JPH11108983A - 部分放電試験装置 - Google Patents

部分放電試験装置

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JPH11108983A
JPH11108983A JP26958497A JP26958497A JPH11108983A JP H11108983 A JPH11108983 A JP H11108983A JP 26958497 A JP26958497 A JP 26958497A JP 26958497 A JP26958497 A JP 26958497A JP H11108983 A JPH11108983 A JP H11108983A
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JP
Japan
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partial discharge
signal
pulse
noise
power supply
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Application number
JP26958497A
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English (en)
Inventor
Shuji Yoshida
修二 芳田
Yoshiaki Kishigami
善紀 岸上
Shinichirou Okamoto
慎一朗 岡本
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 供試体から発生する部分放電パルスのみを正
確に検出測定する。 【解決手段】 供試体の部分放電を部分放電検出部5で
検出し、その検出信号を測定ゲート9でゲートして得た
測定信号S1を部分放電識別部6に供給する。ノイズ検
出・マスク部7で一次側電源信号VBに重畳している電
源周期に同期したノイズパルスを検出し、検出されるノ
イズパルスに対応して測定ゲート9を閉じるマスク信号
MSKを発生する。部分放電識別部では、測定信号S1
より部分放電パルスを検出してその検出パルス数の位相
分布状態を測定する。コントローラ8では、その位相分
布状態より、部分放電パルスと電源周期に同期していな
い突発的なノイズパルスとを識別する。これにより、供
試体から発生する部分放電パルスのみを正確に検出測定
することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、部分放電試験装
置に関し、特に産業機器の注型絶縁物、例えば電力用開
閉機器に用いられる絶縁スペーサ等の注型絶縁物におい
て電圧印加状態での絶縁異常を検出するための部分放電
試験装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図30は、従来より用いられている一般
的な部分放電試験装置の概略を示す構成図である。図に
おいて、1は試験用変圧器であり、この試験用変圧器1
の一次側には図示しない交流電源からの一次側電源信号
VBが入力されている。試験用変圧器1の二次側には高
圧出力が得られる。この試験用変圧器1の二次側の高圧
側には外部からの雑音を抑制するためのブロッキングコ
イル2が接続され、このブロッキングコイル2の出力側
と試験用変圧器1の二次側の低圧側との間にはカップリ
ングコンデンサ3が接続されている。また、ブロッキン
グコイル2の出力側は供試体4にも接続されており、供
試体4の低圧側は部分放電検出部5に接続されている。
【0003】上述したように、従来の部分放電試験装置
には雑音を抑制するためのブロッキングコイル2が用い
られることが多い。しかし、部分放電試験時の外来雑音
は数10pC以上に達することもあり、ブロッキングコ
イル2のような各種の雑音除去対策を施しても外来雑音
を数pC以下とするのは困難である。特に、サイリスタ
を用いた装置による雑音は急峻な立ち上がりのパルス性
のものであり、ブロッキングコイル2だけでは外部から
侵入する雑音を抑制するのは困難である。以上のことか
ら、例えば、一次側電源信号VBからのノイズパルスの
侵入に対しては、部分放電検出部5の出力をオシロスコ
ープ等の波形観測装置で監視し、監視者の経験に基づく
判断によって上述したノイズパルスを識別し、部分放電
を発見していた。
【0004】また、他の従来例として、特公平7−11
553号公報によれば、図31に示すように、電源側か
らの外来雑音は、そのまま試験変圧器の二次側に出力さ
れることがある。このことから、供試体側の部分放電を
検出する部分放電検出部5の検出信号と電源側のノイズ
を検出する電源側ノイズ検出部aの検出信号とが同時に
発生したとき、信号同期検出部bの出力信号により、部
分放電検出部5と信号表示部cとの間に介在された測定
ゲート9が閉じるようにされる。この場合、部分放電検
出部5の検出信号は、電源側のノイズの検出時のものを
除いて信号表示部cに供給され、供試体側の部分放電信
号として表示される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
部分放電試験装置の場合は、オシロスコープ等による波
形観測では常時監視を行う必要があると共に、監視者の
目視に起因する判断ミス等を防ぐために、十分に経験を
重ねた熟練監視者で行う必要があった。また、他の従来
例の場合には、信号同期検出部bにおいて部分放電検出
部5の検出信号と電源ノイズ検出部aの検出信号との論
理積を得ているのみであり、電源側以外から侵入するノ
イズパルスには対応できないという問題点があった。さ
らに、その間題点から、部分放電試験を自動的に行いた
い場合、供試体からの部分放電パルスのみを抽出するこ
とはできないという問題点があった。この発明は、上記
のような問題点を解決するためになされたもので、外部
から侵入するノイズパルスも識別し、供試体からの部分
放電パルスを自動的に、かつ高精度に抽出できる部分放
電試験装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る部
分放電試験装置は、試験用変圧器の二次高圧側に接続さ
れた供試体の部分放電を検出する部分放電検出手段と、
この部分放電検出手段の検出信号をゲートして測定信号
を得るゲート手段と、このゲート手段からの測定信号よ
り部分放電パルスとノイズパルスとを識別する部分放電
識別手段と、試験用変圧器の一次側に供給される一次側
電源信号に重畳している電源周期に同期したノイズパル
スを検出するノイズ検出手段と、このノイズ検出手段で
検出されるノイズパルスに対応してゲート手段を閉じる
ためのマスク信号を発生するマスク信号発生手段と、ノ
イズ検出手段、マスク信号発生手段および部分放電識別
手段を制御するための制御手段とを備えるものである。
【0007】請求項2の発明に係る部分放電試験装置
は、請求項1の発明において、部分放電識別手段は、1
次側電源信号の各1サイクルを複数ゾーンに分割し、複
数サイクルで測定信号より検出される部分放電パルス数
の上記複数ゾーンにおける分布状態を求め、この分布状
態に基づいて部分放電パルスとノイズパルスとを識別す
るものである。
【0008】請求項3の発明に係る部分放電試験装置
は、請求項2の発明において、部分放電識別手段は、測
定信号より部分放電パルスを検出する際のしきい値を設
定するしきい値設定手段を備えるものである。
【0009】請求項4の発明に係る部分放電試験装置
は、請求項1の発明において、ノイズ検出手段は1次側
電源信号の複数サイクルでノイズパルスを検出し、マス
ク信号発生手段は1次側電源信号の各サイクルに同期
し、複数サイクルで共通に検出されるノイズパルスのタ
イミングでマスク信号を発生するものであって、制御手
段は、ノイズ検出手段で検出される複数サイクルにおけ
るノイズパルスの個数やその差が所定のしきい値以内に
ないとき、ノイズ検出手段に再度ノイズパルスを検出さ
せるものである。
【0010】請求項5の発明に係る部分放電試験装置
は、請求項2の発明において、制御手段は、許容連続ゾ
ーン数以内におけるゾーン毎の検出パルス数が所定のし
きい値以内にないときは、部分放電識別手段に再度分布
状態を求めさせるものである。
【0011】請求項6の発明に係る部分放電試験装置
は、請求項1の発明において、試験用変圧器の二次高圧
側に複数種類の供試体が接続され、この複数種類の供試
体の低圧側を、回路オープン状態とすることなく、部分
放電検出手段に切り替え接続する測定線切替手段を備え
るものである。
【0012】請求項7の発明に係る部分放電試験装置
は、請求項1の発明において、部分放電識別手段は部分
放電パルスのピーク値を検出するピーク値検出部を有
し、制御手段は、上記ピーク値から正確な放電電荷量を
得るための放電電荷量補正手段を有するものである。
【0013】請求項8の発明に係る部分放電試験装置
は、請求項1の発明において、制御手段は、内蔵の記憶
装置に試験動作工程を逐一記録するための履歴管理ファ
イルを備えるものである。
【0014】請求項9の発明に係る部分放電試験装置
は、請求項1の発明において、測定信号より過大パルス
を検出する過大パルス検出手段と、この過大パルス検出
回路で過大パルスが検出されるとき制御回路にエラー信
号を供給するエラー信号発生手段と、予備試験時に測定
信号を過大パルス検出手段に供給するためのゲート手段
とを備えるものである。
【0015】請求項10の発明に係る部分放電試験装置
は、請求項1の発明において、試験用変圧器の一次側電
源信号と目標電圧とを比較する電圧比較回路と、一次側
電源信号の電圧を調整する電圧調整器と、この電圧調整
器を制御するための上昇/下降制御回路とで構成される
電源制御手段を備えるものである。
【0016】請求項11の発明に係る部分放電試験装置
は、請求項1の発明において、試験用変圧器の二次側に
接続されたカップリングコンデンサの接地側あるいは供
試体の低圧側の高周波電流を検出する高周波電流検出器
と、この高周波電流検出器の検出信号より異常パルス電
流を検出して閃絡エラー信号を出力する異常パルス信号
検出器と、この閃絡エラー信号に基づいて供試体への印
加電圧を遮断する印加電圧遮断手段とを備えるものであ
る。
【0017】請求項12の発明に係る部分放電試験装置
は、請求項1の発明において、クロック信号を発生する
クロック回路と、このクロック回路からのクロック信号
をカウントし、そのカウント値が所定値となるとき割り
込み信号を出力する第1のタイマーと、この第1のタイ
マーより出力される割り込み信号をカウントし、そのカ
ウント値が所定値となるときエラー信号を出力する第2
のタイマーと、このエラー信号に基づき供試体への印加
電圧を遮断する印加電圧遮断手段と、クロック回路から
のクロック信号を第1のタイマーに供給するためのゲー
トとを備え、制御手段は、供試体への電圧印加中を示す
印加中信号をゲートにゲート信号として供給すると共
に、第1のタイマーより出力される割り込み信号に応答
して第1および第2のタイマーにリセット信号を供給す
るものである。
【0018】請求項13の発明に係る部分放電試験装置
は、請求項1の発明において、試験用変圧器の一次側に
供給される一次側電源信号の電圧を制御する電源制御手
段と、一次側電源信号を得るための試験電源と、試験電
源より電源が供給される無停電電源装置と、試験電源の
停電を検出する停電検出手段とを備え、制御手段および
電源制御手段には無停電電源装置より電源が供給され、
停電検出手段で上記停電が検出されるとき、制御手段よ
り電源制御手段に初期状態に復帰させるための回路復帰
信号が供給されるものである。
【0019】請求項14の発明に係る部分放電試験装置
は、請求項1の発明において、部分放電検出手段は、リ
サージュ波形モニタおよび日付、試験条件等を一括表示
する情報表示モニタを有し、リサージュ波形モニタおよ
び情報表示モニタを撮像する撮像手段と、この撮像手段
より出力されるビデオ信号を記録する記録手段とを備
え、制御手段は記録手段の記録動作を制御するものであ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1として
の部分放電試験装置の構成を示すブロック図である。図
において、1は試験用変圧器であり、この試験用変圧器
1の一次側には図示しない交流電源からの一次側電源信
号VBが入力されている。試験用変圧器1の二次側には
高圧出力が得られる。この試験用変圧器1の二次側の高
圧側には外部からの雑音を抑制するためのブロッキング
コイル2が接続され、このブロッキングコイル2の出力
側と試験用変圧器1の二次側の低圧側との間にはカップ
リングコンデンサ3が接続されている。
【0021】5は、供試体4の部分放電を検出する部分
放電検出手段としての部分放電検出部である。上述した
ブロッキングコイル2の出力側は供試体4にも接続さ
れ、この供試体4の低圧側が部分放電検出部5に接続さ
れている。6は部分放電パルスの位相分布状態を測定す
る部分放電識別手段としての部分放電識別部であり、部
分放電検出部5の出力側は測定ゲート9を介して部分放
電識別部6の入力側に接続されている。7は、電源ライ
ンに同期して発生する電源ノイズを検出するノイズ検出
手段およびその電源ノイズをマスクするためのノイズマ
スク手段としてのノイズ検出手段およびマスク信号発生
手段としてのノイズ検出・マスク部である。試験用変圧
器1の一次側に供給される一次側電源信号VBは、この
ノイズ検出・マスク部7にも供給されている。
【0022】上述した測定ゲート9は、このノイズ検出
・マスク部7より供給されるマスク信号MSKによって
オンオフ制御される。これにより、部分放電検出部5の
検出信号より、部分放電識別部6に供給される測定信号
S1が生成される。8は、部分放電試験を行うための制
御手段としてのコントローラである。上述した部分放電
識別部6およびノイズ検出・マスク部7は、このコント
ローラ8に接続されている。上述せずも、供試体4は、
例えば電力用開閉機器に用いられる絶緑スペーサ等の注
型絶縁物である。
【0023】図2は、ノイズ検出・マスク部7の詳細構
成を示すブロック図である。図2において、一次側電源
信号VBは、電源ラインに重畳するノイズパルス成分を
増幅するための増幅回路11を介して所定のしきい値を
越えた信号レベルを検出するためのノイズパルス検出回
路12に供給され、このノイズパルス検出回路12から
のノイズパルスはそれを一定のパルス幅に伸長するため
のノイズパルス整形回路13を介してメモリ17(メモ
リA)とメモリ18(メモリB)にデータ入力信号とし
て供給されている。
【0024】部分放電を検出する際には、メモリ17,
18のデータ出力信号がナンドゲート22に供給され、
それらの論理積がとられ、さらに反転されてマスク信号
MSKが形成される。そして、上述したように、このマ
スク信号MSKによって測定ゲート9の開閉が行われ
る。また、一次側電源信号VBは、電源ラインに同期し
た1サイクルパルス、すなわち電源サイクルの1周期毎
に一つのパルスを発生させるための1サイクルパルス生
成回路14に供給されている。この1サイクルパルス生
成回路14で生成される1サイクルパルス信号S2は検
出制御回路15に供給されており、部分放電試験時の各
種制御の同期用として使用されている。
【0025】上述したメモリ17,18は、電源ライン
に重畳しているノイズパルスを収集するためのものであ
る。このノイズパルスの収集は、1サイクルパルス信号
S2に同期して、連続した2サイクル分について行って
おり、メモリ17には1サイクル目のデータを、メモリ
18には2サイクル目のデータを記億するようになって
いる。また、上述したノイズパルス整形回路13で整形
されたノイズパルスは、アンドゲート23,24を介し
てパルスカウンタ19(パルスカウンタA)とパルカウ
ンタ20(パルスカウンタB)の入力側に供給されてお
り、両パルスカウンタの計数データは比較回路21に供
給されて比較される。そして、一周期目と二周期目の計
数データが一致しないとき、この比較回路21より検出
エラー信号S3が出力されてコントローラ8に供給され
る。
【0026】なお、パルスカウンタ19において一周期
目のノイズパルスのみを計数するように、アンドゲート
23の入力側に検出制御回路15からのメモリA書き込
み信号S4が供給され、一周期目のノイズパルスのみが
アンドゲート23を介してパルスカウンタ19に供給さ
れるようになっている。同様に、パルスカウンタ20に
おいて二周期目のノイズパルスのみを計数するように、
アンドゲート24の入力側に検出制御回路15からのメ
モリB書き込み信号S5が供給され、二周期目のノイズ
パルスのみがアンドゲート24を介してパルスカウンタ
20に供給されるようになっている。
【0027】16はメモリアドレス生成回路であり、検
出制御回路15は1サイクルパルス信号S2を検出する
毎にそのメモリアドレスをリセットしている。このメモ
リアドレス生成回路16からのアドレス信号はメモリ1
7,18のアドレスラインに供給されている。検出制御
回路15からのメモリA書き込み信号S4は1サイクル
目のノイズパルス収集時に出力され、このメモリA書き
込み信号S4はメモリ17のリード/ライト入力に供給
されている。一方、検出制御回路15からのメモリB書
き込み信号S5は2サイクル目のノイズパルス収集時に
出力され、このメモリB書き込み信号S5はメモリ18
のリード/ライト入力に供給されている。
【0028】検出制御回路15には、コントローラ8よ
り、電源ラインに重畳しているノイズパルスを収集する
ときの検出開始信号S6と、部分放電試験時の測定開始
信号S7が供給されている。また、検出制御回路15よ
りコントローラ8に、ノイズパルスの収集が完了したこ
とを通知する検出完了信号S8が供給される。図3は、
部分放電識別部6の詳細構成を示すブロック図である。
図3において、測定信号S1はピーク値検出回路29お
よび部分放電パルス検出回路31に供給されている。ピ
ーク値検出回路29の検出信号は、A/D変換回路30
でディジタル信号に変換された後、ピーク値信号S10と
してコントローラ8に供給されている。このピーク値信
号S10は部分放電試験時において、部分放電パルスを検
出した際の放電電荷量データとなる。
【0029】部分放電パルス検出回路31では、測定信
号S1が予め設定されているしきい値を越えるとき部分
放電パルスとして検出される。そして、この検出された
部分放電パルスが部分放電パルス整形回路32で一定幅
のパルス信号に整形される。また、ノイズ検出・マスク
部7で得られる1サイクルパルス信号S2はコントロー
ラ8を介して測定制御回路33およびゲート選択回路3
4に供給されている。測定制御回路33には、コントロ
ーラ8より測定開始信号S7が供給されている。一方、
この測定制御回路33よりコントローラ8に、測定完了
後の応答信号として測定完了信号S9が供給される。
【0030】ゲート選択回路34は、1サイクルパルス
信号S2に同期して、電源サイクルの一周期をn分割し
た時間間隔毎に、次段のゾーンカウンタ35-1(ゾーン
カウンタ1)〜35-n(ゾーンカウンタn)の入力側の
アンドゲート39-1〜39-nにゲート信号を順次供給す
る。ゾーンカウンタ35-1〜35-nは、部分放電試験時
に1サイクルパルス信号S2に同期して得られた測定信
号S1について、電源サイクルの一周期をn分割、例え
ば32分割した各ゾーンに対応した検出パルス数を、測
定サイクル期間中累積するものである。
【0031】コントローラ8は、部分放電試験完了時に
測定制御回路33から出力される測定完了信号S9を検
出した後、ゾーンカウンタ35-1〜35-nを順次指定す
るゾーン指定信号S11をゾーンデータ出力回路38に供
給する。これにより、指定されたゾーンカウンタの検出
パルス数データS12がゾーンデータとして出力回路38
を経てコントローラ8に供給される。コントローラ8は
一周期を32分割した各ゾーン毎に累積した検出パルス
数の位相分布状態をチェックすることにより、電源周期
に同期せずに侵入する外部ノイズの識別を行うことが可
能となる。
【0032】図4は、部分放電パルス検出回路31にし
きい値設定手段を付加したことを示すブロック図であ
る。40はしきい値設定手段としてのD/A変換回路で
ある。コントローラ8からのしきい値データS13がD/
A変換回路40でアナログ信号に変換されて部分放電パ
ルス検出回路31にしきい値信号として供給される。こ
のような構成とすることで、部分放電パルス検出回路3
1で測定信号S1より部分放電パルスを検出するための
しきい値を、コントローラ8により可変可能となる。
【0033】次に、動作について説明する。部分放電試
験において外部から侵入するノイズには二通り存在す
る。すなわち、試験用変圧器の一次側電源ラインに同期
して試験回路に侵入するノイズと、電源周期とは無関係
に突発的に試験回路に侵入するノイズである。
【0034】図1と図2の構成において、部分放電試験
に先立ち、ノイズパルス検出工程として一次側電源信号
VBが供給されているノイズ検出・マスク部7で、上述
した一次側電源ラインに同期して侵入するノイズパルス
の有無をチェックする。コントローラ8から検出開始信
号S6が供給されると、検出制御回路15は1サイクル
パルス信号S2′に同期してメモリアドレス生成回路1
6を起動するとともに、メモリA書き込み信号S4によ
りメモリ17(メモリA)をライト状態にする。一次側
電源信号VBにノイズが重畳している場合、ノイズパル
ス検出回路12で検出され、ノイズパルス整形回路13
で整形されたノイズパルスのみがノイズパルスデータと
なる。メモリ17がライト状態のとき、そのうち1サイ
クル目のノイズパルスデータがメモリ17に書き込まれ
る。
【0035】次いで発生する1サイクルパルス信号S
2′に同期してメモリアドレス生成回路16のメモリア
ドレスをリセットして再起動すると共に、メモリB書き
込み信号S5によりメモリ18(メモリB)をライト状
態にする。また、同時にメモリA書き込み信号S4を解
除してメモリAをリード状態に戻す。メモリ18がライ
ト状態のとき、上述したノイズパルスデータのうち、2
サイクル目のノイズパルスデータがメモリ18に書き込
まれる。次いで発生する1サイクルパルス信号S2′に
同期してメモリアドレス生成回路16とメモリB書き込
み信号S5を解除してメモリBをリード状態に戻すと共
に、検出完了信号S8をコントローラ8に供給し、一次
側電源ラインに重畳しているノイズパルスの収集を完了
する。
【0036】以上のように、電源周期に同期して2サイ
クル連続した期間について収集したノイズパルスのデー
タを後述する部分放電試験時のノイズマスク用データと
して用いる。なお、ここでのメモリライト時に用いてい
る1サイクルパルス信号S2′は、1サイクルパルス信
号S2の発生タイミングより数マイクロ秒遅延させてい
る。これは、電源周期に同期して発生するノイズパルス
が電源変動により若干ながら位相変動が生じることを考
慮したものである。後述する部分放電試験時には1サイ
クルパルス信号S2を用いている。
【0037】引き続き、部分放電試験を行うためにコン
トローラ8から測定開始信号S7が出力されると、検出
制御回路15は1サイクルパルス信号S2に同期してメ
モリアドレス生成回路16を起動する。メモリ17,1
8はいずれもリード状態であり、これらメモリ17,1
8からは、1サイクルパルス信号S2に同期したメモリ
アドレス生成回路16からのアドレス信号に基づいて、
同一アドレスのメモリデータが出力される。これらメモ
リ17,18の出力データはナンドゲート22に供給さ
れ、それらの論理積がとられ、さらに反転されてマスク
信号MSKが形成される。そして、このマスク信号MS
Kが測定ゲート9にゲート制御信号として供給される。
これにより、測定ゲート9は、メモリ17,18の出力
データの双方がノイズパルスデータである期間は閉じ
る。
【0038】すなわち、ノイズパルスの検出工程でメモ
リ17に記憶された1サイクル目のノイズパルスデータ
と、メモリ18に記億された2サイクル目のノイズパル
スデータを、同一タイミングで読み出してナンドゲート
22に供給することにより、部分放電試験時における電
源周期に同期して発生するノイズ期間をマスクしてい
る。なお、ここでは前述したように、1サイクルパルス
信号S2をそのまま用いている。このことにより、ノイ
ズパルス整形回路13のパルス幅伸長機能と相俟って、
電源周期に同期して発生するノイズパルスに位相変動が
生じても確実にマスクすることが可能となる。
【0039】図5(a)〜(g)に、上述したノイズパ
ルスの検出工程の動作タイミング例を示している。図5
(a)は一次側電源信号VBに重畳しているノイズパル
スの発生状態であり、増幅回路11の出力を示してい
る。図5(b)はノイズパルス検出回路12で検出され
たしきい値を越えたノイズパルスをノイズパルス整形回
路13でパルス幅伸長したものである。図5(c)は1
サイクルパルス信号S2を基に遅延して生成した1サイ
クルパルス信号S2′を示している。図5(d)はメモ
リA書き込み信号S4、図5(e)は1サイクル目のノ
イズパルスデータを示している。図5(f)はメモリB
書き込み信号S5、図5(g)は2サイクル目のノイズ
パルスデータを示している。
【0040】図6(a)〜(e)は、部分放電試験時の
ノイズマスクの動作タイミング例を示している。図6
(a)は供試体4の低圧側に接続されている部分放電検
出部5で得られた部分放電検出信号のパルス発生状態を
示している。図6(b)はメモリ17の出力データであ
り、図6(c)はメモリ18の出力データを示してい
る。図6(d)は、ナンドゲート22より出力されるマ
スク信号MSKによって制御される測定ゲート9の状態
を示している。図6(e)は測定ゲート9を通過して部
分放電識別部6に供給される測定信号S1を示してお
り、電源周期に同期して発生するノイズパルスはマスク
されている。
【0041】また、図7は、制御手段としてのコントロ
ーラ8による動作フローを示している。同図に示すよう
に、第1ステップにおいて電源周期に同期して発生する
ノイズパルスの検出処理を行っており、引き続き第2ス
テッブで部分放電試験処理を行っている。なお、図5で
示したようにノイズパルスの検出工程では2サイクル連
続して行い、引き続いて行う部分放電試験においては、
図6の事例では2サイクル分を示しているが、サイクル
数は任意に設定することができるものである。
【0042】以上により、測定ゲート9を通過して部分
放電識別部6に供給される測定信号S1は電源周期に同
期して発生するノイズパルスが除去されたものとなり、
部分放電識別部6では、測定信号S1より部分放電パル
スを検出し、ゾーン別に累積した検出パルス数データ
(ゾーンデータ)より、その位相分布状態を正確に測定
することができる。図8は、部分放電識別部6における
部分放電パルスがゾーンカウンタ別に累積している動作
状態を示している。なお、この例では一周期を32ゾー
ンに分割して説明している。一周期を32分割した各ゾ
ーン毎に累積した検出パルス数の位相分布状態をコント
ローラ8がチェックすることにより、電源周期に同期せ
ずに侵入する突発的な外部ノイズの識別を行っている。
【0043】すなわち、供試体4から発生した部分放電
パルスであれぱ、ある領域のゾーンを中心にパルスが分
布するが、突発的に生じる外部ノイズの場合、電源一周
期においてどの位相上に現れるか予想がつかない。この
ことから、任意の測定周期において、外部ノイズの場合
は一周期中にランダムにパルスが検出される。したがっ
て、コントローラ8はゾーン別に測定した検出パルス数
が、ゾーン別パルス数のしきい値以内であれぱその検出
パルスはノイズパルスと判断する。
【0044】また、しきい値を越えた場合も、別途設定
した許容連続ゾーン数以内であれば、同様にノイズパル
スと判断する。以上により、電源周期に同期せず、突発
的に生じる外部ノイズについても、高精度に識別するこ
とができ、供試体4から発生する部分放電パルスのみの
放電電荷量を正確に測定することができる。
【0045】次に、上述したノイズ検出工程において、
一周期目と二周期目で計数データが一致しなかった場
合、図2の比較回路21より検出エラー信号S3が出力
されてコントローラ8に供給される。コントローラ8
は、例えばメモリ17,18のそれぞれの検出パルス
数、およびその差をしきい値と比較し、しきい値を越え
た場合、図9に示したフローチャートのように、しきい
値以下となるまで、リトライ数だけノイズ検出工程を繰
り返し実行する。このことにより、電源周期に同期した
ノイズの影響を最小限にとどめることができる。
【0046】図9のフローチャートを説明する。まず、
ステップST1でリトライ数をセットし、ステップST
2で上述したノイズの検出工程を実行する。そして、ス
テップST3でノイズパルス数とパルス数の差をチェッ
クし、ステップST4でそれがしきい値以下であるかを
判定する。しきい値以下であるときは、ステップST7
で部分放電によるパルスか外部ノイズによるパルスかの
判定処理をしてノイズ検出処理を終了する。ステップS
T4でしきい値以下でないときは、ステップST5でリ
トライ数を1だけ減らし、ステップST6でリトライオ
ーバであるか、つまりリトライ数が0であるかを判定す
る。リトライオーバでないときは、ステップST2に戻
って、ノイズ検出工程を再実行する。一方、リトライオ
ーバであるときは、ステップST7で部分放電によるパ
ルスか外部ノイズによるパルスかの判定処理をしてノイ
ズ検出処理を終了する。
【0047】前記と同様に他の方法として、上述したノ
イズ検出工程において、一周期目と二周期目で計数デー
タが一致しなかった場合、図2の比較回路21より検出
エラー信号S3が出力されてコントローラ8に供給され
る。コントローラ8は、例えばメモリ17,18のそれ
ぞれの検出パルス数、およびその差をそれぞれしきい値
と比較し、しきい値を越えた場合、図10に示したフロ
ーチャートのように、しきい値以下となるまで、一定時
間数だけノイズ検出工程を繰り返し実行する。これよ
り、電源周期に同期したノイズの影響を最小限にとどめ
ることができる。
【0048】図10のフローチャートを説明する。ま
ず、ステップST11でタイマーに一定時間をセット
し、ステップST12で上述したノイズの検出工程を実
行する。そして、ステップST13でノイズパルス数と
パルス数の差をチェックし、ステップST14でそれが
しきい値以下であるかを判定する。しきい値以下である
ときは、ステップST16で部分放電によるパルスか外
部ノイズによるパルスかの判定処理をしてノイズ検出処
理を終了する。ステップST14でしきい値以下でない
ときは、ステップST15でタイムオーバであるか、つ
まり一定時間が経過したか判定する。タイムオーバでな
いときは、ステップST12に戻って、ノイズ検出工程
を再実行する。一方、タイムオーバであるときは、ステ
ップST16で部分放電によるパルスか外部ノイズによ
るパルスかの判定処理をしてノイズ検出処理を終了す
る。
【0049】また、ノイズ検出工程に引き続き行う部分
放電試験において、供試体4の種類が異なった場合、試
験回路を形成する等価回路で供試体4の静電容量も変化
する。このことから、供試体4から部分放電パルスが発
生した場合、検出するパルスのレベルが変化する。以上
のことから、図4で示したパルス検出用しきい値設定回
路によって、供試体4が異なる毎に部分放電パルス検出
回路31のしきい値を、コントローラ8から最適値に設
定することができる。
【0050】上述したと同様に、ノイズ検出工程に引き
続き行う部分放電試験において、許容連続ゾーン数以内
におけるゾーン毎の検出パルス数がしきい値を越えた場
合、コントローラ8は、図11に示したフローチャート
のように、しきい値以下となるまで、リトライ数だけ部
分放電試験を繰り返し実行する。このことにより、電源
周期に同期しない突発的なノイズの影響を最小限に止め
ることができる。
【0051】図11のフローチャートを説明する。ま
ず、ステップST21でリトライ数をセットし、ステッ
プST22で上述した部分放電試験を実行する。そし
て、ステップST23で許容連続ゾーン数以内における
ゾーン毎の検出パルス数をチェックし、ステップST2
4でそれがしきい値以下であるかを判定する。しきい値
以下であるときは、ステップST27で部分放電による
パルスか外部ノイズによるパルスかの最終的な判定処理
をして部分放電試験処理を終了する。ステップST24
でしきい値以下でないときは、ステップST25でリト
ライ数を1だけ減らし、ステップST26でリトライオ
ーバであるか、つまりリトライ数が0であるかを判定す
る。リトライオーバでないときは、ステップST22に
戻って、部分放電試験を再実行する。一方、リトライオ
ーバであるときは、ステップST27で部分放電による
パルスか外部ノイズによるパルスかの最終的な判定処理
をして部分放電試験処理を終了する。
【0052】前記と同様に他の方法として、ノイズ検出
工程に引き続き行う部分放電試験において、許容連続ゾ
ーン数以内におけるゾーン毎の検出パルス数がしきい値
を越えた場合、コントローラ8は、図12に示したフロ
ーチャートのように、しきい値以下となるまで、一定時
間だけ部分放電試験を繰り返し実行する。このことによ
り、電源周期に同期しない突発的なノイズの影響を最小
限にとどめることができる。
【0053】図12のフローチャートを説明する。ま
ず、ステップST31でタイマーに一定時間をセット
し、ステップST32で上述した部分放電試験を実行す
る。そして、ステップST33で許容連続ゾーン数以内
におけるゾーン毎の検出パルス数をチェックし、ステッ
プST34でそれがしきい値以下であるかを判定する。
しきい値以下であるときは、ステップST36で部分放
電によるパルスか外部ノイズによるパルスかの最終的な
判定処理をして部分放電試験処理を終了する。ステップ
ST34でしきい値以下でないときは、ステップST3
5でタイムオーバであるか、つまり一定時間が経過した
かを判定する。タイムオーバでないときは、ステップS
T32に戻って、部分放電試験を再実行する。一方、タ
イムオーバであるときは、ステップST36で部分放電
によるパルスか外部ノイズによるパルスかの最終的な判
定処理をして部分放電試験処理を終了する。
【0054】また、前述したように、ノイズ検出工程に
引き続き行う部分放電試験において、供試体4の種類が
異なった場合、試験回路を形成する等価回路で供試体4
の静電容量も変化する。そのため、供試体4から部分放
電パルスが発生した場合、検出するパルスのレベルが変
化する。以上のことから、各供試体に対応する補正係数
を、放電電荷量補正手段により予め登録しておき、部分
放電試験時にその補正係数を用いて演算することで、測
定したピーク値から正確な放電電荷量を得ることができ
る。
【0055】図13は、放電電荷量補正手段としての放
電電荷量補正方法のフローチャートを示している。ま
ず、ステップST41で供試体4にピーク値が既知(基
準値S)の校正パルスを注入し、ステップST42で補
正係数1としてピーク値(測定値X)を測定する。そし
て、ステップST43で補正係数K=S/Xを演算し、
ステップST44でその補正係数Kを供試体4の補正係
数として登録をする。
【0056】その他、コントローラ8は、一連の部分放
電試験に係わる各工程について、図14に示すように、
逐一記録するための履歴管理ファイルをコントローラ8
に内蔵の記億装置に備えている。この履歴管理ファイル
には、日付情報、システムの動作状態、ノイズパルス検
出結果、ゾーン毎の検出パルス数の位相分布状態、放電
電荷量測定結果、印加電圧と試験時間、エラー発生時の
処理内容等が記憶される。このことにより、部分放電試
験を自動化、無人化した際の、モニタとして機能する
他、トラブル発生時の追跡調査が可能となり、システム
の信頼性向上につながる。
【0057】実施の形態2.図1に示す部分放電試験装
置は1個の供試体4に対する部分放電試験を行うもので
あるが、複数種類の供試体を切り替えてそれぞれに対す
る部分放電試験を行うように構成することもできる。図
15は、その場合における測定線切替回路の構成を示し
ている。ここでは、3種類の供試体4a〜4cを対象と
したものである。各供試体4a〜4cの高圧側はブロッ
キングコイル2に接続されている。また、各供試体4a
〜4cの低圧側に接続された一次側測定線49a〜49
cは、測定線切替手段としての回路測定線切替回路51
の接点入力側に接続されており、その測定線切替回路5
1の接点出力はロータリースイッチ形式で、ON側、O
FF側について、それぞれ一括接続されている。
【0058】接点出力がOFFのときは接地側に、ON
のときは部分放電検出部5の入力側に接続されている二
次側測定線50に接続される。このとき、例えば一次側
測定線49aが部分放電検出部5に接続されている場合
は、他の一次側測定線49b,49cは全て接地側に接
続されるようになっていると共に、スイッチ切り替え時
には回路オープンとならないようにしている。なお、図
15では3個の供試体4a〜4cを対象としたものであ
るが、供試体の種類数はこれに限定されるものではな
い。
【0059】図16(a),(b)は、図15に示した
ような測定線切替回路51の切り換えをコントローラ8
の制御で行う場合であって、1測定線についてリレーを
2個用いた場合の構成を示している。図16(b)は、
リレー回路の構成を示している。供試体4よりの一次側
測定線49は、測定線選択リレー45(リレーA)、4
8(リレーB)のリレー回路45′,48′のリレー接
点入力側に共通接続されている。リレー回路45′,4
8′のリレー接点出力側は、リレー接点出力がOFF時
のときは接地側に、ON時のときは二次側測定線50に
接続される。
【0060】また、図16(a)は、図16(b)のリ
レー回路を制御するための回路構成を示している。コン
トローラ8からの測定線選択信号S14と、リレー動作時
に生じるチャタリングをキャンセルするためのワンショ
ット生成回路43,46、リレー動作をホールドするた
めのリレーラッチ回路44,47および測定線選択リレ
ー45,48を有して構成されている。図17のタイミ
ングチャートは、図16(a)のリレー回路の動作を示
している。リレーラッチ回路44,47の出力がリレー
の動作時間以上の時間差をもって変化することから、ス
イッチ切り替え時に回路オープンとなることがない。な
お、図16(a),(b)は1測定線についての構成を
示しており、供試体4の種類数に応じた個数が必要とな
る。
【0061】次に、動作について説明する。部分放電試
験時は、図1に示したように、試験電圧が供試体4に印
加されており、供試体4の低圧側を部分放電検出部5に
接続している。このことから、印加中に測定線49が回
路オープンすると、供試体4の低圧側には高電圧が加わ
り、非常に危険であるとともに機器を破損する。したが
って、他の供試体4に測定線49を切り替える場合は、
試験電源電圧を一旦下げてから行う必要があった。しか
し、図15の構成で説明したように、複数種類の供試体
4a〜4cが接続されている場合、部分放電試験時にお
いて試験電圧印加中であっても、測定線切替回路51の
スイッチ回路が切り替え時に回路オープンとならないよ
うにしていることにより、試験電源電圧を下げることな
く、測定線49a〜49cを順次切り替えることができ
る。
【0062】次に、図16の動作について説明する。図
16は、図15の測定線切替回路51をコントローラ8
から制御できるようにしたものである。リレー2個の構
成により、リレー動作時に生じるチャタリング現象の際
に回路オープン状態になることを防止しており、部分放
電試験時において試験電圧印加中であっても、前記と同
様に測定線49a〜49cを順次切り替えることができ
る。以上のように、複数種類の供試体4が存在する場
合、まとめて試験することができるので、部分放電試験
を効率的に行うことができる。
【0063】実施の形態3.図18は、測定系の異常状
態検出装置の構成を示すブロック図である。図におい
て、S15は予備試験信号であり、測定系の異常状態の検
出時にコントローラ8から出力される。52は予備試験
ゲートであり、予備試験時には測定信号S1が予備試験
ゲート52を経て過大パルス検出手段としての過大パル
ス検出回路53に供給される。54は過大パルス検出回
路53で検出された過大パルスのピーク値をラッチする
エラー信号発生手段としての過大パルスラッチ回路であ
る。この過大パルスラッチ回路54で過大パルスのピー
ク値がラッチされると、過大パルス検出エラー信号S16
がコントローラ8に供給される。
【0064】予備試験とは、本試験である部分放電試験
を実施する前に、供試体4、測定線49等の測定系にお
いて、確実に接続されているかどうかをチェックするた
めに行うものである。接続状態が悪いと比較的低電圧に
おいて、測定信号S1にノイズパルスが重畳する。した
がって、本試験前の予備試験を図18に示すような構成
で行うことにより、測定系の異常状態を検出することが
できる。
【0065】実施の形態4.図19は、電源制御系の構
成を示している。図において、56は部分放電試験を行
うための試験電源、57は試験電源56の出力をON/
OFF制御するための電源スイッチ、58は試験用変圧
器1の主力電圧を制御するための電圧調整器である。電
圧調整器58は電源制御回路60の上昇信号S17と下降
信号S18により上昇/下降制御される。電源制御回路6
0は、コントローラ8に接続され、コントローラ8から
制御開始信号S19を出力し、電源制御回路60からは制
御完了信号S20を出力する。また、試験用変圧器1に供
給される一次側電源信号VBは電源制御回路60にも供
給されている。
【0066】図20は、電源制御回路60の構成を示す
ブロック図である。図において、61は一次側電源信号
VBをデジタル信号に変換するためのA/D変換回路で
あり、このA/D変換回路61の出力信号S21は電圧比
較回路62に供給され、コントローラ8から供給される
目標電圧設定データS22と比較される。そして、この電
圧比較回路62からの比較出力が目標電圧通過信号S23
として上昇/下降制御回路63に供給される。この上昇
/下降制御回路63より、電圧調整器58を上昇/下降
制御するための上昇信号S17と下降信号S18とが出力さ
れる。
【0067】図21は、電圧比較回路62の構成を示す
ブロック図である。図において、A/D変換回路61の
出力信号S21は比較回路62a〜62cに入力されてい
る。S22aは目標電圧Aの設定データ、S22bは目標電圧
Bの設定データ、S22cは目標電圧Cの設定データであ
り、コントローラ8より供給される。そして、S23aは
比較回路62aより出力される目標電圧通過信号、S23
bは比較回路62bより出力される目標電圧通過信号、
S23cは比較回路62cより出力される目標電圧通過信
号であり、それぞれ上昇/下降制御回路63に供給され
る。
【0068】図22は、上昇/下降制御回路63の構成
を示すブロック図である。上述した目標電圧通過信号S
23a〜S23cが論理回路系に供給され、この論理回路系よ
り上昇信号S17および下降信号S18が出力されるように
なっている。なお、S19aはコントローラ8より供給さ
れる上昇モード制御開始信号、S19bはコントローラ8
より供給される下降モード制御開始信号、S20aはコン
トローラ8に供給される上昇モード制御完了信号、S20
bはコントローラ8に供給される下降モード制御完了信
号である。
【0069】次に、動作について説明する。電圧調整器
58の出力を上昇させる場合においては、図23のフロ
ーチャートに示すように、コントローラ8から目標電圧
を設定すると(ST51)、電圧調整器58の出力が上
昇する(ST52)。信号S21が目標電圧Aの設定デー
タS22aに達するまでは通常の速度で上昇し、それを越
えると図22で示すクロック回路により上昇信号S17が
間欠動作となり、スロー上昇に切り替わる(ST53、
ST54)。そして、信号S21が目標電圧Bの設定デー
タS22bに達すると(ST55)、上昇信号S17を停止
する。このとき、オーバシュートにより信号S21が目標
電圧Cの設定データS22cを越えた場合は、目標設定範
囲を越えたことを示しており、スロー下降に切り替わる
(ST56、ST57)。
【0070】従って、本方式では、目標電圧Bの設定デ
ータS22bと目標電圧Cの設定データS22cの範囲内であ
れば、制御完了をコントローラ8に出力して制御完了と
なる(ST58)。以上のように、本方式によれば、コ
ントローラ8から制御目標電圧データを電源制御回路6
0に設定するのみであり、複雑な制御を不要としてい
る。このことから、部分放電試験を自動的に行う上で効
率的である。
【0071】実施の形態5.図24は、この発明の実施
の形態5としての部分放電試験装置の要部の構成を示し
ている。図において、71は高周波電流検出器であり、
カップリングコンデンサ3の接地側の導体を貫通させて
使用している。72は異常パルス電流検出器であり、電
圧比較回路72aと電圧ラッチ回路72bとで構成して
いる。S24は電圧比較回路72aのしきい値を越えた場
合に、図示しないが印加電圧遮断手段としての試験電源
遮断回路へ出力される閃絡検出エラー信号である。
【0072】次に、動作について説明する。部分放電試
験時において、供試体4としての注型絶縁物が絶縁劣化
を起こしている場合、比較的低電圧でも部分放電パルス
が発生する。まれに、その部分放電パルスが急激に発生
するときがあり、この場合には、直ちに印加電圧を遮断
すると共に、試験を終了させる必要がある。供試体4に
おいて、上述した閃絡が発生した場合、試験用変圧器1
の出力として供試体4にインパルス電流iが流れる。こ
のとき、並列に接続されているカップリングコンデンサ
3にも同様にインパルス電流iが流れる。本方式では、
このインパルス電流を高周波電流検出器71で検出する
ことにより、閃絡検出エラー信号S24を得ている。これ
により、部分放電パルスが急激に発生したときに、直ち
に印加電圧を遮断して試験を終了させ、機器の損傷等を
未然に防止できる。なお、図示しないが、供試体4の低
圧側に高周波電流検出器71を使用した場合も同等の効
果がある。
【0073】実施の形態6.図25は、この発明の実施
の形態6としての部分放電試験装置の要部を示してい
る。図26は、その動作のフローチャートを示してい
る。図25において、74はクロック回路であり、この
クロック回路74の出力はアンドゲート73を経て第1
のタイマーとしてのタイマー75(タイマー1)1に供
給されている。タイマー75のカウント値が所定値とな
る毎に割込信号S25が出力され、コントローラ8に供給
されると共に、第2のタイマーとしてのタイマー76
(タイマー2)にカウントクロック信号として供給され
る。タイマー76のカウント値が所定値となるとエラー
信号S26が出力され、このエラー信号S26は、図示しな
い印加電圧遮断手段としての試験電源遮断回路に供給さ
れる。コントローラ8からは部分放電試験中には印加中
信号S27が出力され、この印加中信号S27はアンドゲー
ト73にゲート信号として供給される。また、コントロ
ーラ8からは割込信号S25に対する応答信号として機能
するリセット信号S28が出力され、このリセット信号S
28はタイマー75,76に供給される。
【0074】次に、図26を参照して、動作について説
明する。上述した割込信号S25は一定時間毎にコントロ
ーラ8に供給され(ST61〜ST64)、コントロー
ラ8はその応答信号としてタイマー75,76を初期状
態とするためのリセット信号S28を出力する。ここで、
例えばコントローラ8が、部分放電試験中、すなわち供
試体4に電圧を印加している最中において、ハングアッ
プした場合、供試体4は印加状態が続いてしまうことに
なる。このようなとき、リセット信号S28は出力されな
いと共に、印加中信号S27も解除されないので、タイマ
ー76がカウントアップされ、エラー信号S26が出力さ
れることになる(ST65〜ST67)。これにより、
コントローラがハングアップした場合に、供試体への電
圧を強制的に遮断してシステムをダウンさせて機器の損
傷等を未然に防止できる。
【0075】実施の形態7.図27は、この発明の実施
の形態7としての部分放電試験装置の要部を示してい
る。図28は、その制御方法を示すフローチャートであ
る。図27において、試験電源56は無停電電源装置8
1と停電検出手段としての停電検出回路82に接続され
ている。停電検出回路82で停電を検出した場合、この
停電検出回路82より停電検出信号S29が出力されてコ
ントローラ8に供給される。無停電電源装置81の電源
出力は、部分放電試験時の測定回路を制御するための電
源制御手段としての電源制御回路60およびコントロー
ラ8に供給されている。停電検出時には、コントローラ
8より電源制御回路60に回路復帰信号S30が供給され
る。
【0076】次に、図28のフローチャートを使用して
動作を説明する。試験電源56からの出力が遮断されて
停電が検出されると(ステップST71)、停電検出回
路82よりコントローラ8に停電検出信号S29が供給さ
れる。このとき、電源制御回路60とコントローラ8
は、無停電電源装置81でパックアップされており、停
電の影響は受けない。コントローラ8は、停電検出信号
S29を受け取ると、直ちに停電検出時の異常終了処理を
行うと共に、回路復帰信号S30を電源制御回路60に供
給し(ステップST72)、電源制御回路60を初期状
態に戻す。以上のように、図27に示す構成によれば、
部分放電試験中において停電した場合でも、直ちに初期
状態に復帰させることができる。
【0077】実施の形態8.図29は、この発明の実施
の形態8としての部分放電試験装置の要部の構成を示し
ている。図において、8は制御手段としてのコントロー
ラであり、85は撮像手段としてのビデオカメラ86か
らの映像信号を録画/再生するための記録手段としての
ビデオテープレコーダ(VTR)である。ビデオカメラ
86は、部分放電検出部5において、部分放電試験時の
測定信号をリサージュ波形として描くためのオシロスコ
ープを用いたリサージュ波形モニタ5aと、日付、試験
条件等を表示した情報表示モニタ5bをビデオ録画のタ
ーゲットとしている。
【0078】コントローラ8は、部分放電試験開始時
に、ビデオテープレコーダ85を制御し、リサージュ波
形モニタ5aと情報表示モニタ5bを録画するように制
御する。また、部分放電試験が終了すると録画を終了す
るように制御する。以上のように、図29に示す構成に
よれば、部分放電試験時の試験内容のバックアップが確
実に図れるので、試験の信頼性向上に貢献することがで
きる。
【0079】
【発明の効果】請求項1および請求項2の発明によれ
ば、ゲート手段より部分放電識別手段に供給される測定
信号は電源周期に同期して発生するノイズパルスが除去
されたものとなり、また部分放電識別手段では例えばゾ
ーン毎の部分放電パルスの検出数の位相分布状態より部
分放電パルスと電源周期に同期していない突発的なノイ
ズパルスとを識別するものであり、供試体から発生する
部分放電パルスのみを正確に検出測定できる。
【0080】請求項3の発明によれば、請求項2の発明
において、測定信号より部分放電パルスを検出する際の
しきい値を設定するしきい値設定手段を備えるものであ
り、検出感度の異なる供試体の場合でも検出パルスのし
きい値を可変することで、測定信号より部分放電パルス
を良好に検出することが可能となる。
【0081】請求項4の発明によれば、請求項1の発明
において、ノイズ検出手段で検出される複数サイクルに
おけるノイズパルスの個数やその差が所定のしきい値以
内にないとき、ノイズ検出手段に再度ノイズパルスを検
出させるものであり、電源周期に同期したノイズの影響
を最小限にとどめることができる。
【0082】請求項5の発明によれば、請求項2の発明
において、許容連続ゾーン数以内におけるゾーン毎の検
出パルス数が所定のしきい値以内にないときは、部分放
電識別手段に再度分布状態を求めさせるものであり、電
源周期に同期しない突発的なノイズの影響を最小限にと
どめることができる。
【0083】請求項6の発明によれば、請求項1の発明
において、複数種類の供試体の低圧側を回路オープン状
態とすることなく部分放電検出手段に切り替え接続する
測定線切替手段を備えるものであり、複数種類の供試体
が存在する場合、まとめて試験を行うことができ、部分
放電試験を効率的に行うことができる。
【0084】請求項7の発明によれば、請求項1の発明
において、制御手段は部分放電パルスのピーク値から正
確な放電電荷量を得るための放電電荷量補正手段を有す
るものであり、例えば、各供試体に対応する補正係数を
放電電荷量補正手段により予め登録しておき、部分放電
試験時にその補正係数を用いて演算することで、測定し
たピーク値から正確な放電電荷量を得ることができる。
【0085】請求項8の発明によれば、請求項1の発明
において、制御手段は内蔵の記憶装置に試験動作工程を
逐一記録するための履歴管理ファイルを備えるものであ
り、部分放電試験を自動化、無人化した際のモニタとし
て機能する他、トラブル発生時の追跡調査が可能にな
り、システムの信頼性向上につながる。
【0086】請求項9の発明によれば、測定信号より過
大パルスを検出する過大パルス検出手段と、この過大パ
ルス検出回路で過大パルスが検出されるとき制御回路に
エラー信号を供給するエラー信号発生手段と、予備試験
時に上記測定信号を過大パルス検出手段に供給するため
のゲート手段とを備えるものであり、本試験前に測定信
号をゲート手段を介して過大パルス発生手段に供給して
予備試験を行い、測定系の異常状態を検出でき、例えば、
測定線等の測定系において、接続状態が悪いと、比較的
低電圧においてノイズパルスが発生し、以て、測定系の異
常状態を確実に検出できる。
【0087】請求項10の発明によれば、請求項1の発
明において、試験用変圧器の一次側電源信号と目標電圧
とを比較する電圧比較回路と、一次側電源信号の電圧を
調整する電圧調整器と、この電圧調整器を制御するため
の上昇/下降制御回路とで構成される電源制御手段を備
えるものであり、制御回路は電源制御回路に目標電圧を
設定するだけで電源制御を行うことができ、複雑な制御
が不要となり、例えば部分放電試験を自動的に行う上で
効率的である。
【0088】請求項11の発明によれば、請求項1の発
明において、試験用変圧器の二次側に接続されたカップ
リングコンデンサの接地側等の高周波電流を検出し、そ
の検出信号より異常パルス電流を検出したとき閃絡エラ
ー信号を出力し、供試体への印加電圧を遮断するもので
あり、供試体としての注型絶縁物が絶縁劣化を起こして
いる場合等まれに急激に部分放電パルスが発生すること
があるが、この場合に直ちに印加電圧を遮断し、試験を
終了させて、機器の損傷等を未然に防止できる。
【0089】請求項12の発明によれば、請求項1の発
明において、クロック信号を発生するクロック回路と、
このクロック回路からのクロック信号をカウントし、そ
のカウント値が所定値となるとき割り込み信号を出力す
る第1のタイマーと、この第1のタイマより出力される
割り込み信号をカウントし、そのカウント値が所定値と
なるときエラー信号を出力する第2のタイマーと、エラ
ー信号に基づき供試体への印加電圧を遮断する印加電圧
遮断手段と、クロック回路からのクロック信号を第1の
タイマーに供給するためのゲートとを備え、制御手段
は、供試体への電圧印加中を示す印加中信号を上記ゲー
トにゲート信号として供給すると共に、第1のタイマー
より出力される割り込み信号に応答して上記第1および
第2のタイマーにリセット信号を供給するものであり、
これにより、供試体への電圧印加中に制御回路がハング
アップをした場合、直ちに供試体への印加電圧を遮断で
き、機器の損傷等を未然に防止できる。
【0090】請求項13の発明によれば、請求項1の発
明において、制御手段および電源制御手段には無停電電
源装置より電源が供給され、停電検出手段で停電が検出
されるとき、制御手段より電源制御手段に初期状態に復
帰させるための回路復帰信号が供給されるものであり、
部分放電試験中に停電した場合でも、電源制御手段を直
ちに初期状態に復帰させることができる。
【0091】請求項14の発明によれば、請求項1の発
明において、部分放電検出手段はリサージュ波形モニタ
および日付、試験条件等を一括表示する情報表示モニタ
を有し、リサージュ波形モニタおよび情報表示モニタを
撮像する撮像手段と、この撮像手段より出力されるビデ
オ信号を記録する記録手段とを備え、制御手段はこの記
録手段の記録動作を制御するものであり、部分放電試験
時の試験内容のバックアップを確実に図ることができ、
試験の信頼制御向上に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1としての部分放電試
験装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 実施の形態1におけるノイズ検出・マスク部
の構成を示すブロック図である。
【図3】 実施の形態1における部分放電識別部の構成
を示すブロック図である。
【図4】 実施の形態1におけるパルス検出用しきい値
設定の箒成を示すブロック図である。
【図5】 実施の形態1におけるノイズ検出時の動作を
示すタイミングチャートである。
【図6】 実施の形態1におけるノイズマスク時の動作
を示すタイミングチャートである。
【図7】 実施の形態1における制御回路の制御動作を
示すフローチャートである。
【図8】 実施の形態1における部分放電識別部の動作
を説明するための図である。
【図9】 実施の形態1におけるノイズ検出工程の再実
行を説明するためのフローチャートである。
【図10】 実施の形態1におけるノイズ検出工程の再
実行を説明するためのフローチャートである。
【図11】 実施の形態1における部分放電試験の再実
行を説明するためのフローチャートである。
【図12】 実施の形態1における部分放電試験の再実
行を説明するためのフローチャートである。
【図13】 実施の形態1における放電電荷量補正方法
を示すフローチャートである。
【図14】 実施の形態1における履歴管理ファイルの
作成方法を示すフローチャートである。
【図15】 この発明の実施の形態2における測定線切
替回路を示すブロック図である。
【図16】 実施の形態2におけるリレー制御の構成を
示すブロック図である。
【図17】 実施の形態2におけるリレーの動作を示す
タイミングチャートである。
【図18】 この発明の実施の形態3における測定系の
異常状態検出部の構成を示すブロック図である。
【図19】 この発明の実施の形態4における電源制御
部の構成を示すブロック図である。
【図20】 実施の形態4における電源制御回路の構成
を示すブロック図である。
【図21】 実施の形態4における電圧比較回路の構成
を示すブロック図である。
【図22】 実施の形態4における上昇/下降制御回路
の構成を示すブロック図である。
【図23】 実施の形態4における電源制御の工程を示
すフローチャートである。
【図24】 この発明の実施の形態5の要部構成を示す
接続図である。
【図25】 この発明の実施の形態6の要部構成を示す
ブロック図である。
【図26】 実施の形態6における印加電圧遮断の工程
を示すフローチャートである。
【図27】 この発明の実施の形態7の要部構成を示す
ブロック図である。
【図28】 実施の形態7における制御工程を示すフロ
ーチャートである。
【図29】 この発明の実施の形態8の要部構成を示す
ブロック図である。
【図30】 従来の部分放電試験装置の要部構成を示す
ブロック図である。
【図31】 他の従来の部分放電試験装置の構成を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
1 試験用変圧器、2 ブロッキングコイル、3 カッ
プリングコンデンサ、4 供試体、5 部分放電検出
部、5a リサージュ波形モニタ、5b 情報表示モニ
タ、6 部分放電識別部、7 ノイズ検出・マスク部、
8 コントローラ、9 測定ゲート、29 ピーク値検
出回路、40 D/A変換回路、51 測定線切替回
路、52 予備試験ゲート、53 過大パルス検出回
路、54 過大パルスラッチ回路、56 試験電源、6
0 電源制御回路、62 電圧比較回路、63 上昇/
下降制御回路、71 高周波電流検出器、72 異常パ
ルス電流検出器、73 アンドゲート、74 クロック
回路、75,76 タイマ、81無停電電源装置、82
停電検出回路、85 VTR、86 ビデオカメラ。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試験用変圧器の二次高圧側に接続された
    供試体の部分放電を検出する部分放電検出手段と、 上記部分放電検出手段の検出信号をゲートして測定信号
    を得るゲート手段と、 上記ゲート手段からの測定信号より部分放電パルスと電
    源周期に同期していない突発的なノイズパルスとを識別
    する部分放電識別手段と、 上記試験用変圧器の一次側に供給される一次側電源信号
    に重畳している電源周期に同期したノイズパルスを検出
    するノイズ検出手段と、 上記ノイズ検出手段で検出されるノイズパルスに対応し
    て上記ゲート手段を閉じるためのマスク信号を発生する
    マスク信号発生手段と、 上記ノイズ検出手段、上記マスク信号発生手段および上
    記部分放電識別手段を制御するための制御手段とを備え
    ることを特徴とする部分放電試験装置。
  2. 【請求項2】 上記部分放電識別手段は、上記1次側電
    源信号の各1サイクルを複数ゾーンに分割し、複数サイ
    クルで上記測定信号より検出される部分放電パルス数の
    上記複数ゾーンにおける分布状態を求め、この分布状態
    に基づいて上記部分放電パルスとノイズパルスとを識別
    することを特徴とする請求項1に記載の部分放電試験装
    置。
  3. 【請求項3】 上記部分放電識別手段は、上記測定信号
    より部分放電パルスを検出する際のしきい値を設定する
    しきい値設定手段を備えることを特徴とする請求項2に
    記載の部分放電試験装置。
  4. 【請求項4】 上記ノイズ検出手段は、上記1次側電源
    信号の複数サイクルでノイズパルスを検出し、上記マス
    ク信号発生手段は、上記1次側電源信号の各サイクルに
    同期し、上記複数サイクルで共通に検出されるノイズパ
    ルスのタイミングで上記マスク信号を発生するものであ
    って、 上記制御手段は、上記ノイズ検出手段で検出される複数
    サイクルにおけるノイズパルスの個数やその差が所定の
    しきい値以内にないとき、上記ノイズ検出手段に再度ノ
    イズパルスを検出させることを特徴とする請求項1に記
    載の部分放電試験装置。
  5. 【請求項5】 上記制御手段は、許容連続ゾーン数以内
    におけるゾーン毎の検出パルス数が所定のしきい値以内
    にないときは、上記部分放電識別手段に再度分布状態を
    求めさせることを特徴とする請求項2に記載の部分放電
    試験装置。
  6. 【請求項6】 上記試験用変圧器の二次高圧側に複数種
    類の供試体が接続され、 この複数種類の供試体の低圧側を、回路オープン状態と
    することなく、上記部分放電検出手段に切り替え接続す
    る測定線切替手段を備えることを特徴とする請求項1に
    記載の部分放電試験装置。
  7. 【請求項7】 上記部分放電識別手段は、部分放電パル
    スのピーク値を検出するピーク値検出部を有し、 上記制御手段は、上記ピーク値から正確な放電電荷量を
    得るための放電電荷量補正手段を有することを特徴とす
    る請求項1に記載の部分放電試験装置。
  8. 【請求項8】 上記制御手段は、内蔵の記憶装置に試験
    動作工程を逐一記録するための履歴管理ファイルを備え
    ることを特徴とする請求項1に記載の部分放電試験装
    置。
  9. 【請求項9】 上記測定信号より過大パルスを検出する
    過大パルス検出手段と、 上記過大パルス検出回路で上記過大パルスが検出される
    とき、上記制御回路にエラー信号を供給するエラー信号
    発生手段と、 予備試験時に上記測定信号を上記過大パルス検出手段に
    供給するためのゲート手段とを備えることを特徴とする
    請求項1に記載の部分放電試験装置。
  10. 【請求項10】 上記試験用変圧器の一次側電源信号と
    目標電圧とを比較する電圧比較回路と、上記一次側電源
    信号の電圧を調整する電圧調整器と、上記電圧調整器を
    制御するための上昇/下降制御回路とで構成される電源
    制御手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の部
    分放電試験装置。
  11. 【請求項11】 上記試験用変圧器の二次側に接続され
    たカップリングコンデンサの接地側あるいは上記供試体
    の低圧側の高周波電流を検出する高周波電流検出器と、 上記高周波電流検出器の検出信号より異常パルス電流を
    検出して閃絡エラー信号を出力する異常パルス電流検出
    器と、 上記閃絡エラー信号に基づいて上記供試体への印加電圧
    を遮断する印加電圧遮断手段とを備えることを特徴とす
    る請求項1に記載の部分放電試験装置。
  12. 【請求項12】 クロック信号を発生するクロック回路
    と、 このクロック回路からのクロック信号をカウントし、そ
    のカウント値が所定値となるとき割り込み信号を出力す
    る第1のタイマーと、 上記第1のタイマーより出力される割り込み信号をカウ
    ントし、そのカウント値が所定値となるときエラー信号
    を出力する第2のタイマーと、 上記エラー信号に基づき、上記供試体への印加電圧を遮
    断する印加電圧遮断手段と、 上記クロック回路からのクロック信号を上記第1のタイ
    マーに供給するためのゲートとを備え、 上記制御手段は、上記供試体への電圧印加中を示す印加
    中信号を上記ゲートにゲート信号として供給すると共
    に、上記第1のタイマーより出力される上記割り込み信
    号に応答して上記第1および第2のタイマーにリセット
    信号を供給することを特徴とする請求項1に記載の部分
    放電試験装置。
  13. 【請求項13】 上記試験用変圧器の一次側に供給され
    る一次側電源信号の電圧を制御する電源制御手段と、 上記一次側電源信号を得るための試験電源と、 上記試験電源より電源が供給される無停電電源装置と、 上記試験電源の停電を検出する停電検出手段とを備え、 上記制御手段および上記電源制御手段には上記無停電電
    源装置より電源が供給され、 上記停電検出手段で上記停電が検出されるとき、上記制
    御手段より上記電源制御手段に初期状態に復帰させるた
    めの回路復帰信号が供給されることを特徴とする請求項
    1に記載の部分放電試験装置。
  14. 【請求項14】 上記部分放電検出手段は、リサージュ
    波形モニタおよび日付、試験条件等を一括表示する情報
    表示モニタを有し、 上記リサージュ波形モニタおよび情報表示モニタを撮像
    する撮像手段と、 上記撮像手段より出力されるビデオ信号を記録する記録
    手段とを備え、 上記制御手段は上記記録手段の記録動作を制御すること
    を特徴とする請求項1に記載の部分放電試験装置。
JP26958497A 1997-10-02 1997-10-02 部分放電試験装置 Pending JPH11108983A (ja)

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