JPH11107095A - 糸掛け装置 - Google Patents

糸掛け装置

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JPH11107095A
JPH11107095A JP27247897A JP27247897A JPH11107095A JP H11107095 A JPH11107095 A JP H11107095A JP 27247897 A JP27247897 A JP 27247897A JP 27247897 A JP27247897 A JP 27247897A JP H11107095 A JPH11107095 A JP H11107095A
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JP
Japan
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yarn
guide
cylinder tube
guide rail
switching valve
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Application number
JP27247897A
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English (en)
Inventor
Yoshihide Nishimura
芳英 西村
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Nabtesco Corp
Original Assignee
Teijin Seiki Co Ltd
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Publication date
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業通路内にガイド操作のための部材が大き
く突出することのない操作性に優れた糸掛け装置を提供
し、併せて延伸仮撚機の小型化を図る。 【解決手段】 延伸仮撚機の糸送り経路のうち上部側に
位置する特定経路の糸ガイド部に糸掛けするための装置
であって、上端部および下端部を有する案内レール31
と、特定経路の糸ガイド部22を案内レール31の長さ
方向に移動させ案内レール31の下端部側で糸ガイド部
22に糸掛けされた糸条を案内レール31の上端部側に
自動搬送する糸搬送機構32と、糸ガイド部22が案内
レール31の上端部に接近したとき、糸搬送機構32と
協働して糸ガイド部22を特定経路21に対応するガイ
ド姿勢に保持するガイド状態保持手段と、を備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、延伸仮撚機の糸送
り経路のうち上部側経路の糸ガイド部に糸掛けする糸掛
け装置に係り、特に作業者の通路の近傍に糸掛けのため
の手動操作手段を設けた延伸仮撚機に好適な糸掛け装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、延伸仮撚機においては、仮撚装
置より上流側の糸条走行区間に糸条加熱ヒータを設け、
このヒータ内の走行糸条に仮撚装置からの撚りを遡及さ
せながらこの糸条を加熱して、これを解撚および冷却す
ることで、糸条に嵩高性を持たせるといった加工がなさ
れる。また、この延伸仮撚機においては、糸条の走行速
度を高めて生産性を向上させることが要求される。
【0003】この高速化要求により、延伸仮撚機の糸送
り経路は長くなり、延伸仮撚機全体に初期の糸掛けや断
糸時の再糸掛けをするのに手間がかかることから、作業
者が通行する通路の周りに糸送り経路を配するととも
に、長尺な前記糸条加熱ヒータの一端又は両端付近で高
い位置に設置される糸条走行ガイドについては、専用の
糸掛け装置を使用して糸掛け作業の容易化を図ってい
る。
【0004】従来のこの種の糸掛け装置としては、例え
ば特公昭61−56330号公報に記載されたものがあ
り、この装置では、上方の糸条走行ガイドを支持するた
めに、機枠に対し一端で上下方向に回動可能に支持され
た案内バーを設け、この案内バーに係合する長い竿を操
作して案内バーを上下に揺動させ、これによって糸掛け
時には糸条走行ガイドの一部を下降させて糸条に余裕を
持たせ、糸掛け後に案内バーを上方に戻すようになって
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の糸掛け装置にあっては、案内バーに係合する
長い竿を操作するのが容易でなかった。特に、断糸時
(機械の運転状態)において、長い竿の先端部で断糸し
た糸条に対応する糸条走行ガイドの案内バーのみを操作
することは、熟練者であっても容易でなかった。さら
に、運転時に糸条走行ガイドを安定支持するために強い
スプリング等を用いる必要があり、操作力が大きいいた
めに作業性が悪くなるという問題があった。
【0006】一方、長い竿を機枠に軸方向摺動可能に保
持させて操作性を高めたもの(所謂スレッジ)もある
が、この場合にはその竿(操作棒)が作業通路内に大き
く突出することになり、しかも、糸掛け時に操作棒を大
きく引き下げることから、作業性確保のために作業通路
を広くしなければならなかった。なお、紡糸設備等に用
いる巻取機に糸掛けするために通常の伸縮動作するエア
シリンダを用いた装置が特開昭57−62171号公報
に開示されている。しかし、この装置は糸条を水平方向
に短距離だけ移動させるもので、糸掛けは作業者が行う
ものである。したがって、延伸仮撚機の上部の糸走行ガ
イドを長いストローク範囲で移動させるようなものには
適用できない。
【0007】本発明は、上述のような従来技術とその問
題に鑑みてなされたもので、作業通路内にガイド操作の
ための部材が大きく突出するようなことがなく、操作性
に優れた糸掛け装置を提供し、併せて延伸仮撚機の小型
化を図ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明は、延伸仮撚機の糸送り経路のうち上部側に位置す
る特定経路の糸ガイド部に糸掛けするための装置であっ
て、上端部および下端部を有する案内レールと、前記特
定経路の糸ガイド部を支持するとともに前記案内レール
の長さ方向に移動させ、前記案内レールの下端部側で該
糸ガイド部に糸掛けされた糸条を前記案内レールの上端
部側に自動搬送する糸搬送機構と、前記糸ガイド部が前
記案内レールの上端部に接近したとき、前記糸搬送機構
と協働して前記糸ガイド部を前記特定経路に対応するガ
イド姿勢に保持するガイド状態保持手段と、を備えたこ
とを特徴とする。
【0009】かかる構成においては、延伸仮撚機の糸送
り経路のうち上部側に位置する特定経路の糸ガイド部
が、糸搬送機構によって支持され、案内レールの下端部
側でこの糸ガイド部に糸掛けされた糸条が、案内レール
に沿ってその上端部側に搬送される。したがって、糸ガ
イド部の昇降とその糸ガイド部への糸掛けが容易化さ
れ、しかも、案内レールは糸ガイド部の昇降範囲内にの
み設置すればよいから、作業通路を大きくする必要もな
い。また、糸ガイド部が案内レールの上端部に接近する
と、ガイド状態保持手段が糸搬送機構と協働して糸ガイ
ド部を前記特定経路に対応するガイド姿勢に保持するの
で、糸ガイド部を昇降させる際の操作抵抗が小さくて済
む。
【0010】なお、前記糸ガイド部とは、糸送りのため
の駆動の有無に関わらず糸条を走行(糸送り)および案
内するために設けた少なくとも一つの部材をいう。ま
た、糸搬送機構は、レールに沿って移動可能な移動台
を、空気圧等を動力として移動させるものに限らず、ル
ープ状のワイヤおよびレール両端に配したプール等を用
いて、レール下端側のプーリを手動回転させる等して、
人力で操作するようにしてもよい。
【0011】また、請求項2に記載のように、前記糸搬
送機構が、前記案内レールに沿って移動する移動台と、
該移動台に回動可能に支持された回動中心部および前記
糸ガイド部が装着された回動端部を有する回動アーム
と、を含み、前記ガイド状態保持手段が、前記移動台の
上方側への移動時に前記回動アームに係合して該回動ア
ームの回動位置を規定する係合部材を有するのが好まし
い。このようにすると、糸搬送機構を簡素に構成するこ
とができるからである。
【0012】前記糸搬送機構は、請求項3に記載するよ
うに、前記案内レールと平行に設けられたシリンダチュ
ーブと、該シリンダチューブの内部を貫通するとともに
該シリンダチューブの両端側で折返し走行可能に案内さ
れ、前記シリンダチューブの外部で前記可動台に連結さ
れたループ状のワイヤと、前記シリンダチューブの内部
を上側および下側の圧力室に区画するとともに前記ワイ
ヤに連結され、前記上側および下側の圧力室の圧力差と
自重により前記移動台を駆動可能なピストンと、前記上
側および下側の圧力室への作動流体の給排状態を切換え
るよう操作可能な切換バルブと、を含んで構成されるの
が好ましく、その場合、更に、請求項4に記載するよう
に、前記切換バルブが手動操作可能であるとともに、前
記シリンダチューブの下端部に取り付けられるのがよ
い。
【0013】切換バルブの操作のみで、流体圧を利用し
て糸ガイド部の昇降および運転時のガイド状態保持が可
能となるとともに、電気アクチュエータを使用する場合
に比べて制御系が不要で信頼性が高いからであり、シリ
ンダチューブの長さを変更するだけで異なる仕様にも容
易に対応可能だからである。また、請求項5に記載のよ
うに、前記切換バルブが前記シリンダチューブの下端部
を閉塞するバルブハウジングを有するとともに、前記シ
リンダチューブが前記切換バルブと前記圧力室のうち上
側の圧力室とを接続するよう軸方向に延在する流体給排
通路を有し、前記バルブハウジングの一部を前記ワイヤ
が摺動自在に貫通したもの、あるいは、請求項6に記載
のように、前記シリンダチューブに前記案内レールを一
体に形成することができ、このようにすると、糸掛け装
置を簡素化しつつその設置スペースを抑えることができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について添付図面を参照しつつ説明する。図1〜図6
は、本発明に係る糸掛け装置の一実施形態を示す図であ
る。図1および図2において、1は、糸寄せ装置30を
備えた延伸仮撚機(図2参照)であり、延伸仮撚機1
は、図外のクリールからの複数の糸条(原糸)をそれぞ
れ3本の外接型直接撚糸式スピンドルに接触させて複数
の糸条に撚りを付与する撚り付与手段11と、撚り付与
手段11の上流側で糸条Yを所定の糸送り経路に沿って
走行させる第1糸走行手段12と、撚り付与手段11よ
り上流側の糸送り経路に設けられ走行糸条を加熱する糸
条加熱手段13と、糸条加熱手段13を通過した糸条を
所定温度に冷却する冷却手段14と、撚り付与手段11
の下流側で糸条Yを所定の糸送り経路に沿って走行させ
る第2糸走行手段15と、糸送り経路の下流端で糸条Y
を巻き取る巻取り手段16とを具備している。撚り付与
手段11と巻取り手段16の間には、作業台17上で作
業者が糸掛け作業や点検、調整等のメンテナンス作業を
行うための作業通路18が設けられている。また、巻取
り手段16と前記クリールの間には巻き取られた糸条パ
ッケージを搬出するための作業通路19が設けられてい
る。なお、このような全体構成自体は従来知られている
もので、全体構成についてのこれ以上の詳細説明は省略
する。
【0015】21は、延伸仮撚機1の糸送り経路のうち
上部側に位置する特定経路、例えば糸条加熱手段13の
入口付近で糸条Yを折り返して糸条加熱手段13に導入
する経路部分であり、この特定経路21には第1糸送り
手段12の一部を構成する糸ガイド部22が設けられて
いる。この糸ガイド部22は、詳細を後述するが、糸条
加熱手段13の入口付近で糸条Yを折り返し走行させる
とともに、撚り付与手段11からの撚りの遡及範囲を規
定することができる。
【0016】糸掛け装置30は、糸条Yを糸ガイド部2
2に糸掛けするための装置であり、図3〜図5に示すよ
うに、上端部31aおよび下端部31bを有する案内レ
ール31と、特定経路21の糸ガイド部22を支持する
とともに案内レール31の長さ方向に移動させる糸搬送
機構32と、糸ガイド部22が案内レール31の上端部
31aに接近したとき、糸搬送機構32と協働して糸ガ
イド部22を特定経路21に対応するガイド姿勢に保持
するガイド状態保持手段33とを備えている。
【0017】糸搬送機構32は、案内レール31の下端
部31b側で糸ガイド部22に糸掛けされた糸条Yを案
内レール31の上端部31a側に自動搬送するもので、
図3および図4に示すように、案内レール31に沿って
移動する移動台41と、この移動台41に回動可能に支
持された回動中心部42bおよび糸ガイド部22を構成
する滑車状の糸ガイド51,52が装着された回動端部
42c,42dを有する回動アーム42と、案内レール
31と一体に形成されたシリンダチューブ43と、を含
んで構成されている。案内レール31とシリンダチュー
ブ43の軸線は平行になっており、図6(a)に示すよ
うに、案内レール31はその幅方向両側で移動台41を
ガイドしている。糸搬送機構32は、このシリンダチュ
ーブ43に加えて更に、シリンダチューブ43の内部を
貫通するとともにこのシリンダチューブ43の両端側で
折返し走行可能に案内され、シリンダチューブ43の外
部で可動台41に連結されたループ状のワイヤ46と、
シリンダチューブ43の内部を上側および下側の圧力室
44a,44b(図1参照)に区画するとともに、ワイ
ヤ46に連結され、上側および下側の圧力室44a,4
4bの圧力差と自重により移動台41を駆動可能な所定
重量のピストン47と、上側および下側の圧力室44
a,44bへの作動流体の給排状態を切換えるよう操作
可能な切換バルブ48と、を含んで構成されている。
【0018】回動アーム42の回動端部42cには前記
特定区間における上流側の糸ガイド51が装着されてお
り、回動アーム42の回動端部42dには前記特定区間
における下流側の糸ガイド52およびアーム回動用の溝
付きコロ53が装着されている。また、移動台41と回
動アーム42の間には捩りばね45が介装されている。
また、回動アーム42はこの捩りばね45によって図3
中の時計方向に常時付勢されており、移動台41が案内
レール31の下端部31bに接近したとき、回動アーム
42はその回動端部42cを機械フレーム側のストッパ
49に当接させて略水平の姿勢となり、一方、移動台4
1が案内レール31の上端部31aに接近したとき、回
動アーム42はその回動端部42dを機械フレーム側に
設けられたカム状係合部材35に係合させることにより
図3中の反時計方向に回動する。
【0019】カム状係合部材35は溝付きコロ53と共
にガイド状態保持手段33を構成しており、移動台41
の上方側への移動時に回動アーム42の溝付きコロ53
に係合可能な略円弧状のカム部35aと、そのカム部3
5aの一端に隣接するストッパ部35bとを有してい
る。このカム状係合部材35は、捩りばね45の比較的
強い時計方向への付勢力(回動モーメント)に対し、溝
付きコロ53を介して回動アーム42の長腕側の回動端
部42dを比較的小さい操作力で回動させる機能を有し
ている。
【0020】図5に示すように、切換バルブ48はシリ
ンダチューブ43の下端部43bに取り付けられてお
り、切換バルブ48の手動操作部48aを作業通路18
内の作業者が手動で軸方向(図1、図5の上下方向)に
操作できるようになっている。この切換バルブ48は、
図1に示すように供給圧ポート48bに供給されるエア
ー(所定圧の作動流体)を給排ポート48c,48dの
うち何れか一方を通して圧力室44a又は44bに供給
するとともに、何れか他方を通して圧力室44b又は4
4aからのエアーを排出する2つの給排位置を切換える
ことができる(あるいは更にそのような給排動作を停止
する閉止位置に切り換えるようにしても良い)。また、
切換バルブ48は、シリンダチューブ43の下端部43
bを閉塞するバルブハウジング48hを有しており、こ
のハウジング48hの一部をワイヤ46が2箇所で摺動
自在に貫通している。
【0021】また、シリンダチューブ43は、このよう
な切換バルブ48の一方の給排ポート48cと上側の圧
力室44aとを接続するよう軸方向に延在するエアー通
路43c(流体給排通路)と、図外のエアー供給源(圧
力流体供給源)と切換バルブ48の供給圧ポート48b
を接続するようエアー通路43cと平行に軸方向に延在
するエアー通路43dと、を有している。そして、切換
バルブ48の他方の給排ポート48d は、シリンダチ
ューブ43の下端で下側の圧力室44bに直接に接続さ
れている。これにより、切換バルブ48の手動操作部4
8aが設けられるシリンダチューブ43の下端側には、
エアー配管等が存在していない。
【0022】なお、図1〜図6において、61,62は
シリンダチューブ43の両端部に装着された一対のワイ
ヤ搬送用の滑車であり、63は前記エアー供給源からの
エアーをエアー通路43d に導入するエアー配管であ
る。また、64はシリンダチューブ43の下端側に設け
られて切換バルブ48のポート48b〜48dに各エア
ー通路43c,43dおよび下側の圧力室44bを接続
するための接続通路65〜67を形成する通路形成部材
である。
【0023】上記構成を有する本実施形態の糸掛け装置
では、延伸仮撚機1の糸送り経路のうち上部側に位置す
る特定経路21の糸ガイド部22(糸ガイド51,5
2)が、糸搬送機構32によって支持され、案内レール
31の下端部31b側でこの糸ガイド部22に糸掛けさ
れた糸条Yが、案内レール31に沿ってその上端部31
a側に搬送される。したがって、糸ガイド部22の昇降
とその糸ガイド51,52への糸掛けが容易化される。
しかも、案内レール31は糸ガイド部22の昇降範囲内
にのみ設置すればよいから、作業通路18を従来のよう
に大きくする必要がない。
【0024】また、糸搬送機構32が、案内レール31
に沿って移動する移動台41と、これに回動可能に支持
された回動アーム42とを移動させ、糸ガイド部22が
案内レール31の上端部31aに接近するとき、カム状
係合部材35が溝付きコロ53を介して回動アーム42
の長腕側の回動端部42dを比較的小さい操作力で回動
させ、糸ガイド部22を特定経路21に対応するガイド
姿勢(図1および図3に示す状態)に保持するので、糸
ガイド部22を昇降させる際の操作抵抗が小さくて済
む。
【0025】さらに、糸搬送機構32は、シリンダチュ
ーブ43の内部を貫通するとともにこのシリンダチュー
ブ43の両端側で折返し走行可能に案内されたループ状
のワイヤ46に、可動台41と所定重量のピストン47
(移動台41を含む移動部分に対するカウンターウェイ
トとなる機能を有する)とを連結しているので、移動台
41の駆動負荷を大幅に低減することができる。その結
果、上述した操作抵抗の軽減と相俟って、糸搬送機構3
2を簡素に構成しつつシリンダチーブ43を小径にして
省スペースを図り、しかも、良好な操作性を得ることが
できる。
【0026】上述の効果に加え、本実施形態では、切換
バルブ48の操作のみでエアー(流体圧)を利用して糸
ガイド部22の昇降および運転時のガイド状態保持が可
能となるとともに、電気アクチュエータを使用する場合
に比べて制御系が不要で信頼性が高い装置となる。ま
た、シリンダチューブ43の長さを変更するだけで、延
伸仮撚機の異なる仕様にも容易に対応することができ
る。さらに、例えばピストン47の重量を可動台41よ
りもある程度大きくし、切換バルブ48を閉止してピス
トン47が変位しない状態にすれば、運転中にエアーを
供給し続けなくても済む。勿論、切換バルブ48の操作
時に即座に移動台41を移動させるよう、エアーを供給
しておくことが好ましい。
【0027】また、切換バルブ48がシリンダチューブ
43の下端部43bを閉塞するバルブハウジング48h
を有するとともに、シリンダチューブ43が切換バルブ
48と圧力室44c,44dのうち上側の圧力室44c
とを接続するよう軸方向に延在するエアー通路43cを
有し、バルブハウジング48hの一部をワイヤ46が摺
動自在に貫通しているので、シリンダチューブ43の周
り、特に手動操作部48aの周りにエアー配管を配設す
る必要がなく、操作性を向上させるとともに装置構成が
簡素化できる。また、シリンダチューブ43に案内レー
ル31を一体に形成することで、糸掛け装置をより簡素
化しつつその設置スペースを抑えることができる。
【0028】なお、糸ガイド部22は、糸ガイド51,
52のみならず、糸送りのために駆動されるような部材
を含んでいてもよい。また、糸搬送機構32は、案内レ
ール31に沿って移動可能な移動台41を、空気圧等を
動力として移動させるものに限らず、ループ状のワイヤ
46およびレール両端に配したプーリ等を用い、レール
31の下端側のプーリを手動回転させるようにして人力
で操作するようにしてもよい。勿論、移動台41を電動
アクチュエータを用いて駆動するようにしてもよい。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、延伸仮撚機の糸送り経
路のうち上部側に位置する特定経路の糸ガイド部を、糸
搬送機構によって支持し、案内レールの下端部側でこの
糸ガイド部に糸掛けされた糸条を、案内レールに沿って
その上端部側に自動搬送するようにしているので、糸ガ
イド部の昇降およびその糸ガイド部への糸掛けに際する
作業を格段に容易化することができ、しかも、案内レー
ルを糸ガイド部の昇降範囲内にのみ設置して、延伸仮撚
機の小型化を図ることができる。
【0030】また、前記糸搬送機構が、前記案内レール
に沿って移動する移動台と、該移動台に回動可能に支持
された回動中心部および前記糸ガイド部が装着された回
動端部を有する回動アームと、を含み、前記ガイド状態
保持手段が、前記移動台の上方側への移動時に前記回動
アームに係合して該回動アームの回動位置を規定する係
合部材を有するようにすれば、糸搬送機構を簡素に構成
することができる。
【0031】前記糸搬送機構を、前記案内レールと平行
に設けられたシリンダチューブと、該シリンダチューブ
の内部を貫通するとともに該シリンダチューブの両端側
で折返し走行可能に案内され、前記シリンダチューブの
外部で前記可動台に連結されたループ状のワイヤと、前
記シリンダチューブの内部を上側および下側の圧力室に
区画するとともに前記ワイヤに連結され、前記上側およ
び下側の圧力室の圧力差と自重により前記移動台を駆動
可能なピストンと、前記上側および下側の圧力室への作
動流体の給排状態を切換えるよう操作可能な切換バルブ
と、を含んで構成すれば、流体圧を利用して糸ガイド部
を自動的に運転時のガイド位置まで移動させることがで
き、作業性を更に向上させることができる。
【0032】さらに、前記切換バルブを手動操作可能に
するとともに、前記シリンダチューブの下端部に取り付
けるようにすれば、切換バルブの手動操作のみで、流体
圧を利用して糸ガイド部の昇降および運転時のガイド状
態保持が容易にでき、しかも、電気アクチュエータを使
用する場合に比べて制御系が不要で信頼性が高いものに
でき、シリンダチューブの長さを変更するだけで異なる
仕様にも容易に対応することができる。
【0033】また、前記切換バルブが前記シリンダチュ
ーブの下端部を閉塞するバルブハウジングを有するとと
もに、前記シリンダチューブが前記切換バルブと前記圧
力室のうち上側の圧力室とを接続するよう軸方向に延在
する流体給排通路を有し、前記バルブハウジングの一部
を前記ワイヤが摺動自在に貫通したもの、あるいは、前
記シリンダチューブに前記案内レールを一体に形成すれ
ば、糸掛け装置をより簡素化しつつその設置スペースを
抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る糸掛け装置の一実施形態を示すそ
の要部概略構成図である。
【図2】一実施形態の糸かけ装置を備えた延伸仮撚機の
構成を示すその部分正面図である。
【図3】一実施形態の糸掛け装置の上端部拡大正面図で
ある。
【図4】一実施形態の糸掛け装置の上端部拡大側面図で
ある。
【図5】一実施形態の糸掛け装置の下端部の構成を示す
図であり、(a)はその拡大正面図、(b)はその拡大
側面図である。
【図6】一実施形態の糸掛け装置に要部断面を示す図で
あり、(a)は図4のA−A断面図、(b)は図5のB
−B断面図である。
【符号の説明】
1 延伸仮撚機 11 撚り付与手段 12 第1糸走行手段 13 糸条加熱手段 15 第2糸走行手段 16 巻取り手段 18 作業通路 21 特定経路 22 糸ガイド部 30 糸掛け装置 31 案内レール 31a 上端部 31b 下端部 32 糸搬送機構 33 ガイド状態保持手段 41 移動台 42b 回動中心部 42c,42d 回動端部 42 回動アーム 43 シリンダチューブ 43a 上端部 43b 下端部 43c エアー通路(上側圧力室への流体給排通路) 43d エアー通路(流体源への接続通路) 44a 上側の圧力室 44b 下側の圧力室 46 ワイヤ 47 ピストン 48 切換バルブ 48a 手動操作部 51,52 糸ガイド 53 溝付きコロ Y 糸条

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】延伸仮撚機の糸送り経路のうち上部側に位
    置する特定経路の糸ガイド部に糸掛けするための装置で
    あって、 上端部および下端部を有する案内レールと、 前記特定経路の糸ガイド部を支持するとともに前記案内
    レールの長さ方向に移動させ、前記案内レールの下端部
    側で該糸ガイド部に糸掛けされた糸条を前記案内レール
    の上端部側に自動搬送する糸搬送機構と、 前記糸ガイド部が前記案内レールの上端部に接近したと
    き、前記糸搬送機構と協働して前記糸ガイド部を前記特
    定経路に対応するガイド姿勢に保持するガイド状態保持
    手段と、を備えたことを特徴とする糸掛け装置。
  2. 【請求項2】前記糸搬送機構が、 前記案内レールに沿って移動する移動台と、 該移動台に回動可能に支持された回動中心部および前記
    糸ガイド部が装着された回動端部を有する回動アーム
    と、を含み、 前記ガイド状態保持手段が、 前記移動台の上方側への移動時に前記回動アームに係合
    して該回動アームの回動位置を規定する係合部材を有す
    る、ことを特徴とする請求項1に記載の糸掛け装置。
  3. 【請求項3】前記糸搬送機構が、 前記案内レールと平行に設けられたシリンダチューブ
    と、 該シリンダチューブの内部を貫通するとともに該シリン
    ダチューブの両端側で折返し走行可能に案内され、前記
    シリンダチューブの外部で前記可動台に連結されたルー
    プ状のワイヤと、 前記シリンダチューブの内部を上側および下側の圧力室
    に区画するとともに前記ワイヤに連結され、前記上側お
    よび下側の圧力室の圧力差と自重により前記移動台を駆
    動可能なピストンと、 前記上側および下側の圧力室への作動流体の給排状態を
    切換えるよう操作可能な切換バルブと、 を含んで構成されたことを特徴とする請求項2に記載の
    糸掛け装置。
  4. 【請求項4】前記切換バルブが手動操作可能であるとと
    もに、前記シリンダチューブの下端部に取り付けられた
    ことを特徴とする請求項3に記載の糸掛け装置。
  5. 【請求項5】前記切換バルブが前記シリンダチューブの
    下端部を閉塞するバルブハウジングを有するとともに、 前記シリンダチューブが前記切換バルブと前記圧力室の
    うち上側の圧力室とを接続するよう軸方向に延在する流
    体給排通路を有し、 前記バルブハウジングの一部を前記ワイヤが摺動自在に
    貫通したことを特徴とする請求項4に記載の糸掛け装
    置。
  6. 【請求項6】前記シリンダチューブに前記案内レールを
    一体に形成したことを特徴とする請求項3に記載の糸掛
    け装置。
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