JPH11108579A - 内面溝付管 - Google Patents

内面溝付管

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JPH11108579A
JPH11108579A JP26994397A JP26994397A JPH11108579A JP H11108579 A JPH11108579 A JP H11108579A JP 26994397 A JP26994397 A JP 26994397A JP 26994397 A JP26994397 A JP 26994397A JP H11108579 A JPH11108579 A JP H11108579A
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JP
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pipe
tube
groove
grooves
region
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JP26994397A
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English (en)
Inventor
Mamoru Ishikawa
守 石川
Nobuaki Hinako
伸明 日名子
Kiyonori Koseki
清憲 小関
Chikara Saeki
主税 佐伯
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換性能及び強度が高いと共に、冷媒の圧
力損失を抑制することができる内面溝付管を提供する。 【解決手段】 内面溝付管10の内面には、管軸方向に
対して傾斜する方向に伸びる溝1が管軸方向に複数個並
べられて第1溝形成領域11が形成されており、管軸方
向に対して溝1と等しい角度をなして溝1とは逆方向に
傾斜する溝2が管軸方向に複数個並べられて第2溝形成
領域12が形成されている。更に、管円周方向にに伸び
るリブ3が複数個並べられてリブ形成領域13が形成さ
れている。そして、管円周方向に溝形成領域11及び1
2がリブ形成領域13を挟んで交互に複数個設けられて
いる。溝群11及び12並びにリブ群13の管円周方向
における幅は夫々W1、W2、W3であり、幅W3は幅W1
及びW2より小さく、幅W1は幅W2より大きい。また、
溝1及び2の深さはh1であり、リブ3の高さはh2であ
って、h2はh1より小さい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はルームエアコン等の
熱交換器に使用する内面溝付管に関し、特に、冷媒の圧
力損失が少なく強度が高いと共に、高熱交換性能を有す
る内面溝付管に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、ルームエアコンとして冷暖房兼用
型のヒートポンプ式エアコンが主流となっている。そし
て、このヒートポンプ式エアコン等に使用される伝熱管
には蒸発性能及び凝縮性能が優れていることが要求され
る。伝熱管の蒸発性能を高めるためには、冷媒液を伝熱
面である管内面全体に広めて管内面全体で冷媒の蒸発が
生じるような構造が必要とされる。一方、伝熱管の凝縮
性能を高めるためには、管内面が凝縮した冷媒液で覆わ
れることを防止するために、冷媒液が管内面全体に広が
ることを防止するような構造が必要とされる。従って、
蒸発性能及び凝縮性能が優れている伝熱管を得るために
は、前述の相反する特性を満たす構造が必要とされる。
【0003】ルームエアコン等の熱交換器に使用する伝
熱管として、金属管の内面に複数種の溝等を形成して熱
交換性能を向上させたものが提案されている(特公平7
−96995号公報、特公平5−71874号公報、特
公平5−10594号公報、特開平4−158193号
公報)。
【0004】これらの従来技術のうち、特公平7−96
995号公報においては、管内面に管軸方向に対して平
行な平行溝と管軸方向に対して傾斜する傾斜溝又は直交
する直交溝とが形成され、平行溝が下側になるように配
置して使用される内面溝付管が開示されている。この従
来の内面溝付管においては、凝縮時に液化した冷媒液が
管内を円滑に流れるので冷媒液のかき上げが抑制され、
これにより、管内面に不必要な液膜の形成が防止されて
凝縮性能が向上するという効果を奏する。
【0005】また、特公平5−71874号公報におい
ては、管内面に管軸方向に対して傾斜する螺旋溝と管軸
方向に対して平行な1本以上の突条部とが形成され、突
条部が螺旋溝と交差するような構造の内面溝付管が記載
されている。この従来の内面溝付管においては、凝縮時
に液化した冷媒液の螺旋溝に沿った流れが突条部により
遮断されるので、管内面の液膜を消失させて凝縮性能を
高めるという効果が記載されている。
【0006】特公平5−10594号公報においては、
管内面に管軸に関して対称に管軸方向に対して平行な2
本の突条部が形成され、この突条部を境に管軸方向に対
して5乃至35°傾斜し前記突条部より浅くない傾斜溝
が形成された内面溝付管が記載されている。この従来技
術においても、突条部により冷媒液の流れが遮断されて
凝縮性能が向上する。
【0007】また、特開平4−158193号公報にお
いては、管内面へ管軸方向に沿い所定幅で複数種の凹凸
群を形成した内面溝付管が開示されている。この凹凸群
は、凹凸が平行であり、且つ凸条と溝とが交互に位置す
るものである。また、一の凹凸群と、この凹凸群と隣り
合う凹凸群とは、溝ピッチ、溝寸法、溝形状及び溝の管
軸方向に対するリード角の各要素のうちいずれか一以上
の要素を異にしている。更に、前記凹凸群が三つ以上で
ある場合が開示されている。この従来技術においては、
管内の冷媒の流れを撹拌して伝熱性能を高めるという効
果が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来技術においては、以下に示す問題点がある。先
ず、特公平7−96995号公報においては、内面溝付
管を平行溝が下側になるように配置しなければ、冷媒液
のかき上げを抑制する効果が得られず性能は向上しない
ので、内面溝付管をヘアピン曲げして使用するルームエ
アコンの熱交換器等には適さない。また、蒸発器として
使用する場合には、平行溝による冷媒液のかき上げ抑制
効果により、管内面がドライアウトして蒸発性能が低下
する。このため、高い蒸発性能及び凝縮性能が必要とさ
れるヒートポンプ式エアコンの熱交換器等には適さな
い。更に、平行溝が形成されているため肉厚が薄い溝底
部が管軸方向に対して平行に連なっているので、管円周
方向の強度が低下してしまう。このため、この管を拡管
して使用する場合には前記溝底部で局部的な伸びが生じ
て割れが発生しやすくなると共に、螺旋溝が形成された
内面溝付管と比して、内圧に対する強度が低いという欠
点がある。
【0009】また、特公平5−71874号公報及び特
公平5−10594号公報においては、蒸発器として使
用する場合には、突条部により冷媒液の流れが遮断され
て管内面に冷媒液が広がらないので、蒸発性能が低下し
てしまう。
【0010】特開平4−158193号公報において
は、管内面に単に相互に逆向きの角度を有する螺旋溝を
設けた場合に、冷媒液の流れが阻害され蒸発性能が低下
する。一方、同一方向の角度を有する螺旋溝を設けた場
合には、冷媒液が広がり易くなり凝縮性能が低下する。
また、冷媒液の乱流が形成されるので圧力損失が増加す
る。更に、管を小径化するほど冷媒の圧力損失の増加が
顕著となり、熱交換器の回路設計が困難となるだけでな
く、圧力損失の増加に伴い却って蒸発性能が低下してし
まう。
【0011】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、熱交換性能及び強度が高いと共に、冷媒の
圧力損失を抑制することができる内面溝付管を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る内面溝付管
は、管内面を円周方向に、相互に幅が異なる1又は複数
個の第1領域及び第2領域と、この第1領域及び第2領
域間の第3領域とに分割し、前記第1領域及び第2領域
には夫々管軸方向に対する捩れ方向が相違する2種類の
溝が円周方向に対するピッチを同一にして形成されてお
り、前記第3領域には前記溝の深さよりも小さい高さの
リブが形成されていることを特徴とする。
【0013】なお、前記リブは管円周方向に伸びていて
もよい。
【0014】また、前記第1領域及び第2領域のうち幅
が広い方の領域の幅をW1、幅が狭い方の領域の幅をW2
としたとき、W1/W2が1.1乃至3.0であり、前記
第3領域の幅をW3、前記溝の管円周方向における溝ピ
ッチをpとしたとき、W3/pが1.0乃至5.0であ
ることが望ましい。
【0015】更に、前記溝の深さをh1、前記リブの高
さをh2としたとき、h2/h1が0.1乃至0.8であ
り、前記溝の管軸方向における溝ピッチをP1とし、前
記リブの管軸方向におけるピッチをP2としたとき、P2
/P1が2.0乃至20であることが望ましい。
【0016】本発明においては、管軸方向に対する捩れ
方向が相違し管円周方向に対するピッチが同一である2
種類の溝を、管円周方向に幅が異なる領域に交互に形成
することにより、蒸発時に冷媒液が幅が広い領域内の溝
に沿って旋回流を生じ、管内面全体に広がり易くいた
め、高い蒸発性能が得られる。
【0017】一方、凝縮時には、幅が狭い領域内の溝に
よって凝縮液の流れが抑制され、凝縮液は管内面全体に
広がることなく集液される。従って、冷媒ガスが管内面
と連続的に接触して冷媒ガスの凝縮が維持されるので、
高い凝縮性能が得られる。
【0018】更に、リブが形成された領域を溝が形成さ
れた領域間に設けることにより、冷媒液の管軸方向への
流れが円滑になり冷媒液の圧力損失が低下すると共に、
適度な強度が得られる。
【0019】このような内面溝付管は、金属板条材の一
方の面に複数の溝を圧延成形し、この溝形成面を内側に
して管状に成形し、突合せ端部を溶接接合して製管する
ことにより製造することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例に係る内面
溝付管について、添付の図面を参照して具体的に説明す
る。図1は本発明の実施例に係る内面溝付管の内面溝を
示す内面溝付管の展開図であり、図2はその模式的斜視
図である。内面溝付管10の内面には、管軸方向に対し
て傾斜する方向に伸びる溝1が管軸方向に複数個並べら
れて第1溝形成領域11が形成されている。また、管軸
方向に対して溝1と等しい角度をなして溝1とは逆方向
に傾斜する溝2が管軸方向に複数個並べられて第2溝形
成領域12が形成されている。更に、管円周方向に伸び
るリブ3が複数個並べられてリブ形成領域13が第3領
域として形成されている。そして、管円周方向に第1溝
形成領域11及び第2溝形成領域12がリブ形成領域1
3を挟んで交互に複数個設けられている。更に、管円周
方向の両端部には、溝及びリブが形成されていない平坦
部4が設けられている。なお、溝形成領域11及び12
並びにリブ形成領域13の管円周方向における幅は夫々
1、W2、W3であり、幅W3は幅W1及びW2より小さ
く、幅W1は幅W2より大きい。また、溝1及び2の管円
周方向における溝ピッチはpであり、管軸方向における
溝ピッチはP1である。更に、リブ3の管軸方向におけ
るピッチはP2である。また、溝1及び2の深さはh1
あり、リブ3の高さはh2であって、h2はh1より小さ
い。
【0021】このような溝形状を有する内面溝付管は、
金属条板の一方の面に、図1に示すような溝形状を圧延
成形により転写し、この金属条板をその溝形成面を内側
にして管状に湾曲させ、この突合せ端部を溶接接合する
ことにより、製造することができる。
【0022】次に、上述のように構成された内面溝付管
10の動作について説明する。この内面溝付管10を蒸
発器として使用する場合には、先ず、内面溝付管10内
に冷媒液が供給される。第1溝形成領域11の幅W1
第2溝形成領域12の幅W2よりも大きいため、溝1と
溝2との管軸方向に対して傾斜する方向が相互に異なっ
ていても、冷媒液は速い速度で第1溝形成領域11内の
溝1に沿った旋回流を生じて管内面全体に広がる。これ
により、高い蒸発性能が得られる。
【0023】一方、内面溝付管10を凝縮器として使用
する場合には、先ず、内面溝付管内に冷媒ガスが供給さ
れる。冷媒ガスは管内面全体と接触し冷却されて液化す
る。そして、液化した冷媒液は第1溝形成領域11内の
溝1に沿った旋回流を生じようとするが、このときの冷
媒液の流れの慣性力は蒸発器として使用されたときの冷
媒液のそれよりも小さく、第2溝形成領域12内の溝2
によって冷媒液の流れは抑制される。これにより、冷媒
液は管内面全体に広がることなく、重力により内面溝付
管10の下方側に集液される。従って、管内面全体が冷
媒液に覆われることがなく、冷媒ガスが管内面と連続的
に接触して冷媒ガスの凝縮が維持されるので、高い凝縮
性能が得られる。
【0024】また、内面溝付管10においては、溝1及
び2の深さよりも低いリブ3が形成されたリブ形成領域
13が第3領域として第1溝形成領域11及び第2溝形
成領域12間に設けられているので、冷媒液の管軸方向
への流れが円滑になり冷媒液の圧力損失が低下すると共
に、管内面と冷媒液との接触面積の増加により蒸発性能
が向上する。
【0025】第3領域にリブが形成されておらず第3領
域の内面が平滑であると、溝形成領域11及び12と比
して、第3領域の平均肉厚は薄くなり管円周方向におい
て強度が不足しやすい。この強度不足を補うために第3
領域の肉厚を全体的に厚くすると不必要に内面溝付管の
重量を増加させることとなり、経済的ではない。本実施
例においては、所定のピッチP2で管円周方向に伸びる
リブ3が形成されているので、第3領域の管軸方向にお
ける強度が向上する。
【0026】なお、溝形成領域の幅に関して、W1/W2
が1.1未満であると、凝縮性能は向上するものの、管
軸方向に対する捩れ方向が相違する溝1及び溝2により
冷媒液が管内面全体に広がりにくくなり、蒸発性能を向
上させることが困難となる。一方、W1/W2が3.0を
超えると、蒸発性能は向上するものの、凝縮時に液化し
た冷媒液が管内面全体に広がりやすくなり、冷媒液が管
内面を覆って冷媒ガスと管内面との接触が阻害され凝縮
性能を向上させることが困難となる。従って、W1/W2
は1.1乃至3.0であることが望ましい。
【0027】また、溝1及び2の管円周方向における溝
ピッチpとリブ形成領域13の幅W3とに関して、W3
pが1.0未満であると、リブ形成領域13における冷
媒液の管軸方向への流れに対する流動抵抗が増加して圧
力損失を低減させる効果が低下する。一方、W3/pが
5.0を超えると、伝熱面積が減少して伝熱性能が低下
する。従って、W3/pは1.0乃至5.0であること
が望ましい。
【0028】溝1及び2の深さh1とリブ3の高さh2
に関して、h2/h1が0.1未満であると、リブによる
第3領域の管軸方向における強度を高める効果が低下す
る。一方、h2/h1が0.8を超えると、リブにより冷
媒液の流れが阻害されて冷媒液の圧力損失が増加するこ
とがある。従って、h2/h1は0.1乃至0.8である
ことが望ましい。
【0029】また、溝1及び2の管軸方向における溝ピ
ッチP1とリブ3のピッチP2とに関して、P2/P1
2.0未満であると、リブにより冷媒液の流れが阻害さ
れて冷媒液の圧力損失が増加することがある。一方、P
2/P1が20を超えると、リブによる第3領域の管軸方
向における強度を高める効果が低下する。従って、P2
/P1は2.0乃至20であることが望ましい。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例について、その特許請
求の範囲から外れる比較例と比較して具体的に説明す
る。
【0031】第1実施例 先ず、銅板の片側表面にロール圧延により、溝の深さが
0.2mm、管円周方向における溝ピッチが0.4m
m、管軸方向における溝ピッチが1.73mm、管軸方
向に対する捩れ角度が13°であり、管軸方向に対して
相互に逆方向に傾斜する2種類の溝形成領域が管円周方
向に交互に形成されるように加工した。このとき、リブ
のピッチが3.5mmであるリブ形成領域を隣り合う溝
形成領域間に同時に加工した。その後、溝加工面を内側
にして板を幅方向に丸めながら板幅端部同士を突合せて
溶接し、外径が7.0mmの内面溝付管を製造した。な
お、溝加工の際に、W1/W2を種々に変化させた。
【0032】そして、上記内面溝付管を長さ3000m
mの二重管式熱交換器の内側に配置し、内面溝付管の管
内に冷媒液を流し、内面溝付管と外管との間の環状部に
水を流して熱交換し、伝熱性能を測定した。なお、冷媒
流量は30kg/時とした。この結果を図3に示す。図
3は横軸にW1/W2をとり、縦軸に伝熱性能比をとって
両者の関係を示すグラフ図である。図3において、伝熱
性能比はW1/W2が1.0であるときの凝縮性能及び蒸
発性能を基準値1.0として各W1/W2における凝縮性
能及び蒸発性能を換算した値である。
【0033】図3に示すように、蒸発性能はW1/W2
1.1以上となるとW1/W2の増加に伴って向上した。
また、凝縮性能はW1/W2の2.0付近にピークを有
し、W1/W2が3.0を超えると著しく低下した。
【0034】第2実施例1/W2を1.3に固定しリブ形成領域の幅W3を種々
に変化させたことを除いて、第1実施例と同様にして蒸
発性能を測定した。更に、本実施例においては、冷媒の
圧力損失を測定した。この結果を図4に示す。図4は横
軸にW3/pをとり、縦軸に蒸発性能比及び圧力損失比
をとってW3/pと蒸発性能比との関係及びW3/pと圧
力損失比との関係を示すグラフ図である。図4におい
て、蒸発性能比及び圧力損失比はリブ形成領域が設けら
れていない(W3=0)ときの蒸発性能及び圧力損失を
基準値1.0として各W3/pにおける蒸発性能及び圧
力損失を換算した値である。
【0035】図4に示すように、蒸発性能及び圧力損失
はW3/pが1.0以上となると著しく向上し始めた。
しかし、圧力損失は減少し続けるものの、蒸発性能はW
3/pの2.5乃至3.0付近にピークを有し、W3/p
が5.0を超えると著しく低下した。
【0036】第3実施例1/W2を1.5に固定しリブ形成領域の形状を下記表
1に示すように変化させたことを除いて、第1実施例と
同様にして内面溝付管を製造し、この内面溝付管を二重
管式熱交換器の内側に配置した。なお、本実施例におい
ては、請求項2又は3に規定する範囲から外れるものを
比較例とした。
【0037】
【表1】
【0038】次に、第2実施例と同様にして圧力損失を
測定した。更に、本実施例においては、内面溝付管の管
内に水圧を印加して耐圧強度を測定した。これらの結果
を下記表2に示す。表2において、圧力損失比及び耐圧
強度比はリブ形成領域が設けられていない(W3=0)
ときの圧力損失及び耐圧強度を基準値1.0として各実
施例及び比較例における圧力損失及び耐圧強度を換算し
た値である。圧力損失比が1.0未満であれば、圧力損
失が低減されており、耐圧強度比が1.0未満であれ
ば、耐圧強度が低下してしまっている。
【0039】
【表2】
【0040】上記表2に示すように、実施例1乃至3に
おいては、リブ形成領域の形状が適切なものであるの
で、圧力損失及び耐圧強度が良好であった。
【0041】一方、比較例4においては、W3/pが請
求項2に規定する範囲の上限を超えているので、リブ形
成領域の肉厚が薄くなり耐圧強度が低下した。比較例5
においては、W3/pが請求項2に規定する範囲の下限
未満であるので、圧力損失が増加した。
【0042】比較例6においては、P2/P1が請求項3
に規定する範囲の下限未満であるので、圧力損失が増加
した。比較例7においては、P2/P1が請求項3に規定
する範囲の上限を超えているので、リブによる強度を向
上させる効果が低下し耐圧強度が低下した。
【0043】比較例8においては、h2/h1が請求項3
に規定する範囲の上限を超えているので、圧力損失が増
加した。比較例9においては、h2/h1が請求項3に規
定する範囲の下限未満であるので、リブによる強度を向
上させる効果が低下し耐圧強度が低下した。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
管軸方向に対する捩れ方向が相異する2種類の溝を、管
円周方向に幅が異なる領域に交互に形成しているので、
蒸発時には冷媒液が幅が広い領域内の溝に沿って旋回流
を生じ、管内面全体に広がり易くいため、高い蒸発性能
が得られる。また、凝縮時には幅が狭い領域内の溝によ
って凝縮液の流れが抑制され、凝縮液は管内面全体に広
がることなく、集液される。従って、冷媒ガスが管内面
と連続的に接触して冷媒ガスの凝縮が維持されるので、
高い凝縮性能が得られる。更に、リブが形成された領域
を溝が形成された領域間に設けるているので、冷媒液の
管軸方向への流れが円滑になり冷媒液の圧力損失が低下
すると共に、適度な強度が得られる。この結果、近時の
熱交換器の省エネルギ化及び高効率化の要請に多大の貢
献をなすと共に、熱交換器の設計自由度を高めることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る内面溝付管の内面溝を示
す内面溝付管の展開図である。
【図2】本発明の実施例に係る内面溝付管の内面溝を示
す内面溝付管の模式的斜視図である。
【図3】伝熱性能をを示すグラフ図である。
【図4】蒸発性能及び圧力損失を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1、2;溝 3;リブ 4;平坦部 10;内面溝付管 11、12;溝形成領域 13;リブ形成領域
フロントページの続き (72)発明者 佐伯 主税 神奈川県秦野市平沢65番地 株式会社神戸 製鋼所秦野工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管内面を円周方向に、相互に幅が異なる
    1又は複数個の第1領域及び第2領域と、この第1領域
    及び第2領域間の第3領域とに分割し、前記第1領域及
    び第2領域には夫々管軸方向に対する捩れ方向が相違す
    る2種類の溝が円周方向に対するピッチを同一にして形
    成されており、前記第3領域には前記溝の深さよりも小
    さい高さのリブが形成されていることを特徴とする内面
    溝付管。
  2. 【請求項2】 前記リブは管円周方向に伸びていること
    を特徴とする請求項1に記載の内面溝付管。
  3. 【請求項3】 前記第1領域及び第2領域のうち幅が広
    い方の領域の幅をW1、幅が狭い方の領域の幅をW2とし
    たとき、W1/W2が1.1乃至3.0であり、前記第3
    領域の幅をW3、前記溝の管円周方向における溝ピッチ
    をpとしたとき、W3/pが1.0乃至5.0であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の内面溝付管。
  4. 【請求項4】 前記溝の深さをh1、前記リブの高さを
    2としたとき、h2/h1が0.1乃至0.8であり、
    前記溝の管軸方向における溝ピッチをP1とし、前記リ
    ブの管軸方向におけるピッチをP2としたとき、P2/P
    1が2.0乃至20であることを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれか1項に記載の内面溝付管。
  5. 【請求項5】 金属板条材の一方の面に前記第1乃至第
    3領域を圧延成形し、この成形面を内側にして管状に成
    形し、その突合せ端部を溶接接合して製管されたもので
    あることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に
    記載の内面溝付管。
JP26994397A 1997-10-02 1997-10-02 内面溝付管 Pending JPH11108579A (ja)

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