JPH1098A - 酵母からの乳化剤 - Google Patents

酵母からの乳化剤

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JPH1098A
JPH1098A JP9048479A JP4847997A JPH1098A JP H1098 A JPH1098 A JP H1098A JP 9048479 A JP9048479 A JP 9048479A JP 4847997 A JP4847997 A JP 4847997A JP H1098 A JPH1098 A JP H1098A
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JP
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mannoprotein
yeast
temperature
heat treatment
beer
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JP9048479A
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Anthonie Kunst
アントニー・クンスト
Bartholomeus Josef Van Schie
バートロメウス・ヨセフ・ヴァン・シー
Diederik Johannes M Schmedding
ディーデリク・ヨハネス・マリア・シュメディング
Martin J Veenema
マーティン・ジェイ・ヴェーネマ
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Quest International BV
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P21/00Preparation of peptides or proteins
    • C12P21/005Glycopeptides, glycoproteins
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12HPASTEURISATION, STERILISATION, PRESERVATION, PURIFICATION, CLARIFICATION OR AGEING OF ALCOHOLIC BEVERAGES; METHODS FOR ALTERING THE ALCOHOL CONTENT OF FERMENTED SOLUTIONS OR ALCOHOLIC BEVERAGES
    • C12H1/00Pasteurisation, sterilisation, preservation, purification, clarification, or ageing of alcoholic beverages
    • C12H1/12Pasteurisation, sterilisation, preservation, purification, clarification, or ageing of alcoholic beverages without precipitation
    • C12H1/14Pasteurisation, sterilisation, preservation, purification, clarification, or ageing of alcoholic beverages without precipitation with non-precipitating compounds, e.g. sulfiting; Sequestration, e.g. with chelate-producing compounds

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品及び飲料における乳化剤として有用であ
る、特にビールの泡を安定化するマンノ蛋白質を提供す
る。 【解決手段】 4.5乃至9.0のpHで、水性媒体中で懸濁
された食品級酵母物質を、酵母物質を70乃至100℃の温
度に加熱し、その温度で8時間乃至2分間維持するか又
は、酵母物質を100乃至200℃の温度に加熱し、その温度
で1時間乃至5秒間維持することを含む加熱処理によ
り、マンノ蛋白質を製造する。100℃以下の加熱処理
は、大気圧で行われ得る。100℃以上の加熱処理は、連
続的に都合よく行われ得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本願発明は、酵母物質から得られる
糖蛋白質物質に関する。より特定すると、本願発明は、
乳化剤として有用である、酵母から誘導されたマンノ蛋
白質及びそのマンノ蛋白質を得るための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特定の糖蛋白質は特定の表面活性特性を
有しており、天然源から得られるそのような生成物は、
化学的に合成された表面活性剤よりも特定の利点を有す
る。特定の種類の糖蛋白質すなわち、特定の酵母からの
マンノ蛋白質はある程度研究されており,その結果が報
告されている。Applied and Environmental Microbiolo
gy、1988年6月、1420乃至1425頁におけるCameronら
は、中性のクエン酸塩緩衝液中の酵母を121℃で3時間
オートクレーブにかけ、その後に、遠心分離により不溶
性成分を除去する方法(Journal of the Chemical Soci
ety、29乃至34頁(1961年)にPeatらによっても記載さ
れている)及び、25℃、pH7.5でMiles Laboratories
(カナダ、トロント)から入手したチモ(リ)アーゼ
(Zymol(y)ase)20T(β-1,3-グルカナーゼを含有)で
3時間消化させ、乳化剤として適する生成物を沈殿させ
るという2つの製造方法を用いる、例えばサッカロミケ
ス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)から得
られるマンノ蛋白質乳化剤を開示している。
【0003】サッカロミケス以外の13属を含む多くの酵
母種が試験された。サッカロミケス・セレビシアエから
得られる精製された乳化剤の、マンノース対蛋白質の割
合は、44:17又は2.6:1であると記載された。この文
献において、ビール又はワインの製造からの使用済みの
酵母をマンノ蛋白質乳化剤の大規模製造のための可能な
供給源として用いることが注目された。
【0004】“Identification and characterization
of mannoprotein emulsifier frombakers' yeast”[Di
ssertation McGill University、カナダ(1993年)]で
は、Cameronは、その物質を、異なる物理化学的特性を
有する、より高い分子量画分とより低い分子量画分への
分別を含むマンノ蛋白質乳化剤についてのさらなる研究
を開示している。マンノ蛋白質は、上記のように中性の
緩衝液中の酵母細胞をオートクレーブにかけることによ
り得られた。
【0005】オートクレーブ操作は、高価な装置(圧力
容器)を必要とし、そしてバッチ法であるという欠点を
有している。従って、それらの欠点の1つ以上を回避す
る方法に対する要求がある。しかし、プロセス反応温度
を10℃低下させることは一般的に反応時間を3乃至4倍
長くさせるか又は所望の生成物を全くもたらし得ないこ
とが本技術分野でよく知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、従来技術
の方法よりもかなり低い温度で又はより少ない消費時間
で酵母から、乳化剤として有用である、以降、マンノ蛋
白質という糖蛋白質物質が得られる方法を提供する。
【0007】本願発明の方法は、100℃以下の温度で、
圧力容器の使用をせずに、しかし、過度に長い反応時間
を必要とせずに行うことができる。又、その代わりとし
て、100℃よりもかなり高い温度でそして従来技術にお
いて用いられるよりもずっと短い反応時間で行うことが
できる、UHT滅菌装置のような近代式の「高温−短時
間」(HTST)装置を用いる連続法についての可能性
を開く方法である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明は、4.5乃至9.0
のpHで、水性媒体中に懸濁された食品級酵母物質の、
酵母物質を70乃至100℃の温度に加熱し、その温度で8
時間乃至2分間維持するか又は、酵母物質を100乃至200
℃の温度に加熱し、その温度で1時間乃至5秒間維持す
ることを含む加熱処理により得られるマンノ蛋白質を提
供する。
【0009】本願発明は、4.5乃至9.0のpHで、水性媒
体中に懸濁された酵母物質(懸濁液という)を、酵母物
質を70乃至100℃の温度に加熱し、その温度で8時間乃
至2分間維持するか又は、酵母物質を100乃至200℃の温
度に加熱し、その温度で1時間乃至5秒間維持すること
を含む、乳化剤として有用なマンノ蛋白質を得る方法を
提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】本明細書で用いられている「マン
ノ蛋白質」という用語は、分析により、炭水化物と蛋白
質の構造要素が特定され得る、本願発明の方法により得
られる生成物をいう。このことは、この生成物が本当に
その用語の科学的意味でマンノ蛋白質であることを意味
するものではなく、Cameronにより記載された生成物と
同一又は非常に関連していることを意味しない。しか
し、Cameronにより記載されている生成物のように、乳
化剤として特に有用である。
【0011】水性媒体中に懸濁された酵母物質の加熱処
理の間、pHは、4.5乃至9.0、好ましくは6.0乃至8.5、
より好ましくは7乃至8.5の特定の範囲でなくてはなら
ない。このことは、一般的に、加熱処理前又は加熱処理
中にpHを調整する必要がある。加熱処理の間に、pH
を所望の範囲に維持するために、適する緩衝液組成物を
懸濁液に添加することが有用である。その代わりに、懸
濁液が所望の加熱処理温度に達した後にpHを所望の範
囲に(再)調整し得る。
【0012】加熱処理は、一般的に、懸濁液が1乃至50
重量%の、好ましくは5乃至25重量%の、より好ましく
は10乃至20重量%の乾燥体を含む、水性媒体中に懸濁さ
れた酵母において行われる。水性媒体は、主要部分が水
から成るが、望ましければ、いくらかの他の(有機)溶
媒も存在し得る。
【0013】加熱処理は、70乃至100℃で行われる場
合、大気圧下で行われ、回分式方法又は連続法で行われ
る。どちらの方法であっても加圧装置の使用を必要とし
ない。当業者には明らかなように、本方法は、より低い
温度が用いられる場合はより長い反応時間を必要とす
る。好ましくは、80℃より高い温度、より好ましくは85
℃より高い温度が選ばれる。選ばれた温度でマンノ蛋白
質の最大収量を得るために必要である最短反応時間は、
反応が進行する間に、加熱された懸濁液から得られた試
料における収量をモニターすることにより容易に決定さ
れる。その最短反応時間は、出発物質として用いられる
酵母物質の性質にもよる。より短い維持時間は連続法に
特に適しており、より長い維持時間は回分式法により適
している。しかし、加熱処理の時間を、最大収量を得る
ために必要な時間より長くすることは得られる生成物の
収量又は品質において悪影響を有せず、単に本願発明の
目的のために不必要であり、従って、得られる生成物の
コストに不必要な付加を与えるに過ぎない。
【0014】加熱処理が100乃至200℃で行われる場合、
加圧した容器中で回分式でも行われるが、要求される短
加熱時間という見地から本方法のこの態様は、例えば、
近代式のHTST装置を用いる連続操作に特に適してい
る。そのような装置では、加熱は、蒸気噴射により又は
加熱交換器中で行われ得てそして保持管において所望の
温度レベルに保たれ、その保持管の長さと液体流速との
組み合わせが加熱領域における滞留時間を決定する。
【0015】好ましくは、加熱温度は、180℃より低い
温度、より好ましくは160℃より低い温度、特に140℃よ
り低い温度に選ばれる。加熱処理のために用いられる時
間は、好ましくは20分間より短い。最適時間も、選ばれ
た温度に依存し、又は逆に選ばれる温度は、その用いら
れる時間に依存し、そして最適時間は、出発酵母物質の
性質に依存し、単純な実験により決定され得る。当業者
には明らかなように、その温度範囲の高い末端温度と加
熱時間範囲の長い末端時間との組み合わせは、得られる
生成物の収量及び/又は品質に悪影響を及ぼし得るの
で、一般的に避けるべきである。
【0016】食品級酵母とは、食品における使用に適す
ると一般的に考えられているサッカロミケス属、クルイ
ベロミケス(Kluyveromyces)属、カンジダ(Candida)
属及びトルラ(Torula)属の酵母及び、その糖蛋白質物
質の構造遺伝子又は調節遺伝子をコードするそれらの遺
伝物質を含有する微生物であると理解する。より好まし
くは、食品級の完全な酵母が用いられ、特に、サッカロ
ミケス属及びクルイベロミケス属の食品級の完全な酵母
が用いられる。サッカロミケス・セレビシアエ株のよう
なサッカロミケス属が特に好ましい。酵母物質、例え
ば、不活性化酵母、(機械的に)破壊された細胞壁を有
する酵母、酵母のフラグメント又は特定の画分等を用い
ることもできる。例えば、ワイン又はビール製造からの
使用済み酵母も適している。部分的に自己分解された酵
母は、起こり得る特定の化学的改変のために、あまり適
していない場合もある。
【0017】加熱処理の後に、その懸濁液を、遠心分離
又は濾過により都合よく行われる固体物質の分離に付す
のが適している。ときには、この工程は、脱色、例えば
活性炭素のような吸収剤を用いる脱色の前又は後に行わ
れる。他の任意の後処理は、得られたマンノ蛋白質溶液
を、減圧下での蒸発、膜濾過、噴霧乾燥又は凍結乾燥の
ような公知の技術を用いる濃縮及び/又は乾燥である。
【0018】本願発明による方法により得られるマンノ
蛋白質は、好ましくは2:1乃至1:10の、より好まし
くは1.5:1乃至1:2、特に好ましくはおよそ1:1
の炭水化物:蛋白質の比を有する。特定の仮定により、
平均分子量の概算がFPLCデーターから得られる。行
われたFPLC法では、1cmの直径を有するSuperose12
(Pharmaciaから入手)カラムを用い、溶離液としてp
H5の酢酸塩緩衝液50mMを用いる。マンノ蛋白質の溶離
速度は、0.7ml/分であり、マンノ蛋白質の溶離時間
は、約14乃至20分間であることかが見出だされた。この
ことは、平均分子量が15乃至45kDの範囲であることを示
している。
【0019】本願発明によるマンノ蛋白質は、乳化剤と
して有用であり、本願発明の目的のためには、食品及び
飲料における使用を有用にし、食品及び飲料のエマルジ
ョン又は泡におけるような、製品における異なる相の共
存を安定化する表面活性特性を有するということを意味
している。本願発明によるマンノ蛋白質は、食品及び飲
料における泡、例えば、ビール、低アルコールビール及
びシャンディー(ソフトドリンクとビールの混合物)に
おけるような蛋白質の泡を安定化するために特に適して
いる。飲料における泡安定剤として、本願発明のマンノ
蛋白質は、例えば、J. Inst. Brew.、86巻、34乃至37頁
(1980年)に開示された市販のプロピレングリコールで
改変したアルギネートよりかなりの利点を提供する。よ
り特定すると、本マンノ蛋白質は、より良好な泡安定性
を得るのみではなく、可視的により小さな泡も得て、例
えば、脂質のような、泡に対して負の因子に対するより
良好な抵抗を得る(すなわち脂質抵抗を増大する)そし
て/又はビール処理、味を改良しそして脂質関連の脱風
味(off-flavours)等を防ぐ。
【0020】本願発明によるマンノ蛋白質は、食品(例
えばパン及び菓子製品)又は飲料において有利に用いら
れ得るので、本願発明は、他の態様において、本願発明
によるマンノ蛋白質生成物を含む、食品又は飲料、特に
ビール又はビール製品(エイル、ビター、低アルコール
ビール、アルコール非含有ビール又はシャンディー)を
提供する。さらに、本願発明は又、食品又は飲料の重量
に基づいて乾燥体として計算された0.05ppm乃至500pp
m、好ましくは1乃至100ppmの量のマンノ蛋白質生成物
を混合することにより、食品及び飲料、特にビールの泡
立ち特性を改良する方法を提供する。
【0021】本願発明によるマンノ蛋白質は、生成プロ
セスの終り又は近くに食品又は飲料に添加され得て、そ
の場合にマンノ蛋白質が最終生成物において実質的に変
化せずに存在する。マンノ蛋白質を生成プロセスの初め
(例えば他の成分と一緒に)又は生成プロセスの途中で
添加することも有利である。その場合、マンノ蛋白質の
乳化特性は、食品又は飲料生成プロセスにおいて良い影
響を与え得る。
【0022】本願発明を下記の非限定的な実施例により
示す。記載したすべての部及び%は他に示していない場
合は重量による。
【0023】
【実施例】
実施例1 15%の乾燥体を含む新鮮なパン酵母(クエスト・インタ
ーナショナルからのM-Yeast)の懸濁液1kgを95℃に加
熱し、その温度で10分間保った。加熱工程の前に、水酸
化ナトリウム水溶液を添加することにより懸濁液のpH
を7.5に調整した。60℃に冷却後、その混合物を2000×
Gで5分間遠心分離機にかけた。得られた上清を減圧下
で60乃至70℃で蒸発により濃縮し、60%の乾燥体の濃度
にした。上記のようにゲル透過クロマトグラフィーでの
分析によりマンノ蛋白質が14乃至20分の間で溶離したこ
とを示した。
【0024】得られたマンノ蛋白質生成物の機能性を試
験するために、市販の低アルコールビール[アムステル
・モルツ(Amstel Malt)]を2ppmのオレイン酸の
添加により泡について不安定にし、そして種々の量の得
られたマンノ蛋白質濃縮体を添加した。そのビンに再び
栓をし、約9℃で一晩保存した。NIBEM泡安定性試
験機(オランダ、ヴェンローのHaffmans B.V. から入
手)を用いて30mmの、泡のつぶれとして泡の安定性を決
定した。その試験結果を表1に示す。データーは、相対
値として表わす。標準アムステル・モルツは100%であ
り、2ppmのオレイン酸で不安定化したアムステル・
モルツは0%である。このように、ビールの泡の強さを
決定した(すなわち、ビールの泡の、負の影響に対する
感受性)。マンノ蛋白質生成物を用いて得られた泡は、
マンノ蛋白質を用いないビールの泡よりも細かい泡構造
を有していた。
【0025】表 1 用量(ppm) NIBEM値(%) 0.0 0 1.0 11 3.0 16 10.3 36 31.0 64
【0026】実施例2 15%の乾燥体を含有する新鮮なパン酵母(クエスト・イ
ンターナショナルからのM-Yeast)の懸濁液1kgの2バ
ッチを90℃に加熱し、その温度で、それぞれ2時間及び
8時間保った。加熱工程の前に、水酸化ナトリウム水溶
液を添加することにより懸濁液のpHを7.8に調整し
た。60℃に冷却後、その混合物を2000×Gで5分間遠心
分離機にかけた。得られた上清を蒸発により濃縮し、60
%の乾燥体の濃度にした。得られた物質を実施例1に記
載されたように低アルコールビール中で評価した。NI
BEM値(%)を表2に示す。
【0027】 表 2 2時間 8時間 10ppm 56% 60% 30ppm 74% 78%
【0028】実施例3 15%の乾燥体を含有する新鮮なパン酵母(クエスト・イ
ンターナショナルからのM-Yeast)の懸濁液1kgを90℃
に加熱し、その後に、水酸化ナトリウム水溶液を添加す
ることにより懸濁液のpHを7.8に調整した。懸濁液を9
0℃に4時間保ち、60℃に冷却し、2000×Gで5分間遠
心分離機にかけた。得られた上清を蒸発により濃縮し、
60%の乾燥体の濃度にした。得られた物質を実施例1に
記載されたように低アルコールビール中で評価した。そ
の結果を表3に示す。
【0029】表 3 用量(ppm) NIBEM値(%) 0 0 1 23 10 42 30 61 50 76
【0030】得られた物質を、得られたマンノ蛋白質生
成物50ppmをシャンディー飲料(前に不安定化されてい
ない)に添加することにより、シャンディータイプの飲
料中でも評価し、NIVEM泡安定性試験機において30
mmの、泡のつぶれに要する時間をマンノ蛋白質生成物を
用いない生成物に見出だされる時間と比較した。マンノ
蛋白質生成物を用いない飲料では183秒で泡は30mmつぶ
れそして50ppmのマンノ蛋白質生成物を含有する飲料で
は238秒で泡は30mmつぶれたことがわかった。
【0031】実施例4 15%の乾燥体を含有する新鮮なパン酵母(クエスト・イ
ンターナショナルからのM-Yeast)の懸濁液のpHを水
酸化ナトリウム水溶液を用いて7.5に調整した。懸濁液
を熱交換器において125℃に加熱し、保持管においてそ
の温度で5分間保ち、その後に加熱交換器により60℃に
冷却した。その懸濁液を2000×Gで5分間遠心分離機に
かけた。得られた上清を蒸発により濃縮し、60%の乾燥
体の濃度にした。得られた物質を実施例1に記載された
ように低アルコールビール中で評価した。
【0032】実施例5 実施例1で得られたマンノ蛋白質物質を、シャンディー
タイプの飲料における泡を安定化させるための伝統的な
乳化剤であるプロピレングリコールアルギネートと比較
した、各々の生成物50ppmを飲料の試料に添加し、その
試料を乳化剤を添加しない試料と、上記のように(30mm
の、泡のつぶれに要する時間)、NIBEM試験機で比
べた。その結果を下記の表に示し、NIBEM値を秒で
表わした。 乳化剤 NIBEM値 − 183 PGアルギネート 225 マンノ蛋白質 238
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12P 21/00 C12R 1:865) (C12P 21/00 C12R 1:645) (72)発明者 アントニー・クンスト オランダ国、1411・ジーピー・ナーデン、 ヒュイゼルストラートウェグ 28、クエス ト・インターナショナル・ビー・ブイ (72)発明者 バートロメウス・ヨセフ・ヴァン・シー オランダ国、1411・ジーピー・ナーデン、 ヒュイゼルストラートウェグ 28、クエス ト・インターナショナル・ビー・ブイ (72)発明者 ディーデリク・ヨハネス・マリア・シュメ ディング オランダ国、1411・ジーピー・ナーデン、 ヒュイゼルストラートウェグ 28、クエス ト・インターナショナル・ビー・ブイ (72)発明者 マーティン・ジェイ・ヴェーネマ オランダ国、1411・ジーピー・ナーデン、 ヒュイゼルストラートウェグ 28、クエス ト・インターナショナル・ビー・ブイ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4.5乃至9.0のpHで、水性媒体中で懸濁
    された食品級酵母物質の、酵母物質を70乃至100℃の温
    度に加熱し、その温度で8時間乃至2分間維持するか又
    は、酵母物質を100乃至200℃の温度に加熱し、その温度
    で1時間乃至5秒間維持することを含む加熱処理によ
    り、マンノ蛋白質を製造する方法。
  2. 【請求項2】 加熱処理を6.0乃至8.5のpHで行う、請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 酵母物質が完全な食品級酵母である、請
    求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 水性媒体が、5乃至25重量%の乾燥酵母
    物質を含む、請求項1乃至3のいずれか1請求項に記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 酵母物質が、サッカロミケス属(Saccha
    romyces)又はクロイベロミケス属(Kluyveromyces)か
    ら誘導される、請求項1乃至4のいずれか1請求項に記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 加熱処理を70乃至100℃において大気圧
    で行う、請求項1乃至5のいずれか1請求項に記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 加熱処理を80℃より高い温度で行う、請
    求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 加熱処理を100乃至180℃の温度で行う、
    請求項1乃至5のいずれか1請求項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 加熱時間が20分間未満である、請求項8
    に記載の方法。
  10. 【請求項10】 連続的に行う、請求項1乃至5及び8及
    び9のいずれか1請求項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれか1請求項に記
    載の方法により得られるマンノ蛋白質。
  12. 【請求項12】 15乃至45kDの範囲の分子量を有する、
    請求項11に記載のマンノ蛋白質。
  13. 【請求項13】 請求項11又は請求項12に記載のマンノ蛋
    白質生成物を含む、食品又は飲料。
  14. 【請求項14】 ビールか又はビール製品である、請求項
    13に記載の飲料。
  15. 【請求項15】 請求項11又は請求項12に記載のマンノ蛋
    白質を添加することを含む、食品又は飲料を生成する方
    法。
JP9048479A 1996-02-16 1997-02-17 酵母からの乳化剤 Pending JPH1098A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
NL96200390.1 1996-02-16
EP96200390 1996-02-16

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Publication Number Publication Date
JPH1098A true JPH1098A (ja) 1998-01-06

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ID=8223681

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9048479A Pending JPH1098A (ja) 1996-02-16 1997-02-17 酵母からの乳化剤

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP0790316A3 (ja)
JP (1) JPH1098A (ja)
AU (1) AU727070B2 (ja)
ZA (1) ZA971271B (ja)

Cited By (8)

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