JPH1099341A - 内視鏡用鉗子 - Google Patents

内視鏡用鉗子

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JPH1099341A
JPH1099341A JP8261906A JP26190696A JPH1099341A JP H1099341 A JPH1099341 A JP H1099341A JP 8261906 A JP8261906 A JP 8261906A JP 26190696 A JP26190696 A JP 26190696A JP H1099341 A JPH1099341 A JP H1099341A
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Toshihiko Hashiguchi
敏彦 橋口
Kenichi Kimura
健一 木村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】構成が簡単で、操作性に優れた内視鏡用鉗子を
提供することにある。 【解決手段】操作部1と、挿入部2と、一対のジョー4
を有する先端作用部3とからなる内視鏡用鉗子におい
て、前記操作部1は、前記挿入部2を保持する固定ハン
ドル8と、前記固定ハンドル8に旋回可能に取り付けた
可動ハンドル9とからなり、前記固定ハンドル8と前記
可動ハンドル9との双方の端部に、それぞれアーチ状に
相手側に延びるラチェット部8k,9gを設け、前記可
動ハンドル9の旋回支点を移動させることにより、ラチ
ェット部8k,9gが有効な状態と無効な状態とを切り
替えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内視鏡を使用し
て体腔内を観察しながら処置を行う内視鏡用鉗子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】内視鏡の鉗子チャンネルを介して体腔内
に挿入し、生体組織等を把持して細胞等を採取したり、
患部等を処置する内視鏡用鉗子は、操作部と、挿入部
と、この挿入部の先端に設けられた一対のジョーを有す
る先端作用部とから構成されている。
【0003】前記内視鏡用鉗子の操作部には固定ハンド
ルと可動ハンドルを有しており、可動ハンドルに鋸歯状
の歯を有するラチェットを設け、このラチェットを固定
ハンドルに形成したスリット状の開口部に通し、この開
口部の上縁を鋭角の爪状とした係止爪を形成し、この係
止爪にラチェットの歯を係止することができるようにな
っている。
【0004】したがって、固定ハンドルの係止爪に可動
ハンドルに設けたラチェットの歯を係止してラチェット
を有効状態とし、また、前記開口部の側方を切り欠いて
開口部を設け、前記ラチェットを側方に弾性変形させて
前記開口部を通過させ、ラチェットを固定ハンドルの側
方に位置させることにより、ラチェットの歯は前記係止
爪と係合することができなくなりラチェットの機能は停
止してラチェット無効状態となる。
【0005】また、EP 0,555,103 は、ラチェットは操
作部の可動ハンドルの下端に固定され、ラチェットの鋸
歯状の歯に係合する係止爪を板ばねで形成し、係止爪は
固定ハンドルの下端に固定されている。
【0006】そして、前記板ばねをレバーで側方(下
方)から押して弾性変形させることにより、板ばねの端
部の係止部が移動し、ラチェットに係合できる状態、つ
まりラチェット有効状態とし、前記レバーで押す力を解
放すると、係止爪が弾性力で下方に移動し、板ばねの端
部の係止部がラチェットに係合できなくなって、ラチェ
ット無効状態となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
内視鏡用鉗子の前者のものは、有効状態、無効状態の間
の移行の操作を行い難い。ラチェットとハンドルとが接
触し、摩擦により操作抵抗になる。ハンドルの強度が低
下するなどの問題がある。
【0008】後者のものは、鉗子を操作している側の手
で操作することができない。つまり、片手操作ができな
いため操作性が悪い。また、係止爪がばねそのものなの
で弾力性と強度とが両立し得ない。このため強度が不十
分になり易いという問題がある。
【0009】この発明は、前記事情に着目してなされた
もので、その目的とするところは、簡単な構成でありな
がら酷使に耐え、また操作性に優れた内視鏡用鉗子を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記目的を
達成するために、操作部と、挿入部と、一対のジョーを
有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子において、前
記操作部は、前記挿入部を保持する固定ハンドルと、前
記固定ハンドルに旋回可能に取り付けた可動ハンドルと
からなり、前記固定ハンドルと前記可動ハンドルとの双
方の端部に、それぞれアーチ状に相手側に延びるラチェ
ットを設け、前記可動ハンドルの旋回支点を移動させる
ことにより、前記ラチェットが有効な状態と無効な状態
とを切り替えることを特徴とする。
【0011】可動ハンドルの旋回支点を移動することに
より、可動ハンドルの旋回軸をラチェット側に位置させ
ると、固定ハンドルと可動ハンドルの各ラチェットは相
互に係合できる位置になり、ハンドル操作に伴い、可動
ハンドルが動いている間はそれぞれのラチェットの弾力
性により、それぞれの歯を乗り越えながら移動する。可
動ハンドルが停止すると、その位置で相手の歯とその歯
を乗り越えた歯の背面同士で係合して停止し、ハンドル
の位置を固定する。
【0012】また、可動ハンドルの旋回支点を逆方向に
移動することにより、可動ハンドルの旋回軸をラチェッ
トの逆側に位置させ、可動ハンドルがラチェットの歯の
高さ分相手のラチェットから外れる方向に移動する。
【0013】この結果、固定ハンドルと可動ハンドルの
それぞれのラチェットの歯同士は接触することが無くな
る。これにより、可動ハンドルは何者にも妨げられるこ
となく旋回させることが可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の各実施の形態を
図面に基づいて説明する。図1〜図3は第1の実施形態
を示し、図1は内視鏡用鉗子の全体構成図、図2はラチ
ェット有効状態の操作部の断面図、図3はラチェット無
効状態の操作部の断面図である。
【0015】図1に示すように、内視鏡用鉗子は、操作
部1と、この操作部1に設けられた挿入部2およびこの
挿入部2の先端に設けられた先端作用部3とから構成さ
れている。先端作用部3は一対のジョー4と、これを保
持する保持部5とからなり、生体組織等の対象部位を操
作する把持部、鋏部、または剥離部を有している。
【0016】挿入部2は先端作用部3を先端部に保持す
る外筒6と、この外筒6の内部の操作力を伝達する操作
ロッド7からなっている。また、操作部1は挿入部2の
外筒6を保持する固定ハンドル8と、挿入部2の操作ロ
ッド7に連結し、固定ハンドル8と回動自在に支持され
る可動ハンドル9とから構成されている。
【0017】前記操作部1について詳述すると、図2お
よび図3に示すように、挿入部2の外筒6はその後端部
が固定ハンドル8の先端部8aに固定されている。固定
ハンドル8の先端部8aに続く部分には、可動ハンドル
9を支持する旋回支点としての偏心軸10を取り付ける
取り付け部8bが形成されている。
【0018】取り付け部8bには可動ハンドル9が嵌入
するスリット部8cと偏心軸10が嵌合する軸孔8d、
8mが設けられている。固定ハンドル8の末端側には前
記先端部8aから延長するアーム部8eとアーム部8e
の端部にリング状の指掛け部8fが形成されている。
【0019】前記偏心軸10にはその側面に延長して偏
心軸10を回転させるレバー部10aが設けられてい
る。さらに、偏心軸10には小径部10b、大径部10
c、偏心部10dが形成され、小径部10bは固定ハン
ドル8の軸孔8dに、大径部10cは固定ハンドル8の
もう一つの軸孔8mに嵌合している。取り付け部8bに
取り付けた偏心軸10には可動ハンドル9がその旋回軸
となる軸孔9aで偏心部10dと嵌合して取り付けられ
ている。
【0020】可動ハンドル9の末端側には前記軸孔9a
から延長するアーム部9bとアーム部9bの端部にリン
グ状の指掛け部9cが形成されている。前記固定ハンド
ル8の先端部8aの内部には前記操作ロッド7が延在す
る通路8gが形成されている。前記操作ロッド7は、前
記通路8gから伸張してアーム部8eとアーム部9bと
の間に位置している。
【0021】さらに、アーム部8eと指掛け部8fとの
間には第1支軸11を取り付ける軸孔8iが設けられて
いる。可動ハンドル9のアーム部9bと指掛け部9cと
の間には第2支軸12を取り付ける軸孔9eが設けられ
ている。
【0022】前記第1支軸11には第1リンク13の第
1端部13aが回動自在に取り付けられ、前記第2支軸
12には第2リンク14の第1端部14aが回動自在に
取り付けられている。前記操作ロッド7の後端部7aに
は第3支軸15が設けられ、この第3支軸15には第1
リンク13と第2リンク14の各第2端部13b、14
bが共通に回動自在に取り付けられている。
【0023】前記固定ハンドル8の指掛け部8fには末
端に延長部8jが設けられ、延長部8jの端部にはラチ
ェット部8kが形成されている。同様に前記可動ハンド
ル9の指掛け部9cには末端に延長部9fが設けられ、
延長部9fの端部にラチェット部9gが形成されてい
る。そして、前記各延長部8j、9fは略円周上に位置
するよう形成されている。
【0024】次に、前述のように構成された内視鏡用鉗
子の作用について説明する。操作部1のハンドルを握り
可動ハンドル9を操作することにより、挿入部2内で操
作ロッド7が進退し、先端作用部3のジョー4を開閉し
て生体組織等の対象部位を把持、剥離または切断するこ
とができる。
【0025】図2は、ラチェット有効状態を示し、可動
ハンドル9は偏心軸10を支点として旋回し、固定ハン
ドル8との間で第1、2のリンク13、14を介して第
3支軸15を変位させ、操作ロッド7に進退動作を行わ
せる。偏心軸10は、そのレバー部10aが図の位置に
おいて可動ハンドル9を末端側に変位させており、その
結果、固定ハンドル8と可動ハンドル9のラチェット部
8k、9gが係合可能な状態となっている。
【0026】ラチェット部8k、9gは各延長部8j、
9fがある長さを有していることにより弾力性を有し、
各ラチェット部8k、9gの歯の頂点同士が接触したと
きに弾性的に変位し相互に乗り越えることが可能とな
る。
【0027】図3はラチェット無効状態を示し、ラチェ
ット部8k、9gの係合を解除するときは、レバー部1
0aを時計回りに旋回させることにより、偏心軸10の
偏心部10dが可動ハンドル8をラチェット部8k、9
gが離間する方向に変位させ、その結果、ラチェット部
8k、9gの係合が解除される。また、レバー部10a
の位置をこの図の状態に保持することにより、ラチェッ
ト部8k、9gは常時無効な状態となる。
【0028】前述した第1の実施形態によれば、構造が
簡単で、強度に優れ、酷使に耐えられるという効果があ
る。図4は、第2の実施形態を示し、操作部1は固定ハ
ンドル16と可動ハンドル17とから構成されている。
固定ハンドル16と可動ハンドル17とは共通の旋回軸
18に旋回可能に連結されている。挿入部2の外筒6は
その後端部を固定ハンドル16の先端部16aに固定さ
れている。
【0029】固定ハンドル16にはアーム部16bと指
掛け部16cが設けられ、アーム部16bの指掛け部1
6cの近傍の部分にはスリット部16dが形成されてい
る。可動ハンドル17の頂部17aは操作ロッド7と連
結されている。可動ハンドル17にはアーム部17bと
指掛け部17cが設けられている。さらに、アーム部1
7bにはスリット17dが形成され、スリット17dに
はラチェット19が第1支軸20により旋回可能に取り
付けられている。
【0030】さらに、スリット17dには付勢ばね21
がラチェット19に対しては第1取り付け部21aにお
いて第2支軸22で、可動ハンドル17に対しては第2
取り付け部21bにおいて第3支軸23で回転可能に取
り付けられている。
【0031】付勢ばね21はばね21cの両端に第1取
り付け部21a、第2取り付け部21bを直接取り付け
た構造でも良い。また、付勢ばね21は湾曲した板ばね
でも良い。また、付勢ばね21は第1取り付け部21
a、第2取り付け部21bを、摺動して伸縮自在の軸
(図示しない)でつなぎ、最も伸張した状態で、ばね2
1cの自由長より短いものとしばね21cに装備荷重
(プリロード)を与えたものでも良い。
【0032】この場合、付勢ばね21は全体として、伸
びきった状態でも所定の長さ以上にはならない。第1支
軸20、第2支軸22、第3支軸23の位置関係は第1
支軸20〜第3支軸23の間を三角形の最も長い一辺と
し、第1支軸20−第2支軸22、第2支軸22−第3
支軸23のそれぞれの間を前記の三角形の残りの2辺と
した配置とする。
【0033】固定ハンドル16に設けたスリット部16
dは半円形であり、アーム部16bの先端側の面に開口
し開口部16eとなる。開口部16eの上縁の鋭角部は
ラチェット19に設けた複数の歯19aと係合する係合
部16fとなる。
【0034】ラチェット19の端部は90度捻ってさら
に下向きに曲げ、術者が操作して押し下げる押し下げ部
19bを形成している。次に、前述のように構成された
内視鏡用鉗子の作用について説明する。
【0035】図4の実線は、ラチェット有効状態で、ラ
チェット19は係合部16fと係合し、第2支軸22は
後方に位置して付勢ばね21の伸張力を時計回りの方向
の回転力としてラチェット19に伝える。この状態にお
いて、可動ハンドル17を時計回りの方向に旋回させる
と、ラチェット19は先端側に移動し、ラチェット19
の歯19aの先端側の斜面に係合部16fが乗り上げる
ことによりラチェット19は押し下げられる。
【0036】さらに、可動ハンドル17を旋回させる
と、歯19aは係合部16fを乗り越えて次の歯に係合
することになる。この時、前記旋回力により係合部16
fとの係合が維持される。この状態で、押し下げ部19
bを押し下げると、第2支軸22は付勢ばね21をさら
に圧縮する方向に移動し、押し下げ部19bを押し下げ
る力に抵抗する。
【0037】この抵抗力に抗して押し下げ部19bを押
し下げると、歯19aと係合部16fの係合が解除さ
れ、可動ハンドル17を反時計回りの方向に旋回させる
(開く)ことができる。
【0038】図4の想像線は、ラチェット無効状態を示
し、さらに押し下げ部19bを押し下げると、第1支軸
20、第2支軸22、第3支軸23が一直線上に並ぶ位
置で前記の抵抗する力は最大に達し、上記位置を過ぎる
と付勢ばね21の伸張力はラチェット19を反時計回り
の方向に回転させる力となる。この状態において、歯1
9aと係合部16fの係合は、解除されたままとなり、
固定ハンドル16、可動ハンドル17の操作に一切関与
しない。
【0039】前述した第2の実施形態によれば、構造が
簡単で、操作が容易である。また、片手操作が可能であ
る。さらに、ラチェットの有効無効状態の選択が、ラチ
ェットの通常の解除動作をほんの少し大きくするだけで
可能であるという効果がある。
【0040】図5および図6は第3の実施形態を示し、
操作部1は固定ハンドル24と可動ハンドル25とから
構成されている。固定ハンドル24と可動ハンドル25
とは共通の旋回軸26で旋回可能に連結されている。
【0041】挿入部2の外筒6はその後端部を固定ハン
ドル24の先端部24aに固定され、固定ハンドル24
にはアーム部24bと指掛け部24cが設けられてい
る。さらにアーム部24bの指掛け部24cの近傍の部
分にスリット部24dが形成されている。
【0042】可動ハンドル25の頂部25aは操作ロッ
ド7と連結され、可動ハンドル25にはアーム部25b
と指掛け部25cが設けられている。さらにアーム部2
5bにはスリット部25dが形成されている。スリット
部25dにはラチェット27を支軸28により旋回可能
に取り付けられている。
【0043】さらに、ラチェット27を付勢ばね29に
より、時計回りの方向に付勢する。固定ハンドル24に
設けたスリット部24dは半円形であり、アーム部24
bの先端側の面に開口し、開口部24eとなっている。
スリット部24dにはラチェット27に設けた複数の歯
27aと係合する係合部材30が設けられている。
【0044】ラチェット27の端部は90度捻ってさら
に下向きに曲げ、術者が操作して押し下げる押し下げ部
27bを形成している。スリット部25dには支軸28
を支軸として解除部材31が旋回可能に取り付けられて
いる。解除部材31の延長部31aにはノッチ部31b
が形成され、さらに、解除部材31にはレバー部31c
が設けられている。さらに、レバー部31cには復座ば
ね31´が設けられている。
【0045】次に、前述のように構成された内視鏡用鉗
子の作用について説明する。図5はラチェット有効状態
を示し、解除部材31が実線で示す位置の時、ラチェッ
ト27は付勢ばね29に当接して付勢力を与えられる。
この結果、ラチェット27は固定ハンドル24、可動ハ
ンドル25を閉じる操作を拘束することなく、開く操作
に歯27aが係合部材30に係合して抵抗する。
【0046】図6はラチェット無効状態を示し、レバー
部31cを操作して解除部材31のノッチ部31bに付
勢ばね29の端部を係合させる。復座ばね31´の付勢
力により、付勢ばね29が大きく変位した状態で固定さ
れる。この結果、ラチェット27は付勢力を与えられ
ず、また、付勢ばね29に接触する位置まで自重で回転
した場合も歯27aと係合部材30とが離れているた
め、固定ハンドル24、可動ハンドル25の操作に無関
係となる。また、押し下げ部27bをさらに押し下げる
と、復座ばね31´の付勢力により解除部材31は回転
して付勢ばね29から外れて元に戻る。
【0047】前述した第3の実施形態によれば、構造が
簡単で、操作が容易である。また、片手操作が可能であ
る(操作部を把持している片手だけでラチェットの有効
無効状態の選択が可能である。)という効果がある。
【0048】図7〜図10は第4の実施形態を示し、固
定ハンドル24、可動ハンドル25の構成は第3の実施
形態と同様である。図7に示すように、スリット部25
dにはラチェット32が偏心軸33により旋回可能に取
り付けられている。
【0049】さらに、ラチェット32を付勢ばね29に
より、時計回りの方向に付勢する。スリット部24dに
はラチェット32に設けた複数の歯32aと係合する係
合部材30が設けられている。ラチェット32の端部は
90度捻ってさらに下向きに曲げ、術者が操作して押し
下げる押し下げ部32bを形成している。
【0050】図8に示すように、偏心軸33には小径部
33aと大径部33bと偏心部33cとが形成され、小
径部33a、大径部33bにより可動ハンドル25に旋
回可能に取り付けられている。さらに、偏心軸33には
レバー部33dが設けられ、これにより外部より操作
(旋回)可能とする。ラチェット32には軸孔32cを
形成し、偏心軸33の偏心部33cに旋回可能に取り付
けられている。
【0051】図9に示すように、レバー部33dは指掛
け部25cの近傍にあり、指掛け部25cに通した指で
操作可能な方向に向けて設置してある。次に、前述のよ
うに構成された内視鏡用鉗子の作用について説明する。
【0052】図7はラチェット有効状態を示し、図7の
実線で示す状態のラチェット32は付勢ばね29と当接
しており、付勢力を与えられている。図7のB−Bで示
す方向の断面では、図7で示すように偏心部33cは付
勢ばね29に接近している。
【0053】この状態では、ラチェット32は係合部材
30と係合する方向に付勢され、固定ハンドル24、可
動ハンドル25を閉じる方向の操作により、歯32aが
係合部材30の係合部30aを乗り越えながら全体とし
て先端側に向かって変位する。固定ハンドル24、可動
ハンドル25を開く方向の操作に対しては歯部32aが
係合部30aと係合することにより抵抗する。
【0054】図10はラチェット無効状態を示し、図9
に示す矢印の方向にレバー部33dを操作して偏心軸3
3を180度回転させることにより、図8中の偏心部3
3cは基端側に変位し、図10に示す位置にラチェット
32が移動する。
【0055】この結果、ラチェット32は付勢ばね29
に当接しなくなり、歯部32aが係合部材30に係合し
ようとする付勢力は失われる。この状態では固定ハンド
ル24、可動ハンドル25は拘束されることなく開閉両
方向に移動させることができる。
【0056】前述した第4の実施形態によれば、構造が
簡単で、操作が簡単である。また、片手操作が可能であ
る。さらに、可動ハンドル25を操作している指を外す
ことなく、そのままラチェット32の有効無効状態の選
択が可能であるという効果がある。
【0057】図11および図12は第5の実施形態を示
し、固定ハンドル24、可動ハンドル25の構成は第3
の実施形態と同様である。図11に示すように、スリッ
ト部25dにはラチェット34を支軸28により旋回可
能に取り付けられている。さらに、ラチェット34を付
勢ばね29により、時計回りの方向に付勢する。
【0058】スリット部24dにはラチェット34に設
けた複数の歯34aと係合する係合部材30が設けられ
ている。ラチェット34の端部は90度捻ってさらに下
向きに曲げ、術者が操作して押し下げる押し下げ部34
bを形成している。
【0059】ラチェット34には付勢ばね29に向かっ
て延びる延長部34cを設けられ、さらに延長部34c
には当接面34dと背面34eが設けられている。スリ
ット部25dにはレバー35が設けられ、レバー35に
はラチェット34の延長部34cの背面34eとの係合
部35a,35bが形成されている。係合部35a,3
5bは前記背面34eに適合した形状をしている。
【0060】次に、前述のように構成された内視鏡用鉗
子の作用について説明する。図11はラチェット有効状
態を示し、ラチェット34は付勢ばね29によって付勢
され係合部材30に係合可能な状態である。図11の状
態で、係合部35aは背面34eと向かい合うが隙間を
持って離れていて、押し下げ部34bの操作によるレバ
ー35の揺動を邪魔することはない。
【0061】図12はラチェット無効状態を示し、レバ
ー35を時計回りの方向に回転させることにより係合部
35bを背面34eに当接させる。係合部35bは係合
部35aよりも突出しているので付勢ばね29に抗して
延長部34cを旋回させ係合部材30から離れさせる。
【0062】延長部34cは付勢ばね29と係合部35
bに挟まれてガタ無く位置決めされ保持される。この状
態では、ラチェット34は係合部材30と係合すること
はできず、固定ハンドル24と可動ハンドル25を自由
に開閉することができる。
【0063】前述した第5の実施形態によれば、構造が
簡単で、操作が簡単である。また、片手操作が可能であ
るという効果がある。図13および図14は第6の実施
形態を示し、固定ハンドル24、可動ハンドル25の構
成は第3の実施形態と同様である。可動ハンドル25の
スリット部25dにはラチェット36が支軸28により
旋回可能に取り付けられている。固定ハンドル24のス
リット部24dにはラチェット36に設けた複数の歯3
6aと係合する係合部材30が設けられている。
【0064】ラチェット36の端部は90度捻ってさら
に下向きに曲げ、術者が操作して押し下げる押し下げ部
36bを形成している。ラチェット36の支軸28の近
傍には延長部36cが形成されている。延長部36cの
端部には鉤状の係止爪36dが形成されている。係止爪
36dは可動ハンドル25の係合部25eに係合してい
る。
【0065】次に、前述のように構成された内視鏡用鉗
子の作用について説明する。図13の実線および図14
の想像線はラチェット有効状態を示し、係止爪36dが
係合部25eに係合した状態では、可動ハンドル25を
先端側に変位させると、歯36aが延長部36cにより
弾性的に係合部材30の係合部30aを乗り越える。可
動ハンドル25を基端側に変位させようとすると、歯3
6aが係合部30aに係合するため、乗り越えることが
できず停止させられる。
【0066】図14の実線はラチェット無効状態を示
し、係止爪36dを押し下げて係合部25eとの係合を
解除すると、係止爪36dはスリット部25dに潜り込
み、スリット部25dの内面25fに当接して係合部材
30から離れる方向にラチェット36を付勢する。
【0067】この結果、ラチェット36は可動ハンドル
25の操作に無関係となる。復帰させる場合には、延長
部36cを矢印の方向に押すことにより、係止爪36d
が内面25f上を滑り係合部25eを乗り越えて係合す
る。
【0068】前述した第6の実施形態によれば、構造が
簡単で、操作が簡単である。また、片手操作が可能であ
るという効果がある。図15は第7の実施形態を示し、
構成要件は第6実施形態と同様であり、第6の実施形態
の変形例である。固定ハンドル24、可動ハンドル25
の構成は第3の実施形態と同様である。ラチェット37
を可動ハンドル25に固定し、係合部材38を固定ハン
ドル24に支軸39により旋回可能に取り付けたもので
ある。
【0069】係合部材38には爪状の係合部38aが形
成され、先端側には幅広に形成した押し下げ部38bが
設けられている。基端側には湾曲延長部38cが形成さ
れ、湾曲延長部38cの端部は鉤状の係止爪38dが形
成されている。係止爪38dは固定ハンドル24の第1
係合部24fに係合され、スリット部24dには第1係
合部24fに続く第2係合部24gが形成されている。
【0070】次に、前述のように構成された内視鏡用鉗
子の作用について説明する。図15はラチェット有効状
態を示し、図15の状態で、可動ハンドル25を閉じる
方向に操作すると、ラチェット37は先端側に移動す
る。この時、歯37aが係合部38aを先端側に回転さ
せつつ次々と乗り越えていく。可動ハンドル25を開く
方向に操作すると、歯37aは係合部38aを基端側に
回転させようとするが、湾曲延長部38cが抵抗するた
め回転できず停止させられる。
【0071】係止爪38dを押し上げて第1係合部24
fから外し、第2係合部24gに係合させると、係合部
38aは先端側に回転し、歯37aと係合不能(無効状
態)になる。この結果、ラチェット37は可動ハンドル
25の操作に無関係となる。復帰操作させる場合には、
湾曲延長部38cを先端側に押すことにより、係止爪3
8dが第2係合部24gから外れて第1係合部24fに
係合し、元に戻る。
【0072】前述した第7の実施形態によれば、構造が
簡単で、操作が簡単であるという効果がある。図16お
よび図17は第8の実施形態を示し、固定ハンドル2
4、可動ハンドル25の構成は第3の実施形態と同様で
ある。スリット部25dにはラチェット40を支軸28
により旋回可能に取り付けられている。スリット部24
dにはラチェット40に設けた複数の歯40aと係合す
る係合部材30が設けられている。
【0073】ラチェット40の端部は90度捻ってさら
に下向きに曲げ、術者が操作して押し下げる押し下げ部
40bが形成されている。ラチェット40の支軸28の
近傍には側方への延長部40cが形成され、延長部40
cには伝達部材41を支軸42により回動自在に取り付
けられている。
【0074】伝達部材41にはレバー状またはノブ状の
操作部材(図示しない)が設けられている。伝達部材4
1は付勢ばね29と当接してラチェット40を係合部材
30に当接する方向に付勢する。伝達部材41の付勢ば
ね29との当接部41aは支軸42から所定距離離れて
形成され、非当接部41bは前記所定距離より接近させ
て形成されている。伝達部材41の形状は略三角形であ
るが、偏心させた円形でも四角形でもそれ以外の形状で
も上記の条件を満たせばこの限りではない。
【0075】次に、前述のように構成された内視鏡用鉗
子の作用について説明する。図16の実線および図17
の想像線はラチェット有効状態を示し、当接部41aを
付勢ばね29に当接させると、歯40aと係合部30a
とが係合している状態で付勢ばね29を所定量変形させ
て十分な付勢力を得ることができる。
【0076】この状態で、可動ハンドル25を閉じる操
作により歯40aが係合部30aを乗り越えながらラチ
ェット40を移動させることができる。この時、可動ハ
ンドル25を開く操作は歯40aと係合部30aとが係
合することにより阻止される。
【0077】押し下げ部40bを押し下げると、付勢ば
ね29をさらに変形させながら係合部材30との係合が
解除され、ラチェット無効状態となり、伝達部材41を
回転させて非当接部41bを付勢ばね29に対向させる
と、当接部41aと非当接部41bとの支軸42からの
距離の差により歯40aは係合部30aから離れて係合
しなくなる。
【0078】この時、当接部41aは腹面25gと当接
し、付勢ばね29の付勢力により伝達部材41は係合部
材30とラチェット40との間隔を保ったまま固定され
る。この状態では可動ハンドル25の開閉操作はラチェ
ット40から何らの制約も受けない。
【0079】前述した第8の実施形態によれば、構造が
簡単で、操作が簡単であるという効果がある。図18お
よび図19は第9の実施形態を示し、固定ハンドル2
4、可動ハンドル25の構成は第3の実施形態と同様で
ある。可動ハンドル25のスリット部25dにはラチェ
ット43を支軸28により旋回可能に取り付けられてい
る。固定ハンドル24のスリット部24dにはラチェッ
ト43に設けた複数の歯43aと係合する係合部材30
が設けられている。
【0080】ラチェット43の端部は90度捻ってさら
に下向きに曲げ、術者が操作して押し下げる押し下げ部
43bを形成している。ラチェット43の支軸28の近
傍には、側方(上方)への延長部43cが形成されてい
る。
【0081】延長部43cは付勢ばね29と当接してラ
チェット43を係合部材30に当接する方向に付勢され
る。付勢ばね29と可動ハンドル25との間に解除部材
44が介在されている。解除部材44の付勢ばね29と
可動ハンドル25との間で変位する部分、当接部44a
は付勢ばね29、可動ハンドル25、延長部43cの3
者に囲まれているので脱落することはない。
【0082】さらに、解除部材44の側方両端には術者
が操作するための円形の把持部44bが設けられてい
る。2つの把持部44bにより付勢ばね29、可動ハン
ドル25を両側方から挟む形にしているので、側方から
脱落することもない。
【0083】当接部44aの断面形状は円形以外の長辺
と短辺を有する矩形或いは三角形或いは楕円形又はこれ
らと類似の形状とする。把持部44bの形状は円形であ
るが、多角形、星形、その他の操作しやすい形状であれ
ばどんな形状でも良い。また、把持部44bの外周には
滑り止めのための刻み(ローレット)を形成してある。
【0084】次に、前述のように構成された内視鏡用鉗
子の作用について説明する。図18の実線および図19
の想像線はラチェット有効状態を示し、当接部44aの
短辺側が付勢ばね29、可動ハンドル25に対向してい
る状態のとき、解除部材44は付勢ばね29の作動を全
く阻害しないのでラチェット43は本来の動作を行う。
【0085】図19の実線はラチェット無効状態を示
し、当接部44aの長辺側が付勢ばね29、可動ハンド
ル25に対向して当接している状態(想像線で示す状
態)のとき、付勢ばね29の付勢力が無効となるのでラ
チェット43はその機能を失い、可動ハンドル25の操
作はフリーとなる。
【0086】前述した第9の実施形態によれば、構造が
簡単で、操作が簡単であるという効果がある。図20〜
図23は第10の実施形態を示し、固定ハンドル24、
可動ハンドル25、ラチェット26の構成は、第3の実
施形態と同様である。固定ハンドル24に設けた係合部
材30の両側に固定ハンドル24ごと挟む形で、コの字
形の弾性の阻止部材45が設けられている。阻止部材4
5は固定ハンドル24の後面24hに対向する背面45
aと固定ハンドル24の側面に対向する側面45bとを
有している。
【0087】背面45aには、ラチェット26の歯26
aの頂部に当接して摺動する摺動部45cと、術者が操
作するための操作部45dと、係合部材30を取り付け
る2つのピン46に係合する両側で4カ所の溝45e
と、上側の溝に設けた位置決めのための2カ所の凹部4
5fと、阻止部材45の背面側に設けた、阻止部材45
をピン46と凹部45fとが係合する方向に付勢する付
勢部45gとが形成されている。
【0088】次に、前述のように構成された内視鏡用鉗
子の作用について説明する。図20および図21はラチ
ェット有効状態を示し、下側の凹部45fとピン46と
を係合させ、摺動部45cが歯26aと接触しない状態
とする。ラチェット本来の機能を発揮させられる状態で
ある。
【0089】図23はラチェット無効状態を示し、上側
の凹部45fとピン46とを係合させ、摺動部45cが
歯26aと接触した状態とする。ラチェット26は下に
押し下げられて、係合部材30と係合できない。固定ハ
ンドル24および可動ハンドル25の開閉操作に伴って
ラチェット26は摺動部45cに接触しながら滑り、操
作の邪魔になることはない。
【0090】以上述べた実施形態の全てにおいて、固定
ハンドルと可動ハンドルとに取り付けるラチェットと係
合部材との組み合わせを逆にした構成も可能である。ま
た、ラチェットを固定とし、係合部材を可動とし、付勢
手段を係合部材に取り付けた構成も可能である。
【0091】前述した第10の実施形態によれば、構造
が簡単で、操作が簡単であるという効果がある。図24
〜図26は開示例を示し、図24は手術用鉗子のラチェ
ット部が係合している状態の操作部を示し、図25はラ
チェット部の係合が解除している状態を示し、図26は
図25のD−D線に沿う断面図である。
【0092】手術用鉗子は、操作部51と、生体内に挿
入される挿入部52及び処置部を有する先端作用部(図
示しない)とから構成されている。操作部51には挿入
部52を回動自在に保持する操作部本体53と一体的に
形成された末端がリング状の固定ハンドル54と、支点
部材55により固定ハンドル54に回動自在に接続さ
れ、処置部の駆動軸56と結合している末端がリング状
の可動ハンドル57が設けられている。
【0093】固定ハンドル54には、ばね状部材からな
るラチェット部材58が回動自在に接続されている。ラ
チェット部材58は回動中心付近に付勢ばね59との当
接部60及び凸部61を形成し、さらに可動ハンドル5
7に向かう方向の先端側につめ部62を形成する。つめ
部62の下方には楔状の歯部63を有する係脱部材64
が設けられている。
【0094】ラチェット部材58の下方には、ラチェッ
ト部材58の凸部61と当接する凸部65を有するばね
状部材からなるラチェットレバー66が固定ハンドル5
4に回動自在に接続されている。ラチェットレバー66
の可動ハンドル57に向かう方向の先端側には楔状の歯
部67を有する係脱部材68が設けられ、その反対側に
は指で操作するためのレバー部材69が設けられてい
る。
【0095】また、可動ハンドル57には、ラチェット
アーム70が固定されており、ラチェットアーム70に
は、ラチェット部材58のつめ部62と係合する複数の
刻み71が固定ハンドル54に向けて形成されている。
さらに、ラチェットアーム70の両側にはラチェット部
材58が横方向に移動するのを規制する規制部材72が
ラチェットアーム70と一体的に設けられている。
【0096】次に、前述のように構成された手術用鉗子
の作用について説明する。図24の状態で、可動ハンド
ル57を時計方向に回動させると駆動軸56が後端側に
移動し、処置部が駆動する。このとき、ラチェット部材
58のつめ部62は付勢ばね59の付勢力に逆らってラ
チェットアーム70の刻み71上を滑りながら移動し、
可動ハンドル57が反時計方向に回動するのを規制する
形で刻み71と係合する。すなわち、図24の状態では
可動ハンドル57は反時計方向に回動されることはな
い。
【0097】一方、図24の状態でレバー部材69を下
方に押すと、ラチェットレバー66が反時計方向に回動
し、係脱部材68が上方に移動する。また、ラチェット
部材58の凸部61がラチェットレバー66の凸部65
を介して、力を受けるため、ラチェット部材58は付勢
ばね59の付勢力に逆らいながら時計方向に回動する。
このとき、係脱部材64は下方に移動し、図25及び図
26に示すように、係脱部材68の歯部67と係脱部材
64の歯部63が係合する。
【0098】その際は、歯部67と歯部63はラチェッ
ト部材58とラチェットレバー66のばね性により、お
互いに押し付けられるようにして係合している。このと
き、可動ハンドル57は時計方向及び反時計方向に回動
可能であり、ラチェット部73の規制を受けることはな
い。また、ラチェットレバー66は固定ハンドル54の
指掛け部74と干渉しない位置に固定されている。
【0099】また、図25の状態よりさらにレバー部材
69を下方に押すと係脱部材68と係脱部材64の係合
は解除され、付勢ばね59の付勢力により図24の状態
に戻る。なお、ラチェットレバー66を図24と図25
の中間の位置になるように操作することにより、ラチェ
ット部73の一時的な解除が可能となる。
【0100】この開示例によれば、ラチェット部73が
解除した状態でラチェット部材8を固定可能であり、そ
の際ラチェットレバー16は固定ハンドル4の指掛け部
74と干渉しない位置に固定されるため、ラチェット機
構を有さない手術用鉗子と同様の操作性が得られる。
【0101】前述した実施の形態によれば、次の構成が
得られる。 (付記1) 操作部と、挿入部と、一対のジョーを有す
る先端作用部とからなる内視鏡用鉗子において、前記操
作部は、前記挿入部を保持する固定ハンドルと、前記固
定ハンドルに旋回可能に取り付けた可動ハンドルとから
なり、前記固定ハンドルと前記可動ハンドルとの双方の
端部に、それぞれアーチ状に相手側に延びるラチェット
を設け、前記可動ハンドルの旋回支点を移動させること
により、前記ラチェットが有効な状態と無効な状態とを
切り替えることを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0102】(付記2) 操作部と、挿入部と、一対の
ジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子にお
いて、前記操作部は、前記挿入部を保持する固定ハンド
ルと、前記固定ハンドルに旋回軸により旋回可能に取り
付けた可動ハンドルとからなり、前記固定ハンドルと前
記可動ハンドルとの双方の端部に、それぞれアーチ状に
相手側に延びるラチェット部を設け、前記可動ハンドル
の旋回軸を偏心軸とし、前記旋回軸を移動させることに
より、前記ラチェット部同士の係合が可能な状態と不可
能な状態とを切り替えることを特徴とする内視鏡用鉗
子。
【0103】(付記3) 操作部と、挿入部と、一対の
ジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子にお
いて、前記操作部は、前記挿入部を保持する固定ハンド
ルと、前記固定ハンドルに旋回軸により旋回可能に取り
付けた可動ハンドルとからなり、前記固定ハンドルと前
記可動ハンドルとの双方の端部に、それぞれアーチ状に
相手側に延びるラチェットを設け、前記可動ハンドルの
旋回軸を前記可動ハンドルに対して偏心して回転する偏
心軸とし、前記偏心軸を回転させることにより、前記可
動ハンドルの旋回軸を移動させて前記可動ハンドルを径
方向に移動させ、前記ラチェットが有効な状態と無効な
状態とを切り替えることを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0104】(付記4) 操作部と、挿入部と、一対の
ジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子にお
いて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相互
に旋回可能な一対のハンドルよりなり、前記一対のハン
ドルに、相互に係合して一方向のみの移動を許容するラ
チェット機構を設け、前記ラチェット機構は、前記一対
のハンドルの一つに旋回可能に設けたラチェット部材と
前記一対のハンドルのもう一つに設け、前記ラチェット
部材に係合する係合部材と前記ラチェット部材を前記係
合部材と係合する方向に付勢する付勢手段とからなり、
前記付勢手段の付勢力伝達機構が、係合方向への付勢と
非係合方向への付勢との境界となる思案点を有し、前記
思案点以外の位置において、係合方向への付勢と非係合
方向への付勢との2つの状態のうちのいずれかを選択可
能としたことを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0105】(付記5) 操作部と、挿入部と、一対の
ジョーを有する先端作用部とからなる、内視鏡用鉗子に
おいて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相
互に旋回する一対のハンドルよりなり、前記一対のハン
ドルの一つに、支軸によって揺動可能に取り付けたラチ
ェットと、前記ラチェットを付勢する付勢手段を設け、
前記一対のハンドルのもう一つに前記ラチェットに係合
する係合部材を設け、前記付勢手段は、前記ラチェット
に付勢力を伝達する部位と前記ラチェットの支軸との位
置関係により付勢力のベクトルが前記支軸の中心を通る
思案点を有し、前記思案点以外の2つの位置関係を、前
記ラチェットの有効状態と無効状態との2つの状態とし
て選択可能としたことを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0106】(付記6) 操作部と、挿入部と、一対の
ジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子にお
いて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相互
に旋回する一対のハンドルよりなり、前記一対のハンド
ルの一つのハンドルに、第1支軸によって揺動可能にラ
チェットを取り付け、前記一対のハンドルのもう一つの
ハンドルに、前記ラチェットと係合する係合部を設け、
前記ラチェットと前記一対のハンドルの一つのハンドル
とにそれぞれ第2、第3支軸によって旋回可能に付勢手
段を取り付け、第1、第2、第3支軸が、第1、第3支
軸間を長辺とする三角形を成すよう配置したことを特徴
とする内視鏡用鉗子。
【0107】(付記7) 操作部と、挿入部と、一対の
ジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子にお
いて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相互
に旋回可能な一対のハンドルよりなり、前記一対のハン
ドルに、一方向のみの旋回を許容する制限機構を設け、
前記制限機構は相互に係合する一対の係合部材からな
り、前記一対の係合部材を係合方向に付勢する付勢手段
を有し、前記付勢手段を前記制限機構を解除する方向に
弾性変形させて、前記付勢手段に係合し保持する解除部
材を設けたことを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0108】(付記8) 操作部と、挿入部と、一対の
ジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子にお
いて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相互
に旋回可能な一対のハンドルよりなり、前記一対のハン
ドルに、相互に係合して一方向のみの移動を許容するラ
チェット機構を設け、前記ラチェット機構は、ラチェッ
ト部材と係合部材とからなり、前記ラチェット部材と前
記係合部材とを相互に係合する方向に付勢する付勢部材
を有し、前記付勢部材を付勢する方向と逆の方向に変位
させて保持する解除部材を設けたことを特徴とする内視
鏡用鉗子。
【0109】(付記9) 操作部と、挿入部と、一対の
ジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子にお
いて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相互
に旋回可能な一対のハンドルよりなり、前記一対のハン
ドルにそれぞれその末端に指掛け部を設け、前記一対の
ハンドルの一つに、旋回可能に支持されたラチェット部
材を設け、前記一対のハンドルのもう一つに、前記ラチ
ェット部材と係合する係合部材を設け、前記一対のハン
ドルの一つに、前記ラチェットを前記係合部と係合する
方向に付勢する付勢部材を設け、前記一対のハンドルの
一つに、旋回可能に支持され、旋回により前記付勢部材
を付勢方向と逆の方向に変形させて係合し、前記付勢部
材を保持する解除部材を設け、前記解除部材に旋回運動
の半径方向に延出する操作部を形成し、前記解除部材を
取り付けたハンドルの前記指掛け部の前記旋回軸に面し
た側に配置したことを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0110】(付記10) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子に
おいて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相
互に旋回可能な一対のハンドルよりなり、前記一対のハ
ンドルに、相互に係合して一方向のみの移動を許容する
ラチェット機構を設け、前記ラチェット機構は、前記一
対のハンドルの一つに旋回可能に設けたラチェット部材
と、前記一対のハンドルのもう一つに設けられ、前記ラ
チェット部材に係合する係合部材と、前記ラチェット部
材を前記係合部材に係合する方向に付勢する付勢部材と
からなり、前記ラチェット部材の旋回の軸を、前記一対
のハンドルの一つに対して偏心して旋回する偏心軸と
し、前記偏心軸を回転させることにより、前記ラチェッ
ト部材の旋回の軸を移動させて前記付勢部材との当接を
解除し、前記ラチェット部材と前記係合部材との係合が
不可能な状態とすることを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0111】(付記11) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーを有する先端作用部とからなる、内視鏡用鉗子
において、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ
相互に旋回可能な一対のハンドルよりなり、前記一対の
ハンドルに、相互に係合して一方向のみの移動を許容す
るラチェット機構を設け、前記ラチェット機構は、前記
一対のハンドルの一つに旋回可能に設けたラチェット部
材と、前記一対のハンドルのもう一つに設けられ、前記
ラチェット部材に係合する係合部材と、前記ラチェット
部材を前記係合部材に係合する方向に付勢する付勢部材
とからなり、前記ラチェット部材の旋回の軸を、前記一
対のハンドルの一つに対して偏心して旋回する偏心軸と
し、前記偏心軸を前記一対のハンドルの一つの端部の指
掛け部の近傍に設け、前記偏心軸を回転させることによ
り、前記ラチェット部材の旋回の支点が移動して前記付
勢部材との当接が解除され、前記ラチェット部材と前記
係合部材との係合が不可能な状態となることを特徴とす
る内視鏡用鉗子。
【0112】(付記12) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子に
おいて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相
互に旋回可能な一対のハンドルよりなり、前記一対のハ
ンドルに、相互に係合して一方向のみの移動を許容する
ラチェット機構を設け、前記ラチェット機構は、前記一
対のハンドルの一つに旋回可能に設けたラチェット部材
と、前記一対のハンドルのもう一つに設けられ、前記ラ
チェット部材に係合する係合部材と、前記一対のハンド
ルのもう一つに設けられ、前記ラチェット部材を前記係
合部材と係合する方向に付勢する付勢部材とからなり、
前記ラチェット部材の旋回の軸を、前記一対のハンドル
の一つに対して偏心して旋回する偏心軸とし、前記偏心
軸を前記一対のハンドルの一つの端部の指掛け部の近傍
に設け、前記偏心軸の端部に操作(旋回)用の操作部材
を設け、前記操作部材を操作することにより、前記偏心
軸が回転し前記ラチェット部材の軸が移動し、前記付勢
手段との当接が解除され、前記ラチェット部材と前記係
合部材との係合が不可能な状態となることを特徴とする
内視鏡用鉗子。
【0113】(付記13) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子に
おいて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相
互に旋回可能な一対のハンドルよりなり、前記一対のハ
ンドルに、相互に係合して一方向のみの移動を許容する
ラチェット機構を設け、前記ラチェット機構は、前記一
対のハンドルの一つに旋回可能に取り付けたラチェット
部材と、前記一対のハンドルのもう一つに設けられ、前
記ラチェット部材に係合する係合部材と、前記ラチェッ
ト部材を前記係合部材に係合する方向に付勢する付勢部
材とからなり、前記ラチェット部材を前記係合部材から
離間する方向に変位させて保持する保持部材を設けたこ
とを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0114】(付記14) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子に
おいて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相
互に旋回可能な第1ハンドルと第2ハンドルとからな
り、前記第1、第2のハンドルに、相互に係合して一方
向のみの移動を許容するラチェット機構を設け、前記ラ
チェット機構は、前記第1ハンドルに旋回可能に設けた
ラチェット部材と、前記第2ハンドルに設けた前記ラチ
ェット部材に係合する係合部材と、前記第1ハンドルに
設けた前記ラチェット部材を前記係合部材に係合する付
勢部材とからなり、前記第1ハンドルに、前記ラチェッ
ト部材又は前記付勢部材に当接し、旋回して当接部が移
動する解除部材を旋回可能に取り付け、前記当接部が平
坦部または凹部で、上記当接部を移動させることによ
り、前記ラチェット部材を旋回させ、前記係合部材と係
合した位置と前記係合部材と離間して係合を解除した位
置との間を移動させることを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0115】(付記15) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子に
おいて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相
互に旋回可能な第1ハンドルと第2ハンドルとからな
り、前記第1、第2のハンドルに、相互に係合して一方
向のみの移動を許容するラチェット機構を設け、前記ラ
チェット機構は、前記第1ハンドルに旋回可能に設けた
ラチェット部材と、前記第2ハンドルに設けた、前記ラ
チェット部材に係合する係合部材と、前記第1ハンドル
に設けた、前記ラチェット部材を前記係合部材と係合す
る方向に付勢する付勢部材とからなり、前記ラチェット
部材の旋回の軸の近傍に旋回運動の半径の方向に延出す
る延長部を形成し、前記延長部の前記付勢部材との当接
部に対向する側に、前記第1ハンドルに対して旋回可能
に解除部材を取り付け、前記解除部材はその旋回軸近傍
に前記ラチェット部材の延長部に対する係合部と逃げ部
とを有し、それ自身の旋回運動の半径方向に延出する操
作部を有し、前記解除部材の前記操作部を前記第1ハン
ドルの前記旋回軸の反対側に配置し、前記延長部と前記
係合部とが係合した状態と、前記延長部が前記係合部と
対向した状態とを切り替えることを可能としたことを特
徴とする内視鏡用鉗子。
【0116】(付記16) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子に
おいて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相
互に旋回可能な一対のハンドルよりなり、前記一対のハ
ンドルに、相互に係合し、単一方向の変位のみを許容す
る二つの係合要素からなる係止機構を設け、前記係止機
構が、前記二つの係合要素のうちの一つを、前記一対の
ハンドルのいずれかに固定し、前記二つの係合要素のう
ちのもう一つを、前記一対のハンドルのもう一つに揺動
可能に取り付け、前記揺動可能な係合要素をもう一つの
係合要素に対して付勢する付勢手段を、前記揺動可能な
係合要素に一体に形成し、前記付勢手段の付勢力の作用
端に、弾性変形によって作用対象から係合を解除するこ
とが可能な係合部を形成したことを特徴とする内視鏡用
鉗子。
【0117】(付記17) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子に
おいて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相
互に旋回可能な一対のハンドルよりなり、前記一対のハ
ンドルに、相互に係合し、単一方向の変位のみを許容す
る二つの係合要素からなる係止機構を設け、前記係止機
構が、前記二つの係合要素のうちの一つを、前記一対の
ハンドルのいずれかに固定し、前記二つの係合要素のう
ちのもうーつを、前記一対のハンドルのもう一つに揺動
可能に取り付け、前記揺動可能な係合要素をもう一つの
係合要素に対して付勢する付勢手段を、前記揺動可能な
係合要素に一体的に形成し、前記付勢手段の付勢力の作
用端に、前記の付勢する方向に変位、係合及び解除可能
な係止機構を設けたことを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0118】(付記18) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子に
おいて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相
互に旋回可能な一対のハンドルよりなり、前記一対のハ
ンドルに、相互に係合して一方向のみの移動を許容する
ラチェット機構を設け、前記ラチェット機構は、前記一
対のハンドルの一つに旋回可能に設けたラチェット部材
と、前記一対のハンドルのもう一つに設けられ、前記ラ
チェット部材に係合する係合部材と、前記ラチェット部
材を前記係合部材に係合する方向に付勢する付勢部材と
からなり、前記ラチェットの旋回中心側の端部に、側方
に延出する弾性付勢部分を形成し、前記弾性付勢部分の
端部に、前記ラチェット部材を取り付けたハンドルと係
合する係合機構を形成し、前記係合機構が、前記ラチェ
ット部材の解除方向の動作に抗して付勢力を発揮し、外
力によって係合を解除することが可能で、解除後は逆方
向の動作によって自動的に係合することを特徴とする内
視鏡用鉗子。
【0119】(付記19) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子に
おいて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相
互に旋回可能な一対のハンドルよりなり、前記一対のハ
ンドルに、相互に係合して一方向のみの移動を許容する
ラチェット機構を設け、前記ラチェット機構は、前記一
対のハンドルの一つに旋回可能に設けたラチェット部材
と、前記一対のハンドルのもう一つに設けられ、前記ラ
チェット部材に係合する係合部材と、前記ラチェット部
材を前記係合部材に係合する方向に付勢する付勢部材と
からなり、前記ラチェット部材の前記付勢部材と当接す
る当接部に前記当接部に回動可能に取り付けられ、偏心
して回動する伝達部材を設け、前記伝達部材を回動させ
ることにより、前記付勢部材の付勢力を増減させ、前記
ラチェット部材を、前記係合部材と係合可能な状態と係
合不可能な状態との間で変位させることを特徴とする内
視鏡用鉗子。
【0120】(付記20) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子に
おいて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相
互に旋回可能な一対のハンドルよりなり、前記一対のハ
ンドルに、相互に係合して一方向のみの移動を許容する
ラチェット機構を設け、前記ラチェット機構は、前記一
対のハンドルの一つに旋回可能に設けたラチェット部材
と、前記一対のハンドルのもう一つに設けられ、前記ラ
チェット部材に係合する係合部材と、前記ラチェット部
材を前記係合部材に係合する方向に付勢する付勢部材と
からなり、前記ラチェット部材の前記付勢部材と当接す
る当接部に前記当接部に回動可能に取り付けられ、回転
により前記当接部の当接面を越えて突出する伝達部材を
設けたことを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0121】(付記21) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子に
おいて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相
互に旋回可能な一対のハンドルよりなり、前記一対のハ
ンドルに、相互に係合して一方向のみの移動を許容する
ラチェット機構を設け、前記ラチェット機構は、前記一
対のハンドルの一つに旋回可能に設けたラチェット部材
と、前記一対のハンドルのもう一つに設けられ、前記ラ
チェット部材に係合する係合部材と、前記ラチェット部
材を前記係合部材に係合する方向に付勢する付勢部材と
からなり、前記ラチェット部材の前記付勢部材と当接す
る当接部に略三角形の伝達部材を回動可能に取り付け、
前記伝達部材の三角形の一辺を前記付勢部材の前記ラチ
ェット部材との当接面に当接させ、前記ラチェット部材
を前記係合部材と当接する方向に付勢することを特徴と
する内視鏡用鉗子。
【0122】(付記22) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子に
おいて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相
互に旋回可能な一対のハンドルよりなり、前記一対のハ
ンドルに、相互に係合して一方向のみの移動を許容する
ラチェット機構を設け、前記ラチェット機構は、前記一
対のハンドルの一つに旋回可能に設けたラチェット部材
と、前記一対のハンドルのもう一つに設けられ、前記ラ
チェット部材に係合する係合部材と、前記ラチェット部
材を前記係合部材に係合する方向に付勢する付勢部材と
からなり、前記付勢部材と前記一対のハンドルのうち前
記付勢部材を取り付けたハンドルとの間に介在して前記
ラチェット部材と前記付勢部材との当接を阻止し、付勢
力を無効とする阻止手段を設けたことを特徴とする内視
鏡用鉗子。
【0123】(付記23) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子に
おいて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相
互に旋回可能な一対のハンドルよりなり、前記一対のハ
ンドルに、相互に係合して一方向のみの移動を許容する
ラチェット機構を設け、前記ラチェット機構は、前記一
対のハンドルの一つに旋回可能に設けたラチェット部材
と、前記一対のハンドルのもう一つに設けられ、前記ラ
チェット部材に係合する係合部材と、前記ラチェット部
材を前記係合部材に係合する方向に付勢する付勢部材と
からなり、前記付勢部材と、前記一対のハンドルのうち
前記付勢部材を取り付けたハンドルとの間に、回転して
寸法の変化する円以外の断面形状を有する解除部材を設
け、前記解除部材を回転させ、前記付勢部材を変位させ
て、前記ラチェット部材と前記係合部材との係合を解除
することを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0124】(付記24) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子に
おいて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相
互に旋回可能な一対のハンドルよりなり、前記一対のハ
ンドルに、相互に係合して一方向のみの移動を許容する
ラチェット機構を設け、前記ラチェット機構は、前記一
対のハンドルの一つに旋回可能に設けたラチェット部材
と、前記一対のハンドルのもう一つに設けられ、前記ラ
チェット部材に係合する係合部材と、前記ラチェット部
材を前記係合部材に係合する方向に付勢する付勢部材と
からなり、前記付勢部材と、前記一対のハンドルのうち
前記付勢部材を取り付けたハンドルとの間に、矩形断面
形状を有する解除部材を設け、前記解除部材に回転させ
るための把持部を設け、前記矩形断面の長辺の長さが、
前記付勢部材を変位させて、前記ラチェット部材と前記
係合部材との係合を解除させるのに十分な長さであるこ
とを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0125】(付記25) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子に
おいて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相
互に旋回可能な一対のハンドルよりなり、前記一対のハ
ンドルに、相互に係合して一方向のみの移動を許容する
ラチェット機構を設け、前記ラチェット機構は、前記一
対のハンドルの一つに旋回可能に設けたラチェット部材
と、前記一対のハンドルのもう一つに設けられ、前記ラ
チェット部材に係合する係合部材と、前記ラチェット部
材を前記係合部材に係合する方向に付勢する付勢部材と
からなり、前記係合部材に、前記係合部材と前記ラチェ
ット部材との間に介在して係合を阻止する阻止部材を前
記係合部材と前記ラチェット部材との間に介在しない状
態を選択可能にして設けたことを特徴とする内視鏡用鉗
子。
【0126】(付記26) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーを有する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子に
おいて、前記操作部は、一つの旋回軸に取り付けられ相
互に旋回可能な一対のハンドルよりなり、前記一対のハ
ンドルに、相互に係合して一方向のみの移動を許容する
ラチェット機構を設け、前記ラチェット機構は、前記一
対のハンドルの一つに旋回可能に設けたラチェット部材
と、前記一対のハンドルのもう一つに設けられ、前記ラ
チェット部材に係合する係合部材と、前記ラチェット部
材を前記係合部材に係合する方向に付勢する付勢部材と
からなり、前記係合部材の周囲に移動可能に解除部材を
取り付け、前記解除部材に前記ラチェット部材に対向す
る端面を形成し、前記端面の大きさを、前記ラチェット
部材に係合せずに滑るのに十分な大きさとし、前記解除
部材を移動させて、前記係合部材より先に前記ラチェッ
ト部材に当接させ、前記解除部材が前記ラチェット部材
に係合せず滑ることを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0127】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、内視鏡用鉗子の操作部を挿入部を保持する固定ハン
ドルと、この固定ハンドルに旋回可能に取り付けた可動
ハンドルとから構成し、固定ハンドルと可動ハンドルと
の双方の端部に、それぞれアーチ状に相手側に延びるラ
チェット部を設け、可動ハンドルの旋回支点を移動させ
ることにより、ラチェット部が有効な状態と無効な状態
とを切り替えることができるようにしたから、簡単な構
成でありながら、酷使に耐え、また操作性を向上できる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示す内視鏡用鉗子
の全体の側面図。
【図2】同実施形態の操作部を示し、(a)は縦断側面
図、(b)はA−Aに沿う断面図。
【図3】同実施形態の操作部を示す縦断側面図。
【図4】この発明の第2の実施形態を示す内視鏡用鉗子
の操作部の一部断面した側面図。
【図5】この発明の第3の実施形態を示し、ラチェット
有効状態の操作部の一部断面した側面図。
【図6】同実施形態を示し、ラチェット無効状態の操作
部の一部断面した側面図。
【図7】この発明の第4の実施形態を示し、ラチェット
有効状態の操作部の一部断面した側面図。
【図8】図7のB−B線に沿う断面図。
【図9】同実施形態の指掛け部の側面図。
【図10】同実施形態のラチェット無効状態の操作部の
一部断面した側面図。
【図11】この発明の第5の実施形態を示し、ラチェッ
ト有効状態の操作部の一部断面した側面図。
【図12】同実施形態を示し、ラチェット無効状態の操
作部の一部断面した側面図。
【図13】この発明の第6の実施形態を示し、ラチェッ
ト有効状態の操作部の一部断面した側面図。
【図14】同実施形態を示し、ラチェット無効状態の操
作部の一部断面した側面図。
【図15】この発明の第7の実施形態を示し、ラチェッ
ト有効状態の操作部の一部断面した側面図。
【図16】この発明の第8の実施形態を示し、ラチェッ
ト有効状態の操作部の一部断面した側面図。
【図17】同実施形態を示し、ラチェット無効状態の操
作部の一部断面した側面図。
【図18】この発明の第9の実施形態を示し、ラチェッ
ト有効状態の操作部の一部断面した側面図。
【図19】同実施形態を示し、ラチェット無効状態の操
作部の一部断面した側面図。
【図20】この発明の第10の実施形態を示し、ラチェ
ット有効状態の操作部の一部断面した側面図。
【図21】同実施形態を示し、ラチェット無効状態の操
作部の一部断面した側面図。
【図22】図21のC−C線に沿う断面図。
【図23】同実施形態を示し、ラチェット無効状態の操
作部の一部断面した側面図。
【図24】手術用鉗子の操作部を示す一部断面した側面
図。
【図25】同手術用鉗子のラチェット解放状態の一部断
面した側面図。
【図26】図25のD−D線に沿う断面図。
【符号の説明】
1…操作部 2…挿入部 3…先端作用部 4…ジョー 8…固定ハンドル 9…可動ハンドル 8k,9g…ラチェット部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作部と、挿入部と、一対のジョーを有
    する先端作用部とからなる内視鏡用鉗子において、 前記操作部は、前記挿入部を保持する固定ハンドルと、
    前記固定ハンドルに旋回可能に取り付けた可動ハンドル
    とからなり、前記固定ハンドルと前記可動ハンドルとの
    双方の端部に、それぞれアーチ状に相手側に延びるラチ
    ェットを設け、前記可動ハンドルの旋回支点を移動させ
    ることにより、前記ラチェットが有効な状態と無効な状
    態とを切り替えることを特徴とする内視鏡用鉗子。
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