、MPU
負荷の推定精度が向上する可能性がある。例えば、レジ
スタ更新信号S1が有効(無効)になったサイクルで、
その時の更新頻度値を参照して、その値とクロック停止
禁止限界値記憶部107の基準値の差が大きい場合は、
小さな値を加算(減算)し、差が小さい場合は大きな値
を加算(減算)するようにする。これにより、比較部1
08の出力が慣性を持った変化をするように制御するこ
とができる。従って、レジスタ更新信号S1の局所的な
動きが比較部108の結果に即座に影響を与えることを
防ぐことができる。
【0044】また、比較部108の出力自身に慣性を持
たせることも可能である。比較部108の出力が一定期
間の間、クロック停止禁止状態を示した時、はじめてク
ロック停止禁止信号を有効にし、同様に、比較部108
の出力が一定期間の間、クロック停止状態を示した時、
はじめてクロック停止禁止信号を無効にするという制御
を行うように構成しても良い。
【0045】次にこの発明の第2実施形態について説明
する。この第2実施形態に係るコンピュータシステムの
構成を図3に示す。図3に示されるコンピュータシステ
ムの内、前記第1実施形態のコンピュータシステムと同
じ構成要件には、共通の参照符号を付す。従って、図3
から明らかなように、この第2実施形態は、前記第1実
施形態と比べて、MPU1から出力される信号S4,S
5と、システムコントローラ20とが異なっている。
【0046】ここで前記第1実施形態と異なる点につい
て更に説明する。この第2実施形態では、MPU1か
ら、特定の命令の実行が完了したことを示す特定命令完
了信号S4と、全命令の実行が完了したことを示す全命
令実行完了信号S5とが出力される。この特定命令の実
行完了信号S4には、前記第1実施形態で使用された、
演算レジスタを更新する命令を適用することができる。
【0047】演算レジスタを更新する命令が適用された
場合、システムコントローラ20は、両方の信号S4及
びS5を参照することにより、MPU1が現在実行して
いる全命令のうち演算レジスタを更新する命令がどの程
度含まれているかを検出することができる。システムコ
ントローラ20は、全命令の内、演算レジスタを更新す
る命令の比率が大きい場合、MPUの処理負荷が重いと
判断し、逆に、演算レジスタを更新する命令以外の命令
の比率が大きい場合は、MPU1がアイドル状態である
と判断する。そのためにクロック停止禁止部205に
は、上記2つの信号によってカウントアップされるカウ
ンタをそれぞれ独立にもうけられている。
【0048】ここで、システムコントローラ20の構成
について図3を参照して説明する。図3に示されるよう
に、システムコントローラ20は、クロック発生部20
1、クロック供給制御部202、供給時間記憶部20
3、停止時間記憶部204、及びクロック停止禁止部2
05とにより構成されている。更に、クロック停止禁止
部205は、全命令実行完了カウンタ206、特定命令
実行完了カウンタ207、除算部208、除算結果限界
値記憶部209、比較部210、及びカウンタリセット
部211を有する。
【0049】クロック供給制御部202は、前記第1実
施形態のクロック供給制御部102と同様に、クロック
発生部201により生成されたクロックを、クロック停
止禁止部205が出力するクロック停止禁止信号S3に
従って、停止することなくMPU1に供給したり、供給
と停止を定期的に繰り返しながらMPU1に供給する。
クロック制御部202は、クロック停止禁止信号S3が
“L”である場合には、停止することなくクロックをM
PU1に供給する。クロック制御部202は、クロック
停止禁止信号S3が“H”である場合には、供給時間記
憶部203に記憶されている供給時間と、停止時間記憶
部204に記憶されている停止時間とに従って、MPU
1に対するクロックの供給と停止とを繰り返し、これに
よりMPU1の低電力消費を実現する。供給時間記憶部
203、停止時間記憶部204も前記第1実施形態の供
給時間記憶部103と停止時間記憶部104と同様であ
るので詳細な説明は省略する。
【0050】前述したようにMPU1は、特定命令実行
完了信号S4と、全命令実行完了信号S5とを出力す
る。クロック停止禁止部205の全命令実行完了カウン
タ206は、前記全命令実行完了信号S5に従って、カ
ウンタの値をインクリメントまたはデクリメントする。
特定命令実行完了カウンタ207は、前記特定命令実行
完了信号S4に従って、カウンタの値をインクリメント
またはデクリメントする。尚、各カウンタ206,20
7の保持する値は、0が最小値であり、それより小さな
値にはならないものとする。同様に、カウンタの最大値
はカウンタのビット数で決まるが、その最大値より大き
な値は取らないものとする。
【0051】除算部208は、MPU1が実行している
全命令の内、特定の命令がどの程度含まれているかを示
す比率を算出するため、特定命令実行完了カウンタ20
7の値を全命令実行完了カウンタ206の値で割る演算
処理を実行する。演算結果は、比較部210に送出され
る。
【0052】除算結果限界値記憶部209には、MPU
1の処理負荷が重いか軽いかを判定するための閾値とし
て使用される基準値が記憶されている。比較部210
は、除算部208から送られる除算結果と、除算結果限
界値記憶部209に記憶されている基準値とを比較し
て、除算結果が基準値以上である場合にはのMPUクロ
ック停止禁止信号を“L”(有効)に、除算結果が基準
値未満である場合にはMPUクロック停止禁止信号を
“H”(無効)に設定する。
【0053】カウンタリセット部211は、所定の間隔
(例えば1ms)で前記全命令実行完了カウンタ206
と特定命令実行完了カウンタ207にリセット信号を供
給する。各カウンタ206,207は、このリセット信
号の供給に応じて保持しているカウンタの値をリセット
する。
【0054】図4に、この第2実施形態における各種信
号例とその関係を示す。図4において、(a)は特定命
令実行完了信号S4を示し、(b)は全命令実行完了信
号S5を示し、(c)は除算部208から出力される除
算結果と除算結果限界値記憶部209に保持されている
基準値(鎖線)とを示し、(d)は比較部210から出
力されるクロック停止禁止信号S3を示し、(e)はク
ロック供給制御部202から出力されるクロック信号C
LKを示している。
【0055】特定命令実行完了信号S4、全命令実行完
了信号S5は、いずれも“H”が有効(アクティブ)で
ある。特定命令実行完了信号S4が有効な場合には、特
定命令実行完了カウンタ207のカウンタ値が1だけイ
ンクリメントされ、そうでない場合は1だけデクリメン
トされる。全命令実行完了信号えす5が有効な場合に
は、全命令実行完了カウンタ206のカウンタ値が1だ
けインクリメントされ、そうでない場合は1だけデクリ
メントされる。除算部208の除算結果は、除算結果限
界値記憶部209に記憶されている基準値(図2(c)
の鎖線)と比較される。
【0056】除算結果が基準値より大きい場合は、MP
U1内部で特定命令の実行(この第2実施形態ではレジ
スタ更新)が頻繁に発生していること示し、MPU1の
処理負荷が重いと判断され、クロック供給の停止を禁止
するようにクロック停止禁止信号S3が“L”(有効)
となる。逆に、除算結果が基準値以下である場合、MP
U1内部がアイドルである可能性が高いと判断され、M
PU1へのクロック供給が定期的に停止されるようにク
ロック停止禁止信号S3が“H”(無効)となる。
【0057】クロック供給制御部202は、図2(e)
に示されるようにクロック停止禁止信号S3に従って、
MPU1に対するクロック供給を制御する。以上この第
2実施形態によれば、MPU1内部における、特定の命
令が実行完了したことを示す信号と、全命令が実行完了
したことを示す信号とを用いてMPU1へのクロック供
給が制御される。特定命令の実行頻度が高い場合は負荷
が重いと判断され、クロック供給の停止が禁止される。
実行頻度が低い場合は、MPU1がアイドル状態である
可能性が高いとして、定期的にクロック供給の停止を行
う。これにより、MPUの処理性能を落とすこと無く低
消費電力化が可能になる。
【0058】尚、この第2実施形態は、前述した第1実
施形態と同様に、クロック停止禁止信号S3の頻繁な変
化を防ぐため、一定期間(除算結果)>(基準値)が連
続したら、クロック停止禁止信号をはじめて有効にし、
一定期間(除算結果)<(基準値)が連続した場合に、
クロック停止禁止信号S3をはじめて無効にするように
構成しても良い。
【0059】次に、この発明の第2及び第3実施形態に
ついて説明する。前述した第1実施形態及び第2実施形
態は、クロックの供給期間記憶部103,203と停止
期間記憶部104,204のペアを複数個持ち、クロッ
クの停止期間と供給期間のバランス(割合)を変化させ
ることも有効である。例えば、前記第1実施形態では、
レジスタ更新頻度カウンタ106の更新頻度値が大きい
場合は、クロック停止期間を短くし、小さな場合は、ク
ロック停止期間を長くすることができる。
【0060】この手法を前記第1実施形態に適用した第
3実施形態のシステムコントローラの構成を図5に示
す。ここでは、供給時間記憶部103(103a〜10
3d)と停止時間記憶部104(104a〜104d)
のペアがA〜Dまでの4組設けられている。これらの各
組には、供給時間と停止時間との割合が、50対50、
30対70、10対90、100対0であるような供給
時間と停止時間とが記憶されている。選択部109は、
更新頻度値に従って、前記ペアA〜Dのいずれかを選択
し、選択されたペアに記憶されている供給時間と停止時
間とをクロック供給制御部102に送る。
【0061】同様に前記手法を前記第2実施形態に適用
した第4実施形態のシステムコントローラの構成を図6
に示す。ここでも、前記図5と同様に供給時間記憶部2
03(203a〜203d)と停止時間記憶部204
(204a〜204d)のペアがA〜Dまでの4組設け
られている。これらの各組には、前記第3実施形態のと
同様の割合の供給時間と停止時間とが記憶されている。
【0062】選択部212は、除算部8の除算演算の結
果に従って、前記ペアA〜Dのいずれかを選択し、選択
されたペアに記憶されている供給時間と停止時間とをク
ロック供給制御部202に送る。
【0063】この第3及び第4実施形態によれば、MP
U1の処理負荷に応じ、クロックの供給時間と停止時間
とを変更できるので、よりコンピュータシステムにおけ
る低消費電力処理をより適切に実現することができる。
【0064】次に、この発明の第5及び第6実施形態に
ついて説明する。前記第1及び第2実施形態において、
基準値を複数設け、更新頻度値または除算結果が増加傾
向である場合と減少傾向である場合とで参照する基準値
を変更することも有効である。
【0065】この手法を前記第1実施形態に適用した第
5実施形態のクロック停止禁止部の構成を図7に示す。
図7に示されるように2つのクロック停止禁止限界値記
憶部107a,107bが設けられている。各記憶部1
07a,107bに記憶されている基準値はそれぞれ異
なる値である。記憶部112は、レジスタ更新頻度カウ
ンタ106に記憶されている更新頻度値を記憶し、更新
頻度値がインクリメントまたはデクリメントするタイミ
ングと同じタイミングだけ遅延させてこの値を減算部1
11に出力する。
【0066】減算部111は、レジスタ更新頻度カウン
タ106に記憶されている更新頻度値から、記憶部11
2より入力した値を減算する。この減算結果が正の値の
場合にはレジスタの更新処理が増加傾向にあることが示
され、減算結果が負の値の場合にはレジスタの更新処理
が減少傾向にあることが示される。
【0067】選択部110は、減算部111の減算結果
に従って、比較部108に供給される基準値を選択す
る。例えば、減算結果が正の値の場合には高い方の基準
値を比較部108に供給し、減算結果が負の値の場合に
は低い方の基準値を比較部108に供給する。
【0068】一例を図8を参照して説明する。図8
(a)の実線に示されるように更新頻度値が変化し、2
つの基準値がそれぞれ一点鎖線に示されるように設定さ
れている場合を仮定する。前述したようにレジスタの更
新処理が増加傾向にある時には高い方の基準値が、減少
傾向にある時には低い方の基準値が選択部110より比
較部108に供給される。比較部108は、選択部11
0から送られる基準値とレジスタ更新頻度カウンタ10
6に記憶されている更新頻度値とを比較して、更新頻度
が基準値以上である場合にクロック停止禁止信号S3を
“L”(有効)にする。このクロック停止禁止信号S3
を図8(b)に示す。
【0069】前述した第1実施形態では、基準値が一定
で設定されている。従って、基準値が図8(a)の鎖線
のように設定されている場合、クロック停止禁止信号S
3は、図8(c)に示されるようになる。これにより、
MPU1の処理負荷の予測にヒステリシスを持たせるこ
とができる。従って、消費電力の低減をより安定して実
現することができる。
【0070】前述した第5実施形態に適用された手法
を、前記第2実施形態に適用した第6実施形態のクロッ
ク停止禁止部の構成を図9に示す。図9に示されるよう
に2つのクロック停止禁止限界値記憶部209a,20
9bが設けられている。各記憶部209a,209bに
記憶されている基準値はそれぞれ異なる値である。記憶
部214は、特定命令実行完了カウンタ207に記憶さ
れているカウント値を記憶し、全命令実行完了カウンタ
206及び特定命令実行完了カウンタ207とに保持さ
れる値がインクリメントまたはデクリメントするタイミ
ングと同じタイミングだけ遅延させてこの値を減算部2
12に出力する。
【0071】減算部212は、特定命令実行完了カウン
タ207に記憶されているカウント値から、記憶部11
2より入力した値を減算する。この減算結果が正の値の
場合にはMPU1の処理負荷が増加傾向にあることが示
され、減算結果が負の値の場合には処理負荷が減少傾向
にあることが示される。
【0072】選択部213は、減算部212の減算結果
に従って、比較部210に供給される基準値を選択す
る。例えば、減算結果が正の値の場合には高い方の基準
値を比較部210に供給し、減算結果が負の値の場合に
は低い方の基準値を比較部210に供給する。
【0073】このような構成により前述した第5実施形
態と同様にMPU1の処理負荷の予測にヒステリシスを
持たせることができ、同様の効果が得られる。尚、この
第6実施形態では、特定命令実行完了カウンタ207に
保持されるカウント値から、MPU1の処理負荷の増加
/減少傾向を判定しているがこれに限らない。例えば、
除算部208の除算結果を用いたり、全命令実行完了カ
ウンタ206に保持されるカウント値を用いるように構
成しても良い。
【0074】また、前述した各実施形態では、MPUの
低消費電力化を行う上での直接的な手段を、MPUのク
ロックを定期的に止めるという例で説明したが、この方
法に限定されるものではなく、例えば、クロックの周波
数を下げる方法等であってもよい。
【0075】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
MPUの処理負荷を外部から正確に予測することによ
り、負荷が重い時はクロックを止めずにMPUを高速に
動作させ、負荷が軽い時(キー入力待ちなど)には、可
能な限り長い期間クロックを停止して消費電力を大幅に
削減し得るコンピュータシステムを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態に係るコンピュータシ
ステムの構成を示すブロック図。
【図2】前記第1実施形態における各種信号とその関係
を示す図。
【図3】この発明の第2実施形態に係るコンピュータシ
ステムの構成を示すブロック図。
【図4】前記第2実施形態における各種信号とその関係
を示す図。
【図5】この発明の第3実施形態に係るコンピュータシ
ステムのシステムコントローラの構成を示すブロック
図。
【図6】この発明の第4実施形態に係るコンピュータシ
ステムのシステムコントローラの構成を示すブロック
図。
【図7】この発明の第5実施形態に係るコンピュータシ
ステムのクロック停止禁止部の構成を示すブロック図。
【図8】前記第5実施形態における各信号と、前記第1
実施形態における信号とを比較説明するための図。
【図9】この発明の第6実施形態に係るコンピュータシ
ステムのクロック停止禁止部の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1…MPU 2…システムバス 3…システムメモリ 4…BIOS ROM 5…キーボードコントローラ 6…ディスプレイコントローラ 7…ハードディスクドライブ 8…電源コントローラ 10…システムコントローラ 11…LCD 12…バッテリ 13…ACアダプタ 101,201…クロック発生部 102,202…クロック供給制御部 103,203…供給時間記憶部 104,204…停止時間記憶部 105,205…クロック停止禁止部 106…レジスタ更新頻度カウンタ 107…クロック停止禁止限界値記憶部 108,210…比較部 109,110,212,213…選択部 112,214…記憶部 206…全命令実行完了カウンタ 207…特定命令実行完了カウンタ 208…除算部 209…除算結果限界値記憶部 211…カウンタリセット部

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンピュータシステムにおいて、 各種演算処理を実施する演算手段と、この演算手段の演
    算状態を示す状態信号を出力する状態信号出力手段とを
    有する処理手段と、 前記状態信号出力手段により出力された状態信号を受け
    て、前記処理手段の動作状態を判定する判定手段と、 前記判定手段により判定された前記処理手段の動作状態
    に従って、所望のデバイスの動作状態を変更する制御手
    段とを具備することを特徴とするコンピュータシステ
    ム。
  2. 【請求項2】 コンピュータシステム全体を制御する処
    理手段であって、この処理手段内の演算状態を示す状態
    信号を出力する処理手段と、 前記処理手段から出力される状態信号を用いて前記処理
    手段の処理負荷を判定する判定手段と、 この判定手段による判定結果に従って、前記処理手段に
    クロック信号を供給するクロック供給手段とを具備する
    ことを特徴とするコンピュータシステム。
  3. 【請求項3】 前記処理手段はレジスタを有し、 前記状態信号は前記レジスタの更新が完了したか否かを
    示し、 前記判定手段は、前記状態信号が更新完了を示す時には
    値がインクリメントされ、前記状態信号が更新完了を示
    していない時には値がデクリメントされる頻度値を記憶
    するカウンタを有し、このカウンタの頻度値と基準値と
    を比較することにより前記処理手段の処理負荷を判定
    し、 前記供給手段は、前記判定結果に従って、前記クロック
    信号を前記処理手段に常時供給するか、所定の間隔で前
    記クロック信号の供給と停止を繰り返しながら前記クロ
    ック信号を前記処理手段に供給するかのいずれかの供給
    を行うことを特徴とする請求項2記載のコンピュータシ
    ステム。
  4. 【請求項4】 前記状態信号は所定の命令が完了したか
    否かを示し、 前記判定手段は、前記状態信号が命令完了を示す時には
    値がインクリメントされ、前記状態信号が命令完了を示
    していない時には値がデクリメントされる頻度値を記憶
    するカウンタを有し、このカウンタの頻度値と基準値と
    を比較することにより前記処理手段の処理負荷を判定
    し、 前記供給手段は、前記判定結果に従って、前記クロック
    信号を前記処理手段に常時供給するか、所定の間隔で前
    記クロック信号の供給と停止を繰り返しながら前記クロ
    ック信号を前記処理手段に供給するかのいずれかのクロ
    ック信号供給を行うことを特徴とする請求項2記載のコ
    ンピュータシステム。
  5. 【請求項5】 前記カウンタは、前記処理手段がストー
    ル状態である時に前記頻度値を維持することを特徴とす
    る請求項3または4記載のコンピュータシステム。
  6. 【請求項6】 前記供給手段は、それぞれ異なる複数の
    供給時間データと、それぞれ異なる複数の停止時間デー
    タと、前記頻度値に従って前記複数の供給時間データと
    複数の停止時間データからそれぞれ1つずつを選択する
    選択手段とを有し、前記供給手段は、前記選択手段によ
    り選択された供給時間データと停止時間データとに従っ
    て、前記クロック信号の供給と停止を繰り返しながら前
    記クロック信号を前記処理手段に供給することを特徴と
    する請求項3または4記載のコンピュータシステム。
  7. 【請求項7】 コンピュータシステム全体を制御する処
    理手段であって、所定の命令の実行が完了したか否かを
    示す第1信号と、前記処理手段で実行されるあらゆる命
    令の実行が完了したか否かを示す第2信号とを出力する
    処理手段と、 前記処理手段から出力される前記第1及び第2信号を用
    いて前記処理手段の処理負荷を判定する判定手段と、 この判定手段による判定結果に従って、前記処理手段に
    クロック信号を供給するクロック供給手段とを具備する
    ことを特徴とするコンピュータシステム。
  8. 【請求項8】 前記判定手段は、前記第1信号が実行完
    了を示す時には値がインクリメントされる第1の値を記
    憶する第1カウンタと、前記第2信号が実行完了を示す
    時には値がインクリメントされる第2の値を記憶する第
    2カウンタと、所定のタイミングで前記第1及び第2カ
    ウンタに記憶されている第1及び第2の値をリセットす
    るリセット手段とを有し、前記第1の値を前記第2の値
    で割った除算結果と基準値とを比較することにより前記
    処理手段の処理負荷を判定し、 前記供給手段は、前記判定結果に従って、前記クロック
    信号を前記処理手段に常時供給するか、所定の間隔で前
    記クロック信号の供給と停止を繰り返しながら前記クロ
    ック信号を前記処理手段に供給するかのいずれかの供給
    を行うことを特徴とする請求項7記載のコンピュータシ
    ステム。
  9. 【請求項9】 前記処理手段は演算レジスタを有し、前
    記所定の命令は、全てまたは一部の前記演算レジスタを
    更新する命令であることを特徴とする請求項7または8
    記載のコンピュータシステム。
  10. 【請求項10】 前記供給手段は、それぞれ異なる複数
    の供給時間データと、それぞれ異なる複数の停止時間デ
    ータと、前記頻度値に従って前記複数の供給時間データ
    と複数の停止時間データからそれぞれ1つずつを選択す
    る選択手段とを有し、前記供給手段は、前記選択手段に
    より選択された供給時間データと停止時間データとに従
    って、前記クロック信号の供給と停止を繰り返しながら
    前記クロック信号を前記処理手段に供給することを特徴
    とする請求項7または8記載のコンピュータシステム。
  11. 【請求項11】 前記判定手段は、それぞれ異なる複数
    の基準値を有し、前記処理手段の処理負荷の増減に応
    じ、前記複数の基準値から1つを選択して前記処理手段
    の処理負荷を判定することを特徴とする請求項3、4ま
    たは8記載のコンピュータシステム。
  12. 【請求項12】 前記コンピュータシステムはメモリを
    具備し、前記所定の命令は、前記メモリからのデータの
    ロード命令、またはメモリへのデータのストア命令、ま
    たはその両方の命令の実行完了を示す信号であることを
    特徴とする請求項4または8記載のコンピュータシステ
    ム。
  13. 【請求項13】 前記コンピュータシステムはI/Oデ
    バイスを具備し、前記所定の命令は、前記I/Oデバイ
    スからのデータのリード命令、または前記I/Oデバイ
    スへのデータのライト命令、またはその両方の命令の実
    行完了を示す信号であることを特徴とする請求項4また
    は8記載のコンピュータシステム。
  14. 【請求項14】 前記供給手段は、前記判定手段の判定
    結果が前記処理手段の処理負荷が大きいことを示す場
    合、前記クロック信号の周波数を低くすることを特徴と
    する請求項2または7記載のコンピュータシステム。
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