JPH11101239A - 固体潤滑転がり軸受 - Google Patents
固体潤滑転がり軸受Info
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- JPH11101239A JPH11101239A JP26640297A JP26640297A JPH11101239A JP H11101239 A JPH11101239 A JP H11101239A JP 26640297 A JP26640297 A JP 26640297A JP 26640297 A JP26640297 A JP 26640297A JP H11101239 A JPH11101239 A JP H11101239A
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- Japan
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 低速用の固体潤滑転がり軸受において、良好
なトルク特性と、長寿命化を実現する。 【解決手段】 PTFEを主成分とする樹脂材からなる
保持器1に、多角形状のポケット面1aを設け、ボール2
をポケット面1aに二点で接触させる。これにより、軸受
の運転時には、ポケット面1aとボール2の表面との間の
接触面圧が高まるので、ボール2との滑り摩擦で生じる
保持器1からのPTFE潤滑粉の供給量が増大する。
なトルク特性と、長寿命化を実現する。 【解決手段】 PTFEを主成分とする樹脂材からなる
保持器1に、多角形状のポケット面1aを設け、ボール2
をポケット面1aに二点で接触させる。これにより、軸受
の運転時には、ポケット面1aとボール2の表面との間の
接触面圧が高まるので、ボール2との滑り摩擦で生じる
保持器1からのPTFE潤滑粉の供給量が増大する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、宇宙空間中や真空
中等の特殊環境下で運転される固体潤滑転がり軸受、特
に保持器をPTFE系樹脂材で形成した低速回転用の固
体潤滑転がり軸受に関する。
中等の特殊環境下で運転される固体潤滑転がり軸受、特
に保持器をPTFE系樹脂材で形成した低速回転用の固
体潤滑転がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】転がり軸受を真空中で運転する場合、グ
リース等の蒸気圧の高い流体潤滑剤は雰囲気中に蒸発し
て使用に耐えないため、固体潤滑剤を使用する場合が多
い。現在、固体潤滑剤としては、二硫化モリブデン等の
層状物質系、金・銀・鉛等の軟質金属系、PTFE(ポ
リテトラフルオロエチレン)・ポリイミド等の高分子系
のものが使用されている。これら固体潤滑剤は、通常
は、内・外輪の軌道面やボールの表面、あるいは保持器
の接触面(ポケット面、保持器案内面等)に被膜処理さ
れるが、その他に保持器そのものをPTFE等の高分子
材で形成する場合もある。例えば、宇宙機器の駆動機構
部用の軸受では、転動体の表面に二硫化モリブデン(Mo
S2)をスパッタリングで被膜処理すると共に、保持器を
PTFE系の樹脂材料で形成する場合がある。
リース等の蒸気圧の高い流体潤滑剤は雰囲気中に蒸発し
て使用に耐えないため、固体潤滑剤を使用する場合が多
い。現在、固体潤滑剤としては、二硫化モリブデン等の
層状物質系、金・銀・鉛等の軟質金属系、PTFE(ポ
リテトラフルオロエチレン)・ポリイミド等の高分子系
のものが使用されている。これら固体潤滑剤は、通常
は、内・外輪の軌道面やボールの表面、あるいは保持器
の接触面(ポケット面、保持器案内面等)に被膜処理さ
れるが、その他に保持器そのものをPTFE等の高分子
材で形成する場合もある。例えば、宇宙機器の駆動機構
部用の軸受では、転動体の表面に二硫化モリブデン(Mo
S2)をスパッタリングで被膜処理すると共に、保持器を
PTFE系の樹脂材料で形成する場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の宇宙機器用転が
り軸受の運転中は、初期の段階でMoS2潤滑被膜が摩耗
し、その後、PTFE潤滑粉の転着被膜による潤滑段階
へと移行する。すなわち、保持器の摩耗によって生成さ
れるPTFE潤滑粉が内・外輪の軌道面やボールの表面
に転着して被膜を形成し、この転着被膜によって潤滑が
なされるのである。PTFE潤滑粉は保持器から継続的
に供給されるので、潤滑剤の枯渇が生じにくく、良好な
潤滑性が長期にわたって維持されるという特徴がある。
り軸受の運転中は、初期の段階でMoS2潤滑被膜が摩耗
し、その後、PTFE潤滑粉の転着被膜による潤滑段階
へと移行する。すなわち、保持器の摩耗によって生成さ
れるPTFE潤滑粉が内・外輪の軌道面やボールの表面
に転着して被膜を形成し、この転着被膜によって潤滑が
なされるのである。PTFE潤滑粉は保持器から継続的
に供給されるので、潤滑剤の枯渇が生じにくく、良好な
潤滑性が長期にわたって維持されるという特徴がある。
【0004】しかし、この軸受を低速回転、例えば1回
転に数十分程度を要するような超低速回転で運転する
と、保持器の摩耗量が少ないために、PTFE潤滑被膜
への転移が起こりにくくなる。そのため、トルク上昇や
トルク変動を招いたり、軸受寿命の低下を招くおそれが
ある。同様の問題は、上記超低速回転だけでなく、数十
rpm程度の低速回転で運転した場合にも起こり得る。
転に数十分程度を要するような超低速回転で運転する
と、保持器の摩耗量が少ないために、PTFE潤滑被膜
への転移が起こりにくくなる。そのため、トルク上昇や
トルク変動を招いたり、軸受寿命の低下を招くおそれが
ある。同様の問題は、上記超低速回転だけでなく、数十
rpm程度の低速回転で運転した場合にも起こり得る。
【0005】そこで、本発明は、保持器をPTFE系樹
脂で形成した低速用の固体潤滑転がり軸受において、良
好なトルク特性と、長寿命化を実現することを目的とす
る。
脂で形成した低速用の固体潤滑転がり軸受において、良
好なトルク特性と、長寿命化を実現することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明では、保持器をPTFEを主成分とする樹脂材で
形成し、かつ保持器のポケット面と転動体との間の接触
面圧を増大させる接触面圧増大手段を設けることとした
(請求項1)。
本発明では、保持器をPTFEを主成分とする樹脂材で
形成し、かつ保持器のポケット面と転動体との間の接触
面圧を増大させる接触面圧増大手段を設けることとした
(請求項1)。
【0007】接触面圧増大手段としては、保持器ポケッ
ト面を、軸方向に離間し、かつ軸線から等距離にある二
点で転動体と接触する形状に形成したものが考えられる
(請求項2)。これは、保持器のポケット面を多角形状
に形成することによって実現することができる(請求項
3)。
ト面を、軸方向に離間し、かつ軸線から等距離にある二
点で転動体と接触する形状に形成したものが考えられる
(請求項2)。これは、保持器のポケット面を多角形状
に形成することによって実現することができる(請求項
3)。
【0008】その他、接触面圧増大手段としては、転動
体と接触する保持器ポケット面に、軸方向と直交する面
に対して軸方向の何れか一方に傾斜するテーパ部を設け
ることが考えられる(請求項4)。
体と接触する保持器ポケット面に、軸方向と直交する面
に対して軸方向の何れか一方に傾斜するテーパ部を設け
ることが考えられる(請求項4)。
【0009】また、保持器をPTFEを主成分とする樹
脂材で形成し、かつ保持器と転動体との接触頻度を高め
る接触頻度増大手段を設けてもよい(請求項5)。
脂材で形成し、かつ保持器と転動体との接触頻度を高め
る接触頻度増大手段を設けてもよい(請求項5)。
【0010】この接触頻度増大手段としては、保持器と
転動体との間の最小ポケット隙間S min を、Smin =
(転動体の直径×0.012)mmに設定したり(請求項
6)、あるいは、保持器と軌道輪の案内面との間の最小
案内隙間Tmin を、Tmin =(軌道輪の案内面直径×
0.005)mmに設定することが考えられる(請求項
7)。
転動体との間の最小ポケット隙間S min を、Smin =
(転動体の直径×0.012)mmに設定したり(請求項
6)、あるいは、保持器と軌道輪の案内面との間の最小
案内隙間Tmin を、Tmin =(軌道輪の案内面直径×
0.005)mmに設定することが考えられる(請求項
7)。
【0011】なお、以上の固体潤滑転がり軸受におい
て、転動体の表面には、二硫化モリブデンの固体潤滑被
膜を形成するのが望ましい(請求項8)。
て、転動体の表面には、二硫化モリブデンの固体潤滑被
膜を形成するのが望ましい(請求項8)。
【0012】また、この固体潤滑転がり軸受は、宇宙空
間または真空中で使用される(請求項9)。
間または真空中で使用される(請求項9)。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1乃
至図4に基いて説明する。
至図4に基いて説明する。
【0014】本発明にかかる保持器(1)は、従来品と
同様に、自己潤滑性を有するPTFE(ポリテトラフル
オロエチレン)系の樹脂材、すなわちPTFEを主成分
とする樹脂材で一体成形されたもので、その円周方向の
等配位置には、転動体となるボール(2)を収容するた
めのポケット(3)が形成されている。ポケット(3)
を区画するポケット面(1a)は、軸受一般で採用される
任意の形状とすることができ、図1、図3および図4で
は、半径方向にストレートなポケット面(1a)を例示し
ている。
同様に、自己潤滑性を有するPTFE(ポリテトラフル
オロエチレン)系の樹脂材、すなわちPTFEを主成分
とする樹脂材で一体成形されたもので、その円周方向の
等配位置には、転動体となるボール(2)を収容するた
めのポケット(3)が形成されている。ポケット(3)
を区画するポケット面(1a)は、軸受一般で採用される
任意の形状とすることができ、図1、図3および図4で
は、半径方向にストレートなポケット面(1a)を例示し
ている。
【0015】図1に示すように、保持器(1)には、そ
のポケット面(1a)とボール(2)の表面との接触面積
を小さくして両者間の接触面圧を高める接触面圧増大手
段(4)が設けられる。この接触面圧増大手段(4)
は、例えば、保持器(1)のポケット面(1a)を平面視
で多角形(図面では八角形)に形成することによって構
成される。このような形状であれば、ポケット面(1a)
のボール(2)との接触部分が直線状になり、軸受の運
転時にはボール(2)が当該ポケット面(1a)に二点接
触するため、接触部分の面圧が高まる。これにより、ボ
ール(2)との滑り摩擦で生じる保持器(1)からのP
TFE潤滑粉の供給量が増大するので、低速回転時にお
いても迅速にかつ良好な転着被膜を形成することができ
る。
のポケット面(1a)とボール(2)の表面との接触面積
を小さくして両者間の接触面圧を高める接触面圧増大手
段(4)が設けられる。この接触面圧増大手段(4)
は、例えば、保持器(1)のポケット面(1a)を平面視
で多角形(図面では八角形)に形成することによって構
成される。このような形状であれば、ポケット面(1a)
のボール(2)との接触部分が直線状になり、軸受の運
転時にはボール(2)が当該ポケット面(1a)に二点接
触するため、接触部分の面圧が高まる。これにより、ボ
ール(2)との滑り摩擦で生じる保持器(1)からのP
TFE潤滑粉の供給量が増大するので、低速回転時にお
いても迅速にかつ良好な転着被膜を形成することができ
る。
【0016】なお、軸受運転中の保持器(1)の回転を
安定させるため、ポケット面(1a)とボール(2)と
は、軸方向に離間し、かつ軸線(O −O )から等距離に
ある二点で接触させるのが望ましい。また、この条件が
満たされる限りポケット面(1a)を他の形状に形成する
ことも可能である。
安定させるため、ポケット面(1a)とボール(2)と
は、軸方向に離間し、かつ軸線(O −O )から等距離に
ある二点で接触させるのが望ましい。また、この条件が
満たされる限りポケット面(1a)を他の形状に形成する
ことも可能である。
【0017】図2は、上記接触面圧増大手段(4)の他
の実施形態を示すもので、ポケット面(1a)のうち、軸
受運転中にボール(2)と接触する部分(円周方向の対
向部分)に、軸方向と直交する面に対して軸方向に傾斜
したテーパ部(1a1)を形成したものである。テーパ部
(1a1)の傾斜角θは、1〜2°程度とし(図面では誇
張して描いている)、また、その傾斜方向は、図示のよ
うに保持器を内輪案内する軸受では、テーパ部(1a1)
が外径側を向く方向とする(保持器を外輪案内する場合
は、その逆に内径側を向く方向とする)。以上の構成に
よっても、軸受の運転時には、ボール(2)と接触する
テーパ部(1a1)の内径端部での接触面圧が高まるの
で、図1の構成と同様に保持器(1)からのPTFE潤
滑粉の供給量を増大させることができる。
の実施形態を示すもので、ポケット面(1a)のうち、軸
受運転中にボール(2)と接触する部分(円周方向の対
向部分)に、軸方向と直交する面に対して軸方向に傾斜
したテーパ部(1a1)を形成したものである。テーパ部
(1a1)の傾斜角θは、1〜2°程度とし(図面では誇
張して描いている)、また、その傾斜方向は、図示のよ
うに保持器を内輪案内する軸受では、テーパ部(1a1)
が外径側を向く方向とする(保持器を外輪案内する場合
は、その逆に内径側を向く方向とする)。以上の構成に
よっても、軸受の運転時には、ボール(2)と接触する
テーパ部(1a1)の内径端部での接触面圧が高まるの
で、図1の構成と同様に保持器(1)からのPTFE潤
滑粉の供給量を増大させることができる。
【0018】かかる効果は、軸受に、保持器(1)とボ
ール(2)との接触頻度を高める接触頻度増大手段を設
けることによっても達成することができる。すなわち、
図3に示すように、ポケット面(1a)とボール(2)と
の間のポケット隙間Sの許容最小値Smin (以下、最小
ポケット隙間という)を、 Smin =(ボール直径×0.012)mm ・・・・ に設定する。なお、ポケット隙間(S)の公差は、この
種の軸受の標準水準に設定する。
ール(2)との接触頻度を高める接触頻度増大手段を設
けることによっても達成することができる。すなわち、
図3に示すように、ポケット面(1a)とボール(2)と
の間のポケット隙間Sの許容最小値Smin (以下、最小
ポケット隙間という)を、 Smin =(ボール直径×0.012)mm ・・・・ に設定する。なお、ポケット隙間(S)の公差は、この
種の軸受の標準水準に設定する。
【0019】このように設計されたポケット隙間(S)
は、従来品の一般的なポケット隙間(ボール径に応じて
0.12〜0.40mmに設定される)に比べてかなり小
さくなるので、ポケット(3)内でのボール(2)の移
動範囲が規制され、ボール(2)が保持器(1)に接触
し易くなって、保持器(1)からのPTFE潤滑粉の供
給量が増大する。
は、従来品の一般的なポケット隙間(ボール径に応じて
0.12〜0.40mmに設定される)に比べてかなり小
さくなるので、ポケット(3)内でのボール(2)の移
動範囲が規制され、ボール(2)が保持器(1)に接触
し易くなって、保持器(1)からのPTFE潤滑粉の供
給量が増大する。
【0020】上記式は、図3に示す円形ポケット
(3)を有する軸受のみならず、図1に示す多角形型の
ポケットを有する軸受にも同様に適用することができ
る。この場合のポケット隙間(S)とは、ボール(2)
がポケット面(1a)に二点接触した時のポケット面(1
a)とボール(2)表面との間の隙間の最小部分をい
い、このポケット隙間(S)の許容最小値(Smin )を
式に適合させることによって、上記と同様の作用効果
が奏される。
(3)を有する軸受のみならず、図1に示す多角形型の
ポケットを有する軸受にも同様に適用することができ
る。この場合のポケット隙間(S)とは、ボール(2)
がポケット面(1a)に二点接触した時のポケット面(1
a)とボール(2)表面との間の隙間の最小部分をい
い、このポケット隙間(S)の許容最小値(Smin )を
式に適合させることによって、上記と同様の作用効果
が奏される。
【0021】また、図2に示すように、ポケット面(1
a)にテーパ部(1a1)を設けた軸受にも式を適用す
ることができる。この場合のポケット隙間(S)は、ボ
ール(2)が内輪軌道面(6a)の中立位置に接触した状
態で、かつ保持器(1)を半径方向に偏移させて、保持
器(1)と軌道輪の案内面(内輪案内型の軸受では内輪
の外径面6b、外輪案内型の軸受では外輪の内径面)との
間の隙間Cが最大となった時の(この時の隙間Cは後述
する案内隙間Tに一致する)、当該ポケット面(1a)と
ボール(2)表面との間の最小距離、で定義され(但
し、接触角は0とする)、このポケット隙間(S)の許
容最小値(Smin )を式に適合させることによって、
上記と同様の作用効果が奏される。
a)にテーパ部(1a1)を設けた軸受にも式を適用す
ることができる。この場合のポケット隙間(S)は、ボ
ール(2)が内輪軌道面(6a)の中立位置に接触した状
態で、かつ保持器(1)を半径方向に偏移させて、保持
器(1)と軌道輪の案内面(内輪案内型の軸受では内輪
の外径面6b、外輪案内型の軸受では外輪の内径面)との
間の隙間Cが最大となった時の(この時の隙間Cは後述
する案内隙間Tに一致する)、当該ポケット面(1a)と
ボール(2)表面との間の最小距離、で定義され(但
し、接触角は0とする)、このポケット隙間(S)の許
容最小値(Smin )を式に適合させることによって、
上記と同様の作用効果が奏される。
【0022】上記接触頻度増大手段としては、図4に示
すように、案内隙間(T:軌道輪の案内面6 b直径と保
持器1の案内面直径との差)の許容最小値Tmin (以
下、最小案内隙間という)を、 Tmin =(軌道輪の案内面直径×0.005)mm ・・・・ に設定してもよい(なお、公差は0〜0.12mmとす
る)。
すように、案内隙間(T:軌道輪の案内面6 b直径と保
持器1の案内面直径との差)の許容最小値Tmin (以
下、最小案内隙間という)を、 Tmin =(軌道輪の案内面直径×0.005)mm ・・・・ に設定してもよい(なお、公差は0〜0.12mmとす
る)。
【0023】このように設計された案内隙間Tは、従来
品の案内隙間(内輪外径に応じて0.3〜1.5mmに設
定される)に比べて小さくなるので、保持器(1)が軌
道輪の案内面(6b)と接触しやすくなり、保持器(1)
により多くの回転駆動力が与えられる。従って、保持器
(1)とボール(2)がより接触しやすくなり、保持器
(1)からのPTFE潤滑粉の供給量を増大させること
ができる。
品の案内隙間(内輪外径に応じて0.3〜1.5mmに設
定される)に比べて小さくなるので、保持器(1)が軌
道輪の案内面(6b)と接触しやすくなり、保持器(1)
により多くの回転駆動力が与えられる。従って、保持器
(1)とボール(2)がより接触しやすくなり、保持器
(1)からのPTFE潤滑粉の供給量を増大させること
ができる。
【0024】上記式は、多角形型のポケット(3)を
有する保持器(図1参照)や、ポケット面(1a)にテー
パ部(1a1)を設けた保持器(図2参照)の何れにも適
用することができ、また、各軸受に式および式を同
時に適用することも可能である。
有する保持器(図1参照)や、ポケット面(1a)にテー
パ部(1a1)を設けた保持器(図2参照)の何れにも適
用することができ、また、各軸受に式および式を同
時に適用することも可能である。
【0025】なお、上記および式は、軸受の運転雰
囲気温度が−100℃になっても軸受の運転機能に影響
をおよぼさないように決定したものである。−100℃
を臨界としたのは、宇宙空間の日陰部分では−100℃
に達することがあるからである(なお、この温度下で潤
滑油を使用すれば、油が固化してしまって使用に耐えな
い)。
囲気温度が−100℃になっても軸受の運転機能に影響
をおよぼさないように決定したものである。−100℃
を臨界としたのは、宇宙空間の日陰部分では−100℃
に達することがあるからである(なお、この温度下で潤
滑油を使用すれば、油が固化してしまって使用に耐えな
い)。
【0026】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、低回転
数であっても保持器からのPTFE潤滑粉の供給量を増
大させることができ、PTFE転移被膜が迅速かつ良好
に形成される。従って、良好なトルク特性と、長寿命化
を実現することができる。
数であっても保持器からのPTFE潤滑粉の供給量を増
大させることができ、PTFE転移被膜が迅速かつ良好
に形成される。従って、良好なトルク特性と、長寿命化
を実現することができる。
【図1】多角形型のポケット面を有する保持器の平面
図、および一部断面図である。
図、および一部断面図である。
【図2】ポケット面にテーパ部を設けた保持器の断面図
である。
である。
【図3】一般的な円形ポケット面を有する保持器の平面
図、および一部断面図である。
図、および一部断面図である。
【図4】玉軸受の断面図である。
1 保持器 1a ポケット面 1a1 テーパ部 2 転動体(ボール) 3 ポケット 4 接触面圧増大手段 6 軌道輪(内輪) 6a 軌道面(内輪軌道面) Smin 最小ポケット隙間 Tmin 最小案内隙間
Claims (9)
- 【請求項1】 保持器がPTFEを主成分とする樹脂材
で形成され、かつ保持器のポケット面と転動体との間の
接触面圧を増大させる接触面圧増大手段が設けられてい
ることを特徴とする固体潤滑転がり軸受。 - 【請求項2】 接触面圧増大手段として、保持器ポケッ
ト面を、軸方向に離間し、かつ軸線から等距離にある二
点で転動体と接触する形状に形成した請求項1記載の固
体潤滑転がり軸受。 - 【請求項3】 保持器のポケット面が多角形状である請
求項2記載の固体潤滑転がり軸受。 - 【請求項4】 接触面圧増大手段として、転動体と接触
する保持器ポケット面に、軸方向と直交する面に対して
軸方向の何れか一方に傾斜するテーパ部を設けた請求項
1記載の固体潤滑転がり軸受。 - 【請求項5】 保持器がPTFEを主成分とする樹脂材
で形成され、かつ保持器と転動体との接触頻度を高める
接触頻度増大手段が設けられていることを特徴とする固
体潤滑転がり軸受。 - 【請求項6】 接触頻度増大手段として、保持器と転動
体との間の最小ポケット隙間Smin を、Smin =(転動
体の直径×0.012)mmに設定した請求項5記載の固
体潤滑転がり軸受。 - 【請求項7】 接触頻度増大手段として、保持器と軌道
輪の案内面との間の最小案内隙間Tmin を、Tmin =
(軌道輪の案内面直径×0.005)mmに設定した請求
項5記載の固体潤滑転がり軸受。 - 【請求項8】 転動体の表面に二硫化モリブデンの固体
潤滑被膜を形成した請求項1乃至7何れか記載の固体潤
滑転がり軸受。 - 【請求項9】 宇宙空間または真空中で使用される請求
項1乃至8何れか記載の固体潤滑転がり軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26640297A JPH11101239A (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | 固体潤滑転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26640297A JPH11101239A (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | 固体潤滑転がり軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11101239A true JPH11101239A (ja) | 1999-04-13 |
Family
ID=17430440
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26640297A Withdrawn JPH11101239A (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | 固体潤滑転がり軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11101239A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100359191C (zh) * | 2003-03-04 | 2008-01-02 | 丁树华 | 一种非金属轻载滚动轴承 |
USRE48843E1 (en) | 2000-10-27 | 2021-12-07 | Nsk Ltd. | Rolling bearing and spindle apparatus for machine tool |
-
1997
- 1997-09-30 JP JP26640297A patent/JPH11101239A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
USRE48843E1 (en) | 2000-10-27 | 2021-12-07 | Nsk Ltd. | Rolling bearing and spindle apparatus for machine tool |
CN100359191C (zh) * | 2003-03-04 | 2008-01-02 | 丁树华 | 一种非金属轻载滚动轴承 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20041207 |