JPH11104718A - 可逆式圧延機の圧延方法 - Google Patents

可逆式圧延機の圧延方法

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JPH11104718A
JPH11104718A JP9264280A JP26428097A JPH11104718A JP H11104718 A JPH11104718 A JP H11104718A JP 9264280 A JP9264280 A JP 9264280A JP 26428097 A JP26428097 A JP 26428097A JP H11104718 A JPH11104718 A JP H11104718A
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pass
rolling
crown
roll
sheet
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JP9264280A
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English (en)
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Takeo Yazawa
武男 矢澤
Yasumasa Ichiyanagi
安正 一柳
Hiroyuki Furukawa
裕之 古川
Kensho Sakamoto
憲昭 坂本
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧延機のロールプロフィルを精度よく計算
し、パススケジュール計算精度を向上させること。 【解決手段】 ロールプロフィル計算パスの直前、また
はその1パス前に板クラウンを実測し、1パスまたは2
パスの圧延を行った後、再び板クラウンを実測し、これ
ら板クラウンの実測値と圧延データ実測値を用い、板ク
ラウンとロールプロフィルの関係を表すモデルに基づい
て、圧延後の板クラウンの計算値と実測値が一致するよ
うなロールプロフィルを求める。このロールプロフィル
計算値を後続のパスのパススケジュール計算に用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は板材を可逆式圧延機
で所定厚さに圧延する際、所定の板クラウンおよび板形
状(板の平坦形状、以下単に板形状と言う)を満足する
パススケジュール計算を用いた圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】板材を圧延する場合、単に目標板厚を達
成するのみでなく、目標どおりの板クラウンおよび板形
状にしなければならない。板クラウンおよび板形状を制
御するには与えられた圧延条件に基づいてロール荷重、
圧延材の変形抵抗、ロールを含む圧延機の弾性変形、お
よびロールプロフィル(ワークロールの軸方向直径分
布。以下、単にロールプロフィルと言う)を考慮してパ
ススケジュール計算をしなければならない。すなわち、
これら圧延に関するパラメータを基に板クラウンや板形
状を計算する数式モデルが必要である。
【0003】圧延中のロールの弾性変形については、ロ
ールを軸方向に数十の部分に分割して解析するいわゆる
分割モデルの考え方によって、ロール荷重、圧延材の変
形抵抗、圧延機の弾性変形、ロールベンディング力など
から計算する手法が文献(例えば、「板圧延の理論と実
際」日本鉄鋼協会編、1984、pp89〜101)に
報告されている。
【0004】一方、ロールプロフィルについてはワーク
ロールのプロフィルモデル、すなわちロール磨耗の寄与
と、ロールのヒートアップによるヒートクラウンの寄与
とを予測して板クラウンおよび板形状を予測することが
種々試みられている。
【0005】例えば、特開昭56−17161号公報に
は、圧延履歴に基づいてロールの熱膨張によるヒートク
ラウン盛り上がり幅、量と磨耗幅、量を計算し、計算に
より得た盛り上がり幅および磨耗幅と、次に圧延する到
着した板の板幅とを比較して、板に有効に作用するクラ
ウンおよび磨耗量を求め、該クラウンおよび磨耗量を等
価な板クラウンに換算し、圧延後の板形状あるいは板ク
ラウンが所要の状態になるような圧下力を算出する技術
が開示されている。
【0006】また、特開昭63−25845号公報に
は、圧延後に実測された先行材の板クラウンおよび板形
状のいずれか一方もしくは双方と、該先行材の圧延条件
を用いて計算される板クラウンおよび板形状のいずれか
一方相互の、もしくは双方の差違をロールプロフィルの
推定誤差に起因するものとし、該ロールプロフィル推定
誤差を算出、学習し、後行材の設定計算に用いる技術が
開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記特開昭56−17
161号公報に開示された技術は、圧延履歴すなわち、
過去の圧延材によるロールヒートアップ量、磨耗量の履
歴をロールプロフィルモデル式によって推定する方法を
基本としている。ところが、ヒートクラウンはロールの
冷却方法や、板材の幅変化、圧延ピッチの変動などによ
り時々刻々変化し、ロール磨耗も板材の温度、圧延荷
重、表面状態などによって変動する。従って、ロールプ
ロフィルの正確な定式化はきわめて困難である。加え
て、同公報に開示の技術はロールプロフィルを一方的に
計算するのみで、計算されたロールプロフィルが適正な
ものかを評価、修正する手段をもたないため、誤差が累
積しやすく、板クラウンおよび板形状を精度よく予測す
るのは困難である。
【0008】また、前記特開昭63−25845号公報
に開示の技術は圧延後の板クラウンと板形状の一方もし
くは双方の実測値と計算値との差違をロールプロフィル
に起因するものとして、圧延の数パスないし十数パス
(タンデム型圧延機においては複数スタンドによる圧延
パス)を溯ってロールプロフィルの予測誤差を推定する
ものであるが、各パス毎の遡行計算での計算誤差が累積
しやすいという問題がある。とくにヒートクラウンの変
化は同一圧延材の途中でも刻々変化するものであり、多
パスの圧延後に測定した板クラウン誤差からロールプロ
フィルの予測誤差を求める方法では、十分な精度は得ら
れないという問題がある。
【0009】さらに、厚板材の可逆式圧延機において、
初めの数パスで幅出し圧延をする場合には、圧延材幅が
1パスごとに大きく変化するためヒートクラウンのモデ
ル化が特に難しい。
【0010】これらの従来技術の問題を踏まえて、本発
明の課題は刻々変化するロールプロフィルを精度よく計
算し、これをパススケジュール計算に用いて板クラウン
と板形状の制御精度を向上させる手段を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者はロールプロフ
ィル計算モデルに関し、種々の実験と検討を行った結
果、下記の知見を得た。
【0012】(a) 先行材の圧延結果からロールプロフィ
ルを求めて、このロールプロフィルを後続板材のパスス
ケジュール計算に用いると、後続板材の前半のパスでは
所期の板クラウン、板形状が確保できるが、最終パス付
近では誤差が大きい。これはロールプロフィルが圧延中
にも刻々変化し、最終パス付近でのロールプロフィル計
算モデルの誤差が大きくなるためと考えられる。
【0013】(b) 後続の板材の幅が大きく変化した場合
板クラウン、板形状が乱れやすい。これはロールプロフ
ィル計算モデルの誤差が大きくなるためと考えられる。
【0014】(c) 板クラウン、板形状の制御に大きく影
響するのは最終2〜3パスである。この段階でのロール
プロフィルを特に精度よく計算する必要がある。
【0015】(d) ロールの幅方向弾性変形の分布は圧延
データ(圧延荷重、圧下位置、ロール速度、ワークロー
ルベンディング力、板材温度と材質、圧延前後の板材厚
さ、板幅など)から求められる。従って、ある圧延パス
の前後で板クラウンを実測して、圧延中のロールの弾性
変形を差し引けば、ロールのプロフィルがわかる。
【0016】以上の知見に基づき、本発明の要旨は以下
の(1) および(2) にある。 (1) 可逆式圧延機のパススケジュール計算において、ロ
ールプロフィル計算パスを第iパスとし、第iパス前の
板クラウンおよび第iパス後の板クラウンを実測し、第
iパスの圧延データを採取し、第iパス前の板クラウン
の実測値および第iパスの圧延データを用いて板クラウ
ンモデルで第iパス後の板クラウンを計算し、第iパス
後の板クラウンの計算値が第iパス後の板クラウンの実
測値に一致するよう、ロールプロフィルを計算し、得ら
れたロールプロフィルを第(i+1)パス以降のパスお
よび後続板材のパスの内、少なくとも1つのパスのパス
スケジュール計算に用いることを特徴とする可逆式圧延
機の圧延方法。
【0017】(2) 可逆式圧延機のパススケジュール計算
において、ロールプロフィル計算パスを第iパスとし、
第(i−1)パス前の板クラウンおよび第iパス後の板
クラウンを実測し、第(i−1)パスおよび第iパスの
圧延データを採取し、第(i−1)パス前の板クラウン
の実測値、第(i−1)パスの圧延データおよび第iパ
スの圧延データを用いて板クラウンモデルで第iパス後
の板クラウンを計算し、第iパス後の板クラウンの計算
値が第iパス後の板クラウンの実測値に一致するようロ
ールプロフィルを計算し、得られたロールプロフィルを
第(i+1)パス以降のパスおよび後続板材のパスの
内、少なくとも1つのパスのパススケジュール計算に用
いることを特徴とする可逆式圧延機の圧延方法。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、鉄鋼業の厚鋼板を単スタン
ドの可逆式圧延機で圧延する場合を例にして説明する。
【0019】図1は厚鋼板の圧延機の模式図である。同
図(a) は側面図、同図(b) は平面図である。板材1はス
ラブの形で、または前段の圧延機で幅出し圧延を終了し
た中間素材の形で同図左方からテーブルローラ7を経由
して圧延機2に供給される。圧延機の前面側(上流側)
には放射線透過式などの前面中央厚さ計5−1、前面エ
ッジ厚さ計5−2、後面側(下流側)には後面中央厚さ
計6−1、後面エッジ厚さ計6−2が配置されている。
【0020】前面中央厚さ計5−1は板幅の中心位置に
固定されている。前面エッジ厚さ計5−2は幅方向に移
動可能で、板材1の幅端部(エッジ)の厚さを測定す
る。前面中央厚さ計5−1と前面エッジ厚さ計5−2と
の厚さの差で板クラウンを表している。圧延機後面側に
ついても同様に後面中央厚さ計6−1、後面エッジ厚さ
計6−2で板材厚さと板クラウンを測定するようになっ
ている。設備によっては前面厚さ計5−1、5−2が設
置されていない場合もある。厚さ計5−1、5−2、お
よび厚さ計6−1、6−2を総称して、それぞれ前面板
クラウン計5、および後面板クラウン計6ともいう。
【0021】図2に示すフローチャートを用いて本発明
の実施方法を以下に説明する。板クラウン計が圧延機の
前面と後面の双方に設置されているか(これをCASE
1と言う)、片側のみに設置されているか(これをCA
SE2と言う)で処理方法が異なる。すなわち、双方に
設置されていれば、第iパス前と第iパス後に板クラウ
ンを実測でき、ロールプロフィルは第iパスの圧延デー
タのみから求めることができる。片側のみに(通常圧延
機の後面に)板クラウン計が設置されている場合は、ロ
ールプロフィル計算に必要な板クラウン実測値が第(i
−1)パス前および第iパス後でしか得られない。した
がってロールプロフィルの計算には、第(i−1)およ
び第iパスの圧延データを用いる。
【0022】CASE1:前面と後面双方に厚さ計が設
置されている場合 図2において、同図の各処理ステップ(S1、S2のよ
うに表す)を説明する。 S1:圧延機の前面側と後面側の双方に板クラウン計が
設置されているかを判断する。この場合、双方に設置さ
れているから、S4に進む。次に、圧延方向を確認す
る。すなわち、前面側から後面側に圧延される場合に
は、前面側を入側、後面側を出側と判断する。逆に後面
側から前面側に圧延される場合には、後面側を入側、前
面側を出側と判断する。今、前面側から後面側に圧延さ
れる場合を想定して本発明例を説明する。
【0023】S4:第iパス前の板クラウンを前面板ク
ラウン計5で実測する。 S5:第iパス圧延データを採取する。 S6:第iパス終了後、板クラウンを後面板クラウン計
6で実測する。
【0024】S7:S7〜S20はロールプロフィルの
計算処理である。最初にロールのプロフィルの初期値を
仮定する。初期値は任意であるが、イニシャルクラウン
値や直前に計算した値を用いてもよい。初期値を仮定す
るのは板クラウンモデルが多元方程式の形式で記述され
ている場合、繰り返し計算によってロールプロフィルを
求めるときの通常の計算法である。板クラウン計算モデ
ルは後述する。
【0025】S8:CASE1の場合、前面側、後面側
双方に板クラウン計があるから、S10に進む。 S10:第iパス計算モードをセットして、第iパス1
回分のみの計算を行う。計算モードとは、S11〜S1
6までの計算ステップを第(i−1)パスの圧延データ
を用いて計算するか、第iパスの圧延データを用いて計
算するかを選択するソフトウェア上のスイッチで、S1
7のフロー制御ステップにも使う。つまり、このソフト
ウェア上のスイッチはCASE1と後述のCASE2を
同じフローチャートで記述するための手段でもある。
【0026】S11〜S16:ロール分割モデルによる
圧延荷重分布と板クラウンの収束計算である。S16を
終了したところで収束結果として、板クラウンの計算値
が求められる。 S17:先に第iパス計算モードをセットしていたの
で、計算を終了してS18に進む。
【0027】S18:前記の板クラウンの計算値と後面
板クラウン計6による板クラウンの実測値とを比較す
る。両者が許容誤差内で一致していなければ、S19に
戻る。S7で仮に定めたロールプロフィルを修正してS
8、S10、S11〜S18の計算を繰り返し行う。
【0028】S18:板クラウンの計算値と実測値とが
許容誤差内で一致(収束)していれば、ロールプロフィ
ル計算を終了し、S20に進む。 S20:かくしてロールプロフィルが求められる。
【0029】発明者らは板クラウン計算モデル(前記S
11〜S16)として、一般的に用いられている分割モ
デルを用いた。分割モデルとは、ロールバレル部(ロー
ル幅)を微小領域に分割し数値計算により分割区間ごと
のロール変形を求める手法であり、圧延理論に基づき圧
延データ実測値から求められる。前記の文献に詳細な記
述がある。計算方法の概要は以下の通りである。
【0030】S11:幅方向の位置xでの単位区間の圧
延荷重P(x)を仮定する。分割モデルではロール幅を
40分割(片幅で20分割の左右対称)とした。下記の
各式では幅方向xの分割区間の番号をjもしくはkで表
記する。
【0031】S12:ワークロール軸心変位をVwx(
x) とすると、 Vwx( x) =Vwx( P( x) ,q( x) ,Δz,α( j,k)) (1) を計算する。ここで、 x :ロールの幅方向位置。ロールのセンタで0であ
る。
【0032】P( x) :板材とワークロール間の分割区
間の圧延荷重(全幅の合計は圧延荷 重実測値に一致す
る) q( x) :ワークロール、バックアップロール間の分割
区間での荷重で、上下方向の力の釣り合い条件と、ワー
クロールとバックアップロール接触部の変位の適合条件
から求められる。全幅の合計は圧延荷重実測値に一致す
る。 Δz :分割区間幅 α( j,k) :ロール軸心変位の影響係数で、第k分割
区間の中心に単位荷重を加えたときの曲げとせん断によ
る第j分割区間中央でのロール軸心変位である。両点支
持の弾性梁理論から計算される。 S13:ワークロールの表面変位をVws( x) とする
と、 Vws( x) =Vws( P( x) ,E,ν,Δz,ld ) (2) を計算する。ここで、 E :ワークロールのヤング率 ν :ワークロールのポアソン比 ld :材料とワークロールの接触孤長 である。
【0033】S14:板幅方向の板厚分布h(x)は、
次式で与えられる。 h( x) =h( 0) +2{Vwx( x) +Vws( x) }+RC ( x) (3) ここで、h( 0) は圧延出側の幅方向中心位置の板厚で
あり、RC ( x) はロールクラウンで無負荷時のバレル
方向中心部とエッジ部の直径の差をRC0として、二次関
数で与える。 RC ( x) =( 2RC0/BL 2)・x2 (4) ここで、 RC ( x) :幅位置xでのロールクラウン RC0 :無負荷時のロールクラウン BL :ワークロールバレル長 である。
【0034】S15:荷重分布P(x)は、(3) 式で得
られた出側板厚分布h(x)と入側クラウンを用いて計
算する。 P( x) =P( h( x) ,H0 ,CB ,kfm,WRB,B) (5) H0 :第iパス前センタ板厚(板厚計実測値、または
圧延データから計算する) CB :第iパス前板クラウン(板クラウン実測値、ま
たは圧延データから計算する) kfm :平均変形抵抗(圧延データ実測値から計算す
る) WRB :ワークロールベンディング力(圧延データ実測
値) B :板幅(圧延データ実測値) である。
【0035】荷重分布P(x)が収束するまで、上記
(1) 〜(5) 式を繰り返し計算する。
【0036】上記(3) 式で幅方向の圧延出側の板厚分布
h( x) が求められると、出側板クラ ウンChoは次の
(6) 式で与えられる。
【0037】 Cho=hco−heo (6) ここで、 hco :幅方向中心位置の出側板厚 heo :エッジ部の出側板厚 板形状に影響のある板クラウン比率変化Δγは Δγ=Cho/hco−Chi/hci (7) 板形状を表す指標となる急峻度λは、 λ=a√Δγ (8) で表される。
【0038】CASE2:後面のみに板クラウン計が設
置されている場合(通常、後面側に設置されている場合
が多い)この場合は、後面板クラウン計6で圧延前の板
クラウン測定後、2パスを経て圧延後再度後面板クラウ
ン計6で再び板クラウンを測定する。
【0039】図2のフローチャートにて計算手順を説明
する。 S1:板クラウン計が後面側のみにあるのでS2に進
む。 S2:後面板クラウン計6で板クラウンを測定し、第
(i−1)パス前板クラウン実測値とする。
【0040】S3:圧延を実行し、第(i−1)パス圧
延データを採取する。 S5:ロールを逆転し、圧延を実行して第iパス圧延デ
ータを採取する。 S6:再度、後面板クラウン計6で板クラウンを測定
し、第iパス後板クラウン実測値とする。
【0041】S7:CASE1と同様、ロールプロフィ
ル初期値を仮定する。 S8:S9に進む。 S9:まず第(i−1)パスの計算を行い、次いで、S
17からS10に戻り第iパスの計算を行う。つまり、
2パス分の計算を行う。第(i−1)パスの計算では、
第(i−1)パス前の板クラウンの実測値と第(i−
1)パス圧延データを用いて第(i−1)パス後の板ク
ラウンの計算値を求めるが、この計算値を第iパス前の
板クラウンの実測値とみなし、次の第iパスの計算に用
いる。
【0042】S11以下の計算ステップは前記CASE
1の「前面と後面双方に厚さ計が設置されている場合」
と同じであり、収束計算が終わったS20の段階ではロ
ールプロフィルの計算値が求められる。板クラウン計が
後面のみに設置されている場合に、第(i−1)パスを
ダミーパスとする場合には、CASE1と同様の計算処
理をすればよい。
【0043】以上のCASE1またはCASE2にて求
められたロールプロフィルは、同一材の残りパスのパス
スケジュール計算に用いてもよいし、次材のパススケジ
ュール計算に用いてもよい。
【0044】また、前記CASE2では第(i−1)パ
スおよび第iパスの2パスについて圧延データを採取
し、ロールプロフィルの計算をしたが、第(i−3)〜
第iパスの4パス分についてデータ採取、計算を行って
もよく、さらに多パスでもよい。2回の板クラウン実測
の間に挟まれる計算対象パス数を増やすほど、ばらつき
は減少するが、ヒートクラウン誤差が累積するので、高
々4パス程度が好ましい。
【0045】
【実施例】
(実施例1)表1に示す仕様の厚鋼板圧延機にて、本発
明によるロールプロフィル計算モデルを適用して、ロー
ルプロフィルを計算した。比較例として、同圧延機のパ
ススケジュール計算モデルに従来から組み込まれていた
ロールプロフィル計算モデル(磨耗+ヒートクラウンモ
デル)により、ロールプロフィルを計算した。
【0046】
【表1】
【0047】1ロールチャンス(ワークロール替えから
ワークロール替えまで)を圧延し、各板材毎に最終パス
の2パス前に板クラウンを測定し、本発明のロールプロ
フィル計算を行った。
【0048】図3に本発明モデルと従来モデルによるロ
ールプロフィルの推移をワークロールクラウン値で示
す。図4にこのロールチャンスで圧延した板材の板幅の
推移を示す。
【0049】図3に示すように、従来モデルによるロー
ルプロフィルは板材1本ごとに細かい変動があるが、平
均的傾向は比較的なだらかに変化していた。これに対
し、本発明によるロールプロフィルは細かい変動がある
のみならず、平均的傾向も変動が大きかった。
【0050】また、図4のAに示すところでは板材の板
幅が大きく変化しているが、図3のAで示すところで本
発明モデルと従来モデルにとよるプロフィルの差が大き
くなり、この差が後行材のプロフィル誤差にも影響して
いることがわかった。
【0051】さらに、図3のBで示すところでは断続的
に数十分の休止があったが、やはり本発明モデルと従来
モデルによるプロフィルとの差が大きかった。これらに
よって、本発明によるロールプロフィル計算が操業実態
をよく反映していることがわかった。
【0052】(実施例2)実施例1とは別のロールチャ
ンスで本発明のロールプロフィル計算モデルを適用し、
この値を用いたパススケジュール計算による圧延を行っ
た。
【0053】ロールプロフィル計算パスは最終3パス前
とした。最終4パス前に板材を後面板クラウン計で実測
し、最終4パス前、最終3パス前で圧延データを採取
し、ロールプロフィルを計算した。得られたロールプロ
フィル値を最終の2パスのパススケジュール計算に用い
た。図5に本発明を適用したロールチャンスでの板形状
を急峻度の推移として示す。
【0054】比較例として、さらに別のロールチャンス
で従来のロールプロフィル計算モデルを適用したパスス
ケジュール計算による圧延を行った。図6は従来モデル
を適用したロールチャンスでの板形状を図5と同様に示
す。
【0055】図5と図6を比較すると、本発明のロール
プロフィルを用いたパススケジュール計算によるロール
チャンスでの板形状は良好であったのに対し、従来モデ
ルによるパススケジュール計算によるロールチャンスで
は板形状が悪く、かつ大きく変動したことがわかる。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、従来のロール磨耗とヒ
ートクラウンのモデルによるロールプロフィル計算より
も精度よくロールプロフィルを計算できるので、パスス
ケジュール計算の精度が向上し、板材の板クラウン、板
形状の品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】厚鋼板圧延機の模式図であり、同図(a) は側面
図、同図(b) は平面図である。
【図2】本発明の計算手順を示すフローチャートであ
る。
【図3】本発明のモデルと従来モデルによるロールプロ
フィル計算値の推移を比較するグラフである。
【図4】1ロールチャンスの板幅の推移を表すグラフで
ある。
【図5】本発明のロールプロフィルモデルを適用して圧
延した場合の板形状の急峻度の推移を示すグラフであ
る。
【図6】従来方法によるロールプロフィルモデルを適用
して圧延した場合の板形状の急峻度の推移を示すグラフ
である。
【符号の説明】
1 板材 2 圧延機 3 ワークロール 4 バックアップロール 5 前面板クラウン計(前面の中央・エッジ厚さ
計総称) 5−1 前面中央厚さ計 5−2 前面エッジ厚さ計 6 後面板クラウン計(後面の中央・エッジ厚さ
計総称) 6−1 後面中央厚さ計 6−2 後面エッジ厚さ計 7 テーブルローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 憲昭 茨城県鹿嶋市大字光3番地 住友金属工業 株式会社鹿島製鉄所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可逆式圧延機のパススケジュール計算に
    おいて、ロールプロフィル計算パスを第iパスとし、第
    iパス前の板クラウンおよび第iパス後の板クラウンを
    実測し、第iパスの圧延データを採取し、第iパス前の
    板クラウンの実測値および第iパスの圧延データを用い
    て板クラウンモデルで第iパス後の板クラウンを計算
    し、第iパス後の板クラウンの計算値が第iパス後の板
    クラウンの実測値に一致するよう、ロールプロフィルを
    計算し、得られたロールプロフィルを第(i+1)パス
    以降のパスおよび後続板材のパスの内、少なくとも1つ
    のパスのパススケジュール計算に用いることを特徴とす
    る可逆式圧延機の圧延方法。
  2. 【請求項2】 可逆式圧延機のパススケジュール計算に
    おいて、ロールプロフィル計算パスを第iパスとし、第
    (i−1)パス前の板クラウンおよび第iパス後の板ク
    ラウンを実測し、第(i−1)パスおよび第iパスの圧
    延データを採取し、第(i−1)パス前の板クラウンの
    実測値、第(i−1)パスの圧延データおよび第iパス
    の圧延データを用いて板クラウンモデルで第iパス後の
    板クラウンを計算し、第iパス後の板クラウンの計算値
    が第iパス後の板クラウンの実測値に一致するようロー
    ルプロフィルを計算し、得られたロールプロフィルを第
    (i+1)パス以降のパスおよび後続板材のパスの内、
    少なくとも1つのパスのパススケジュール計算に用いる
    ことを特徴とする可逆式圧延機の圧延方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014000578A (ja) * 2012-06-15 2014-01-09 Jfe Steel Corp ロール形状決定装置及びロール形状決定方法
CN104741387A (zh) * 2015-02-28 2015-07-01 太原科技大学 一种基于动态规划法和粒子群算法的轧制规程优化方法
CN110270594A (zh) * 2018-03-15 2019-09-24 上海梅山钢铁股份有限公司 热轧表面质量检测系统辊道翻板装置

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