JPH1095868A - ポリウレタン発泡体の製造方法 - Google Patents

ポリウレタン発泡体の製造方法

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JPH1095868A
JPH1095868A JP8253096A JP25309696A JPH1095868A JP H1095868 A JPH1095868 A JP H1095868A JP 8253096 A JP8253096 A JP 8253096A JP 25309696 A JP25309696 A JP 25309696A JP H1095868 A JPH1095868 A JP H1095868A
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Yasuhiro Saito
康宏 斉藤
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形体内部の剛性の低下を抑え、金型から出
た直後の成形体が変形したり亀裂が入ったりするのを防
ぐことができるポリウレタン発泡体の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 本発明によるポリウレタン発泡体の製造
方法は、ポリメリックのジフェニルメタンジイソシアネ
ートとポリオールと水とからなる液状樹脂組成物を、連
続的に進行する長繊維束に含浸させた後、樹脂含浸長繊
維束を金型内に導いて発泡硬化させるに当たり、ポリメ
リックのジフェニルメタンジイソシアネートとして、同
イソシアネート全体のうち多官能体が55〜75重量%
を占めるものを用いることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長繊維で補強され
たポリウレタン発泡体の製造方法に関し、より詳しく
は、成形体内部の剛性の低下を抑え、金型から出た直後
の成形体が変形したり亀裂が入ったりするのを防ぐこと
ができるポリウレタン発泡体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、長繊維によって補強されたポリウ
レタン発泡体は、特公昭52−2421号公報に記載の
ように、ポリメリックのジフェニルメタンジイソシアネ
ートとポリオールを発泡剤と触媒の存在下に混合し、得
られた液状樹脂組成物を長繊維束に含浸させ、樹脂含浸
長繊維束を金型に導いて金型内で所要形状に成形硬化さ
せると共に発泡させることによって製造されている。そ
の際、ポリメリックのジフェニルメタンジイソシアネー
トとしては、同イソシアネート全体に占める多官能体の
比率が約50重量%のものを用いている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来法
では、従来の厚さ100mmの製品の肉厚をその1.5
倍の150mmに厚くすると、ウレタン樹脂の反応熱が
成形体内部により多く蓄積され、そのため金型から製品
を取り出す際に、製品が内部まで充分冷却されず、厚さ
100mmの従来製品に比べて高温部分が増加する。そ
の結果、成形体内部の剛性が低下するばかりでなく、発
泡圧力が増大するために成形体が金型から出た直後に樹
脂の発泡圧力により変形したり成形体に亀裂が入ったり
する。
【0004】本発明の目的は、上記の点に鑑み、成形体
内部の剛性の低下を抑え、金型から出た直後の成形体が
変形したり亀裂が入ったりするのを防ぐことができるポ
リウレタン発泡体の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によるポリウレタ
ン発泡体の製造方法は、ポリメリックのジフェニルメタ
ンジイソシアネートとポリオールと水とからなる液状樹
脂組成物を、連続的に進行する長繊維束に含浸させた
後、樹脂含浸長繊維束を金型内に導いて発泡硬化させる
に当たり、ポリメリックのジフェニルメタンジイソシア
ネートとして、同イソシアネート全体のうち多官能体が
55〜75重量%を占めるものを用いることを特徴とす
るものである。
【0006】ウレタン成形に一般的に用いられるポリメ
リックのジフェニルメタンジイソシアネート(以下、
「ポリメリックMDI」と略記する)の官能基数は、1
分子中のイソシアネート基の数により表記する。本明細
書において、「多官能体」とは、官能基数3以上のもの
を意味することとする。
【0007】ポリメリックMDI全体のうちの多官能体
の比率が高いほど、1分子の架橋点数は多く、樹脂の剛
性が大きい。しかし、この比率が高いほど、平均分子量
が大きいので、樹脂の粘度が高くなる。
【0008】ポリメリックMDI中の多官能体の比率が
55重量%未満であると、樹脂の剛性増加効果が十分に
発揮されず、金型から出た直後の成形体が変形するのを
防ぐことができず、変形が甚だしいと成形体が割れる場
合がある。上記比率が75重量%を越えると、樹脂の粘
度が高過ぎて、樹脂を長繊維に含浸させることが困難に
なることがある。液状樹脂組成物の長繊維束への含浸が
充分に行われないと、両者が充分混合されずに、物性の
弱い部分、すなわち、液状樹脂組成物だけが固まって存
在する部分で割れを生じる場合がある。ポリメリックM
DI中の多官能体の比率は、好ましくは58〜70重量
%である。
【0009】本発明で用いられるポリオールは、ウレタ
ン発泡成形に一般的に用いられるものであればよく、例
えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオー
ル、ポリマーポリオールである。ポリオールの粘度は3
00〜20000cps/20℃の範囲であることが好
ましい。ポリオールの粘度が300cps/20℃未満
であると液状樹脂組成物を長繊維束に含浸させている途
中または含浸後に長繊維束に液状体を保持することがで
きない。逆に、20000cps/20℃を越える粘度
の場合、粘度が高過ぎて液状樹脂組成物を長繊維束に充
分含浸することができない。また、ポリオールの平均官
能基数は、好ましくは、2を越えて8未満である。この
数が2以下であると、ポリオールがイソシアネートと3
次元に結合しにくく、樹脂の剛性が低下する。また、こ
の数が8以上であると、ポリオールの粘度が高過ぎて含
浸を行いにくくなる。
【0010】ポリオールとイソシアネートの混合比率
は、好ましくは、ポリオール100重量部に対しイソシ
アネート100〜180重量部である。イソシアネート
の比率が100重量部未満であるとイソシアネートが少
なすぎ、180重量部を越えるとポリオールが少なす
ぎ、いずれの場合も反応系に多量の未反応物が残り、得
られた成形体の物性低下を招く。
【0011】ポリオールは反応系において少量の水の存
在下に炭酸ガスを発生し、発泡体を形成する。
【0012】原料には、一般的なウレタン発泡成形にお
いて用いられる触媒や整泡剤が必要に応じて含まれてお
り、さらに、難燃剤、可塑剤、着色剤、架橋剤、安定
剤、ガラス繊維、無機系フィラー、粒状または粉体のウ
レタン成形体などの充填剤が含まれてもいてよい。
【0013】長繊維の好ましい径の範囲は2〜100μ
mである。長繊維の径が2μm未満であると液状樹脂組
成物を長繊維束に含浸する際に長繊維が切れてしまい、
100μmを越えると長繊維の表面積が減少して、液状
樹脂組成物との密着力が減少して成形体の剛性が低下す
る。また、長繊維と液状樹脂組成物の混合比率は、好ま
しくは、液状樹脂組成物100重量部に対して長繊維2
0〜80重量部である。長繊維が20重量部未満である
と、長繊維の比率が少ないために長繊維で剛性を向上し
た部分とそうでない部分とで剛性に分布ができてしま
い、結局成形体の剛性が低下する。また、長繊維が80
重量部を越えると、液状樹脂組成物を長繊維束全体に均
一に含浸することができず、そのためやはり剛性の分布
が生じてしまう。
【0014】用いられる長繊維は連続した長い繊維状物
であればよく、多数の短繊維を絡ませて糸状としたもの
や、モノフィラメントであってもよい。長繊維は、好ま
しくはガラス繊維であり、天然繊維または合成繊維であ
ってもよい。合成繊維としては、ポリアミド、ポリエス
テル、ポリオレフィン等からなるものを用いることがで
きる。また長繊維は半合成繊維のレイヨンであってもよ
い。
【0015】<作用>本発明方法によれば、ポリメリッ
クMDI中の多官能体の比率を高めることにより、MD
I1分子中の架橋点数を増加させて樹脂の剛性を向上さ
せることができる。それにより、金型から出た直後の成
形体は、その温度が高い状態でも、剛性が増大し、変形
が抑制されたものとなる。
【0016】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明をより具体的に説
明するために、その実施例を示す。
【0017】実施例1 原料として、平均3官能のポリエーテルポリオール(住
友バイエルウレタン社製、粘度5900cps/20
℃)と、ポリメリックMDI(住友バイエルウレタン社
製「イソシアネートG461」)と、水と、ジブチルチ
ンジウラレートと、シリコン(東レダウ社製「SRX−
295」)と、長繊維(繊維径12μmのロービングガ
ラス繊維)とを用意した。ポリメリックMDI全体のう
ちの多官能体の比率、および、ポリメリックMDIの粘
度(20℃)をそれぞれ表1に示す。
【0018】図1に示すポリウレタンの発泡成形装置に
おいて、ポリエーテルポリオール100重量部と、ポリ
メリックMDI140重量部と、水1重量部と、ジブチ
ルチンジウラレート0.5重量部と、シリコン1重量部
とを混合し、得られた液状樹脂組成物をノズル(1) か
ら、連続的に進行する長繊維束に噴射し、ついで長繊維
束を一対の押え部材(2) で押付けることによって液状樹
脂組成物を長繊維束に均等に含浸させた。含浸時間は1
分間であった。含浸直後の樹脂含浸長繊維束の温度は2
5℃とした。ついで、この樹脂含浸長繊維束を成形金型
(3) に導き、高さ150mm、幅200mmの矩形通路
に通す間に同通路の前半部で80℃で10分間加熱を行
い、その後後半部で15℃で10分間冷却を行なった。
成形金型(3) の矩形通路は4つのエンドレスベルト(4)
で構成されたものである。こうして所要形状に成形硬化
させると共に発泡させた成形体を成形金型(3) から引出
し機(5) へ導いて、製品として取り出した。
【0019】比較例1 ポリメリックMDIとして、住友バイエルウレタン社製
「44V20」を用いた点を除いて、実施例1と同様に
して成形体を得た。
【0020】比較例2 ポリメリックMDIとして、多官能体比率が77重量%
で、かつNCO%が実施例1のそれとほぼ同じ30%で
ある比較試験用ポリメリックMDIを用いた点を除い
て、実施例1と同様にして成形体を得た。
【0021】性能評価 実施例および比較例で得られた成形体について、割れの
有無、および変形の程度をそれぞれ調べた。変形の程度
は、成形金型より引き出した直後の成形体の幅方向中心
部における高さを測定し、この測定値と金型の対応する
高さとの差で評価した。これらの結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1から明らかなように、実施例の成形体
をいずれの項目においても良好な結果を示した。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、ポリメリックMDIの
多官能体の比率が高いMDIを原料として使用すること
により、MDI1分子中の架橋点数を増加させて樹脂の
剛性を向上させることができる。それにより厚肉製品の
成形を行うことができる。また、金型から出た直後の成
形体の変形や亀裂を抑えることができるので、薄肉製品
の成形速度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いたポリウレタンの発泡成形装置で
ある。
【符号の説明】
1:ノズル 2:押え部材 3:成形金型 4:エンドレスベルト 5:引出し機

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリメリックのジフェニルメタンジイソ
    シアネートとポリオールと水とからなる液状樹脂組成物
    を、連続的に進行する長繊維束に含浸させた後、樹脂含
    浸長繊維束を金型内に導いて発泡硬化させるに当たり、
    ポリメリックのジフェニルメタンジイソシアネートとし
    て、同イソシアネート全体のうち多官能体が55〜75
    重量%を占めるものを用いることを特徴とする、ポリウ
    レタン発泡体の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法によって製造された
    ポリウレタン発泡体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111918897A (zh) * 2019-01-16 2020-11-10 气体运输技术公司 一种制备用于隔热储罐中的厚板的聚氨酯或聚异氰脲酸酯泡沫块的方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111918897A (zh) * 2019-01-16 2020-11-10 气体运输技术公司 一种制备用于隔热储罐中的厚板的聚氨酯或聚异氰脲酸酯泡沫块的方法
CN111918897B (zh) * 2019-01-16 2023-10-03 气体运输技术公司 一种制备用于隔热储罐中的厚板的聚氨酯或聚异氰脲酸酯泡沫块的方法

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