JPH1097898A - 誘電体バリア放電装置 - Google Patents

誘電体バリア放電装置

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JPH1097898A
JPH1097898A JP8269144A JP26914496A JPH1097898A JP H1097898 A JPH1097898 A JP H1097898A JP 8269144 A JP8269144 A JP 8269144A JP 26914496 A JP26914496 A JP 26914496A JP H1097898 A JPH1097898 A JP H1097898A
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barrier discharge
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘電体バリア放電ランプがその材料自身や加
工上のバラツキを有する場合であっても、光照射エネル
ギーの均一化ができる誘電体バリア放電装置を提供する
ことにある。 【解決手段】誘電体バリア放電によってエキシマ分子を
生成する放電用ガスが充填された放電空間(G,G1,
G2・・)があって、この放電用ガスに放電現象を誘起
させる電極(Ea,Ea1,Ea2・・)(Eb,Eb
1,Eb2・・)のうち少なくとも一方と放電用ガスの
間に誘電体(D,D1,D2・・)が介在する構造を有
する誘電体バリア放電ランプ(B,B1,B2・・)
と、前記電極(Ea,Ea1,Ea2・・)(Eb,E
b1,Eb2・・)に交流の高電圧を印加するための給
電装置(S)とを有して、この給電装置(S)は、誘電
体バリア放電ランプ(B,B1,B2・・)に発光のた
めの放電を生じせしめている期間(Ta)と、実質的に
発光のための放電を生じせしめていない期間(Tb)と
を交互に繰り返すように交流の高電圧を印加することを
特徴とする誘電体バリア放電装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、光化学反
応用の紫外線光源として使用される放電ランプの一種
で、誘電体バリア放電によってエキシマ分子を形成し、
前記エキシマ分子から放射される光を利用するいわゆる
誘電体バリア放電ランプを含む光源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に関連した技術としては、誘電体
バリア放電ランプについては、例えば特開平2ー735
3号があり、そこには、放電容器にエキシマ分子を形成
する放電用ガスを充填し、誘電体バリア放電(別名オゾ
ナイザ放電あるいは無声放電。電気学会発行改定新版
「放電ハンドブック」平成1年6月再販7刷発行第26
3ページ参照)によってエキシマ分子を形成せしめ、前
記エキシマ分子から放射される光を取り出す放射器が記
載されている。
【0003】上記のような誘電体バリア放電ランプおよ
びこれを含む光源装置は、従来の低圧水銀放電ランプや
高圧アーク放電ランプには無い種々の特長を有している
ため応用の可能性が多岐にわたっている。とりわけ、近
来の環境汚染問題への関心の高まりのなかで、紫外線に
よる光化学反応を応用した無公害の材料処理は、その最
も重要な応用のひとつであり、従って、誘電体バリア放
電光源装置に対する高出力化または照射面積広大化に対
する要求には非常に強いものがある。
【0004】この要求に沿う提案のひとつとして、例え
ば、特開平4ー229671号があり、そこには複数の
誘電体バリア放電ランプの並列点灯によって光源の大規
模化、照射面積の広大化を図る構成が述べられている。
しかし、このような従来の技術のみによっては、解決で
きない大きな問題、すなわち、広い面積を照射する場合
の、照射エネルギー密度の均一化と調光可能化の同時達
成が困難な問題である。
【0005】照射エネルギー密度の均一化と調光可能化
の同時達成が必要とされる理由について以下簡単に説明
する。誘電体バリア放電ランプの紫外線による材料処理
作用は、非常に複雑で高度な光化学反応によるものであ
り、大面積の材料に対して所望の材料処理効果を得るた
めには、照射エネルギー密度分布において、所望の分布
に対する過不足があってはならない。照射エネルギー密
度が不足している場合は、照射の効果が低いため、問題
であることは明らかである。また、照射エネルギー密度
が過剰である場合にも、例えば、照射紫外線による分解
生成物が再反応を起こして、意図しない分子合成がおこ
なわれ、対象処理材料表面に不均一な不純物質層を形成
することがある。従って、照射エネルギー密度の過不足
には、行おうとする材料処理反応の種類に依存したある
許容範囲が存在し、理想的な誘電体バリア放電装置は、
これが満足できるような、照射エネルギー密度の均一性
と照射エネルギー密度の調節機能が求められるわけであ
る。
【0006】ところで、照射エネルギー密度の調節を行
う方法には2通りあり、一つには照射時間を調節する方
法と、あと一つにはランプの放射光量を調節、すなわち
調光する方法である。前者の方法の場合、実現は非常に
簡単であるが、この方法は、被照射材料が、例えばガラ
ス板のように枚葉処理にて対応可能なものでは適用でき
るが、連続的に流れ搬送されるシートロール状のものの
場合は、後者の調光による方法が必須となる。
【0007】以下、誘電体バリア放電装置において、前
記照射エネルギー密度の均一性と調光可能性の同時達成
が困難である理由を、図1を用いて説明する。誘電体バ
リア放電ランプを点灯させる際は、その両極の電極に
は、例えば、10kHz〜200kHz、2kV〜10
kVrmsの高周波の交流電圧が印加される。ところが
誘電体バリア放電ランプ(B1,B2)には、放電プラ
ズマの空間(G1,G2)を挟んで電極(Ea1,Ea
2)(Eb1,Eb2)の間に、1枚または2枚の誘電
体(D1,D2)が存在し、これがコンデンサの働きを
することによって電流が流れることになる。また、電流
が流れているときの放電プラズマは、近似的に抵抗と見
なすことができる。ただし、放電プラズマに印加される
電圧は交流であるから、その半サイクル毎に放電開始と
放電停止を繰り返しており、したがって、誘電体バリア
放電ランプは、基本的には非線形素子である。例えば、
厚さ1mmの石英板2枚の間隙を4mmとし、これを放
電空間として、キセノンガスが約40000Paの圧力
で満された、電極面積200cm2 の誘電体バリア放電
ランプを、周波数約100kHz、印加電圧約4kVr
msにおいて点灯した場合には、発明者らの測定実験に
おいては、約200pFのコンデンサと約1. 5kΩの
抵抗とを直列に接続したものと近似的に等価とであると
の結果を得ている。
【0008】ところで、ランプの製造に関して、その材
料調達または製造工程において、必ず加工誤差およびバ
ラツキが存在し、ランプの点灯特性は、個々のランプ毎
に異なっている。例えば、誘電体バリア放電ランプの誘
電体(D)として、石英材を使用する場合、経済的に入
手可能な公称厚さ1mmの石英ガラスには、厚さバラツ
キが0. 3mm程度存在し、また場所的な不均一も同程
度存在する。さらに、加工上の誤差に起因して、2枚の
石英板の間隔にバラツキが生ずるし、また、石英板の形
状に歪みがあれば、1個のランプ内でも場所的な間隔の
不均一が生じる。
【0009】これらのバラツキや不均一は、誘電体バリ
ア放電ランプの放電開始電圧や放電維持電圧に著しい影
響を与え、放電開始電圧や放電維持電圧についての、ラ
ンプ毎の、また1個のランプ内では場所毎の非一様性と
して現れる。放電開始電圧や放電維持電圧の非一様性
は、結果として、ランプ毎および場所毎の発光強度の非
一様性の原因となるが、ランプ印加電圧のピーク値が比
較的低い場合には、特にその影響が顕著に現れる。その
理由は、例えば、ランプへの印加電圧のピーク値が平均
の放電維持電圧の程度である状態を想定すると、場所に
よっては放電する所と、全く放電しない所が生じるに違
いないことを考えれば、容易に理解できる。図1では、
ランプに放電空間の間隔の広いものと狭いものとがある
状態を示し、この場合は放電空間の間隔の広いものの放
電開始電圧が高く、従って放電しにくい。図2(a
1)、図2(a2)は、このような状態のランプの放電
開始電圧レベル(Ve)とランプへの印加電圧(V)と
の関係を概念的に説明するものである。図2(a1)は
放電開始電圧レベルが高いランプまたはランプ内の部
分、図2(a2)は放電開始電圧レベルが低いランプま
たはランプ内の部分を表す。ランプへの印加電圧(V)
は両図で同じである。図2(a1)では、交流の印加電
圧(V)が放電開始電圧レベル(Ve)に満たないた
め、全く放電していない。一方、図2(a2)では、交
流の印加電圧(V)について放電開始電圧レベルを超え
る期間(Pe)が存在するため、この期間では放電が生
じている。
【0010】逆にランプへの印加電圧のピーク値が平均
の放電維持電圧に比して十分高い状態では、ランプ毎
の、または1個のランプ内の放電状態の不均一が小さく
なると言うことができる。図2(b1)、図2(b2)
は、このような状態のランプの放電開始電圧レベル(V
e)とランプへの印加電圧(V)との関係を、図2(a
1)、図2(a2)に対比させて概念的に説明するもの
である。ランプへの印加電圧(V)は両図で同じである
が、図2(a1)、図2(a2)の場合より高い。この
場合は、両図において、交流の印加電圧(V)について
放電開始電圧レベルを超える期間(Pe)が存在する。
その期間の長さの違いは、ランプへの印加電圧(V)が
高くなるに従い、相対的に小さくなることは直感的に理
解できる。なお、放電維持電圧は、放電開始電圧より低
いため、放電終了タイミングは、図2(a2)、図2
(b1)、図2(b2)における放電開始電圧レベルを
超える期間(Pe)の後端よりも後ろへ伸びるが、本質
的な関係において重要ではない。ただし、必要な均一性
を得るだけのためにランプへの印加電圧を決定すれば、
ランプ電力をある値以下にはできなくなり、調光が不可
能となるのみならず、そのランプ電力値によっては過電
力になってすぐに破損する可能性もあるため、単純にラ
ンプへの印加電圧を高くするだけでは、問題の本質的な
解決にはならない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、前記ランプ材料や加工上のバラツキや不
均一を有するものを含む、複数の誘電体バリア放電ラン
プを点灯する場合でも、光照射エネルギー密度の均一化
または調光可能化の困難の問題が改善された、経済的な
誘電体バリア放電装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の請求項1の発明は、誘電体バリア放電によ
ってエキシマ分子を生成する放電用ガスが充填された放
電空間があって、前記放電用ガスに放電現象を誘起せし
めるための電極のうちの少なくとも一方の電極とこの放
電用ガスの間に誘電体が介在する構造を有する誘電体バ
リア放電ランプと、前記誘電体バリア放電ランプの前記
電極に交流の高電圧を印加するための給電装置とを有す
る誘電体バリア放電装置において、前記給電装置が、前
記誘電体バリア放電ランプに交流の高電圧を印加し、前
記誘電体バリア放電ランプに発光のための放電を生じせ
しめている期間(Ta)と、実質的に発光のための放電
を生じせしめていない期間(Tb)とを交互に繰り返す
ことを特徴とする。
【0013】また、本発明の請求項2の発明は、前記給
電装置が、前記誘電体バリア放電ランプに交流の高電圧
を印加し、前記誘電体バリア放電ランプに発光のための
放電を生じせしめている期間(Ta)と、前記誘電体バ
リア放電ランプが放電を維持できる範囲内で印加する交
流の電圧が前記誘電体バリア放電ランプに発光のための
放電を生じせしめている期間(Ta)の電圧よりも低下
している期間(Tc)とを交互に繰り返すことを特徴と
する。
【0014】また、本発明の請求項3の発明は、請求項
1から請求項2に記載の誘電体バリア放電装置にあっ
て、前記給電装置が、前記誘電体バリア放電ランプに交
流の高電圧を印加し、前記誘電体バリア放電ランプに発
光のための放電を生じせしめている期間(Ta)とそれ
以外の期間(Tb)(Tc)との比率を変化させること
により、前記誘電体バリア放電ランプの平均的な発光量
が可変であることを特徴とする。
【0015】また、本発明の請求項4の発明は、請求項
1から請求項3に記載の誘電体バリア放電装置にあっ
て、誘電体バリア放電ランプに投入される電力に相関す
る量を測定するためのランプ電力測定手段を有し、かつ
前記給電装置が、前記ランプ電力測定手段からのランプ
電力測定信号と、前記誘電体バリア放電ランプに投入さ
れる電力に相関する量の目標値を示すランプ電力目標値
信号との誤差が小さくなるように前記誘電体バリア放電
ランプへの印加電圧をフィードバック制御するためのラ
ンプ電力フィードバック制御回路を有するものであっ
て、前記ランプ電力目標値発生手段が、前記ランプ電力
目標値信号の大きい値を発生する期間と前記ランプ電力
目標値信号の小さい値を発生する期間とを交互に繰り返
すことににより、前記誘電体バリア放電ランプに印可す
べき電圧をフィードバック的に生成することを特徴とす
【0016】また、本発明の請求項5の発明は、請求項
3と請求項4に記載の誘電体バリア放電装置にあって、
誘電体バリア放電ランプの発光量を測定するためのラン
プ発光量測定手段を有し、かつ、前記給電装置が、前記
ランプ発光量測定手段からのランプ発光量測定信号とラ
ンプ発光量の目標値を示すランプ発光量目標値信号との
誤差が小さくなるように前記誘電体バリア放電ランプに
発光のための放電を生じせしめている期間(Ta)とそ
れ以外の期間(Tb)(Tc)との比率をフィードバッ
ク制御するためのランプ発光量フィードバック回路を有
することを特徴とする。
【0017】また、本発明の請求項6の発明は、請求項
1から請求項5に記載の誘電体バリア放電装置にあっ
て、誘電体バリア放電ランプの連続的な消灯状態を経た
後の、点灯起動時において、前記誘電体バリア放電ラン
プに投入される電力が安定するまで間は、連続的に交流
の高電圧を印加し、前記誘電体バリア放電ランプに投入
される電力が安定した後に、交流の高電圧を印加して前
記誘電体バリア放電ランプに発光のための放電を生じせ
しめている期間(Ta)とそれ以外の期間(Tb)(T
c)とを交互に繰り返す動作を行うことを特徴とする。
【0018】また、本発明の請求項7の発明は、請求項
6に記載の誘電体バリア放電装置であって、誘電体バリ
ア放電ランプの連続的な消灯状態を経た後の、点灯起動
時において、前記誘電体バリア放電ランプに投入される
電力が安定するまで間は、前記ランプ電力フィードバッ
ク制御回路の応答速度を遅くし、前記誘電体バリア放電
ランプに投入される電力が安定した後に、前記ランプ電
力フィードバック制御回路の応答速度を速くし、交流の
高電圧を印加して前記誘電体バリア放電ランプに発光の
ための放電を生じせしめている期間(Ta)とそれ以外
の期間(Tb)(Tc)とを交互に繰り返す動作を行う
ことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の態様】請求項1の発明について、図3を
用いて説明する。図において、給電装置(S)に1個ま
たは複数個の誘電体バリア放電ランプ(B,B1,B
2,‥)が接続されている。
【0020】給電装置(S)は、AC電源ライン(1
3)に接続されたダイオードブリッジ(14)、平滑コ
ンデンサ(15a,15b)よりなる直流電源部、およ
び2個のFET(11a,11b)より構成される、ハ
ーフブリッジ方式のインバータ回路と前記インバータに
接続される昇圧トランス(16a)により、交流の高電
圧をランプ(B,B1,B2,‥)に印加できるように
なっている。2個のFET(11a,11b)が交互に
オンとオフを繰り返すよう、インバータゲート信号発生
回路(17)は、各FETに付属のインバータゲート駆
動回路(12a,12b)にパルス信号を送る。インバ
ータゲート信号発生回路(17)には、変調信号発生回
路(21a)よりの変調信号(22a)と発振器(1
8)よりのクロック信号(19)が入力される。クロッ
ク信号(19)は、例えば100kHzの矩形波信号で
あり、このとき、昇圧トランス(16a)の2次側巻線
は、50kHzの交流高電圧をランプ(B,B1,B
2,‥‥)に供給する。また、変調信号(22a)は、
比較的低周波、例えば50Hzの矩形波信号である。
(15C)は偏励磁防止用コンデンサ、(D)をダイオ
ードを示す。
【0021】インバータゲート信号発生回路(17)
は、変調信号(22a)がハイレベルのときにはインバ
ータゲート駆動回路(12a,12b)にパルス信号を
送り、変調信号(22a)がローレベルのときにはイン
バータゲート駆動回路(12a,12b)にパルス信号
を送らないものとするならば、ランプ(B,B1,B
2,‥)への交流高電圧の供給が、変調信号(22a)
の周波数、いまの例では50Hzで断続されることによ
り、図4(a)に示すように、発光のための放電を生じ
せしめている期間(Ta)と、実質的に発光のための放
電を生じせしめていない期間(Tb)とを交互に繰り返
す、言い換えれば、ランプが50Hzで点灯と消灯を繰
り返すことになる。
【0022】昇圧トランス(16a)の1次と2次側の
巻比を、AC電源ライン(13)の電圧等の条件に対し
て適当に設定することにより、ランプ(B,B1,B
2,‥)へ供給される交流電圧を、ランプの放電開始電
圧より十分高い、従って、ランプ毎の、または1個のラ
ンプ内の放電状態の不均一が小さくなる適当な電圧に設
定することができる。また、変調信号(22a)の周期
に対するハイレベル時間の割合、すなわちデューティ比
が適当な値になるように変調信号発生回路(21a)を
設定することにより、ランプの断続的点灯のデューティ
比が、従ってランプの平均電力を所望の値に設定できる
ことになる。すなわち、高いランプの平均電力が必要な
場合は、変調信号(22a)のデューティ比を大きく設
定し、逆に、低いランプの平均電力が必要な場合は、変
調信号(22a)のデューティ比を小さく設定すればよ
い。
【0023】このとき重要なことは、ランプの平均電力
が低い値で運転した場合でも、ランプが点灯している期
間では、ランプの放電開始電圧より十分高い電圧が印加
されており、ランプ毎の、または、1個のランプ内の放
電状態の不均一は小さく保たれていることである。ま
た、ランプが消灯している期間では不均一は当然存在し
ないから、結局、平均したランプの点灯状態も不均一は
小さく保たれることになる。
【0024】すなわち、本発明の請求項1の発明を用い
ることにより、誘電体バリア放電ランプの平均的な発光
量を任意に設定でき、かつ、本発明を用いない誘電体バ
リア放電ランプにおいては不可避の、ランプ電力が低い
値で運転したときに生ずるランプ毎の、または1個のラ
ンプ内の放電状態が不均一になる現象を完全に回避でき
るという大きな利点を得ることができる。
【0025】なお、誘電体バリア放電ランプが発光のた
めの放電を生じせしめている期間(Ta)に発熱し、実
質的に発光のための放電を生じせしめていない期間(T
b)に冷却するときの熱サイクルがランプを構成する電
極(Ea,Ea1,Ea2,‥)(Eb,Eb1,Eb
2,‥)や封体すなわち誘電体(D,D1,D2,‥)
に与えるストレスまたは偏膨張、偏収縮の影響によっ
て、発光のための放電を生じせしめている期間(Ta)
と実質的に発光のための放電を生じせしめていない期間
(Tb)とを交互に繰り返すときの周波数が低すぎる場
合はランプが劣化する可能性があるため、この周波数
は、概ね20Hz以上が望ましい。
【0026】なお、もし回路構成上の都合により、実質
的に発光のための放電を生じせしめていない期間(T
b)において、前記のようにランプへの交流電圧の印加
を停止するのではなく、放電が生じない程度の印加交流
電圧が残るようなものとすることも、本発明の請求項1
の発明の一実施態様である。
【0027】次に、請求項2の発明について図5を用い
て説明する。図5においては、図3のものの直流電源部
に対して、チョッパ電源を構成するためのFET(2
3)、ダイオード(24)、チョークコイル(25)等
が追加されている。FET(23)がオンとオフを繰り
返すよう、チョッパゲート信号発生回路(27)は、F
ET(23)に付属のチョッパゲート駆動回路(26)
にパルス信号を送る。チョッパゲート信号発生回路(2
7)には、変調信号発生回路(21b)よりの変調信号
(22b)と発振器(28)よりのクロック信号(3
0)が入力される。図3のものと異なり、インバータゲ
ート信号発生回路(17)には、変調信号は入力されな
い。クロック信号(30)は、例えば200kHzの矩
形波信号であり、また、変調信号(22b)は、図3の
ものと同様でよく、例えば50Hzの矩形波信号であ
る。また、(14a)は平滑用コンデンサを示す。
【0028】チョッパゲート信号発生回路(27)は、
チョッパゲート駆動回路(26)に対して、変調信号
(22b)がハイレベルのときにはFET(23)のオ
ン時間が長くなるようなパルス信号を送り、変調信号
(22b)がローレベルのときにはFET(23)のオ
ン時間が短くなるようなパルス信号を送るものとするな
らば、変調信号(22b)の周波数、いまの例では50
Hzで、平滑コンデンサ(15a,15b)の電圧が高
い期間と低い期間が繰り返され、従って、ランプ(B,
B1,B2,‥)へ供給される交流電圧が高い期間と低
い期間が繰り返されることになる。
【0029】本発明の請求項1の発明の作用についての
前記説明と同様に、昇圧トランス(16a)の1次と2
次側の巻比を、変調信号(22b)がハイレベルの期間
の平滑コンデンサ(15a,15b)の電圧等の条件に
対して適当に設定することにより、ランプ(B,B1,
B2,‥)へ供給される交流電圧を、ランプの放電開始
電圧より十分高い、従って、ランプ毎の、または1個の
ランプ内の放電状態の不均一が小さく、発光のための放
電を生じせしめるための適当な電圧に設定することがで
きる。
【0030】また、変調信号(22b)がローレベルの
期間のFET(23)のオン時間を適当に設定すること
により、ランプ(B,B1,B2,‥)へ供給される交
流電圧を、ランプの放電維持電圧よりは高いが、ランプ
の発光量が、変調信号(22b)がハイレベルの期間の
値に比して十分小さい、従って、ランプがかろうじて点
灯している程度の適当な電圧に設定することができる。
結果として、図4bに示すように、ランプに発光のため
の放電を生じせしめている期間(Ta)と、ランプが放
電を維持できる範囲内で、印加する交流の電圧が発光の
ための放電を生じせしめている期間(Ta)の電圧より
も低く、ランプがかろうじて点灯している程度の電圧で
ある期間(Tc)とを交互に繰り返すように動作させる
ことができる。
【0031】このようにランプを消灯させずに、印加電
圧を下げて、かろうじて点灯し、弱く放電発光している
状態とすることの利点を以下に述べる。一般に、消灯状
態の放電ランプへの印加電圧を上昇させていった場合、
放電を開始するタイミングにはバラツキが生ずるという
特徴がある。誘電体バリア放電装置の誘電体バリア放電
ランプのように、交流電圧を印加する場合には、実際に
放電が開始される印加交流電圧のサイクルが点灯の度毎
に再現しないことになる。すなわち、交流電圧が印加さ
れているにもかかわらず、放電しないサイクルが存在し
得ることになるのであるが、このようなサイクルが放電
開始までに何サイクル生じるかについては、確率的で予
測不可能であり、またその確率自体は、ランプに印加さ
れる交流電圧の周波数、ランプの温度、直近の消灯期間
の継続時間に依存する。ところで、このような交流電圧
が印加されているにもかかわらず、放電しないサイクル
においては、ランプに放電電流が流れないため、昇圧ト
ランス(16a)の2次側の漏洩インダクタンスの影響
が小さくなり、むしろ放電が生じているサイクルよりも
高い電圧が印加されていることすら起こり得る。このこ
とは、特に昇圧トランスに関して、2次側巻線の電圧耐
量によっては過電圧となって、特性の劣化、寿命の低
下、破損の危険を孕むことを意味し、安全上や経済上の
大きな問題であることは論を待たない。一方、本発明の
請求項2の発明のように、ランプがかろうじて放電して
いる状態から、印加電圧を上昇させて発光のための放電
を生じせしめる場合には、放電空間に電流担体(電子や
イオン)が既に存在するため、このような現象は生じ
ず、変調信号(22b)に忠実に従う放電状態のなめら
かな移行が可能で、当然、前記放電が開始される印加交
流電圧のサイクルが点灯の度毎に再現しない現象や、前
記過電圧が発生する危険な現象は全く生じ得ない。
【0032】変調信号(22b)の周期に対するハイレ
ベル時間の割合、すなわちデューティ比が適当な値にな
るように変調信号発生回路(21b)を設定することに
より、発光のための放電を生じせしめている期間(T
a)のデューティ比を、従ってランプの平均電力を所望
の値に設定できることになる。なお、このようなランプ
がかろうじて点灯している期間(Tc)では、前記ラン
プ材料や加工上のバラツキや不均一に起因する、ランプ
毎の、または1個のランプ内の放電状態の不均一が著し
く発生してはいるものの、発光量自体が小さいため、発
光のための放電を生じせしめている期間との平均をとれ
ばほとんど問題にならない。
【0033】すなわち、本発明の請求項2の発明を用い
ることにより、放電が開始される印加交流電圧のサイク
ルが点灯の度毎に再現しない現象や、過電圧が発生する
現象の生起が完全に回避される利点と、本発明の請求項
1の発明の利点、すなわち、誘電体バリア放電ランプの
平均的な発光量を任意に設定でき、かつ、本発明を用い
ない誘電体バリア放電ランプにおいては不可避の、ラン
プ電力が低い値で運転したときに生ずるランプ毎の、ま
たは1個のランプ内の放電状態が不均一になる現象を完
全に回避できる利点の両方を得ることができる。
【0034】なお、平均のランプ発光量の不均一を小さ
く抑えるためには、ランプがかろうじて点灯している期
間(Tc)に、ランプに印加する交流電圧については、
低い方が有利であるが、ランプが消灯してしまわないよ
うにしなければならず、従って、印加する交流電圧のピ
ーク値は、少なくとも放電維持電圧の1. 2倍以上であ
ることが望ましい。
【0035】またここでは、ランプに発光のための放電
を生じせしめるときの電圧と、ランプがかろうじて点灯
している程度の電圧との、2種類の電圧を発生する手段
として、チョッパ方式を用いる構成を示したが、ランプ
に印加される電圧を変化させることのできる方式であれ
ば、他のどのようなものでも適用可能である。
【0036】次に、本発明の請求項3の発明の作用につ
いて、図3,図5を用いて説明する。図3,図5に示す
構成において、変調信号発生回路(21a)(21b)
が、変調信号(22a)(22b)の周期に対するハイ
レベル時間の割合、すなわちデューティ比が可変である
ものとする。
【0037】このとき、本発明の請求項1の発明の場合
は、ランプが点灯状態の期間、すなわち発光のための放
電を生じせしめている期間(Ta)と消灯状態の期間、
すなわち実質的に発光のための放電を生じせしめていな
い期間(Tb)との比率が可変となり、従って、時間平
均的なランプ発光量が可変となる。
【0038】また、本発明の請求項2の発明の場合は、
ランプへ供給される交流電圧が高い発光のための放電を
生じせしめている期間(Ta)と、ランプへ供給される
交流電圧が、ランプの放電維持電圧よりは高いが、かろ
うじて点灯している程度に低い(Tc)との比率が可変
となり、従って、時間平均的なランプ発光量が可変とな
る。
【0039】本発明の請求項4の発明の作用について、
図6を用いて説明する。一例として図6に示す構成にお
いては、図5のものに対して、チョッパゲート信号発生
回路が、比較器(31)により構成され、これの一方の
入力信号が鋸歯状波発振器(29)よりの鋸歯状波信号
(33)であり、他方の入力信号が電力誤差積分回路
(34)よりの電力誤差信号(35)である点が異な
る。なお、前記鋸歯状波信号(33)の周波数は、前記
図5のクロック信号(30)のものと同様の、例えば2
00kHz程度とすることができる。
【0040】電力誤差積分回路(34)は、演算アンプ
(36)、積分コンデンサ(39)抵抗(R)等より構
成される。ランプ電力目標値発生手段(3)は、2種類
の電圧レベル、すなわち発光のための放電を生じせしめ
るときの電力に対応するレベルとランプが放電発光しな
いかまたはランプがかろうじて点灯している程度に発光
するときの電力に対応するレベルとを繰り返す信号を発
生し、ランプ電力目標値信号(4)として電力誤差積分
回路(34)に入力する。
【0041】ランプ電力測定手段は、ランプ(B,B
1,B2,‥)の電流を検出するための電流トランス
(1)と、これよりの交流信号(43)を整流して直流
化し増幅する整流増幅器(42)より構成する。前記整
流増幅器(42)よりのランプ電力測定信号(2)は、
電力誤差積分回路(34)に入力する。ここで、電流ト
ランス(1)はランプ電力センサとしての機能を有す
る。何となれば、前記の如く誘電体バリア放電ランプ
は、抵抗とコンデンサを直列接続したものに近似的に等
価であるため、ランプに流れる電流は、比例関係には無
いかも知れないが、ランプに投入される電力に相関を有
しているからである。
【0042】例えば、前記ランプ電力測定信号(2)が
負極性、すなわちランプ電力が大きいほど絶対値の大き
い負の電圧となる信号で、前記ランプ電力目標値信号
(4)が正極性、すなわち目標とするランプ電力が大き
いほど高い正の電圧となる信号であるならば、前記電力
誤差積分回路(34)は、実際のランプ電力がランプ電
力目標より小さいときは、その出力電圧を下げ、実際の
ランプ電力がランプ電力目標より大きいときは、その出
力電圧を上げるように働く。
【0043】前記比較器(31)が、前記電力誤差積分
回路よりの電力誤差信号(35)よりも、前記鋸歯状波
発振器よりの鋸歯状波信号(33)の方が高いときにハ
イレベルの信号を出力し、このときに、前記チョッパゲ
ート駆動回路(26)がFET(23)をオンにするよ
うに設計してあるならば、もし、実際のランプ電力が、
前記ランプ電力目標値信号(4)に基づくランプ電力目
標より小さいときは、チョッパFETのオンデューティ
が増加し、その結果、平滑コンデンサ(15a,15
b)の電圧が上昇し、ランプ(B,B1,B2,‥)へ
の印加電圧が上昇するため、ランプ電力が増加するよう
に働く。結局、ランプ電力のフィードバック安定化制御
が行われ、ランプ電力は、前記ランプ電力目標値信号
(4)のレベルに常に追従することになる。
【0044】前記の如く、ランプ電力目標値発生手段
(3)は、ランプに発光のための放電を生じせしめると
きの電力に対応する第1のレベルとランプが放電発光し
ないかまたはランプがかろうじて点灯している程度に発
光するときの電力に対応する第2のレベルとを繰り返す
信号を発生するが、第1のレベルを、ランプ(B,B
1,B2,‥)へ供給される交流電圧がランプの放電開
始電圧より十分高く、従って、ランプ毎の、または1個
のランプ内の放電状態の不均一が小さくなる適当な電圧
である期間、すなわち発光のための放電を生じせしめて
いる期間(Ta)に相当する電力に対応させ、第2のレ
ベルを、ランプ(B,B1,B2,‥)に実質的に発光
のための放電を生じせしめていない期間(Tb)に相当
する、実質的に零の電力に対応させて設定することによ
り、前記本発明の請求項1の発明の作用が、フィードバ
ック的に実現される。あるいは、第2のレベルを、ラン
プ(B,B1,B2,‥)へ供給される交流電圧がラン
プの放電維持電圧よりは高いが、ランプの発光量が、第
1のレベルに対応するものに比して十分小さい、従っ
て、ランプがかろうじて点灯している程度の適当な電圧
である期間(Tc)に相当する電力に対応させて設定す
ることにより、前記本発明の請求項2の発明の作用が、
フィードバック的に実現される。
【0045】このように、ランプへ供給される交流電圧
が高い、発光のための放電を生じせしめるレベルや、ラ
ンプへ供給される交流電圧が、ランプの放電維持電圧よ
りは高いが、かろうじて点灯している程度に放電発光す
るレベルを、ランプ電力に基づきフィードバック的に実
現させることの利点を以下に述べる。一般に、放電ラン
プの放電特性は、ランプ自体の温度等に依存するため、
ランプへの印加電圧のみでは、放電状態を特定できな
い。発光のための放電を生じせしめている期間のランプ
電力を安定制御することは、紫外線照射量を安定制御す
ることに直結するため、重要であることは言うまでもな
い。一方、かろうじて点灯している程度に弱く放電発光
するレベルは、ランプの放電維持電圧付近で実現させる
ため、もし、諸条件の変動によりランプが完全に消灯し
てしまった場合は、前記本発明の請求項2の発明の動作
ができなくなってしまうことになる。しかし、ランプが
完全に消灯しようとするときは、ランプ電力が突然零に
なろとするはずであるから、零でないランプ電力目標信
号に基づきフィードバック制御している場合は、自動的
に放電が維持されるようにランプ電圧が上昇し、従って
ランプが完全に消灯してしまうことが防止される。
【0046】なお、前記本発明の請求項3の発明の作用
を実現する場合は、前記ランプ電力目標値発生手段
(3)の、ランプに発光のための放電を生じせしめると
きの電力に対応する第1のレベルを発生している期間と
ランプがかろうじて点灯している程度に発光するときの
電力に対応する第2のレベルとを発生している期間との
比率を可変にすることにより達成できる。
【0047】本発明の請求項5の発明の作用について、
図7を用いて説明する。一例として図7に示す構成は、
本発明の請求項5の発明を実現するためのランプ電力目
標値発生手段を示すものである。
【0048】ランプのなかの適当なもの(B)の紫外光
を検出して、光電変換するための光センサ(44)、演
算アンプ(37)、コンデンサ(C)、抵抗(R)等か
らなるランプ発光量測定手段(6)は、ランプ発光量測
定信号(7)を生成する。光量誤差積分回路(45)
は、演算アンプ(38)、積分コンデンサ(40)、抵
抗(R)等より構成される。光量誤差積分回路(45)
には、ランプ発光量目標値発生手段(8)よりのランプ
発光量目標値信号(9)と、前記ランプ発光量測定信号
(7)とが入力される。比較器(32)には、鋸歯状波
発振器(48)よりの鋸歯状波信号(49)と、前記光
量誤差積分回路(45)よりの光量誤差信号(46)と
が入力される。なお、前記鋸歯状波信号(49)の周波
数としては、例えば1Hz程度とすることができる。
【0049】例えば、前記ランプ発光量測定信号(7)
が負極性、すなわちランプ発光量が大きいほど絶対値の
大きい負の電圧となる信号で、前記ランプ発光量目標値
信号(9)が正極性、すなわち目標とするランプ発光量
が大きいほど高い正の電圧となる信号であるならば、前
記光量誤差積分回路(45)は、実際のランプ発光量が
ランプ発光量目標より小さいときは、その出力電圧を下
げ、実際のランプ発光量がランプ発光量目標より大きい
ときは、その出力電圧を上げるように働く。
【0050】前記光量誤差信号(46)よりも、前記鋸
歯状波信号(49)の方が低い期間は、前記比較器(3
2)よりのランプ電力目標低下信号(47)はハイレベ
ルとなり、このときに、トランジスタ(54)がオン状
態となって、抵抗器(52)を介して電流を流すことに
より、基準電圧源(50)から抵抗器(53)を介して
前記電力誤差積分回路(34)へ流れるランプ電力目標
値信号(4)の電流を減じるように設計してあるなら
ば、もし、実際のランプ発光量が、前記ランプ発光量目
標値信号(9)に基づくランプ発光量目標より小さいと
きは、ランプ電力目標値信号(4)のランプに発光のた
めの放電を生じせしめるときの電力に対応する第1のレ
ベルを発生している期間が増加するとともに、ランプが
かろうじて点灯している程度に発光するときの電力に対
応する第2のレベルを発生している期間が減少すること
により、平均のランプ電力が増加し、その結果、平均の
ランプ発光量が増加するように働く。結局、ランプ発光
量のフィードバック安定化制御が行われ、ランプ発光量
は、前記ランプ発光量目標値信号(9)のレベルに常に
追従することになる。(R)は抵抗を示す。
【0051】このように、ランプ発光量をランプ発光量
目標値信号のレベルに追従させることの利点を以下に述
べる。誘電体バリア放電ランプには、放電用ガスが充填
された放電空間(G,G1,G2,‥)があって、これ
はランプ封体に囲まれ、放電空間から放射された紫外線
は、ランプ封体ガラスを透過することにより、外部に取
り出され利用される。ところが放射される紫外線は、波
長が短く、放電用ガス種によっては、封体ガラスの透過
波長域の限界(吸収端)近くに位置する場合もあって、
封体ガラスの透過率は、一般に、ランプ点灯時の温度
や、累積の紫外線透過量に依存して変化する。封体ガラ
スの透過率が、ランプ点灯時の温度に依存して変化する
点については、これはランプが冷えている状態で点灯開
始した場合に、時間が経過して、ランプが発熱するにと
もなって、仮にランプ電力が一定であっても、ランプ発
光量が変化することを意味する。また、封体ガラスの透
過率が、累積の紫外線透過量に依存して変化する点につ
いては、ランプの寿命期間全体にわたって、ランプ発光
量が徐々に変化することを意味する。ランプ発光量測定
手段(6)のランプ発光量測定信号(7)を、ランプ発
光量目標値信号(9)のレベルに常に追従させるように
することにより、このようなランプ発光量の変化があっ
ても、ランプ発光量目標値信号の大きさに正確に比例す
るランプ発光量が実現できる。
【0052】本発明の請求項6の発明の作用について、
図8を用いて説明する。一例として図8に示す構成は、
本発明の請求項6の発明を実現するために、図6におけ
る電力誤差積分回路(34)およびランプ電力目標値発
生手段(3)の部分に行うべき改良を施した様子を表し
ている。
【0053】ランプ点灯起動信号発生回路(55)より
のランプ点灯起動信号(56a)がローレベルのとき、
本誘電体バリア放電装置は連続的な消灯状態となるもの
とする。そのため、ランプ点灯起動信号(56a)は、
必要に応じてバッファ(57)を介してフォトカプラ
(58a)のトランジスタをオン状態とすることによ
り、電力誤差積分回路(34)の入力に負の基準電圧源
(51)を接続することにより、電力誤差信号(35)
は電圧の高い方に飽和した状態、すなわち、ランプ電力
を最低にする状態となっている。なお図においては省略
しているが、ランプ点灯起動信号(56a)がローレベ
ルのときは、インバータゲート信号発生回路(17)
は、両方のインバータゲート駆動回路(12a,12
b)を駆動不能の状態に制御するべきである。
【0054】ランプ点灯起動信号(56a)がハイレベ
ルとなると、フォトカプラ(58a)のトランジスタが
オフ状態となるため、電力誤差信号(35)が電圧の高
い方に飽和させる作用は解除され、フィードバック制御
機能により、ランプへ印加される交流電圧が徐々に高め
られる。一方、遅延回路(59)とアンドゲート(6
1)の働きにより、ランプ点灯起動信号(56a)がハ
イレベルとなった後も一定時間は、ランプ電力目標低下
信号(47)がトランジスタ(54)をオン状態とする
ことを阻止するため、ランプ電力目標値信号(4)は、
ランプが発光のための放電を生じるときの電力に対応す
るレベルを電力誤差積分回路(34)に入力し続ける。
【0055】徐々に高まりつつあるランプへの印加交流
電圧が、放電開始電圧を超えると、ランプにおいて放電
が生じて電力投入が始まり、フィードバック制御機能に
より、ランプ電力はランプ電力目標値信号(4)に対応
した値に収束して行く。前記遅延回路(59)の遅延時
間を、ランプ点灯起動信号(56a)がハイレベルとな
ってからランプ電力がランプ電力目標値信号(4)に対
応した値に概ね収束し安定するまでの時間に設定してお
けば、この時間が経過後にアンドゲート(61)がラン
プ電力目標低下信号(47)をトランジスタ(54)に
伝達するようになるため、ランプへ供給される交流電圧
が高い、発光のための放電を生じせしめている期間と、
そうでない期間とを繰り返す動作を開始する。
【0056】このように、連続的な消灯状態からの点灯
起動直後には、連続的に交流の高電圧を印加し、ランプ
に投入される電力が安定した後に、ランプへ供給される
交流電圧が高い、発光のための放電を生じせしめている
期間と、そうでない期間とを繰り返す動作を開始させる
ようにすることの利点を以下に述べる。本発明の請求項
2の発明の作用についての説明においても述べたよう
に、一般に、消灯状態の放電ランプへの印加電圧を上昇
させていった場合、放電を開始するタイミングにはバラ
ツキが生ずる。もし、連続的な消灯状態からの点灯起動
時の、放電開始までの期間において、ランプ電力目標値
信号(4)に発光のための放電を生じせしめないレベル
が生じた場合には、これが生じない場合に比べて、ラン
プへ印加される交流電圧が徐々に高められるときの速
さ、すなわち電圧上昇速度が遅くなるため、実際の放電
を開始するタイミングのバラツキはより大きくなってし
まう。この電圧上昇速度を速めに設定しておくことによ
り、この欠点を防ぐ方法は好ましくない。それは、逆
に、連続的な消灯状態からの点灯起動時の、放電開始ま
での期間において、ランプ電力目標値信号(4)に発光
のための放電を生じせしめるレベルが生じた場合、電圧
上昇速度が速すぎる状態になり、ランプへの印加電圧の
オーバーシュートが発生し、過電圧による高電圧部周辺
素子の破損、寿命劣化、人体への危険等の不都合が生じ
る恐れがあるからである。このオーバーシュートは、ラ
ンプへの印加電圧を上げても、ランプが放電開始しない
ために、フィードバック制御系によるランプ印加電圧を
上昇させる働きが進み過ぎることによるものである。そ
の点、本発明の請求項6の発明によれば、毎回の点灯起
動を、最適の点灯開始条件にて再現させることができる
ため、放電開始タイミングのバラツキは最小限に抑えら
れ、またオーバーシュートや過電圧による前記不都合の
発生を未然に防げる大きな利点がある。
【0057】なお、連続的な消灯状態からの点灯起動直
後に印加する前記連続的な交流の高電圧は、接続されて
いる全てのランプを確実に放電せしめるに十分な電圧で
あればよく、前記発光のための放電を生じせしめている
期間(Ta)に相当する電圧に等しくする必要はない。
【0058】また、ここでは、連続的な消灯状態からの
点灯起動直後に、連続的に交流の高電圧を印加して以
降、発光のための放電を生じせしめている期間とそうで
ない期間とを繰り返す動作を開始させるまでの期間の長
さは、遅延回路(59)の時定数に従う構成について説
明したが、ランプ発光量、ランプ電圧、ランプ電流等を
測定する手段を設け、この測定値に応じて、発光のため
の放電を生じせしめている期間とそうでない期間とを繰
り返す動作を開始させるような構成であればなお良い。
【0059】本発明の請求項7の発明の作用について、
図8を用いて説明する。本発明の請求項7の発明は、本
発明の請求項6の発明を実現するための構成に、若干の
回路要素の追加および回路素子定数の変更により実現で
きる。
【0060】一例として図8に示す構成では、遅延回路
(59)より出力される遅延ランプ点灯起動信号(60
a)に基づき、点灯起動後にランプ電力が安定した後
に、必要に応じてバッファ(62)を介して、フォトカ
プラ(63a)のトランジスタをオン状態からオフ状態
に変化さることにより、電気的に接続状態から切断状態
に切り換え可能な積分コンデンサ(41)を電力誤差積
分回路(34)に追加する。このときのランプ電力フィ
ードバックの応答速度は、ランプ電力安定前の期間で
は、2個の積分コンデンサ(39)(41)の静電容量
値の和により規定され、ランプ電力安定後の期間では、
積分コンデンサ(39)の静電容量値により規定され
る。従って、ランプ電力安定後の期間では、ランプ電力
フィードバックの応答速度を、ランプ電力安定前の期間
のものよりも速いものに切り換えることができる。尚、
(R)は抵抗、(DC1)(DC2)は直流電源端子、
(52)は基準電圧源を示す。
【0061】本発明の請求項7の発明の作用についての
説明において述べたように、連続的な消灯状態からの点
灯起動直後には、連続的に交流の高電圧を印加し、ラン
プ電力が安定した後に、発光のための放電を生じせしめ
ている期間とそうでない期間とを繰り返す動作を開始さ
せるが、ランプ電力安定前の期間では、ランプの印加交
流電圧の電圧上昇速度が大き過ぎるとオーバーシュート
や過電圧が発生し、小さ過ぎるとランプが放電を開始す
るタイミングのバラツキが大きくなる。従って電圧上昇
速度に、すなわちランプ電力フィードバックの応答速度
に最適領域があるとがわかる。
【0062】しかし、ランプ電力安定後は、ランプの放
電状態はランプの印加電圧に応じて速やかに変化するた
め、ランプ電力フィードバックの応答速度を、ランプ電
力安定前のものよりも高速にすることができるし、また
実際、発光のための放電を生じせしめている期間とそう
でない期間とを繰り返す動作を行うに際しては、ランプ
電力フィードバックの応答速度は、高速である方が望ま
しい。なぜならば、もし、発光のための放電を生じせし
めている期間とそうでない期間とを繰り返す動作を行う
時の応答速度が遅い場合は、ランプ印加交流電圧波形は
図9aの様になって、ランプの平均電力が、繰り返し周
期のなかの、発光のための放電を生じせしめている期間
のデューティ比に比例せず、またランプの平均電力の調
整範囲が狭くなる不都合があるからである。
【0063】ランプ電力安定後の期間では、ランプ電力
フィードバックの応答速度を、ランプ電力安定前の期間
のものよりも速いものに切り換えることの利点を以下に
述べる。前記のように、ランプ電力安定前および後のラ
ンプ電力フィードバックの応答速度は、積分コンデンサ
(39)(41)の値を選ぶことにより、それぞれ適当
に設定することができるため、ランプ印加交流電圧波形
が図9bとなる様な、ランプ電力安定前および後のそれ
ぞれの期間に対する、最適のランプ電力フィードバック
応答速度において動作させることが可能となる。このよ
うな状態では、ランプの平均電力が、繰り返し周期のな
かの、発光のための放電を生じせしめている期間のデュ
ーティ比に比例し、またランプの平均電力の調整範囲を
広くとることができる。
【0064】当然ながら、図3、図5、図6、図7、図
8に記載の回路構成等は、動作原理を説明するために主
要な要素のみを記載した一例であって、実際に応用する
場合は、使用する部品の特徴、極性等の違いに応じて然
るべく変更され、また必要に応じて周辺素子が追加され
るべきものである。
【0065】
【実施例】図10は本発明の実施例の一例を簡略化して
示すものである。図10の誘電体バリア放電装置におけ
る直流電源部、インバータ部は、本発明の請求項1の発
明の構成の一例を示した図3と同様である。本発明の請
求項2の発明の構成の一例を示した図5では、チョッパ
によってランプ印加交流電圧、すなわちランプへの投入
電力を変化させる方式を想定して記載したが、図10で
は、チョッパを使用する代わりに、昇圧トランス(16
b)の2次側に、共振コイル(64)、共振コンデンサ
(65)による直列共振回路を追加し、共振現象によっ
て共振コンデンサ(65)の両端子間に発生する高電
圧、すなわちランプ(B,B1,B2,‥)への印加電
圧が、インバータの周波数に依存して変化する現象を利
用して、ランプへの投入電力を変化させる方式を想定し
ている。この例の場合は、インバータの周波数が共振周
波数より高い領域で動作させるものとし、このときは、
インバータの周波数が高い値から低下して共振周波数に
近づくに従い、ランプへの投入電力が増加する。なお、
共振周波数は、ランプ(B,B1,B2,‥)の有する
静電容量、共振コンデンサ(65)の静電容量および共
振コイル(64)のインダクタンスにより決まる。
【0066】インバータゲート信号発生回路(17)に
対して、電圧制御発振器(VCO)(66)からの周波
数可変のクロック信号(67)を入力するものとし、電
圧制御発振器(66)へ入力される電力誤差信号(3
5)の電圧を変化させることによって、インバータの周
波数を変化させる。この場合は、電圧制御発振器(6
6)へ入力される電力誤差信号(35)の電圧が低いほ
ど、電圧制御発振器(66)の発振周波数が低下し、ラ
ンプへの投入電力が増加するものとする。
【0067】電力誤差信号(35)を生成する電力誤差
積分回路(34)の基本構造は、本発明の請求項7の発
明の構成の一例を示した図8の基本構造と同様である。
ただし、ランプ電力目標値発生手段は、図8のものと異
なり、DA変換器(68)を用い、これへのデータ設定
は、コンピュータ回路(69)がレジスタ(70a)に
書き込むことにより行う。また、図8に記載のランプ点
灯起動信号発生回路(55)、遅延回路(59)の代わ
りに、前記コンピュータ回路(69)がデータを書き込
むレジスタ(70b)を設け、これよりランプ点灯起動
信号(56b)、遅延ランプ点灯起動信号(60b)が
出力される。
【0068】前記ランプ点灯起動信号(56b)はフォ
トカプラ(58b)とインバータゲート信号発生回路
(17)を制御し、遅延ランプ点灯起動信号(60b)
は、フォトカプラ(63b)を制御する。フォトカプラ
(58b)、フォトカプラ(63b)の働きは、それぞ
れ図8に記載のフォトカプラ(58a)、フォトカプラ
(63a)の働きと同じである。
【0069】図10に記載のランプ発光量測定手段
(6)の働きは、本発明の請求項5の発明の構成の一例
を示した図7のランプ発光量測定手段(6)の働きと同
じであるが、それから出力されるランプ発光量測定信号
(7)は、AD変換器(71)によってディジタルデー
タに変換され、これを前記コンピュータ回路(69)が
バスゲート(73)を介して読み取る。
【0070】本実施例の誘電体バリア放電装置の動作を
以下において説明する。コンピュータ回路(69)が誘
電体バリア放電ランプ(B,B1,B2,・・)を点灯
起動するときは、DA変換器(68)よりランプが発光
のための放電を生じるときの電力に対応するレベルのラ
ンプ電力目標値信号(4)が出力されるようにレジスタ
(70a)にデータを書き込んでおいた上で、レジスタ
(70b)よりランプ点灯起動信号(56b)を出力す
る。これにより、インバータゲート信号発生回路(1
7)が電圧制御発振器(66)よりのクロック信号(6
7)に従って、インバータゲート駆動回路(12a,1
2b)に交互にパルスを送り、ランプ(B,B1,B
2,・・)への交流電圧の印加が開始される。但し、点
灯起動直後は、フォトカプラ(58b)がその直前まで
オン状態であったことにより、電力誤差信号(35)
は、その変化域の最も高い電圧の状態にあり、従って、
電圧制御発振器(66)はその発振周波数変化域の最も
高い周波数を出力するしており、ランプ(B,B1,B
2,・・)への印加される交流電圧は低く、放電が開始
されない程度であってもよい。またこのときは、ランプ
電力測定手段(1)よりのランプ電力測定信号(2)
は、ランプ電力が零の状態を出力している。さらに、前
記ランプ点灯起動信号(56b)の出力前、および出力
直後の辞典では、まだ遅延ランプ点灯起動信号(60
b)が出力されていないため、フォトカプラ(63b)
の働きにより、電力誤差積分回路(34)の応答速度
は、ランプの印加交流電圧においてオーバシュートや過
電圧が発生せず、かつランプが放電を開始するタイミン
グのバラツキが実用上の許容限度以内であるような、適
当な遅い応答速度に設定されている。
【0071】点灯起動後は、電力誤差積分回路(34)
の働きにより、時間の経過に伴って、電力誤差信号(3
5)が徐々に低下し、電圧制御発振器(66)の発振周
波数が徐々に低下し、ランプ(B,B1,B2・・)へ
印加される交流電圧は徐々に高くなって、やがて放電が
開始する。ランプに投入される電力が増加して行くに従
って、ランプ電力測定回路(2)は負で絶対値が増加し
ていき、やがて、これと同じく電力誤差積分回路(3
4)に入力されているDA変換器(68)よりのランプ
電力目標値信号(4)とのバランスする状態に近づくに
つれて、電力誤差信号(35)の変化は少なくなって、
ランプ電力が安定していく。
【0072】コンピュータ回路(69)は、ランプ点灯
起動信号(56b)を出力してからランプ電力が安定す
るまでに必要な時間だけ待って、レジスタ(70b)よ
り遅延ランプ点灯起動信号(60b)を出力することに
より、電力誤差積分回路(34)の応答速度を速くした
上で、DA変換器(68)よりのランプ電力目標値信号
(4)が、ランプが発光のための放電を生ずるときの電
力に対応する第1のレベルと第2のレベルとを交互に繰
り返すように、レジスタ(70a)に対して、前記第1
のレベルに対応するデータと前記第2のレベルに対応す
るデータとを交互に書き込む動作を開始する。
【0073】コンピュータ回路(69)のプログラムの
動作として、前記レジスタ(70a)への設定値が、前
記第1のレベルと第2のレベルとを交互に繰り返すよう
にすることは容易であり、例えば次のようなものとする
ことができる。時間カウント用変数をTxとしたとき、
例えば、200μs毎のタイマ割り込み処理のなかで、
もし、Txが0でなければ、Txの値を1だけ減じた後
に、Txの値が変調強度変数Mxの値に等しければ、レ
ジスタ(70a)にランプが発光のための放電を生ずる
時の電力に対応する第1のレベルに設定する。逆にも
し、Txの値が0であれば、Txの値を99に設定する
とともに、レジスタ(70a)にランプがかろうじて点
灯している程度の電圧であるときの電力に対応する第2
のレベルを設定する。このような動作により、200μ
s周期、すなわち50Hzで前記第1のレベルと第2の
レベルとを交互に繰り返すことになる。またこのとき、
時間カウント用変数Txの値が前記変調強度変数Mxの
値以下である時間がMxの大きさに比例するため、繰り
返し周期のなかの前記第1のレベルのデューティ比は、
Mxの大きさに概ね比例する。
【0074】コンピュータ回路(69)は、適当なタイ
ミングで、前記AD変換起動パルス(72)をAD変換
器(71)に送出することにより、AD変換起動パルス
(72)のAD変換動作を起動し、ランプ発光量測定信
号(7)がディジタルデータ化されたランプ発光量デー
タGxを、前記バスゲート(73)を介して読み取る。
ここで、前記ランプ発光量測定手段(6)の応答速度
は、前記第1のレベルと第2のレベルを交互に繰り返す
周波数に比して十分遅く、従って、ランプが発光のため
の放電を生じるときの電力に対応するランプ発光量と、
ランプがかろうじて点灯している程度の電圧であるとき
の電力に対応するランプ発光量とを交互に繰り返すとき
の平均のランプ発光量がランプ発光量測定信号(7)と
して生成されるようにすることにより、コンピュータ回
路(69)におけるランプ発光量データGxの処理を簡
単になる。なお、コンピュータ回路(69)がAD変換
起動パルス(72)をAD変換器(71)に送出するタ
イミングとしては、例えば、Txの値がある決まった
値、例えば1であることを検出した直後であるとか、あ
るいは0であることを検出した後で、Txの値を99に
設定するとともに、レジスタ(70a)にランプがかろ
うじて点灯している程度の電圧であるときの電力に対応
する第2のレベルを設定する前記動作より前であるとか
など、前記第1のレベルと第2のレベルを交互に繰り返
す周期の、一定の位相のタイミングを採用することによ
り、前記ランプ発光量測定手段(6)の応答速度の遅さ
が十分でない場合に、ランプ発光量が、前記第1のレベ
ルと第2のレベルに対応するレベルを交互に繰り返す周
期的リプル成分により、読み取られたランプ発光量デー
タGxの値にバラツキが含まれることが防止される。
【0075】コンピュータ回路(69)は、保持してい
るランプ発光量目標データFxの値から、読み取られた
前記ランプ発光量データGxの値を減算演算してFx−
Gxの値を求め、その値の正負および大きさに基づき、
前記変調強度変数Mxの値として更新する。ただし、F
x−Gxの値が正の場合は、ランプ発光量目標データ値
に比して読み取られたランプ発光量データの値が小さい
ことを意味するため、Mxの値を増し、Fx−Gxの値
が負の場合は、逆にMxの値を減じるように更新する。
最も簡単なMxの更新方法として、Mx+K×(Fx−
Gx)を新しいMxとする方法が適用できる。ここで、
Kは定数であるが、Kの値が大きすぎると、更新の度ご
とに、Gxの値が大きすぎる状態と小さすぎる状態を繰
り返し、逆にKの値が小さすぎると、Gxの値がFxの
値に概ね一致するまでに要する時間が長くなるため、K
の値は、前記ランプ発光量測定手段(6)の応答速度と
Mxの更新周期に照らして、適当な値を実験的に決める
方が良い。
【0076】以上で述べた本実施例の誘電体バリア放電
装置の構成および動作により、本実施例の誘電体バリア
放電装置が発揮する優れた特徴を以下にまとめる。ラン
プの点灯起動以後ランプ電力が安定化した後は、ランプ
が発光のための放電を生じるときの電力に対応する第1
のレベルと、ランプがかろうじて点灯している程度の電
圧であるときの電力に対応する第2のレベルとを交互に
繰り返すため、本発明の請求項2の発明の作用について
の前記説明において述べたように、前記第1のレベルと
第2のレベルの交互の繰り返しにおいて、放電が開始さ
れる印加交流電圧のサイクルが点灯の度毎に再現しない
現象や、過電圧が発生する現象の生起が完全に回避さ
れ、また、ランプ毎の、または1個のランプ内の放電状
態が不均一になる現象が完全に回避された誘電体バリア
放電ランプの点灯が可能となる。また、レジスタ(70
a)に書き込まれているデータが前記第1のレベルであ
る期間と、前記第2のレベルである期間との比率は、コ
ンピュータ回路(69)が調節することができるため、
本発明の請求項3の発明の作用についての前記説明にお
いて述べたように、時間平均的なランプ発光量が可変と
なる。さらに、主として前記ランプ電力測定手段(1)
から、電力誤差積分回路(34)、電圧制御発振器(6
6)、共振コイル(64)、共振コンデンサ(65)に
よる直列共振回路に至るフィードバックループが構成さ
れ、ランプの点灯起動以降は、常に電力安定化フィード
バックが機能するため、本発明の請求項4の発明の作用
についての前記説明において述べたように、ランプ自体
の温度が変化しても、発光のための放電を生じせしめて
いる期間のランプ電力が安定制御されているため、誘電
体バリア放電装置による紫外線照射量が安定制御され、
また、かろうじて点灯している程度に弱く放電発光する
レベルにおいても、ランプが完全に消灯してしまうこと
が防止される。また、前記ランプ発光量測定手段(6)
からの信号が、AD変換器(71)によってディジタル
データに変換されてコンピュータ回路(69)に読み取
られ、これがランプ発光量目標データに一致するよう
に、前記レジスタ(70a)に書き込まれているデータ
が前記第1のレベルである期間と、前記第2のレベルで
ある期間との比率が、コンピュータ回路(69)により
調節されるため、本発明の請求項5の発明の作用につい
ての前記説明において述べたように、ランプの発熱状態
や、ランプの寿命期間の初期であるか末期であるかにか
かわらず、ランプ発光量目標データに対応したランプ発
光量を実現することができる。また、前記のようにコン
ピュータ回路(69)は、ランプ点灯起動信号(56
b)を出力してからランプ電力が安定化するまでに必要
な時間だけ待って、レジスタ(70b)より遅延ランプ
点灯起動信号(60b)を出力するため、本発明の請求
項6の発明の作用についての前記説明において述べたよ
うに、毎回の点灯起動を、最適の点灯開始条件にて再現
させることができ、放電開始タイミングのバラツキは最
小限に抑えられ、またオーバーシュートや過電圧による
前記不都合の発生が未然に防止される。さらに、前記の
ようにランプ点灯起動信号(56b)を出力してからラ
ンプ電力が安定するまでに必要な時間が経過するまでの
期間は、遅延ランプ点灯起動信号(60b)を出力せ
ず、従って、電力誤差積分回路(34)の応答速度は遅
い状態であり、ランプ電力が安定後には、遅延ランプ点
灯起動信号(60b)を出力し、従って、電力誤差積分
回路(34)の応答速度は速い状態であるため、本発明
の請求項7の発明の作用についての前記説明において述
べたように、積分コンデンサ(39)(41)の値を適
当に選ぶことにより、消灯状態からの点灯起動直後に
は、ランプの印加交流電圧においてオーバーシュートや
過電圧が発生せず、かつランプが放電を開始するタイミ
ングのバラツキが実用上の許容限度以内であり、また、
ランプ電力が安定後には、前記DA変換器(68)より
のランプ電力目標値信号(4)の、前記第1のレベルと
第2のレベルの交互の繰り返しに対して、ランプ電力が
速やかに追従して、ランプの平均電力の調整範囲を広く
とることができる。
【0077】なお、ここで記載した以外にも、次のよう
な構成が可能である。 (1)例えば、スイッチングインバータを、他の方式の
インバータ、例えば1個のトランジスタより成るもの
や、4個のトランジスタより成るフルブリッジ方式と呼
ばれるものにすること。 (2)前記ランプ電力測定手段を抵抗値が小さい、例え
ば0. 1Ω以下の、いわゆるシャント抵抗等の、それが
挿入された回路の動作に、ほとんど影響を与えないもの
で、ランプに投入される電力に相関する量を測定可能な
ものとすること。 (3)前記ランプ電力測定手段を前記ランプ発光量測定
手段(6)のようなランプ発光量を測定するものとする
こと。 (4)前記発光のための放電を生じせしめている期間
(Ta)とそれ以外の期間(Tc)とを交互に繰り返す
様子が、非周期的であるものとすること。
【0078】以上の(1)から(4)は本発明の範囲内
で設計者が任意に実施する事項である。
【0079】当然ながら、図10に記載の回路構成等
は、主要な要素のみを記載した一例であって、実際に応
用する場合は、使用する部品の特徴、極性等の違いに応
じて然るべく変更され、また必要に応じて周辺素子が追
加されるべきものである。
【0080】
【発明の効果】本発明の請求項1にかかる発明は、誘電
体バリア放電ランプに発光のための放電を生じせしめて
いる期間と、実質的に発光のための放電を生じせしめて
しない期間とを交互に繰り返すもので、これにより、複
数のランプを並べて点灯したときにランプ毎に、または
1個のランプ内の放電状態の不均一を完全に回避、また
は小さくすることができ、また、当該誘電体バリア放電
ランプの平均的な発光量を任意に設定することができ
る。
【0081】本発明の請求項2にかかる発明は、上記請
求項1にかかる発明の利点に加えて、誘電体バリア放電
ランプに発光のための放電を生じせしめている期間と、
放電を維持できる範囲内で交流電圧を印加する期間を繰
り返すもので、これにより、ランプがかろうじて放電し
ている状態から、印加電圧を上昇させて、発光のための
放電状態へ滑らかに移行させることができる。
【0082】本発明の請求項3にかかる発明は、誘電体
バリア放電ランプに発光のための放電を生じせしめてい
る期間と、実質的に発光のための放電を生じせしめてし
ない期間、または放電を維持できる程度に電圧を印加す
る期間との比率を変化させるもので、これにより、誘電
体バリア放電ランプの時間平均的な発光量を可変のもの
とすることができる。
【0083】本発明の請求項4にかかる発明は、誘電体
バリア放電ランプへの印加電圧をフィードバック制御す
るもので、これにより、このフィードバック制御のため
の目標値信号が大きい値を発生する期間と小さい値を発
生する期間を交互に繰り返すことで、誘電体バリア放電
ランプが温度の諸条件の影響を受けることにより放電状
態が不安定になることを防止できる。特に、フィードバ
ック制御のための目標値信号が小さい値を発生する期間
においては、誘電体バリア放電ランプが諸条件により完
全に消灯してしまうことを防止できるため、前記請求項
2にかかる発明を良好に動作させることができる。
【0084】本発明の請求項5にかかる発明は、誘電体
バリア放電ランプの発光量を測定してフィードバックす
るもので、これにより、誘電体バリア放電ランプが、ラ
ンプ自体の温度や累積の紫外線透過量によって、その発
光量が変化しても、その影響を受けることなく所望も発
光をすることができる。
【0085】本発明の請求項6にかかる発明は、誘電体
バリア放電ランプが連続的な消灯状態からの点灯起動直
後は連続的に交流の高電圧を印加し、ランプに投入され
る電力が安定した後に、前記した制御、すなわち、発光
のための放電を生じせしめている期間とそうでない期間
とを繰り返す制御を開始するもので、これにより、誘電
体バリア放電ランプを連続的に消灯させていた状態から
点灯起動させて場合において、実際に放電を開始するタ
イミングのバラツキを最小限に抑えることができる。
【0086】本発明の請求項7にかかる発明は、前記請
求項6にかかる発明において、誘電体バリア放電ランプ
が連続的な消灯状態から点灯起動される場合において、
誘電体バリア放電ランプに投入される電力が安定するま
での間はフィードバック制御回路の応答速度を遅くし
て、誘電体バリア放電ランプに投入される電力が安定し
た後はフィードバック制御回路の応答速度を速くするも
ので、これにより、点灯起動直後のランプ電力安定前の
期間において、ランプへの印加交流電圧の電圧上昇速度
が大きすぎることによるオーバーシュートや過電圧の問
題を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】誘電体バリア放電装置の説明用の図である。
【図2】誘電体バリア放電装置の放電開始電圧とランプ
の印加電圧を示す図である。
【図3】請求項1の発明の説明用の図である。
【図4】請求項1の発明の説明用のものでランプの発光
状態を示す図である。
【図5】請求項2の発明の説明用の図である。
【図6】請求項4の発明の説明用の図である。
【図7】請求項5の発明の説明用の図である。
【図8】請求項6、7の発明の説明用の図である。
【図9】請求項7の発明の説明用の図である。
【図10】本発明の実施例を簡略化して示す図である。
【符号の説明】
B,B1,B2 :誘電体バリア放電ランプ Ea,Ea1,Ea2:誘電体バリア放電ランプの電極 Eb,Eb1,Eb2:誘電体バリア放電ランプの電極 G,G1,G2 :誘電体バリア放電ランプの放電
空間 S :給電装置 1 :ランプ電力測定手段 2 :ランプ電力測定信号 3 :ランプ電力目標値発生手段 4 :ランプ電力目標値信号 5 :ランプ電力フィードバック制御回路 6 :ランプ発光量測定手段 7 :ランプ発光量測定信号 9 :ランプ発光量目標値信号 10:ランプ発光量フィードバック回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電体バリア放電によってエキシマ分子を
    生成する放電用ガスが充填された放電空間(G,G1,
    G2,‥)があって、 この放電用ガスに放電現象を誘起するための電極(E
    a,Ea1,Ea2,‥)(Eb,Eb1,Eb2,
    ‥)のうちの少なくとも一方の電極と、前記放電用ガス
    の間に誘電体(D,D1,D2,‥)が介在する構造を
    有する誘電体バリア放電ランプ(B,B1,B2,‥)
    と、前記電極(Ea,Ea1,Ea2,‥)(Eb,E
    b1,Eb2,‥)に交流の高電圧を印加するための給
    電装置(S)とを有する誘電体バリア放電装置におい
    て、 前記給電装置(S)が、前記誘電体バリア放電ランプ
    (B,B1,B2,‥)に交流の高電圧を印加し、前記
    誘電体バリア放電ランプ(B,B1,B2,‥)に発光
    のための放電を生じせしめている期間(Ta)と、実質
    的に発光のための放電を生じせしめていない期間(T
    b)とを交互に繰り返すことを特徴とする誘電体バリア
    放電装置。
  2. 【請求項2】前記給電装置(S)が、前記誘電体バリア
    放電ランプ(B,B1,B2,‥)に交流の高電圧を印
    加し、前記誘電体バリア放電ランプ(B,B1,B2,
    ‥)に発光のための放電を生じせしめている期間(T
    a)と、前記誘電体バリア放電ランプ(B,B1,B
    2,‥)が放電を維持できる範囲内で印加する交流の電
    圧が前記誘電体バリア放電ランプに発光のための放電を
    生じせしめている期間(Ta)の電圧よりも低下してい
    る期間(Tc)とを交互に繰り返すことを特徴とする請
    求項1に記載の誘電体バリア放電装置。
  3. 【請求項3】前記給電装置(S)が、前記誘電体バリア
    放電ランプ(B,B1,B2,‥)に交流の高電圧を印
    加し、前記誘電体バリア放電ランプ(B,B1,B2,
    ‥)に発光のための放電を生じせしめている期間(T
    a)とそれ以外の期間(Tb)(Tc)との比率を変化
    させることにより、前記誘電体バリア放電ランプ(B,
    B1,B2,‥)の平均的な発光量が可変であることを
    特徴とする請求項1から請求項2に記載の誘電体バリア
    放電装置。
  4. 【請求項4】前記誘電体バリア放電ランプ(B,B1,
    B2,‥)に投入される電力に相関する量を測定するた
    めのランプ電力測定手段(1)を有し、かつ、前記給電
    装置(S)が、このランプ電力測定手段(1)からのラ
    ンプ電力測定信号(2)と、前記誘電体バリア放電ラン
    プ(B,B1,B2,‥)に投入される電力に相関する
    量の目標値を示すランプ電力目標値信号(4)との誤差
    が小さくなるように前記誘電体バリア放電ランプ(B,
    B1,B2,‥)への印加電圧をフィードバック制御す
    るためのランプ電力フィードバック制御回路(5)を有
    するものであって、 前記ランプ電力目標値発生手段(3)が、前記ランプ電
    力目標値信号(4)の大きい値を発生する期間と前記ラ
    ンプ電力目標値信号(4)の小さい値を発生する期間と
    を交互に繰り返すことににより、前記誘電体バリア放電
    ランプ(B,B1,B2,‥)に印可すべき電圧をフィ
    ードバック的に生成することを特徴とする請求項1から
    請求項3に記載の誘電体バリア放電装置。
  5. 【請求項5】前記誘電体バリア放電ランプ(B,B1,
    B2,‥)の発光量を測定するためのランプ発光量測定
    手段(6)を有し、かつ、前記給電装置(S)が、前記
    ランプ発光量測定手段(6)からのランプ発光量測定信
    号(7)とランプ発光量の目標値を示すランプ発光量目
    標値信号(9)との誤差が小さくなるように前記誘電体
    バリア放電ランプ(B,B1,B2,‥)に発光のため
    の放電を生じせしめている期間(Ta)とそれ以外の期
    間(Tb)(Tc)との比率をフィードバック制御する
    ためのランプ発光量フィードバック回路(10)を有す
    ることを特徴とする請求項3、および請求項4に記載の
    誘電体バリア放電装置。
  6. 【請求項6】前記誘電体バリア放電ランプ(B,B1,
    B2,‥)の連続的な消灯状態を経た後の、点灯起動時
    において、前記誘電体バリア放電ランプ(B,B1,B
    2,‥)に投入される電力が安定するまで間は、連続的
    に交流の高電圧を印加し、前記誘電体バリア放電ランプ
    (B,B1,B2,‥)に投入される電力が安定した後
    に、交流の高電圧を印加して前記誘電体バリア放電ラン
    プ(B,B1,B2,‥)に発光のための放電を生じせ
    しめている期間(Ta)とそれ以外の期間(Tb)(T
    c)とを交互に繰り返す動作を行うことを特徴とする請
    求項1から請求項5に記載の誘電体バリア放電装置。
  7. 【請求項7】前記誘電体バリア放電ランプ(B,B1,
    B2,‥)の連続的な消灯状態を経た後の、点灯起動時
    において、前記誘電体バリア放電ランプ(B,B1,B
    2,‥)に投入される電力が安定するまでの間は、前記
    ランプ電力フィードバック制御回路(5)の応答速度を
    遅くし、前記誘電体バリア放電ランプ(B,B1,B
    2,‥)に投入される電力が安定した後に、前記ランプ
    電力フィードバック制御回路(5)の応答速度を速く
    し、交流の高電圧を印加して前記誘電体バリア放電ラン
    プ(B,B1,B2,‥)に発光のための放電を生じせ
    しめている期間(Ta)とそれ以外の期間(Tb)(T
    c)とを交互に繰り返す動作を行うことを特徴とする請
    求項6に記載の誘電体バリア放電装置。
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