JPH1096823A - ケーブル牽引端治具 - Google Patents

ケーブル牽引端治具

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JPH1096823A
JPH1096823A JP27160196A JP27160196A JPH1096823A JP H1096823 A JPH1096823 A JP H1096823A JP 27160196 A JP27160196 A JP 27160196A JP 27160196 A JP27160196 A JP 27160196A JP H1096823 A JPH1096823 A JP H1096823A
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traction
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Hitoshi Yamamoto
人志 山本
Koichiro Nakamura
弘一郎 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケーブル心線への悪影響を与えることなく、
特殊な技能を要することなく、短時間で簡単に牽引端作
成作業をなすことができるケーブル牽引端治具を得るこ
と。 【解決手段】 ケーブルの抗張力線の端部にカシメスリ
ーブを取付けて牽引する治具である。牽引端治具本体の
端部に前記ケーブル抗張力線の挿通溝穴とカシメスリー
ブとの嵌入溝穴を段差を付けて連続形成する。前記牽引
端治具本体には少なくとも前記カシメスリーブの嵌入溝
穴の開口部を開閉する閉鎖カバーを常閉方向に付勢して
取付ける。牽引端治具本体には牽引ロープ等の連結用ブ
ラケットを取付け、このブラケットを治具本体に対して
ボール継手により回転自在としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はケーブル牽引端治具
に係り、ケーブルを架設するに際してケーブルの端部牽
引に用いるのに好適な牽引端治具に関する。
【0002】
【従来の技術】電柱間に張り渡された支持線や既設ケー
ブルに沿って新設光ケーブルを架渉する作業は、電柱支
持線に平行に新設ケーブルを敷設するために、電柱支持
線に架渉用移動金車を複数懸吊しておき、この移動金車
の中央に形成される孔内に光ケーブルを挿通するように
している。そして、金車同士を一定長のロープで連結し
ておき、複数の金車に挿通させた光ケーブルの端部に牽
引治具を取り付けておき、これを牽引することによっ
て、光ケーブルを金車内部を滑走させつつ支持線に沿っ
て新設光ケーブルを架渉させる。
【0003】このような光ケーブルの架渉作業におい
て、光ケーブルを牽引する際、光ケーブルには牽引用の
光ケーブル抗張力線が内蔵あるいは平行に取り付けられ
ており、光ケーブル保護心線の観点からこの光ケーブル
抗張力線を直接牽引するようにしている。
【0004】従来の抗張力線を牽引できるように処理す
る作業は、抗張力線を光ケーブル先端部から比較的長く
剥き出してリング状に形成し、先端を結着するようにし
ている。そして、このリング部を牽引端としてロープ等
を結び付けて牽引をなしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の牽引治
具を用いた方法では、時間が掛かるとともに、大きな牽
引張力が加わるために、牽引端処理に特殊な技術力が要
求され、このような特殊技能者にしか作業ができないも
のであった。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に着目し、ケ
ーブル、特に光ケーブルの心線への悪影響を与えること
なく、特殊な技能を要することなく、短時間で簡単に牽
引端作成作業をなすことができるケーブル牽引端治具を
得ることを目的としている。また、牽引端治具を繰返し
使用できるようにして経済性が高く、確実に牽引張力を
得るように誤操作が生じないように工夫したケーブル牽
引端治具を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るケーブル牽引端治具は、ケーブルの抗
張力線の端部にカシメスリーブを取付けて牽引する治具
であって、牽引端治具本体の端部に前記ケーブル抗張力
線の挿通溝穴とカシメスリーブとの嵌入溝穴を段差を付
けて連続形成し、前記牽引端治具本体には少なくとも前
記カシメスリーブの嵌入溝穴の開口部を開閉する閉鎖カ
バーを常閉方向に付勢して取付けたことを特徴とするも
のである。
【0008】この場合において、前記牽引端治具本体に
は牽引ロープ等の連結用ブラケットを取付けてなり、こ
のブラケットを治具本体に対してボール継手により回転
自在とすればよい。また、前記牽引治具本体を保護する
防護カバーを有するとともに、当該防護カバーへのケー
ブル差込み端部にはケーブル抗張力線を挿通してケーブ
ルの先端部を嵌入保持し前記防護カバー内に差込み装着
されるプラグを有する構造とすることが望ましい。
【0009】
【作用】上記構成によれば、ケーブル抗張力線にカシメ
スリーブを取付けることによりこれを係止することでケ
ーブル把持力を発生させることができる。このため、治
具本体にはケーブル抗張力線の挿通溝穴とカシメスリー
ブとの嵌入溝穴を段差を付けて形成しているので、抗張
力線より大径のカシメスリーブは段差面に係合して牽引
力を支持することができる。カシメスリーブとの嵌入溝
穴は常閉方向に付勢された閉鎖カバーにより覆われてい
るので、牽引作業中に離脱することが防止される。ま
た、防護カバーとプラグを用いてケーブルの端部を保護
する構成とすることで、牽引作業時にケーブルの心線に
悪影響を与えることがない。また、カシメスリーブを抗
張力線にカシメる際にスリーブが正しく圧着されたかを
その刻印により目視確認することができる。カシメスリ
ーブは各種ケーブルの抗張力線のサイズに対応するもの
を任意に用いることができるので、適用範囲が広い牽引
端治具となる。また、牽引端治具は繰返しの使用が可能
となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るケーブル牽
引端治具の具体的実施形態を図面を参照して詳細に説明
する。図1は実施形態に係る光ケーブル牽引端治具の使
用状態説明図と牽引対象の光ケーブルの先端部斜視図を
示し、図2に牽引端治具の縦断面図および横断面図を示
す。
【0011】牽引対象の光ケーブル10は心線部に光ケ
ーブル抗張力線12を有しており、端末処理として光ケ
ーブル10の外皮を取り除いて抗張力線12の先端を所
定長だけ露出させる。そして、図1(2)に示している
ように、この抗張力線12の先端にカシメスリーブ14
を圧着結合させている。実施形態に係る光ケーブル牽引
端治具16は前記カシメスリーブ14を利用して牽引す
るようにしている。
【0012】牽引端治具16は円柱体から構成される治
具本体18を有し、この治具本体18の端部側には前記
光ケーブル抗張力線12の挿通溝穴20とカシメスリー
ブ14との嵌入溝穴22を段差を付けて連続形成してい
る。すなわち、治具本体18の最端部側には、外周面か
ら中心部に至る半径方向に沿った溝穴20を形成してお
り、この溝穴20の幅は抗張力線12の直径より若干大
きい寸法とされ、抗張力線12を治具本体18に平行に
した状態で挿入できるように形成している。そして、こ
の抗張力線12の挿入溝穴20に連接して、治具本体1
8には前記カシメスリーブ14を嵌入し得るサイズの幅
寸法を有する拡幅された嵌入溝穴22がやはり治具本体
18の半径方向に沿って、抗張力線挿入溝穴20と同一
方向に形成されている。これにより抗張力線挿入溝穴2
0とこれに連接されたカシメスリーブ嵌入溝穴22との
間に段差面24が形成され、カシメスリーブ14を取付
けた抗張力線12を装着したとき、カシメスリーブ14
の端面が段差面24に係合して光ケーブル10の抜け止
めが図られている。
【0013】このような治具本体18の外周面には、少
なくとも前記カシメスリーブ14の嵌入溝穴22の開口
部を開閉する閉鎖カバー26を常閉方向に付勢して取付
けている。これは具体的には、図2に示すように、カシ
メスリーブ14の嵌入溝穴22の開口部を覆うスリーブ
状の閉鎖カバー26を治具本体18の外周面に軸方向摺
動可能に装着したもので、その一端面をスプリング28
によって弾圧付勢している。スプリング28による付勢
方向は光ケーブル10側に向けられており、付勢力に抗
して閉鎖カバー26を開放したとき、抗張力線挿入溝穴
20とカシメスリーブ嵌入溝穴22とが同時に開口する
ようにしている。閉鎖カバー26のストッパ段部30が
前記穴の段差面24より抗張力線挿入溝穴20側寄りに
位置して形成されている。
【0014】一方、光ケーブル10の装着側と反対側の
治具本体端部には雄ねじ32が形成されており、またこ
れに螺合する雌ねじ34が内周面に形成されたコップ容
器状の端面スリーブ36が螺着結合されている。この端
面スリーブ36の開口先端縁は前記スプリング28の支
承面とされている。また、当該端面スリーブ36の内部
にはボール継手38が内挿されている。このボール継手
38は、一対の円盤38A、38Bの間にボール38C
を介在させたもので、両円盤38A、38Bが相対回転
できるようにしている。一方の円盤38Aにはロッド4
0が固着され、このロッド40は端面スリーブ36の端
面板を貫通して外部に突出され、突出端に連結ブラケッ
ト42を取付けている。連結ブラケット42には牽引ロ
ープ等が連結される。これにより、治具本体18に対
し、連結ブラケット42が独立回転可能となり、光ケー
ブルの撚りによる影響がブラケット42側に伝達されな
い構成となっている。なお、連結ブラケット42の回転
が円滑に行われるように、前記円盤38Aと端面スリー
ブ36の内端面との間にメタルが装着されている。
【0015】上述した牽引治具16は抗張力線12の端
部に連結された状態で、光ケーブル10に損傷を与えな
いようにカバーを取付けるようにしている。これは図3
および図4に示すように、牽引治具16の全体を覆って
これを保護する防護カバー44を有するとともに、当該
防護カバー44の一端は円錐形状とするとともに、光ケ
ーブル差込み端部側は光ケーブル10の先端部が同時に
嵌入できるように開口させている(図3)。そして、こ
の開口部には、光ケーブル10の防護用のプラグ46を
差込み挿入するようにしている。防護プラグ46は光ケ
ーブル抗張力線12の貫通孔48を形成するとともに、
この貫通孔48に続いて光ケーブル10の端部挿入孔5
0が形成されている。また、防護プラグ46の後端部は
円錐形状に形成されている。
【0016】このように構成された光ケーブル牽引端治
具16を用いた作業は次のようになる。牽引端治具16
の取付け作業は、まず、光ケーブル10の抗張力線12
の外皮被覆を取り除き、抗張力線12の先端部にカシメ
スリーブ14を圧着工具によりカシメて取付ける。一
方、牽引端治具16の閉鎖カバー26をスプリング28
に抗して開け、開放された抗張力線挿入溝穴20とカシ
メスリーブ嵌入溝穴22内にカシメスリーブ14が取付
けられた抗張力線12を落とし込み、閉鎖カバー26を
離す。閉鎖カバー26はカシメスリーブ嵌入溝穴22を
閉鎖し、カシメスリーブ14が脱落することを防止す
る。取り外す作業は上述と逆の操作を行うことにより簡
単にできる。
【0017】なお、上記実施形態ではカシメスリーブ1
4を交換することによって集合ドロップケーブルや幹線
系ケーブル等各種ケーブルサイズに適応できる。牽引張
力は抗張力線12にのみ加わり、かつ光ケーブル10の
先端と牽引端部分は防護カバー44と防護プラグ46に
より保護されているため、光ケーブル心線に悪影響を与
えることが防止される。また、光ケーブルのみならず、
一般のケーブル牽引をなす場合に適用できるのはいうま
でもない。
【0018】このような実施形態では、光ケーブル牽引
治具16の着脱ができ、作業性が大幅に向上するととも
に、防護カバー44、防護プラグ46により形成される
防護体の両端が円錐形状となっており、光ケーブル先端
の金車内通過が円滑に行われ、牽引作業性が非常に良好
となる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
牽引端作成作業に特殊な施行技術を要することなく、誰
でも簡単に短時間で牽引端を作成することができ、作業
時間を大幅に短縮することができる。また、牽引端本体
の繰返し使用が可能であり、また、ケーブル抗張力線へ
のカシメスリーブの刻印を目視確認することができるた
め、所定の把持力が得られたかを間違いなく確認でき
る。また、光ケーブルへの影響がないため、光ケーブル
架設後の光ケーブル心線品質を向上できる効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る光ケーブル牽引端治具の使用状
態斜視図と光ケーブル端部の説明用斜視図である。
【図2】実施形態に係る光ケーブル牽引端治具の縦断面
図および横断面図である。
【図3】防護カバーの取付け状態の側面図である。
【図4】防護カバー着脱前後の光ケーブル牽引治具の斜
視図である。
【符号の説明】 10 光ケーブル 12 抗張力線 14 カシメスリーブ 16 牽引端治具 18 治具本体 20 抗張力線挿入溝穴 22 カシメスリーブ嵌入溝穴 24 段差面 26 閉鎖カバー 28 スプリング 30 ストッパ段部 32 雄ねじ 34 雌ねじ 36 端面スリーブ 38 ボール継手 38A 円盤 38B 円盤 38C ボール 40 ロッド 42 連結ブラケット 44 防護カバー 46 防護プラグ 48 貫通孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーブルの抗張力線の端部にカシメスリ
    ーブを取付けて牽引する治具であって、牽引端治具本体
    の端部に前記ケーブル抗張力線の挿通溝穴とカシメスリ
    ーブとの嵌入溝穴を段差を付けて連続形成し、前記牽引
    端治具本体には少なくとも前記カシメスリーブの嵌入溝
    穴の開口部を開閉する閉鎖カバーを常閉方向に付勢して
    取付けたことを特徴とするケーブル牽引端治具。
  2. 【請求項2】 前記牽引端治具本体には牽引ロープ等の
    連結用ブラケットを取付けてなり、このブラケットを治
    具本体に対してボール継手により回転自在としたことを
    特徴とする請求項1に記載のケーブル牽引端治具。
  3. 【請求項3】 前記牽引治具本体を保護する防護カバー
    を有するとともに、当該防護カバーへのケーブル差込み
    端部にはケーブル抗張力線を挿通してケーブルの先端部
    を嵌入保持し前記防護カバー内に差込み装着されるプラ
    グを有してなることを特徴とする請求項1に記載のケー
    ブル牽引端治具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110416956A (zh) * 2019-05-17 2019-11-05 国网江苏省电力有限公司徐州供电分公司 三跨adss光缆保安金具
CN114261473A (zh) * 2021-12-09 2022-04-01 武汉理工大学 用于无人艇对接的连接器机构

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CN110416956A (zh) * 2019-05-17 2019-11-05 国网江苏省电力有限公司徐州供电分公司 三跨adss光缆保安金具
CN110416956B (zh) * 2019-05-17 2023-10-13 国网江苏省电力有限公司徐州供电分公司 三跨adss光缆保安金具
CN114261473A (zh) * 2021-12-09 2022-04-01 武汉理工大学 用于无人艇对接的连接器机构

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