JPH109889A - 慣性センサ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の慣性センサ装置は、ケースを用いるこ
となく慣性センサ部のみを基板に取付部材を介して取付
けていたため、取付構造上、自在に組合わせて取付ける
ことが不可能であった。 【解決手段】 本発明による慣性センサ装置は、慣性セ
ンサ部(2)をケース(10)内に内蔵した構成からなる慣性
センサ体(20)を基板(1)上で任意に組合わせることによ
り、自在な複数の検出軸を有する構成を得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、慣性センサ装置に
関し、特に、所定方向の検出軸を有する慣性センサ部を
ケース内に収めた構成の複数の慣性センサ体を種々組合
せることにより、自在に設定した検出軸を有するように
するための新規な改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、用いられていたこの種の慣性セン
サ装置としては、複数の検出軸を有するジャイロ又は加
速度計を得ようとする場合、基板上に複数のジャイロ又
は加速度計を取付治具を用いて直接固定するように構成
し、基板とジャイロ又は加速度計全体をカバーで覆うよ
うに構成していた。

【０００３】すなわち、前述の従来例は、図７から図１
０で示す構成が採用されていた。図７の構成の場合、平
らな基板１上に１軸の慣性センサ部２が取付けられ、図
８の場合にはＬ型の基板１上に１軸の慣性センサ部２が
取付けられ、図９の場合には図７と図８の基板１を組合
わせて３軸の慣性センサ部２が取付けられ、さらに、図
１０の場合には、Ｌ型の基板１の一部に垂直基板１ａを
植立させた構成とし、３軸の慣性センサ部２が細長状に
配置された構成である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の慣性センサ装置
は、以上のように構成されていたため、次のような課題
が存在していた。すなわち、図７の構成の場合、１軸の
検出しかできず、方位検出の場合には平らに据え付けな
ければならなかった。また、図８の構成の場合、１軸の
傾きしか検出できなかった。また、図９の構成の場合、
３軸の検出が可能であるが、２種類の基板を必要とし、
かつ、３軸以上の組合わせを構成することが困難であっ
た。さらに、図１０の構成の場合、複雑な形状の基板を
用いなければならず、任意の検出軸に配置することは困
難であった。また、前述の何れの構成の場合において
も、慣性センサ部２が単体部品の形状のみで特定のケー
スに収納されていなかったため、基板への取付は固定さ
れた配置構成のみとなり、検出軸を自在に組合わせたい
とするニーズに対応することは不可能であった。

【０００５】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたもので、特に、所定方向の検出軸を有する
慣性センサ部をケース内に収めた構成の複数の慣性セン
サ体を種々組合わせることにより、自在に設定した検出
軸を有するようにした慣性センサ装置を提供することを
目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明による慣性センサ
装置は、ケースと、このケース内に設けられ所定方向の
検出軸を有する慣性センサ部と、からなる慣性センサ体
を複数用い、前記各慣性センサ体を組合せることにより
複数の前記検出軸を自在に設定できるようにした構成で
ある。

【０００７】さらに詳細には、前記ケースを四角形と
し、前記各慣性センサ体を基板上に積重ねて設けた構成
である。

【０００８】さらに詳細には、前記各慣性センサ体の表
面には前記検出軸の方向を示す表示が設けられている構
成である。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明による慣
性センサ装置の好適な実施の形態について詳細に説明す
る。なお、従来例と同一又は同等部分には同一符号を付
して説明する。図１において、符号１０で示されるもの
は全体形状が四角形の箱型をなし内部にジャイロからな
る慣性センサ部２が所定方向の検出軸を有するように固
定されたケースであり、このケース１０と慣性センサ部
２とにより慣性センサ体２０を構成している。この慣性
センサ部２は、その検出軸が外部から識別することがで
きるように、前記ケース１０の表面にその検出軸方向を
示す矢印からなる表示１１が形成されている。この慣性
センサ部２のリード線１２は、このケース１０を貫通し
て外部に導出されており、このリード線１２の代わりに
周知のコネクタ（図示せず）を用いることもできる。

【００１０】図２で示す構成は、図１と同様のケース１
０を用い、慣性センサ部２として加速度計を用いた場合
を示している。なお、図１と同一部分には同一符号を付
し、その説明は省略する。

【００１１】図３は基板１上に６個のケース１０をＬ型
に配置し、慣性センサ部２としては、ジャイロと加速度
計を各々自在に組合わせ、検出軸も表示１１で示すよう
に、任意の方向となるように組合わせ、ジャイロ３軸、
加速度計３軸の構成であり、基板１とケース１０とは、
図示しないねじ又は簡単な取付部材で任意に取付けるこ
とができる。

【００１２】図４に示す構成は、慣性センサ部２を有す
る３個のケース１０を山状に組合わせ、ジャイロ３軸構
成を示し、図５に示す構成は、慣性センサ部２を有する
３個のケース１０を縦長状に積重ねてジャイロ３軸構成
を示し、図６は慣性センサ部２を有する４個のケース１
０をＬ型に組合わせ、ジャイロ２軸、加速度計２軸とし
た構成を示している。なお、このケース１０の形状は四
角に限らず、三角等の他の形状とすることもできる。

【００１３】

【発明の効果】本発明による慣性センサ装置は、以上の
ように構成されているため、ケースを１単位として、慣
性センサ体を基板上に自在に積み重ねて配置することに
より、任意の方向の複数の検出軸を有する慣性センサ装
置を得ることができ、ユーザーの仕様によって自在な検
出軸構成を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による慣性センサ体を示す斜視図であ
る。

【図２】図１の他例を示す斜視図である。

【図３】本発明による慣性センサ装置を示す斜視図であ
る。

【図４】図３の他例を示す斜視図である。

【図５】図３の他例を示す斜視図である。

【図６】図３の他例を示す斜視図である。

【図７】従来例を示す斜視図である。

【図８】従来例を示す斜視図である。

【図９】従来例を示す斜視図である。

【図１０】従来例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 基板 ２ 慣性センサ部 １０ ケース １１ 表示 ２０ 慣性センサ体

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケース(10)と、このケース(10)内に設け
   られ所定方向の検出軸を有する慣性センサ部(2)と、か
   らなる慣性センサ体(20)を複数用い、前記各慣性センサ
   体(20)を組合せることにより複数の前記検出軸を自在に
   設定できるように構成したことを特徴とする慣性センサ
   装置。
2. 【請求項２】 前記ケース(10)を四角形とし、前記各慣
   性センサ体(20)を基板(1)上に積重ねて設けた構成より
   なることを特徴とする請求項１記載の慣性センサ装置。
3. 【請求項３】 前記各慣性センサ体(20)の表面には前記
   検出軸の方向を示す表示(11)が設けられていることを特
   徴とする請求項１又は２記載の慣性センサ装置。