JPH02161290A - 内面加工伝熱管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、冷凍機や空調機器等の熱交換器に組込んで用
いられる内面加工伝熱管に関するものであり、とくに、
内面に溝を加工した伝熱管、の改良に関するものである
。

「従来の技術」 一般に、空調機器や冷凍機等の熱交換器に用いられる伝
熱管は、管内にフレオン等の冷媒を流して熱交換を行な
わせるもので、熱交換器の高能率化や省エネルギー化の
要請により、内面に種々の加工を施した内面加工伝熱管
が使用されている。

その−として、内面に管軸に対し所定のリード角をもつ
多数の平行な溝を形成した、いわゆる内面溝付き管があ
る。

その二として１例えば特開昭５８−８３１８９号公報。

及び特開昭５７−１５０７９９号公報て開示されている
ように、内面に交叉する多数の溝を形成した、いわゆる
内面クロス溝付き管かある。

その三として１例えば特開昭５５−１１３８９７号公報
で開示されているように、ポーラスめっきを施したり、
あるいは焼結金属を付着させることにより、内面に多孔
質層を形成した、いわゆる内面多孔質層管がある。

「発明が解決しようとする課題」 空調機器類などに対する高性能化、小型軽量化の要請、
及び、ヒートポンプ式エアコンの普及などにより、蒸発
・凝縮併用の伝熱管が要請されている現状においては、
他の内面加工伝熱管よりも、比較的蒸発性能と凝縮性能
がバランスしている内面溝付き伝熱管が多く使用されて
いる。

内面溝付き伝熱管が、内面が平滑な伝熱管に比べて高い
伝熱性能を有するのは、溝による伝熱面積の増大と乱流
効果によるほか、溝に冷媒液が溜り、この溝による冷媒
液の保持力で、より高い乾き度領域までトライアウト点
を遅らせることによって、蒸発性能か高められることに
よる。すなわち、冷媒の蒸気の流れによって内壁に付着
している冷媒液が飛散し、内壁がドライアウトすると、
伝熱管の熱伝達率は急激に低下する。

従来の内面溝付き管は、他の内面加工伝熱管に比べ量産
の面で優れている。しかしながら、管内に単に多数の溝
を形成しただけであるから、伝熱性能をさらに向上させ
るのは困難である。

内面多孔質層管は、その多孔質層で核沸騰を促進するこ
とにより高い蒸発性能があるが、多孔質層によって冷媒
液の排除を妨げるから、凝縮性能が劣り、蒸発・凝縮併
用形の伝熱管には極めて不適切であるし、その加工方法
が複雑で量産化にも問題がある。

内面クロス溝付き管は、内面多孔質層管はどではないか
、蒸発・凝縮性能にアンバランスなところかあるほか、
安定した長尺加工や肉薄化に困難性かある。

本発明の目的は、従来の内面溝付き管と同様に量産する
ことができるとともに、従来の内面溝付き管より蒸発性
俺において勝り、前述したそれぞれの伝熱管より凝縮性
能において勝る内面加工伝熱管を提供することにある。

「課題を解決するための手段」 本発明に係る伝熱管は、前述の目的を達成するため、内
面の多数の溝の底部に、溝相互間のフィンの高さの３１
５以下の高さの隆起部を、連続的又は断続的に形成する
手段を採択している。

溝は、管を展開した状態において真直であワても、じぐ
ざぐ状ないし蛇行状に形成されていても実施できる。

隆起部の高さをフィンの３１５以下としたのはこれ以上
である場合は溝の容積が狭くなりすぎ、冷媒液を保持す
る量が極端に少なくなり、乱流効果も小さくなることに
よる。

管内面の溝は、連続していても断続していても差し支え
ない。

このような内面加工伝熱管は、従来の内面溝付き管と同
じ方法で製造できる。

その代表的な一つは、金属製の素管内にロッドて保持さ
れた溝付きプラグを挿入し、素管を一定方向へ移動させ
ながら、溝付きプラグの挿入位置において、素管外周を
遊星回転する数個のロール又は数個のボールにより、素
管な外周より溝付きプラグ側へ加圧して縮径する方法（
転造法）である。

この方法においては、プラグの溝間に前記隆起部に対応
する凹部な形成する。

この方法で製造する場合は、プラグ表面を、フィンの断
面積と胚起部の断面績とがほぼ同じになるように加工す
ることによって、フィンと隆起部にほぼ同体積の材料か
塑性変形するように構成するのか望ましい、このように
構成すると、素管外周の一定位置を公転するロール又は
ボールが、素管に対してほぼ均一な変形を与えることに
なるため、加工か円滑に行なわれ、加工時にフィンや隆
起部の形状にくずれが生じにくく、シャープに加工でき
、より高速で加工することかできる。

この方法で製造したときは、隆起部かＭ統帥に形成され
る。

その代表的な製造方法の他の一つは、周面に多数の溝を
形成した加工ロールと、周面が平滑なロールとの間に、
所定幅の金属帯板を挟んで圧延することにより、金属帯
板の一面に、底部に隆起部を有する多数の溝を加工した
後、成形ロール群により、前記溝加工面か内側になるよ
うに金属帯板を管状に丸め、その突き合う再縁を溶接し
て造管する方法（溶接法）である。この方法では、必要
であれば前記の造管後に、空引きその他により管を真円
に近くなるように整形する。

この方法によるときは、溝および溝相互間のフィンをじ
ぐざぐ状ないし蛇行状に形成することができ、また、隆
起部を断続的に形成することができる。

「作用」 溝底部に隆起部を有するので、溝内において表面張力か
強まり、ｆｌｔ内に保持されている冷媒液か、管内を流
れる冷媒の蒸気によって内壁から飛ばされるのを防ぐか
ら、高乾き度域までドライアウト点を遅らせ蒸発性能か
向上する。同時に、隆起部によって、伝熱面積及び乱流
効果の増大により凝縮性能も向上する。

「実施例」 第１図は本発明伝熱管の一例であって、その−部を展開
拡大して例示している。

この伝熱管１は、銅製の素管な用いて前述の転造法によ
り製造したもので、内面には管軸に対して１８度のリー
ド角をもつ溝１１と溝１１相互間のフィン１２とが交互
に多数形成され、谷溝１１の底部中央には、フィンＩ２
より高さの低い隆起部１３が連続的に形成されている。

この実施例の伝熱管ｌは、外径が９．５：１ｍｍ、溝１
１の底部肉厚ｔが０．３０＋ｕ＋、溝１１の深さないし
フィン１２の高さＨか０．２０ｍｍ、隆起部１３の高さ
ｈ及び幅が０．１０ｍｍ、溝１１の数６０で製造してい
る。

これらの数値は、熱交換器の種類や容量その他の条件に
より適宜選択されるが、隆起部１３の高さはフィン１２
の高さの３１５以下に設定し、好ましくは１１５〜１／
２の高さとする。

このような伝熱管を転造法ないし溶接法で製造するには
、第３図のように、表面に多数の溝２２を形成した工具
２（プラグ又はロール）を使用し、溝２２相互の間の凸
条２１の頂部へ前記隆起部１３を形成するための凹部２
３を形成しておく。

この実施例の伝熱管ｌは、溝１１の底部に隆起部１３を
有するので、溝ｌｌ内において表面張力か強まり、溝１
１内に保持されている冷媒液が、管１内を流れる冷媒の
蒸気によって内壁から飛ばされるのを防ぐから、高乾き
度域までドライアウト点を遅らせて蒸発性能を向上させ
るとともに、伝熱面積及び乱流効果の増大により凝縮性
能も向上する。

また、この実施例の伝熱管ｌは、従来の内面溝付き管と
同様な方法て、かつ既存の設備を利用して容易に量産す
ることができる。

前記実施例の伝熱管工について、隆起部工３の高さ　ｈ
か０．０４ｍｍ、　　０．０５ｍｍ、　　０．１０＋ｕ
ｓ、　　０．１２ｍｍ、　　０．１６＋ｓｍのものを製
造し、これらと、隆起部１３を形成しない従来の内面溝
付き伝熱管（外径９．５３ｍｍ、溝の底部肉厚０．：ｌ
Ｏａ＋ｍ、溝深さないしフィン高さ０．２０ｍｍ、材質
用）とについて、それぞれ二重管式の熱交換器に組込み
、管内に冷媒を流しく流量４０Ｋｇ／　Ｈ）、管外には
被冷却水を向流に流して、次の条件て管内蒸発・凝縮熱
伝達率の測定を行ない、従来の内面溝付き伝熱管に対す
る前記実施例の伝熱管の管内熱伝達率の上昇率を第４図
および第５図に示した。

なお、内面多孔質層管（外径９．５：ｌａ鳳、肉厚０．
３０１、めっき法による多孔質層の厚み０．２０＋ａｍ
、材質用）と、内面クロス溝付き管（外径９．５３ｍ国
、溝底部の肉厚０．３０ｍｍ、溝深さ０　、２０ｍｍ、
材質用）についても同様に測定し、これらの伝熱管にお
ける従来の内面溝付き伝熱管に対する管内熱伝達率の上
昇率も第４図および第５図に示した。

（管内蒸発実験条件） 冷媒入口乾き度・・・・・・０．２１ 冷媒出口過熟度・・・・・・５℃ 伝熱管有効長さ・・・・・・５ｍ 使用冷媒・・・・・・・・・フロンＲ−２２（管内凝縮
実験条件） 冷媒入口過熱度・・・・・・３５°Ｃ 冷媒出口過冷却・・・・・・５°Ｃ 伝熱管有効長さ・・・・・・５ｍ 使用冷媒・・・・・・・・・フロンＲ−２，２第４図お
よび第５図において、横軸には、前記実施例の伝熱管に
おける隆起部１３の高さｈとフィン１２の高さＨとの比
（ｈ／Ｈ）と、縦軸には、従来の内面溝付き伝熱管に対
する管内熱伝達率の上昇率（％）を表わした。

第４図および第５図から明らかなように、前記実施例の
内面加工伝熱管は、従来の内面溝付き伝熱管よりも、蒸
発性能が最大１２０％、凝縮性能か最大５０％向上し、
内面多孔質層管や内面クロス溝付き管と比べても、凝縮
性能が大幅に向上している。しかも、蒸発・凝縮両性能
がより高い値でバランスしているので、併用形の伝熱管
として使用するのに適する。

本発明伝熱管においては、量産性及び加工性の面から、
第２図のように隆起部１３の断面ａ１３ａとフィン１２
の断面ｆｉ１２ａとがほぼ等しくなるように加工するの
か望ましい。

溝１１およびフィン１２をじぐざぐ状ないし蛇行状に形
成する場合は、伝熱管１を前述の溶接法により製造する
。

「発明の効果」 本発明に係る内面加工伝熱管は、溝の底部に連続又は断
続する隆起部を形成したので、管内面における表面張力
かより強くなるとともに、伝熱面積、乱流の増大により
、従来の内面溝付き伝熱管に比べ熱伝達性能か著しく向
上した。

蒸発性能、凝縮性能ともより高い能力でバランスするの
で、蒸発・！２縮に併用するのに適する。

しかも、従来の内面溝付き管と同様な方法で容易に量産
することができるとともに、製造に新たな設備を要せず
、一部の溝加工工具を交換するたけて既存製造設備をそ
のまま利用することかできる。

【図面の簡単な説明】

する工具の部分拡大断面図、第４図及び第５図は、従来
の内面加工伝熱管と本発明実施例の伝熱管との管内熱伝
達率の上昇率を示す線図である。 主要図中符号の説明 ｌ・・・・伝熱管　　　１１・・・溝 第４図 第５図 −匁

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）．内面に、管軸に対して平行な又は所定のリード
   角をもつ多数の溝が連続的又は断続的に形成された伝熱
   管において、全部の溝又は一部の溝に、溝相互間におけ
   るフィンの高さの３／５以下の高さの隆起部を、連続的
   又は断続的に形成したことを特徴とする内面加工伝熱管
   。
2. （２）．溝がじぐざぐ状又は蛇行状に形成されている、
   請求項１に記載の内面加工伝熱管。
3. （３）．フィンの断面積と隆起部の断面積がほぼ同じて
   ある、請求項１又は２に記載の内面加工伝熱管。