JPH1097920A - 直流ソレノイド - Google Patents

直流ソレノイド

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JPH1097920A
JPH1097920A JP8253612A JP25361296A JPH1097920A JP H1097920 A JPH1097920 A JP H1097920A JP 8253612 A JP8253612 A JP 8253612A JP 25361296 A JP25361296 A JP 25361296A JP H1097920 A JPH1097920 A JP H1097920A
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JP
Japan
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output shaft
iron core
movable iron
bearing
substantially cylindrical
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Withdrawn
Application number
JP8253612A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Yonezawa
均 米沢
Yoshio Takase
洋志夫 高瀬
Mitsuo Sugioka
充雄 杉岡
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】長寿命化及び低コスト化が可能な直流ソレノイ
ドをを提供する。 【解決手段】略円筒状に形成されたガイド筒たる位置決
め用パイプ8に、軸方向の全長に亙って所定幅の切欠溝
9が形成されている。位置決め用パイプ8の外径は、軸
受保持部材7の結合孔18の直径よりもやや大きくなる
ように設定されている。この位置決め用パイプ8は、コ
イルボビン2の貫通孔22及びヨーク3a,3bの挿通
孔を貫通するように配置される。また、位置決め用パイ
プ8の両端部は、軸受保持部材7,7の結合孔18,1
8に挿入される。略円筒状の可動鉄芯4には出力軸5が
挿通されている。出力軸5は軸受保持部材7,7に設け
られた軸受6,6によって摺動自在に支持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コイルボビンに巻
装されたコイルに通電することにより可動鉄芯が軸方向
に移動する直流ソレノイドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、図6に示すように、合成樹脂
等によって略円筒状に形成されてコイル1が巻装され軸
方向の両端部に矩形状のフランジ片2aを有したコイル
ボビン2と、コイルボビン2を収納するヨーク3aと、
ヨーク3aの開口面を覆うようにヨーク3aに結合され
るヨーク3bと、コイルボビン2の貫通孔22内に配設
され軸方向に移動自在な略円筒状の可動鉄心4と、可動
鉄芯4に軸方向に挿通され可動鉄芯4と一体に移動する
略円柱状の出力軸5と、出力軸5の両端が挿通され出力
軸5を摺動自在に支持する軸受6,6と、各軸受6,6
を保持する軸受保持部材7,7と、可動鉄心4を軸方向
に付勢する復帰ばね10と、リング状に形成されたゴム
等よりなる弾性体11とを備えた直流ソレノイドが提供
されている。なお、弾性体11は、可動鉄芯4が軸受保
持部材7に直接衝突するのを防ぎ、衝撃を緩和するとと
もに衝撃音を軽減するために設けられている。また、軸
受保持部材7,7は、ヨーク3a,3bに取り付けるた
めの取付孔17が形成された略円板状のフランジ片7
a,7aを有し、取付部材15によってヨーク3a,3
bに取り付けられる。
【0003】この種の直流ソレノイドでは、各軸受6,
6の位置決め精度が悪いと、出力軸5にこじれが生じて
可動鉄芯4の動作不良が起こってしまい、商品の不具合
の発生や製造時の歩留りの低下を引き起こすという問題
があった。この種の問題を少ない部品数で解決するため
に、従来は、図6及び図7に示すようにコイルボビン2
の貫通孔22に略円筒状の位置決め用パイプ8’を挿通
し、位置決め用パイプ8’の貫通孔21内に可動鉄芯4
を摺動自在に配設している。ここで、位置決め用パイプ
8’は、その両端部が、軸受保持部材7,7の結合孔1
8,18に挿入されるものであって、各軸受6,6の位
置決め精度を向上させるためのものである。なお、ヨー
ク3a,3bそれぞれには、位置決め用パイプ8’を挿
通する挿通孔が形成されている。
【0004】また、上記直流ソレノイドでは、略円柱状
の出力軸5が外部の負荷と機械的に結合されていないた
め、出力軸5の軸方向の変位を利用して負荷となる物体
を出力軸5の先端部にて飛ばすような用途に使用する場
合、可動鉄芯4が往復動作を繰り返しているうちに可動
鉄芯4が回転していってしまう。可動鉄芯4が回転する
と、出力軸5の先端部と負荷との接触状態が変動するた
め、安定した力が負荷へ伝達されなくなってしまう。こ
のため、上記用途に使用する場合には、図9乃至図11
に示すように出力軸5’の一部5b’を軸方向にカット
した断面略D字状の形状に加工したり、図12に示すよ
うに出力軸5’の一部5b’を軸方向に2箇所カットし
た形状に加工したりするとともに、軸受6,6の挿通孔
の形状を前記カットの形状に合わせて、出力軸5’の回
転を規制することによって可動鉄芯4の回転止めを行な
っていた。なお、図9乃至図11の直流ソレノイドでは
軸受6,6’は軸受保持部材7,7に一体に形成されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図6に示し
た従来構成では、位置決め用パイプ8’の両端部を各軸
受保持部材7,7の結合孔18,18に挿入する際に位
置決め用パイプ8’が異常な形状に変形したり軸受保持
部材7,7が削れたりするのを防止するために、位置決
め用パイプ8’の外径を結合孔18の径よりも小さくす
る必要があった。しかしながら、位置決め用パイプ8’
の外径を結合孔18の径よりも小さくすると、図8に示
すように軸受保持部材7の結合孔18の内周面と位置決
め用パイプ8’の外周面との間に隙間20ができて、矢
印Aの方向にがたが生じてしまい、軸受6,6の位置決
め性を悪化させるという問題があった。したがって、図
6に示した従来構成では、位置決めの高精度化と、生産
性とを両立させることが困難であり、結局、コストが高
くなってしまうという問題があった。
【0006】また、図9乃至図12に示した従来構成で
は、略円柱状の出力軸5’の一部5b’をカット加工す
る必要があるため、カット加工しても強度を維持するた
めにビッカースかたさHvが400以上の硬い材質を使
用している。しかしながら、このような硬い材料を用い
ると、上述のようなカット加工が難しく、さらに、カッ
ト加工を行なった後もセンタレス加工やバレル加工をカ
ット面に行なうことが難しく、出力軸5’の製造コスト
が非常に高くなってしまうという問題があった。加え
て、出力軸5’の一部5’をカット加工すると、軸受
6’の挿通孔と出力軸5’との接触面積が小さくなり、
軸受6’の挿通孔では出力軸5’の回転方向の力を受け
つつ出力軸5’が摺動するため、摺動抵抗が大きくなっ
たり、軸受6’の内周面が摩耗しやすくなり、長寿命化
することができないという問題があった。さらに、軸受
6’の挿通孔の断面形状を、出力軸5’のカット形状の
断面に合わせる必要があるため、軸受6’を樹脂成形で
しかつくることができず、軸受としての最適な特性(低
摩耗、低摺動抵抗など)を得にくく、また、低摩耗特性
をもつ多種類の低コストな市販の軸受が使用できないと
いう問題があった。このため、図9乃至図12に示した
従来構成では、長寿命化が困難であるとともに、コスト
が高くなるという問題があった。
【0007】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、長寿命化及び低コスト化が可能な直
流ソレノイドを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、略円筒状に形成されコイルが巻
装されたコイルボビンと、略円筒状に形成され前記コイ
ルボビンに挿通される非磁性体のガイド筒と、前記ガイ
ド筒内に摺動自在に挿入された略円筒状の可動鉄芯と、
前記可動鉄芯に挿入され前記可動鉄芯と一体に移動する
出力軸と、前記出力軸の両端が挿通され前記出力軸を摺
動自在に支持する二つの軸受と、前記軸受を保持すると
ともに前記ガイド筒の各端部が挿入される結合孔が形成
された軸受保持部材とを備え、前記ガイド筒が、外径が
前記結合孔の直径よりもやや大きく形成され軸方向の全
長に亙って切欠溝が形成されて成ることを特徴とするも
のであり、前記ガイド筒が、外径が前記結合孔の直径よ
りもやや大きく形成され軸方向の全長に亙って前記切欠
溝が形成されていることにより、前記ガイド筒の外径を
前記結合孔の直径よりも小さくすることなく前記ガイド
筒の両端部を結合孔に容易に挿入することができるか
ら、挿入する際に前記ガイド筒が異常な形状に変形した
り前記軸受保持部材が削れたりするのを防止することが
でき、組立作業性や組立工程での歩留りを向上させるこ
とができる。また、前記ガイド筒の外周面と前記結合孔
の内周面との間に隙間が生じないので、前記ガイド筒の
径方向におけるがたが発生するのも防止することがで
き、前記ガイド筒及び前記軸受保持部材の部品精度のみ
によって前記各軸受の位置決め精度が決まるから、従来
構成に比べて位置決め精度を高精度化することができ
る。その結果、前記各軸受の位置精度が向上するので、
前記出力軸の移動に伴う各軸受の偏摩耗が低減され、直
流ソレノイドの寿命が長くなる。また、部品の寸法精度
を必要以上に高精度にする必要がなくなるため、部品の
製造コストを低減することができる。したがって、前記
可動鉄芯のこじれなどの動作不良が少なく長寿命で低コ
ストの直流ソレノイドを得ることができる。
【0009】請求項2の発明は、上記目的を達成するた
めに、略円筒状に形成されコイルが巻装されたコイルボ
ビンと、略円筒状に形成され前記コイルボビンに挿通さ
れる非磁性体のガイド筒と、前記ガイド筒内に摺動自在
に挿入された略円筒状の可動鉄芯と、前記可動鉄芯に挿
入され前記可動鉄芯と一体に移動する出力軸と、前記出
力軸の両端が挿通され前記出力軸を摺動自在に支持する
二つの軸受と、前記軸受けを保持するとともに前記ガイ
ド筒の各端部が挿入される挿通孔が形成された軸受保持
部材とを備え、前記ガイド筒は、外径が前記結合孔の直
径よりもやや大きく形成され軸方向の全長に亙って切欠
溝が形成され、前記可動鉄芯は、軸方向の全長に亙って
溝が形成され、前記コイルボビンの貫通孔の内周面には
前記切欠溝及び前記溝に摺接する突起部が突設されて成
ることを特徴とするものであり、前記可動鉄芯の溝が前
記コイルボビンの突起部に摺接しながら移動するので、
前記出力軸の断面や前記軸受の挿通孔の断面形状が略円
形のままで前記出力軸が回転するのを防止することがで
きる。また、前記出力軸の一部を軸方向にカット加工す
る必要がないため、従来のように前記出力軸の硬さを必
要以上に高くする必要もなく、前記出力軸の表面粗さ小
さくすることができ、さらに前記軸受の挿通孔の断面形
状も略円形のままでよいので、前記軸受の内周面での偏
摩耗を抑えることができ、前記軸受の摩耗が少なくなっ
て長寿命となる。
【0010】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
の発明において、前記出力軸が、バレル加工等によって
表面粗さが小さくされているので、軸受の内周面での摺
動摩耗や摺動抵抗を低減することができ、軸受の寿命が
長くなり、直流ソレノイドの寿命が長くなる。請求項4
の発明は、請求項3の発明において、各軸受が、金属リ
ングにより構成され、金属リングの内周面にフッ素樹脂
等の潤滑部材が内周面に被着されているので、表面粗さ
の小さい出力軸と低摩耗の軸受とを組み合わせること
で、摺動抵抗や摩耗の少ない摺動運動が可能となって軸
受の寿命が長くなり、直流ソレノイドの寿命が長くな
る。
【0011】請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4
の発明において、可動鉄芯に両端から挿入される2つの
軸部材よりなるので、出力軸が1本で構成されている場
合に比べて、出力軸のこじれを少なくできる。
【0012】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)本実施形態の基本構成は、図6及び図7
に示した従来構成と略同じでなので、同一の構成要素に
は同一の符号を付し、相違点についてのみ説明する。本
実施形態では、図1に示すように、略円筒状に形成され
たガイド筒たる位置決め用パイプ8に、軸方向の全長に
亙って所定幅の切欠溝9が形成され、位置決め用パイプ
8の外径が、軸受保持部材7の結合孔18の直径よりも
やや大きくなるように設定されている。
【0013】位置決め用パイプ8は、従来構成と同様
に、コイルボビン2の貫通孔22及びヨーク3a,3b
の挿通孔を貫通するように配置され、位置決め用パイプ
8の両端部は、軸受保持部材7,7の結合孔18,18
に挿入される。ここで、本実施形態では位置決め用パイ
プ8の軸方向の全長に亙って所定幅の切欠溝9が形成さ
れているので、位置決め用パイプ8を径方向(図2の矢
印Cの方向)に容易に撓ませることができるから、位置
決め用パイプ8を結合孔18に圧入して、径方向におい
て位置決め用パイプ8の外周面と結合孔18の内周面と
の間に隙間が生じないようにすることができるのである
(図2参照)。ここで、切欠溝9の幅は位置決め用パイ
プ8の外径及び結合孔18の直径に応じて設定し、位置
決め用パイプ8の両端部を結合孔18,18に容易に圧
入ができる寸法にすればよい。なお、軸受保持部材7の
軸心の位置には軸受6が圧入されている。
【0014】ところで、この位置決め用パイプ8は、従
来構成と同様にヨーク3a,3bの挿通孔を貫通するよ
うに配設されるので、ヨーク3a,3bの磁路を短絡さ
せないように非磁性体により構成する。また、位置決め
用パイプ8は、切欠溝9を形成する必要があるが、非磁
性体でパイプ加工に適した材質(例えば、真鍮など)の
ものを使用することによって容易に製造することが可能
である。
【0015】可動鉄芯4に圧入された略円柱状の出力軸
5は、各軸受6,6によって摺動自在に支持され、可動
鉄芯4と一体に移動する。ここで、本実施形態では、出
力軸5の表面粗さをバレル加工などによって小さくして
あるので、軸受6の内周面での摺動摩耗や摺動抵抗を低
減することができ、軸受6の寿命を長くすることがで
き、直流ソレノイドの長寿命化が可能になる。また、出
力軸5は、可動鉄芯4を貫通するものに限定するもので
はなく、例えば、2本の円柱状の軸部材によって構成し
ても同様の機能をもたせることができ、2分割すること
によって1本の場合に比べて出力軸のこじれを少なくす
ることができる。
【0016】また、軸受6,6として、金属リングの内
面にフッ素系の樹脂シートを貼り付けた市販の軸受を用
いることにより、表面粗さの小さい出力軸5と低摩耗の
軸受6とを組み合わせることで、摺動抵抗や摩耗の少な
い摺動運動が可能となり、直流ソレノイドの寿命を長く
することができる。なお、軸受6,6は、上記市販のも
のに限定するものではなく、それに準ずるもの、及び、
軸受保持部材7,7に一体成形されたものなどでもよ
く、その直流ソレノイドに要求される寿命回数や負荷に
より適宜選択すればよい。
【0017】而して、本実施形態では、ガイド筒たる位
置決め用パイプ8に、軸方向の全長に亙って所定幅の切
欠溝9が形成され、位置決め用パイプ8の外径が、軸受
保持部材7の結合孔18の直径よりもやや大きくなるよ
うに設定されていることにより、位置決め用パイプ8の
外径を結合孔18の直径よりも小さくすることなく位置
決め用パイプ8の両端を結合孔18,18に容易に挿入
することができるから、挿入する際に位置決め用パイプ
8が異常な形状に変形したり軸受保持部材7,7が削れ
たりするのを防止することができ、組立作業性や組立工
程での歩留りを向上させることができるのである。ま
た、上述のように位置決め用パイプ8の外周面と結合孔
18の内周面との間に隙間が生じないので、位置決め用
パイプ8の径方向におけるがたが発生するのも防止する
ことができ、位置決め用パイプ8及び軸受保持部材の部
品精度のみによって各軸受6,6の位置決め精度が決ま
るから、従来構成に比べて位置決め精度を高精度化する
ことができる。その結果、各軸受6,6の位置精度が向
上するので、出力軸5の移動に伴う各軸受6,6の偏摩
耗が低減され、直流ソレノイドの寿命が長くなる。ま
た、部品の寸法精度を必要以上に高精度にする必要がな
くなるため、部品の製造コストを低減することができ
る。これらにより、可動鉄芯4のこじれなどの動作不良
が少なく長寿命で低コストの直流ソレノイドを得ること
ができる。
【0018】以下、本直流ソレノイドの動作について簡
単に説明する。コイル1への給電がない状態では、可動
鉄芯4は復帰ばね10のばね力によって所定の初期位置
にあり、コイル1に所定の励磁電流を通電すると、ヨー
ク3a,3bと可動鉄芯4の中に磁束が発生し、可動鉄
芯4はばね力に抗してギャップのあるヨーク3aの方向
に吸引され、可動鉄芯4の先端部とヨーク3aとのギャ
ップが最小になった地点を通り過ぎると、吸引力は可動
鉄芯4の移動方向に対して逆方向に加わるので、可動鉄
芯4の移動速度は急速に減速を始める。そして、ある地
点で可動鉄芯4の移動方向は反転し、可動鉄芯4は復帰
ばね10の荷重とも合わせて初期の位置に戻る。
【0019】(実施形態2)本実施形態の基本構成は、
実施形態1と略同じなので、同一の構成要素には同一の
符号を付し、相違点についてのみ説明する。本実施形態
では、図3乃至図5に示すように、可動鉄芯4’の軸方
向の全長に亙って所定幅の溝4aが形成され、ガイド筒
たる位置決め用パイプ8に切欠溝9が形成されるととも
に、コイルボビン2の貫通孔22の内周面に、軸方向の
全長に亙って突起部2bが突設されており、この突起部
2bが可動鉄芯4’の溝4aに摺接するようになってい
る。なお、突起部2bは、コイルボビン2の軸方向に所
定長さの範囲において突設されたものでもよい。なお、
溝4aの幅や深さは、可動鉄芯4’の外径及び内径など
に応じて最適な寸法とすればよい。溝4aの表面粗さは
摺動摩耗や抵抗を抑えるために、できるだけ小さくなる
ように加工することが望ましい。ここで、可動鉄芯4’
を例えば一般的な快削鋼でつくれば溝4aを容易に加工
することができる。また、可動鉄芯4’の材料に引き抜
き材や押し出し材を用いれば、溝4aの加工作業が不要
になるとともに、表面粗さを小さくすることができる。
【0020】コイルボビン2の成形材料としては、突起
部2bと可動鉄芯4の溝4aとの摺動摩耗を考慮して適
宜選定すればよく、合成樹脂等を用いれば突起部2bの
形成も容易で、また、突起部2bの表面粗さも小さくで
き、摺動摩耗や抵抗を抑えることができる。本実施形態
では、可動鉄芯4’の溝4aに突起部2bを挟み込んだ
状態で可動鉄芯4’が往復動作するので、可動鉄芯4’
に回転力が加わっても、可動鉄芯4’の溝4aの側面部
がコイルボビン2の突起2bの側面に接触しながら可動
鉄芯4が摺動移動するから、可動鉄芯4’及び出力軸5
の回転が防止されるのである。このため、本実施形態で
は、略円柱状の出力軸5に回転を防止するためのカット
加工(従来例を示す図9乃至図11参照)をする必要が
ないため、バレル加工やセンタレス加工などによって出
力軸5の表面粗さを小さくすることが容易になり、出力
軸5の表面粗さを小さくすることによって軸受6の内周
面での摺動摩耗や抵抗を低減することができる。また、
出力軸5にカット加工を施す必要がないことにより、軸
受6,6の挿通孔の断面形状も従来例で説明したような
特殊な断面形状にする必要がないため、実施形態1と同
様に断面が略円形のものを使用することができ、実施形
態1と同様の効果が得られる。また、このため、可動鉄
芯4’の回転止めを行ない、負荷への力を安定して伝達
しながらも、長期間安定した可動鉄芯4’の動作が可能
な、直流ソレノイドが低コストで得られる。
【0021】なお、本実施形態では、出力軸5の一部が
カット加工されている従来例(図9乃至図11参照)に
比べて、出力軸5と軸受6の内周面との接触面積が大き
く、軸受6の内周面の摩耗を少なくすることができる。
また、コイルボビン2の突起部2bは、軸受6から離れ
た位置に配設されており、可動鉄芯4’の摺動による面
圧が小さいので、摩耗を少なくすることができる。
【0022】
【発明の効果】請求項1の発明は、略円筒状に形成され
コイルが巻装されたコイルボビンと、略円筒状に形成さ
れ前記コイルボビンに挿通される非磁性体のガイド筒
と、前記ガイド筒内に摺動自在に挿入された略円筒状の
可動鉄芯と、前記可動鉄芯に挿入され前記可動鉄芯と一
体に移動する出力軸と、前記出力軸の両端が挿通され前
記出力軸を摺動自在に支持する二つの軸受と、前記軸受
を保持するとともに前記ガイド筒の各端部が挿入される
結合孔が形成された軸受保持部材とを備え、前記ガイド
筒が、外径が前記結合孔の直径よりもやや大きく形成さ
れ軸方向の全長に亙って切欠溝が形成されいるので、前
記ガイド筒が、外径が前記結合孔の直径よりもやや大き
く形成され軸方向の全長に亙って前記切欠溝が形成され
ていることにより、前記ガイド筒の外径を前記結合孔の
直径よりも小さくすることなく前記ガイド筒の両端部を
結合孔に容易に挿入することができるから、挿入する際
に前記ガイド筒が異常な形状に変形したり前記軸受保持
部材が削れたりするのを防止することができ、組立作業
性や組立工程での歩留りを向上させることができる。ま
た、前記ガイド筒の外周面と前記結合孔の内周面との間
に隙間が生じないので、前記ガイド筒の径方向における
がたが発生するのも防止することができ、前記ガイド筒
及び前記軸受保持部材の部品精度のみによって前記各軸
受の位置決め精度が決まるから、従来構成に比べて位置
決め精度を高精度化することができる。その結果、前記
各軸受の位置精度が向上するので、前記出力軸の移動に
伴う各軸受の偏摩耗が低減され、直流ソレノイドの寿命
が長くなる。また、部品の寸法精度を必要以上に高精度
にする必要がなくなるため、部品の製造コストを低減す
ることができる。したがって、前記可動鉄芯のこじれな
どの動作不良が少なく長寿命で低コストの直流ソレノイ
ドを得ることができるという効果がある。
【0023】請求項2の発明は、略円筒状に形成されコ
イルが巻装されたコイルボビンと、略円筒状に形成され
前記コイルボビンに挿通される非磁性体のガイド筒と、
前記ガイド筒内に摺動自在に挿入された略円筒状の可動
鉄芯と、前記可動鉄芯に挿入され前記可動鉄芯と一体に
移動する出力軸と、前記出力軸の両端が挿通され前記出
力軸を摺動自在に支持する二つの軸受と、前記軸受けを
保持するとともに前記ガイド筒の各端部が挿入される挿
通孔が形成された軸受保持部材とを備え、前記ガイド筒
は、外径が前記結合孔の直径よりもやや大きく形成され
軸方向の全長に亙って切欠溝が形成され、前記可動鉄芯
は、軸方向の全長に亙って溝が形成され、前記コイルボ
ビンの貫通孔の内周面には前記切欠溝及び前記溝に摺接
する突起部が突設されているので、前記可動鉄芯の溝が
前記コイルボビンの突起部に摺接しながら移動するか
ら、前記出力軸の断面や前記軸受の挿通孔の断面形状が
略円形のままで前記出力軸が回転するのを防止すること
ができる。また、前記出力軸の一部を軸方向にカット加
工する必要がないため、従来のように前記出力軸の硬さ
を必要以上に高くする必要もなく、前記出力軸の表面粗
さ小さくすることができ、さらに前記軸受の挿通孔の断
面形状も略円形のままでよいので、前記軸受の内周面で
の偏摩耗を抑えることができ、前記軸受の摩耗が少なく
なって長寿命となる。結果として、長寿命で低コストの
直流ソレノイドを得ることができるという効果がある。
【0024】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
の発明において、前記出力軸が、バレル加工等によって
表面粗さが小さくされているので、軸受の内周面での摺
動摩耗や摺動抵抗を低減することができ、軸受の寿命が
長くなり、直流ソレノイドの寿命が長くなるという効果
がある。請求項4の発明は、請求項3の発明において、
各軸受が、金属リングにより構成され、金属リングの内
周面にフッ素樹脂等の潤滑部材が内周面に被着されてい
るので、表面粗さの小さい出力軸と低摩耗の軸受とを組
み合わせることで、摺動抵抗や摩耗の少ない摺動運動が
可能となって軸受の寿命が長くなり、直流ソレノイドの
寿命が長くなるという効果がある。
【0025】請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4
の発明において、可動鉄芯に両端から挿入される2つの
軸部材よりなるので、出力軸が1本で構成されている場
合に比べて、出力軸のこじれを少なくできるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示し、(a)は断面図、(b)は
要部分解斜視図である。
【図2】同上の要部正面図である。
【図3】実施形態2を示す断面図である。
【図4】同上の要部側面図である。
【図5】同上の要部分解斜視図である。
【図6】従来例を示す断面図である。
【図7】同上の要部分解斜視図である。
【図8】同上の要部断面図である。
【図9】他の従来例を示す断面図である。
【図10】同上の要部分解斜視図である。
【図11】同上の要部側面図である。
【図12】別の従来例を示す要部側面図である。
【符号の説明】
1 コイル 2 コイルボビン 3a ヨーク 3b ヨーク 4 可動鉄芯 5 出力軸 6 軸受 7 軸受保持部材 8 位置決め用パイプ 9 切欠溝 10 復帰ばね

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略円筒状に形成されコイルが巻装された
    コイルボビンと、略円筒状に形成され前記コイルボビン
    に挿通される非磁性体のガイド筒と、前記ガイド筒内に
    摺動自在に挿入された略円筒状の可動鉄芯と、前記可動
    鉄芯に挿入され前記可動鉄芯と一体に移動する出力軸
    と、前記出力軸の両端が挿通され前記出力軸を摺動自在
    に支持する二つの軸受と、前記軸受を保持するとともに
    前記ガイド筒の各端部が挿入される結合孔が形成された
    軸受保持部材とを備え、前記ガイド筒は、外径が前記結
    合孔の直径よりもやや大きく形成され軸方向の全長に亙
    って切欠溝が形成されて成ることを特徴とする直流ソレ
    ノイド。
  2. 【請求項2】 略円筒状に形成されコイルが巻装された
    コイルボビンと、略円筒状に形成され前記コイルボビン
    に挿通される非磁性体のガイド筒と、前記ガイド筒内に
    摺動自在に挿入された略円筒状の可動鉄芯と、前記可動
    鉄芯に挿入され前記可動鉄芯と一体に移動する出力軸
    と、前記出力軸の両端が挿通され前記出力軸を摺動自在
    に支持する二つの軸受と、前記軸受けを保持するととも
    に前記ガイド筒の各端部が挿入される挿通孔が形成され
    た軸受保持部材とを備え、前記ガイド筒は、外径が前記
    結合孔の直径よりもやや大きく形成され軸方向の全長に
    亙って切欠溝が形成され、前記可動鉄芯は、軸方向の全
    長に亙って溝が形成され、前記コイルボビンの貫通孔の
    内周面には前記切欠溝及び前記溝に摺接する突起部が突
    設されて成ることを特徴とする直流ソレノイド。
  3. 【請求項3】 前記出力軸は、バレル加工等によって表
    面粗さが小さくされていることを特徴とする請求項1又
    は請求項2記載の直流ソレノイド。
  4. 【請求項4】 各軸受は、金属リングにより構成され、
    金属リングの内周面にフッ素樹脂等の潤滑部材が内周面
    に被着されて成ることを特徴とする請求項3記載の直流
    ソレノイド。
  5. 【請求項5】 出力軸は、可動鉄芯に両端から挿入され
    る2つの軸部材より成ることを特徴とする請求項1乃至
    請求項4記載の直流ソレノイド。
JP8253612A 1996-09-25 1996-09-25 直流ソレノイド Withdrawn JPH1097920A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010131309A (ja) * 2008-12-08 2010-06-17 Sanyo Product Co Ltd 遊技機
JP2013128837A (ja) * 2013-04-03 2013-07-04 Sanyo Product Co Ltd 遊技機
JP2014144279A (ja) * 2014-01-08 2014-08-14 Sanyo Product Co Ltd 遊技機

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