JPH1110520A - 非真円内面用ホーニングヘッド装置およびホーニング装置 - Google Patents

非真円内面用ホーニングヘッド装置およびホーニング装置

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JPH1110520A
JPH1110520A JP18035097A JP18035097A JPH1110520A JP H1110520 A JPH1110520 A JP H1110520A JP 18035097 A JP18035097 A JP 18035097A JP 18035097 A JP18035097 A JP 18035097A JP H1110520 A JPH1110520 A JP H1110520A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非真円内面を高い精度をもってホーニング加
工することができるホーニング技術を提供する。 【解決手段】 支持アーム7がワーク内径面Waの軸線
に垂直な方向へ揺動可能に支持されるとともに、この支
持アーム7の先端部に砥石4が取り付けられてなり、こ
の砥石4の揺動方向は、ホーニング加工時に砥石4に作
用するワーク内径面Waの反力の作用方向に対応して設
定されている。支持アーム7の円滑な揺動により、ワー
ク内径面Waに対する砥石4の良好な追従性が確保され
て、ワーク内径面Waの径寸法変化の大小にかかわら
ず、高精度のホーニング加工を実現し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、非真円内面用ホ
ーニングヘッド装置およびホーニング装置に関し、さら
に詳細には、ベーンポンプの内径面等の非円筒内面また
は非真円内面を高精度をもってホーニング加工するホー
ニング技術に関する。
【0002】
【従来の技術】ホーニング加工は、例えば、精密中ぐ
り、研削などによって仕上げられた工作物(以下ワーク
と称する)の内径面をさらに平滑にするとともに、この
内径面の加工精度も向上させる目的で、角形棒状の細粒
砥石をワーク内径面に面接触させて軽く研削する仕上げ
方法であって、ラップ仕上および超仕上とともに最もす
ぐれたワーク表面を造ることができる精密仕上の一つで
ある。
【0003】そして、ホーニング仕上は、他の精密仕上
と比較して、工作機械の精度に直接頼ることなく高精度
の加工が可能であること、および真円度に加えて真直度
も改善する能力を有することなどのすぐれた長所を有し
ており、特に、内燃機関のシリンダや砲身等の内径面の
仕上方法として一般に採用されている。
【0004】このホーニング仕上を行う専用工作機械と
してホーニング盤がある。ホーニング盤は、ワーク別に
個々の専用機があるが、その一般的な基本構造は、数個
の細粒砥石を保持するホーニングヘッドを備えてなり、
このホーニングヘッドとワークとの間に相対的な回転運
動と往復運動とを行わせるとともに、上記砥石に所定の
圧力を加えて、同時に多量の工作液を注ぎながら、ワー
クの表面の工作を行うようにされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近時の技術
の進歩に伴って、ワークの内径面の形状も多種多様化し
ており、例えばベーンポンプの内径面のように、非真円
形状断面を有するワークの内径面についてもホーニング
加工が要求されるようになってきた。
【0006】しかしながら、上記のような一般的なホー
ニング盤では、構造上、上記細粒砥石が非真円形状断面
のワークの内径面に忠実に倣うことができず、この種の
内径面の仕上加工には構造上適用することができなかっ
た。
【0007】この点に関して、本出願人は、実開平4−
109864号公報に開示される非真円内面用のホーニ
ング装置を既に提案している。
【0008】この装置は、図8に示すように、ホーニン
グ盤等の工作機械の主軸aに着脱可能に取り付けられる
ホーニングヘッドbを備えてなり、このホーニングヘッ
ドbは、複数の砥石ホルダc,c,…が、ホーン本体d
に放射方向つまり径方向へ突出退入可能に設けられると
ともに、各砥石ホルダcの外端には角形棒状の細粒砥石
eが取り付けられている。各砥石ホルダcは、その基端
面が、図外の加圧媒体供給源から加圧媒体通路fおよび
加圧媒体溜り室gを介して供給される流体圧、例えば空
気圧を受ける受圧面とされるとともに、作動スプリング
hにより砥石退入方向へ常時付勢されている。
【0009】そして、上記加圧媒体供給源から空気圧が
供給されると、この空気圧により、砥石ホルダc,c,
…が作動スプリングh,h…の弾発力に抗して放射方向
外方へ突出し、各砥石ホルダcの砥石eがワークWの非
真円形状断面を有する内径面Waに所定の一定圧力をも
って当接するとともに、上記主軸aが回転しながらワー
クWの軸線方向へ往復運動する。これにより、各砥石ホ
ルダcの砥石eは、上記内径面Waに忠実に倣って、つ
まりホーン本体cから放射方向への突出退入を繰り返し
ながら、この内径面Waを研削する。
【0010】この装置構成は、径寸法変化の小さな非真
円内面のホーニング加工においては、砥石eのワーク内
径面Waに対する追従性も良く、高い加工精度が得られ
て、所期の目的を達成し得るものであるが、一方、径寸
法変化の大きな非真円内面に対しては、まだ砥石eの追
従性が十分でなく、さらなる改良が要望されていた。
【0011】すなわち、図8のような構成においては、
砥石ホルダcが、ホーニングヘッドbに対して放射方向
に直線状に案内移動される構成とされている。したがっ
て、ワーク内径面Waの径寸法変化は、そのまま砥石e
つまり砥石ホルダcの移動距離となるとともに、ホーニ
ング加工時に各砥石eに作用する工作物内径面Waの反
力は、砥石eとワークWの相対的な回転運動により砥石
eの移動方向に角度をもっている。
【0012】これがため、砥石ホルダcとホーニングヘ
ッドbの摺動面間に構造的な寸法誤差や隙間があると、
上記内径面Waからの反力がこの摺動面の相対的移動に
対して偏荷重として作用して、その円滑な移動を阻害す
ることとなり、この不具合は特に径寸法変化の大きな非
真円内面の加工において顕著となる。この結果、砥石e
の突出退入動作が不均一で一定せず、砥石eのワークW
の内径面Waに対する接触圧つまりホーニング加工圧が
変化して一定しないばかりか、両者間に回転方向の引っ
掛かりも生じて円滑な相対回転も得られず、加工面に所
望の均一な仕上げ精度が得られない。
【0013】この発明はかかる従来の問題点に鑑みてな
されたものであって、その目的とするところは、ベーン
ポンプの内径面等の非真円内面を高い精度をもってホー
ニング加工することができるホーニング技術を提供する
ことにある。の提供にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のホーニングヘッド装置は、ワークの非真円
内面をホーニング加工するホーニング装置に装着される
ものであって 支持アームが工作物内径面の軸線に垂直
な方向へ揺動可能に支持されるとともに、この支持アー
ムの先端部に砥石が取り付けられてなり、上記砥石の揺
動方向は、ホーニング加工時にこの砥石に作用するワー
ク内径面の反力の作用方向に対応して設定されているこ
とを特徴とする。
【0015】好適な実施態様として、上記支持アームの
揺動中心は、ワークの軸線方向に見て、ワーク内径面の
外側で、かつ上記砥石とワーク内径面の接触位置を基準
として、ワークの砥石に対する相対的回転方向の上流側
に配されている。
【0016】また、本発明のホーニング装置は、上記ホ
ーニングヘッド装置を備えて、ワークの非真円内径面
を、ワークとの相対的な回転および往復運動を行う砥石
によりホーニング加工するものであって、上記ホーニン
グヘッド装置を備えるヘッド部と、ワークを保持するワ
ーク保持部とを備えてなることを特徴とし、好適には、
上記ヘッド部は、上記ワーク保持部に保持されたワーク
の内径面と同軸状に配されたヘッド本体に、上記砥石を
備える支持アームと、この支持アームを砥石切込み方向
に押圧する押圧手段とを備えてなる。
【0017】好適な実施態様として、上記砥石の加工圧
を一定に保持するための定圧保持手段を備える。
【0018】本発明のホーニング装置においては、押圧
手段により支持アームが砥石切込み方向へ押圧揺動され
ることにより、その先端部の砥石がワークの内径面に所
定の一定圧力をもって当接され、この当接状態で、上記
砥石がワークに対して相対的に回転と往復運動を行いな
がら、ワークの内径面にホーニング加工を施す。
【0019】この場合、ワークの内径面が非真円形状断
面を有することから、砥石は、この内径面に追従した動
きをしながら、つまり、ワーク内径面の径変化に対応し
て突出退入を繰り返しながらホーニング加工を行うこと
になるところ、この砥石の突出退入動作は支持アームの
揺動により行われるとともに、その揺動方向がワークの
内径面の反力の作用方向に対応して設定されている。
【0020】したがって、上記内径面の反力は砥石に対
して効果的に作用する結果、支持アームの円滑な揺動を
促して、砥石の切込み方向に対する突出退入動作が常時
安定して得られ、これにより、ワーク内径面の径寸法変
化の大小にかかわらず、ワーク内径面に対する砥石の良
好な追従性が確保される。
【0021】さらに、上記砥石の加工圧を一定に保持す
るための定圧保持手段を備えることにより、上記支持ア
ームの揺動による砥石の突出退入動作がさらに円滑に行
われる結果、ワーク内径面の径寸法変化やワーク回転速
度が特に大きい場合にも、ワーク内径面に対する砥石の
良好な追従性が確保される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0023】実施形態1 本発明に係るホーニング装置を図1および図2に示し、
このホーニング装置は、具体的には、ベーンポンプの内
径面のように、非真円形状断面を有するワークWの内径
面Waを仕上げ加工するためのものであって、ヘッド部
1、ワーク保持部2およびこれらを駆動制御する制御部
3を主要部として備えてなり、ワーク保持部2とヘッド
部1は、ヘッド部1の砥石4,4,…がワークWに対し
て相対的に回転するとともに往復運動(オシレーショ
ン)を行うように構成されている。
【0024】ヘッド部1はホーニング加工部を構成する
部位で、ヘッド本体5に、ホーニングヘッド装置6を構
成する支持アーム7,7,…と、これら各支持アーム7
を切込み動作させる押圧手段としての押圧シリンダ装置
8とが複数組(図示の形態においては4組)装着されて
なり、各支持アーム7の先端部には上記砥石4がそれぞ
れ取り付けられている。
【0025】ヘッド本体5は円筒状のもので、図外の装
置本体に、後述するワーク保持部2、さらにはこれに保
持されるワークWの内径面Waと同軸状に垂直状態で配
されている。図示の形態においては、ヘッド本体5は、
図示しないが上記装置本体に上下方向へ昇降可能に支持
された昇降台に装着されるとともに、この昇降台は、装
置本体に取り付けられたヘッド昇降手段としての昇降シ
リンダ9に駆動連結されている。この昇降シリンダ9
は、加圧媒体として空気圧や油圧等の流体圧を利用した
流体圧シリンダが採用され、図示のものにおいては油圧
を利用する油圧シリンダが採用されている。昇降シリン
ダ9が駆動すると、ヘッド本体5さらにはホーニングヘ
ッド装置6が、上記昇降台と共に、ワークWの内径面W
aの軸線方向へ往復動作(オシレーション)する。
【0026】支持アーム7は、その先端部に取り付けら
れた砥石4をワークWの内径面Waに所定の一定圧力を
もって当接させるもので、ワークWの内径面Waの円周
方向へ等間隔をもって複数配置されている。図示のもの
においては、図2に示すように、上記ヘッド本体5の下
端部に、矩形状の取付フランジ10が一体的に設けられ
るとともに、この取付フランジ10の四隅部の近傍位置
に、上記支持アーム7がそれぞれ設けられている。
【0027】支持アーム7の具体的構造は図3に示され
ており、その先端部7aに上記砥石4が取り付けられる
とともに、その基端部7bが、ヘッド本体5の取付フラ
ンジ10に垂下状に設けられた支軸11に枢支されて、
ワークWの内径面Waの軸線に垂直な方向へ揺動可能と
されている。
【0028】図示のものにおいては、支持アーム7の基
端部7bが上記支軸11に軸受12を介して自由回転可
能に支持されて、これにより、支持アーム7は、支軸1
1を揺動中心として水平方向へ円滑な揺動が行われる構
成とされて、後述する砥石4のワークWの内径面Waに
対する良好な追従性が確保されている。
【0029】また、これに関連して、上記支持アーム7
の基端部7bを支持する支軸11は、図1に示すよう
に、上記基端部7bと共に後述するワーク保持部2のワ
ーク保持体26の外周部分まで垂下して延びる長寸法に
設定されるとともに、支軸11,11,…の下端部分
は、支持基板14により相互に軸支連結されている。こ
れにより、支軸11,11,…相互の垂直平行状態が保
持されるとともに、これに支持される支軸アーム7,
7,…の水平状態も保持されて、これら支持アーム7,
7,…の確実な水平揺動状態が安定して確保される。な
お、この支持基板14には、後述するワーク保持部2の
ワーク保持体26を挿通可能な挿通穴14aが設けられ
ており、ヘッド部1とワーク保持部2が互いに干渉しな
いようにされている。
【0030】また、支持アーム7の基端部7aには、作
動アーム13が分岐して一体的に設けられており、この
作動アーム13の先端部13aが、後述するように、押
圧シリンダ装置8の受圧部として機能する。
【0031】支持アーム7の先端部7aに対する砥石4
の取付構造は、図3に示すように、砥石4を一体的に保
持する砥石ホルダ15が、上記先端部7aの保持ポケッ
ト16内に嵌着されるとともに、締付けボルト17によ
り取外し可能に締付け固定されてなり、砥石4が砥石ホ
ルダ15ごと交換可能な構造とされている。
【0032】上記砥石4は内径面Waに対向して、つま
り、ワークWの内径面Waの軸線方向に見て(図3にお
いては紙面に対して垂直に見て)、内径面Waの径方向
外方に向けて配されている。この砥石4としては、上記
内径面Waの軸線と平行に延びる凸円弧状の砥石面を備
える細粒砥石が用いられており、その砥石面の具体的形
状寸法は、対象となるワークWの内径面Waに対応した
プロフィールのものが適宜選択される。
【0033】また、上記砥石4の揺動方向は、ホーニン
グ加工時に砥石4に作用するワークW内径面の反力の作
用方向に対応して設定されている。
【0034】具体的には、上記支持アーム7の揺動中心
つまり上記支軸11は、ワークWの軸線方向に見て、ワ
ークWの内径面Waの外側で、かつ上記砥石4と内径面
Waの接触位置Oを基準として、ワークWの砥石4に対
する相対的回転方向(矢符参照)の上流側に設定配置さ
れている。
【0035】これにより、上記砥石4は図3に一点鎖線
で示す円弧軌跡に沿って揺動することとなり、ホーニン
グ加工時に生ずるワークWの内径面Waの反力Pは、砥
石4の揺動方向に効果的に作用して、安定した砥石4の
揺動つまり突出退入動作が得られることとなる。ちなみ
に、この場合の反力Pの作用方向は、砥石4による切込
み方向力と砥石4およびワークWの相対的回転方向力と
の合力、ならびに内径面Waの形状等により決定され
る。
【0036】押圧シリンダ装置8は、支持アーム7を砥
石4の切込み方向に押圧するもので、具体的には、加圧
媒体として空気圧や油圧等の流体圧を利用した押圧シリ
ンダ20を備えてなり、図示のものにおいては、空気圧
を利用するエアシリンダが採用されている。
【0037】押圧シリンダ20は、図2に示すように、
各支持アーム7に対応して、上記ヘッド本体5の取付フ
ランジ10の矩形輪郭の各辺10aの部位にそれぞれ設
けられるとともに、装置本体に備えられた加圧媒体供給
源としての空気圧回路(図示省略)に接続されている。
この場合の各押圧シリンダ20の圧力調整は、4つの押
圧シリンダ20,20,…すべてに共通する圧力調整弁
等が設けられて、単一の圧力調整手段により統一して調
整される構成とするか、あるいは、各押圧シリンダ20
毎に専用の圧力調整弁等が設けられて,個別の圧力調整
手段により相互に独立して調整される構成とされる。
【0038】押圧シリンダ20は、そのシリンダ本体2
0aが、取付ブラケット21により上記取付フランジ1
0にワークWの回転中心方向へ向けて水平に取付固定さ
れるとともに、そのピストンロッド20bが上記支持ア
ーム7に駆動連結されている。
【0039】上記ピストンロッド20bと支持アーム7
との接続構造は、図3に示すように、作動アーム13を
介して、上記支持アーム7を往復揺動させるように構成
されている。
【0040】具体的には、上記ピストンロッド20bの
先端面は図示のごとく円弧断面を有し、この先端面が上
記作動アーム13の受圧部(押圧作用点)13aに相対
的に揺動可能な状態で接触係合して、支持アーム7を砥
石4の切込み方向へ押圧する構成とされている。
【0041】また、このピストンロッド20bの先端部
には、ほぼコ字形状を有する鉤の形態された後退係合部
22が取り付けられており、この後退係合部は、上記作
動アーム13の先端部に抱持状に係合して、上記ピスト
ンロッド20bの先端面と作動アーム13の受圧部13
aとの係合状態を保持するとともに、上記支持アーム7
を砥石4の切込み後退方向へ引張係合可能な構成とされ
ている。
【0042】これにより、上記押圧シリンダ20のピス
トンロッド20bの突出動作により、支持アーム7の砥
石4は、切込方向へつまりワークWの内径面Waに対し
て所定の一定圧力をもって常時付勢される(切込み力を
与えられる)とともに、上記ピストンロッド20bの退
入動作により、砥石4は上記切込方向と逆の後退方向へ
移動されることとなる。
【0043】なお、砥石4に与えられる上記切込方向へ
の一定圧力(押圧力)は、上記加圧媒体供給源としての
空気圧回路の設定圧を、上述した単一のまたは個別の圧
力調整手段により調整することにより、対象となるワー
クWの内径面Waの形状寸法、砥石4の砥石面形状寸
法、これら両者の相対的な回転速度やオシレーション速
度、あるいは求められる内径面Waの仕上寸法精度など
を考慮して適宜設定される。
【0044】また、これに関連して、上記支持アーム7
の支軸11の中心つまり揺動中心から上記砥石4の先端
砥石面(Q点位置)までの距離寸法、つまり支持アーム
長さLと、上記揺動中心から上記押圧シリンダ8のピス
トンロッド8aが接続される受圧部13aの押圧作用点
Rまでの距離寸法、つまり作動アーム長さlとの比は、
加工目的に対応して設定されている。
【0045】図示の実施形態においては、砥石4がワー
クWの内径面Waの前加工形状を崩すことなく忠実に倣
うように、上記支持アーム長さLは上記作動アーム長さ
lよりも大きく設定されている。これにより、ホーニン
グ加工時において、上記押圧シリンダ8の押圧手段とし
ての感度が増す結果、押圧シリンダ20による一定の切
込み力が砥石4に常時安定して与えられる一方、砥石4
は、支持アーム7による揺動構成との相乗効果により、
ワークWの内径面Waの径寸法変化により生ずる内径面
Waの反力Pの変化に精度良く対応した突出退入動作が
得られ、内径面Waに対する砥石4の良好な追従性が確
保される。
【0046】ワーク保持部2は、上記ヘッド部1に対応
して上記ワークWを保持回転するもので、図1に示すよ
うに、回転台25上にワーク保持体26が固定的に設け
られてなる。
【0047】回転台25は、その回転軸25aが軸受2
7を介して装置本体(図示省略)に水平回転可能に支持
されるとともに、上記ヘッド部1のヘッド本体5と同軸
状に配されている。また、この回転軸25aは、伝動プ
ーリ28a、伝動ベルト28bおよび駆動プーリ28c
からなる伝動手段28を介して、回転駆動源である駆動
モータ29の駆動軸29aに駆動連結されている。
【0048】ワーク保持体26は、ワークWの下部外周
部分を取外し可能に保持する保持部26aを有し、この
保持部26aにワークWが保持された状態において、ワ
ークWの内径面Waが、上記回転台25の回転中心つま
り回転軸25a同軸状になるように構成されている。
【0049】これにより、上記駆動モータ29が回転駆
動すると、ワークWは、その内径面Waが上記ヘッド本
体5に配された砥石4,4,…の配設中心と同軸状に水
平回転される。
【0050】制御部3は、上記駆動モータ29、昇降シ
リンダ9、押圧シリンダ20およびワークWの内径面W
aの形状寸法を検出するセンサを備えた自動定寸装置
(図示省略)の駆動源などを自動制御するもので、CP
U,ROM,RAMおよびI/Oポートなどからなるマ
イクロコンピュータで構成されている。この制御部3に
は、後述する一連のホーニング加工工程を実行させるた
めの制御プログラム等が組み込まれてなるとともに、上
記各駆動源の駆動に必要な種々の個別的制御情報が、N
C(数値制御)データとして予めまたは図示しない操作
盤のキーボード等により適宜入力設定されている。
【0051】しかして、以上のように構成されたホーニ
ング装置において、ホーニングヘッド装置6は、上記制
御部3の制御プログラムに従って、以下のようにワーク
Wの内径面Waに対するホーニング加工を行う。
【0052】 昇降シリンダ9の突出動作により、ヘ
ッド部1のヘッド本体5が下降して、各支持アーム7の
砥石4が、ワークWの内径面Wa内に挿入されるととも
に、内径面Waに対向して位置決め配置される。
【0053】 駆動モータ29が回転駆動して、ワー
クWが水平回転するとともに、上記昇降シリンダ9が突
出退入動作して、各支持アーム7の砥石4が予め設定さ
れたストローク幅をもって上下方向に往復運動(オシレ
ーション)する。
【0054】 この状態で、押圧シリンダ20が突出
動作して、支持アーム7,7,…が砥石切込み方向へ押
圧揺動され、これにより、その先端部の砥石4,4,…
がワークWの内径面Waに所定の一定圧力をもって当接
され、この加圧状態で、砥石4,4,…は、上記内径面
Waに倣いながらこの内径面Waをホーニング加工す
る。
【0055】すなわち、上記砥石4,4,…は、ワーク
Wに対して相対的に回転と往復運動を行いながら、上記
内径面Waに沿って、揺動による放射方向への突出退入
を繰り返しながら、上記ワークWの内径面Waを仕上加
工する。
【0056】 この内径面Waを所定の内径寸法まで
加工すると、これを上記自動定寸装置により検出して、
押圧シリンダ20が退入動作して、支持アーム7,7,
…が砥石後退方向へ引張揺動され、砥石4,4,…がワ
ークWの内径面Waから離脱するとともに、上記昇降シ
リンダ9が退入動作して、砥石4,4,…が初期位置へ
上昇復帰する。これと同時に、駆動モータ29が駆動停
止して、ワークWの回転が停止され、ワークWの交換が
自動ロボットにより自動的にまたは手作業で行われる。
【0057】 以後ないしの工程を繰り返す。な
お、上記加工工程における具体的な工程動作は目的に応
じて適宜設計され、例えばとの工程は同時に行った
り、順序を上記と逆に行うなど、適宜変更され得る。
【0058】以上のように、ワークWの内径面Waが非
真円形状断面を有することから、砥石4は、この内径面
Waに追従した動きをしながら、つまり、ワークWの内
径面Waの径変化に対応して突出退入を繰り返しながら
ホーニング加工を行うことになるところ、この砥石4の
突出退入動作は、支持アーム7の揺動により行われると
ともに、その揺動方向は、前述したように、ワークWの
内径面Waの反力Pの作用方向に対応して設定されてい
る。
【0059】したがって、上記内径面Waの反力Pが砥
石4に対して効果的に作用して、支持アーム7の円滑な
揺動を促し、これにより、砥石4の切込み方向に対する
突出退入動作が常時安定して得られる。この結果、ワー
クWの内径面Waの径寸法変化が図示のごとく大きい場
合においても、砥石4は内径面Waに対して正確かつ円
滑に追従することができる。
【0060】また、上記支持アーム7毎に組み付けられ
た押圧シリンダ20の押圧力は、対象となるワークWの
内径面Waの形状寸法等、加工条件に応じて適宜調整可
能であるから、内径面Waの形状のいかにかかわらず、
最適的な押圧力を確保して、内径面Waの全周にわたっ
て均一な取代を確保することができる。
【0061】実施形態2 本実施形態は図4に示されており、ヘッド部1の砥石
4,4,…のワークWに対する作動構成が改変されたも
のであり、具体的には、ワークWが固定的に支持される
とともに、砥石4,4,…が回転と往復運動(オシレー
ション)を行う構成とされている。
【0062】本実施形態においては、ヘッド部1のヘッ
ド本体5は、図外の装置本体に設けられた昇降台30
に、軸受31,32を介して水平回転可能に支持される
とともに、その回転軸33が、伝動プーリ34a、伝動
ベルト34bおよび駆動プーリ34cからなる伝動手段
34を介して、回転駆動源である駆動モータ35の駆動
軸35aに駆動連結されている。
【0063】この駆動モータ35は、上記昇降台30に
垂直上向きに設けられるとともに、上記制御部3に電気
的に接続されている。この駆動モータ35の回転駆動に
より、ヘッド本体5さらにはこれに設けられた支持アー
ム7,7,…の砥石4,4,…が、ワークWの内径面W
aと同一中心まわりに水平回転される。
【0064】また、上記昇降台30が、上記装置本体に
上下方向へ昇降可能に支持されるとともに、前記昇降シ
リンダ9に駆動連結されている点は実施形態1と同様で
あり、これにより、砥石4,4,…はワークWの内径面
Waの軸線方向へオシレーションする。
【0065】しかして、以上のように構成されたホーニ
ング装置において、各支持アーム7の砥石4は、駆動モ
ータ35の回転駆動により水平回転するとともに、昇降
シリンダ9の突出退入動作により上下方向にオシレーシ
ョンして、ワーク保持部2のワーク保持体26に固定的
に支持されたワークWの内径面Waに対して、所定のホ
ーニング加工を施す。その他の構成および作用は実施形
態1と同様である。
【0066】実施形態3 本実施形態は図5に示されており、加工対象となるワー
クWの外形寸法が、その内径面Waに比較して大きい場
合に適用され得る構成を備えるものである。
【0067】本実施形態においては、ヘッド部1の支持
アーム107がほぼL字形状断面とされて、その基端部
107aが、ほぼコ字形状断面とされた実施形態1の支
持アーム7に比較して薄肉形状とされている。また、こ
の基端部107aを支持する支軸111も短寸法に設定
されてとり、これにより、これら支持アーム107の支
持構造が、ワーク保持部2のワーク保持体26上に保持
されるワークWと構造的に干渉しないように構成されて
いる。
【0068】これに関連して、ヘッド本体5の取付フラ
ンジ110の外周部分は、上記支持アーム107の基端
部107aを上下から挟持状に支持するとともに、支軸
111を両持状に軸支する構造を有する。これにより、
支軸111の垂直状態さらには支軸アーム107の水平
状態が保持されて、支持アーム107の確実な水平揺動
状態が安定して確保される。
【0069】以上のような構成によれば、図示のような
ワークWのほか、大型で薄肉プレート状のワークの内径
面のホーニング加工にも適用可能である。その他の構成
および作用は実施形態1と同様である。
【0070】実施形態4 本実施形態は図6および図7に示されており、加工対象
となるワークWの内径面Waの非真円度が大きい場合に
適用され得る構成を備える。
【0071】すなわち、本実施形態においては、砥石4
の加工圧を一定に保持するための定圧保持手段200を
備えてなり、この定圧保持手段200は、径変化検出部
201と流体圧調整部202とを主要部として構成され
ている。
【0072】径変化検出部201は、ワークWの内径面
Waの径寸法変化を検出するもので、ワークWと一体的
に設けられたカム203と、このカム203と協働する
位置検出センサ204とからなる。カム203は、図6
に示すように、回転台25上のワーク保持体26の外周
部に一体的に設けられてなるほぼ円板状のもので、その
外周面205がワークWの内径面Waの径方向変位に対
応したカム面とされている。
【0073】上記カム面205は、ワーク保持体26に
保持されるワークWの内径面Waと同心状のほぼ円筒面
とされ、より具体的には、ワークWの内径面Waと同心
状の基準円筒面205aの一部に、上記内径面Waにお
ける径変化の特に大きな内径面部位Wbに対応した検出
面205bが設けられてなる。
【0074】上記ワークWの内径面部位Wbは、ワーク
Wの回転方向(図7における矢符方向)に対して、砥石
4が駆け上がるがごとき動作(退入動作)をする径変化
の大きな傾斜面部位、換言すれば、ワークWの内径面W
aの基準面Xに対して砥石4の退入時の楊程差Hが大き
くなる部位である。
【0075】これに対して、上記カム面205の検出面
205bは、上記ワークWの内径面部位Wbと同期する
回転位置に設けられるとともに、その基準円筒面205
aに対する所定の楊程差Haを有する。この楊程差Ha
は、ワークWに与えられる回転速度を考慮して、上記楊
程差Hに対応して設定されている。
【0076】位置検出センサ204は、上記カム203
のカム面205に摺動可能に当接係合するスタイラス2
04aと、このスタイラス204aを上記カム面205
に対して常時弾発的に付勢する弾発スプリング204b
とを備えてなる。そして、上記スタイラス204aが、
上記カム面205の基準円筒面205aと検出面205
bとの楊程差Haに対応した動きをすると、その動作変
位が変位信号(検出信号)として上記制御部3に送られ
る。
【0077】流体圧調整部202は、上記径変化検出部
201の検出結果に応じて上記押圧シリンダ装置8の流
体圧つまり空気圧を調整するもので、この流体圧シリン
ダ装置8の空気圧回路に組み込まれた比例制御式減圧弁
210を主要部として備える。
【0078】この比例制御式減圧弁210は、具体的に
はソレノイドにより動作する電磁式のものであって、押
圧シリンダ20のシリンダ室への空気圧流路を切り換え
る方向切換弁211と押圧シリンダ20との間に介装さ
れている。
【0079】そして、上記位置検出センサ204の検出
信号に応じた上記制御部3からの制御信号に従って、比
例制御式減圧弁210の設定圧力が連続的に制御され
て、押圧シリンダ20のピストンロッド20bの押圧力
が調整される。
【0080】すなわち、砥石4は非真円形状断面を有す
るワークWの内径面Waに追従した動きをしながら、内
径面Waにホーニング加工を行うところ、砥石4がワー
クWの内径面Waの基準面上にあるときは、押圧シリン
ダ20のピストンロッド20bの押圧力は基本設定値
(基本選定圧力)に維持され、一方、砥石4がワークW
の内径面部位Wb上に差しかかって、ワークWの内径面
Waの反力Pの増大により砥石4の加工圧が上昇しよう
とすると、上記比例制御式減圧弁210の作用により、
上記ピストンロッド20bの押圧力が上記基本設定値よ
りも低くなる。
【0081】したがって、砥石4の加工圧はワーク内径
面Wa全周にわたって予め設定された所定値に安定して
維持されることとなるとともに、上記支持アーム7の揺
動による砥石4の突出退入動作もさらに円滑に行われ
て、この結果、ワークWの内径面Waの径寸法変化(楊
程差H)やワーク回転速度が特に大きい場合にも、ワー
ク内径面Waに対する砥石4の良好な追従性が確保さ
れ、ワークWの内径面Waの前加工形状を崩すことな
く、そのまま仕上げ形状として仕上げることができるこ
ととなる。
【0082】しかして、本実施形態の装置は、加工対象
となるワークWの内径面Waの非真円度が大きく、しか
もワークWの内径面Waの前加工形状をそのまま仕上げ
形状として維持する場合に好適に使用される。その他の
構成および作用は実施形態1と同様である。
【0083】なお、上述した実施形態1ないし4はあく
までも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本
発明はこれに限定されることなく、その範囲内において
種々設計変更可能である。例えば、以下のような改変が
可能である。
【0084】(1) 砥石4を備える支持アーム7の配設数
は、図示の実施形態に限定されず、加工すべきワークW
の内径面Waの最大内径寸法および最小内径寸法等に対
応して適宜増減される。
【0085】(2) 砥石4,4,…のワークWに対する相
対的な回転と往復運動のための、ヘッド部1とワーク保
持部2の作動構成は、図示の実施形態に限定されず、例
えば、実施形態1と逆に、ヘッド部1のヘッド体5が回
転駆動して、砥石4,4,…が回転する一方、ワークW
が上下方向へ往復運動する構成としたり、あるいは、実
施形態3と逆に、ヘッド部1のヘッド体5が固定的に配
置されるとともに、ワークWが回転と往復運動を行う構
成も採用可能である。
【0086】(3) 押圧シリンダ装置8の押圧シリンダ2
0としては、図示のようなエアシリンダのほか、油圧を
利用した油圧シリンダ等のように他の流体圧を利用した
シリンダも採用可能である。また、押圧シリンダ装置8
に代えて、他の同様の作用を行う装置、例えばラック・
ピニオン機構と回転駆動モータからなる往復駆動手段も
採用可能である。
【0087】(4) 同様に、昇降シリンダ9も上記押圧シ
リンダ20と同様、他の流体圧を利用したシリンダに代
えたり、あるいは、ボールねじ機構と回転駆動モータや
ラック・ピニオン機構と回転駆動モータ等からなる往復
駆動手段等の他の同様の作用を行う装置に代えることも
可能である。
【0088】(5) 図示の実施形態においては、ワークW
の内径面Waの前加工形状をそのまま仕上げ形状として
維持する目的から、上記支持アーム長さLは上記作動ア
ーム長さlよりも大きく設定されているが、ワークWの
内径面Waの前加工形状の維持よりも、むしろ大きな加
工量つまり加工能率を重視するなどの場合には、図示の
ものとは逆に、上記支持アーム長さLを上記作動アーム
長さlよりも小さく設定することが望ましい。
【0089】(6) 図示の実施形態においては、支持アー
ム7が、押圧シリンダ20により往復揺動させる構成と
されているが、このほか、押圧シリンダ20を支持アー
ム7の砥石切込み方向への押圧手段専用とするととも
に、支持アーム7を砥石後退方向へ付勢する作動スプリ
ング等を設ける構成も採用可能である。
【0090】(7) 図示の実施形態においては、NCによ
る自動制御により各構成装置が全自動で駆動する構成と
されているが、本発明はこれに限定されず、一部に手作
業を含む半自動など、目的に応じた駆動構成を採用する
ことができることはもちろんである。
【0091】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のホーニン
グヘッド装置によれば、支持アームがワーク内径面の軸
線に垂直な方向へ揺動可能に支持されるとともに、この
支持アームの先端部に砥石が取り付けられてなり、この
砥石の揺動方向は、ホーニング加工時にこの砥石に作用
する工作物内径面の反力の作用方向に対応して設定され
ているから、支持アームの円滑な揺動により、砥石は、
非真円形状断面を有するワーク内径面つまり非真円内面
に忠実に倣ってホーニング加工を行うこととなる。この
結果、ワーク内径面の径寸法変化の大小にかかわらず、
ワーク内径面に対する砥石の良好な追従性が確保され
て、高精度のホーニング加工を実現し得る。
【0092】また、上記ホーニングヘッド装置を備える
本発明のホーニング装置によれば、押圧手段により支持
アームが砥石切込み方向へ押圧揺動されて、その先端部
の砥石がワークの内径面に所定の一定圧力をもって当接
される一方、上記砥石がワークに対して相対的に回転と
往復運動を行いながら、ワークの内径面にホーニング加
工を施すから、クロスハッチパターンを形成する高精度
なホーニング加工を施すことができる。
【0093】さらに、上記支持アーム毎に組み付けられ
た押圧手段の押圧力を、対象となるワークの内径面の形
状寸法等の加工条件に応じて適宜調整することにより、
内径面の形状のいかにかかわらず、その全周にわたって
均一な取代を確保することができ、この点からも高精度
のホーニング加工を実現し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態1である非真円内面用ホ
ーニング装置の主要部を一部断面で示す概略構成図であ
る。
【図2】同ホーニング装置の主要部であるホーニングヘ
ッド装置を、図1におけるII-II 線に沿って下側から示
す構成図である。
【図3】同ホーニングヘッド装置の主要部を一部断面で
示す拡大構成図である。
【図4】本発明に係る実施形態2である非真円内面用ホ
ーニング装置の主要部を一部断面で示す図1に対応した
概略構成図である。
【図5】本発明に係る実施形態3である非真円内面用ホ
ーニング装置の主要部を一部断面で示す図1に対応した
概略構成図である。
【図6】本発明に係る実施形態4である非真円内面用ホ
ーニング装置の主要部を一部断面で示す図1に対応した
概略構成図である。
【図7】同ホーニング装置のホーニングヘッド装置の主
要部を拡大して示す概略構成図である。
【図8】従来の非真円内面用ホーニング装置を示し、図
8(a) はホーニングヘッドの一部断面で示す平面図、図
8(b) は同ホーニングヘッドの図8(a) におけるVIII-V
III 線に沿った断面図である。
【符号の説明】
W ワーク Wa ワークの内径面 Wb ワークの内径面における径変化の特
に大きな内径面部位 L 支持アーム長さ l 作動アーム長さ 1 ヘッド部 2 ワーク保持部 4 砥石 5 ヘッド本体 6 ホーニングヘッド装置 7 支持アーム 8 押圧シリンダ装置 9 昇降シリンダ 11 支持アームの支軸 12 軸受 13 作動アーム 13a 受圧部(押圧作用点) 15 砥石ホルダ 20 押圧シリンダ 20b 押圧シリンダのピストンロッド 22 押圧シリンダの後退係合部 25 ワーク保持部の回転台 26 ワーク保持部のワーク保持体 28 伝動手段 29 モータ 30 昇降台 34 伝動手段 35 モータ 107 支持アーム 111 支持アームの支軸 200 定圧保持手段 201 径変化検出部 202 流体圧調整部 203 カム 204 位置検出センサ 205 カム面 210 比例制御式減圧弁

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作物の非真円内面をホーニング加工す
    るホーニング装置に装着されるものであって、 支持アームが工作物内径面の軸線に垂直な方向へ揺動可
    能に支持されるとともに、この支持アームの先端部に砥
    石が取り付けられてなり、 この砥石の揺動方向は、ホーニング加工時にこの砥石に
    作用する工作物内径面の反力の作用方向に対応して設定
    されていることを特徴とする非真円内面用ホーニングヘ
    ッド装置。
  2. 【請求項2】 前記支持アームの揺動中心は、工作物の
    軸線方向に見て、工作物内径面の外側で、かつ前記砥石
    と工作物内径面の接触位置を基準として、工作物の砥石
    に対する相対的回転方向の上流側に設定されていること
    を特徴とする請求項1に記載の非真円内面用ホーニング
    ヘッド装置。
  3. 【請求項3】 前記支持アーム先端部の砥石は、工作物
    の軸線方向に見て、工作物内径面の径方向外方に向けて
    配されるとともに、工作物内径面の軸線と平行に延びる
    凸円弧状の砥石面を備えることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の非真円内面用ホーニングヘッド装置。
  4. 【請求項4】 前記砥石を備える支持アームが、工作物
    内径面の円周方向へ複数配置されてなることを特徴とす
    る請求項1から3のいずれか一つに記載の非真円内面用
    ホーニングヘッド装置。
  5. 【請求項5】 工作物の非真円内面を、工作物との相対
    的な回転および往復運動を行う砥石によりホーニング加
    工する装置であって、 請求項1から4のいずれか一つに記載のホーニングヘッ
    ド装置を備えるヘッド部と、工作物を保持するワーク保
    持部とを備えてなることを特徴とするホーニング装置。
  6. 【請求項6】 前記ヘッド部は、前記ワーク保持部に保
    持された工作物の内径面と同軸状に配されたヘッド本体
    に、前記砥石を備える支持アームと、この支持アームを
    砥石切込み方向に押圧する押圧手段とを備えてなること
    を特徴とする請求項5に記載のホーニング装置。
  7. 【請求項7】 前記押圧手段は、加圧媒体として流体圧
    を利用した流体圧シリンダ装置の形態とされ、 前記支持アームは、前記ヘッド本体に軸受を介して自由
    回転可能に支持されるとともに、この支持アームの揺動
    中心から前記砥石の先端砥石面までの距離寸法と揺動中
    心から前記流体圧シリンダ装置のピストンロッドの押圧
    作用点までの距離寸法との比が、加工目的に対応して設
    定されていることを特徴とする請求項6に記載のホーニ
    ング装置。
  8. 【請求項8】 前記砥石の加工圧を一定に保持するため
    の定圧保持手段を備えることを特徴とする請求項7に記
    載のホーニング装置。
  9. 【請求項9】 前記定圧保持手段は、工作物内径面の径
    寸法変化を検出する径変化検出部と、この径変化検出部
    の検出結果に応じて前記流体圧シリンダ装置の流体圧を
    調整する流体圧調整部とを備えてなることを特徴とする
    請求項8に記載のホーニング装置。
  10. 【請求項10】 前記径変化検出部は、工作物と一体的
    に設けられて、工作物の内径面の径方向変位に対応した
    カム面を有するカムと、このカムのカム面に摺動可能に
    当接係合して、工作物の内径面の砥石に対する相対的回
    転方向位置の径方向変位を検出する位置検出センサとを
    備え、 前記流体圧調整部は、前記流体圧シリンダ装置の流体圧
    回路に組み込まれて、前記位置検出センサの検出結果に
    従って制御される比例制御式減圧弁を備えることを特徴
    とする請求項9に記載のホーニング装置。
  11. 【請求項11】 前記ワーク保持部とヘッド部は、前記
    砥石が工作物に対して相対的に回転するとともに往復運
    動を行うように構成されていることを特徴とする請求項
    5から10のいずれか一つに記載のホーニング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104907913A (zh) * 2015-06-11 2015-09-16 安庆市华鑫重工股份有限公司 一种可变径式钢丝绳除锈装置
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