JPH1096622A - 路面摩擦係数測定装置およびこの装置が搭載された車輌、ならびにこの装置を用いた路面情報管理システム - Google Patents
路面摩擦係数測定装置およびこの装置が搭載された車輌、ならびにこの装置を用いた路面情報管理システムInfo
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- JPH1096622A JPH1096622A JP8274115A JP27411596A JPH1096622A JP H1096622 A JPH1096622 A JP H1096622A JP 8274115 A JP8274115 A JP 8274115A JP 27411596 A JP27411596 A JP 27411596A JP H1096622 A JPH1096622 A JP H1096622A
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Landscapes
- Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
- Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 車輪と路面との間の摩擦係数を、路面に非接
触な状態で簡単かつ正確に測定する。 【解決手段】 車輌1内において、反射光処理装置2
と、車輪速度センサ3と、通信装置4とを制御装置5に
接続する。反射光処理装置2は、路面LDに向かって光
を照射し、路面LDからの反射光の空間周波数を取り出
すためのもので、その出力信号は制御装置5に入力され
て、路面状態および車輌1の対地速度の判別が行われ
る。制御装置5は、前記路面状態の判別結果から摩擦係
数の概略値を求めた後、さらに対地速度に対する車輪の
回転速度のゆらぎ度合いにより摩擦係数の詳細な値を決
定する。決定された摩擦係数値は、通信装置4より情報
収集局へと送信される。
触な状態で簡単かつ正確に測定する。 【解決手段】 車輌1内において、反射光処理装置2
と、車輪速度センサ3と、通信装置4とを制御装置5に
接続する。反射光処理装置2は、路面LDに向かって光
を照射し、路面LDからの反射光の空間周波数を取り出
すためのもので、その出力信号は制御装置5に入力され
て、路面状態および車輌1の対地速度の判別が行われ
る。制御装置5は、前記路面状態の判別結果から摩擦係
数の概略値を求めた後、さらに対地速度に対する車輪の
回転速度のゆらぎ度合いにより摩擦係数の詳細な値を決
定する。決定された摩擦係数値は、通信装置4より情報
収集局へと送信される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、走行する車輌の車輪
とその走行路の路面との間の摩擦係数を測定するための
装置およびこの装置が搭載された車輌に関し、さらにこ
の発明は、前記装置を用いて道路の路面の危険度にかか
る情報を管理するための路面情報管理システムに関連す
る。
とその走行路の路面との間の摩擦係数を測定するための
装置およびこの装置が搭載された車輌に関し、さらにこ
の発明は、前記装置を用いて道路の路面の危険度にかか
る情報を管理するための路面情報管理システムに関連す
る。
【0002】
【従来の技術】特に寒冷地においては、冬季になると、
路面への積雪や路面の凍結によりスリップ事故が起こる
危険が高くなる。このため、あらかじめ管理対象の道路
において、車輌と路面との間にどの程度の摩擦が生じる
かを測定して路面の危険度を判別し、特に危険度が高い
と判別された区域の路上に塩をまいたり、危険区域の下
流位置で警告情報を表示するなどの対応がとられてい
る。
路面への積雪や路面の凍結によりスリップ事故が起こる
危険が高くなる。このため、あらかじめ管理対象の道路
において、車輌と路面との間にどの程度の摩擦が生じる
かを測定して路面の危険度を判別し、特に危険度が高い
と判別された区域の路上に塩をまいたり、危険区域の下
流位置で警告情報を表示するなどの対応がとられてい
る。
【0003】前記車輪と路面との間の摩擦係数(以下こ
れを「路面摩擦係数」という)を測定する方法として
は、一般に、車輌に第5のタイヤを取り付けて、そのタ
イヤにブレーキをかけながら走行し、その滑り度合いを
チェックする方法が採用されている。また先般、出願人
により提案された路面状態の判別装置(国際公開公報W
O95/01549)を用いて、路面上の雪や凍結状態
の有無を、道路に非接触な状態で判別することも可能で
ある。
れを「路面摩擦係数」という)を測定する方法として
は、一般に、車輌に第5のタイヤを取り付けて、そのタ
イヤにブレーキをかけながら走行し、その滑り度合いを
チェックする方法が採用されている。また先般、出願人
により提案された路面状態の判別装置(国際公開公報W
O95/01549)を用いて、路面上の雪や凍結状態
の有無を、道路に非接触な状態で判別することも可能で
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら第5のタ
イヤを用いて路面摩擦係数を測定する方法の場合、駆動
機構などの装置構成が複雑化するためコスト高になる。
しかも計測時には車輌を低速走行させる必要があるた
め、計測に時間がかかる上、道路が混雑する時間帯には
計測できないなど、種々の問題が発生する。
イヤを用いて路面摩擦係数を測定する方法の場合、駆動
機構などの装置構成が複雑化するためコスト高になる。
しかも計測時には車輌を低速走行させる必要があるた
め、計測に時間がかかる上、道路が混雑する時間帯には
計測できないなど、種々の問題が発生する。
【0005】また路面状態の判別結果を用いる場合、路
面の凍結や積雪などが判別されたときにその路面の危険
度が大きくなることは判別できるが、このような路面に
おいて車輪が実際にどの程度の頻度でスリップするかを
詳細に判別することは不可能である。
面の凍結や積雪などが判別されたときにその路面の危険
度が大きくなることは判別できるが、このような路面に
おいて車輪が実際にどの程度の頻度でスリップするかを
詳細に判別することは不可能である。
【0006】この発明は上記問題点に着目してなされた
もので、路面状態の判別結果から路面摩擦係数の概略値
を求めた後、さらにこの概略値と走行中の車輌の対地速
度に対する車輪の回転速度のゆらぎ度合いとを用いて詳
細な摩擦係数値を算出することにより、車輌と路面との
間の摩擦係数を、路面に非接触な状態で簡単かつ正確に
測定することを第1の技術課題とする。
もので、路面状態の判別結果から路面摩擦係数の概略値
を求めた後、さらにこの概略値と走行中の車輌の対地速
度に対する車輪の回転速度のゆらぎ度合いとを用いて詳
細な摩擦係数値を算出することにより、車輌と路面との
間の摩擦係数を、路面に非接触な状態で簡単かつ正確に
測定することを第1の技術課題とする。
【0007】またこの発明は、前記路面摩擦係数測定装
置を搭載した車輌と制御装置とにより管理システムを構
成し、車輌から制御装置に測定結果を送信するととも
に、制御装置において、この送信情報を用いて車輌が走
行する道路の路面の危険度を判別することにより、道路
の路面の危険度を一元管理して、事故防止のための対応
を速やかに行うことを第2の技術課題とする。
置を搭載した車輌と制御装置とにより管理システムを構
成し、車輌から制御装置に測定結果を送信するととも
に、制御装置において、この送信情報を用いて車輌が走
行する道路の路面の危険度を判別することにより、道路
の路面の危険度を一元管理して、事故防止のための対応
を速やかに行うことを第2の技術課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1〜3の発明は、
走行する車輌の車輪とその走行路の路面との間の摩擦係
数を測定するための装置であって、請求項1の路面摩擦
係数測定装置は、前記走行路の路面状態を判別する路面
状態判別手段と、車輌の対地速度を路面に非接触な状態
で検出する対地速度検出手段と、車輪の回転速度を測定
する車輪速度測定手段と、前記路面状態判別手段の判別
結果に基づき前記走行路の路面と車輌との間の摩擦係数
の概略値を求め、前記摩擦係数の概略値と前記対地速度
に対する車輪の回転速度のゆらぎ度合いとに基づき詳細
な摩擦係数を決定する摩擦係数決定手段とを具備してい
る。
走行する車輌の車輪とその走行路の路面との間の摩擦係
数を測定するための装置であって、請求項1の路面摩擦
係数測定装置は、前記走行路の路面状態を判別する路面
状態判別手段と、車輌の対地速度を路面に非接触な状態
で検出する対地速度検出手段と、車輪の回転速度を測定
する車輪速度測定手段と、前記路面状態判別手段の判別
結果に基づき前記走行路の路面と車輌との間の摩擦係数
の概略値を求め、前記摩擦係数の概略値と前記対地速度
に対する車輪の回転速度のゆらぎ度合いとに基づき詳細
な摩擦係数を決定する摩擦係数決定手段とを具備してい
る。
【0009】請求項2の路面摩擦係数測定装置では、前
記路面状態判別手段を、車輌から路面に向かって光を照
射する照射手段と、照射された光の路面からの反射光か
ら路面状態を表す空間周波数成分を抽出する抽出手段
と、前記抽出手段による抽出結果に基づき前記走行路の
路面状態を判別する判別手段とにより構成する。
記路面状態判別手段を、車輌から路面に向かって光を照
射する照射手段と、照射された光の路面からの反射光か
ら路面状態を表す空間周波数成分を抽出する抽出手段
と、前記抽出手段による抽出結果に基づき前記走行路の
路面状態を判別する判別手段とにより構成する。
【0010】請求項3の路面摩擦係数測定装置では、前
記対地速度検出手段を、前記路面状態判別手段の抽出手
段により抽出された所定の空間周波数成分を用いて車輌
の対地速度を検出するよう構成する。
記対地速度検出手段を、前記路面状態判別手段の抽出手
段により抽出された所定の空間周波数成分を用いて車輌
の対地速度を検出するよう構成する。
【0011】請求項4の発明は、上記請求項1〜3のい
ずれかに記載された路面摩擦係数測定装置を車輌に搭載
する。
ずれかに記載された路面摩擦係数測定装置を車輌に搭載
する。
【0012】請求項5〜7の発明は、上記請求項1〜3
のいずれかに記載された路面摩擦係数測定装置が搭載さ
れて成る車輌と、制御手段とから成るシステムであっ
て、請求項5の発明では、前記車輌は、前記路面摩擦係
数測定装置による測定結果を制御手段へと送信する送信
手段を備え、前記制御手段は、前記車輌からの送信情報
を用いて車輌が走行する道路の路面の危険度を判別する
判別手段を具備する。
のいずれかに記載された路面摩擦係数測定装置が搭載さ
れて成る車輌と、制御手段とから成るシステムであっ
て、請求項5の発明では、前記車輌は、前記路面摩擦係
数測定装置による測定結果を制御手段へと送信する送信
手段を備え、前記制御手段は、前記車輌からの送信情報
を用いて車輌が走行する道路の路面の危険度を判別する
判別手段を具備する。
【0013】請求項6の発明では、前記車輌は、前記路
面摩擦係数測定装置による測定結果および車輌の現在位
置を示す位置情報を送信する送信手段を備え、前記制御
手段は、車輌からの送信情報を編集して車輌が走行する
道路上の各位置における路面の危険度を示す情報を作成
する編集手段と、この編集された情報を出力する情報出
力手段とを備えている。
面摩擦係数測定装置による測定結果および車輌の現在位
置を示す位置情報を送信する送信手段を備え、前記制御
手段は、車輌からの送信情報を編集して車輌が走行する
道路上の各位置における路面の危険度を示す情報を作成
する編集手段と、この編集された情報を出力する情報出
力手段とを備えている。
【0014】請求項7の発明では、前記編集手段は、前
記車輌から送信された摩擦係数の測定結果と位置情報と
を対応づけて車輌が走行する道路上の各位置における路
面の危険度を示す画像情報を作成し、前記出力手段は、
前記編集手段により作成された画像情報を表示または外
部へと送信する。
記車輌から送信された摩擦係数の測定結果と位置情報と
を対応づけて車輌が走行する道路上の各位置における路
面の危険度を示す画像情報を作成し、前記出力手段は、
前記編集手段により作成された画像情報を表示または外
部へと送信する。
【0015】
【作用】請求項1の発明では、車輌の走行路の路面状態
の判別結果に基づき車輌と路面との間の摩擦係数の概略
値が求められた後、さらにこの概略値と、路面に非接触
な状態で検出された対地速度に対する車輪の回転速度の
ゆらぎ度合いとを用いて、詳細な摩擦係数が決定され
る。これにより凍結路面や積雪路面など危険度の高い路
面において、車輪の実際の滑り度合いを反映した係数値
を得ることができる。
の判別結果に基づき車輌と路面との間の摩擦係数の概略
値が求められた後、さらにこの概略値と、路面に非接触
な状態で検出された対地速度に対する車輪の回転速度の
ゆらぎ度合いとを用いて、詳細な摩擦係数が決定され
る。これにより凍結路面や積雪路面など危険度の高い路
面において、車輪の実際の滑り度合いを反映した係数値
を得ることができる。
【0016】請求項2の発明では、路面からの反射光か
ら路面状態を表す空間周波数成分が抽出され、その抽出
結果に基づき路面状態が正確に判別される。
ら路面状態を表す空間周波数成分が抽出され、その抽出
結果に基づき路面状態が正確に判別される。
【0017】請求項3の発明では、路面状態判別手段に
より抽出された前記空間周波数成分を用いることによ
り、車輌の対地速度を路面に非接触な状態で簡単かつ正
確に検出することが可能となる。
より抽出された前記空間周波数成分を用いることによ
り、車輌の対地速度を路面に非接触な状態で簡単かつ正
確に検出することが可能となる。
【0018】請求項4の発明では、上記路面摩擦係数測
定装置を車輌に搭載することにより、車輌を通常の状態
で走行させながら、その車輪と路面との間の摩擦係数を
測定することが可能となる。
定装置を車輌に搭載することにより、車輌を通常の状態
で走行させながら、その車輪と路面との間の摩擦係数を
測定することが可能となる。
【0019】請求項5の発明では、前記路面摩擦係数測
定装置が搭載された車輌から制御手段に、路面と車輪と
の間の摩擦係数の測定値を送信すると、制御手段におい
て、この送信情報を用いて車輌が走行する道路の路面の
危険度を判別する。
定装置が搭載された車輌から制御手段に、路面と車輪と
の間の摩擦係数の測定値を送信すると、制御手段におい
て、この送信情報を用いて車輌が走行する道路の路面の
危険度を判別する。
【0020】請求項6の発明では、車輌から制御手段
に、摩擦係数の測定結果と車輌の現在位置を示す位置情
報とを送信すると、制御装置は、この送信情報を編集し
て道路の各位置における路面の危険度を示す情報を作成
する。
に、摩擦係数の測定結果と車輌の現在位置を示す位置情
報とを送信すると、制御装置は、この送信情報を編集し
て道路の各位置における路面の危険度を示す情報を作成
する。
【0021】請求項7の発明では、前記路面の危険度を
示す情報として画像情報が作成され、表示または外部へ
と送信される。
示す情報として画像情報が作成され、表示または外部へ
と送信される。
【0022】
【発明の実施の形態】この発明の路面摩擦係数測定装置
が搭載された車輌の具体的な構成、および路面摩擦係数
を測定する原理を、図1〜12を用いて説明する。また
この車輌を含む路面情報管理システムの好適な実施例
を、図13〜15に示す。
が搭載された車輌の具体的な構成、および路面摩擦係数
を測定する原理を、図1〜12を用いて説明する。また
この車輌を含む路面情報管理システムの好適な実施例
を、図13〜15に示す。
【0023】
【実施例】図1は、この発明の路面摩擦係数測定装置が
搭載された車輌の構成を示す。この車輌1は、管理対象
の道路を走行しながら、その路面LDと車輪との間の摩
擦係数を測定し、その測定結果を道路管理センターの情
報管理局40(図13,14に示す)に送信するもの
で、反射光処理装置2と、車輪の回転速度を検出するセ
ンサ3(以下「車輪速度センサ3」という))と、通信
装置4と、これら各装置を制御するための制御装置5と
が配備されている。
搭載された車輌の構成を示す。この車輌1は、管理対象
の道路を走行しながら、その路面LDと車輪との間の摩
擦係数を測定し、その測定結果を道路管理センターの情
報管理局40(図13,14に示す)に送信するもの
で、反射光処理装置2と、車輪の回転速度を検出するセ
ンサ3(以下「車輪速度センサ3」という))と、通信
装置4と、これら各装置を制御するための制御装置5と
が配備されている。
【0024】前記反射光処理装置2は、路面LDに向か
って光を照射するとともに、その反射光に空間フィルタ
リング処理を施して反射光の空間周波数を取り出すなど
の処理を行う。その出力は制御装置5に入力されて、路
面の状態および車輌1の対地速度の判別に用いられる。
って光を照射するとともに、その反射光に空間フィルタ
リング処理を施して反射光の空間周波数を取り出すなど
の処理を行う。その出力は制御装置5に入力されて、路
面の状態および車輌1の対地速度の判別に用いられる。
【0025】車輪速度センサ3は、ABS(アンチロッ
クブレーキシステム)に付属するもので、図2に示すよ
うに、周囲に多数の磁極歯6が等間隔に配備された回転
体7と、各磁極歯6の接近を感知してパルス信号を出力
する検知部8とから成り、車輪が1回転する間に約50
個のパルス信号が出力される。車輪の直径は約500mm
であるので、1パルスは車輪が約30mm移動したことを
示すことになり、このパルスの時間間隔から車輪の回転
速度を算出することができる。なお、この車輪速度セン
サ33は、駆動輪に取り付けるのが好ましい。
クブレーキシステム)に付属するもので、図2に示すよ
うに、周囲に多数の磁極歯6が等間隔に配備された回転
体7と、各磁極歯6の接近を感知してパルス信号を出力
する検知部8とから成り、車輪が1回転する間に約50
個のパルス信号が出力される。車輪の直径は約500mm
であるので、1パルスは車輪が約30mm移動したことを
示すことになり、このパルスの時間間隔から車輪の回転
速度を算出することができる。なお、この車輪速度セン
サ33は、駆動輪に取り付けるのが好ましい。
【0026】図3は、路面状態の種毎に、走行速度と路
面摩擦係数との関係を示すもので、路面が凍結している
場合や路上に雪が積もっている場合の路面摩擦係数は、
走行速度に関わらず、低い値をとる。また雨などで濡れ
ている路面(湿潤路面)では、走行速度が早くなるほど
摩擦係数が低くなる。これに対し、乾燥した舗装路面に
おける摩擦係数は、走行速度にかかわらず高い数値を示
しており、車輪がスリップする可能性は非常に低くな
る。
面摩擦係数との関係を示すもので、路面が凍結している
場合や路上に雪が積もっている場合の路面摩擦係数は、
走行速度に関わらず、低い値をとる。また雨などで濡れ
ている路面(湿潤路面)では、走行速度が早くなるほど
摩擦係数が低くなる。これに対し、乾燥した舗装路面に
おける摩擦係数は、走行速度にかかわらず高い数値を示
しており、車輪がスリップする可能性は非常に低くな
る。
【0027】このように路面状態を判別することによ
り、大まかな路面摩擦係数を把握することができるが、
凍結路面や積雪路面など、危険度の大きい路面の場合に
は、その路上において車輪が実際にどの程度滑るのかを
チェックすることにより、さらに詳細な係数値を把握す
ることができる。
り、大まかな路面摩擦係数を把握することができるが、
凍結路面や積雪路面など、危険度の大きい路面の場合に
は、その路上において車輪が実際にどの程度滑るのかを
チェックすることにより、さらに詳細な係数値を把握す
ることができる。
【0028】図4(1)は車輪速度センサ3による車輪
の回転速度の検出結果を、図4(2)は車輌1の対地速
度を、それぞれパルス信号の形で示してある。いま車輪
の回転中に全く滑りが発生せず、また車輪の空気圧や積
載重量が一定であるものとすると、車輪の回転速度を示
すパルス信号は、車輌1の対地速度を示すパルス信号に
同期したタイミングで出力される。
の回転速度の検出結果を、図4(2)は車輌1の対地速
度を、それぞれパルス信号の形で示してある。いま車輪
の回転中に全く滑りが発生せず、また車輪の空気圧や積
載重量が一定であるものとすると、車輪の回転速度を示
すパルス信号は、車輌1の対地速度を示すパルス信号に
同期したタイミングで出力される。
【0029】これに対し、走行中に車輪に滑りが発生し
た場合には、図中矢印Aに示すごとく、滑りが発生した
瞬間の車輪の回転速度が早くなるという現象が見られ
る。したがって対地速度に対する車輪回転速度のゆらぎ
度合いをチェックすることにより、車輪の滑り度合いを
判別することができる。
た場合には、図中矢印Aに示すごとく、滑りが発生した
瞬間の車輪の回転速度が早くなるという現象が見られ
る。したがって対地速度に対する車輪回転速度のゆらぎ
度合いをチェックすることにより、車輪の滑り度合いを
判別することができる。
【0030】図5および図6は、反射光処理装置2の詳
細な構成を示すもので、2個の光源9,10,各光源
9,10に対する受光系11,12,および拡散反射光
用の空間フィルタ光学系13などから構成される。各光
源9,10は、路面に対して光を照射するためのもの
で、第1の光源9はマトリクス状に配置された複数個の
LED9aにより、第2の光源10は単独のLED10
aにより、それぞれ構成される。なお光源毎の光を分離
できるように、各光源9,10のLED9a,10aに
は、異なる波長の光を出射するものが用いられる。
細な構成を示すもので、2個の光源9,10,各光源
9,10に対する受光系11,12,および拡散反射光
用の空間フィルタ光学系13などから構成される。各光
源9,10は、路面に対して光を照射するためのもの
で、第1の光源9はマトリクス状に配置された複数個の
LED9aにより、第2の光源10は単独のLED10
aにより、それぞれ構成される。なお光源毎の光を分離
できるように、各光源9,10のLED9a,10aに
は、異なる波長の光を出射するものが用いられる。
【0031】前記第1の光源9は、路面の上方から車輌
1の走行方向(図5中、矢印Bで示す)に向かって光を
照射するもので、その受光系11は、受光用レンズ1
5,スリット板16,コリメートレンズ17から構成さ
れる。これら各部の光軸は、前記光源9により路面LD
から反射する光のうち、路面LDに対し垂直な方向に沿
って反射する拡散反射光を受光するように調整される。
なおスリット板16のスリット孔16aには、前記光源
の照射光と同一波長の光のみを通過させる光学フィルタ
16bが配備されている。
1の走行方向(図5中、矢印Bで示す)に向かって光を
照射するもので、その受光系11は、受光用レンズ1
5,スリット板16,コリメートレンズ17から構成さ
れる。これら各部の光軸は、前記光源9により路面LD
から反射する光のうち、路面LDに対し垂直な方向に沿
って反射する拡散反射光を受光するように調整される。
なおスリット板16のスリット孔16aには、前記光源
の照射光と同一波長の光のみを通過させる光学フィルタ
16bが配備されている。
【0032】前記空間フィルタ光学系13は、スリット
アレイ18,プリズムアレイ19,集光レンズ20,2
個の光検出器21a,21b,2枚の鏡22,22など
により構成される。スリットアレイ18は、細長形状の
スリット孔18aを車輌1の走行方向Bに沿うように配
列したもので、前記受光系11のコリメートレンズ17
により平行化された光は、これらスリット孔18aを介
してプリズムアレイ19に入射する。プリズムアレイ1
9は、前記スリットアレイ18の配列周期の2倍の周期
でプリズムを連続して成るもので、入射した光は、各プ
リズム内で交互に屈折して、2方向に分離される。
アレイ18,プリズムアレイ19,集光レンズ20,2
個の光検出器21a,21b,2枚の鏡22,22など
により構成される。スリットアレイ18は、細長形状の
スリット孔18aを車輌1の走行方向Bに沿うように配
列したもので、前記受光系11のコリメートレンズ17
により平行化された光は、これらスリット孔18aを介
してプリズムアレイ19に入射する。プリズムアレイ1
9は、前記スリットアレイ18の配列周期の2倍の周期
でプリズムを連続して成るもので、入射した光は、各プ
リズム内で交互に屈折して、2方向に分離される。
【0033】各光検出器21a,21bは、プリズムア
レイ19の配列周期と集光レンズ20の倍率に応じた間
隔だけ隔てて配備されており、前記プリズムアレイ19
を通った光は、集光レンズ20により各分離方向毎に集
光され、それぞれの光検出器21a,21bへと入射す
る。さらにこれら光検出器21a,21bからの出力信
号は、制御装置5に入力され、後記するように、これら
出力信号の差動信号から路面LDの凹凸状態を反映する
空間周波数成分が抽出される。なお鏡22は、各光検出
器21a,21bの受光面上に集光されない光を反射し
て、受光面上に導くためのものである。
レイ19の配列周期と集光レンズ20の倍率に応じた間
隔だけ隔てて配備されており、前記プリズムアレイ19
を通った光は、集光レンズ20により各分離方向毎に集
光され、それぞれの光検出器21a,21bへと入射す
る。さらにこれら光検出器21a,21bからの出力信
号は、制御装置5に入力され、後記するように、これら
出力信号の差動信号から路面LDの凹凸状態を反映する
空間周波数成分が抽出される。なお鏡22は、各光検出
器21a,21bの受光面上に集光されない光を反射し
て、受光面上に導くためのものである。
【0034】前記第2の光源10に対する受光系12
は、単独の光検出器12aにより構成されるもので、光
源10からの照射光の路面LDからの正反射光を受光す
る位置に配置される。なお図5中、23は路面温度を計
測するための温度センサ(赤外線放射温度計により構成
される)を示す。
は、単独の光検出器12aにより構成されるもので、光
源10からの照射光の路面LDからの正反射光を受光す
る位置に配置される。なお図5中、23は路面温度を計
測するための温度センサ(赤外線放射温度計により構成
される)を示す。
【0035】図7は、乾燥したアスファルトまたはコン
クリート路(以下「乾燥舗装路」と総称する)、砂利道
(土、砂道を含む)、雪道の三種類の道路状態につい
て、前記反射光測定装置により実際に得られた拡散反射
光の空間周波数スペクトルを示す。なお図示した各スペ
クトルは、車輌が4mm進行する間に得られる拡散反射光
の変化を反映するもので、空間フィルタの構成により決
定される空間中心周波数μにより規格化され、さらにこ
の空間中心周波数μにおける各スペクトルのピーク値が
一致するように、正規化されている。
クリート路(以下「乾燥舗装路」と総称する)、砂利道
(土、砂道を含む)、雪道の三種類の道路状態につい
て、前記反射光測定装置により実際に得られた拡散反射
光の空間周波数スペクトルを示す。なお図示した各スペ
クトルは、車輌が4mm進行する間に得られる拡散反射光
の変化を反映するもので、空間フィルタの構成により決
定される空間中心周波数μにより規格化され、さらにこ
の空間中心周波数μにおける各スペクトルのピーク値が
一致するように、正規化されている。
【0036】図示例において、空間中心周波数μよりも
低帯域における周波数成分の強度に着目すると、それぞ
れの路面状態の間には明確な差があり、その差は、空間
周波数が低くなるほど大きくなっている。この原理に基
づき、この実施例では、所定の低周波数帯域における周
波数成分の強度Dbを前記空間中心周波数成分μの強度
Daにより正規化した値(以下これを「周波数成分比D
b/Da」という)に基づき、路面状態を判別するよう
にしている。
低帯域における周波数成分の強度に着目すると、それぞ
れの路面状態の間には明確な差があり、その差は、空間
周波数が低くなるほど大きくなっている。この原理に基
づき、この実施例では、所定の低周波数帯域における周
波数成分の強度Dbを前記空間中心周波数成分μの強度
Daにより正規化した値(以下これを「周波数成分比D
b/Da」という)に基づき、路面状態を判別するよう
にしている。
【0037】以下に述べる各実施例では、この図7に示
された実測値に基づき、前記低周波数の帯域をμ/4〜
μ/10の帯域に設定するとともに、各実測値により、
雪道と砂利道とを識別するためのしきい値T1と、砂利
道と乾燥した舗装路とを識別するためのしきい値T2と
を、それぞれ設定している。これに基づき、以下の図
8,9に示す実施例では、算出された周波数成分比Db
/Daをこのしきい値T1,T2と比較して、路面状態
が乾燥した舗装路,砂利道,雪道のいずれであるかを判
別する。
された実測値に基づき、前記低周波数の帯域をμ/4〜
μ/10の帯域に設定するとともに、各実測値により、
雪道と砂利道とを識別するためのしきい値T1と、砂利
道と乾燥した舗装路とを識別するためのしきい値T2と
を、それぞれ設定している。これに基づき、以下の図
8,9に示す実施例では、算出された周波数成分比Db
/Daをこのしきい値T1,T2と比較して、路面状態
が乾燥した舗装路,砂利道,雪道のいずれであるかを判
別する。
【0038】路面状態をさらに詳細に判別するために
は、拡散反射光のみならず、路面LDからの正反射光を
計測する必要がある。特に舗装路の場合、路面が雨など
により濡れているときや凍結状態にあるとき、路面は鏡
面に近い状態となるので、路面からの正反射光量は、乾
燥状態時よりも大幅に増大する。
は、拡散反射光のみならず、路面LDからの正反射光を
計測する必要がある。特に舗装路の場合、路面が雨など
により濡れているときや凍結状態にあるとき、路面は鏡
面に近い状態となるので、路面からの正反射光量は、乾
燥状態時よりも大幅に増大する。
【0039】図8は、路面状態および路面摩擦係数の判
別にかかる構成を示すもので、破線で囲んだ領域によ
り、制御装置5の詳細な構成が示してある。前記反射光
処理装置2の各光源9,10は、それぞれ自動パワー制
御回路(図中「APC」で示す)24,25により、照
射光量が一定に保たれるように制御される。
別にかかる構成を示すもので、破線で囲んだ領域によ
り、制御装置5の詳細な構成が示してある。前記反射光
処理装置2の各光源9,10は、それぞれ自動パワー制
御回路(図中「APC」で示す)24,25により、照
射光量が一定に保たれるように制御される。
【0040】前記空間フィルタ光学系13の各光検出器
21a,21bからの出力信号は、差動増幅回路26に
入力される。この回路26から出力された受光量の差動
信号は、トラッキング・バンドパスフィルタ27(以下
「トラッキングBPF27」という)およびトラッキン
グ・ロウパスフィルタ28(以下「トラッキングLPF
28」という)に与えられ、それぞれ前記した空間中心
周波数μを中心とする周波数帯域,低周波数帯域に含ま
れる周波数成分が取り出される。各フィルタ27,28
からの出力信号は、それぞれ振幅検出器29,30に与
えられ、各周波数成分の強度Da,Dbが抽出される。
21a,21bからの出力信号は、差動増幅回路26に
入力される。この回路26から出力された受光量の差動
信号は、トラッキング・バンドパスフィルタ27(以下
「トラッキングBPF27」という)およびトラッキン
グ・ロウパスフィルタ28(以下「トラッキングLPF
28」という)に与えられ、それぞれ前記した空間中心
周波数μを中心とする周波数帯域,低周波数帯域に含ま
れる周波数成分が取り出される。各フィルタ27,28
からの出力信号は、それぞれ振幅検出器29,30に与
えられ、各周波数成分の強度Da,Dbが抽出される。
【0041】またトラッキングBPF27の出力信号
は、周波数/電圧変換回路31(以下「F/V変換回路
31」という)にも出力される。このF/V変換回路3
1からの出力信号は、車輌1の対地速度vに該当するも
のであって、後段の摩擦係数決定部33に出力されるほ
か、前記トラッキングBPF27およびトラッキングL
PF28にフィードバックされる。各フィルタ27,2
8は、遮断する周波数の帯域をこのフィードバックされ
た対地速度vに追従して変化させるもので、これによ
り、前記空間中心周波数μと車輌の対地速度vとの積μ
*vによって表される電気的な中心周波数信号fが一定
値に保持される。
は、周波数/電圧変換回路31(以下「F/V変換回路
31」という)にも出力される。このF/V変換回路3
1からの出力信号は、車輌1の対地速度vに該当するも
のであって、後段の摩擦係数決定部33に出力されるほ
か、前記トラッキングBPF27およびトラッキングL
PF28にフィードバックされる。各フィルタ27,2
8は、遮断する周波数の帯域をこのフィードバックされ
た対地速度vに追従して変化させるもので、これによ
り、前記空間中心周波数μと車輌の対地速度vとの積μ
*vによって表される電気的な中心周波数信号fが一定
値に保持される。
【0042】第2の光検出器21bからの出力信号は、
ロウパスフィルタ(LPF)34にも入力される。この
LPF34は、極低周波数の光成分のみを通過させるよ
うに設定されており、その出力信号Pcは、後記するよ
うに、路面の雪を判別するために用いられる。
ロウパスフィルタ(LPF)34にも入力される。この
LPF34は、極低周波数の光成分のみを通過させるよ
うに設定されており、その出力信号Pcは、後記するよ
うに、路面の雪を判別するために用いられる。
【0043】前記振幅検出器29,30からの出力信号
Da,Db,前記正反射光受光用の光検出器からの出力
信号Pd,LPF34からの出力信号Pc,前記温度セ
ンサの計測値Teは、路面状態判別部32に入力され、
後記する手順により、路面LDの状態が判別される。さ
らにこの路面状態判別部32による判別結果,F/V変
換回路31から出力された対地速度v,および前記車輪
速度センサ3による計測値は、摩擦係数決定部33に入
力される。摩擦係数決定部33は、これら入力データを
用いて、前記図3,7に示した原理に基づき、路面LD
と駆動輪との間の摩擦係数を決定する。
Da,Db,前記正反射光受光用の光検出器からの出力
信号Pd,LPF34からの出力信号Pc,前記温度セ
ンサの計測値Teは、路面状態判別部32に入力され、
後記する手順により、路面LDの状態が判別される。さ
らにこの路面状態判別部32による判別結果,F/V変
換回路31から出力された対地速度v,および前記車輪
速度センサ3による計測値は、摩擦係数決定部33に入
力される。摩擦係数決定部33は、これら入力データを
用いて、前記図3,7に示した原理に基づき、路面LD
と駆動輪との間の摩擦係数を決定する。
【0044】図9は、前記路面状態判別部32による判
別処理の手順を示す。なお同図において、TH1,TH
2,TH3,THc ,THd1,THd2,THe は、路面
状態を判別するためのしきい値を示す(このうちTH
1,TH2は前記図7に示したのと同様のものであ
る)。
別処理の手順を示す。なお同図において、TH1,TH
2,TH3,THc ,THd1,THd2,THe は、路面
状態を判別するためのしきい値を示す(このうちTH
1,TH2は前記図7に示したのと同様のものであ
る)。
【0045】まず最初のステップ1では、温度センサ2
3により計測された路面温度De がしきい値THe と比
較される。このしきい値THe は、水分の凍結温度であ
る0°C付近に設定されるもので、前記温度De がしき
い値THe を上回る場合には、路面が凍結している可能
性はないと判断され、ステップ2以降の処理へと移行す
る。
3により計測された路面温度De がしきい値THe と比
較される。このしきい値THe は、水分の凍結温度であ
る0°C付近に設定されるもので、前記温度De がしき
い値THe を上回る場合には、路面が凍結している可能
性はないと判断され、ステップ2以降の処理へと移行す
る。
【0046】ステップ2および3では、拡散反射光につ
いて、前記空間周波数成分比Db/Daとしきい値TH
1,TH2との比較が行われる。この場合、前記図7に
示した原理により、空間周波数成分比Db/Daがしき
い値TH1を上回る場合には、路面に雪が積もっている
と判断され(ステップ5)、空間周波数成分比Db/D
aがしきい値TH2とTH1との間にある場合には、路
面は砂利などの起伏の激しい路面であると判断される
(ステップ6)。
いて、前記空間周波数成分比Db/Daとしきい値TH
1,TH2との比較が行われる。この場合、前記図7に
示した原理により、空間周波数成分比Db/Daがしき
い値TH1を上回る場合には、路面に雪が積もっている
と判断され(ステップ5)、空間周波数成分比Db/D
aがしきい値TH2とTH1との間にある場合には、路
面は砂利などの起伏の激しい路面であると判断される
(ステップ6)。
【0047】一方、空間周波数成分比Db/Daがしき
い値TH2以下である場合には、走行路は舗装路である
と判断されてステップ4へと移行し、前記光検出器12
aにより得られた正反射光量Pdとしきい値THd1との
比較が行われる。
い値TH2以下である場合には、走行路は舗装路である
と判断されてステップ4へと移行し、前記光検出器12
aにより得られた正反射光量Pdとしきい値THd1との
比較が行われる。
【0048】前記したように、湿潤舗装路面の場合には
路面は鏡面に近い状態になり、正反射光量が増大する。
前記しきい値THd1は、路面が湿潤状態にある場合の正
反射光量と乾燥状態にある場合の正反射光量との中間レ
ベルに設定されており、検出された正反射光量Pdがこ
のしきい値THd1を上回った場合には、走行路は湿潤舗
装面であると判断される(ステップ8)。他方、正反射
光量Pdがしきい値THd1以下である場合には、路面は
乾燥舗装面であると判断される(ステップ7)。
路面は鏡面に近い状態になり、正反射光量が増大する。
前記しきい値THd1は、路面が湿潤状態にある場合の正
反射光量と乾燥状態にある場合の正反射光量との中間レ
ベルに設定されており、検出された正反射光量Pdがこ
のしきい値THd1を上回った場合には、走行路は湿潤舗
装面であると判断される(ステップ8)。他方、正反射
光量Pdがしきい値THd1以下である場合には、路面は
乾燥舗装面であると判断される(ステップ7)。
【0049】路面温度Teが前記しきい値THe 以下で
ある場合には、ステップ9へと移行して、前記LPF3
4により抽出された拡散反射光量Pcが所定のしきい値
THc と比較される。路上に雪が積もっていると、路面
に照射された光はこの雪により拡散反射させられるの
で、前記拡散反射光量Pcは通常の場合よりも大きくな
る。したがってこの場合、ステップ9が「YES」とな
ってステップ5へと移行し、路面は積雪面であると判断
される。
ある場合には、ステップ9へと移行して、前記LPF3
4により抽出された拡散反射光量Pcが所定のしきい値
THc と比較される。路上に雪が積もっていると、路面
に照射された光はこの雪により拡散反射させられるの
で、前記拡散反射光量Pcは通常の場合よりも大きくな
る。したがってこの場合、ステップ9が「YES」とな
ってステップ5へと移行し、路面は積雪面であると判断
される。
【0050】一方、拡散反射光量Pcがしきい値THc
以下であった場合には、ステップ10へと移行し、前記
正反射光量Pdとしきい値THd2との比較が行われる。
凍結した路面は鏡面に近い状態となるので、正反射光量
が大幅に増大する。したがって正反射光量Pdがしきい
値THd2を上回ったときには、ステップ11へと移行
し、路面は凍結していると判断される。
以下であった場合には、ステップ10へと移行し、前記
正反射光量Pdとしきい値THd2との比較が行われる。
凍結した路面は鏡面に近い状態となるので、正反射光量
が大幅に増大する。したがって正反射光量Pdがしきい
値THd2を上回ったときには、ステップ11へと移行
し、路面は凍結していると判断される。
【0051】これに対し、正反射光量Pdがしきい値T
Hd2以下である場合には、路面には雪も氷も存在しない
ものと判断され、拡散反射光の空間周波数成分比Db/
Daが所定のしきい値TH3と比較される。このしきい
値TH3は、砂利面と乾燥舗装路面とを判別するための
もので、周波数成分比Db/Daがしきい値TH3を上
回った場合には、路面は砂利面であると判断され(ステ
ップ6)、周波数成分比Db/DaがTH3以下であれ
ば、路面は乾燥舗装路面であると判断される(ステップ
7)。
Hd2以下である場合には、路面には雪も氷も存在しない
ものと判断され、拡散反射光の空間周波数成分比Db/
Daが所定のしきい値TH3と比較される。このしきい
値TH3は、砂利面と乾燥舗装路面とを判別するための
もので、周波数成分比Db/Daがしきい値TH3を上
回った場合には、路面は砂利面であると判断され(ステ
ップ6)、周波数成分比Db/DaがTH3以下であれ
ば、路面は乾燥舗装路面であると判断される(ステップ
7)。
【0052】図10は、前記摩擦係数決定部による制御
手順を示すもので、最初のステップ1〜3において、前
記路面状態判別部による判別結果がチェックされ、判別
された路面状態に応じて路面摩擦係数の概略値が決定さ
れる。
手順を示すもので、最初のステップ1〜3において、前
記路面状態判別部による判別結果がチェックされ、判別
された路面状態に応じて路面摩擦係数の概略値が決定さ
れる。
【0053】この概略値の決定は、前記図3に示した原
理に基づくもので、路面が凍結していると判断されてい
る場合には、路面摩擦係数は0.1〜0.2の範囲内に
決定され(ステップ4)、路面に雪があると判断されて
いる場合には、路面摩擦係数kは0.2〜0.35の範
囲内に決定される(ステップ5)。
理に基づくもので、路面が凍結していると判断されてい
る場合には、路面摩擦係数は0.1〜0.2の範囲内に
決定され(ステップ4)、路面に雪があると判断されて
いる場合には、路面摩擦係数kは0.2〜0.35の範
囲内に決定される(ステップ5)。
【0054】また路面が湿潤舗装路面であると判断され
ている場合には、路面摩擦係数kが0.35〜0.7の
範囲内に決定された後、さらに車輌1の走行速度がチェ
ックされる(ステップ14,15)。このステップ15
の判定は、前記対地速度vまたは車輪の回転速度を所定
のしきい値と比較することにより高速運転中であるか否
かを判別するもので、この結果、高速運転中でないと判
別されると、路面摩擦係数kは0.5〜0.7の範囲内
に修正される。
ている場合には、路面摩擦係数kが0.35〜0.7の
範囲内に決定された後、さらに車輌1の走行速度がチェ
ックされる(ステップ14,15)。このステップ15
の判定は、前記対地速度vまたは車輪の回転速度を所定
のしきい値と比較することにより高速運転中であるか否
かを判別するもので、この結果、高速運転中でないと判
別されると、路面摩擦係数kは0.5〜0.7の範囲内
に修正される。
【0055】路面が乾燥舗装路面もしくは砂利面である
と判断されている場合には、ステップ1〜3の判定がい
ずれも「NO」となり、ステップ17で、路面摩擦係数
値kが0.8〜1.0の範囲内に決定される。このステ
ップ17または前記ステップ16の処理が行われた場合
には、摩擦係数kが高い値を示しているので、路面の危
険度は低いと判断され、詳細な路面摩擦係数kの決定処
理はスキップされる。
と判断されている場合には、ステップ1〜3の判定がい
ずれも「NO」となり、ステップ17で、路面摩擦係数
値kが0.8〜1.0の範囲内に決定される。このステ
ップ17または前記ステップ16の処理が行われた場合
には、摩擦係数kが高い値を示しているので、路面の危
険度は低いと判断され、詳細な路面摩擦係数kの決定処
理はスキップされる。
【0056】路面が凍結路面または積雪路面であると判
断されている場合、および路面が湿潤しかつ高速運転中
である場合には、路面の危険度が高いと判断され、ステ
ップ6へと移行し、以下の処理により、実際の車輪の滑
り度合いを用いて摩擦係数kの詳細な決定が行われる。
断されている場合、および路面が湿潤しかつ高速運転中
である場合には、路面の危険度が高いと判断され、ステ
ップ6へと移行し、以下の処理により、実際の車輪の滑
り度合いを用いて摩擦係数kの詳細な決定が行われる。
【0057】前記ステップ6は、前記対地速度vに対す
る車輪の回転速度の比を、車輪の滑り頻度φとして算出
するもので、つぎのステップ7〜9において、この滑り
頻度φが、3段階のしきい値THA ,THB ,TH
C (THA >THB >THC )と比較される。この結
果、φ>THA であれば、滑り頻度φが非常に多いと判
断されて、路面摩擦係数kが0.1以下に決定され(ス
テップ10)、THB ≦φ<THA であれば、滑り頻度
φはやや多いと判断されて路面摩擦係数kは0.1〜
0.2の範囲内に決定される(ステップ11)。
る車輪の回転速度の比を、車輪の滑り頻度φとして算出
するもので、つぎのステップ7〜9において、この滑り
頻度φが、3段階のしきい値THA ,THB ,TH
C (THA >THB >THC )と比較される。この結
果、φ>THA であれば、滑り頻度φが非常に多いと判
断されて、路面摩擦係数kが0.1以下に決定され(ス
テップ10)、THB ≦φ<THA であれば、滑り頻度
φはやや多いと判断されて路面摩擦係数kは0.1〜
0.2の範囲内に決定される(ステップ11)。
【0058】さらにTHC ≦φ<THB であれば、路面
摩擦係数kは0.2〜0.3の範囲内に決定され(ステ
ップ12)、φ≦THC であれば、路面摩擦係数kは
0.3〜0.4の範囲内に決定される(ステップ1
3)。
摩擦係数kは0.2〜0.3の範囲内に決定され(ステ
ップ12)、φ≦THC であれば、路面摩擦係数kは
0.3〜0.4の範囲内に決定される(ステップ1
3)。
【0059】ところで車輌がカーブを走行するときに
は、内輪と外輪との走行距離差により車輪の滑りが発生
しやすくなるので、このときの滑り頻度φは路面摩擦係
数kを決定するための有効な情報となる。しかしながら
前記反射光処理装置2は車輌に固定されているので、対
地速度の測定方向は一義的に決められており、カーブ走
行時の対地速度には、この対地速度の測定方向の車輌の
進行方向に対する角度ずれ分の誤差が発生する。したが
って、ハンドル切り角を検出するハンドル角検出センサ
からの出力を用いてこの誤差を補正するようにすれば、
滑り頻度φをより正確に算出することができる。
は、内輪と外輪との走行距離差により車輪の滑りが発生
しやすくなるので、このときの滑り頻度φは路面摩擦係
数kを決定するための有効な情報となる。しかしながら
前記反射光処理装置2は車輌に固定されているので、対
地速度の測定方向は一義的に決められており、カーブ走
行時の対地速度には、この対地速度の測定方向の車輌の
進行方向に対する角度ずれ分の誤差が発生する。したが
って、ハンドル切り角を検出するハンドル角検出センサ
からの出力を用いてこの誤差を補正するようにすれば、
滑り頻度φをより正確に算出することができる。
【0060】図11は、上記補正処理を組み込んだ摩擦
係数の決定の原理を示す。前記図10と同様、路面状態
判別部32による判別結果から路面摩擦係数kの概略値
が決定されると、ステップ6で、前記ハンドル角検出セ
ンサにより検出されたハンドル切り角θがチェックされ
る。この角度θが0度のときは車輌1は直線走行をして
いると見なされるので、図10と同様、対地速度に対す
る車輪の回転速度の比が滑り頻度φとして算出される
(ステップ7)。
係数の決定の原理を示す。前記図10と同様、路面状態
判別部32による判別結果から路面摩擦係数kの概略値
が決定されると、ステップ6で、前記ハンドル角検出セ
ンサにより検出されたハンドル切り角θがチェックされ
る。この角度θが0度のときは車輌1は直線走行をして
いると見なされるので、図10と同様、対地速度に対す
る車輪の回転速度の比が滑り頻度φとして算出される
(ステップ7)。
【0061】一方、左右いずれかの方向にハンドルが切
られている場合には、角度θ≠0となるので、ステップ
6の判定が「NO」となり、1/cosθ倍に補正され
た対地速度vを用いて滑り頻度φが算出される(ステッ
プ8)。このようにして滑り頻度φが決定された後、前
記図10と同様にして、路面摩擦係数kの詳細な決定が
行われる(ステップ9〜15)。
られている場合には、角度θ≠0となるので、ステップ
6の判定が「NO」となり、1/cosθ倍に補正され
た対地速度vを用いて滑り頻度φが算出される(ステッ
プ8)。このようにして滑り頻度φが決定された後、前
記図10と同様にして、路面摩擦係数kの詳細な決定が
行われる(ステップ9〜15)。
【0062】図12は、路面摩擦係数kの決定にかかる
第3の手順を示す。この実施例は、乾燥舗装面上では車
輪の滑りが殆ど発生しないことに着目し、車輪の空気圧
の低下や積載重量の変化により生じた車輪速度の変動を
補正するようにしたものである。
第3の手順を示す。この実施例は、乾燥舗装面上では車
輪の滑りが殆ど発生しないことに着目し、車輪の空気圧
の低下や積載重量の変化により生じた車輪速度の変動を
補正するようにしたものである。
【0063】最初のステップ1は、前記路面状態判別部
32により路面が乾燥舗装面であることが判別されてい
るか否かをチェックするもので、このステップ1の判定
が「YES」のとき、路面摩擦係数kは0.8〜1.0
の範囲内に決定されるとともに、このとき検出された車
輪速度と対地速度との差分が基準値ηとして登録される
(ステップ2,3)。
32により路面が乾燥舗装面であることが判別されてい
るか否かをチェックするもので、このステップ1の判定
が「YES」のとき、路面摩擦係数kは0.8〜1.0
の範囲内に決定されるとともに、このとき検出された車
輪速度と対地速度との差分が基準値ηとして登録される
(ステップ2,3)。
【0064】一方、ステップ1が「NO」のときは、ス
テップ4〜6で、前記図10,11のステップ1〜3と
同様の手順が実行され、その判定結果に応じて路面摩擦
係数kの概略値が決定される。さらに、路面摩擦係数k
を詳細に決定する必要がある場合、前記車輪速度から基
準値ηを差し引くことにより車輪速度の変動が補正さ
れ、この補正された車輪速度の対地速度に対する比率に
より、滑り角度φの算出が行われる(ステップ9)。以
下前記図10,11と同様にして、路面摩擦係数kの詳
細な決定が行われる(ステップ10〜16)。なおこの
場合にも、前記図11と同様、ハンドル切り角θにより
対地速度の補正を行うようにすれば、滑り頻度φをさら
に正確に算出することができる。
テップ4〜6で、前記図10,11のステップ1〜3と
同様の手順が実行され、その判定結果に応じて路面摩擦
係数kの概略値が決定される。さらに、路面摩擦係数k
を詳細に決定する必要がある場合、前記車輪速度から基
準値ηを差し引くことにより車輪速度の変動が補正さ
れ、この補正された車輪速度の対地速度に対する比率に
より、滑り角度φの算出が行われる(ステップ9)。以
下前記図10,11と同様にして、路面摩擦係数kの詳
細な決定が行われる(ステップ10〜16)。なおこの
場合にも、前記図11と同様、ハンドル切り角θにより
対地速度の補正を行うようにすれば、滑り頻度φをさら
に正確に算出することができる。
【0065】図13は、前記車輌1が組み込まれた路面
情報管理システムの具体的な例を示す。車輌1の通信装
置4は、制御装置5より得た前記路面摩擦係数の決定結
果を携帯電話無線などにより送信する。また道路Lはい
くつかの区間に分割されており、車輌5は各区間を通過
する毎に、その区間における路面摩擦係数を管理センタ
ーの情報収集局40へと送信する。またこの計測区間よ
り下流には、走行安全性にかかる情報を表示するための
表示装置41が配備されている。
情報管理システムの具体的な例を示す。車輌1の通信装
置4は、制御装置5より得た前記路面摩擦係数の決定結
果を携帯電話無線などにより送信する。また道路Lはい
くつかの区間に分割されており、車輌5は各区間を通過
する毎に、その区間における路面摩擦係数を管理センタ
ーの情報収集局40へと送信する。またこの計測区間よ
り下流には、走行安全性にかかる情報を表示するための
表示装置41が配備されている。
【0066】情報収集局40では、各区間毎の送信情報
の内容を認識して、各区間における路面摩擦係数を統合
した管理データを作成するほか、いずれかの区間で非常
に低い係数値が得られたとき、所定の警告情報を作成
し、前記表示装置41へと送信する。これにより一般の
車輌(図中42で示す)の運転者に前方の路面状態が危
険であることを事前に認識させることができる。
の内容を認識して、各区間における路面摩擦係数を統合
した管理データを作成するほか、いずれかの区間で非常
に低い係数値が得られたとき、所定の警告情報を作成
し、前記表示装置41へと送信する。これにより一般の
車輌(図中42で示す)の運転者に前方の路面状態が危
険であることを事前に認識させることができる。
【0067】図14は、路面情報管理システムの他の具
体例を示すもので、道路Lの側方には、車輌1に現在位
置を示す情報を送信するための位置情報送信装置43
が、適宜間隔をあけて配備されている。
体例を示すもので、道路Lの側方には、車輌1に現在位
置を示す情報を送信するための位置情報送信装置43
が、適宜間隔をあけて配備されている。
【0068】車輌1は、前記と同様、路面摩擦係数の計
測を行いながら走行しており、その計測結果は、車輌1
が最寄りの位置情報送信装置43に近づくまで制御装置
5内部のメモリ内に蓄積される。この後、車輌1が位置
情報送信装置43との交信可能地点まで到達すると、位
置情報が取り込まれ、蓄積されていた路面摩擦係数の計
測結果とともに、送信装置4より送出される。
測を行いながら走行しており、その計測結果は、車輌1
が最寄りの位置情報送信装置43に近づくまで制御装置
5内部のメモリ内に蓄積される。この後、車輌1が位置
情報送信装置43との交信可能地点まで到達すると、位
置情報が取り込まれ、蓄積されていた路面摩擦係数の計
測結果とともに、送信装置4より送出される。
【0069】なお前記位置情報は必ずしも送信装置43
から取り込む必要はなく、例えばスタート地点からの車
輌の走行速度を適宜情報収集局40へと送信し、情報収
集局40の中央処理装置(図示せず)において、現在位
置を割り出すようにしても良い。また管理対象の道路L
の長さが短い場合には、位置情報を送信せず、路面摩擦
係数の測定値を逐次送信するようにしても良い。
から取り込む必要はなく、例えばスタート地点からの車
輌の走行速度を適宜情報収集局40へと送信し、情報収
集局40の中央処理装置(図示せず)において、現在位
置を割り出すようにしても良い。また管理対象の道路L
の長さが短い場合には、位置情報を送信せず、路面摩擦
係数の測定値を逐次送信するようにしても良い。
【0070】情報収集局40の中央処理装置は、車輌1
からの送信情報を順次受信して認識し、送信された位置
情報に基づき、各位置における路面摩擦係数を道路の地
図の画像と対応づけた画像情報を作成する。この情報
は、管理センター内のモニタに表示されるほか、道路L
を走行中の一般車輌(カーナビゲーション装置などの表
示装置を具備する車輌)やケーブルテレビの放送局など
に送信される。
からの送信情報を順次受信して認識し、送信された位置
情報に基づき、各位置における路面摩擦係数を道路の地
図の画像と対応づけた画像情報を作成する。この情報
は、管理センター内のモニタに表示されるほか、道路L
を走行中の一般車輌(カーナビゲーション装置などの表
示装置を具備する車輌)やケーブルテレビの放送局など
に送信される。
【0071】図15は、前記画像情報の出力例を示すも
ので、特に路面摩擦係数が低い区域(図中網点で示す)
の表示を変化させることにより、道路上の危険区域が一
目で識別できるように設定される。
ので、特に路面摩擦係数が低い区域(図中網点で示す)
の表示を変化させることにより、道路上の危険区域が一
目で識別できるように設定される。
【0072】
【発明の効果】請求項1の発明では、車輌の走行路の路
面状態の判別結果に基づき車輌と路面との間の摩擦係数
の概略値を求めた後、さらにこの概略値と対地速度に対
する車輪の回転速度のゆらぎ度合いとを用いて、詳細な
摩擦係数を決定するようにしたので、凍結路面や積雪路
面など危険度の高い路面において、路面に接触せずに詳
細な路面摩擦係数を測定することが可能となり、簡単か
つ安全に測定処理を行うことができる。
面状態の判別結果に基づき車輌と路面との間の摩擦係数
の概略値を求めた後、さらにこの概略値と対地速度に対
する車輪の回転速度のゆらぎ度合いとを用いて、詳細な
摩擦係数を決定するようにしたので、凍結路面や積雪路
面など危険度の高い路面において、路面に接触せずに詳
細な路面摩擦係数を測定することが可能となり、簡単か
つ安全に測定処理を行うことができる。
【0073】請求項2の発明では、路面からの反射光か
ら路面状態を表す空間周波数成分の抽出結果を用いるこ
とにより、路面状態を正確に判別することができる。
ら路面状態を表す空間周波数成分の抽出結果を用いるこ
とにより、路面状態を正確に判別することができる。
【0074】請求項3の発明では、路面状態判別手段に
より抽出された前記空間周波数成分を用いることによ
り、車輌の対地速度を路面に非接触な状態で簡単かつ正
確に検出できる。
より抽出された前記空間周波数成分を用いることによ
り、車輌の対地速度を路面に非接触な状態で簡単かつ正
確に検出できる。
【0075】請求項4の発明では、上記路面摩擦係数測
定装置を車輌に搭載することにより、車輌を通常の状態
で走行させながら、その車輪と路面との間の摩擦係数を
測定することが可能となるので、処理時間が大幅に短縮
される上、道路の混み具合などを考慮せずに、必要に応
じて計測処理を実行することができる。
定装置を車輌に搭載することにより、車輌を通常の状態
で走行させながら、その車輪と路面との間の摩擦係数を
測定することが可能となるので、処理時間が大幅に短縮
される上、道路の混み具合などを考慮せずに、必要に応
じて計測処理を実行することができる。
【0076】請求項5の発明では、前記路面摩擦係数測
定装置が搭載された車輌から制御手段に、路面と車輪と
の間の摩擦係数の測定値を送信し、制御手段において、
この送信情報を用いて車輌が走行する道路の路面の危険
度を判別するようにしたので、道路の広い範囲にわたる
路面の危険度を詳細かつ一元的に把握することができ
る。
定装置が搭載された車輌から制御手段に、路面と車輪と
の間の摩擦係数の測定値を送信し、制御手段において、
この送信情報を用いて車輌が走行する道路の路面の危険
度を判別するようにしたので、道路の広い範囲にわたる
路面の危険度を詳細かつ一元的に把握することができ
る。
【0077】請求項6の発明では、車輌から制御手段
に、摩擦係数の測定結果と車輌の現在位置を示す位置情
報とを送信し、制御装置において、この送信情報を編集
して道路の各位置における路面の危険度を示す情報を作
成するようにしたので、道路管理者や一般ドライバーな
どに、道路の各位置における路面の危険度を、簡単かつ
詳細に認識させることができる。
に、摩擦係数の測定結果と車輌の現在位置を示す位置情
報とを送信し、制御装置において、この送信情報を編集
して道路の各位置における路面の危険度を示す情報を作
成するようにしたので、道路管理者や一般ドライバーな
どに、道路の各位置における路面の危険度を、簡単かつ
詳細に認識させることができる。
【0078】請求項7の発明では、前記路面の危険度を
示す情報として画像情報が作成され、表示または外部へ
と送信するようにしたので、道路の各位置における路面
の危険度を一目で認識でき、速やかな対応を行うことが
できる。
示す情報として画像情報が作成され、表示または外部へ
と送信するようにしたので、道路の各位置における路面
の危険度を一目で認識でき、速やかな対応を行うことが
できる。
【図1】この発明の路面摩擦係数測定装置が搭載された
車輌の構成を示す説明図である。
車輌の構成を示す説明図である。
【図2】車輪速度センサの詳細な構成を示す側面図であ
る。
る。
【図3】走行速度と路面摩擦係数との関係を、路面状態
毎に対応づけて示す説明図である。
毎に対応づけて示す説明図である。
【図4】車輪の回転速度と車輌の対地速度との関係を示
すタイミングチャートである。
すタイミングチャートである。
【図5】反射光処理装置の詳細な構成を示す斜視図であ
る。
る。
【図6】反射光処理装置の詳細な構成を示す側面図であ
る。
る。
【図7】路面状態の種毎に得られた空間周波数特性を示
す説明図である。
す説明図である。
【図8】路面状態の判別および路面摩擦係数の決定にか
かる電気的構成を示すブロック図である。
かる電気的構成を示すブロック図である。
【図9】路面状態の判別処理手順を示すフローチャート
である。
である。
【図10】路面摩擦係数の決定処理手順を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図11】路面摩擦係数の決定処理にかかる他の手順を
示すフローチャートである。
示すフローチャートである。
【図12】路面摩擦係数の決定処理にかかる他の手順を
示すフローチャートである。
示すフローチャートである。
【図13】路面情報管理システムの具体的な構成例を示
す説明図である。
す説明図である。
【図14】路面情報管理システムの具体的な構成例を示
す説明図である。
す説明図である。
【図15】管理情報の出力例を示す説明図である。
1 車輌 2 反射光処理装置 3 車輪速度センサ 4 送信装置 5 制御装置 40 情報収集局 LD 路面
Claims (7)
- 【請求項1】 走行する車輌の車輪とその走行路の路面
との間の摩擦係数を測定するための装置であって、 前記走行路の路面状態を判別する路面状態判別手段と、 車輌の対地速度を路面に非接触な状態で検出する対地速
度検出手段と、 車輪の回転速度を測定する車輪速度測定手段と、 前記路面状態判別手段の判別結果に基づき前記走行路の
路面と車輌との間の摩擦係数の概略値を求め、前記摩擦
係数の概略値と前記対地速度に対する車輪の回転速度の
ゆらぎ度合いとに基づき詳細な摩擦係数を決定する摩擦
係数決定手段とを具備して成る路面摩擦係数測定装置。 - 【請求項2】 前記路面状態判別手段は、 車輌から路面に向かって光を照射する照射手段と、 照射された光の路面からの反射光から路面状態を表す空
間周波数成分を抽出する抽出手段と、 前記抽出手段による抽出結果に基づき前記走行路の路面
状態を判別する判別手段とから成る請求項1に記載され
た路面摩擦係数測定装置。 - 【請求項3】 前記対地速度検出手段は、前記路面状態
判別手段の抽出手段により抽出された所定の空間周波数
成分を用いて車輌の対地速度を検出する請求項1または
2に記載された路面摩擦係数測定装置。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載された路
面摩擦係数測定装置が搭載されて成る車輌。 - 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載された路
面摩擦係数測定装置が搭載されて成る車輌と、制御手段
とから成るシステムであって、 前記車輌は、前記路面摩擦係数測定装置による測定結果
を制御手段へと送信する送信手段を備え、 前記制御手段は、前記車輌からの送信情報を用いて車輌
が走行する道路の路面の危険度を判別する判別手段を具
備して成る路面情報管理システム。 - 【請求項6】 請求項1〜3のいずれかに記載された路
面摩擦係数測定装置が搭載されて成る車輌と、制御手段
とから成るシステムであって、 前記車輌は、前記路面摩擦係数測定装置による測定結果
および車輌の現在位置を示す位置情報を送信する送信手
段を備え、 前記制御手段は、車輌からの送信情報を編集して車輌が
走行する道路上の各位置における路面の危険度を示す情
報を作成する編集手段と、この編集された情報を出力す
る情報出力手段とを備えて成る路面情報管理システム。 - 【請求項7】 前記編集手段は、前記車輌から送信され
た摩擦係数の測定結果と位置情報とを対応づけて車輌が
走行する道路上の各位置における路面の危険度を示す画
像情報を作成する手段であって、 前記出力手段は、前記編集手段により作成された画像情
報を表示または外部へと送信する手段である請求項6に
記載された路面情報管理システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8274115A JPH1096622A (ja) | 1996-09-24 | 1996-09-24 | 路面摩擦係数測定装置およびこの装置が搭載された車輌、ならびにこの装置を用いた路面情報管理システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8274115A JPH1096622A (ja) | 1996-09-24 | 1996-09-24 | 路面摩擦係数測定装置およびこの装置が搭載された車輌、ならびにこの装置を用いた路面情報管理システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1096622A true JPH1096622A (ja) | 1998-04-14 |
Family
ID=17537231
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8274115A Pending JPH1096622A (ja) | 1996-09-24 | 1996-09-24 | 路面摩擦係数測定装置およびこの装置が搭載された車輌、ならびにこの装置を用いた路面情報管理システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1096622A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1179446A1 (en) * | 2000-06-27 | 2002-02-13 | Nissan Motor Company, Limited | Alarming apparatus and method for automotive vehicle |
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WO2023273859A1 (zh) * | 2021-06-28 | 2023-01-05 | 长城汽车股份有限公司 | 搓板路面识别方法、装置、介质和控制器 |
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-
1996
- 1996-09-24 JP JP8274115A patent/JPH1096622A/ja active Pending
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CN113012427A (zh) * | 2021-02-09 | 2021-06-22 | 上海同陆云交通科技有限公司 | 一种改进的车载轻量化巡检系统及方法 |
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