JPH11101485A - 空調装置用温湿度制御装置 - Google Patents
空調装置用温湿度制御装置Info
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- JPH11101485A JPH11101485A JP9265844A JP26584497A JPH11101485A JP H11101485 A JPH11101485 A JP H11101485A JP 9265844 A JP9265844 A JP 9265844A JP 26584497 A JP26584497 A JP 26584497A JP H11101485 A JPH11101485 A JP H11101485A
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Abstract
に且つ応答のよい温湿度制御を行い、さらに省エネを図
り、ランニングコストを低減する。 【解決手段】 空調空気の上限状態点(Ps)と下限状態点
(Pw)を結んだ目標温湿度線(L) が設定された空気線図テ
ーブル(21)に、予想線設定器(26)により、外気状態点
(A1〜A5) から目標温湿度線(L) 上の任意の状態点に至
るまでの状態変化予想線 (J1〜J5) が設定される。状態
変化予想線 (J1〜J5) は、主加熱装置(4) の加熱操作を
示す主加熱線と、断熱加湿装置(5) の加湿操作を示す断
熱加湿線と、冷却装置(6) の冷却操作を示す冷却線と、
補助加熱装置(7) の加熱操作を示す補助加熱線からな
り、各線の終点温度が各温湿度調整器(4〜7)の目標出口
温度として設定されて、各温湿度調整器(4〜7)が個別に
フィードバック制御される。また、各出口温度と目標出
口温度の差が許容誤差を超えたまま小さくならない場合
に異常検出器(28)からアラーム信号が出力される。
Description
予め設定した温湿度に調整した空調空気を供給する空調
装置の温湿度制御を行う空調装置用温湿度制御装置に関
し、特に、温湿度を一定に維持して同一条件で塗装する
ことが望まれる塗装ブースなどに空調空気を供給する場
合に用いて好適なものである。
所定の温湿度に調温・調湿する既存の空調装置1を示す
もので、一端側に外気取入口2が形成され、他端側に空
調空気送給口3が形成されている。そして、前記外気取
入口2から空調空気送給口3に向かう空気流路に、外気
を調温/調湿する温湿度調整器として、バーナなどの加
熱容量可変の主加熱装置4,充填材式気液接触装置など
の加湿容量可変の断熱加湿装置5, 冷却コイルなどの冷
却容量可変の冷却装置6, レヒータと称する加熱容量の
微調整が可能な補助加熱装置7,蒸気放出管などの等温
加湿を行う補助加湿装置8が、その順で配設されてい
る。なお,主加熱装置4と断熱加湿装置5の間には空気
中の塵埃を除去するロールフィルタFが介装され、前記
空調空気送給口3には空調空気を送り出す送風ファン9
が配設されている。また、断熱加湿装置5の出口側に配
された温度センサT2 と、空調空気送給口3に配された
温湿度センサTH2 が、制御装置40に接続されてお
り、温度センサT2 により主加熱装置4及び断熱加湿装
置5を通過した空気の温度を検出し、温湿度センサTH
2 により空調空気の温湿度を状態点を検出するように成
されている。そして、断熱加湿装置5はこれを通過した
空気の相対湿度が100%になるようにフルパワーで稼
動され、制御装置40では、主加熱装置4の容量は温度
センサT2 の検出信号により,また、冷却装置6,補助
加熱装置7及び補助加湿装置7及びの冷却/加湿/加熱
容量は温湿度センサTH2 の検出信号に基づいてフィー
ドバック制御される。
気を調温/調湿すると、主加熱装置4での加熱操作
D1 ,断熱加湿装置5での加湿操作D2 ,冷却装置6で
の冷却操作(除湿操作)D3 ,補助加熱装置7での補助
加熱装置D4 を経て、空調空気の状態点P0 に至る。こ
のとき、温度センサT2 で検出された温度は、加湿操作
終了後の温度であるから飽和蒸気線上の状態点となり、
その温度が空調空気の状態点P0 における露点t0 より
低い場合は、主加熱装置4の加熱容量を増加し、露点温
度t0 より高い場合は加熱容量を絞る。また、主加熱装
置4の加熱容量を0にしても、まだ、露点温度t0 より
高い場合は、冷却装置6により冷却(除湿)を行う。そ
して、温湿度センサTH2 で検出された絶対湿度が状態
点P0 の絶対湿度と等しくなるように冷却装置6の冷却
容量が調整され、温湿度センサ60で検出された温度が
状態点P0 の温度と等しくなるように補助加熱装置7の
加熱容量が調整され、さらに冷却装置6の冷却容量を最
低に絞っても湿度が低い場合は補助加湿装置8で調整す
る。
と、ほとんどの場合に、断熱加湿装置5をフルパワーで
稼動させると共に、主加熱装置4と冷却装置6の一方
と、補助加熱装置7を稼動させなければ、目標とする空
調空気の状態点P0 に調温/調湿することができず、加
湿した後に除湿したり、冷却した後に加熱するなどの無
駄な操作を伴うため、エネルギーの無駄が多く、ランニ
ングコストが嵩むという問題があった。
5,冷却装置6,補助加熱装置7,補助加湿装置8の容
量を、夫々の出口温度や出口湿度に基づいて個別に制御
するようにすれば、比較的無駄の少ない制御を行うこと
ができる。図5はこのような制御を行う容量設定器10
を備えた空調装置1を示し、容量設定器10は、主加熱
装置4の加熱容量をフィードバック制御する主加熱容量
制御装置11と、断熱加湿装置5の加湿容量をフィード
バック制御する加湿容量制御装置12と、冷却装置6の
冷却容量をフィードバック制御する冷却容量制御装置1
3と、補助加熱装置7の加熱容量をフィードバック制御
する補助加熱容量制御装置14と、補助加湿装置8の加
湿容量をフィードバック制御する補助加湿容量制御装置
15を備えている。
は、その入力側に主加熱装置4,断熱加湿装置5,冷却
装置6,補助加熱装置7の出口側に設けられた温度セン
サT1 〜T4 及び空調空気送給口3に配設された温湿度
センサTH2 が接続され、その出力側には主加熱装置
4,断熱加湿装置5,冷却装置6,補助加熱装置7及び
補助加湿装置8が接続されている。これによれば、各温
度センサT1 〜T4 で検出された夫々の出口温度が予め
設定した目標出口温度に一致するように夫々の容量を調
整し、また、温湿度センサTH2 で検出された湿度に基
づいて補助加湿装置8の出口湿度を微調整するようにな
されているので、所定の温湿度に調温/調湿された空調
空気が得られる。
置1の出口における温湿度を予め設定した目標の温湿度
にするために、個々の温湿度調整器4〜7の出口温度を
何度に設定すべきかは、単純に定まるものではなく、目
標の温湿度が一定であっても外気の温湿度が変化すれば
それに応じて刻々と変化してしまうものである。
外気状態点X1 が空調空気の目標状態点P0 より温度及
び絶対湿度が低い場合は、主加熱装置4で加熱した後、
断熱加湿装置5で断熱加湿する操作が行われ、このと
き、主加熱装置4の目標出口温度はt1 である。ここ
で、外気の湿度が上昇して外気状態点がX2 になった場
合、主加熱装置4の目標出口温度はt2 まで下がるが、
湿度が低下して外気状態点がX3 になった場合、主加熱
装置4の目標出口温度はt3 まで上がる。なお、例えば
状態点X4 に示すように外気の温度が上昇/低下しても
絶対湿度が変化しなければ、主加熱装置4の目標出口温
度t1 は変化しない。
状態点P0 より温度が高く、絶対湿度が低い場合は、断
熱加湿装置5で断熱加湿した後、冷却装置6で冷却する
操作が行われ、このとき、断熱加湿装置5の目標出口温
度はt5 である。ここで、外気の温度が変わらず絶対湿
度が上昇して外気状態点がX6 になった場合、断熱加湿
装置5の出口温度はt6 に上昇し、絶対湿度が低下して
外気状態点がX7 になった場合、断熱加湿装置5の出口
温度はt7 まで低下する。
り、夫々の目標出口温度が刻々と変化し、しかも、外気
の温湿度変化と目標出口温度の関係は複雑であるので、
各容量制御装置11〜15に目標出口温度を設定するの
が困難で、安定的な制御を行うことが困難であった。
湿度センサTH2 で空調空気の温湿度をモニタし、補助
加湿装置8の容量を制御して湿度調整を行うだけでな
く、各容量制御装置11〜15の目標出口温度を設定し
直すこともできるが、温度と湿度は単独で変化し得ず、
例えば断熱加湿装置5で加湿した場合は湿度が上昇する
と同時に温度が低下し、冷却装置6で冷却した場合は温
度が低下すると同時にその温度によって湿度が低下した
り低下しなかったりする。
温湿度センサTH2 で空調空気の温湿度をモニタして
も,各温湿度調整器4〜7の目標出口温度を正確に設定
することが困難で、また、各温湿度調整器4〜7の容量
を変化させた場合に空調空気の温湿度が変化したことを
温湿度センサTH2 で検出するまでのタイムラグが大き
いので,定常状態に落ちつくまで時間がかかり、安定的
な且つ応答性の良い制御を行うことができず,ひいて
は,エネルギーをロスし,ランニングコストが嵩むとい
う問題があった。
〜7が故障した場合には、空調空気の温湿度を一定に維
持できないので、一定の条件で塗装を行うことができ
ず、塗装品質が低下してしまう。そして、この場合に、
空調空気送給口3から送給される空調空気の温湿度をモ
ニタしていても、温湿度調整器4〜7のどれに異常を生
じたかを判別することができないため、復旧に時間がか
かるという問題があった。
調整した空調空気を得るため各温湿度調整器をフィード
バック制御する場合に、安定的で且つ応答性のよい温湿
度制御を行うことができ、ひいては、省エネを図り、ラ
ンニングコストを低減し、さらに、いずれかの温湿度調
整器に異常を生じた場合にいち早くこれを検知できるよ
うすることを技術的課題としている。
に、本発明は、取り入れた外気を予め設定した温湿度に
調整するために、温湿度調整器として、加熱容量可変の
主加熱装置と、加湿容量可変の断熱加湿装置と、冷却容
量可変の冷却装置と、加熱容量の微調整が可能な補助加
熱装置のうち少なくとも一以上の温湿度調整器を備え、
前記各温湿度調整器を通過した空気の温度を測定する温
度センサが夫々の温湿度調整器の出口に設けられ、前記
各温度センサで検出された出口温度と、予め設定された
各温湿度調整器の目標出口温度を比較して、各温湿度調
整器の容量を増減する容量制御装置を備えた空調装置の
温湿度制御を行う空調装置用温湿度制御装置であって、
外気の温湿度を検出する温湿度センサと、空気線図を予
め記憶した空気線図テーブルとを備え、空調空気の上限
温度及び上限湿度によって定まる上限状態点と、下限温
度及び下限湿度によって定まる下限状態点を結んだ目標
温湿度線を空気線図テーブルに設定する目標温湿度線設
定器と、温湿度計で検出された外気の温湿度に基づく外
気状態点を空気線図テーブルに設定する外気状態点設定
器と、前記外気状態点から前記目標温湿度線上の任意の
状態点に至るまで、空気線図上を等絶対湿度線に沿って
加熱方向に推移する主加熱線と、空気線図上を等エンタ
ルピ線に沿って加湿方向に推移する断熱加湿線と、空気
線図上を上限状態点の露点温度以下に設定された冷却温
度に向かって推移する冷却線と、空気線図上を等絶対湿
度線に沿って加熱方向に推移する補助加熱線のうち、空
調装置が有する温湿度調整器に応じて必要な線をこの順
で連結した状態変化予想線を設定する予想線設定器と、
当該予想線設定器で設定された状態変化予想線に基づ
き、主加熱線,断熱加湿線,冷却線,補助加熱線の終点
温度を、空調装置が有する主加熱装置,断熱加湿装置,
冷却装置,補助加熱装置の目標出口温度として前記各容
量制御装置に対して出力する目標出口温度設定器と、前
記各温度センサで検出された各温湿度調整器の出口温度
と、前記目標出口温度設定器で設定された前記各温湿度
調整器の目標出口温度の差が許容誤差より大きく、所定
時間経過しても許容誤差以下にならないときに、当該温
湿度調整器が異常である旨を知らせる異常検出器を備え
たことを特徴とする。
温度及び上限湿度によって定まる上限状態点と、下限温
度及び下限湿度によって定まる下限状態点を結んだ目標
温湿度線が設定された空気線図上に、外気の温湿度によ
って定まる外気状態点が設定される。次いで、外気状態
点から前記目標温湿度線上の任意の状態点(例えば最も
近い状態点)に至るまで、空気線図上を等絶対湿度線に
沿って加熱方向に推移する主加熱線と、空気線図上を等
エンタルピ線に沿って加湿方向に推移する断熱加湿線
と、空気線図上を上限状態点の露点温度以下に設定され
た冷却温度に向かって推移する冷却線と、空気線図上を
等絶対湿度線に沿って加熱方向に推移する補助加熱線の
うち、必要な線をこの順で連結した状態変化予想線が設
定される。そして、前記状態変化予想線に基づいて、主
加熱線,断熱加湿線,冷却線,補助加熱線の終点温度
が、主加熱装置,断熱加湿装置,冷却装置,補助加熱装
置の目標出口温度として、外気状態点に応じて設定され
る。
装置,断熱加湿装置,冷却装置,補助加熱装置を備えた
既存の空調装置の各容量制御装置に前記目標出口温度が
設定されれば、各容量制御装置では、各出口温度が夫々
の目標出口温度に一致するように各温湿度調整装置の容
量が独立にフィードバック制御される。このとき、夫々
の目標出口温度は、空調装置の出口の温湿度をモニタし
て設定するものではなく、状態変化予想線に基づき、外
気を所定の温湿度に調温/調湿するための経過温度とし
て最適な値に設定されているので、安定的に、且つ、応
答性よく制御されることとなり、ひいては、省エネが図
られ、ランニングコストも低減できる。さらに、何らか
の原因でいずれかの温湿度調整器の出口温度が目標出口
温度から大きく外れて、所定時間経過してもその差が小
さくならない場合は、異常検出器からアラーム信号が出
力され、これにより、例えば報知音を発したり,警告灯
を点灯させたりして、作業者に異常事態の発生を知らせ
ることができる。
に基づいて具体的に説明する。図1は本発明に係る空調
装置の温湿度制御装置を示す説明図、図2はその動作を
示す空気線図である。なお、図3及び図5と共通する部
分については、同一符号を付して詳細説明は省略する。
の入力側に、外気の温湿度を検出する温湿度センサTH
1 が接続され、その出力側に、空調装置1の前記主加熱
装置4,断熱加湿装置5,冷却装置6,補助加熱装置
7,補助加湿装置8の容量設定する容量設定器10が接
続され、前記温湿度センサTH1 で検出された外気の温
湿度に基づいて、加熱/加湿/冷却を行う各温湿度調整
装置4〜8の加熱容量,加湿容量,冷却容量を制御する
ようになされている。
予め記憶した空気線図テーブル21と、空調空気の温湿
度を表す目標温湿度線Lを前記空気線図テーブル21に
設定する目標温湿度線設定器22と、目標温湿度線Lに
基づいて空気線図を複数の制御エリアC1 〜C4 に仕切
る制御エリア設定器23と、温湿度計TH 1 で検出され
た外気の温湿度に基づく外気状態点A1 〜A5 を空気線
図テーブル21に設定する外気状態点設定器24と、外
気状態点A1 〜A5 が属する一の制御エリアC1 〜C4
を選定する制御エリア選定器25と、外気状態点A1 〜
A5と目標温湿度線Lに基づき外気の温湿度変化を表す
状態変化予想線J1 〜J5 を設定する予想線設定器26
と、予想線設定器26で設定された状態変化予想線J 1
〜J5 に基づき主加熱装置4,断熱加湿装置5,冷却装
置6,補助加熱装置7の目標出口温度を設定し、前記容
量設定器10に対して出力する目標出口温度設定器27
と、前記いずれかの温湿度調整器4〜7に異常を生じた
ときにアラーム信号を出力する異常検出器28を備えて
いる。
の上限温度及び上限湿度で定まる上限状態点Psと、下
限温度及び下限湿度で定まる下限状態点Pwが入力れる
と、これらを結んだ線が目標温湿度線Lとして自動的に
設定される。なお、上限状態点Ps及び下限状態点Pw
は、夫々夏場及び冬場の塗装ブース内の雰囲気に等し
く、例えば、上限状態点Psは上限温度28℃及び上限
湿度75%(相対湿度)に定められ、下限状態点Pwは
上限温度25℃及び上限湿度75%(相対湿度)に定め
られている。
線Lに基づいて、上限状態点Psとエンタルピが等しく
上限状態点Psから高温側に延びる上限エンタルピ線E
sと、上限状態点Psと絶対湿度が等しく上限状態点P
sから低温側に延びる上限絶対湿度線Hsと、下限状態
点Pwとエンタルピが等しく下限状態点Pwから高温側
に延びる下限エンタルピ線Ewと、下限状態点Pwと絶
対湿度が等しく下限状態点Pwから低温側に延びる下限
絶対湿度線Hwの各境界線を空気線図テーブル21上に
設定する。そして、これに基づき、空気線図を、下限エ
ンタルピ線Ew及び下限絶対湿度線Hwで仕切られる低
温期制御エリアC1 と、上限エンタルピ線Es,下限エ
ンタルピ線Ew及び目標温湿度線Lで仕切られる中間期
低相対湿度制御エリアC2と、上限絶対湿度線Hs,下
限絶対湿度線Hw及び目標温湿度線Lで仕切られる中間
期高相対湿度制御エリアC3 と、上限エンタルピ線Es
及び上限絶対湿度線Hsで仕切られる高温期制御エリア
C4 の4つの制御エリアC1 〜C4 に分けて、夫々を空
気線図テーブル21に設定している。
A5 から目標温湿度線L上の最も近い状態点に至るま
で、空気線図上を等絶対湿度線に沿って加熱方向に推移
する主加熱線JT と、空気線図上を等エンタルピ線に沿
って加湿方向に推移する断熱加湿線JH と、空気線図上
を上限状態点Psの露点温度以下に設定された冷却温度
Tcに向かって推移する冷却線JC と、空気線図上を等
絶対湿度線に沿って加熱方向に推移する補助加熱線Jt
のうち、必要な線をこの順で連結した状態変化予想線J
1 〜J5 を設定する。本例の場合は、外気状態点A1 〜
A5 が属する制御エリアC1 〜C4 に応じた制御手順を
予め記憶した低温期制御手順設定器S1 ,中間期低相対
湿度制御手順設定器S2 ,中間期高相対湿度制御手順設
定器S3 ,高温期制御手順設定器S4とを備え、制御エ
リアC1 〜C4 ごとに制御手順を決定するように成され
ている。
A1 は下限状態点Pwよりエンタルピが低く、且つ、絶
対湿度が低いので、加熱操作によりエンタルピを上昇さ
せると共に、断熱加湿操作により絶対湿度を高くする必
要がある。したがって、低温期制御手順設定器S1 に
は、外気状態点A1 から下限状態点Pwに至るまで、空
気線図上を等絶対湿度線に沿って下限エンタルピ線Ew
まで加熱方向に推移する主加熱線JT と、空気線図上を
等エンタルピ線に沿って下限状態点まで加湿方向に推移
する断熱加湿線JH をこの順で結んだ状態変化予想線J
1 が設定されている。
外気状態点A2 は目標温湿度線L上のいずれかの状態点
にエンタルピが等しく、相対湿度が低いだけなので、断
熱加湿操作により、等エンタルピ的に加湿する必要があ
る。したがって、中間期低相対湿度制御手順設定器S2
には、外気状態点A2 から目標温湿度線Lに至るまで、
空気線図上を等エンタルピ線に沿って加湿方向に推移す
る断熱加湿線JH が状態変化予想線J2 として設定され
ている。
外気状態点A3 は目標温湿度線L上のいずれかの状態点
に絶対湿度が等しく、温度が低いだけなので、加熱操作
を行う必要がある。このエリアC3 は、目標温湿度線L
上の状態点との温度差が僅かであるので、加熱容量の大
きな主加熱装置4で温度制御することは困難であり、し
たがって、加熱容量の微調整が可能な補助加熱装置7を
用いる。そして、中間期高相対湿度制御手順設定器S3
には、外気状態点A3 から目標温湿度線Lに至るまで、
空気線図上を等絶対湿度線に沿って加熱方向に推移する
補助加熱線Jt が状態変化予想線J3 として設定されて
いる。
A4 ,A5 は上限状態点Psよりエンタルピが高く、又
は、絶対湿度が高い。したがって、冷却操作を行う必要
があっても、加熱操作によりエンタルピを増大させる必
要はない。そして、外気状態点A4 が上限状態点Psよ
りエンタルピが高く絶対湿度が低い場合は、冷却操作に
より除湿される分を見越して予め加湿する必要がある。
また、外気状態点A5 の湿度が十分に高い場合は、冷却
操作により除湿し、過冷却した分を加熱操作により加熱
する必要がある。そこで、高温期制御エリアC4 を、冷
却装置6の冷却温度Tcにおける相対湿度100%の冷
却状態点Pcと上限状態点Psを通る加湿境界線Hc
で、当該境界線Hcより低湿度側の低湿度エリアd
1 と、高湿度側の高湿度エリアd2 に分けておき、外気
状態点A4 が低湿度エリアd1 にあるときは、断熱加湿
操作により絶対湿度を高くした後、冷却操作により除湿
冷却し、外気状態点A5 が高湿度エリアd2 にあるとき
は、冷却操作により除湿冷却した後、加熱操作により加
熱すればよい。
には、外気状態点A4 が低湿度エリアd1 にあるときの
制御手順と、外気状態点A5 が高湿度エリアd2にある
ときの制御手順が夫々設定されている。そして、外気状
態点A4 が低湿度エリアd1 にあるときは、外気状態点
から上限状態点Psに至るまで、空気線図上を等エンタ
ルピ線に沿って加湿境界線Hcまで加湿方向に推移する
断熱加湿線JH と、加湿境界線Hc上を冷却方向に向か
って上限状態点Psまで推移する冷却線JC をこの順で
結んだ状態変化予想線J 4 に沿って制御される。また、
外気状態点A5 が高湿度エリアd2 にあるときは、外気
状態点から上限状態点Psに至るまで、空気線図上を冷
却装置6の冷却温度Tcにおける相対湿度100%の冷
却状態点Pcに向かって上限絶対湿度線Hsまで推移す
る冷却線JC と、上限絶対湿度線Hsに沿って上限状態
点Psまで加熱方向に推移する補助加熱線Jt をこの順
で結んだ状態変化予想線J5 に沿って制御される。
6で状態変化予想線J1〜J5 が設定されると、これに
基づき、目標出口温度設定器27では、主加熱装置4,
断熱加湿装置5,冷却装置6,補助加熱装置7の夫々の
目標出口温度を設定する。この場合、夫々の状態変化予
想線J1 〜J5 において、主加熱線JT の終点温度が主
加熱装置4の目標出口温度,断熱加湿線JH の終点温度
が断熱加湿装置5の目標出口温度,冷却線JC の終点温
度が冷却装置6の目標出口温度,補助加熱線Jt の終点
温度が補助主加熱装置7の目標出口温度である。そし
て、このように設定された夫々の目標出口温度が、容量
設定器10の各容量制御装置11〜14に対して出力さ
れ、各容量制御装置11〜14では温度センサT1 〜T
4 で検出される出口温度が目標出口温度と一致するよう
に夫々の容量がフィードバック制御される。
に前記目標温度設定器27と各温度センサT1 〜T4 が
接続されると共に、その出力側に警報装置29が接続さ
れている。そして、前記各温度センサT1 〜T4 で検出
された各温湿度調整器4〜7の出口温度と、前記目標温
度設定器27で設定された夫々の目標出口温度の差を算
出し、この差が予め設定した許容誤差範囲より大きい場
合に、所定時間経過しても許容誤差範囲以下にならない
ときに、当該温湿度調整器4〜7に異常を生じたものと
判断して警報装置29にアラーム信号が出力されるよう
になされている。なお、警報装置29は、前記アラーム
信号が入力されたときに、異常を生じたことを作業者に
報知するために、警報音を発すると共に、警告灯を点灯
させ、さらに、異常を生じた温湿度調整器4〜7を表示
するモニタランプを点灯する。
その作用を説明する。まず、空気線図テーブル21に記
録された空気線図上に、夏場の塗装ブース雰囲気となる
気温28℃,相対湿度75%の上限状態点Psと、冬場
の塗装ブース雰囲気となる気温20℃,相対湿度75%
の下限状態点Pwを設定すると、目標温湿度線設定器2
2により、前記上限状態点Psと下限状態点Pwを結ん
だ目標温湿度線Lが設定される。
と、制御エリア設定器23で、主として冬期に制御を行
う低温期制御エリアC1 と、主として春期/秋期の湿度
の低い日に制御を行う中間期低相対湿度制御エリアとC
2 、主として春期/秋期の湿度の高い日に制御を行う中
間期高相対湿度制御エリアとC3 、主として夏期に制御
を行う高温期制御エリアC4 の4つの領域が設定され
る。各制御エリアC1 〜C4 は、上限状態点Psとエン
タルピが等しく上限状態点Psから高温側に延びる上限
エンタルピ線Esと、上限状態点Psと絶対湿度が等し
く上限状態点Psから低温側に延びる上限絶対湿度線H
sと、下限状態点Pwとエンタルピが等しく下限状態点
Pwから高温側に延びる下限エンタルピ線Ewと、下限
状態点Pwと絶対湿度が等しく下限状態点Pwから低温
側に延びる下限絶対湿度線Hwで仕切らている。また、
高温期制御エリアC4 は、冷却装置6の冷却温度Tcに
おける相対湿度100%の冷却状態点Pcと上限状態点
Psを通る加湿境界線Hcを境に、加湿境界線Hcより
低湿度側の低湿度エリアd1 と、高湿度側の高湿度エリ
アd2 に分けられている。
まず、温湿度計TH1 で外気の温湿度を検出し、この検
出結果に基づいて、外気状態点設定器24で空気線図上
に外気状態点A1 〜A5 を設定する。
リアC1 に含まれることが多く、この場合は、低温期制
御手順設定器S1 により、外気状態点A1 から下限状態
点Pwに至るまで、空気線図上を等絶対湿度線に沿って
加熱方向に推移する主加熱線JT と、空気線図上を等エ
ンタルピ線に沿って加湿方向に推移する断熱加湿線JH
をこの順で結んだ状態変化予想線J1 が設定される。そ
して、目標出口温度設定器27では、状態変化予想線J
1 の主加熱線JT の終点(主加熱線JT が下限エンタル
ピ線Ewと交わる点)B1 の温度が主加熱装置4の目標
出口温度として設定され、断熱加湿線JH の終点(下限
状態点Pw)の温度が断熱加湿装置5の目標出口温度と
して設定され、夫々の目標出口温度が主加熱装置4及び
断熱加湿装置5の容量制御装置11及び12に出力され
る。これにより、まず、主加熱容量制御装置11では、
温度センサT1 で検出された主加熱装置4の出口温度が
主加熱線JT の終点B1 の温度に一致するように加熱容
量がフィードバック制御され、次いで、加湿容量制御装
置12では、温度センサT2 で検出された断熱加湿装置
5の出口温度が断熱加湿線JH の終点(下限状態点P
w)の温度に一致するように加湿容量がフィードバック
制御され、外気状態点A1 は、状態変化予想線J1 に沿
って推移し、下限状態点Pwに達する。なお、この場合
に、冷却装置6は停止させておき、補助加熱装置7及び
補助加湿装置8は、温湿度計TH2 の検出結果に応じて
温湿度を微調整するために備え、最低加熱容量及び最低
加湿容量のアイドリング状態で運転させておく。
は、外気状態点A2 が中間期低相対湿度制御エリアC2
に含まれることが多く、この場合は、中間期低相対湿度
制御手順設定器S2 により、外気状態点A2 から目標温
湿度線Lに至るまで、空気線図上を等エンタルピ線に沿
って加湿方向に推移する断熱加湿線JH がそのまま状態
変化予想線J2 として設定される。そして、目標出口温
度設定器27では、状態変化予想線J2 の断熱加湿線J
Hの終点(目標温湿度線L上の状態点)B2 の温度が断
熱加湿装置5の目標出口温度として設定され、これが断
熱加湿装置5の容量制御装置12に出力される。これに
より、加湿容量制御装置12では、温度センサT2 で検
出された断熱加湿装置5の出口温度が断熱加湿線JH の
終点B2 の温度に一致するように加湿容量がフィードバ
ック制御され、外気状態点A2 は、状態変化予想線J2
に沿って目標温湿度線L上の状態点B2 まで推移する。
なお、この場合に、主加熱装置4及び冷却装置6は停止
させておき、補助加熱装置7及び補助加湿装置8は、温
湿度計TH2 の検出結果に応じて温湿度を微調整するた
めに備え、最低加熱容量及び最低加湿容量のアイドリン
グ状態で運転させておく。
は、外気状態点A3 が中間期高相対湿度制御エリアC3
にあることが多く、この場合は、中間期高相対湿度制御
手順設定器S2 により、外気状態点A3 から目標温湿度
線Lに至るまで、空気線図上を等絶対湿度線に沿って加
熱方向に推移する補助加熱線Jt が状態変化予想線J3
として設定される。ここで、主加熱装置4で外気状態点
A3 を推移させようとすると、主加熱装置4ではその加
熱容量が大き過ぎて微調整を行うことができないので、
この制御エリアC3 では微調整が可能な補助加熱装置7
を用いている。そして、目標出口温度設定器27では、
状態変化予想線J3 の補助加熱線Jtの終点(目標温湿
度線L上の状態点)B3 の温度が補助加熱装置7の目標
出口温度として設定され、これが補助加熱容量制御装置
14に出力される。これにより、補助加熱容量制御装置
14では、温度センサT4 で検出された補助加熱装置7
の出口温度が補助加熱線Jt の終点B3 の温度に一致す
るように加熱容量がフィードバック制御され、外気状態
点A3 は、状態変化予想線J3 に沿って目標温湿度線L
上の状態点B3 まで推移する。なお、この場合に、主加
熱装置4及び冷却装置6は停止させておき、断熱加湿装
置5は外気に含まれる塵,ゴミを除去するために最低加
湿容量のアイドリング状態で運転され、補助加湿装置8
は、温湿度計TH2 の検出結果に応じて湿度を微調整す
るために備え、最低加湿容量のアイドリング状態で運転
させておく。
A5 が高温期制御エリアC4 に含まれることが多い。そ
して、外気状態点A4 が制御エリアC4 内の低湿度エリ
アd1 に含まれている場合は、高温期制御手順設定器S
4 により、外気状態点A4 から上限状態点Psに至るま
で、空気線図上を等エンタルピ線に沿って加湿境界線H
cまで加湿方向に推移する断熱加湿線JH と、加湿境界
線Hc上を冷却方向に向かって上限状態点Psまで推移
する冷却線JC をこの順で結んだ状態変化予想線J4 が
設定される。そして、目標出口温度設定器27では、状
態変化予想線J4 の断熱加湿線JHの終点(断熱加湿線
JH が加湿境界線Hcと交わる点)B4 の温度が断熱加
湿装置5の目標出口温度として設定され、冷却線JC の
終点(上限状態点Ps)の温度が冷却装置6の目標出口
温度として設定され、夫々の目標出口温度が断熱加湿装
置5及び冷却装置6の容量制御装置12及び13に出力
される。これにより、まず、加湿容量制御装置12で
は、温度センサT2 で検出された断熱加湿装置5の出口
温度が断熱加湿線JH の終点B4 の温度に一致するよう
に加湿容量がフィードバック制御され、次いで、冷却容
量制御装置13では、温度センサT3 で検出された冷却
装置6の出口温度が冷却線Jcの終点温度(上限状態点
Psの温度)に一致するように冷却容量がフィードバッ
ク制御され、外気状態点A4 は、状態変化予想線J4 に
沿って上限状態点Psまで達する。なお、この場合に、
主加熱装置4は停止させておき、補助加熱装置7及び補
助加湿装置8は、温湿度計TH4 の検出結果に応じて温
湿度を微調整するために備え、最低加熱容量及び最低加
湿容量のアイドリング状態で運転させておく。
の高湿度エリアd2 に含まれている場合は、高温期制御
手順設定器S4 により、外気状態点A5 から上限状態点
Psに至るまで、空気線図上を冷却装置6の冷却温度T
cにおける相対湿度100%の冷却状態点Pcに向かっ
て上限絶対湿度線Hsまで推移する冷却線JC と、上限
絶対湿度線Hsに沿って上限状態点Psまで加熱方向に
推移する補助加熱線Jt をこの順で結んだ状態変化予想
線J5 が設定される。そして、目標出口温度設定器27
では、状態変化予想線J5 の冷却線JC の終点(冷却線
JC が上限絶対湿度線Hsと交わる点)B5 の温度が冷
却装置6の目標出口温度として設定され、補助加熱線J
t の終点(上限状態点Ps)の温度が補助加熱装置7の
目標出口温度として設定され、夫々の目標出口温度が冷
却装置6及び補助冷却装置7の容量制御装置13及び1
4に出力される。これにより、まず、冷却容量制御装置
13では、温度センサT3 で検出された冷却装置6の出
口温度が冷却線Jcの終点B5 の温度に一致するように
冷却容量がフィードバック制御され、次いで、補助加熱
容量制御装置14では、温度センサT4 で検出された補
助加熱装置7の出口温度が補助加熱線Jt の終点(上限
状態点Ps)の温度に一致するように加熱容量がフィー
ドバック制御され、外気状態点A5 は、状態変化予想線
J5 に沿って上限状態点Psまで推移する。なお、この
場合に、主加熱装置4は停止させておき、断熱加湿装置
5は外気に含まれる塵,ゴミを除去するために最低加湿
容量のアイドリング状態で運転され、補助加湿装置8
は、温湿度計TH2 の検出結果に応じてその加熱容量及
び加湿容量をフィードバッグ制御するために備え、最低
加湿容量のアイドリング状態で運転させておく。
4,断熱加湿装置5,冷却装置6,補助加熱装置7を夫
々の出口温度で独立にフィードバック制御しているの
で、夫々の制御量を他の制御量に関係なく簡単且つ正確
に設定することができるだけでなく、各装置4〜7の出
口温度に基づいてフィードバック制御しているのでその
応答速度も速く、目標温湿度線L上の任意の状態点に正
確に温湿度制御することができる。しかも、予め設定さ
れた状態変化予想線J1 〜J5 に従って制御されるの
で、無駄な制御操作を行うことがなく、省エネルギー,
低ランニングコストに資することとなる。
センサT1 〜T4 で検出された出口温度と、目標出口温
度27で設定される目標出口温度が異常検出器28に入
力されて、その差が、予め設定された許容誤差範囲より
大きいか否かが判断される。そして、出口温度と目標出
口温度の差が許容誤差範囲より大きく、所定時間経過し
ても許容範囲以下にならないときは、温湿度調整器4〜
7に異常を生じたものと判断して、警報装置29にアラ
ーム信号を出力する。例えば、外気状態点A1 から下限
状態点Pwまで状態変化予想線J1 に従って制御する場
合に、空調装置1の運転開始直後は、温度センサT1 で
検出される主加熱装置4の出口温度は外気状態点A1 の
温度に等しく、目標出口温度である主加熱線JT の終点
B1 の温度との差は許容誤差範囲より大きい。そして、
制御開始後、所定時間(例えば2分)経過後に、加熱装
置4の出口温度と目標出口温度の差が許容誤差範囲以下
になれば、主加熱装置4は正常であると判断できる。こ
れに対し、所定時間(例えば2分)経過しても、加熱装
置4の出口温度と目標出口温度の差が許容誤差範囲以下
にならなければ、主加熱装置4に異常を生じたものとし
て、アラーム信号を出力する。また、空調装置1の運転
中に、例えば主加熱装置4が過燃焼して出口温度が目標
出口温度より高くなったり、燃焼不良を生じて目標出口
温度より低くなった場合も同様に、出口温度と目標出口
温度の差に基づいて異常を生じたか否かを判断すること
ができる。さらに、主加熱装置4だけでなく、断熱加湿
装置5,冷却装置6,補助加熱装置7についても同様で
ある。
リアを予め複数の制御エリアC1 〜C4 のエリアに分割
して、夫々で使用する加熱用/加湿用の各装置4〜7を
予め設定する場合について説明したが、本発明はこれに
限るものではなく、制御エリアC1 〜C4 に分けること
なく、外気状態点A1 〜A5 から目標温湿度線L上の任
意の状態点に至るまでの状態変化予想線J1 〜J5 を描
くことにより、使用すべき各温湿度調整装置4〜7を選
択すると共に、各容量制御装置11〜14の出口目標温
度を設定する場合であってもよい。
〜C4 に分割した場合について説明したが、加熱/加湿
/冷却を行う各温湿度調整装置4〜8の設置台数,構成
及び容量などに応じてより細かく分割するようにしても
よい。例えば、高温期制御エリアC4 は、冷却装置6の
冷却温度Tcに基づき加湿境界線Hcを境に、さらに二
つの制御エリアd1 ,d2 に分けているが、他の制御エ
リアC1 〜C3 も高温期制御エリアC4 と同様にさらに
細分化してあってもよい。
として、主加熱装置4,断熱加湿装置5,冷却装置6,
補助加熱装置7,補助加湿装置8を備えている場合につ
いて説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、寒冷
地仕様の冷却装置6のない空調装置や、温暖/熱帯地仕
様の主加熱装置4のない空調装置に仕様することもでき
る。この場合、例えば、冷却装置6のない空調装置にお
いては、外気状態点A4 ,A5 が高温期制御エリアC4
にあるときに制御不能になるが、もともと、そのような
制御エリアC4 に外気状態点A4 ,A5 が存在し得ない
地域に設置される空調装置であるから、なんら不都合は
ない。さらにまた、上限状態点Psと下限状態点Pwは
必ずしも別々に設定される場合に限らず、同一状態点と
して設定する場合であってもよく、この場合、目標温湿
度線Lも一つの点となり、したがって、中間期低相対湿
度制御エリアC2 及び中間期高相対湿度制御エリアC3
がなくなる。
気の温湿度で決定される外気状態点と予め設定された目
標温湿度線に基づいて最適な状態変化予想線が自動的に
設定され、これに基づき、温湿度調整器として空調装置
に設置されている主加熱装置,断熱加湿装置,冷却装
置,補助加熱装置のうち、温湿度制御に使用すべき装置
を選択し、各頓死都度調整器の出口温度を、予め設定さ
れた状態変化予想線の主加熱線,断熱加湿線,冷却線,
補助加熱線の終点温度に一致させるように、各装置の加
熱/加湿/冷却容量を独立に制御しているので夫々の制
御量を他の制御量に関係なく簡単且つ正確に設定するこ
とができるだけでなく、無駄な制御操作を行わなずに済
むので応答速度も速く、エネルギーロスを最小限に抑
え、したがって、ランニングコストを低減することがで
きるという大変優れた効果を奏する。また、本発明に係
る制御装置は既存の空調装置に設置し、その空調装置に
附属している制御装置をそのまま利用し、または、多少
のソフト的な変更を加えるだけで、温湿度制御を行うこ
とができるので、簡単な設置工事だけ行えば足り、既存
の空調装置を改造する必要がないので、改造に伴う設備
費は安価で済み,その工期も極めて短時間で済むという
効果もある。さらにまた、各温湿度調整器の出口温度が
所定時間内に夫々の目標出口温度に達しない場合には、
アラーム信号が出力されるので,いずれかの温湿度調整
器に異常を生じたことが報知されるので、予備の空調装
置に切り換えるなどして即座に対処することができ、温
度・湿度が一定に維持されていない空調空気が塗装ブー
スなどに供給されることを未然に防止して、塗装品質を
維持することができるという効果もある。
説明図。
口 3・・・・空調空気送給口 4・・・・主加熱装
置 5・・・・断熱加湿装置 6・・・・冷却装置 7・・・・補助加熱装置 10・・・・容量設定
器 11・・・・主加熱容量制御装置 12・・・・加湿容
量制御装置 13・・・・冷却容量制御装置 14・・・・補助加
熱容量制御装置 20・・・・温湿度制御装置 21・・・・空気線
図テーブル 22・・・・目標温湿度線設定器 23・・・・制御エ
リア設定器 24・・・・外気状態点設定器 25・・・・制御エ
リア選定器 26・・・・予想線設定器 27・・・・目標出
口温度設定器 28・・・・異常検出器 S1 ・・・低温期制御手順設定器 S2 ・・・中間期低相対湿度制御手順設定器 S3 ・・・中間期高相対湿度制御手順設定器 S4 ・・・高温期制御手順設定器 TH1 ,TH2 ・・温湿度センサ T1 〜T4 ・・温度
センサ Ps・・・上限状態点 Pw・・・下限状態
点 L・・・・目標温湿度線 Es・・・上限エン
タルピ線 Hs・・・上限絶対湿度線 Ew・・・下限エン
タルピ線 Hw・・・下限絶対湿度線 Hc・・・加湿境界
線 C1 ・・・低温期制御エリア C2 ・・・中間期低相対湿度制御エリア C3 ・・・中間期高相対湿度制御エリア C4 ・・・高温期制御エリア d1 ・・・低湿度エリア d2 ・・・高湿度エ
リア A1 〜A5 ・・・外気状態点 J1 〜J5 ・・・・
状態変化予想線 JT ・・・主加熱線 JH ・・・断熱加湿
線 JC ・・・冷却線 Jt ・・・補助加熱
線 Tc・・・冷却温度 Pc・・・冷却状態
点
Claims (2)
- 【請求項1】 取り入れた外気を予め設定した温湿度に
調整するために、温湿度調整器として、加熱容量可変の
主加熱装置(4)と、加湿容量可変の断熱加湿装置
(5)と、冷却容量可変の冷却装置(6)と、加熱容量
の微調整が可能な補助加熱装置(7)のうち少なくとも
一以上の温湿度調整器を備え、 前記各温湿度調整器(4〜7)を通過した空気の温度を
測定する温度センサ(T1〜T4)が夫々の温湿度調整器
(4〜7)の出口に設けられ、 前記各温度センサ(T1〜T4)で検出された出口温度と、
予め設定された各温湿度調整器(4〜7)の目標出口温
度を比較して、各温湿度調整器(4〜7)の容量を増減
する容量制御装置(11〜14)を備えた空調装置(1)の
温湿度制御を行う空調装置用温湿度制御装置であって、 外気の温湿度を検出する温湿度センサ(TH1)と、空気線
図を予め記憶した空気線図テーブル(21)とを備え、 空調空気の上限温度及び上限湿度によって定まる上限状
態点(Ps) と、下限温度及び下限湿度によって定まる下
限状態点 (Pw) を結んだ目標温湿度線(L)を空気線図
テーブル(21)に設定する目標温湿度線設定器(22)
と、 前記温湿度センサ(TH1)で検出された外気の温湿度に基
づく外気状態点(A1〜A5) を空気線図テーブル (21) に
設定する外気状態点設定器 (24) と、 前記外気状態点(A1〜A5) から前記目標温湿度線(L)
上の任意の状態点に至るまで、空気線図上を等絶対湿度
線に沿って加熱方向に推移する主加熱線 (J T )と、空
気線図上を等エンタルピ線に沿って加湿方向に推移する
断熱加湿線 (JH )と、空気線図上を上限状態点(Ps)
の露点温度以下に設定された冷却温度(Tc) に向かって
推移する冷却線(JC )と、空気線図上を等絶対湿度線
に沿って加熱方向に推移する補助加熱線 (Jt )のう
ち、空調装置(1)が有する温湿度調整器(4〜7)に
応じて必要な線をこの順で連結した状態変化予想線(J1
〜J5)を設定する予想線設定器(26)と、 当該予想線設定器(26)で設定された状態変化予想線
(J1〜J5)に基づき、主加熱線 (JT ),断熱加湿線
(JH ),冷却線(JC ),補助加熱線 (Jt )の終点
温度を、空調装置(1)が有する主加熱装置(4),断
熱加湿装置(5),冷却装置(6),補助加熱装置
(7)の目標出口温度として前記各容量制御装置(11〜
14)に対して出力する目標出口温度設定器(27)と、 前記各温度センサ(T1〜T4)で検出された各温湿度調整
器の出口温度と、前記目標出口温度設定器(27)で設定
された前記各温湿度調整器(4〜7)の目標出口温度の
差が許容誤差より大きく、所定時間経過しても許容誤差
以下にならないときに、当該温湿度調整器(4〜7)が
異常である旨を知らせる異常検出器(28)を備えたこと
を特徴とする空調装置用温湿度制御装置。 - 【請求項2】 前記目標温湿度線設定器(22)で設定さ
れた目標温湿度線(L)に基づき、空気線図上に、上限
状態点(Ps) とエンタルピが等しく上限状態点(Ps) か
ら高温側に延びる上限エンタルピ線 (Es) と、上限状態
点(Ps) と絶対湿度が等しく上限状態点(Ps) から低温
側に延びる上限絶対湿度線(Hs) と、下限状態点(Pw)
とエンタルピが等しく下限状態点(Pw) から高温側に延
びる下限エンタルピ線 (Ew) と、下限状態点(Pw) と絶
対湿度が等しく下限状態点(Pw) から低温側に延びる下
限絶対湿度線(Hw) とを設定して、空気線図を、下限エ
ンタルピ線 (Ew) 及び下限絶対湿度線(Hw) で仕切られ
る低温期制御エリア (C1) と、上限エンタルピ線 (Es)
,下限エンタルピ線 (Ew) 及び目標温湿度線(L)で
仕切られる中間期低相対湿度制御エリア (C2) と、上限
絶対湿度線(Hs) ,下限絶対湿度線(Hw) 及び目標温湿
度線(L)で仕切られる中間期高相対湿度制御エリア
(C3) と、上限エンタルピ線 (Es) 及び上限絶対湿度線
(Hs) で仕切られる高温期制御エリア (C4) の少なくと
も4つの領域に分けて各領域を空気線図テーブル(21)
に設定する制御エリア設定器(23)と、 前記外気状態点設定器(24)で設定された外気状態点
(A1〜A5) が属する一の制御エリア(C1〜C4) を選定す
る制御エリア選定器(25)とを備えると共に、 前記予想線設定器(26)は、外気状態点(A1〜A5) が属
する制御エリア(C1〜C4) に応じて使用する温湿度調整
器及びその手順を予め記憶した低温期制御手順設定器
(S1) ,中間期低相対湿度制御手順設定器(S2) ,中間
期高相対湿度制御手順設定器(S3) ,高温期制御手順設
定器(S4) とを備え、 前記低温期制御手順設定器(S1) には、使用する温湿度
調整器として主加熱装置(4)と断熱加湿装置(5)が
設定されると共に、制御手順として外気状態点(A1) か
ら下限状態点 (Pw) に至るまで、空気線図上を等絶対湿
度線に沿って加熱方向に推移する主加熱線 (JT )と、
空気線図上を等エンタルピ線に沿って加湿方向に推移す
る断熱加湿線 (JH )をこの順で結んだ状態変化予想線
(J1)が設定され、 前記中間期低相対湿度制御手順設定器(S2) には、使用
する温湿度調整器として断熱加湿装置(5)が設定され
ると共に、制御手順として外気状態点(A2)から目標温
湿度線(L)に至るまで、空気線図上を等エンタルピ線
に沿って加湿方向に推移する断熱加湿線 (JH )が状態
変化予想線(J2)として設定され、 前記中間期高相対湿度制御手順設定器(S3) には、使用
する温湿度調整器として補助加熱装置(7)が設定され
ると共に、制御手順として外気状態点(A3)から目標温
湿度線(L)に至るまで、空気線図上を等絶対湿度線に
沿って加熱方向に推移する補助加熱線 (Jt )が状態変
化予想線(J3)として設定され、 前記高温期制御手順設定器(S4) には、使用する温湿度
調整器として断熱加湿装置(5),冷却装置(6),補
助加熱装置(7)が設定されると共に、制御手順として
外気状態点(A4, A5) から上限状態点(Ps) に至るま
で、前記断熱加湿線 (JH )と,空気線図上を上限状態
点(Ps) の露点温度以下に設定された冷却温度 (Tc) に
向かって推移する冷却線(JC )と、空気線図上を等絶
対湿度線に沿って加熱方向に推移する補助加熱線
(Jt )のうち、必要な線をこの順で連結した状態変化
予想線(J4, J5) が設定されるようになされた請求項1
記載の空調装置用温湿度制御装置。
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---|---|---|---|
JP26584497A JP3474739B2 (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | 空調装置用温湿度制御装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26584497A JP3474739B2 (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | 空調装置用温湿度制御装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11101485A true JPH11101485A (ja) | 1999-04-13 |
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JP26584497A Expired - Fee Related JP3474739B2 (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | 空調装置用温湿度制御装置 |
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