JPH11105159A - スラッシュ成形靴およびその製造方法 - Google Patents

スラッシュ成形靴およびその製造方法

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JPH11105159A
JPH11105159A JP9282979A JP28297997A JPH11105159A JP H11105159 A JPH11105159 A JP H11105159A JP 9282979 A JP9282979 A JP 9282979A JP 28297997 A JP28297997 A JP 28297997A JP H11105159 A JPH11105159 A JP H11105159A
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JP
Japan
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shoe
molded
vinyl chloride
slush
product
Prior art date
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Application number
JP9282979A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Kamimura
上村  哲也
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BAKO CO Ltd
Achilles Corp
Original Assignee
BAKO CO Ltd
Achilles Corp
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Publication date
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクラップとされる塩化ビニル成形品を再利
用するとともに、スラッシュ成形靴自体の機能を高める
こともできるスラッシュ成形靴およびその製造方法を提
供すること。 【解決手段】 スラッシュ成形靴10を構成する靴本体
部11を成形するプラスチゾルに塩化ビニル成形品のゲ
ル化固形物の粉砕物12を混合して成形する。これによ
り、スクラップの有効利用を図ることができるととも
に、靴本体部では、スラッシュ成形特有の金型で規制さ
れない内面の凹凸14によって裏布15との間に空気層
16を形成して保温性の向上を図るとともに、スクラッ
プの有効利用を図るようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スラッシュ成形
靴およびその製造方法に関し、スラッシュ成形の際に生
じる不要部分などのスクラップの再利用を図ると同時
に、スラッシュ成形靴自体の機能向上も図ることができ
るようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】ポリ塩化ビニル樹脂よりなるスラッシュ
成形による靴の製造は、電鋳法により靴の外形と同一の
凹部を有するスラッシュ成形用モールドを製作し、この
中にポリ塩化ビニル樹脂を流し込み、短時間加熱するこ
とにより内面に一定厚さの半ゲル化状態の皮膜を形成し
たのち、ゲル化していない余分のポリ塩化ビニル樹脂を
スラッシュ成形用モールド外に排出して全体を加熱し、
半ゲル化された皮膜を完全に固化して靴本体部、靴底
部、踵部が一体とされたスキンを得、これを冷却後、脱
型することにより行われている。
【0003】こうしてスラッシュ成形されたスキンの内
側に裏布またはインナーブーツや中底、ファスナー等の
部品を縫製・接着し、さらに塗装を行って、最終製品の
スラッシュ成形靴に仕上げられる。
【0004】このようなスラッシュ成形靴では、スラッ
シュ成形用モールド内にポリ塩化ビニル樹脂を流し込ん
で加熱し、半ゲル化した後、余分なポリ塩化ビニル樹脂
を排出する工程が必要であり、この余分な樹脂の排出に
よって不必要な樹脂が着いた状態のスキンが離型されて
スラッシュ成形用モールドから取り出される。
【0005】このためスキンに裏布などを取付ける前
に、スキンの余分な部分を取り除く必要があり、取り除
かれた塩化ビニル成形品はスクラップとして処理されて
いる。
【0006】また、スラッシュ成形に伴う余剰部分だけ
でなく、塩化ビニル成形品は広く用いられており、これ
らの成形にともなってスクラップが生じたり、使用後に
スクラップとして処理されるものも多い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年、合成
樹脂廃棄物など産業廃棄物の処理が大きな問題となって
おり、省資源の面からも有効利用を図る必要が生じてい
る。
【0008】この発明は、上記従来技術の課題に鑑みて
なされたもので、スクラップとされる塩化ビニル成形品
を再利用するとともに、スラッシュ成形靴自体の機能を
高めることもできるスラッシュ成形靴およびその製造方
法を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
この発明の請求項1記載のスラッシュ成形靴は、靴本体
部、靴底部、踵部を有するスラッシュ成形靴の少なくと
もいずれかの部分が、ポリ塩化ビニル樹脂を混合したプ
ラスチゾルに塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物
を含有してなることを特徴とするものである。
【0010】このスラッシュ成形靴によれば、スラッシ
ュ成形靴を構成する靴本体部、靴底部、踵部のいずれか
1つの部分または、これらの2つないし3つの部分を成
形するプラスチゾルに塩化ビニル成形品のゲル化固形物
の粉砕物を混合して成形するようにしており、スクラッ
プの有効利用を図ることができるとともに、靴本体で
は、射出成形やプレス成形などと異なりスラッシュ成形
特有の金型と接触しない内面に粉砕物による凹凸が形成
されることを利用して裏布との間に空気層を形成して保
温性の向上および混合する粉砕物の硬度を低く軟らかい
ものとすることでクッション性の向上を図るようにし、
靴底部では、靴底材とは異なる硬度、すなわち靴底材よ
りも硬いものおよび軟らかいもの、あるいはその両方を
混合成形し、硬度の硬いものは接地時の引っ掛かりを増
大し、硬度の軟らかいものは設置面積の増大によるグリ
ップ力を増大するように、硬度差などを利用して防滑性
の向上と衝撃吸収性の向上も図るようにし、踵部では、
底部分が摩耗しても防滑性の確保すると同時にスクラッ
プの色に関係なく利用できるようになる。
【0011】また、この発明の請求項2記載のスラッシ
ュ成形靴は、請求項1の構成に加え、前記靴本体部を外
皮と靴本体とで構成し、この外皮を前記塩化ビニル成形
品のゲル化固形物の粉砕物を含有しない前記プラスチゾ
ルで成形する一方、前記靴本体を前記塩化ビニル成形品
のゲル化固形物の粉砕物を含有した前記プラスチゾルで
成形したことを特徴とするものである。
【0012】このスラッシュ成形靴によれば、靴本体部
を外皮と靴本体との2つの部分で構成し、外皮にはスク
ラップを混合せず、内側の靴本体にスクラップを混合す
るようにしており、靴本体に混合するスクラップの色の
制限を無くして利用範囲を拡大できるようにしている。
【0013】さらに、この発明の請求項3記載のスラッ
シュ成形靴は、請求項1または2記載の構成に加え、前
記塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物を塩化ビニ
ル樹脂および可塑剤を含んだものとするとともに、その
粒径を0.1〜5mmのチップ状に粉砕し、含有量を5〜
100PHR としたことを特徴とするものである。
【0014】このスラッシュ成形靴によれば、塩化ビニ
ル成形品のゲル化固形物の粉砕物を塩化ビニル樹脂およ
び可塑剤を含んだものとするとともに、その粒径を0.
1〜5mmのチップ状に粉砕し、含有量を5〜100PHR
とするようにしており、粉砕物がプラスチゾルと密着
し、しかもスラッシュ成形靴自体の外観などに影響を与
えること無く、保温性、防滑性等を向上するようにして
いる。
【0015】また、この発明の請求項4記載のスラッシ
ュ成形靴は、請求項1〜3のいずれかに記載の構成に加
え、前記靴底部と前記踵部との少なくとも一方のポリ塩
化ビニル樹脂を混合したプラスチゾルに前記靴本体との
硬度差が5度以上(JISK6301に基づくスプリン
グ式硬さ試験機A型)または可塑剤量10PHR 以上の塩
化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物を含有させたこ
とを特徴とするものである。
【0016】このスラッシュ成形靴によれば、靴底部や
踵部、あるいは両方を成形するプラスチゾルに靴本体と
の硬度差が5度以上または可塑剤量10PHR 以上の塩化
ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物を含有させるよう
にしており、靴底部では、一層接地時の引っ掛かりを増
大したり、設置面積の増大によるグリップ力を増大で
き、硬度差による一層の防滑性の向上や衝撃吸収性の向
上等を図るようにしている。
【0017】さらに、この発明の請求項5記載のスラッ
シュ成形靴の製造方法は、スラッシュ成形用モールドに
ポリ塩化ビニル樹脂を混合したプラスチゾルを注入して
加熱ゲル化して靴本体部、靴底部、踵部を有するスラッ
シュ成形靴を製造するに際し、前記靴本体部、靴底部、
踵部の少なくともいずれかの部分を成形する前記プラス
チゾルに、塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物を
可塑剤に浸漬した後混合してスラッシュ成形するように
したことを特徴とするものである。
【0018】このスラッシュ成形靴の製造方法によれ
ば、スラッシュ成形靴を構成する靴本体部、靴底部、踵
部の少なくともいずれかの部分を成形するプラスチゾル
に、塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物を可塑剤
に浸漬した後混合してスラッシュ成形するようにしてお
り、粉砕物を軟化させることにより靴底の防滑性を向上
することができ、また軟化させることによってプラスチ
ゾルの粘度の上昇を抑えてスラッシュ成形性を向上でき
るようにしている。
【0019】また、この発明の請求項6記載のスラッシ
ュ成形靴の製造方法は、請求項5記載の構成に加え、前
記塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物を塩化ビニ
ル樹脂および可塑剤を含んだものとするとともに、その
粒径を0.1〜5mmのチップ状に粉砕し、含有量を5〜
100PHR としたことを特徴とするものである。
【0020】このスラッシュ成形靴の製造方法によれ
ば、塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物を塩化ビ
ニル樹脂および可塑剤を含んだものとするとともに、そ
の粒径を0.1〜5mmのチップ状に粉砕し、含有量を5
〜100PHR とするようにしており、粉砕物がプラスチ
ゾルと密着し、しかもスラッシュ成形靴自体の外観など
に影響を与えること無く、保温性、防滑性等を向上した
スラッシュ成形靴を製造するようにしている。
【0021】ここで、靴本体部とは、靴の靴底部および
踵部以外の部分をいうが、スラッシュ成形過程の靴底部
や踵部に重ねて形成される部分を含めて靴本体部とい
う。
【0022】また、靴本体部は外皮と靴本体とで構成さ
れるが、スラッシュ成形過程で一体とされる場合は靴本
体と同一となり、別体とされる場合に区別される。
【0023】靴底部とは、靴を通常の使用状態で水平面
に置いたときに水平面に投影することができる部分であ
り、踵部、踏付部等の地面などへの接地部分および爪先
部や不踏部で構成されるが、必ずしもこれらの構成部分
を全て含むものでなく、踏付部などの一部分の場合もこ
こでいう靴底部である。
【0024】さらに、踵部は靴底部の一部をなす部分で
あるが、ここでは、靴底部をスラッシュ成形した後、靴
底部内側を平坦にするために注入成型される部分(ヒー
ル芯)を踵部という。
【0025】したがって、ここでのスラッシュ成形靴
は、スラッシュ成形用モールド内にプラスチゾルを上部
まで注入する一層成形法により靴本体部と靴底部とが一
体に成形されるもの、一層成形法と同様にして外皮を成
形後、さらに靴本体を一層成形して靴本体部を形成する
もの、靴底部のみを成形後、再びプラスチゾルを上部ま
で注入して2層で成形する2層成形法により靴底部と靴
底に重ねられる部分を含む靴本体部とで成るもの、さら
にこれら一層成形法や二層成形法の踵部分の凹部にプラ
スチゾルを注入成形する踵部を備えるものとなる。
【0026】そして、このスラッシュ成形靴では、塩化
ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物が靴本体部、靴底
部、踵部のいずれか1つの部、または、任意の2つの部
ないし全ての部に混合され、塩化ビニル成形品スクラッ
プの再利用を図ると同時に、スラッシュ成形靴自体の機
能向上、例えば保温性、クッション性、防滑性を向上す
る。
【0027】この塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉
砕物は、各部を成形するための通常のポリ塩化ビニル樹
脂を混合したプラスチゾルに、混合して用いられる。混
合に際しては、例えば予め可塑剤に浸漬して用いられ、
粘度の上昇を抑えるようにする。そして、粉砕物のプラ
スチゾルへの含有量は、ポリ塩化ビニル樹脂100重量
部に対して5〜100重量部(5〜100PHR )とされ
る。塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物の含有量
が多すぎると、スラッシュ成形靴としての機能を損ねた
り、製品品質の低下を招き、含有量が少なすぎると、こ
の発明の目的の一つである資源再利用などの効果が得ら
れなくなる。
【0028】塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物
としては、塩化ビニル樹脂に可塑剤等を加えてゲル化さ
せたもの(固形物)を粉砕したものであれば良く、好ま
しくはスラッシュ成形の過程で生じるプラスチゾルの排
出に伴う余分な外皮部分などを粉砕したものが用いら
れ、粉砕物の粒径は微細なものよりもある程度の大きさ
がある方が好ましく、0.1〜5mmであればよい。これ
は粉砕物を含有させることによって、スラッシュ成形特
有の金型と接触しない内面に凹凸を形成し、これによっ
て保温性、クッション性を向上したり、硬度の異なるも
のを混在させることによって、防滑性などの向上を図る
ためである。
【0029】また、塩化ビニル成形品のゲル化固形物の
粉砕物の硬度や色は特に限定するものではないが、硬度
差を利用してクション性を得たり、防滑性を得ることも
できることから、必要に応じて選択され、色も外から見
える部分には同色のものが好ましく、見えない部分であ
れば同色である必要はないが、異なる色として防滑効果
があることを明確にするようにすることもできる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、この発明のスラッシュ成形
靴およびその製造方法の一実施の形態を図面を参照しな
がら詳細に説明する。
【0031】図1は、この発明のスラッシュ成形靴およ
びその製造方法の一実施の形態にかかる製造工程の断面
図およびスラッシュ成形靴の部分断面図である。
【0032】このスラッシュ成形靴10は、一層成形法
による靴本体部11に塩化ビニル成形品のゲル化固形物
の粉砕物12を含有させたものである。
【0033】このスラッシュ成形靴10の靴本体部11
は、通常の塩化ビニル樹脂を混合したプラスチゾルに、
さらに塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物12を
混合したプラスチゾルを用いてスラッシュ成形を行うこ
とによって成形され、スラッシュ成形用モールド13
(以下、単にモールド13とする。)に塩化ビニル成形
品のゲル化固形物の粉砕物12を含むポリ塩化ビニル樹
脂を混合したプラスチゾルを上部まで注入して加熱して
半ゲル化状態の靴本体部11を形成し、残存する未ゲル
化状態の塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物12
を含むポリ塩化ビニル樹脂を混合したプラスチゾルを排
出したのち、さらに加熱してゲル化させて靴本体部11
を成形したものである。
【0034】この塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉
砕物12は、例えば可塑剤に浸漬したのち通常のスラッ
シュ成形用のプラスチゾルに混合されて用いられ、粘度
の増大が抑えられて成形に用いられる。
【0035】このような塩化ビニル成形品のゲル化固形
物の粉砕物12を靴本体部11に含有させることによっ
てモールド13に注入されてゲル化されたスラッシュ成
形された靴本体部11では、射出成形法やプレス成形法
などと同様に、外側面がモールド13の内面で規制され
るため含有されたゲル化固形物の粉砕物が表面より露出
することがなく平坦な表面になる一方、射出成形法やプ
レス成形法などと異なり、ゲル化した靴本体部11のス
キンの内側面がモールドと接触することがないことから
塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物12によって
凹凸14が形成されるようになり、単にいわゆるスクラ
ップを再利用するだけでなく、この塩化ビニル成形品の
ゲル化固形物の粉砕物12による凹凸14によって裏布
15との間に空気層16を形成し、保温性を向上すると
ともに、裏布15の履用中のずれ等を防止するものであ
る。
【0036】また、靴本体部11の靴底内側部分にも凹
凸14が形成されることによって靴底部分の凹凸が圧縮
変形し易く耐衝撃吸収性を向上することができるととも
に、裏布15を介して隙間が圧迫されることで空気層の
空気が循環し、足むれが軽減される。
【0037】さらに、靴本体部11の靴底部分に粉砕物
が含有されることから、靴底の摩耗にともなって粉砕物
が露出し、これによってグリップ力が向上する。
【0038】このようなスラッシュ成形靴10の靴本体
部11に含有される塩化ビニル成形品のゲル化固形物の
粉砕物12は、塩化ビニル樹脂に可塑剤を加えてゲル化
させたもの(成形品)を粉砕したものであれば良く、好
ましくはスラッシュ成形の過程で生じるプラスチゾルの
排出に伴う余分な外皮部分などを粉砕して用い、その粒
径は微細なものよりもある程度の大きさがある方が凹凸
14の形成に有効であり、1.0〜2.0mmとすること
が望ましい。
【0039】また、この塩化ビニル成形品のゲル化固形
物の粉砕物12の硬度はスラッシュ成形される靴本体部
11と同等あるいはそれよりも軟らかいものがよく、軟
らかいものを用いることによって靴本体12の内側に形
成される凹凸14を軟らかくでき、これによって、靴底
部分の凹凸による耐衝撃吸収性などを一層向上すること
ができる。
【0040】さらに、この塩化ビニル成形品のゲル化固
形物の粉砕物12の色は、塩化ビニル成形品のゲル化固
形物の粉砕物がスラッシュ成形靴10の靴本体部11の
外側に位置することもあり、靴本体部11と同色のもの
が望ましく、色の違うものを用いる場合には、粉砕物を
予め可塑剤に浸漬する際に靴本体部と同色に着色するよ
うにすれば良い。
【0041】また、このスラッシュ成形靴10では、本
来のプラスチゾルに同質の塩化ビニル成形品のゲル化固
形物の粉砕物を含有させたので、製品品質や物性に何等
問題がなく、材料費の削減による大幅なコストダウンを
図ることができるとともに、資源の有効利用を図ること
ができる。
【0042】次に、靴本体部11に塩化ビニル成形品の
ゲル化固形物の粉砕物12を含有させる場合に替え、図
2に示すように、靴底部や踵部に含有させてスラッシュ
成形靴20,30を構成することもできる。
【0043】スラッシュ成形靴20では、図2(a)に
示すように、靴底部21にのみ塩化ビニル成形品粉砕物
22が含有させてあり、これによって滑りにくくする防
滑性を向上するとともに、クッション性を得るようにす
る。
【0044】このスラッシュ成形靴20は、スラッシュ
成形用モールド23(以下、単にモールド23とす
る。)の靴底部21に靴底部用プラスチゾルとしてポリ
塩化ビニル樹脂を混合したプラスチゾルに塩化ビニル成
形品のゲル化固形物の粉砕物22を混合したプラスチゾ
ルを靴底部21を形成するのに必要な量だけ注入し、加
熱して半ゲル化した後、靴本体部24用のプラスチゾル
をモールド23の上部まで注入し、加熱して半ゲル化し
た後排出し、さらに加熱して靴底部21と靴本体部24
が一体に成形される二層成形法で製造される。
【0045】この靴底部21に含有される塩化ビニル成
形品のゲル化固形物の粉砕物22としては、既に説明し
た塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物12と同一
のもので良いが、より機能を向上するためには、通常の
靴底用のプラスチゾルがゲル化したときの硬度と異なる
硬度の粉砕物22を用いることが防滑性を向上する上で
好ましく、粒径も1mm以下の細かいものが良い。さらに
塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物22を1種類
の硬度、粒径のものだけとすることなく、硬度、粒径が
異なるものを2種類以上組合せることによって一層防滑
性を向上することができる。
【0046】また、いわゆるスクラップの塩化ビニル成
形品のゲル化固形物の粉砕物22だけでなく、別に防滑
素材を用意しこれを組合せて一層の防滑性の向上を図る
ようにしても良い。
【0047】防滑素材の具体例としては、綿、スフ(ス
テープルファイバー)、レーヨン、アクリル、ビニロ
ン、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタンさらにはガ
ラス繊維等の繊維であって太さが50デニール以下、長
さが3.0mm以下の比較的細くて短い繊維や、皮粉末
や、籾殻粉、くるみ殻粉等の天然植物粉末、金属系ウイ
スカー、無機系ウイスカー、鉄、アルミニウム等の金属
粉末や、アルミナ粉末、セラミック粉末やNBR等の合
成ゴム、架橋樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等の不
溶性の粉末である。なお、粉末の防滑素材は、大きさ3
0メッシュ以下、望ましくは50メッシュ以下である。
【0048】さらに、靴底部21に含有させる塩化ビニ
ル成形品のゲル化固形物の粉砕物22として、靴底部2
1の色と異なる色のものを用いることで、粉砕物22の
含有状態を視覚的に明確にでき、滑りにくいスラッシュ
成形靴20であることを簡単にわかるようにすることが
できる。
【0049】また、このような靴底部21に塩化ビニル
成形品のゲル化固形物の粉砕物22を含有させること
で、材料のコスト低減を図ることができるとともに、省
資源となり、製造上もプラスチゾルの排出工程がないた
め、従来と同様にして製造することができる。
【0050】次に、スラッシュ成形靴30では、図2
(b)に示すように、踵部31にのみ塩化ビニル成形品
のゲル化固形物の粉砕物32が含有させてあり、これに
より衝撃吸収性を向上するが、本来の使用限度を越えて
靴底部分が大きく摩耗した場合でも靴底部に含有させた
場合と同様に防滑性を確保する。
【0051】このようなスラッシュ成形靴30は、図2
(b)に示すように、スラッシュ成形靴10と同様の一
層成形法による靴本体部33をスラッシュ成形して半ゲ
ル化したのち、あるいは図2(b)と同様の二層成形法
による靴底部と靴本体部をスラッシュ成形して半ゲル化
したのち、踵部31に踵部用プラスチゾルとしてポリ塩
化ビニル樹脂を混合したプラスチゾルに塩化ビニル成形
品のゲル化固形物の粉砕物32を混合したプラスチゾル
を注入し、加熱してゲル化し、靴本体部33と一体にさ
れて製造される。
【0052】この踵部31に含有される塩化ビニル成形
品のゲル化固形物の粉砕物32としては、既に説明した
塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物12,22と
同一のもので良いが、より機能を向上するためには、通
常の踵部用のプラスチゾルがゲル化したときの硬度と同
等以下の硬度の粉砕物32を用いることが衝撃吸収性を
向上する上で好ましく、粒径は2.0mm以下のものが良
い。そして、通常の踵部用のプラスチゾルに混合する塩
化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物32を可塑剤で
浸漬したものが良く、軟化させることによって低比重に
でき衝撃性の向上と軽量化を図ることができるととも
に、接着性も向上する。
【0053】なお、塩化ビニル成形品のゲル化固形物の
粉砕物32の色は踵部31で外からは全く見えない部分
であることから、どんな色であっても良い。
【0054】また、このような踵部31に塩化ビニル成
形品のゲル化固形物の粉砕物32を含有させることで、
材料のコスト低減を図ることができるとともに、省資源
となり、製造上もプラスチゾルの排出工程がないため、
従来と同様にして製造することができる。
【0055】次に、この発明のスラッシュ成形靴および
その製造方法の他の一実施の形態について図3により説
明する。
【0056】このスラッシュ成形靴40では、スラッシ
ュ成形靴10の靴本体部11に塩化ビニル成形品のゲル
化固形物の粉砕物12を含有させる場合に替え、図3に
示すように、靴本体部41を構成する外皮41aには含
有させずに、靴本体41bにのみ含有させたものであ
り、これによって既に説明したスラッシュ成形靴10と
同様の効果を得るとともに、外皮41aを形成すること
によってスクラップである塩化ビニル成形品のゲル化固
形物の粉砕物42を含有させる場合の色の選択など自由
度を増大するものである。
【0057】このスラッシュ成形靴40は、スラッシュ
成形用モールド43(以下、単にモールド43とす
る。)の上部まで外皮用プラスチゾルとしてポリ塩化ビ
ニル樹脂を混合したプラスチゾルを注入し、加熱して半
ゲル化した外皮41aを形成した後排出し、靴本体用の
プラスチゾルとしてポリ塩化ビニル樹脂を混合したプラ
スチゾルに塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物4
2を混合したプラスチゾルをモールド43の上部まで注
入し、加熱して半ゲル化した後排出し、さらに加熱して
外皮41aと靴本体41bを一体に成形する成形法で製
造される。
【0058】この靴本体41bに含有される塩化ビニル
成形品のゲル化固形物の粉砕物42としては、既に説明
した塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物12と同
一のもので良いが、外皮41aに外側が覆われて見えな
いことから色の制限が全くなくなり、あらゆる色のスク
ラップが使用できる。
【0059】その他は既に説明したスラッシュ成形靴1
0と同一であるので、その説明は省力する。
【0060】このスラッシュ成形靴40の外皮41aと
靴本体41bを成形するプラスチゾルを同一として、靴
本体41bに用いるものにのみ塩化ビニル成形品のゲル
化固形物の粉砕物42を混合するようにしたり、異なる
組成のプラスチゾルに塩化ビニル成形品のゲル化固形物
の粉砕物42を混合するようにしても良い。
【0061】以上、説明した実施の形態では、靴本体
部、靴底部、踵部のいずれかに塩化ビニル成形品のゲル
化固形物の粉砕物を含有させる場合で説明したが、これ
に限らず、靴底部と靴本体部の両方、靴底部と踵部の両
方、靴本体部と踵部の両方、靴底部と靴本体部と踵部の
全てに含有させるようにしても良く、さらに、靴本体部
は外皮と靴本体とで構成して靴本体にのみ含有させるも
のでもよく、一層多くのスクラップである塩化ビニル成
形品のゲル化固形物の粉砕物を再利用することができる
ようになる。
【0062】
【実施例】
(実施例1)靴本体部用プラスチゾルとして、ポリ塩化
ビニル樹脂ペーストレジン:100重量部に可塑剤:8
5重量部、安定剤:2重量部、顔料:2重量部と塩化ビ
ニル成形品のゲル化固形物の粉砕物:10重量部を加え
て混合した。
【0063】この塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉
砕物は、スラッシュ成形品のスクラップを2.0mmのチ
ップ状に微粉砕したもで、これを1:1の割合(重量割
合)で可塑剤に浸漬したのち使用した。
【0064】この靴本体部用プラスチゾルをモールドの
上端まで一杯に注入して、モールドを加熱してモールド
の内面全体に所望の肉厚の半ゲル化層を付着させた後、
未ゲル化のプラスチゾルを排出し、さらに、加熱してゲ
ル化させた。
【0065】そして、冷却後にスラッシュ成形用モール
ドから取り出し、靴本体部にスクラップを含有したスラ
ッシュ成形靴を得た。
【0066】このスラッシュ成形靴には、靴本体部内側
に凹凸が形成されていることが確認された。
【0067】(実施例2)靴本体部用プラスチゾルとし
て、ポリ塩化ビニル樹脂ペーストレジン:100重量部
に可塑剤:85重量部、安定剤:2重量部、顔料:2重
量部を加えて混合した。
【0068】また、靴底部用プラスチゾルとして、コポ
リマーレジン:100重量部に可塑剤:100重量部、
安定剤:2重量部、顔料:1重量部と塩化ビニル成形品
のゲル化固形物の粉砕物:30重量部を加えて混合し
た。
【0069】この塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉
砕物は、実施例1と同一のものである。
【0070】まず、靴底部用プラスチゾルをモールドの
底部の靴底に対応する量だけ注入し、加熱してモールド
の内面に所望の肉厚の半ゲル化層を付着させた後、靴本
体部用プラスチゾルをモールドの上端まで一杯に注入し
て、モールドを加熱してモールドの内面全体に所望の肉
厚の半ゲル化層を付着させた後、未ゲル化のプラスチゾ
ルを排出し、さらに、加熱して靴底部と靴本体部を一体
にゲル化させた。
【0071】そして、冷却後にスラッシュ成形用モール
ドから取り出し、靴底部にスクラップを含有したスラッ
シュ成形靴を得た。
【0072】このスラッシュ成形靴の防滑性の向上の確
認のため、Pタイル、ビニール床材および氷上にそれぞ
れ靴を置き、荷重10kgfをかけて引張り、始動した
時の力を測定したところ、塩化ビニル成形品のゲル化固
形物の粉砕物を混合しないものに比べ僅かであるが向上
していることを確認した。
【0073】(実施例3)靴本体部用プラスチゾルとし
て、ポリ塩化ビニル樹脂ペーストレジン:100重量部
に可塑剤:85重量部、安定剤:2重量部、顔料:2重
量部を加えて混合した。
【0074】また、踵部用プラスチゾルとして、ポリ塩
化ビニル樹脂ペーストレジン:100重量部に可塑剤:
70重量部、熱硬化性可塑剤:20重量部、安定剤:1
重量部、顔料:1重量部と塩化ビニル成形品のゲル化固
形物の粉砕物:20重量部を加えて混合した。この塩化
ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物は、実施例1と同
一のものである。
【0075】まず、靴本体部用プラスチゾルをモールド
の上端まで一杯に注入して、モールドを加熱してモール
ドの内面全体に所望の肉厚の半ゲル化層を付着させた
後、未ゲル化のプラスチゾルを排出し、さらに、踵部用
プラスチゾルをモールドの底部の踵部に対応する量だけ
注入し、モールドを加熱して靴本体部と踵部を一体にゲ
ル化させた。
【0076】そして、冷却後にスラッシュ成形用モール
ドから取り出し、踵部にスクラップを含有したスラッシ
ュ成形靴を得た。
【0077】このスラッシュ成形靴は、可塑剤で軟化さ
れた塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物の混入に
より、踵部に硬度差が生じ、柔軟性のあるものであっ
た。
【0078】(実施例4)靴本体部の外皮用プラスチゾ
ルとして、ポリ塩化ビニル樹脂ペーストレジン:100
重量部に可塑剤:85重量部、安定剤:2重量部、顔
料:2重量部を加えて混合した。
【0079】また、靴本体部の靴本体用プラスチゾルと
して、実施例1と同一の塩化ビニル成形品のゲル化固形
物の粉砕物が混入したものを用意した。
【0080】まず、靴本体部の外皮用プラスチゾルをモ
ールドの上端まで一杯に注入して、モールドを加熱して
モールドの内面全体に所望の肉厚の半ゲル化層を付着さ
せた後、未ゲル化のプラスチゾルを排出し、さらに、靴
本体部の靴本体用プラスチゾルをモールドの上端まで一
杯に注入して、モールドを加熱してモールドの内面全体
に所望の肉厚の半ゲル化層を付着させた後、未ゲル化の
プラスチゾルを排出し、さらに、加熱して外皮と靴本体
を一体にゲル化させた。
【0081】そして、冷却後にスラッシュ成形用モール
ドから取り出し、靴本体部の靴本体にスクラップを含有
したスラッシュ成形靴を得た。
【0082】このスラッシュ成形靴は、外皮で覆われる
とともに、靴本体内側に凹凸が形成されていることが確
認された。
【0083】
【発明の効果】以上実施の形態とともに具体的に説明し
たように、この発明の請求項1記載のスラッシュ成形靴
によれば、スラッシュ成形靴を構成する靴本体部、靴底
部、踵部のいずれか1つの部分または、これらの2つな
いし3つの部分を成形するプラスチゾルに塩化ビニル成
形品のゲル化固形物の粉砕物を混合して成形するように
したので、スクラップの有効利用を図ることができると
ともに、靴本体では、スラッシュ成形特有の内面の凹凸
によって裏布との間に空気層を形成して保温性、衝撃吸
収性、履心地の向上を図ることができ、また、履用時の
裏布のズレもない。そして、靴底部では、硬度差などを
利用して防滑性の向上を図ることができるとともに、踵
部では、底部分が摩耗しても防滑性の確保すると同時に
スクラップの色に関係なく利用することができる。
【0084】また、この発明の請求項2記載のスラッシ
ュ成形靴によれば、靴本体部を外皮と靴本体との2つの
部分で構成し、外皮にはスクラップを混合せず、内側の
靴本体にスクラップを混合するようにしたので、靴本体
に混合するスクラップの色の制限を無くして利用範囲を
拡大することができる。
【0085】さらに、この発明の請求項3記載のスラッ
シュ成形靴によれば、塩化ビニル成形品のゲル化固形物
の粉砕物を塩化ビニル樹脂および可塑剤を含んだものと
するとともに、その粒径を0.1〜5mmのチップ状に粉
砕し、含有量を5〜100PHR とするようにしたので、
粉砕物がプラスチゾルと密着し、しかもスラッシュ成形
靴自体の外観などに影響を与えること無く、保温性、防
滑性等を向上することができる。
【0086】また、この発明の請求項4記載のスラッシ
ュ成形靴によれば、靴底部や踵部、あるいは両方を成形
するプラスチゾルに靴本体との硬度差が5度以上または
可塑剤量10PHR 以上の塩化ビニル成形品のゲル化固形
物の粉砕物を含有させるようにしたので、靴底部では、
一層接地時の引っ掛かりを増大したり、設置面積の増大
によるグリップ力を増大でき、硬度差による一層の防滑
性の向上や衝撃吸収性の向上等を図ることができる。
【0087】さらに、この発明の請求項5記載のスラッ
シュ成形靴の製造方法によれば、スラッッシュ成形靴を
構成する靴本体部、靴底部、踵部の少なくともいずれか
の部分を成形するプラスチゾルに、塩化ビニル成形品の
ゲル化固形物の粉砕物を可塑剤に浸漬した後混合してス
ラッシュ成形するようにしたので、粉砕物を軟化させる
ようにしてプラスチゾルの粘度の上昇を抑えてスラッシ
ュ成形することができる。
【0088】また、この発明の請求項6記載のスラッシ
ュ成形靴の製造方法によれば、塩化ビニル成形品のゲル
化固形物の粉砕物を塩化ビニル樹脂および可塑剤を含ん
だものとするとともに、その粒径を0.1〜5mmのチッ
プ状に粉砕し、含有量を5〜100PHR とするようにし
たので、粉砕物がプラスチゾルと密着し、しかもスラッ
シュ成形靴自体の外観などに影響を与えること無く、保
温性、防滑性等を向上したスラッシュ成形靴を製造する
ことができる。
【0089】そして、これら発明により、塩化ビニル成
形品のゲル化固形物の粉砕物を混合する分だけ材料費を
削減することができ、大幅なコストダウンを図ることが
できるとともに、同質の材料であるので物性に問題がな
く、容易に加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のスラッシュ成形靴およびその製造方
法の一実施の形態にかかる製造工程の断面図およびスラ
ッシュ成形靴の部分断面図である。
【図2】この発明のスラッシュ成形靴およびその製造方
法の他の一実施の形態にかかる製造工程の断面図であ
る。
【図3】この発明のスラッシュ成形靴およびその製造方
法のさらに他の一実施の形態にかかる製造工程の断面図
である。
【符号の説明】
10 スラッシュ成形靴 11 靴本体部 12 塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物 13 スラッシュ成形用モールド(モールド) 14 凹凸 15 裏布 16 空気層 20 スラッシュ成形靴 21 靴底部 22 塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物 23 スラッシュ成形用モールド(モールド) 24 靴本体部 30 スラッシュ成形靴 31 踵部 32 塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物 33 靴本体部 40 スラッシュ成形靴 41 靴本体部 41a 外皮 41b 靴本体 42 塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物 43 スラッシュ成形用モールド(モールド)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 靴本体部、靴底部、踵部を有するスラッ
    シュ成形靴の少なくともいずれかの部分が、ポリ塩化ビ
    ニル樹脂を混合したプラスチゾルに塩化ビニル成形品の
    ゲル化固形物の粉砕物を含有してなることを特徴とする
    スラッシュ成形靴。
  2. 【請求項2】 前記靴本体部を外皮と靴本体とで構成
    し、この外皮を前記塩化ビニル成形品のゲル化固形物の
    粉砕物を含有しない前記プラスチゾルで成形する一方、
    前記靴本体を前記塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉
    砕物を含有した前記プラスチゾルで成形したことを特徴
    とする請求項1記載のスラッシュ成形靴。
  3. 【請求項3】 前記塩化ビニル成形品のゲル化固形物の
    粉砕物を塩化ビニル樹脂および可塑剤を含んだものとす
    るとともに、その粒径を0.1〜5mmのチップ状に粉砕
    し、含有量を5〜100PHR としたことを特徴とする請
    求項1または2記載のスラッシュ成形靴。
  4. 【請求項4】 前記靴底部と前記踵部との少なくとも一
    方のポリ塩化ビニル樹脂を混合したプラスチゾルに前記
    靴本体との硬度差が5度以上(JISK6301に基づ
    くスプリング式硬さ試験機A型)または可塑剤量10PH
    R 以上の塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物を含
    有させたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載のスラッシュ成形靴。
  5. 【請求項5】 スラッシュ成形用モールドにポリ塩化ビ
    ニル樹脂を混合したプラスチゾルを注入して加熱ゲル化
    して靴本体部、靴底部、踵部を有するスラッシュ成形靴
    を製造するに際し、前記靴本体部、靴底部、踵部の少な
    くともいずれかの部分を成形する前記プラスチゾルに、
    塩化ビニル成形品のゲル化固形物の粉砕物を可塑剤に浸
    漬した後混合してスラッシュ成形するようにしたことを
    特徴とするスラッシュ成形靴の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記塩化ビニル成形品のゲル化固形物の
    粉砕物を塩化ビニル樹脂および可塑剤を含んだものとす
    るとともに、その粒径を0.1〜5mmのチップ状に粉砕
    し、含有量を5〜100PHR としたことを特徴とする請
    求項4記載のスラッシュ成形靴の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002301778A (ja) * 2001-04-03 2002-10-15 Achilles Corp 射出成形長靴のリサイクル方法

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