JPH1095778A - ベンゾ[b]チオフェン化合物、中間体、製造法、組成物及び使用方法 - Google Patents

ベンゾ[b]チオフェン化合物、中間体、製造法、組成物及び使用方法

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JPH1095778A
JPH1095778A JP9232472A JP23247297A JPH1095778A JP H1095778 A JPH1095778 A JP H1095778A JP 9232472 A JP9232472 A JP 9232472A JP 23247297 A JP23247297 A JP 23247297A JP H1095778 A JPH1095778 A JP H1095778A
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thiophene
alkyl
methoxyphenyl
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JP9232472A
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Alan David Palkowitz
アラン・デイビッド・パルコウィッツ
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Eli Lilly and Co
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 新規ベンゾ[b]チオフェン化合物、中間
体、組成物、医薬製剤、およびその使用方法を提供す
る。 【解決手段】 閉経後骨粗鬆症といった閉経後症候群を
予防、治療するのに有用な下記式(I)に示す新規ベン
ゾ[b]チオフェン化合物。 〔式中、Rは−H、−OH、−(C−C、アルキ
ル)など、Rは−H、−F、−Cl、−OHなど、R
及びRは−H、−F、−Cl、−CHなど、nは
2又は3、Rは1−ピペリジニル、1−ピロリジニル
などを示す〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】骨粗鬆症は、単位体積当たりの骨質量の正
味の損失を特徴とする様々な病因から生じる一群の疾患
をいう。この骨質量の損失とその結果生じる骨折によ
る、身体を適切に支えるための骨格の機能不全である。
最も一般的なタイプの骨粗鬆症の1つは、閉経に関連す
るものである。大部分の女性では、月経停止後3年から
6年以内に骨小柱のコンパートメントの骨質量が約20
%から約60%損失する。この急速な損失は、一般に骨
の吸収及び形成の増加に関連するが、骨の吸収サイクル
がより顕著であるため、骨質量の正味の損失が生じる。
骨粗鬆症は閉経後の女性にとっては一般的で深刻な疾患
である。
【0002】本疾患に悩まされている女性は、米国だけ
でも2500万人に上ると見積もられている。骨粗鬆症
は当人に有害であるばかりでなく、慢性であることおよ
びその病気の後遺症により広範囲で長期間の介護(入院
及び在宅医療での看護)を必要とすることから大きな経
済的損失をもたらす。このことは、より高齢の患者に特
に当てはまる。さらに、骨粗鬆症は生命を脅かす病状で
あるとは一般に考えられていないが、高齢の女性の死亡
率の20%〜30%が股関節の骨折と関連している。こ
の高い死亡率のパーセントは閉経後骨粗鬆症を直接関連
していると考えられる。
【0003】骨において、閉経後の骨粗鬆症の影響を最
も受け易い組織は小柱である。この組織はしばしば、海
綿状または網状骨と呼ばれ、特に骨の末端近く(関節の
近く)、及び脊柱の椎骨に集中している。小柱組織は、
他の小柱組織と互いに相互連結する小さな骨状構造、並
びに骨の外側表面及び中心幹を形成するより堅く密な皮
質性の組織を特徴とする。小柱のこの相互に連結したネ
ットワークは、外部皮質性構造を側方から支持し、構造
全体にわたる生体力学的強度にとって決定的なものであ
る。閉経後の骨粗鬆症においては、骨の不全及び骨折を
もたらすのは小柱の正味の吸収及び損失である。閉経後
の女性における小柱の損失からみれば、最も一般的な骨
折が、小柱の支持に大いに依存する骨、例えば椎骨、大
腿及び前腕のような重量を支える骨の頸に関連した骨折
であるということは意外なことではない。確かに、股関
節骨折、コリーズ(collies)骨折、及び椎骨の粉砕骨
折は、閉経後骨粗鬆症の際立った特質である。
【0004】閉経後骨粗鬆症の治療に最も一般に用いら
れる方法は、エストロゲン置換療法である。治療は通常
はうまく行くが、患者のこの治療に対する同意は低いも
のである。主として、エストロゲン療法はしばしば好ま
しくない副作用を生ずるからである。更なる治療の方法
としては、例えば Fosomax(登録商標)(Merck & Co.
社)のようなビスホスホネート化合物の投与があろう。
【0005】閉経前の時期にわたって、大部分の女性
は、同年齢の男性よりも心臓血管の病気の発生率が低
い。しかし、閉経後は女性の心臓血管の病気の発生率は
男性にみられる割合に匹敵してゆっくりと増加する。こ
の保護の損失は、エストロゲンの損失、特に、血清脂質
レベルを調節するエストロゲンの能力の損失に関連して
いる。血清脂質を調節するエストロゲンの能力の性質は
よく理解さていないが、現在までのところ、エストロゲ
ンが過剰のコレステロールを除去する肝臓の低密度脂質
(LDL)レセプターを上方調節し得ることを示す証拠
はある。さらに、エストロゲンは、コレステロールの生
合成にある影響を及ぼし、心臓血管の健康にとって別の
有益な影響を及ぼしているようである。
【0006】エストロゲン置換療法を受けている閉経後
の女性において、血清脂質の濃度レベルが閉経前にみら
れた濃度に戻ることが文献に報告されている。したがっ
て、エストロゲンは、この状態のための合理的な治療で
あるように思われよう。しかし、エストロゲン置換療法
の副作用は、多くの女性にとっては受け入れられないも
のであり、したがって、この療法の使用が制限される。
この状態のための理想的な治療は、エストロゲンと同様
に血清脂質レベルを調節するが、副作用及びエストロゲ
ン療法に関連した危険性が全くない薬剤による治療であ
ろう。
【0007】特に閉経後症候群の症状を緩和することが
可能な新規薬剤に対する明確な必要性に応えるべく、本
発明はベンゾ[b]チオフェン化合物、該化合物を含む
医薬組成物、及び閉経後症候群及び他のエストロゲンが
関与する病状の治療のための、このような化合物の使用
方法を提供する。
【0008】したがって、例えば本明細書に記載するよ
うな病状を阻止、治療及び予防するのに有用な新規のベ
ンゾ[B]チオフェン化合物を提供することは、当技術
分野に多いに貢献するであろう。
【0009】本発明は式I:
【化5】 [式中、R1は、−H、−OH、−O(C1−C4アルキ
ル)、−OCOAr(ここで、Arは、フェニルまたは置
換フェニルである)、−O(CO)OAr(ここで、Ar
は、フェニルまたは置換フェニルである)、−OCO
(C1−C6アルキル)、−O(CO)O(C1−C6アル
キル)、または−OSO2−(C4−C6アルキル)であ
り;R2は、−H、−F、−Cl、−OH、−O(C1
4アルキル)、−OCOAr(ここで、Arは、フェニ
ルまたは置換フェニルである)、−O(CO)OAr
(ここで、Arは、フェニルまたは置換フェニルであ
る)、−OCO(C1−C6アルキル)、−O(CO)O
(C1−C6アルキル)、または−OSO2(C4−C6
ルキル)であり;R3およびR4は独立して、−H、−
F、−Cl、−CH3、−OH、−O(C1−C4アルキ
ル)、−OCOAr(ここで、Arは、フェニルまたは置
換フェニルである)、−O(CO)OAr(ここで、Ar
は、フェニルまたは置換フェニルである)、−OCO
(C1−C6アルキル)、−O(CO)O(C1−C6アル
キル)、または−OSO2(C4−C6アルキル)である
(ただし、R3とR4が共に水素であることはない);n
は2または3であり;R5は1−ピペリジニル、1−ピ
ロリジニル、メチル−1−ピロリジニル、ジメチル−1
−ピロリジニル、4−モルホリノ、ジメチルアミノ、ジ
エチルアミノ、または1−ヘキサメチレンイミノであ
る]で示される化合物、またはその医薬的に許容される
塩もしくは溶媒和物に関する。
【0010】本発明は、式Iの化合物の使用方法、式I
の化合物を含む製剤、および式Iの化合物を製造するの
に有用な中間体をも提供する。本発明は本発明の医薬的
に活性な化合物を製造するのに有用な式IIの中間体化
合物をも提供する。
【化6】 [式中、R1aは−Hまたは−OR7であり、R2a
3a、およびR4aは独立して−H、−F、−Cl、また
は−OR7であり(ただし、R3aとR4aが共に水素であ
ることはない)、R6は−HまたはR8であり、R7およ
びR8は互いの存在下で選択的に除去され得るヒドロキ
シ保護基である]。
【0011】本発明は本発明の医薬的に活性な化合物を
製造するのに有用な式IIIの中間体化合物をも提供す
る。
【化7】 [式中、R1a、R2a、R3a、R4a、およびnは既述と同
意義であり(ただし、R3aとR4aが共に水素であること
はない)、Aは硫黄またはスルホキシドであり、R9
ハロゲンである]。
【0012】本発明は式Iの医薬的に活性な化合物を合
成するのに有用な式IVで示される中間体化合物をも提
供する。
【化8】 [式中、R1a、R2a、R3a、およびR4aは既述と同意義
であり(ただし、R3aとR4aが共に水素であることはな
い)、Qは脱離基である]。
【0013】さらに本発明は、式Iの化合物と、所望に
より、さらにエストロゲン、プロゲスチン、ビスホスホ
ネート、およびPTHとその組み合わせからなる群から
選ばれる治療剤の有効量とを含有する医薬製剤、並びに
少なくとも骨損失または骨再吸収、特に骨粗鬆症、およ
び高脂血症を含む心臓血管系の病的状態及び関連心臓血
管系の病状を阻止するための該化合物及び/または該組
み合わせの使用方法を提供する。
【0014】本明細書に記載の化合物を記載するのに使
用している一般的な用語は、それらの通常の意味を有す
る。例えば、「C1−C6アルキル」は、炭素数1〜6の
直鎖または分岐鎖の脂肪族鎖を意味し、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、n−ブチル、ペ
ンチル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシル等が含
まれる。同様に用語「−O(C1−C4アルキル)」は、
例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロピル、イソプロ
ポキシ等のような酸を介して結合しているC1−C4アル
キル基を表す。これらのC1−C4アルコキシ基のうちメ
トキシが好ましい。
【0015】「置換されたフェニル」なる語は、C1
4アルキル、C1−C3アルコキシ、ヒドロキシ、ニト
ロ、クロロ、フルオロ、トリ(クロロまたはフルオロ)
メチル等からなる群から選択される1またはそれ以上の
置換基を有するフェニル基を意味する。「C1−C4アル
コキシ」なる語は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキ
シ、及びイソプロポキシ、ブトキシなど、酸素架橋を介
して結合したC1−C4アルキル基を意味する。C1−C4
アルコキシ基のうち、メトキシが非常に好ましい。
【0016】「阻害」なる語は、一般に受け入れられて
いる意味を含み、進行、重篤度の妨害(prohibitin
g)、予防(preventing)、抑制(restraining)、及び緩和
(slowing)、停止(stopping)、もしくは逆転(reversin
g)、または生じた症状もしくは影響の改善を包含する。
【0017】本発明の好ましい態様は、2−(3−メト
キシフェニル)−3−[4−[2−(1−ピペリジニ
ル)エトキシ]フェノキシベンゾ[b]チオフェン塩酸
塩(すなわち、R1、R2、およびR4は水素であり、R3
はメトキシであり、nは2であり、R5はピペリジニル
である式Iの化合物の塩酸塩)、2−(3−ヒドロキシ
フェニル)−3−[4−[2−(1−ピペリジニル)エ
トキシ]フェノキシベンゾ[b]チオフェン塩酸塩(す
なわち、R1、R2、およびR4が水素であり、R3がヒド
ロキシであり、nが2であり、R5がピペリジニルであ
る式Iの化合物の塩酸塩)、2−(3−フルオロ−4−
メトキシフェニル)−3−[4−[2−(1−ピペリジ
ニル)エトキシ]フェノキシベンゾ[b]チオフェン塩
酸塩(すなわち、R1およびR4が水素であり、R2がメ
トキシであり、R3がフルオロであり、nが2であり、
5がピペリジニルである式Iの化合物の塩酸塩)、お
よび2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−
3−[4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェ
ノキシベンゾ[b]チオフェン塩酸塩(すなわち、R1
およびR4が水素であり、R2がヒドロキシであり、R3
がフルオロであり、nが2であり、R5がピペリジニル
である式Iの化合物の塩酸塩)である。
【0018】式Iの化合物はRing Index, The American
Chemical Societyに従って命名および番号付されたベ
ンゾ[b]チオフェンの誘導体は以下の通りである:
【化9】
【0019】R1が−Hである式Iの化合物は、下記反
応式Iに示す合成経路により製造される。この経路を用
い3−位脱離基、R9(ここでR9は典型的にはハロゲン
である)は、市販のチアナフテン(式V)上に配置さ
れ、式VIの化合物を形成し、次いでこれを4−(保護
ヒドロキシ)フェノールと結合させ、式VIIの化合物
を得る。
【化10】
【化11】 [式中、R6は選択的に除去し得るヒドロキシ保護基
(R8)であり、R9はハロゲンである]。
【0020】式Vの化合物は市販されている。反応式I
の第1段階において、適切な脱離基は標準的方法により
式Vの出発物質の3−位に選択的に配置される。適切な
9脱離基には、メタンスルホネート、4−ブロモベン
ゼンスルホネート、トルエンスルホネート、エタンスル
ホネート、イソプロパンスルホネート、4−メトキシベ
ンゼンスルホネート、4−ニトロベンゼンスルホネー
ト、2−クロロベンゼンスルホネート、およびトリフラ
ート等のようなスルホネート、臭素、塩素、およびヨウ
素のようなハロゲン、および他の関連脱離基が含まれ
る。しかしながら、該脱離基の正確な配置を保証するに
は示したハロゲンが好ましく、臭素が特に好ましい。
【0021】本反応は標準的手順を用いて実施される。
例えば、好ましいハロゲン化剤を用いる場合は、そのよ
うなハロゲン化剤、好ましくは臭素1当量を式Vの基質
1当量と適切な溶媒(例えば、クロロホルムまたは酢酸
のような)の存在下で反応させる。該反応は約40℃〜
約80℃の温度で行われる。反応は、反応の終了(通常
は 6〜48時間以内に終了する)を決定するため、例
えば薄層クロマトグラフィーのような通常の方法によっ
てモニターすることができよう。
【0022】次いで、上記反応工程からの反応産物、式
VIの化合物を、4−(保護ヒドロキシ)フェノールと
反応させ、R6が選択的に除去し得るヒドロキシ保護基
(R8)である式VIIの化合物を形成させる。一般的
には、フェノールの4−ヒドロキシ保護部分は、式II
aの化合物のR7部分(それが存在する時)を除去する
ことなく選択的に除去することができる既知のいかなる
保護基であってもよい。好ましいR6保護基には、メト
キシメチル、4−メトキシベンジル、およびベンジルが
含まれる。これらのうちベンジルが特に好ましい。4−
(保護ヒドロキシ)フェノール反応体は市販品を使用す
るか、または標準的方法により製造することができる。
【0023】式VIIの化合物を形成するためのこの結
合反応はUllman反応として当該分野で知られており、標
準的手順に従って行われる(例えば、Advanced Organic
Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure、
第4版、3-16(J. March編、John Wiley & Sons, Inc.
1992)、およびJones, C.D., Chem. Soc. Perk. Trans.
I, 4:407 (1992)参照)。
【0024】一般には、等モル量までの酸化第1銅触媒
と適切な溶媒の存在下で、2種類のアリール基質1当量
を不活性環境下で加熱環流する。好ましくは、R9が臭
素である式VIの化合物1当量を、酸化第1銅1当量の
存在下で4−ベンジルオキシフェノール1当量と反応さ
せる。本反応に適した溶媒は反応を通して不活性のまま
である溶媒またはその混合物である。典型的には、有機
塩基、詳細には例えば2,4,6−コリジンのような束
縛塩基が好ましい溶媒である。本工程に用いる温度はこ
の結合反応を完結させるのに十分なものであるべきであ
り、反応が完結するのに要する時間の量に影響しよう。
反応混合物を窒素のような不活性環境下で加熱環流する
場合、反応が完結するまでの時間は通常約20〜約60
時間であろう。
【0025】次に、式VIIの化合物の2−位を、Suzu
ki 結合(例えば、Suzuki, A., Pure and Appl. Chem.,
6(2): 213-222 (1994)参照)によりアリール化する。
所望によりSuzuki結合を用い、式VIIの化合物を2−
位で選択的にハロゲン化し(VIIIa)、次いで、式
IXaのアリールホウ酸化合物と結合させる(反応式I
I、経路A)。しかしながら、好ましくは、式VIII
bのアリールホウ酸は式VIIの化合物から形成され、
次いで式IXbのハロ−アレンと反応させ、式IIaの
中間体を得る(反応式II、経路B)。そのような中間
体(IIa)は本発明の医薬的に活性な化合物を製造す
るのに有用である(式Iaの化合物)。
【0026】反応式II
【化12】
【0027】
【化13】 [式中、R2a、R3a、R4a、およびR6は前記と同意義
であり(ただし、R3aとR4aが共に水素であることはな
い)、Xはハロゲンである]
【0028】反応式IIの経路Aの第1段階は標準的手
順を用いる式VIIの化合物の2−位のヨウ素化または
臭素化である。一般的に、式VIIの化合物を、窒素の
ような不活性環境下で、適切な溶媒中、ヘキサン中のわ
ずかに過剰のn−ブチルリチウムと反応させ、次いで適
切な溶媒中のわずかに過剰の所望のハロゲン化物質を滴
加する。好ましくは、本段階のためのハロゲン化剤はヨ
ウ素である。しかしながら、例えばN−ブロモサクシニ
ミドのような臭素を使用すれば十分である。
【0029】適切な溶媒には、例えばジエチルエーテ
ル、ジオキサン、およびテトラヒドロフラン(THF)
のような不活性溶媒または溶媒混合物が含まれる。これ
らのうちテトラヒドロフラン、特に無水THFが好まし
い。この選択的な2−位のハロゲン化反応は所望により
約−75℃〜85℃の温度で行われる。次に、上記反応
の産物、式VIIIaのハロ−アレンを、標準的Suzuki
結合法により式IXaのアリールホウ酸と結合させ、式
IIaの化合物を得る。R6が−OR8(ここで、R8
前記と同意義のヒドロキシ保護基である)である式IX
aの化合物は当業者に周知の方法により市販の化合物か
ら誘導される(例えば、March J.、およびSuzuki, A.、
上記参照)。本結合反応において、わずかに過剰量の式
IXaの化合物を、トルエンのような不活性溶媒中の適
切な塩基およびパラジウム触媒の存在下で式VIIIa
の化合物の各当量と反応させる。種々のパラジウム触媒
はSuzuki結合反応を進行させるが、通常、選ばれる触媒
は反応特異的である。本反応ではテトラキストリフェニ
ルホスフィンパラジウム触媒を用いるのが好ましい。同
様に、種々の塩基を本結合反応に用いることができよ
う。しかしながら、アルカリ金属カーボネートを用いる
のが好ましく、特に2N炭酸ナトリウムが好ましい。
【0030】この段階で用いる温度は本結合反応を完結
させるのに十分なものであるべきである。典型的には、
該反応混合物を約2〜約4時間の期間還流温度に加熱す
るのが適当である。反応式IIの経路Bでは、よく知ら
れた手順を用いて式VIIIbの2−位アリールホウ酸
が産生される。一般的には、式VIIの化合物を、窒素
のような不活性環境下および適切な溶媒中、ヘキサン中
のわずかに過剰なn−ブチルリチウムで処理し、次いで
適切なトリアルキルボーレートを滴加する。適切な溶媒
には、例えばジエチルエーテル、ジオキサン、およびテ
トラヒドロフラン(THF)のような不活性溶媒または
溶媒混合物が含まれる。THF、特に無水THFが好ま
しい。本反応に使用する好ましいトリアルキルボーレー
トはトリイソプロピルボーレートである。
【0031】次に、本反応の産物、式VIIIbの化合
物を、標準的Suzuki結合法により式IXbのアリールハ
ロゲン化物またはアリールトリフラートと反応させ、式
IIaの化合物を得る。本反応のための好ましい反応条
件は反応式II中の式VIIIaおよびIXaの化合物の
反応において記載した通りであり、この反応も式IIa
の化合物を提供する。式IIaの化合物は2つの可能な
経路によって式Ia’の化合物に変換することができ
る。第1経路では、ヒドロキシ保護基(R8)を除去し、
遊離フェノール(IIa’)を反応式IIIに示すよう
にアミノアルキル側鎖(X)を用いてアルキル化する。
【0032】反応式III
【化14】
【0033】
【化15】 [式中R2a、R3a、R4a、およびR6は前記と同意義で
あり(ただし、R3aとR4aが共に水素であることはな
い)、X’はハロゲンである]。
【0034】あるいはまた、ヒドロキシ保護基(R8
を除去し、遊離フェノール(IIa’)を、脱離基Qを
有するアルキル側鎖(XI)でアルキル化し、式IVa
の化合物を形成する。次に、Qをアミンで置換し、反応
式IVに示すごとく式Ia’の化合物を形成する。
【0035】反応式IV
【化16】
【0036】
【化17】 [式中R2a、R3a、R4a、R5、R6、およびnは前記と
同意義であり(ただし、R3aとR4aが共に水素であるこ
とはない)、QおよびQ’は共に脱離基である]。
【0037】式IIaの化合物を形成する結合後、よく
知られた還元法を用いて式IIaの化合物のR8ヒドロ
キシ保護基を選択的に除去することにより式IIa’の
化合物を製造する。選ばれた方法は、R7が存在する場
合は(ヒドロキシ保護基)それに影響を与えないことが
必須である。R8が好ましいベンジル部分であり、R7
(存在する場合は)メチルである場合は、本方法の段階
は標準的水素添加分解を経て行われる。典型的には、式
IIaの基質を適切な溶媒または溶媒混合物に加え、次
いで反応を促進するためのプロトンドナーおよび適切な
水素添加触媒を加える。
【0038】適切な触媒には、炭素または炭酸カルシウ
ムのような支持体上の貴金属および酸化パラジウム、酸
化プラチナ、および酸化ロジウムのような酸化物が含ま
れる。これらのうち、炭素上パラジウム、特に炭素上1
0%パラジウムが好ましい触媒である。本反応用の溶媒
は反応を通して不活性のままである溶媒または溶媒混合
物である。典型的にはエチルアセテート、C1−C4脂肪
族アルコール、特にエタノールが好ましい。本反応で
は、好ましいプロトンドナーとして塩酸が用いられる。
典型的には、本反応は約30psi〜約50psiの範
囲の圧を用い、周囲温度で行われる。さらに、本反応の
進行を、薄層クロマトグラフィーのような標準的クロマ
トグラフィー技術によりモニターすることができよう。
反応式IIIに示す方法の第2段階では、標準的手順に
より4−フェノールのアルキル化が行われる。式Xの化
合物は市販されているか、当業者によく知られた方法に
より製造される。好ましくは、式Xの化合物の塩酸塩、
特に2−クロロエチルピペリジン塩酸塩が用いられる。
【化18】 [式中、R5は前記と同意義]。
【0039】一般的には、式IIa’の基質少なくとも
約1当量と式Xの化合物2当量を、少なくとも約4当量
のアルカリ金属カーボネート、好ましくは炭酸セシウ
ム、および適切な溶媒の存在下で反応させる。本反応の
ための溶媒は反応を通して不活性のままである溶媒また
は溶媒混合物である。N,N−ジメチルホルムアミド、
特にその無水形が好ましい。この段階で用いる温度はこ
のアルキル化反応を完結させるのに十分なものであるべ
きである。典型的には、周囲温度が十分であり、好まし
い。本反応は不活性環境、特に窒素下で行うことが好ま
しい。好ましい反応条件下では、本反応は約16〜約2
0時間で完結するよいうに行われるであろう。もちろ
ん、本反応の進行を標準的クロマトグラフィー技術によ
りモニターすることができる。
【0040】式Ia’の化合物を製造するための別の方
法として、式IIa’の化合物をアルカリ塩基の存在下
で過剰の式XIのアルキル化剤と反応させる。
【化19】 [式中、QおよびQ’はそれぞれ、アルカリ溶液中の同
じまたは異なる脱離基である。] 適切な脱離基は塩素、臭素、トシレート、およびミスレ
ートなどであろう。QおよびQ’が臭素である化合物が
好ましい。本アルキル化反応のための好ましいアルカリ
塩基溶液は、例えば、メチルエチルケトン(MEK)ま
たはDMFのような不活性溶媒中の炭酸カリウム、炭酸
セシウム、および炭酸ナトリウムなどが含まれる。この
溶液中には式IIa’の化合物のフェニルオキシ部分の
4−ヒドロキシ基がフェノキシドイオンとして存在し、
アルキル化剤(XI)の脱離基の1つと置換する。本反
応は反応体と試薬を含むアルカリ溶液を還流させて完結
させるのが最も好ましい。MEKを好ましい溶媒として
用いる場合の反応時間は約6時間〜約20時間である。
【0041】この第1段階の産物は式IVaの化合物で
あり、次いでこれを標準的技術によりR5H、例えば1
−ピペリジン、1−ピロリジン、メチル−1−ピロリジ
ン、ジメチル−1−ピロリジン、4−モルホリン、ジメ
チルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、
または1−ヘキサメチレンイミンと反応させ、式Ia’
の化合物を形成させる。好ましくは、ピペリジンの塩酸
塩を、無水DMFのような不活性溶媒中で式IVaのア
ルキル化された化合物と反応させ、約60℃〜約110
℃の範囲の温度に加熱する。該混合物を約90℃の好ま
しい温度に加熱する場合は、反応に約30分〜約1時間
しかかからない。しかしながら、反応条件の変化は、こ
の反応が完結するのに要する時間の量に影響するであろ
う。もちろん、標準的クロマトグラフィー技術を用いて
本反応段階の進行をモニターすることができる。
【0042】式Ia’の化合物を、下記反応式Vに示す
ように、脱保護、例えばR7基を除去して所望のフェノ
ールを形成し、次いでこれらの化合物をアシル化または
スルホン化することにより、他の誘導体(Ia)、例え
ばフェノリック部分のアシルおよびスルホニル誘導体に
変換することができよう。
【0043】反応式V
【化20】 [式中、R2a、R3a、R4a、R2、R3、R4ならびに
5、およびnは前記と同意義であり(ただし、R3a
4aが共に水素であることはなく、R3とR4が共に水素
であることはない)]
【0044】式Iaの他の化合物は、よく知られた手順
を用いて式Ia’の化合物のR7ヒドロキシ保護基(存
在する場合は)を脱離させることにより得られる。その
ような保護基を形成および除去するための多くの反応
は、例えばProtective Groupsin Organic Chemistry, P
lenum Press (London and New York, 1983)、Green, T.
W., Protective Groups in Organic Systhesis, Wile
y, (New York, 1981),およびThe Peptides, Vol. I, Sc
hrooder およびLubke, Academic Press(Londonand New
York, 1965)を含む多くの標準的研究中に記載されてい
る。好ましいR7および/またはR8ヒドロキシ保護基、
特にメチルおよびメトキシメチルを除去するための方法
は本質的には下記の実施例に記載した通りである。
【0045】式Iaのアシルおよびスルホニル化合物
は、よく知られた手順により2’、3’、および/また
は4’−位のヒドロキシ部分(存在する場合は)を式:
−O−CO−(C1−C6アルキル)、−OCAr(ここ
で、Arはフェニルまたは置換フェニルである)、−O
(CO)O(C1-C6アルキル)、または−O−SO2(C2−C6
アルキル)の部分で置換することによって製造される。
そのような方法は米国特許第5,393,763号および第5,48
2,949号に記載されており、その内容は本明細書の一部
を構成する。
【0046】例えば、−O−CO(C1−C6アルキル)
基を所望する場合は、式Iaのモノ−、ジ−、またはト
リヒドロキシ化合物を、アシルクロリド、ブロミド、シ
アニド、またはアジドのような物質、または適切な無水
物または混合無水物と反応させる。該反応は、ピリジ
ン、ルチジン、キノリン、またはイソキノリンのような
塩基性溶媒中、またはトリエチルアミン、トリブチルア
ミン、およびメチルピペリジンなどのような第3級アミ
ン溶媒中で都合よく行われる。該反応は、第3級アミン
のような酸スカベンジャー(以下に示したものを除く)
を少なくとも1当量加えた、酢酸エチル、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、ジメト
キシエタン、アセトニトリル、アセトン、およびメチル
エチルケトンなどのような不活性溶媒中で行うこともで
きよう。所望であれば、4−ジメチルアミノピリジンま
たは4−ピロリジノピリジンのようなアシル化触媒を使
用してよい(例えば、Haslamらの、Tetrahedron, 36: 2
409-2433 (1980)参照)。
【0047】本反応は、一般的に窒素ガスのような不活
性環境下で、約−25℃〜約100℃の範囲の適度な温
度で行われる。しかしながら、通常、本反応を行うには
周囲温度が適切である。
【0048】2’、3’、および/または4’−位のヒ
ドロキシ基のアシル化は、不活性有機溶媒中の適切なカ
ルボン酸の酸触媒反応によって行うこともできよう。硫
酸、ポリリン酸、およびメタンスルホン酸などのような
酸触媒が用いられる。前記の式Iaの化合物のR2
3、および/またはR4基は、ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド、アシルイミダゾール、ニトロフェノール、N
−ヒドロキシサクシニミド、および1−ヒドロキシベン
ゾトリアゾールのような知られた試薬によって形成され
るエステルのような適切な酸の活性エステルを形成する
ことによっても得られよう(例えば、Bull. Chem. Soc.
Japan, 38: 1979 (1965)、およびChem. Ber., 788およ
び2024 (1970)参照)。−O−CO−(C1−C6アルキ
ル)部分を提供する上記各技術は上記の溶媒中で実施さ
れる。反応の経過中に酸産物を製造しないそれらの技術
ではもちろん反応混合物中で酸スカベンジャーを用いる
必要はない。
【0049】2’、3’、および/または4’−位ヒド
ロキシ基が式:−O−SO2−(C4−C6アルキル)の
基に変換されている式Iの化合物を所望する場合は、Ki
ngおよびMonoir, J. Am. Chem. Soc., 97: 2566-2567
(1975)に記載のごとく、モノ−、ジ−、またはトリヒド
ロキシ化合物を、例えばスルホン酸無水物、またはスル
ホニルクロリド、ブロミドまたはスルホニルアンモニウ
ム塩のような適切なスルホン酸の誘導体と反応させる。
ヒドロキシ化合物は適切なスルホン酸無水物または混合
スルホン酸無水物と反応させることもできる。そのよう
な反応は酸ハロゲン化物などを用いる反応について先に
説明したような条件下で実施される。別の化学的方法を
式Iの化合物を製造するのに用いてよく、R1が水素で
ない場合は該方法が好ましい。この方法では式III:
【化21】 [式中、R1a、R2a、R3aならびにR4aは前記と同意義
であり(ただし、R3aとR4aが共に水素であることはな
い)、R9はハロゲンである]で示される中間体を利用
する。
【0050】式IIIの化合物は種々の知られた経路の
変形によって合成することができよう。最初に式III
の化合物は米国特許第4,133,814号、第4,418,068号、第
4,358,593号(これらの内容は本明細書の一部を構成す
る)に記載の化学的合成法の変形によって製造されよ
う。式IIIの化合物を合成するためにそれらの中間体
を製造するには上記記載内容に必要な変更を加えること
は有機化学分野の当業者に明らかであり、正しく認識さ
れよう。簡単には、置換フェニルチオフェノール(XI
I)を置換ハロゲン化フェナシル(XIII)(臭化フ
ェナシルが好ましいであろう)と縮合させ、式XIVの
中間体ジアリール−ケト−スルフィドを形成する。この
中間体を環状化し、再配列して式IIIaの化合物を形
成する。この一連の化学反応を下記反応式VIに示す。
【0051】反応式VI
【化22】 [式中、R1a、R2a、R3a、およびR4aは前記と同意義
である(ただし、R3aとR4aが共に水素であることはな
い)]。
【0052】式IIIaの化合物の第2の合成法には、
上記のSuzuki結合法の変形が含まれよう。この化学的合
成法は米国特許出願第08/415,014号(1995年3月31日
出願)にも開示されている(この開示内容は本明細書の
一部を構成する)。この結合反応は、下記の反応式VI
Iに示す異なる2つの経路によって実施することができ
よう。簡単には、経路Aに示すように、2−ホウ酸チア
ナフタレン(XV)をハロ−置換フェニル(XVI)
(ヨード置換フェニルが好ましい)と縮合させてよい。
あるいはまた、経路Bに示すように、2−ハロチアナフ
タレン(XVII)(2−ヨードが好ましい)を置換フ
ェニルホウ酸(XVIII)と縮合させる。
【0053】
【化23】 [式中、R1a、R2a、R3a、およびR4aは前記と同意義
である(ただし、R3aとR4aが共に水素であることはな
い)]。
【0054】式IIIaの化合物の合成では、上記反応
式の1つまたは他のものが好ましい場合があることは有
機化学の分野の当業者には明らかであろう。例えば、R
2a、R3a、およびR4aが置換可能なハロゲンである場合
は、反応式VIIの化学反応を用いるとかなりのレベル
の望ましくない副産物が生じると当業者が予測するであ
ろうように、この化学反応は好ましくないであろう。し
かしながら、上記反応式(VIまたはVII)の1また
は両方は式IIIaのすべての化合物の合成法を提供す
るであろう。式IIIaの化合物はR9がハロゲンであ
る式IIIbの化合物に変換することができよう。式I
IIbの化合物の好ましい群は、R9が臭素である該化
合物である。これら化合物は、上記反応式Iにおいて化
合物V〜VIを変換するために記載された方法によって
合成することができよう。
【0055】反応式VIII
【化24】 [式中、R1a、R2a、R3a、およびR4aは前記と同意義
であり(ただし、R3aとR4aが共に水素であることはな
い)、R9はハロゲンである]。
【0056】式IIIbの化合物を、ベンゾ[b]チオ
フェンの亜硫酸塩をスルホキシドに酸化することにより
式IIIcの化合物に変換することができよう。この方
法は米国特許第5,510,357号の一部継続出願である係属
出願の出願第08/552,679号(EP96301304.0、1996年9
月4日公開)に記載されている(この開示内容は本明細
書の一部を構成する)。これをさらに下記反応式IXで
示す。
【0057】反応式IX
【化25】 [式中、R1a、R2a、R3a、およびR4aは前記と同意義
であり(ただし、R3aとR4aが共に水素であることはな
い)、R9はハロゲンである]。
【0058】IIIbまたはIIIcの化合物のいずれ
かを、上記反応式Iに記載の化学反応によりIIbの化
合物に変換することができよう。この一連の合成工程の
ための好ましい反応体は4−ベンジルオキシフェノール
(XX)であろう。出発物質が式IIIcの化合物であ
る場合は、中間体化合物XIXを、上記参考文献に完全
に記載された還元法により、IIbの化合物に還元する
ことができよう。この一連の合成工程を下記反応式Xに
示す。
【0059】反応式X
【化26】 [式中、R1a、R2a、R3a、R4a、およびAは前記と同
意義であり(ただし、R3aとR4aが共に水素であること
はない)、R8はヒドロキシ保護基であり、R9はハロゲ
ンである]。
【0060】さらにR8を除去することによりIIbの
化合物を化合物IIb’に変換し、フェノールを生成さ
せる。R8がベンジルである好ましい場合では、この除
去は上記反応式IIIの記載に従って行われる。
【化27】 [式中、R1a、R2a、R3a、およびR4aは前記と同意義
である(ただし、R3aとR4aが共に水素であることはな
い)]。
【0061】式IIb’の化合物は、遊離フェノールを
O−アルキル化することによりさらにIbまたはIVb
に変換される。IIb’の化合物は、上記反応式III
に記載のごとく式Xの化合物を用いてアルキル化するこ
とにより、Ibに変換される。あるいはまた、IIb’
の化合物を式XIの化合物を用いてアルキル化し、上記
反応式IVに記載の化学反応により式IVbの化合物を
形成させることができよう。次に、式IVbの化合物
は、上記反応式IVに記載のごとく脱離基QをアミンR
5Hで置換することにより式Ibの化合物に変換され
る。この化学反応はさらに下記反応式XIに記載されて
いる。
【0062】反応式XI
【化28】 [式中、R1a、R2a、R3a、R4a、R5およびnは前記
と同意義であり(ただし、R3aとR4aが共に水素である
ことはない)、Qは脱離基である]。
【0063】式Ibの化合物は、R2a、R3a、またはR
4a上のヒドロキシ保護基(−OR7)(存在する場合)
を除去することにより式Iの他の化合物に変換し、遊離
フェノールを形成することができよう。この化学反応に
ついてはすでに本明細書中に記載している。遊離フェノ
ールを適切な物質を用いてアシル化またはスルホン化す
ることができよう。この化学反応もすでに本明細書中に
記載している。
【0064】式Iの化合物には式Ia、Ia’およびI
bの化合物が含まれる。式Iの化合物には以下のものが
含まれるがこれらに限定されるものではない:2- (3-メ
トキシフェニル) -3 - [4 - [2- (1-ピペリジニル) エ
トキシ] フェノキシ] -6- ヒドロキシベンゾ [b] チオ
フェン;2- (3 -メトキシフェニル) -3- [4 - [2- (1-ピ
ペリジニル) エトキシ] フェノキシ] -6- ヒドロキシベ
ンゾ [b] チオフェン 塩酸塩;2- (3 -ヒドロキシフェ
ニル) -3 - [4 - [2- (1-ピペリジニル) エトキシ] フ
ェノキシ] -6-ヒドロキシベンゾ [b] チオフェン;2- (3
-ヒドロキシフェニル) -3- [4- [2- (1-ピペリジニル)
エトキシ] フェノキシ] -6-ヒドロキシベンゾ [b] チ
オフェン 塩酸塩;2- (3 -ヒドロキシフェニル) -3 -
[4- [2- (1-ピペリジニル) エトキシ] フェノキシ] -6-
メトキシベンゾ [b] チオフェン;2 - (3 -ヒドロキシフ
ェニル) -3 - [4 - [2- (1-ピペリジニル) エトキシ]
フェノキシ] -6-メトキシベンゾ [b] チオフェン 塩酸
塩;2- (3 -メトキシフェニル) -3 - [4 - [2 - (1-ピ
ペリジニル) エトキシ] フェノキシ] ベンゾ [b] チオ
フェン;2 - (3 - ヒドロキシフェニル) -3 - [4 - [2 -
(1-ピペリジニル) エトキシ]フェノキシ] ベンゾ [b]
チオフェン;2- (3 -ヒドロキシフェニル) -3 - [4 - [2
- (1-ピペリジニル) エトキシ] フェノキシ] ベンゾ
[b] チオフェン 塩酸塩;2- (3, 4- ジメトキシフェニ
ル)-3- [4- [2- (1-ピペリジニル) エトキシ] フェノキ
シ] -6-メトキシベンゾ [b] チオフェン;2- (3, 4 - ジ
メトキシフェニル) -3- [4- [2- (1-ピペリジニル) エ
トキシ] フェノキシ] -6- ヒドロキシベンゾ [b] チオ
フェン;2- (3, 4- ジヒドロキシフェニル) -3- [4- [2-
(1-ピペリジニル) エトキシ]フェノキシ]-6-ヒドロキ
シベンゾ [b] チオフェン;2- (3, 4- ジヒドロキシフェ
ニル) -3- [4- [2- (1-ピペリジニル) エトキシ]フェノ
キシ]-6-メトキシベンゾ [b] チオフェン;2- (3-メトキ
シ-4-フルオロフェニル) -3- [4- [2- (1-ピペリジニ
ル) エトキシ] フェノキシ] -6- ヒドロキシベンゾ [b]
チオフェン;2- (3-ヒドロキシ-4-フルオロフェニル) -
3- [4- [2- (1-ピペリジニル) エトキシ] フェノキシ]
-6- ヒドロキシベンゾ [b] チオフェン;2- (2-メチル-3
-ヒドロキシフェニル) -3- [4- [2- (1-ピペリジニル)
エトキシ] フェノキシ] -6-ヒドロキシベンゾ [b] チオ
フェン;2- (3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル) -3- [4-
[2- (1-ピペリジニル) エトキシ] フェノキシ] -6- ヒ
ドロキシベンゾ [b] チオフェン;2- (3-メトキシフェニ
ル) -3- [4- [2- (1-ピペリジニル) エトキシ] フェノ
キシ] -6-アセチルオキシベンゾ [b] チオフェン;2- (3
- ヒドロキシフェニル) -3- [4- [2- (1-ピペリジニル)
エトキシ] フェノキシ] -6-ベンゾイルオキシベンゾ
[b] チオフェン;2- ( 3 -n-ブチルスルホノイルオキシ
フェニル ) -3- [4- [2- (1-ピペリジニル) エトキシ]
フェノキシ] -6-ヒドロキシベンゾ [b] チオフェン;2-
(2-ヒドロキシ-3 -ヒドロキシフェニル) -3- [4 - [2-
(1-ピペリジニル) エトキシ] フェノキシ] -6- ヒドロ
キシベンゾ [b] チオフェン;2- (2-フルオロ-3-アセチ
ルオキシ-4-フルオロフェニル) -3- [4- [2- (1-ピペリ
ジニル) エトキシ] フェノキシ] ベンゾ [b] チオフェ
ン クエン酸塩;2- (2- アセチルオキシ -3- アセチル
オキシフェニル ) -3- [4- [2- (1-ピペリジニル) エト
キシ] フェノキシ] -6-アセチルオキシベンゾ [b] チオ
フェン;2- (3-メトキシフェニル) -3 - [4- [2- (1-ピ
ロリジニル) エトキシ] フェノキシ] -6-ヒドロキシベ
ンゾ [b] チオフェン シュウ酸塩;2- (3-メトキシフェ
ニル) -3- [4- [3- (1-ピペリジニル) プロポキシ] フ
ェノキシ] ベンゾ [b] チオフェン;2- (3-ヒドロキシフ
ェニル) -3- [4- [3- (1-ヘキサメチレンイミノ) プロ
ポキシ] フェノキシ] -6-ヒドロキシベンゾ [b] チオフ
ェン;2 - (3 -ヒドロキシフェニル) -3- [4 - [2 - (1-
ピロリジニル) エトキシ] フェノキシ] -6-ヒドロキシ
ベンゾ [b] チオフェン 塩酸塩;2- (3-ヒドロキシフェ
ニル) -3- [4- [2- (1-ヘキサメチレンイミノ) エトキ
シ]フェノキシ] -6-ヒドロキシベンゾ [b] チオフェン;
2- (3, 4- ジヒドロキシフェニル) -3- [4- [3- (1-ヘ
キサメチレンイミノ) プロポポキシ] フェノキシ] -6-
ヒドロキシベンゾ [b] チオフェン;および2- (2-メチル
-3-ヒドロキシフェニル) -3- [4- [2- (1-ピロリジニ
ル) エトキシ] フェノキシ] -6- ヒドロキシベンゾ [b]
チオフェン。
【0065】式IIの化合物には式 IIa、IIa' 、およびI
Ibの化合物が含まれる。式IIの化合物には以下のものが
含まれるがこれらに限定されるものではない:2- (3-メ
トキシフェニル) -3- (4- ベンジルオキシフェノキシ)
-6- メトキシベンゾ [b] チオフェン;2- (3-メトキシフ
ェニル) -3- (4- ヒドロキシフェノキシ) -6- メトキシ
ベンゾ[b] チオフェン;2- (3-メトキシフェニル) -3-
(4- ベンジルオキシフェノキシ) ベンゾ [b] チオフェ
ン;2- (3- メトキシフェニル) -3- (4-ヒドロキシフェ
ノキシ) ベンゾ [b] チオフェン;2- (3-メトキシ-4 -
フルオロフェニル) -3- (4- ベンジルオキシフェノキ
シ) -6- メトキシベンゾ [b] チオフェン;2- (3-メトキ
シ-4 - フルオロフェニル) -3- (4-ヒドロキシフェノキ
シ) -6- メトキシベンゾ [b] チオフェン ;2- (2-メト
キシフェニル) -3- (4- ベンジルオキシフェノキシ) -6
- メトキシベンゾ [b] チオフェン ;2- (2-メトキシフ
ェニル) -3- (4- ヒドロキシフェノキシ) -6- メトキシ
ベンゾ[b] チオフェン;2- (3-メトキシフェニル) -3-
(4- ヒドロキシフェノキシ) -6- メトキシベンゾ[b] チ
オフェン;2- (3-メトキシ-4-フルオロフェニル) -3- (4
-ベンジルオキシフェノキシ) ベンゾ [b] チオフェン;2
- (3-メトキシ-4-フルオロフェニル) -3- (4-ヒドロキ
シフェノキシ) ベンゾ [b] チオフェン ;2- (2-クロロ-
3 -メトキシ-4-メトキシフェニル) -3- (4- ベンジルオ
キシフェノキシ) - 6- トキシベンゾ [b] チオフェン;
および2- (2- クロロ-3 -メトキシ-4 -メトキシフェニ
ル ) -3- (4- ヒドロキシフェノキシ) -6- メトキシベ
ンゾ [b] チオフェン。
【0066】式IIIの化合物には式 IIIa,、IIIb、およ
びIIIcの化合物が含まれる。式IIIの化合物には以
下のものが含まれるがこれらに限定されるものではな
い:2 − (3 −メトキシフェニル) -3 - (4 -ベ
ンジルオキシフェノキシ) - 6 -メトキシベンゾ [b] チ
オフェン ;2- (3 -メトキシフェニル ) -6-メトキシベ
ンゾ [b] チオフェン;2- (3 -メトキシフェニル) -3 -
ブロモ-6 -メトキシベンゾ [b] チオフェン;2- (3 -メ
トキシフェニル) -3- トシル-6-メトキシベンゾ [b] チ
オフェン;2- (3 -メトキシフェニル) -3- クロロ -6 -
メトキシベンゾ [b] チオフェン;2- (3 -メトキシフェ
ニル) -6-メトキシベンゾ [b] チオフェン-1-オキシ
ド;2- (3-メトキシフェニル) -3-ブロモ-6-メトキシベ
ンゾ [b] チオフェン-1-オキシド;2- (2 -メトキシフ
ェニル) -3- (4- ベンジルオキシフェノキシ) - 6 -メ
トキシベンゾ [b] チオフェン ;2- (2 -メトキシフェニ
ル) - 6-メトキシベンゾ [b] チオフェン;2- (2-メトキ
シフェニル) -3-ブロモ-6-メトキシベンゾ [b] チオフ
ェン ;2- (2-メトキシフェニル) -3-トシル-6-メトキシ
ベンゾ [b] チオフェン ;2- (2-メトキシフェニル) -3-
クロロ-6-メトキシベンゾ [b] チオフェン;2- (2-メト
キシフェニル) -6-メトキシベンゾ [b] チオフェン-1-
オキシド;2- (2-メトキシフェニル) -3-ブロモ-6-メト
キシベンゾ [b] チオフェン-1-オキシド;2- (3-メトキ
シ -4- フルオロフェニル) -3- (4- ベンジルオキシフ
ェノキシ) -6- メトキシベンゾ [b] チオフェン;2- (3-
メトキシ-4- フルオロフェニル) -6-メトキシベンゾ
[b] チオフェン;2- (3-メトキシ-4-フルオロフェニル)
-3- ブロモ-6-メトキシベンゾ [b] チオフェン;2- (3-
メトキシ-4-フルオロフェニル) -3-トシル-6-メトキシ
ベンゾ [b] チオフェン;2- (3-メトキシ-4-フルオロフ
ェニル) -3-クロロ-6-メトキシベンゾ [b] チオフェン;
2- (3-メトキシ-4-フルオロフェニル) -6-メトキシベン
ゾ [b] チオフェン-1-オキシド;2- (3-メトキシ-4- フ
ルオロフェニル) -3-ブロモ-6-メトキシベンゾ [b] チ
オフェン-1-オキシド;2- (3-メトキシフェニル) -3-
(4- ベンジルオキシフェノキシ) -6-メトキシベンゾ
[b] チオフェン;2- (3-メトキシフェニル) -6-メトキシ
ベンゾ [b] チオフェン;2- (3-メトキシフェニル) -3-
ブロモ-6-メトキシベンゾ [b] チオフェン;2- (3-メト
キシフェニル) -3-トシル-6-メトキシベンゾ [b] チオ
フェン;2- (3-メトキシフェニル) -3- クロロ-6-メトキ
シベンゾ [b] チオフェン;2- (3-メトキシフェニル) -6
-メトキシベンゾ [b] チオフェン-1-オキシド;2- (3-
メトキシフェニル) -3-ブロモ-6-メトキシベンゾ [b]
チオフェン-1-オキシド;2- (3-メトキシフェニル ) -3
- (4- ベンジルオキシフェノキシ) ベンゾ [b] チオフ
ェン;2- (3-メトキシフェニル) ベンゾ [b] チオフェ
ン;2- (3-メトキシフェニル) -3-ブロモベンゾ [b] チ
オフェン;2- (3-メトキシフェニル) -3- トシルベンゾ
[b] チオフェン;2- (3-メトキシフェニル) -3- クロロ
ベンゾ [b] チオフェン;2- (3-メトキシフェニル) ベン
ゾ [b] チオフェン-1-オキシド;2- (3-メトキシフェニ
ル) -3-ブロモベンゾ [b] チオフェン-1-オキシド。
【0067】式IVの化合物には式IVa およびIVbの化合
物が含まれる。式IVの化合物には以下のものが含まれる
がこれに限定されるものではない:2- (3-メトキシフェ
ニル) -3- [4- (2-ブロモエトキシ) フェノキシ] -6-メ
トキシベンゾ [b] チオフェン;2- (3-メトキシフェニ
ル) -3- [4- (2-ブロモプロポキシ) フェノキシ] -6-メ
トキシベンゾ [b] チオフェン;2- (3-メトキシフェニ
ル) -3- [4- (2-クロロエトキシ) フェノキシ] -6-メト
キシベンゾ [b] チオフェン;2- (3-メトキシフェニル)
-3- [4- (2- クロロプロポキシ) フェノキシ] -6-メト
キシベンゾ [b] チオフェン;2 - (3 -メトキシフェニ
ル) -3 - [4 - (2-トシルエトキシ) フェノキシ] -6-メ
トキシベンゾ [b] チオフェン;2- (3-メトキシフェニ
ル) -3- [4- (2-ブロモエトキシ) フェノキシ] ベンゾ
[b] チオフェン;2- (3-メトキシフェニル) -3- [4- (2-
ブロモプロポキシ) フェノキシ] ベンゾ[b] チオフェン
;2- (3-メトキシフェニル) -3- [4- (2-クロロエトキ
シ) フェノキシ] ベンゾ [b] チオフェン;2- (3 -メト
キシフェニル) -3- [4- (2 -クロロプロポキシ) フェノ
キシ] ベンゾ [b] チオフェン;2- (3-メトキシフェニ
ル) -3- [4- (2-トシルエトキシ) フェノキシ] ベンゾ
[b] チオフェン;2- (3 -メトキシ-4- フルオロフェニ
ル) -3- [4- (2-ブロモエトキシ) フェノキシ] -6-メト
キシベンゾ [b] チオフェン;2- (3-メトキシ-4- フルオ
ロフェニル) -3- [4- (2-ブロモプロポキシ) フェノキ
シ] -6-メトキシベンゾ [b] チオフェン;2- (3-メトキ
シ-4- フルオロフェニル) -3- [4- (2- クロロエトキ
シ) フェノキシ] -6-メトキシベンゾ [b] チオフェン;2
- (3-メトキシ-4- フルオロフェニル) -3- [4- (2- ク
ロロプロポキシ) フェノキシ] -6-メトキシベンゾ [b]
チオフェン;2- (3-メトキシ-4-フルオロフェニル) -3-
[4- (2-トシルエトキシ) フェノキシ] -6-メトキシベン
ゾ [b] チオフェン;2- (2-メトキシフェニル) -3- [4-
(2-ブロモエトキシ) フェノキシ] -6-メトキシベンゾ
[b] チオフェン;2- (2-メトキシフェニル) -3- [4- (2-
ブロモプロポキシ) フェノキシ] -6-メトキシベンゾ
[b] チオフェン;2- (2-メトキシフェニル) -3- [4- (2-
クロロエトキシ) フェノキシ] -6-メトキシベンゾ [b]
チオフェン;2- (2-メトキシフェニル) -3- [4- (2- ク
ロロプロポキシ) フェノキシ] -6-メトキシベンゾ [b]
チオフェン; および2- (2-メトキシフェニル) -3- [4-
(2-トシルエトキシ) フェノキシ] -6-メトキシベンゾ
[b] チオフェン。
【0068】用語「溶媒和物」は、またはそれ以上の、
式Iの化合物のような溶質分子を、1またはそれ以上の
溶媒分子と共に含む凝集物をいう。式Iの化合物の遊離
塩基型は本発明の方法において使用することができる
が、医薬的に許容される塩の形態を製造して使用するこ
とが好ましい。「医薬的に許容される塩」なる語は、無
毒であることが知られており、医薬分野の文献において
一般的に使用されている、酸または塩基のいずれかの付
加塩を意味する。医薬的に許容される塩は一般に、それ
が由来する化合物と比較すると溶解度が増大しており、
したがって液剤またはエマルジョン剤として製剤化でき
ることが多い。
【0069】本発明の方法に使用される化合物は、主と
して、広範囲の有機及び無機の酸との薬学的に許容し得
る酸付加塩を形成し、薬化学においてしばしば使用され
る生理学的に許容し得る塩を含む。このような塩もま
た、本発明の一部を構成する。このような塩の形成に使
用される典型的な無機の酸には、塩酸、臭化水素酸、ヨ
ウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、次リン酸などが含ま
れる。脂肪族のモノ及びジカルボン酸、フェニル置換さ
れたアルカン酸、ヒドロキシアルカン酸及びヒドロキシ
アルカン二酸、芳香族の酸、脂肪族及び芳香族のスルホ
ン酸などの有機の酸から誘導される塩もまた使用し得
る。従って、このような薬学的に許容し得る塩には酢酸
塩、フェニル酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、アクリル酸
塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸
塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メト
キシ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、o−アセトキシ安
息香酸塩、ナフタレン−2−安息香酸塩、臭化物、イソ
酪酸塩、フェニル酪酸塩、β−ヒドロキシ酪酸塩、ブチ
ン−1,4−二酸塩、ヘキシン−1,4−二酸塩、カプ
リン酸塩、カプリル酸塩、塩化物、ケイ皮酸塩、クエン
酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グリコール酸塩、ヘプタン
酸塩、馬尿酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、
ヒドロキシマレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、
メシラート、ニコチン酸塩、イソニコチン酸塩、硝酸
塩、シュウ酸塩、フタル酸塩、テレフタル酸塩、リン酸
塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、
ピロリン酸塩、プロピオル酸塩、プロピオン酸塩、フェ
ニルプロピオン酸塩、サリチル酸塩、セバシン酸塩、コ
ハク酸塩、スベリン酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、ピロ硫酸
塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、スルホン酸塩、ベンゼンス
ルホン酸塩、p−ブロモフェニルスルホン酸塩、クロロ
ベンゼンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、2−ヒド
ロキシエタンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフ
タレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン
酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸
塩、酒石酸塩などが含まれる。好ましい塩は塩酸塩であ
る。
【0070】薬学的に許容し得る酸付加塩は、典型的に
は式Iの化合物を等モルまたは過剰量の酸と反応させる
ことによって形成する。反応成分は一般に、ジエチルエ
ーテルまたは酢酸エチルなどの相互溶媒中で混合する。
塩は普通、約1時間から10日以内に溶液から沈殿し、
濾過によって分離するかまたは慣用の方法によって溶媒
を除去し得る。
【0071】さらに、本発明は、治療の必要な、ヒトを
含む哺乳類に投与するための、有効量の式Iで示される
化合物と医薬的に許容される希釈剤または担体とを含有
する医薬的に許容される製剤を提供する。
【0072】本明細書中に使用される「有効量」なる用
語は、例えば閉経もしくは卵巣切除等のエストロゲン欠
乏、または子宮線維症もしくは子宮内膜炎等の不適切な
エストロゲン刺激を患っているかまたは大動脈平滑筋細
胞増殖もしくは再狭窄を患っている、ヒトを含む哺乳類
における症状を、さらに阻害、軽減、改善、治療、また
は阻止することが可能な本発明の化合物の量を意味す
る。エストロゲン依存性癌の場合には、「有効量」なる
語は、ヒトを含む哺乳類における癌及び/またはその症
状を軽減、改善、治療または阻止し、癌の成長の阻害す
ることが可能な本発明の化合物の量を意味する。
【0073】「医薬的に許容される製剤」とは、担体、
希釈剤、添加剤及び塩が活性成分(式Iの化合物)と適
合しなければならず、その受容者に有害であってはなら
ないことを意味する。
【0074】医薬製剤は当技術分野において知られてい
る手法によって製造することができる。例えば、本発明
の化合物は、一般的な添加剤、希釈剤、または担体と共
に製剤化することができ、錠剤、カプセル剤などに形成
することができる。このような製剤に適当な賦形剤、希
釈剤、及び担体の例には次のものが含まれる:デンプ
ン、糖類、マンニトール及びケイ酸誘導体などの賦形剤
及び展開剤、カルボキシメチルセルロース及び他のセル
ロース誘導体、アルギン酸塩、ゼラチン、及びポリビニ
ル−ピロリドンなどの結合剤、グリセリンなどの湿潤
剤、寒天、炭酸カルシウム及び重炭酸ナトリウムなどの
崩壊剤、パラフィンなどの溶出遅延剤、第四級アンモニ
ウム化合物などの吸収促進剤、セチルアルコール、グリ
セリンモノステアラートなどの界面活性剤、カオリン及
びベントナイトなどの吸着担体、タルク、ステアリン酸
カルシウム及びステアリン酸マグネシウム、及び固体の
ポリエチレングリコールなどの滑沢剤。
【0075】最終的な剤形は、使用する添加剤によって
次のようなものであってよい:丸剤、錠剤、散剤、トロ
ーチ、シロップ剤、エアゾール、サシェ剤、カシェ剤、
エリキシル剤、懸濁剤、エマルジョン剤、軟膏、坐剤、
滅菌注射用液剤、または滅菌包装された散剤など。
【0076】さらに本発明の化合物は、徐放性の剤形の
製剤によく適合する。製剤は、唯一または好ましくは腸
管の特定部分において、できるだけ一定期間活性成分を
放出するように構成することもできる。このような製剤
は、高分子物質またはワックス類から製造し得る、コー
ティング、薬袋、または保護マトリックスを含むもので
あろう。
【0077】本発明にしたがって、前記の病気を患って
いるヒトを含む哺乳類の症状及び/または疾患を治療、
阻害または阻止するのに必要な、式Iの化合物の具体的
な投与量は、具体的な疾患、症状、及び病気の重さに依
存するであろう。投与量、投与の経路、及び投与の頻度
は、担当の医師が決定するのがもっともよい。一般に、
受け入れられ、効果的である投与量は、15mg〜10
00mgであり、より典型的には、15mg〜80mgで
あろう。このような投与量を治療の必要な患者に、1日
1〜3回、あるいは効果を得るに必要な頻度で、通常少
なくとも6カ月間投与する。
【0078】本発明はまた、例えば受胎調節の欠如を含
むエストロゲン不足の病状、例えば骨粗鬆症、心臓血管
の疾患、再狭窄、及び高脂質血症を含む閉経後症候群、
前立腺癌のようなある種の癌、アクネ、多毛症、機能不
全性子宮出血、月経困難、及び萎縮性膣炎を阻害するた
めの方法であって、有効量の式Iの化合物、及び場合に
より有効量のプロゲスチンを、治療が必要な哺乳類に投
与することを含んでなる方法を提供する。エストロゲン
剤には、上に挙げた適用以外にも、エストロゲン不足の
病状を治療するための数多くの適応症があるということ
は認識されよう。本発明は、病名を挙げて特定はしない
が、このような病気を意図し包含する。本発明の化合物
は他の混合エストロゲンアゴニスト/アンタゴニスト、
特に例えばタモキシフェン、ドロロキシフェン、ナホキ
シデン、またはクロミフェンのような子宮組織への有害
刺激を増加することがわかっているものと組み合わせて
使用することもできよう。
【0079】本発明のさらなる態様としては、式Iの化
合物を、エストロゲン、プロゲスチン、ラロキシフェン
を含む他のベンゾチオフェン化合物、アレンドロネート
及びチルドロネートのようなビススルホネート化合物、
例えばPTH(1−34)、カルシトニン、骨形態形成
タンパク質(BMP)等のPTHの末端切除(truncate
d)及び/または組換え体、またはそれらの組み合わせ
を含む、有効量の更なる治療剤とともに投与してもよ
い。入手可能なこれらの治療薬の様々な形態、並びにこ
の治療薬に関連する様々な利用、及び適用可能な投与指
針は、当業者によく知られている。
【0080】エストロゲン及びプロゲスチンの様々な形
態が市販で入手可能である。本明細書で使用される「エ
ストロゲン」なる語は、エストロゲン活性を有する化合
物及びエストロゲンをベースとする薬剤を包含する。本
発明の実践において有用なエストロゲン化合物には、例
えば、エストラジオール、エストロン、エストリオー
ル、エキリン、エキレニン、エストラジオールシピオネ
ート、エストラジオールバレレート、エチニルエストラ
ジオール、ポリエストラジオールホスフェート、エスト
ロピペート、ジエチルスチベストロール、ジエンストロ
ール、クロロトリアニセン、及びそれらの混合物が含ま
れる。エストロゲンをベースとする薬剤には、例えば1
7−α−エチニルエストラジオール(0.01〜0.03
mg/日)、メストラノール(0.05〜0.15mg/
日)、及びプレマリン(登録商標)(Wyeth−Ayerst
社;0.2〜2.5mg/日)のような結合型エストロゲ
ンホルモンが含まれる。本明細書に使用される、「プロ
ゲスチン」なる語には、例えばプロゲステロン、ノルエ
チルノドレル、ノルゲストレル、メゲストロールアセテ
ート、ノルエチンドロン、プロゲスチンをベースとする
薬剤などの、プロゲステロン活性を有する化合物が含ま
れる。プロゲスチンをベースとする薬剤には、例えばプ
ロベラ(登録商標)(Upjohn社;2.5〜10mg/日)
等のメドロキシプロゲステロン、ノルエチルノドレル
(1.0〜10.0mg/日)、及びノルエチンドロン
(0.5〜2.0mg/日)が含まれる。エストロゲンを
ベースとする好ましい化合物はプレマリン(登録商標)
であり、ノルエチルノドレル及びノルエチンドロンは、
プロゲスチンをベースとする好ましい薬剤である。各エ
ストロゲン及びプロゲスチンをベースとする薬剤の投与
の方法は、当業者に公知の方法と一致する。
【0081】以下の製剤は、説明を目的として記載する
ものであって、いかなる限定をも意図するものではな
い。このような製剤中の、活性成分は合計で製剤重量の
0.1%〜99.9%を構成する。「活性成分」なる語
は、式Iの化合物を意味する。
【0082】製剤例1 :ゼラチンカプセル 成 分 量(mg/カプセル) 活性成分 0.1−1000 デンプンNF 0−500 デンプン(流動性粉末) 0−500 シリコーン液 350センチストーク 0−15 成分を混合し、No.45メッシュU.S.シーブに通し、
硬質ゼラチンカプセル中へ充填する。
【0083】製剤例2 :錠剤 成 分 量(mg/錠剤) 活性成分 2.5−1000 デンプン 10−50 セルロース(微結晶) 10−20 ポリビニルピロリドン(10%水溶液) 5 ナトリウムカルボキシメチルセルロース 5 ステアリン酸マグネシウム 1 タルク 1−5 活性成分、デンプン及びセルロースをNo.45メッシュ
U.S.シーブに通し、十分に混合する。この粉末とポリ
ビニルピロリドンの溶液を混合し、No.14メッシュ
U.S.シーブに通す。得られた顆粒を50〜60℃で乾
燥し、No.18メッシュU.S.シーブに通す。あらかじ
めNo.60メッシュU.S.シーブに通したナトリウムカ
ルボキシメチルセルロース、ステアリン酸マグネシウ
ム、及びタルクを上記顆粒に加え、十分に混合する。得
られた物質を、錠剤形成機で圧縮して錠剤を得る。
【0084】製剤例3 :エアロゾル剤 成 分 量(重量%) 活性成分 0.25 エタノール 29.75 プロペラント22(クロロジフルオロメタン) 70.00 合 計 100.00 活性成分をエタノールと混合し、この混合物を一部のプ
ロペラント22に加え、−30℃に冷却して充填機に移
す。次いで必要量をステンレススチールの容器に入れて
残りのプロペラントで希釈する。次にバルブユニットを
この容器に取り付ける。
【0085】製剤例4 :坐剤 成 分 量(mg) 活性成分 150 飽和脂肪酸グリセリド 3000 活性成分をNo.60メッシュU.S.シーブに通して、あ
らかじめ融点に加熱した脂肪酸グリセリドに懸濁する。
この混合物を坐剤用の鋳型に入れ、冷却する。
【0086】製剤例5 :懸濁剤 5mL用量あたり、式Iの化合物を0.1−1000mg含有する懸濁剤 成 分 量(mg/5mL) 活性成分 0.1−1000mg ナトリウムカルボキシメチルセルロース 50mg シロップ 1.25mL 安息香酸溶液(0.1M) 0.10mL 香料 q.v. 着色料 q.v. 精製水を加えて5mLとする 式Iの化合物をNo.45メッシュU.S.シーブに通し、
ナトリウムカルボキシメチルセルロース及びシロップと
混合してなめらかなペーストにする。安息香酸溶液、香
料、及び着色料を水で希釈して加え、混合物を十分に撹
拌する。さらに水を最終の容量まで加えて製剤を得る。
【0087】以下の実施例及び製造例は、本発明の実践
をさらに説明するために記載するものであって、本発明
の範囲の限定として、いかなる解釈もされてはならな
い。当業者は、本発明の精神と範囲から離れることなく
様々な改変を加えることができるということを認識する
であろう。本明細書において、言及したすべての出版物
及び特許出願は、本発明が関係する当業者の水準を示す
ものである。
【0088】
【実施例】以下の実施例のNMRデータはGE 300 MHz NMR
装置から得られ、溶媒には特記しないかぎり無水d−6
DMSOを用いた。製造例1 3- (4- ベンジルオキシフェノキシ) ベンゾ [b] チオフ
ェン
【化29】
【0089】N2下の無水コリジン55mL中の3-ブロモ-ベ
ンゾ[b]チオフェン(69.62g、0.325mol)の溶液に、4-
ベンジルオキシフェノール(97.6g、0.488モル)およ
び酸化第1銅(23.3g、0.163mol)を加えた。混合物を
24時間加熱環流した。反応混合物を冷却して酢酸エチ
ル(200mL)で希釈し、粗混合物をCelite(登録商標)
パッド(Aldrich, Milwaukee, WI)で濾過して無機塩を除
去した。濾過物を1 N塩酸 (3 X 150 mL)で洗浄した。有
機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して液体と
した。 チアナフテレンを蒸留(10 mmHg, 115-120℃)に
より除去した。残留物質をクロマトグラフィー (二酸化
シリコン、ヘキサン:酢酸エチル 85:15)にかけ、灰白
色固形の3-(4-ベンジルオキシフェノキシ) ベンゾ [b]
チオフェン12.95 g (出発物質に基づく収率35%)および
ベンゾ [b] チオフェン12.2 gを得た。 mp 84-86℃。 1H NMR (CDCl3) d 7.91-7.83 (m, 2H),
7.47-7.34 (m, 7H), 7.04 (q, JAB = 9.0 Hz, 4H), 6.
47 (s, 1H), 5.07 (s, 2H)。 元素分析:C21H16O2Sとして: 理論値:C, 75.88; H, 4.85。 実測値:C, 75.75; H, 5.00。
【0090】製造例2 2- ヨード-3- (4-ベンジルオキシフェノキシ) ベンゾ
[b] チオフェン
【化30】 -78℃のN2下の無水テトラヒドロフラン(100mL)中の3
- (4- ベンジルオキシフェノキシ) ベンゾ [b] チオフ
ェン (6.00 g, 18.1 mmol)の溶液に、n- ブチルリチウ
ム (12.4 mL, 19.9 mmol, ヘキサン中1.6 M)をシリンジ
から滴加した。溶液は無色から濃橙色に変化した。−7
8℃で20分間撹拌した後、該リチオ化合物をI2 (5.
03, 19. 9 mmol)で処理し、無水テトラヒドロフラン50
mL中の溶液としてカニューレから滴加した。添加終了
後、反応液は淡黄色に変化し、徐々に室温まで温まらせ
た。 0.1 N 亜硫酸ナトリウム溶液 (200 mL)を加えて反
応を止めた。層を分け、水層を酢酸エチル(2 x150 mL)
で抽出した。有機層を混合し、乾燥させ(硫酸ナトリウ
ム)、減圧下で濃縮して放置により結晶化する油状物を
得た。ヘキサン/エチルエーテルから再結晶して、白色
結晶粉末として 2-ヨード-(4- ベンジルオキシフェノキ
シ) ベンゾ [b] チオフェン7.10 g (86%) を得た。 mp 87-92℃。 1H NMR (CDCl3) d 7.72 (d, J = 8.1 H
z, lH), 7.47-7.20 (m,8H), 6.89 (s, 4H), 5.01 (s, 2
H)。 元素分析:C21H15O2SIとして: 理論値:C, 55.03; H, 3.30。 実測値:C, 55.29; H, 3.31。
【0091】製造例3 2- (3-メトキシフェニル) -3- (4- ベンジルオキシフェ
ノキシ) ベンゾ [b] チオフェン
【化31】 2下のトルエン50mL中の2-ヨード-3- (4 - ベンジルオ
キシフェノキシ) ベンゾ [b] チオフェン (5.00 g, 11.
0 mmol)の溶液に、3 -メトキシフェニルホウ酸(2.00 g,
13.0 mmol)、 (Ph3P)4Pd (0.75 g, 0.66 mmol)、およ
び2.0 N Na2CO3溶液18.0 mLを加えた。反応混合物を2
時間加熱環流した。室温に冷却し、反応物をEtOAcで希
釈し、0.1 N NaOHで数回抽出した。次に、有機層を乾燥
させ(Na2SO4)、減圧下で濃縮して油状物を得た。クロマ
トグラフィー(SiO2, 0-10% Et2Oヘキサン) により褐色
油状の2- (3- メトキシフェニル) -3- (4- ベンジルオ
キシフェノキシ) ベンゾ [b] チオフェン4.8 g (99%)を
得た。l H NMR (CDCl3) d 7.79 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.46-7.
27 (m, 11H), 6.94-6.85(m, 5H), 5.00 (s, 2H), 3.76
(s, 3H)。 FDマススペクトル:438。 元素分析:C28H22O3Sとして: 理論値:C, 76.69; H, 5.06。 実測値:C, 76.74; H, 5.15.。
【0092】製造例4 2- (3-メトキシフェニル) -3- (4-ヒドロキシフェノキ
シ) ベンゾ [b] チオフェン
【化32】
【0093】Paar瓶中の1:1 (100 mL) EtOH/EtOAc中の
2- (3-メトキシフェニル) -3-(4 -ベンジルオキシフェ
ノキシ) ベンゾ [b] チオフェン (8.30 g, 29.0 mmol)
の溶液に、10% Pd/C (4.0 g)を加えた。この懸濁液に
濃HCl 2.0 mL を加えた。得られる混合物に40 psiで20
分間水素添加した。反応物をCelite(登録商標)で濾過
し、濾過物を減圧下で濃縮して油状物を得た。粗生成物
をCHCl3 と飽和NaHCO3溶液に分配した。層を分離し、有
機層を乾燥させ(Na2SO4)、減圧下で濃縮して琥珀褐色
(アンバーブラウン)泡沫状の2- (3-メトキシフェニ
ル) -3 - (4 -ヒドロキシフェノキシ) ベンゾ [b] チオ
フェン3.8 g (61%)を得た。 1H NMR (CDCl3) d 7.80
(d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.46-7.27 (m, 6H), 6.88-6.84
(m, 3H), 6.71-6.74 (m, 2H), 4.57 (s, 1H), 3.77 (s,
3H)。 FD マススペクトル: 348。 元素分析:C21H16O3Sとして: 理論値: C, 72.39; H, 4.63。 実測値: C, 72.10; H, 4.63。
【0094】実施例1 2- (3 -メトキシフェニル) 3- [4- [2- (1-ピペリジニ
ル) エトキシ] フェノキシ] ベンゾ [b] チオフェン 塩
酸塩
【化33】
【0095】無水DMF 200mL中の2- (3-メトキシフェニ
ル) -3- (4-ヒドロキシフェノキシ)ベンゾ [b] チオフ
ェン (3.27 g, 9.40 mmol)の溶液に、微細粉末にした無
水K2CO3 (13.0 g, 94 mmol)および2- クロロエチルピペ
リジン(2.40 g, 14.1 mmol)を加えた。得られる溶液を
室温、N2下で16時間撹拌した。次に、反応物をEtOAc
とH2Oに分配した。層を分離し、有機層をH2O で数回洗
浄した。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、減圧下で濃縮して
油状物を得、これをクロマトグラフィー(SiO2, 0-5% CH
3OH/CHC13)にかけて、褐色油状の3- [4- [2-(1- ピペリ
ジニル) エトキシ] フェノキシ] -2- (3-メトキシフェ
ニル) ベンゾ [b] チオフェンを得た。この物質をEt2Oo
HClで処理して白色固形の3- [4- [2- (1- ピペリジニ
ル) エトキシ]フェノキシ] -2- ( 3-メトキシフェニル)
ベンゾ[b] チオフェン 塩酸塩 2.0 g(43%)を得た。 mp 184-185℃。 1H NMR (CDCl3) d 7.79 (d, J =
7.8 Hz, 1H), 7.42-7.25(m, 7H), 6. 92-6.77 (m, 4H),
4.49 (br s, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.65-3.60(m, 2H),
3.35 (br s, 2H), 2.81-2. 77 (m, 2H), 2.30-2.26
(m, 2H), 1.90-1.70 (m, 3H), 1.34 (m, 1H)。 FD マススペクトル: 459。 元素分析:C28H29NO3SOl.0 HClとして: 理論値: C, 67.80; H, 6.10; N, 2.82。 実測値: C, 67.95; H, 5.99; N, 3.05。
【0096】実施例2 2- (3-ヒドロキシフェニル) -3- [4- [2- (1-ピペリジ
ニル) エトキシ] フェノキシ]ベンゾ [b] チオフェン
塩酸塩
【化34】
【0097】0℃、N2下の無水CH2Cl2 100mL中の3-
[4- [2- (1-ピペリジニル) エトキシ] フェノキシ] -2-
(3-メトキシフェニル) ] ベンゾ [b] チオフェン 塩酸
塩 (1.14 g, 2.30 mmol)の溶液に、BBt3 (0.54 mL, 5.7
5 mmol)を加えた。得られる暗色の溶液を0℃で2時間
撹拌し、次いで冷却した飽和NaHCO3溶液 (200 mL)に注
ぎ入れた。層を分離し、有機層を乾燥させ(Na2SO4)、減
圧下で濃縮して黄褐色固形物を得た。遊離塩基をEtOAc
(20mL)に溶解し、Et2OoHClで処理した。形成された白
色沈殿物を減圧濾過により回収し、乾燥して白色固形の
2-(3-ヒドロキシフェニル) -3- [4- [2- (1-ピペリジニ
ル) エトキシ] フェノキシ] ベンゾ[b] チオフェン 塩
酸塩 0.55 g (50%)を得た。 mp 195- 197℃。 1H NMR (DMSO-d6) d 10.29 (br s,
1H), 9.73 (s, 1H), 7.99 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.53
-7.35 (m, 3H), 7.35-7.23 (m, 3H), 7.05-6.88(m, 4
H), 6.73 (m, 1H), 4.27 (br s, 2H), 3.45- 3.29 (m,
4H), 3.00-2.87 (m, 2H), 1.95-1.70 (m, 5H), 1.03
(m, lH)。 FD マススペクトル: 446。 元素分析:C27H27NO3SOl. 0 HClとして: 理論値: C, 67.28; H, 5.85; N, 2.91。 実測値: C, 67.18; H, 5.97; N, 2.85。
【0098】製造例5 2- (3-フルオロ-4-メトキシフェニル) -3-(4- ベンジル
オキシフェノキシ) ベンゾ [b] チオフェン
【化35】
【0099】製造例3で用いた方法と同様にして、標記
化合物を収率42%で製造し、黄色固形物として単離し
た。 mp 122-123 ℃。 1H NMR (CDCl3) d 7.78 (d, J =
7.9 Hz, 1H), 7.70-7.60(m, 2H), 7.43-7.27 (m, 9H),
6.99-6.89 (m, 4H), 5.00 (s, 2H), 3.91 (s, 3H)。 FD マススペクトル: 456。 元素分析:C28H21NO3FSとして: 理論値: C, 73.66; H, 4.64。 実測値: C, 73.42; H, 4.69。
【0100】製造例6 2- (3-フルオロ-4-メトキシフェニル) -3- (4-ヒドロキ
シフェノキシ) ベンゾ [b] チオフェン
【化36】
【0101】製造例4で用いた方法と同様にして、標記
化合物を収率96%で製造し、褐色油状物として単離し
た。 1H NMR (CDCl3) d 7.78 (d, J = 7.9 Hz, 1H),
7.80-7.60 (m, 2H), 7.49-7.27 (m, 3H), 6.95 (t, J =
8.7 Hz, lH), 6.87-6.72 (m,4H), 4.94 (s, 1H), 3.90
(s, 3H)。 FD マススペクトル: 366。 元素分析:C21H15O3SFとして: 理論値: C, 68.84; H, 4.13。 実測値: C, 68,74; H, 4.24。
【0102】実施例3 2- (3-フルオロ-4-メトキシフェニル) -3- [4- [2- (1-
ピペリジニル) エトキシ] フェノキシ] ベンゾ [b] チ
オフェン 塩酸塩
【化37】
【0103】実施例1で用いた方法と同様にして、標記
化合物を収率51%で製造し、白色固形物として単離し
た。 mp 195-197℃。 1H NMR (DMSO-d6) d 7.98 (d, J
= 7.8 Hz, 1H), 7.66-7.46 (m, 2H), 7.66-7.21 (m, 3
H), 6.90 (s, 5H), 4.31-4.28 (m, 2H), 3.83 (s,3H),
3.45-3.38 (m, 4H), 2.96-2.90 (m, 2H), 2.48-2.46,
(m, 5H), 1.83 (m,1H)。 FD マススペクトル: 477。 C28H28FNO3Sol.0 HClとして: 理論値: C, 65.42; H, 5.69; N, 2.73。 実測値: C, 65.53; H, 5.76; N, 2.77。
【0104】実施例4 2- (3- フルオロ-4- ヒドロキシフェニル) -3- [4- [2-
(1- ピペリジニル) エトキシ] フェノキシ] ベンゾ
[b] チオフェン 塩酸塩
【化38】
【0105】実施例2で用いた方法と同様にして、標記
化合物を収率82%で製造し、白色固形物として単離し
た。 mp 244-246 ℃。 1H NMR (DMSO-d6) d 10.41 (s, l
H), 7.96 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.47 (m, 1H), 7.37-
7.30 (m, 4H), 7.04 (t, J = 8.7 Hz, 1H), 6.94-6.87
(m, 4H), 4.31-4.00 (m, 2H), 3. 45-3.34 (m, 4H), 2.
96-2.90 (m, 2H), 1.75-1.62 (m, 5H), 1.16 (m, 1H)。 FD マススペクトル: 463。 元素分析:C27H26FNO3Sol.0 HClとして: 理論値: C, 64.85; H, 5.44; N, 2.80。 実測値: C, 64.83; H, 5.62; N, 2.74。
【0106】以下の論説は、実験モデルまたは臨床試験
における式(I)の化合物の使用方法を説明するもので
ある。これら実施例は、説明を目的とするものであっ
て、なんら制限を意味するものではない。
【0107】A.骨粗鬆症 閉経後骨粗鬆症の実験モデルは、当業者に知られてい
る。本発明に適当なモデルは、卵巣摘出ラットモデルで
あり、米国特許第5,393,763号に記載されてい
る。式(I)の化合物は、このモデルにおいて活性であ
り、エストロゲン欠乏に起因する骨損失の効果的な治療
または防止を示す。
【0108】エストロゲン欠乏に起因する骨粗鬆症を治
療または防止する方法の、さらなる説明は、以下の通り
である:100人の患者を選出する。患者は、健常な、
閉経した、45〜60歳の女性たちであり、エストロゲ
ン置換治療の候補者と通常考えられる人たちである。こ
こには、子宮が完全で、最後の月経から6ヵ月以上経過
し、6年以上は経過していない患者が含まれる。この試
験から除外される患者は、エストロゲン、プロゲスチ
ン、またはコルチコステロイドを試験前の6ヵ月間に服
用していた患者であるか、またはビス−ホスホネートを
服用したことのある患者である。
【0109】50人の女性(試験群)に式(I)の化合
物、例えば製剤1(上記)を、1日につき、15〜80
mg投与する。他方、50人の女性(対照群)に、1日
につき、相当するプラシーボを投与する。両方の群に、
1日につき、炭酸カルシウム錠剤(648mg)を投与
する。本試験は、二重盲検方式である。試験者と患者は
いずれも、各患者がどちらの群で試験されているのかを
知らない。
【0110】各患者における基本となる検査には、尿カ
ルシウム、クレアチニン、ヒドロキシプロリン、及びピ
リジノリン架橋の定量が含まれる。血液試料は、オステ
オカルシンと骨特異的アルカリホスファターゼの血清レ
ベルについて調べる。基本となる測定には、子宮の検査
と、光子吸光光度分析法による骨ミネラル密度測定も含
まれる。
【0111】試験は、6ヵ月間継続し、各患者を上記の
パラメーターにおける変化について検査する。治療の期
間中、治療群の患者は、対照群と比較すると骨吸収の生
化学的マーカーが減少する変化を示す。また、治療群
は、対照群と比較すると骨ミネラル密度がほとんど減少
しないかまたは全く減少する。両方の群は同様の子宮組
織像を有しており、このことは、式(I)の化合物が子
宮栄養作用をほとんどかまたは全く有しないことを示
す。
【0112】B.高脂血症 閉経後の高脂血症の実験モデルは当該分野で知られてい
る。本発明に適当なものは、米国特許第5,464,8
45号に詳細に記載されている、卵巣摘出ラットモデル
である。表1に示すデータは、卵巣摘出ラット、17−
α−エチニルエストラジオール(EE2)治療ラット、
及びある特定の本発明の化合物で処置したラット間の比
較結果を表す。EE2は、0.1mg/kg/日で経口投与
すると、血清コレステロールの減少をもたらすが、子宮
に対する刺激作用も示しており、EE2処置の子宮重量
は、卵巣摘出したラットの子宮重量よりも実質的に重か
った。エストロゲンに対するこの子宮の応答は、当該分
野でよく認識されている。
【0113】本発明の化合物は、卵巣摘出動物と比較し
て血清コレステロールを減少させただけでなく、子宮重
量の増加の程度が、EE2を投与した動物と比較して小
さかった。当該分野で知られているエストロゲン性化合
物と比べ、子宮重量に対する作用を低下させつつ血清コ
レステロールを減少させるという利点は、特筆すべきも
のであり、望ましいものである。
【0114】以下のデータに示すように、子宮への好酸
球浸潤の応答を測定することによりエストロゲン性につ
いても評価した。本発明の化合物は、卵巣摘出ラットの
子宮の間質層に観察される好酸球の数に大きな増加をも
たらさなかった。EE2は、予想されるかなりの好酸球
浸潤の増加をもたらした。表1に示したデータは、処置
群ごとの応答を反映している。
【0115】
【表1】表 1 化合物番号 用量 子宮 子宮 血清 mg/kga 重量 好酸球 コレステロール %Incb (Vmax) C %Dec. EE2 0.1 138.8*
174.3* 88.1* 実施例1 0.01 9.6
2.1 12.1 0.1 21.9
4.8 55.6* 1.0 35.8*
4.8 60.5* 実施例2 0.1 42.7* 4.5 59.6* (遊離塩基) 1.0 43.8* 7.8 66.2* 10.0 37.2* 4.5 59.0* 実施例3 0.1 10.4 4.8 26.3* 1.0 15.3 3.0 45.7* 10.0 3.9 1.2 22.9 ラロキシフェンf 0.1 23. 5 5.4 49.3* a mg/kg PO b 卵巣摘出対照に対する子宮重量増加のパーセント c 好酸球ペルオキシダーゼ、Vmaximum d 卵巣摘出対照に対する血清コレステロールの減少 e 17−α−エチニル−エストラジオール f ラロキシフェン[2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−ヒドロキシベンゾ [b]チエン−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニ ル]メタノン塩酸塩(Jones、上記参照) * p<0.05
【0116】エストロゲン欠乏に起因する高脂質血症を
処置する方法のさらなる説明は、以下の通りである:1
00人の患者を選出する。患者は、健常な、閉経した、
45〜60歳の女性たちであり、エストロゲン置換治療
の候補者と通常考えられる人たちである。ここ患者に
は、子宮が完全で、最後の月経から6ヵ月以上経過し、
6年以上は経過していない患者が含まれる。この試験か
ら除外される患者は、エストロゲン、プロゲスチン、ま
たはコルチコステロイドを服用していた患者である。
【0117】女性50人(試験群)に式(I)の化合
物、例えば製剤1(上記)を用いて、1日につき、15
〜80mg投与する。他の女性50人(対照群)には、
1日につき、同じようにしてプラシーボを投与する。本
試験は、二重盲検方式である。試験者と患者はいずれ
も、各患者がどちらの群で試験されているのかを知らな
い。
【0118】各患者における基本となる検査には、血清
コレステロール及びトリ−グリセリドレベルの測定が含
まれる。試験期間(6ヵ月)の終了時には、各患者それ
ぞれの血清脂質プロフィールを得る。データ分析の結
果、対照群に対して試験群では、血清脂質、例えば、コ
レステロール及び/またはトリ−グリセリドの低下が確
認される。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I: 【化1】 [式中、R1は、−H、−OH、−O(C1−C4アルキ
    ル)、−OCOAr(ここで、Arはフェニルまたは置換
    フェニルである)、−O(CO)O−Ar(ここで、Ar
    はフェニルまたは置換フェニルである)、−OCO(C
    1−C6アルキル)、−O(CO)O(C1−C6アルキ
    ル)、または−OSO2(C4−C6アルキル)であり;
    2は、−H、−F、−Cl、−OH、−O(C1−C4
    ルキル)、−OCOAr(ここで、Arはフェニルまたは
    置換フェニルである)、−O(CO)OAr(ここで、
    Arはフェニルまたは置換フェニルである)、−OCO
    (C1−C6アルキル)、−O(CO)O(C1−C6アル
    キル)、または−OSO2−(C4−C6アルキル)であ
    り;R3及びR4は独立して−H、−F、−Cl、−C
    3、−OH、−O(C1−C4アルキル)、−OCOA
    r(Arはフェニルまたは置換フェニル、−OCO(C
    1−C6アルキル)、−O(CO)O(C1−C6アルキ
    ル)、または−OSO2−(C4−C6アルキル)であり
    (ただし、R3とR4が共に水素であることはない);n
    は2または3であり;R5は1−ピペリジニル、1−ピ
    ロリジニル、メチル−1−ピロリジニル、ジメチル−1
    −ピロリジニル、4−モルホリノ、ジメチルアミノ、ジ
    エチルアミノ、または1−ヘキサメチレンイミノであ
    る]で示される化合物、またはその医薬的に許容される
    塩もしくは溶媒和物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の式Iで示される化合物
    を活性成分とし、医薬的に許容される賦形剤、担体、ま
    たは希釈剤と一緒に含む抗閉経後症候群医薬製剤。
  3. 【請求項3】 式II: 【化2】 [式中、R1aは−Hまたは−OR7であり、 R2a、R3a、およびR4aは独立して−H、−F、−C
    l、または−OR7であり(ただし、R3aとR4aが共に
    水素であることはない)、 R6は−HまたはR8であり、 R7およびR8は互いの存在下で選択的に除去され得るヒ
    ドロキシ保護基である]で示される化合物。
  4. 【請求項4】 式III: 【化3】 [式中、R1aは−Hまたは−OR7であり、 R2a、R3a、およびR4aは独立して−H、−F、−C
    l、または−OR7であり(ただし、R3aとR4aが共に
    水素であることはない)、 Aは硫黄またはスルホキシドであり、 R7はヒドロキシ保護基であり、 R9はハロゲンである]で示される化合物。
  5. 【請求項5】 式IV: 【化4】 [式中、R1aは−Hまたは−OR7であり、 R2a、R3a、およびR4aは独立して−H、−F、−C
    l、または−OR7であり(ただし、R3aとR4aが共に
    水素であることはない)、 R7はヒドロキシ保護基であり、 Qは脱離基である]で示される化合物。
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