JPH1110062A - 複層塗膜の形成法 - Google Patents

複層塗膜の形成法

Info

Publication number
JPH1110062A
JPH1110062A JP16141597A JP16141597A JPH1110062A JP H1110062 A JPH1110062 A JP H1110062A JP 16141597 A JP16141597 A JP 16141597A JP 16141597 A JP16141597 A JP 16141597A JP H1110062 A JPH1110062 A JP H1110062A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
group
parts
polymer
metallic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP16141597A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3760025B2 (ja
Inventor
Yutaka Masuda
豊 増田
Akimasa Nakahata
顕雅 中畑
Yoshiyuki Yugawa
嘉之 湯川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP16141597A priority Critical patent/JP3760025B2/ja
Application filed by Kansai Paint Co Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
Priority to DE69831899T priority patent/DE69831899T2/de
Priority to US09/092,307 priority patent/US6291575B2/en
Priority to EP98110337A priority patent/EP0882747B1/en
Priority to KR10-1998-0020991A priority patent/KR100414142B1/ko
Publication of JPH1110062A publication Critical patent/JPH1110062A/ja
Priority to US09/399,766 priority patent/US6419990B1/en
Priority to US09/833,645 priority patent/US20010021741A1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3760025B2 publication Critical patent/JP3760025B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】リ−フィングアルミニウムフレ−ク顔料を用い
たメタリック塗膜が有する効果(例えば、塗面のメタリ
ック感が緻密で、クロムメッキ調に仕上がり、光輝感お
よびフリップフロップが強いなど)を低下させずに、メ
タリック塗膜とそれと接する塗膜との層間付着性などを
改良する方法。 【構成】りん酸基含有樹脂組成物を含有するベ−ス塗料
(A)を塗装し、硬化させることなく、リ−フィング型
アルミニウムフレ−ク含有メタリック組成物(B)を塗
装し、硬化させた後、その塗面に、高分子分散安定剤の
有機溶剤溶液中に重合体粒子が分散してなる非水分散液
であって、該重合体粒子が、りん酸基含有重合性不飽和
単量体単位を構成成分として含有する重合体粒子である
りん酸基含有非水分散液を含有するクリヤ塗料(C)を
塗装することを特徴とする複層塗膜形成法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リ−フィング型ア
ルミニウムフレ−ク含有メタリック塗膜を有する複層塗
膜の形成法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】自動車外板などの基材表面
に、アルミニウムフレ−ク顔料を配合したメタリック塗
料を塗装し、ついでその塗面に透明塗膜を形成するクリ
ヤ塗料を塗装することにより複層塗膜を形成することは
すでに知られている。
【0003】メタリック塗料に配合するアルミニウムフ
レ−ク顔料としては、リ−フィング型およびノンリ−フ
ィング型がある。
【0004】このうち、リ−フィング型アルミニウムフ
レ−ク顔料は、流動性のある塗膜においてその表層部に
浮上し(これをリ−フィングという)、かつ塗面に対し
てほぼ平行に配列して、連続したち密なアルミニウム面
を形成し、クロムメッキ調塗膜に仕上げることができ、
しかもキラキラとして光輝感にすぐれ、フリップフロッ
プ性も強いという特異な効果を有している。しかしなが
ら、このメタリック塗膜自体は、塗面にアルミニウムフ
レ−クが浮上しているので、耐酸性などの耐薬品性が劣
り、それを防止するために、通常、その塗面にクリヤ塗
料が塗装されている。その際、メタリック塗膜を硬化せ
ずに未硬化の状態で、その塗面にクリヤ塗料を塗装する
と、アルミフレ−クの配向が乱れてクロムメッキ調が低
下する(これをモドリ現象と称している)という問題が
生じ、一方、メタリック塗膜を加熱硬化後にクリヤ−塗
料を塗装すると、メタリック塗膜とクリヤ塗膜との層間
付着性が十分でないという問題が生ずるために、リ−フ
ィングアルミニム含有メタリック塗膜が有する上記した
特異な効果を十分に発揮させる方法が見出せないいた。
【0005】ノンリ−フィング型アルミニウムフレ−ク
は、リ−フィングせず塗膜内全体に均一に分散するの
で、メタリック塗面にクリヤ−塗料を塗装しても上記の
ようなモドリ現象や層間付着性低下などは少ないが、光
輝感およびフリップフロップが弱く、しかもクロムメッ
キ調のメタリック塗膜に仕上げることは困難である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記した状
況に鑑み、リ−フィングアルミニウムフレ−ク顔料を用
いたメタリック塗膜が有する上記のごとき特異な効果
(例えば、塗面のメタリック感が緻密で、クロムメッキ
調に仕上がり、光輝感およびフリップフロップが強いな
ど)を低下させずに、メタリック塗膜とそれと接する塗
膜との層間付着性などを改良する方法について鋭意研究
を行った。
【0007】その結果、今回、りん酸基含有樹脂組成物
を含有するベ−ス塗料を塗装し、硬化させずに、この塗
面にリ−フィング型アルミニウムフレ−ク顔料含有メタ
リック組成物を塗装し、硬化させた後、その塗面に、高
分子分散安定剤の有機溶剤溶液中に重合体粒子が分散し
てなる非水分散液であって、該重合体粒子が、りん酸基
含有重合性不飽和単量体単位を構成成分として含有する
重合体粒子であるりん酸基含有非水分散液を含有するク
リヤ塗料を塗装することにより、リ−フィング型アルミ
ニウムフレ−ク顔料含有メタリック塗膜と他の塗膜との
層間付着性を改良することができることを見出し、本発
明を完成した。
【0008】かくして、本発明は、りん酸基含有樹脂組
成物を含有するベ−ス塗料(A)を塗装し、硬化させる
ことなく、リ−フィング型アルミニウムフレ−ク顔料含
有メタリック組成物(B)を塗装し、硬化させた後、そ
の塗面に、高分子分散安定剤の有機溶剤溶液中に重合体
粒子が分散してなる非水分散液であって、該重合体粒子
が、りん酸基含有重合性不飽和単量体単位を構成成分と
して含有する重合体粒子であるりん酸基含有非水分散液
を含有するクリヤ塗料(C)を塗装することを特徴とす
る複層塗膜形成法(以下、本発明塗装方法という)を提
供するものである。
【0009】以下、本発明塗装方法についてさらに詳細
に説明する。
【0010】りん酸基含有樹脂組成物を含有するベ−ス
塗料(A):ベ−ス塗料(A)は、後記メタリック組成
物(B)に先だって被塗物に塗装する塗料であり、この
塗料の塗膜をメタリック組成物(B)の塗膜に隣接して
その下層に設けることにより、メタリック組成物(B)
塗膜とその下層の中塗り塗膜や下塗塗膜などとの付着性
が向上させることができる。
【0011】ベ−ス塗料(A)は、りん酸基含有樹脂組
成物を含有する塗料であり、この「りん酸基含有樹脂組
成物」として、下記に示すものがあげられる。
【0012】(P−1):りん酸基含有不飽和単量体お
よび水酸基含有不飽和単量体を構成成分として用いた、
1分子中にりん酸基および水酸基を含有する重合体。
【0013】(P−2):高分子分散安定剤の有機溶剤
溶液中に重合体粒子が分散してなり、該重合体粒子が、
りん酸基含有不飽和単量体単位を構成成分として含有す
る重合体粒子であるりん酸基含有非水分散液。
【0014】ベ−ス塗料(A)はこれらの(P−1)お
よび/または(P−2)を含有する塗料であり、(P−
1)および(P−2)について詳細に説明する。
【0015】りん酸基および水酸基を含有する重合体
(P−1)を調製するために使用するりん酸基含有不飽
和単量体は、重合性不飽和結合および下記式(1)で示
されるりん酸基を1分子中にそれぞれ少なくとも1個ず
つ併有する化合物である。
【0016】 式(1) …… −OPO(OH)(R1 ) (式中、R1 は水酸基、フェニル基または炭素数1〜2
0のアルキル基である。) かかるりん酸基含有不飽和単量体として、例えば、(2
−アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェ−ト、
(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェ
−ト、(2−アクリロイルオキシプロピル)アシッドホ
スフェ−ト、(2−メタクリロイルオキシプロピル)ア
シッドホスフェ−ト、10−アクリロイルオキシデシル
アシッドホスフェ−ト、10−メタクリロイルオキシデ
シルアシッドホスフェ−トなどの(メタ)アクリロイル
オキシアルキル(炭素数2〜20)アシッドホスフェ−
トなどがあげられる。さらに、グリシジル(メタ)アク
リレ−トとモノアルキル(炭素数1〜20)リン酸との
等モル付加物も、りん酸基含有不飽和単量体として使用
できる。
【0017】また、水酸基含有不飽和単量体は、1分子
中に水酸基および重合性不飽和結合を有する化合物であ
り、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレ−トなどの炭素数2〜20のグ
リコ−ルと(メタ)アクリル酸とのモノエステルなどが
あげられる。
【0018】重合体(P−1)は、上記のりん酸基含有
不飽和単量体および水酸基含有不飽和単量体を必須成分
とし、さらに必要に応じてその他の単量体およびN−ア
ルコキシメチルアミド基含有単量体などを共重合せしめ
たものが包含される。
【0019】その他の単量体は、上記のりん酸基含有不
飽和単量体、水酸基含有不飽和単量体および下記N−ア
ルコキシメチルアミド基含有単量体以外の重合性不飽和
化合物であって、例えば(メタ)アクリル酸と炭素数1
〜22の1価アルコ−ルとのモノエステル化物、スチレ
ン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル、(メ
タ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸などがあ
げられる。
【0020】N−アルコキシメチルアミド基含有単量体
は、1分子中にN−アルコキシメチルアミド基および重
合性不飽和結合を有する化合物であり、例えばN−メト
キシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチ
ル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メ
タ)アクリルアミド、N−プロポキシメチル(メタ)ア
クリルアミドなどがあげられる。
【0021】重合体(P−1)において、りん酸基含有
単量体および水酸基含有単量体の比率は、該両単量体の
合計重量に基いて前者は10〜90%、特に20〜80
%および後者は90〜10%、特に80〜20%が好ま
しい。また、その他の単量体は、該両単量体の合計10
0重量部あたり、1000重量部以下、特に10〜50
0重量部、また、N−アルコキシメチルアミド基含有単
量体は500重量部以下、特に10〜300重量部が適
している。
【0022】また、りん酸基含有不飽和単量体および水
酸基含有不飽和単量体、さらに必要に応じてその他の単
量体およびN−アルコキシメチルアミド基含有単量体な
どを用いた共重合反応は溶液重合が好ましく、該重合体
(P−1)の水酸基価は5〜150、特に10〜100
mgKOH/g、りん酸基に基づく酸価は10〜15
0、特に20〜130mgKOH/gおよび数平均分子
量は1000〜100000、特に3000〜5000
0であることが好ましい。
【0023】この重合体(P−1)は、N−アルコキシ
メチルアミド基含有単量体を併用することにより自己架
橋性となる。
【0024】また、重合体(P−1)を含むベ−ス塗料
(A)において、N−アルコキシメチルアミド基含有単
量体を含まない重合体(P−1)に、N−アルコキシメ
チルアミド基含有単量体を含む重合体を架橋剤として配
合したものも包含される。後者の重合体はN−アルコキ
シメチルアミド基含有単量体を主成分とし上記その他の
単量体を併用できるが、りん酸基含有単量体および水酸
基含有単量体は実質的に含んでいない。
【0025】分散液(P−2)は、高分子分散安定剤の
有機溶剤溶液中に重合体粒子が分散してなり、該重合体
粒子が、りん酸基含有不飽和単量体単位を構成成分とし
て含有する重合体粒子であるりん酸基含有非水分散液で
ある。
【0026】分散液(P−2)における重合体粒子は、
りん酸基含有不飽和単量体のみ、またはりん酸基含有不
飽和単量体とその他の共重合可能な単量体とからなる単
量体成分を重合することにより形成することができる。
【0027】分散液(P−2)の重合体粒子の構成成分
であるりん酸基含有不飽和単量体としては、例えば、重
合体(P−1)で説明した、式(1)で示されるりん酸
基および重合性不飽和結合を併有する化合物が使用でき
る。
【0028】さらに、下記の式(2)で示される化合物
もまた分散液(P−2)の重合体粒子を調製するための
りん酸基含有不飽和単量体として使用することができ
る。
【0029】 式(2)…… CH2 =CX−CO−(YO)n−OPO(OH)2 (式中、Xは水素原子またはメチル基であり、Yは炭素
数2〜4のアルキレン基であり、nは3〜30の整数で
ある) この式(2)で示される単量体は、例えば、(メタ)ア
クリル酸にアルキレンオキサイドを付加してポリアルキ
レングリコ−ルモノエステルとし、ついでオキシ塩化リ
ンと反応させてリン酸モノエステル化し、その後この生
成物を加水分解することにより調製することができる。
このオキシ塩化リンに代えて、正リン酸、メタリン酸、
無水リン酸、3塩化リン、5塩化リンを使用することも
可能である。また、上記アルキレンオキサイドの使用量
は、式(2)のnに応じた化学量論量以上とすることが
でき、例えば、(メタ)アクリル酸1モルに対し3〜6
0モルが好ましい。アルキレンオキサイドとしては炭素
数2〜4のものが好ましく、エチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどがあげられ
る。
【0030】式(2)の単量体を調製するための上記付
加反応は、通常40〜200℃の温度において、0.5
〜5時間で完了することができる。付加反応後の、オキ
シ塩化リンのモノエステル化反応は、例えば、0〜10
0℃の温度において、0.5〜5時間で終わらせること
ができる。オキシ塩化リンの使用量はほぼ化学量論量で
よいが、所望に応じて付加物1モルあたり1〜3モルの
範囲内で用いることができる。その後、常法により加水
分解することにより上記式(2)で示される化合物が得
られる。
【0031】式(2)で示される化合物の具体例として
は、例えば、アシッドホスホキシヘキサ(もしくはドデ
カ)(オキシプロピレン)モノメタクリレ−トなどがあ
げられる。
【0032】以上に述べたりん酸基含有重合性不飽和単
量体と共重合可能な他の単量体としては、1分子中に少
なくとも1個の重合性不飽和結合を有する化合物を用い
ることができ、具体的には、以下に例示するものがあげ
られる。
【0033】a)(メタ)アクリル酸のエステル類 例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アク
リル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸
ステアリルなどの(メタ)アクリル酸のC1 〜 18アル
キルエステル類;(メタ)アクリル酸グリシジルなどの
グリシジルエステル;アリル(メタ)アクリレ−トなど
の(メタ)アクリル酸のC2〜8 アルケニルエステル
類;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレ−トなどの(メタ)アクリ
ル酸のC2〜8 ヒドロキシアルキルエステル類;アリル
オキシエチル(メタ)アクリレ−トなどの(メタ)アク
リル酸のC3〜18アルケニルオキシアルキルエステル
類;プラクセル(PLACCEL)FA−1、FA−
2、FA−3、FA−4、FA−5、FM−1、FM−
2、FM−3、FM−4、FM−5、FM−6などの商
品名(ダイセル化学(株)製)で入手可能な(メタ)ア
クリル酸のC2〜8 ヒドロキシアルキルエステル類とカ
プロラクトンとのエステル類;エチレングリコ−ルやプ
ロピレングリコ−ルなどのグリコ−ルなどと(メタ)ア
クリル酸とのジエステル類;など。
【0034】b)ビニル芳香族化合物 例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、p−クロルスチレン、ビニルピリジン、ジビニルベ
ンゼンなど。
【0035】c)α,β−エチレン性不飽和酸 例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸
など。
【0036】d)(メタ)アクリル酸アミド類 例えば、(メタ)アクリルアミド、n−ブトキシメチル
(メタ)アクリルアミド、n−メチロ−ル(メタ)アク
リルアミドなど。
【0037】e)その他 例えば、(メタ)アクリロニトリル、メチルイソプロペ
ニルケトン、酢酸ビニル、ベオバモノマ−(シェル化学
社製、商品名)、ビニルプロピオネ−ト、ビニルピバレ
−ト、イソシアネ−トエチル(メタ)アクリレ−ト、パ
−フルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレ−ト、p−
スチレンスルホンアミド、N−メチル−p−スチレンス
ルホンアミド、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシランなど。
【0038】非水分散液(P−2)における重合体粒子
を調製するための単量体成分は、りん酸基含有重合性不
飽和単量体を必須成分とし、さらに必要に応じてその他
の共重合可能な単量体を加えて構成され、これらの単量
体の比率は特に制限されず、目的に応じて任意に変える
ことができるが、一般には、りん酸基含有重合性不飽和
単量体とその他の単量体との合計を基準に、前者は0.
1〜100重量%、特に0.5〜50重量%、さらに特
に3〜30重量%、そして、後者は99.9〜0重量
%、特に99.5〜50重量%、さらに特に97〜70
重量%の範囲内とするのが好ましい。
【0039】非水分散液(P−2)は、高分子分散安定
剤の有機溶剤溶液中で上記単量体成分を粒子状に重合せ
しめることにより調製でき、その結果、高分子分散安定
剤の有機溶剤溶液中に上記単量体成分に由来する重合体
粒子が分散してなる非水分散液が得られる。
【0040】高分子分散安定剤は、その分散液中におい
て重合体粒子を安定に分散せしめるためのものであり、
該分散液中の有機溶剤とは相溶するが、併存するりん酸
基含有重合性不飽和単量体単位を構成成分とする重合体
粒子とは殆ど相溶しないものが用いられる。
【0041】かかる高分子分散安定剤としては、例え
ば、以下に示すものがあげられ、これらは単独で用いる
ことができ、または2種以上併用することができる。
【0042】1)12−ヒドロキシステアリン酸などの
ような水酸基を有する脂肪酸の自己縮合ポリエステル樹
脂中のカルボキシル基に、(メタ)アクリル酸のグリシ
ジルエステルをエステル付加して、1分子あたり約1個
の重合性不飽和結合を導入してなるポリエステルマクロ
モノマ−(1a)、および、このマクロモノマ−(1
a)中の重合性不飽和結合に重合性単量体を重合させて
なるポリマ−(1b)。 2)上記ポリエステルマクロモノマ−(1a)に、(メ
タ)アクリル酸のグリシジルエステルを含む重合性単量
体を重合し、さらに、この重合体中のグリシジル基に
α,β−エチレン性不飽和酸を付加して重合性不飽和結
合を導入したポリマ−(2a)。導入する重合性不飽和
結合の量は、通常、1分子当たり平均して0.2〜1.
2個の範囲内が好ましい。
【0043】3)(メタ)アクリル酸のアルキル(炭素
数4以上)モノエステルと水酸基含有重合性単量体とを
含む重合性単量体成分を重合してなる水酸基含有アクリ
ル樹脂。
【0044】4)(メタ)アクリル酸アルキル(炭素数
4以上)モノエステル、(メタ)アクリル酸のC2〜8
ヒドロキシアルキルエステル類などの水酸基含有重合性
単量体、および(メタ)アクリル酸のグリシジルエステ
ルを含む重合性単量体成分を重合してなる水酸基含有ア
クリル樹脂中のグリシジル基に、α,β−エチレン性不
飽和酸を付加して重合性不飽和結合を導入したアクリル
樹脂(4a)、および、(メタ)アクリル酸のアルキル
(炭素数4以上)モノエステル、水酸基含有重合性単量
体、およびα,β−エチレン性不飽和酸を含む重合性単
量体成分を重合してなる水酸基含有アクリル樹脂のカル
ボキシル基に、(メタ)アクリル酸のグリシジルエステ
ルを付加して重合性不飽和結合を導入したアクリル樹脂
(4b)。これら(4a)および(4b)の樹脂におけ
る重合性不飽和結合の量は、通常、1分子あたり平均し
て0.2〜1.2個の範囲内が好ましい。
【0045】5)ミネラルスピリット許容率の高いアル
キルエ−テル化メラミン樹脂。
【0046】6)油長15重量%以上の油変性アルキド
樹脂や、該アルキド樹脂中のカルボキシル基に(メタ)
アクリル酸のグリシジルエステルを付加して重合性不飽
和結合を導入したアルキド樹脂。ここで、重合性不飽和
結合は分子中に平均して0.2〜1.2個の範囲内で導
入されていることが好ましい。
【0047】7)油長15重量%以上の油変性アルキド
樹脂中の水酸基に、ポリイソシアネ−トと水酸基含有重
合性単量体との等モル反応物をウレタン化付加させて重
合性不飽和結合を導入したアルキド樹脂。ここで重合性
不飽和結合は分子中に平均して0.2〜1.2個の範囲
内で導入されていることが好ましい。
【0048】8)セルロ−スアセテ−トブチレ−トの水
酸基に、例えばイソシアネ−トエチルアクリレ−トなど
のイソシアネ−ト基と重合性不飽和結合を有する単量体
をウレタン反応させてなる重合性不飽和結合を有するセ
ルロ−スアセテ−トブチレ−ト。ここで重合性不飽和結
合は分子中に平均して0.2〜1.2個の範囲内で導入
されていることが好ましい。
【0049】これらの分散安定剤における、(メタ)ア
クリル酸のグリシジルエステル、重合性単量体、α,β
−エチレン性不飽和酸、(メタ)アクリル酸のアルキル
(炭素数4以上)モノエステル、水酸基含有重合性単量
体(メタ)アクリル酸のC 〜8 ヒドロキシアルキル
エステル類などは、りん酸基含有重合性不飽和単量体と
共重合せしめるものとして説明した、その他の単量体と
して例示したものから選ばれる1種以上を使用すること
ができる。
【0050】上記した各種の分散安定剤は一般に約10
00〜約50000、特に約3000〜約20000の
範囲内の重量平均分子量を有していることが好ましい。
【0051】これらの分散安定剤のうち、脂肪族炭化水
素のような低極性の有機溶剤に容易に溶解し、しかも耐
候性なども優れている上記3)、4)などに例示したア
クリル樹脂系などが特に好ましい。なかでも、重合性不
飽和結合を有するアクリル樹脂系分散安定剤は、重合体
粒子とグラフト重合して、分散液の安定性などが向上す
るので特に好ましい。なかでも、メタクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ド
デシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリ
ルのようなメタクリル酸の炭素数4以上のアルキルエス
ルなどの低極性単量体を主成分とし、必要に応じて、ス
チレン、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アク
リル酸、グリシジル(メタ)アクリレ−ト、(メタ)ア
クリル酸2−ヒドロキシエチルなどを併用して調製され
た重合体(分散安定剤)が好ましい。さらに、この重合
体にグリシジル(メタ)アクリレ−ト、(メタ)アクリ
ル酸、イソシアネ−トエチルメタアクリレ−トなどを付
加して重合性二重結合を導入したものも好適に用いるこ
とができる。
【0052】また、りん酸基含有非水分散液(P−2)
の調製に用いられる有機溶剤としては、高分子分散安定
剤を溶解し、かつ重合体粒子を実質的に溶解することな
く分散せしめることのできるものであり、特に沸点が約
150℃以下のもが好ましい。具体的には、以下に例示
するものがあげられ、これらは単独で使用することがで
き、または2種以上併用することができる。
【0053】ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレ
ン、ミネラルスピリットなどの炭化水素系溶剤;酢酸エ
チル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、メチルセロソ
ルブアセテ−ト、ブチルカルビト−ルアセテ−トなどの
エステル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、ジイソブチルケトンなどのケトン系溶剤;メ
タノ−ル、エタノ−ル、イソプロパノ−ル、n−ブタノ
−ル、sec−ブタノ−ルなどのアルコ−ル系溶剤;n
−ブチルエ−テル、ジオキサン、エチレングリコ−ルモ
ノメチルエ−テル、エチレングリコ−ルモノエチルエ−
テルなどのエ−テル系溶剤;「スワゾ−ル310」、
「スワゾ−ル1000」および「スワゾ−ル1500」
(いずれも、コスモ石油社製商品名で、石油系芳香族炭
化水素系溶剤)など。
【0054】りん酸基含有非水分散液(P−2)は、例
えば、前記の高分子分散安定剤を有機溶剤に均一に溶解
せしめ、ついで、りん酸基含有重合性不飽和単量体を含
有する単量体成分を分散重合することにより調製するこ
とができる。
【0055】分散重合前の該単量体成分は高分子分散安
定剤の有機溶剤溶液中と容易に溶解するが、分散重合後
に形成される重合体粒子は該溶液中に実質的に溶解しな
いことが重要である。かくして得られる非水分散液(P
−2)において、りん酸基含有重合性不飽和単量体を含
有する単量体成分に由来する重合体は、高分子分散安定
剤を含有する有機溶剤溶液中で粒子状に分散している。
分散重合体粒子の平均粒径は0.01〜1μmの範囲内
にあることが好ましい。
【0056】高分子分散安定剤の有機溶剤溶液中におけ
る、りん酸基含有重合性不飽和単量体を含有する単量体
成分の分散重合は、従来既知のラジカル重合法などによ
って容易に行うことができる。重合反応におけるこれら
の成分の構成比率は特に制限されないが、例えば、高分
子分散安定剤と単量体成分との比率は、該両成分の合計
固形分重量を基準にして、高分子分散安定剤は0.1〜
70%、特に5〜50%、単量体成分は99.9〜30
%、特に95〜50%の範囲内が適している。また、高
分子分散安定剤と単量体成分との合計固形分重量を基準
に、有機溶剤は95〜40%、高分子分散安定剤と単量
体成分との合計固形分は5〜60%の範囲内にあるのが
適している。
【0057】高分子分散安定剤および重合体粒子の分子
中に水酸基などの架橋性官能基が存在する場合、りん酸
基含有非水分散液(P−2)に架橋剤を配合することに
より、三次元に架橋した塗膜を形成することができる。
【0058】重合体粒子を調製するための単量体成分に
おいて、りん酸基含有重合性不飽和単量体と共に使用し
うる他の共重合可能な単量体として、例えば、ジビニル
ベンゼンや、エチレングリコ−ルまたはプロピレングリ
コ−ルなどのグリコ−ルなどと(メタ)アクリル酸との
ジエステル類のような、1分子中に重合性不飽和結合を
2個以上有する単量体を併用することにより、重合体粒
子内を架橋することも可能である。また、粒子内架橋す
る方法として、N−アルコキシメチル化アクリルアミド
やγ−メタクリロキシトリアルコキシシランのような自
己架橋反応性官能基を有する単量体を使用して分散重合
を行うことによっても調製することができる。
【0059】ベ−ス塗料(A)は、(P−1)および/
または(P−2)などのりん酸基含有樹脂組成物を含有
する塗料であり、さらに必要に応じて、塗料用樹脂、架
橋剤、他のポリマ−粒子、体質顔料、硬化触媒、紫外線
吸収剤、塗面調整剤、酸化防止剤、流動調整剤、顔料分
散剤、シランカップリング剤などを適宜配合することが
できる。
【0060】このうち、塗料用樹脂としては、例えば、
ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、エポ
キシ樹脂、セルロ−スアセテ−トブチレ−トなどがあげ
られ、これらの塗料用樹脂の配合量は、通常、りん酸基
含有樹脂組成物の固形分100重量部あたり、0.1〜
100重量部の範囲内が好ましい。
【0061】架橋剤としては、例えば、メラミン樹脂、
ブロックされていてもよいポリイソシアネ−ト化合物、
エポキシ化合物などがあげられる。
【0062】他のポリマ−粒子としては、例えば、少な
くとも2個の重合性不飽和結合を有するモノマ−を少量
含有する重合性単量体成分を水系媒体中でアニオンまた
は非イオン性界面活性剤を用いて乳化重合させて得られ
るポリマ−粒子の水分散体から、該粒子を分離してなる
粉末状のもの、または水を有機溶剤に置換してなる分散
液などがあげられる。これらの他のポリマ−粒子の配合
量は、一般に、りん酸基含有樹脂組成物の合計固形分1
00重量部あたり、0.1〜30重量部、特に1〜20
重量部の範囲内が好ましい。
【0063】本発明塗装方法において、ベ−ス塗料
(A)は、後記メタリック組成物(B)に先だって塗装
する塗料であり、例えば、自動車外板部などの金属製ま
たはプラスチック製の基材に直接、または、下塗塗料
(例えば、カチオン電着塗料など)を塗装し、加熱硬化
させた後、必要に応じて中塗塗料を塗装し、適宜加熱硬
化してなる金属製またはプラスチック製の被塗物に塗装
することができる。このなかで、中塗塗膜を硬化せずに
ベ−ス塗料(A)をウエットオンウエットで塗装せしめ
ると工程短縮が可能になり、効果的である。
【0064】ベ−ス塗料(A)の塗装はエアスプレ−、
エアレススプレ−、静電塗装などによって行われ、その
塗装膜厚は、硬化塗膜で5〜20μm、特に10〜15
μmの範囲内が好ましい。
【0065】ベ−ス塗料(A)の塗膜自体は、常温もし
くは加熱によって架橋硬化せしめることが可能である
が、本発明塗装方法では、ベ−ス塗料(A)を塗装し、
その塗膜を架橋硬化させることなしに、その未硬化塗面
に後記メタリック組成物(B)を塗装する。
【0066】リ−フィング型アルミニウムフレ−ク含有
メタリック組成物(B):ベ−ス塗料(A)の未硬化塗
面に塗装する組成物であり、主としてリ−フィング型ア
ルミニウムフレ−ク顔料および有機溶剤を含有してなる
ものである。
【0067】リ−フィング型アルミニウムフレ−ク顔料
は、例えば、アルミニウムの機械的粉砕時にステアリン
酸などのような低表面張力成分を存在させて、フレ−ク
の表面がこれらの低表面張力成分で被覆されたものがあ
げられ、その大きさは長手方向寸法が2〜50μm、厚
さが0.1〜2μmであることが適している。かかるリ
−フィング型アルミニウムフレ−ク顔料を含有するメタ
リック組成物(B)を塗装すると、アルミニウムフレ−
クは塗面表層部に浮上し、塗面全体に均一に配向するの
で、ち密で光輝感が強くクロ−ムメッキ調のメタリック
塗膜を形成せしめることが可能である。
【0068】メタリック組成物(B)で使用される有機
溶剤は、塗料用溶剤であれば特に制限されないが、なか
でも、表面張力が27dyn/cm以上、特に30dy
n/cm以上の有機溶剤を含有していることが好適で、
かかる範囲の表面張力を有する溶剤として、例えば、キ
シレン、トルエン、テトラリン、ソルベントナフサなど
の炭化水素系;セロソルブ、ブチルセロソルブなどのエ
ステル系;デカノ−ル、ドデカノ−ル、ベンジルアルコ
−ルなどのアルコ−ル系;シクロヘプタノン、シクロヘ
キサノンなどのケトン系;などがあげられる。
【0069】メタリック組成物(B)で使用する有機溶
剤が、上記した範囲の表面張力を有する有機溶剤のみで
構成されているか、またはこれ以外の有機溶剤との混合
系であってもよく、混合系における全溶剤中の上記表面
張力を有する有機溶剤の含有率は50重量%以上、特に
60重量%以上が好適である。
【0070】メタリック組成物(B)におけるリ−フィ
ング型アルミニウムフレ−ク顔料と有機溶剤との比率
は、例えば、この両成分の合計量を基準に、前者は1〜
10重量%、特に3〜7重量%、後者は99〜90重量
%、特に97〜93重量%が好ましい。
【0071】メタリック組成物(B)は、リ−フィング
型アルミニウムフレ−ク顔料を有機溶剤に混合分散せし
めることによって調製することができ、さらに必要に応
じて、沈降防止剤、紫外線吸収剤などをさらに配合する
ことも可能である。
【0072】メタリック組成物(B)は、ベ−ス塗料
(A)の未硬化塗面に、静電方式、スプレ−方式などの
方法で塗装することができ、その塗装膜厚は、一般に、
硬化塗膜(リ−フィング型アルミニウムフレ−ク顔料の
み、または他の固形分を含むこともある)として0.5
〜5μm、特に0.8〜3μmが適している。
【0073】メタリック組成物(B)を塗装した後、約
100〜約180℃で10〜40分程度加熱して、ベ−
ス塗料(A)の塗膜を硬化せしめ、かつベ−ス塗料
(A)とメタリック組成物(B)の両塗膜を融和させる
ことが好ましい。
【0074】クリヤ塗料(C):クリヤ塗料(C)は、
無色透明塗膜または有色透明塗膜を形成する塗料であ
り、高分子分散安定剤の有機溶剤溶液中に重合体粒子が
分散してなる非水分散液であって、該重合体粒子が、り
ん酸基含有重合性不飽和単量体単位を構成成分として含
有する重合体粒子であるりん酸基含有非水分散液を含有
するクリヤ塗料である。
【0075】このクリヤ塗料(C)は、メタリック組成
物(B)を塗装し、ついでベ−ス塗料(A)およびメタ
リック組成物(B)の両塗膜を加熱せしめたのち、この
メタリック組成物(B)の塗面に塗装する。
【0076】クリヤ塗料(C)におけるりん酸基含有非
水分散液は、前記のベ−ス塗料(A)においてりん酸基
含有樹脂組成物として例示した、「(P−2):高分子
分散安定剤の有機溶剤溶液中に重合体粒子が分散してな
り、該重合体粒子が、りん酸基含有不飽和単量体単位を
構成成分として含有する重合体粒子であるりん酸基含有
非水分散液」から選ばれる非水分散液が使用できるの
で、詳細な説明は省略する。
【0077】クリヤ塗料(C)は、このりん酸基含有非
水分散液を含有し、さらに必要に応じて、他の通常の塗
料用樹脂、架橋剤、ソリッドカラ−顔料、メタリック顔
料、干渉性顔料または紫外線吸収剤などを混合してなる
液状塗料であって、該塗膜を通じて下層のメタリック組
成物(B)のメタリック感を透視できる程度の透明塗膜
を形成する。
【0078】クリヤ塗料(C)に配合し得る他の通常の
塗料用樹脂としては、例えば、水酸基、カルボキシル
基、シラノ−ル基、エポキシ基などの架橋性官能基を含
有するアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹
脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、シリコン含有樹脂など
の樹脂があげられ、特に架橋性官能基含有アクリル樹脂
が好ましい。また、これらの架橋性官能基を含有する樹
脂は、該官能基と反応するメラミン樹脂、尿素樹脂、
(ブロック)ポリイソシアネ−ト化合物、エポキシ化合
物または樹脂、カルボキシル基含有化合物または樹脂、
酸無水物、アルコキシシラン基含有化合物または樹脂な
どの架橋剤と併用することができる。メラミン樹脂とし
ては、メチロ−ル化メラミンのメチロ−ル基の一部もし
くは全部を炭素数1〜8の1価アルコ−ルでエ−テル化
した部分もしくはフルエ−テル化メラミン樹脂で、しか
もトリアジン核を1〜5個有するものが好ましい。イミ
ノ基含有メラミン樹脂も使用できる。これらの他の通常
の塗料用樹脂における架橋性官能基含有樹脂と架橋剤と
の比率は、両成分の固形分合計にもとづいて、前者は5
0〜90重量%、特に65〜80重量%、後者は50〜
10重量%、特に45〜20重量%が適している。
【0079】クリヤ塗料(C)において、りん酸基含有
非水分散液と他の通常の塗料用樹脂(架橋剤も含む)と
の構成比率は、目的に応じて任意に選択することができ
るが、一般には、該両成分の合計固形分量に基き、りん
酸基含有非水分散液は0.01〜100重量%、好まし
くは2〜20重量%、特に3〜15重量%(いずれも固
形分として)、他の通常の塗料用樹脂は99.99〜0
重量%、好ましくは98〜80重量%、特に97〜85
が重量%が好ましい。
【0080】本発明塗装方法において、ベ−ス塗料
(A)およびメタリック組成物(B)を塗装し、加熱し
てこれらの塗膜を硬化せしめた後、塗装時の固形分濃度
を約30〜約80重量%に調整したクリヤ塗料(C)
を、静電方式またはスプレ−方式などで、硬化塗膜に基
く膜厚が5〜100μm、好ましくは20〜80μm程
度になるように塗装し、硬化せしめる。クリヤ塗料
(C)の塗膜の硬化は、その組成により任意に選択でき
るが、加熱硬化では100〜180℃で10〜40分加
熱することが好ましい。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、以下に述べるような効
果が得られる。
【0082】(1)ベ−ス塗膜、リ−フィング型アルミ
ニウムフレ−ク含有メタリック塗膜およびクリヤ塗膜か
らなる3層塗膜において、ベ−ス塗膜およびクリヤ塗膜
に特定のりん酸基含有成分を含有せしめることにより、
リ−フィング型アルミニウム面に由来する、塗面がち密
で、光輝感が強くクロ−ムメッキ調に仕上がるという効
果を低下させることなく、該3層塗膜の層間付着性を顕
著に改良することができた。
【0083】(2)かかる複層塗膜は他の塗膜に比べて
断熱性が良好であり、自動車内部の温度が外気の状態に
よって影響されにくい。
【0084】(3)リ−フィング型アルミフレ−クの表
面はステアリン酸などので被覆され低表面張力であるた
めに、かかる塗面にクリヤ塗料を塗装すると濡れ性が低
下することがあるが、本発明塗装法ではクリヤ塗料の濡
れ性が改善される。
【0085】(4)クリヤ塗料(C)において、りん酸
基と反応しうる官能基(例えばエポキシ基など)を有す
る塗料用樹脂を含有させても、りん酸基含有重合体は分
散安定剤によって保護されているので、両基の反応は防
止でき、貯蔵安定性が阻害されることがない。
【0086】以下に、本発明に関する実施例および比較
例について説明する。
【0087】1.試 料 1)被塗物 りん酸亜鉛化成処理を施した厚さ0.8mmのダル鋼板
上に熱硬化性エポキシ樹脂系カチオン電着塗料(「エレ
クロン9600」関西ペイント社製、商品名)を硬化膜
厚が約20μになるように電着塗装し、170℃で30
分加熱し硬化させてから、自動車塗料用中塗塗料(熱硬
化性ポリエステル樹脂・メラミン樹脂系有機溶剤系「T
P−37プライマ−サ−フェ−サ−」関西ペイント社
製、商品名)を硬化膜厚が約25μになるようにエア−
スプレ−塗装し、室温で3分放置して試験用の被塗物と
した。
【0088】2)ベ−ス塗料(A)(A−1) :ポリエステル樹脂(*1)65重量部、メ
ラミン樹脂(*2)35重量部およびりん酸基および水
酸基含有樹脂(*3)10重量部を有機溶剤(キシレン
/トルエン=1/1重量比)に混合分散し、粘度をフォ
−ドカップ#4で13秒に調整した。
【0089】(*1)ポリエステル樹脂:無水フタル酸
・ヘキサヒドロ無水フタル酸系のポリエステル樹脂であ
り、数平均分子量約3500、水酸基価82mgKOH
/g、酸価8mgKOH/g。
【0090】(*2)メラミン樹脂: ユ−バン28−60(三井東圧社製、商品名) (*3)りん酸基および水酸基含有樹脂:アシッドホス
ホオキシエチルメタクリレ−ト5重量部、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレ−ト15重量部、N−ブトキシメチ
ルアクリルアミド15重量部、スチレン20重量部、ブ
チルメタクリレ−ト15重量部および2−エチルヘキシ
ルメタクリレ−ト30重量部をキシレンとブタノ−ルと
の等重量混合溶剤中で重合してなるりん酸基、水酸基お
よびアルコキシメチルアミド基含有樹脂(酸価21mg
KOH/g、水酸基価72mgKOH/g、数平均分子
量11000)を有機溶剤(キシレン)に混合した。
【0091】(A−2):ポリエステル樹脂(*1)6
5重量部、メラミン樹脂(*2)35重量部およびりん
酸基含有非水分散液(a)10部(固形分)(*4)、
チヌビン900(チバガオギ−製、商品名、紫外線吸収
剤)1部、テトラブチルアンモニウムブロマイドとモノ
ブチルリン酸の当量配合物2部、「BYK300」(ビ
ッグケミ−製、商品名、表面調整剤)0.1部を「スワ
ゾ−ル1000」に混合分散して、粘度13秒/フォ−
ドカップ#4/20℃に調整した。
【0092】(*4)りん酸基含有非水分散液(a):
撹拌機、温度計、還流冷却器を備えた通常のアクリル樹
脂製造用反応槽に、キシレン120部、ヘプタン64部
および分散安定剤a)(*5)55部を仕込み、加熱撹
拌して100℃に達してから、単量体と分散安定剤a)
とからなる下記の混合物を5時間を要して滴下した。
【0093】 メチルメタクリレ−ト 55部 メチルアクリレ−ト 10部 2−ヒドロキシエチルアクリレ−ト 20部 (2−メタクリロイルオキシエチル) アシッドホスフェ−ト 15部 分散安定剤a) 55部 α,α´−アゾビスイソブチロニトリル 1部 上記混合物を滴下終了後、さらに100℃で30分間保
持してから、アゾビスジメチルバレロニトリル0.5部
とキシレン20部との混合物を1時間を要して滴下し
た。その後、2時間、100℃で保持したまま撹拌した
のち、冷却して、りん酸基含有非水分散液(a)を得
た。この固形分含有率は45%、酸価は70、りん酸基
含有重合体粒子の粒径は300nmであった。
【0094】(*5)分散安定剤a):撹拌機、温度
計、還流冷却器などを備えた通常のアクリル樹脂製造用
反応槽に、キシレン52部およびn−ブタノ−ル10部
を仕込み、加熱撹拌して125℃に達してから、下記の
単量体混合物を4時間を要して滴下した。
【0095】 スチレン 20部 n−ブチルアクリレ−ト 17部 2−エチルヘキシルメタクリレ−ト 47部 2−ヒドロキシエチルアクリレ−ト 10部 メタクリル酸 6部 α,α´−アゾビスイソブチロニトリル 3部 上記単量体混合物を滴下終了後、さらに125℃で30
分間保持してから、アゾビスジメチルバレロニトリル
0.5部とキシレン5部との混合物を1時間を要して滴
下した。その後、3時間、125℃で保持したまま撹拌
した。かくして得られた樹脂溶液の固形分含有率は60
%、酸価は86.5であった。この樹脂溶液にグリシジ
ルメタクリレ−トを1.2部加え、酸価が83になるま
で、120℃で付加反応せしめ、分散安定剤aを得た。
このものの重量平均分子量は12000、水酸基価4
8、酸価83、固形分含有率60%であった。
【0096】(A−3):ポリエステル樹脂(*1)6
5重量部、メラミン樹脂(*2)35重量部およびりん
酸基含有非水分散液(b)10部(固形分)(*6)、
チヌビン900(チバガオギ−製、商品名、紫外線吸収
剤)1部、テトラブチルアンモニウムブロマイドとモノ
ブチルリン酸の当量配合物2部、「BYK300」(ビ
ッグケミ−製、商品名、表面調整剤)0.1部を「スワ
ゾ−ル1000」に混合分散して、粘度13秒/フォ−
ドカップ#4/20℃に調整した。
【0097】(*6)りん酸基含有非水分散液(b):
撹拌機、温度計、還流冷却器を備えた通常のアクリル樹
脂製造用反応槽に、キシレン120部、ヘプタン64部
および分散安定剤b)(*7)55部を仕込み、加熱撹
拌して100℃に達してから、単量体と分散安定剤b)
とからなる下記の混合物を5時間を要して滴下した。
【0098】 メチルメタクリレ−ト 53部 グリシジルメタクリレ−ト 2部 メチルアクリレ−ト 10部 2−ヒドロキシエチルアクリレ−ト 20部 (2−メタクリロイルオキシエチル) アシッドホスフェ−ト 15部 分散安定剤b) 55部 α,α´−アゾビスイソブチロニトリル 1部 上記混合物を滴下終了後、さらに100℃で30分間保
持してから、アゾビスジメチルバレロニトリル0.5部
とキシレン20部との混合物を1時間を要して滴下し
た。その後、2時間、100℃で保持したまま撹拌した
のち、冷却して、粒子内架橋した重合体粒子を含有する
りん酸基含有非水分散液(b)を得た。この固形分含有
率は45%、酸価は44、りん酸基含有重合体粒子の粒
径は250nmであった。
【0099】(*7)分散安定剤b):撹拌機、温度
計、還流冷却器などを備えた通常のアクリル樹脂製造用
反応槽に、キシレン52部およびn−ブタノ−ル10部
を仕込み、加熱撹拌して125℃に達してから、下記の
単量体混合物を4時間を要して滴下した。
【0100】 メチルメタクリレ−ト 30部 n−ブチルアクリレ−ト 15部 2−エチルヘキシルメタクリレ−ト 47部 2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト 15部 メタクリル酸 3部 α,α´−アゾビスイソブチロニトリル 3部 上記単量体混合物を滴下終了後、さらに125℃で30
分間保持してから、アゾビスジメチルバレロニトリル
0.5部とキシレン5部との混合物を1時間を要して滴
下した。その後、3時間、125℃で保持したまま撹拌
した。かくして得られた樹脂溶液の固形分含有率は60
%、酸価は19.2であった。この樹脂溶液にグリシジ
ルメタクリレ−トを1.2部加え、酸価が16になるま
で、120℃で付加反応せしめ、分散安定剤bを得た。
このものの重量平均分子量は12000、水酸基価6
4、酸価16、固形分含有率60%であった。
【0101】(A−4):比較用 ポリエステル樹脂(*1)65重量部およびメラミン樹
脂(*2)35重量部を有機溶剤(キシレン/トルエン
=1/1重量比)に混合分散し、粘度をフォ−ドカップ
#4で13秒に調整した。
【0102】3)メタリック組成物(B)(B−1) :リ−フィングアルミニウムフレ−ク(*
8)5部および有機溶剤(*9)95部との混合物。
【0103】(*8)リ−フィングアルミニウムフレ−
ク:「0620MS」東洋アルミニウム社製、商品名、
長手方向寸法13.6μm、厚さ0.4μm、ミネラル
スピリット32%含有ペ−スト。
【0104】(*9)有機溶剤:トルエン(表面張力が
30.9dyn/cm)とm−キシレン(表面張力が3
1.23dyn/cm)との等重量混合溶剤。
【0105】(B−2):リ−フィングアルミニウムフ
レ−ク(*10)3部および有機溶剤(*9)97部と
の混合物。
【0106】(*10)リ−フィングアルミニウムフレ
−ク:「ハイプリント60T」東洋アルミニウム社製、
商品名、長手方向寸法4.4μm、厚さ0.2μm、ミ
ネラルスピリット32%含有ペ−スト。
【0107】(B−3):比較用 ノンリ−フィングアルミニウムフレ−ク(*11)5部
および有機溶剤(*9)95部との混合物。
【0108】(*11)ノンリ−フィングアルミニウム
フレ−ク:「アルミペ−スト7640NS」東洋アルミ
ニウム社製、商品名、長手方向寸法17μm、厚さ0.
5μm、ミネラルスピリット32%含有ペ−スト。
【0109】4)クリヤ塗料(C)(C−1) :カルボキシル基含有アクリル樹脂(*1
2)40部、エポキシ基含有アクリル樹脂(*13)5
0部、りん酸基含有非水分散液(a)10部(固形分)
(*4)、チヌビン900(チバガオギ−製、商品名、
紫外線吸収剤)1部、テトラブチルアンモニウムブロマ
イドとモノブチルリン酸の当量配合物2部、「BYK3
00」(ビッグケミ−製、商品名、表面調整剤)0.1
部を「スワゾ−ル1000」に混合分散して、粘度13
秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調整した。
【0110】(*12)カルボキシル基含有アクリル樹
脂:無水マレイン酸のメタノ−ルハ−フエステル化物2
0%、アクリル酸4−ヒドロキシn−ブチル20%、n
−ブチルアクリレ−ト40%およびスチレン20%から
なる重合体であり、数平均分子量3500、酸価86m
gKOH/g、水酸基価78mgKOH/gであった。
【0111】(*13)エポキシ基含有アクリル樹脂:
グリシジルメタクリレ−ト30%、アクリル酸4−ヒド
ロキシn−ブチル20%、n−ブチルアクリレ−ト30
%およびスチレン20%からなる重合体であり、数平均
分子量3000、エポキシ基含有量2.12ミリモル/
g、水酸基価78mgKOH/gであった。
【0112】(C−2):カルボキシル基含有アクリル
樹脂(*14)45部、エポキシ基含有アクリル樹脂
(*13)50部、りん酸基含有非水分散液(b)(*
6)5部(固形分)、フタロシアニン系青色顔料(大日
精化社製)1部、チヌビン900 1部、テトラブチル
アンモニウムブロマイドとモノブチルリン酸の当量配合
物2部、「BYK300」0.1部を「スワゾ−ル10
00」に混合分散して、粘度13秒/フォ−ドカップ#
4/20℃に調整した。
【0113】(*14)カルボキシル基含有アクリル樹
脂:無水マレイン酸のメタノ−ルハ−フエステル化物2
0%、アクリル酸2−ヒドロキシエチル16%、n−ブ
チルアクリレ−ト44%およびスチレン20%からなる
重合体であり、数平均分子量3500、酸価86mgK
OH/g、水酸基価78mgKOH/gであった。
【0114】(C−3):比較用 カルボキシル基含有アクリル樹脂(*12)40部、エ
ポキシ基含有アクリル樹脂(*13)60部、チヌビン
900 1部、テトラブチルアンモニウムブロマイドと
モノブチルリン酸の当量配合物2部、「BYK300」
0.1部を「スワゾ−ル1000」に混合分散して、粘
度13秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調整した。
【0115】2.実施例および比較例 上記被塗物の未硬化の中塗塗面にベ−ス塗料(A−1)
〜(A−4)を塗装し、硬化させることなく、さらにメ
タリック組成物(B−1)〜(B−3)を塗装し、室温
で3分放置してから、140℃で30分加熱してこれら
複層塗膜を同時に硬化させたのち、クリヤ塗料(C−
1)〜(C−3)を塗装した後、140℃で30分加熱
してクリヤ塗膜を硬化させた。
【0116】これらの塗装工程および得られた複層塗膜
の性能試験結果を表1に示した。
【0117】
【表1】
【0118】濡れ性:硬化したメタリック塗面にクリヤ
塗料をスプレ−塗装したときの、濡れの良否を目視評価
した。○は濡れ良好、△は濡れ劣る、×は濡れ非常に劣
ることを示す。
【0119】付着性:カッタ−で素地に達するようにカ
ット線を入れ、大きさ1×1mmのゴバン目を100個
つくり、その表面に粘着セロハンテ−プを貼着し、それ
を急激に剥離した後の塗面を観察した。○はゴバン目塗
膜の剥離が全く認められない、×はゴバン目塗膜の剥離
が10個以上認められたことを示す。
【0120】IV値:X−Rite社製の携帯型変角分
光光度計「MA68測定器」を使用して、受光角15度
のY値を測定した。これは、塗膜の明るさを示し、メタ
リック塗膜のハイライト部分の輝度感を表している。こ
の数値が大きくなるほど輝度感は良好である。
【0121】SV値:「MA68測定器」を使用して、
受光角45度のY値を測定した。これは塗膜の明るさを
示し、塗膜の正面色の明るさを表し、この数値が小さい
ほど暗い。これはアルミニウムフレ−クが水平に配向し
拡散光が少ないことを意味する。
【0122】FF値:「MA68測定器」を使用して測
定した。上記のIV値およびSV値を式 FF=(IV−SV)/[(IV+SV)/2] にあてはめて算出した。これはハイライトの輝度と正面
の明るさのコントラストを示し、この数値が大きいほど
明暗感が強く、クロムメッキ調であることを表す。
【0123】C*値:「MA68測定器」を使用して、
受光角15度のCIEメトリッククロマ(彩度)を測定
した。これは塗膜のハイライトの内の彩度であって、こ
の数値が大きいほど鮮やかであることを示す。
【0124】意匠性:塗膜を目視評価した結果であり、
○1はクロ−ムメッキ調に仕上がった、○2はクロ−ム
メッキ調で、かつキャンディト−ンに仕上がった、Xは
クロ−ムメッキ調でなく、通常のメタリック感に仕上が
ったことを示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】りん酸基含有樹脂組成物を含有するベ−ス
    塗料(A)を塗装し、硬化させることなく、リ−フィン
    グ型アルミニウムフレ−ク含有メタリック組成物(B)
    を塗装し、硬化させた後、その塗面に、高分子分散安定
    剤の有機溶剤溶液中に重合体粒子が分散してなる非水分
    散液であって、該重合体粒子が、りん酸基含有重合性不
    飽和単量体単位を構成成分として含有する重合体粒子で
    あるりん酸基含有非水分散液を含有するクリヤ塗料
    (C)を塗装することを特徴とする複層塗膜形成法。
  2. 【請求項2】りん酸基含有樹脂組成物が、(P−1)り
    ん酸基含有不飽和単量体および水酸基含有不飽和単量体
    を構成成分として用いた、りん酸基および水酸基を含有
    する重合体、または、(P−2):高分子分散安定剤の
    有機溶剤溶液中に重合体粒子が分散してなり、該重合体
    粒子が、りん酸基含有不飽和単量体単位を構成成分とし
    て含有する重合体粒子であるりん酸基含有非水分散液で
    ある請求項1記載の複層塗膜形成法。
  3. 【請求項3】ベ−ス塗料(A)が、りん酸基含有樹脂組
    成物に、さらに塗料用樹脂および架橋剤を含有してなる
    塗料である請求項1記載の複層塗膜形成法。
  4. 【請求項4】メタリック組成物(B)が、リ−フィング
    型アルミニウムフレ−クおよび有機溶剤を含有する組成
    物である請求項1記載の複層塗膜形成法。
  5. 【請求項5】メタリック組成物(B)で使用される有機
    溶剤が、表面張力が27dyn/cm以上の有機溶剤を
    含有している請求項4記載の複層塗膜形成法。
  6. 【請求項6】クリヤ塗料(C)が、りん酸基含有非水分
    散液に、さらに塗料用樹脂および架橋剤を含有してなる
    塗料である請求項1記載の複層塗膜形成法。
JP16141597A 1997-06-05 1997-06-18 複層塗膜の形成法 Expired - Fee Related JP3760025B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16141597A JP3760025B2 (ja) 1997-06-18 1997-06-18 複層塗膜の形成法
US09/092,307 US6291575B2 (en) 1997-06-05 1998-06-05 Phosphoric acid group-containing non-aqueous dispersion and a process for the application thereof
EP98110337A EP0882747B1 (en) 1997-06-05 1998-06-05 A phosphoric acid group-containing non-aqueous dispersion and a process for the application thereof
KR10-1998-0020991A KR100414142B1 (ko) 1997-06-05 1998-06-05 인산기함유비수성분산액및그의도포방법
DE69831899T DE69831899T2 (de) 1997-06-05 1998-06-05 Phosphorsäuregruppen enthaltende nicht-wässrige Dispersion und Verfahren zu ihrer Verwendung
US09/399,766 US6419990B1 (en) 1997-06-05 1999-09-21 Phosphoric acid group-containing non-aqueous dispersion and a process for the application thereof
US09/833,645 US20010021741A1 (en) 1997-06-05 2001-04-13 Phosphoric acid group-containing non-aqueous dispersion and a process for the application theeof

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16141597A JP3760025B2 (ja) 1997-06-18 1997-06-18 複層塗膜の形成法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1110062A true JPH1110062A (ja) 1999-01-19
JP3760025B2 JP3760025B2 (ja) 2006-03-29

Family

ID=15734670

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16141597A Expired - Fee Related JP3760025B2 (ja) 1997-06-05 1997-06-18 複層塗膜の形成法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3760025B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1038461C (zh) * 1994-03-31 1998-05-20 三菱电机株式会社 并联多重逆变器
JP2006347542A (ja) * 2006-07-14 2006-12-28 Nippon Paint Co Ltd 自動車用内装材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1038461C (zh) * 1994-03-31 1998-05-20 三菱电机株式会社 并联多重逆变器
JP2006347542A (ja) * 2006-07-14 2006-12-28 Nippon Paint Co Ltd 自動車用内装材

Also Published As

Publication number Publication date
JP3760025B2 (ja) 2006-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3760028B2 (ja) 複層塗膜形成法
AU776925B2 (en) Method of forming composite coating film
JP5230518B2 (ja) 積層塗膜形成方法および塗装物
KR20050115918A (ko) 향상된 내스크래치성 및 내흠발생성을 갖는 낮은 휘발성유기 화합물 함량의 코팅 조성물
KR100414142B1 (ko) 인산기함유비수성분산액및그의도포방법
JPH11128828A (ja) メタリック塗膜形成法
JPH07207220A (ja) 水性塗料組成物及びそれを用いた塗装法
JPH1110062A (ja) 複層塗膜の形成法
JP4020473B2 (ja) メタリツク塗膜形成方法
JP2759216B2 (ja) 塗膜形成方法
JP3927281B2 (ja) りん酸基含有非水分散液および塗装法
JP2000084483A (ja) 複層塗膜形成方法
JPH05263035A (ja) 塗料組成物
US20010021741A1 (en) Phosphoric acid group-containing non-aqueous dispersion and a process for the application theeof
JP3837776B2 (ja) 硬化性樹脂組成物及びそれを用いた塗装方法
JP7439231B1 (ja) クリヤー塗料組成物および塗装物品の製造方法
JP3760422B2 (ja) 複層塗膜形成方法
JP7415111B2 (ja) 水性塗料組成物及び複層塗膜形成方法
JP3999864B2 (ja) メタリック塗膜形成方法
JP3995302B2 (ja) 塗膜形成法
WO2022255216A1 (ja) 水性塗料組成物および塗装物品の製造方法
JP3995305B2 (ja) 塗膜形成法
WO2024134943A1 (ja) クリヤー塗料組成物および塗装物品の製造方法
JPH11614A (ja) 塗膜形成方法
CA3240968A1 (en) Clear coating composition and method for producing coated article

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20060104

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060106

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100113

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100113

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100113

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110113

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110113

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120113

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120113

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130113

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130113

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees