JPH10130258A - ベンゾ[b]チオフェン化合物、中間体、製剤、および方法 - Google Patents

ベンゾ[b]チオフェン化合物、中間体、製剤、および方法

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JPH10130258A
JPH10130258A JP9272544A JP27254497A JPH10130258A JP H10130258 A JPH10130258 A JP H10130258A JP 9272544 A JP9272544 A JP 9272544A JP 27254497 A JP27254497 A JP 27254497A JP H10130258 A JPH10130258 A JP H10130258A
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Henry Uhlman Bryant
ヘンリー・アールマン・ブライアント
Michael John Martin
マイケル・ジョン・マーティン
Ken Matsumoto
ケン・マツモト
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Eli Lilly and Co
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D333/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom
    • C07D333/50Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D333/52Benzo[b]thiophenes; Hydrogenated benzo[b]thiophenes
    • C07D333/54Benzo[b]thiophenes; Hydrogenated benzo[b]thiophenes with only hydrogen atoms, hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals, directly attached to carbon atoms of the hetero ring
    • C07D333/56Radicals substituted by oxygen atoms
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    • AHUMAN NECESSITIES
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    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/06Antihyperlipidemics
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    • A61P5/00Drugs for disorders of the endocrine system

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒトの患者における骨損失、高脂血症、およ
びエストロゲン依存性癌の処置方法を得る。 【解決手段】 治療上、有効な量の式I: 【化1】 [記号の定義は、特許請求の範囲に記載した通りであ
る]のベンジル−またはベンゾイルベンゾ[b]チオフェ
ン化合物を含む医薬品製剤を、処置を必要とするヒトに
投与することにより、該課題を解決することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、医薬品化学および有機化学の分
野に関し、またベンゾ[b]チオフェン化合物、中間体、
製剤、および方法を提供する。
【0002】骨粗鬆症は、様々な病因から起こるが、単
位体積当たりの正味の骨質量損失により特徴付けられる
一群の疾患を言う。この骨質量損失の影響および結果と
して生ずる骨折は、身体に適切な支持を与える骨格の減
退である。骨粗鬆症の最も一般的なタイプの1つは、閉
経期と関連がある。ほとんどの女性は、月経停止後3〜
6年以内に骨の小柱区画で約20%〜約60%の骨質量
を失う。この急速な損失は、一般に、骨吸収および形成
の増加と関連がある。しかし、吸収サイクルがより優位
であって、その結果が正味の骨質量損失である。骨粗鬆
症は、閉経後の女性の間で一般的かつ重篤な疾患であ
る。
【0003】この疾患に冒されている女性は、米国だけ
で25万人いると概算される。骨粗鬆症の結果は、個人
的には有害であり、またその慢性および疾患の後遺症に
よる広範囲かつ長期にわたるサポート(入院および自宅
介護)の必要のため、多大なる経済的損失の原因ともな
る。このことは、より年老いた患者において特に当ては
まる。さらに、骨粗鬆症は、一般に、生命を脅かす病態
とは思われないが、初老の女性では20%〜30%の死
亡率が股関節部骨折に関係がある。この死亡率の多大な
るパーセンテージは、閉経後骨粗鬆症と直接関連があり
得る。
【0004】最も一般に許容される閉経後骨粗鬆症の処
置方法は、エストロゲン代替療法である。療法は、一般
に、成功するが、主として、エストロゲン処置は望まし
くない副作用を頻繁に引き起こすので、その治療につい
ての患者のコンプライアンスは低い。さらなる処置方法
は、例えば、Fosamax(商標)(Merck & Co.,Inc.)の
ようなビスホスホネート化合物の投与であろう。
【0005】閉経前の時期はずっと、ほとんどの女性
は、同年代の男性より心臓血管疾患の発生率が少ない。
しかし、閉経期後、女性での心臓血管疾患の割合は、徐
々に増加して、男性で見られる割合に匹敵する。この保
護の損失は、エストロゲンの損失、また特に、血清脂質
レベルを調節するエストロゲンの能力の損失と関連して
いる。血清脂質を調節するエストロゲンの能力の性質は
十分解明されていないが、現在までの証拠は、エストロ
ゲンが肝臓で低比重脂質(LDL)レセプターを上方調節
して、過剰のコレステロールを取り除くことができるこ
とを示している。
【0006】エストロゲン代替療法を施している閉経後
の女性での血清脂質レベルは、閉経前の状態で見い出さ
れる濃度まで回復することが文献で報告されている。従
って、エストロゲンは、この病態のための理にかなった
処置であるようにみえる。しかし、エストロゲン代替療
法の副作用は多くの女性に許容され得ず、従って、この
療法の使用が限定されている。この病態のための理想的
な療法は、エストロゲンに似た方法で血清脂質レベルを
調節するが、エストロゲン療法と関連がある副作用およ
び危険性のない物質であろう。
【0007】エストロゲン依存性癌は、女性、およびよ
り少ない程度で男性の両方に生ずる主要な疾患である。
このタイプの癌細胞は、エストロゲン源に依存して、元
の腫瘍を維持し、さらにはまた、増殖して他の場所に転
移する。エストロゲン依存性癌の最も一般的な形態は、
乳癌および子宮癌である。これらの疾患の現在の化学療
法は、主として、抗エストロゲン、主にはタモキシフェ
ンの使用に頼っている。タモキシフェンの使用は有効で
あるが、望ましくない副作用、例えば、子宮肥大および
発癌の可能性といったような、エストロゲンアゴニスト
の性質がないわけではない。本発明の化合物は、抗癌活
性に関して、同じ、またはより良好な可能性を示す一方
で、エストロゲンアゴニスト活性に関して、より低い可
能性も示す。
【0008】従って、例えば、本明細書中に示すような
疾患状態の処置または予防において有用な新規化合物を
提供することは、当業界に対する意義深い貢献であろ
う。
【0009】本発明は、式I:
【化3】 [式中、R1は−COOR6、−C≡CH、−CH=CH
2、または−COCH3であり;R2は−H、−Cl、−
F、−(C1−C4アルキル)、−OH、−O(C1−C4
ルキル)、−OCO(C1−C6アルキル)、−OCO−O
(C1−C6アルキル)、−O−CO−Ar、−OSO2(C2
−C6アルキル)、または−O−CO−OAr(Arは場合
により置換されていることのあるフェニルである)であ
り;R3およびR4は独立して、R2であり;R5は1−ピ
ペリジニル、1−ピロリジニル、メチル−1−ピロリジ
ニル、ジメチル−1−ピロリジニル、4−モルホリノ、
ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミ
ノ、または1−ヘキサメチレンイミノであり;R6は−
Hまたは−(C1−C4アルキル)であり;Xは−CO−ま
たは−CH2−であり;およびnは2または3である]
の化合物、またはその医薬的に許容され得る塩もしくは
溶媒和物に関する。
【0010】本発明はさらに、式Iの化合物を含む医薬
組成物、およびそのような化合物並びに組成物の治療的
な使用方法に関する。
【0011】本発明はさらに、本発明の医薬的に活性な
化合物を製造するのに新規かつ有用であって、以下に示
す式II:
【化4】 [式中、R2a、R3a、およびR4aは独立して、−H、−
Cl、−F、−(C1−C4アルキル)、または−OR7(R
7はヒドロキシル保護基である)であり;およびR5
X、およびnは先の意味を有する]の中間体化合物を提
供する。
【0012】式IIの好ましい化合物は、[2−[4−(t−
ブチルジメチルシリルオキシ)フェニル]−6−トリフル
オロメチルスルホノイルオキシベンゾ[b]チエニ−3−
イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニ
ル]メタノンである。
【0013】本明細書中に記載する化合物の記述で使用
する一般用語は、それらの通常の意味を有する。例え
ば、「C1−C6アルキル」は、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、n−ブチル、ペンチル、イ
ソペンチル、ヘキシル、イソヘキシル等といったような
部分を含め、1〜6個の炭素原子からなる直鎖状または
分枝鎖状の脂肪族鎖を示す。同様に、「−OC1−C4
ルキル」という用語は、酸素分子を介して結合するC1
−C4アルキル基を表して、例えば、メトキシ、エトキ
シ、n−プロポキシ、イソプロポキシ等といったような
部分が含まれる。これらのアルコキシ基のうち、大抵の
状況ではメトキシが非常に好ましい。
【0014】場合により置換されていることのあるフェ
ニルには、フェニル、およびC1−C6アルキル、C1
4アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、クロロ、フルオ
ロ、またはトリ(クロロもしくはフルオロ)メチルで1置
換または2置換されているフェニルが含まれる。
【0015】「ヒドロキシル保護基(R7)」という用語
は、化学シークエンス(sequence)の間、ヒドロキシル官
能基を保護するために文献で使用される多くの官能性を
意図し、またこれを除去して、フェノールを得ることが
できる。この基には、アシル類、メシラート類、トシラ
ート類、ベンジル、アルキルシリルオキシ類、−OC1
−C4アルキル類等が含まれるであろう。そのような保
護基の形成および除去のための多くの反応は、例えば、
Protective Groups in Organic Chemistry、Plenu
m Press(ロンドンおよびニューヨーク、1973);
Green,T.W.、Protective Groups in Organic Sy
nthesis、Wiley(ニューヨーク、1981);および
The Peptides、第1巻、SchrooderおよびLubke、A
cademic Press(ロンドンおよびニューヨーク、196
5)を含め、多くの標準的な著書に記載されている。本
発明に対する好ましいヒドロキシル保護基は、tert−ブ
チルジメチルシリルオキシ(TBDMS)である(以下の
実施例および製造例を参照)。
【0016】「抑制する」という用語には、その一般に
容認される意味が含まれ、進行、重篤度、または結果と
して生ずる症状を妨げること、予防すること、抑えるこ
と、軽減すること、改善すること、および遅延するこ
と、止めること、もしくは反転することが含まれる。こ
のように、本発明の方法には、適当な医学治療的および
/または予防的投与の両方が含まれる。
【0017】本発明の化合物は、中央に位置する炭素、
すなわち、式Iにおける「−CO−」または「−CH2
−」部分の誘導体として名付けられており、従って、誘
導体はメタノン類またはメタン類であり、例えば、A−
CO−Bの化合物は、[A][B]メタノンと名付けられる
であろう。さらに、式Iの化合物は、米国化学会(The
American Chemical Society)のリング・インデック
ス(Ring Index)に従って、次のように名付けられて番
号付けされているベンゾ[b]チオフェンの誘導体であ
る。
【化5】
【0018】本発明の化合物を製造するための出発物質
は、式IIIまたはIIIa:
【化6】 [式中、R2a、R3a、R4a、R5、およびnは先の意味
を有する]の化合物である。
【0019】式IIIの化合物は、当業界において一般に
知られており、また実質的には、Jonesらにより米国特
許番号第4,400,543号および同第4,418,06
8号(これらは各々、本明細書の一部を構成する)に記
載されているようにして製造する。Jonesら、J.Med.
Chem.、27、1057−1066頁(1984)もま
た参照。式IIIaの化合物は、Bryantらにより米国特許
番号第5,484,798号および同第5,492,921
号(これらは各々、本明細書の一部を構成する)に記載
されているようにして製造する。R2a-4aが−OR7であ
る式IIIまたはIIIaの化合物は、それらのヒドロキシ前
駆体を、C6ヒドロキシル基が保護されていないままに
するであろう適切な当量数の保護試薬と反応させること
により製造することができる。この保護合成は、通常、
様々なヒドロキシル官能基での保護基の統計的分布を結
果として生ずる。これらの生成物をクロマトグラフ技術
により分離して、所望のIIIまたはIIIaの化合物、すな
わち、保護されていない6−ヒドロキシルを有する化合
物を得ることができる。好ましいTBDMS保護基を使
用する、この製造例を以下に記す。
【0020】酸スカベンジャーの存在下にフェノールを
トリフルオロメチルスルホノイル化剤と反応させること
により、式IIIまたはIIIaの化合物をそれらのトリフラ
ートアナログ、すなわち、式IIの化合物に転換する。一
般的に使用されるスルホノイル化試薬は、ハロゲン化
物、例えば、塩化、臭化、もしくはヨウ化トリフルオロ
メチルスルホノイル、混合もしくは同種無水物、例え
ば、無水トリフルオロメタンスルホン酸、またはイミド
類、例えば、N−アルキルもしくはアリールトリフルオ
ロメチルスルホニルイミドであろう。好ましい試薬は、
N−フェニルトリフルオロメタンスルホンイミドであ
る。
【0021】式IIの化合物の合成で使用する酸スカベン
ジャーには、アルカリ金属塩基、例えば、Na2CO3
2CO3等、または有機第三級アミン類、例えば、トリ
メチルアミン、ピリジン、ルチジン、トリエチルアミン
等が含まれる。好ましい酸スカベンジャーはトリエチル
アミンである。
【0022】この反応は、エーテル、THF、ジオキサ
ン、塩化メチレン等といったような、様々な不活性溶媒
中で行うのがよい。これらのうち、THFが好ましく、
また無水型のTHFが特に好ましい。
【0023】そのスルホノイル化反応は、0−50℃の
間の温度で、適切かつ最も便利な周囲温度で行うのがよ
い。これらの反応条件下、その反応は、通常、1〜20
時間以内に完了する。TLCのような従来のクロマトグ
ラフ技術によって反応の進行をモニターすることによ
り、最適な時間を決定することができる。
【0024】先に記載した化学反応の適用は、式IIの化
合物の製造を可能にする。式IIの化合物の例には、限定
されるものではないが、以下のものが含まれる:[2−
[4−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)フェニル]−6
−トリフルオロメチルスルホノイルオキシベンゾ[b]チ
エニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキ
シ]フェニル]メタノン、[2−[4−(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)フェニル]−6−トリフルオロメチルスル
ホノイルオキシベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2
−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタン、[2
−[3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)フェニル]−
6−トリフルオロメチルスルホノイルオキシベンゾ[b]
チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エト
キシ]フェニル]メタノン、[2−[2−(t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ)フェニル]−6−トリフルオロメチルス
ルホノイルオキシベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−
[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノ
ン、[2−[4−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)フェ
ニル]−6−トリフルオロメチルスルホノイルオキシベ
ンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピロリジニ
ル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−[4−(t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ)フェニル]−6−トリフルオロ
メチルスルホノイルオキシベンゾ[b]チエニ−3−イ
ル][4−[3−(1−ピペリジニル)プロポキシ]フェニ
ル]メタノン、[2−[3−クロロ−4−(t−ブチルジメ
チルシリルオキシ)フェニル]−6−トリフルオロメチル
スルホノイルオキシベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−
[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノ
ン、[2−[3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−4
−フルオロフェニル]−6−トリフルオロメチルスルホ
ノイルオキシベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−
(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタン、[2−
[2−メチル−4−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)フ
ェニル]−6−トリフルオロメチルスルホノイルオキシ
ベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジ
ニル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−[4−(t−ブ
チルジメチルシリルオキシ)フェニル]−6−トリフルオ
ロメチルスルホノイルオキシベンゾ[b]チエニ−3−イ
ル][4−[2−(1−ヘキサメチレンイミノ)エトキシ]フ
ェニル]メタノン、[2−[4−(t−ブチルジメチルシリ
ルオキシ)フェニル]−6−トリフルオロメチルスルホノ
イルオキシベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エトキシ]フェニル]メタン、
【0025】[2−[3−フルオロ−4−(t−ブチルジメ
チルシリルオキシ)フェニル]−6−トリフルオロメチル
スルホノイルオキシベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−
[3−(1−ピペリジニル)プロポキシ]フェニル]メタノ
ン、[2−[3,4−ジ−(t−ブチルジメチルシリルオキ
シ)フェニル]−6−トリフルオロメチルスルホノイルオ
キシベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペ
リジニル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−[2,4−
ジ−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)フェニル]−6−
トリフルオロメチルスルホノイルオキシベンゾ[b]チエ
ニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]
フェニル]メタン、[2−[2,3−ジ−(t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ)フェニル]−6−トリフルオロメチルス
ルホノイルオキシベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−
[2−(1−ピロリジニル)エトキシ]フェニル]メタノ
ン、[2−[2,3−ジ−クロロフェニル]−6−トリフル
オロメチルスルホノイルオキシベンゾ[b]チエニ−3−
イル][4−[2−(1−ピロリジニル)エトキシ]フェニ
ル]メタノン、[2−[4−フルオロフェニル]−6−トリ
フルオロメチルスルホノイルオキシベンゾ[b]チエニ−
3−イル][4−[2−(1−ピリジニル)エトキシ]フェニ
ル]メタノン、[2−[2−メチル−3−フルオロフェニ
ル]−6−トリフルオロメチルスルホノイルオキシベン
ゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピリジニル)
エトキシ]フェニル]メタノン、[2−[3−メチル−4−
クロロフェニル]−6−トリフルオロメチルスルホノイ
ルオキシベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−
ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−[3,
4−ジ−メトキシフェニル]−6−トリフルオロメチル
スルホノイルオキシベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−
[2−(1−ピリジニル)エトキシ]フェニル]メタノン、
[2−[4−メトキシフェニル]−6−トリフルオロメチ
ルスルホノイルオキシベンゾ[b]チエニ−3−イル][4
−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノ
ン、[2−[4−メトキシフェニル]−6−トリフルオロ
メチルスルホノイルオキシベンゾ[b]チエニ−3−イ
ル][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]
メタン等。
【0026】式IIのトリフラート化合物を遷移金属カッ
プリング反応により式Ia'−Ic'のある化合物に転換す
る。限定されるものではないが、様々な酸化状態にある
パラジウムおよびニッケルといったような遷移金属を一
般に使用する。一般的には、これらの反応は不活性溶媒
中で行い、この不活性溶媒には、トルエン、DMF、ア
セトニトリル等が含まれるであろう。触媒量の、例え
ば、トリアリールホスフィン類、ビス−ジフェニルホス
ホアルカン類、ビス−ジフェニルホスフィノフェロセン
類等の、リンを有するリガンドを使用して、これらの反
応を促進する。好ましいホスホリガンドはビス−1,3
−ジフェニルホスフィノプロパンである。例えば、トリ
アルキルアミン類、ピリジン等の有機塩基もまた使用し
て、その反応を促進する。好ましい塩基はトリエチルア
ミンである。このカップリングで使用する温度は、反応
の完了を生じさせるのに十分な温度、一般に50−10
0℃の範囲の温度である。その反応を完了まで行うのに
必要とされる時間の長さは、一般的には、4〜72時間
である。しかし、反応の進行を従来のクロマトグラフ技
術によってモニターすることにより、最適な時間を決定
することができる。
【0027】好ましいヒドロキシル保護基(R7)、すな
わち、TBDMSが式IIの化合物において存在する場
合、この保護基をカップリング反応の間に切断し、続い
て、後処理する。従って、生成物(Ia'−Ic')は、遊離
ヒドロキシル誘導体として単離される。この化学反応を
以下のスキームIに説明する。
【0028】スキーム I
【化7】 [式中、R2b、R3b、およびR4bは独立して、−H、−
Cl、−F、−(C1−C4アルキル)、または−OHであ
り;およびR5、R6、n、およびXは先の意味を有す
る]。
【0029】トリフラートがカルボニル(酸またはエス
テル)で置換されている式Ia'の化合物は、一酸化炭素
の存在下に金属カップリング反応を行い、また補助溶剤
/反応物として水またはアルコールのいずれかを使用す
ることにより製造する。この反応での水の使用は、6−
酸誘導体の形成をもたらす。この反応でのアルコール
(R6OH)の使用は、エステル誘導体の形成をもたら
す。式Ia'の化合物の製造を可能にする、これらの反応
の具体的な例を以下に記す。さらに、この化学反応に関
する知識は、Dolleら、Journal of the Chemical S
ociety、Chemical Communications、904−905
(1987)に見い出すことができる。6−カルボン酸
誘導体を製造する別の方法は、エステルの1つをカルボ
ン酸に加水分解することであろう。この加水分解は、塩
基触媒または酸触媒のいずれかを用いて行うことができ
る。塩基触媒が好ましい;LiOHの使用が特に好まし
い。
【0030】先に記載した化学合成の適用は、式Ia'の
化合物の製造を可能にする。式Ia'の化合物には、限定
されるものではないが、以下のものが含まれる:[2−
(4−ヒドロキシフェニル)−6−メトキシカルボニルベ
ンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニ
ル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−(4−ヒドロキ
シフェニル)−6−メトキシカルボニルベンゾ[b]チエ
ニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]
フェニル]メタン、[2−(4−ヒドロキシフェニル)−6
−エトキシカルボニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4
−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノ
ン、[2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−n−ブチルオ
キシカルボニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2
−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノン、
[2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−i−プロピルオキ
シカルボニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−
(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2
−(4−フルオロフェニル)−6−メトキシカルボニルベ
ンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニ
ル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−(4−メトキシ
フェニル)−6−メトキシカルボニルベンゾ[b]チエニ
−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フ
ェニル]メタノン、[2−(3−ヒドロキシフェニル)−6
−メトキシカルボニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4
−[2−(1−ピリジニル)エトキシ]フェニル]メタノ
ン、[2−(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−6
−メトキシカルボニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4
−[3−(1−ピペリジニル)プロポキシ]フェニル]メタ
ン、
【0031】[2−(3,4−ジ−メトキシフェニル)−6
−エチルオキシカルボニルベンゾ[b]チエニ−3−イ
ル][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]
メタノン、[2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−メチ
ルオキシカルボニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−
[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノ
ン、[2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−メチルオキ
シカルボニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−
(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタン、[2−
(4−メトキシフェニル)−6−メチルオキシカルボニル
ベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジ
ニル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−(4−フルオ
ロフェニル)−6−カルボニルベンゾ[b]チエニ−3−
イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニ
ル]メタノン、[2−(2−フルオロフェニル)−6−メト
キシカルボニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2
−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノン、
[2−(2,3−ジ−フルオロフェニル)−6−メトキシカ
ルボニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−
ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタン、[2−(3−
メチルフェニル)−6−メトキシカルボニルベンゾ[b]
チエニ−3−イル][4−[2−(N,N−ジメチルアミノ)
エトキシ]フェニル]メタノン、[2−(2−エチルフェニ
ル)−6−メトキシカルボニルベンゾ[b]チエニ−3−
イル][4−[3−(1−ピペリジニル)プロポキシ]フェニ
ル]メタノン等。
【0032】トリフラートがアセチレンまたはビニルで
置換されている式Ib'の化合物は、トリメチルシリルア
セチレンまたはトリメチルシリルエチレンの存在下にカ
ップリング反応を行うことにより製造する。そのような
化学反応を以下の実施例に説明する。さらに、この化学
反応に関する知識は、Chenら、Tetrahedron Letter
s、27(10)、1171−1174頁(1986)に
見い出すことができる。
【0033】先に記載した化学合成の適用は、式Ib'の
化合物の製造を可能にし、この式Ib'の化合物には、限
定されるものではないが、以下のものが含まれる:[2
−(4−ヒドロキシフェニル)−6−エチニルベンゾ[b]
チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エト
キシ]フェニル]メタノン、[2−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−6−エチニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−
[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタン、
[2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−エテニルベンゾ
[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)
エトキシ]フェニル]メタノン、[2−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−6−エテニルベンゾ[b]チエニ−3−イル]
[4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタ
ン、[2−(4−フルオロフェニル)−6−エチニルベン
ゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニ
ル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−(4−メトキシ
フェニル)−6−エチニルベンゾ[b]チエニ−3−イル]
[4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタ
ノン、[2−(4−メトキシフェニル)−6−エテニルベ
ンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニ
ル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−(3−ヒドロキ
シフェニル)−6−エチニルベンゾ[b]チエニ−3−イ
ル][4−[2−(1−ピリジニル)エトキシ]フェニル]メ
タノン、[2−(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
−6−エチニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[3
−(1−ピペリジニル)プロポキシ]フェニル]メタン、
【0034】[2−(3,4−ジ−メトキシフェニル)−6
−エチニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1
−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−
(3,4−ジ−メトキシフェニル)−6−エテニルベンゾ
[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)
エトキシ]フェニル]メタノン、[2−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−6−エチニルベンゾ[b]チエニ−3−イル]
[4−[3−(1−ピペリジニル)プロポキシ]フェニル]メ
タノン、[2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−エチニ
ルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[3−(1−ピペリ
ジニル)プロポキシ]フェニル]メタン、[2−(4−メト
キシフェニル)−6−エテニルベンゾ[b]チエニ−3−
イル][4−[2−(1−ピロリジニル)エトキシ]フェニ
ル]メタノン、[2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−エ
チニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ヘ
キサメチレンイミノ)エトキシ]フェニル]メタノン、[2
−(4−ヒドロキシフェニル)−6−エチニルカルボニル
ベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−モルホリ
ノ)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−(4−ヒドロキ
シフェニル)−6−エチニルカルボニルベンゾ[b]チエ
ニ−3−イル][4−[2−(N,N−ジ−エチルアミノ)エ
トキシ]フェニル]メタノン等。
【0035】トリフラートが6−メチルケト官能基で置
換されている式Ic'の化合物は、ブチルビニルエーテル
の存在下にカップリング反応を行うことにより製造す
る。式Ic'の化合物の製造を可能にする化学反応を以下
に記す。さらに、この化学反応に関する知識は、Cabri
ら、J.Med.Chem.、55、3654−3655頁(1
990)に見い出すことができる。
【0036】先に記載した化学合成の適用は、式Ic'の
化合物の製造を可能にし、この式Ic'の化合物には、限
定されるものではないが、以下のものが含まれる:[2
−(4−ヒドロキシフェニル)−6−アセチルベンゾ[b]
チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エト
キシ]フェニル]メタノン、[2−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−6−アセチルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−
[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタン、
[2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−アセチルベンゾ
[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピロリジニル)
エトキシ]フェニル]メタノン、[2−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−6−アセチルベンゾ[b]チエニ−3−イル]
[4−[2−(1−ピロリジニル)エトキシ]フェニル]メタ
ン、[2−(4−フルオロフェニル)−6−アセチルベン
ゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニ
ル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−(4−メトキシ
フェニル)−6−アセチルベンゾ[b]チエニ−3−イル]
[4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタ
ノン、[2−(4−メトキシフェニル)−6−アセチルベ
ンゾ[b]チエニ−3−イル][4-[3−(1−ピペリジニ
ル)プロポキシ]フェニル]メタノン、[2−(3−ヒドロ
キシフェニル)−6−アセチルベンゾ[b]チエニ−3−
イル][4−[2−(1−ピリジニル)エトキシ]フェニル]
メタノン、[2−(2−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−6−アセチルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−
[3−(1−ピペリジニル)プロポキシ]フェニル]メタ
ン、
【0037】[2−(3,4−ジ−メトキシフェニル)−6
−アセチルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1
−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−
(3,4−ジ−メトキシフェニル)−6−アセチルベンゾ
[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)
エトキシ]フェニル]メタン、[2−(2−クロロ−4−ヒ
ドロキシフェニル)−6−アセチルベンゾ[b]チエニ−
3−イル][4−[3−(1−ピペリジニル)プロポキシ]フ
ェニル]メタノン、[2−(3−エチル−4−ヒドロキシ
フェニル)−6−アセチルベンゾ[b]チエニ−3−イル]
[4−[3−(1−ピペリジニル)プロポキシ]フェニル]メ
タン、[2−(4−メトキシフェニル)−6−アセチルベ
ンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ヘキサメチ
レンイミノ)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−(3−
フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−6−アセチルベ
ンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ヘキサメチ
レンイミノ)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−(4−
ヒドロキシフェニル)−6−アセチルカルボニルベンゾ
[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−モルホリノ)エ
トキシ]フェニル]メタノン、[2−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−6−アセチルカルボニルベンゾ[b]チエニ−3
−イル][4−[2−(N,N−ジ−エチルアミノ)エトキ
シ]フェニル]メタノン等。
【0038】式Iの他の化合物は、周知の方法よって、
2'、3'および/または4'位のヒドロキシ部分を、存
在する場合、式 −O−CO(C1−C6アルキル)、−O
−CO−Ar、または−O−SO2−(C2−C6アルキル)
の部分で置換することにより製造する。例えば、米国特
許番号第5,393,763号または同第5,482,94
9号(これらは各々、本明細書の一部を構成する)を参
照。
【0039】例えば、−O−CO(C1−C6アルキル)ま
たは−O−CO−フェニル基が望まれる場合、式Ia'、
Ib'、またはIc'のモノ−、ジ−、トリヒドロキシ化合
物を塩化、臭化、シアン化、もしくはアジ化アシルとい
ったような物質と、または適当な無水物もしくは混合無
水物と反応させる。その反応は、ピリジン、ルチジン、
キノリンもしくはイソキノリンといったような塩基性溶
媒中で、またはトリエチルアミン、トリブチルアミン、
メチルピペリジン等といったような第三級アミン溶媒中
で簡便に行われる。その反応はまた、第三級アミンのよ
うな、少なくとも1当量の酸スカベンジャーを添加し
た、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、ジオキサン、ジメトキシエタン、アセトニト
リル、アセトン、メチルエチルケトン等といったような
不活性溶媒中で行ってもよい。望まれるならば、4−ジ
メチルアミノピリジンまたは4−ピロリジノピリジンと
いったようなアシル化触媒を使用することができる。例
えば、Haslamら、Tetrahedron、36:2409−2
433(1980)を参照。
【0040】本発明の反応は、多くの場合、窒素ガスの
ような不活性雰囲気下、約−25℃〜約100℃の範囲
の適度な温度で行う。しかし、その反応を行うのには、
通常、周囲温度が適している。
【0041】2'、3'および/または4'位のヒドロキ
シ基のアシル化はまた、不活性有機溶媒中、適当なカル
ボン酸の酸触媒反応により行うこともできる。硫酸、ポ
リリン酸、メタンスルホン酸等といったような酸触媒を
使用する。
【0042】式Ia'、Ib'、またはIc'の化合物の
2'、3'および/または4'位のヒドロキシ基が式−O
−SO2−(C2−C6アルキル)基に転換された式Iの化
合物が望まれる場合、KingおよびMonoir、J.Am.Ch
em.Soc.、97:2566−2567(1975)によ
り教示されているように、モノ−、ジ−、またはトリヒ
ドロキシ化合物を、例えば、無水スルホン酸、または塩
化、臭化スルホニル、またはスルホニルアンモニウム塩
といったような適当なスルホン酸の誘導体と反応させ
る。ヒドロキシ化合物はまた、適当な無水スルホン酸ま
たは混合無水スルホン酸と反応させることもできる。そ
のような反応は、酸ハロゲン化物等との反応の議論で先
に説明したような条件下に行われる。
【0043】先の化学合成スキームを適用すると、式I
の化合物を製造することができ、またそのような化合物
には、限定されるものではないが、以下のものが含まれ
るであろう:[2−(4−アセチルオキシフェニル)−6
−メトキシカルボニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4
−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノ
ン、[2−(4−ヘキサノイルオキシフェニル)−6−メ
トキシカルボニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−
[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノ
ン、[2−(4−ベンゾイルオキシフェニル)−6−メト
キシカルボニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2
−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノン、
[2−(4−n−ブチルスルホノイルオキシフェニル)−6
−メトキシカルボニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4
−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノ
ン、[2−(4−ベンゾイルオキシフェニル)−6−メト
キシカルボニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2
−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタン、[2
−(4−アセチルオキシフェニル)−6−メトキシカルボ
ニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペ
リジニル)エトキシ]フェニル]メタン、[2−(4−ベン
ゾイルオキシフェニル)−6−エトキシカルボニルベン
ゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニ
ル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−(4−プロパノ
イルオキシフェニル)−6−n−ブチルオキシカルボニル
ベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジ
ニル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−(4−n−ブチ
ルスルホノイルオキシフェニル)−6−i−プロピルオキ
シカルボニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−
(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2
−(3−アセチルオキシ−4−フルオロフェニル)−6−
メトキシカルボニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−
[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノ
ン、[2−(2−ベンゾイルオキシ−4−メトキシフェニ
ル)−6−メトキシカルボニルベンゾ[b]チエニ−3−
イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニ
ル]メタノン、[2−(3−ヒドロキシ−4−アセチルオ
キシフェニル)−6−メトキシカルボニルベンゾ[b]チ
エニ−3−イル][4−[2−(1−ピリジニル)エトキシ]
フェニル]メタノン、
【0044】[2−(2−メチル−4−ヘキサノイルオキ
シフェニル)−6−メトキシカルボニルベンゾ[b]チエ
ニ−3−イル][4−[3−(1−ピペリジニル)プロポキ
シ]フェニル]メタン、[2−(4−ブタノイルオキシフェ
ニル)−6−エチニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4
−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノ
ン、[2−(4−ベンゾイルオキシフェニル)−6−エチ
ニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペ
リジニル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−(4−n−
ブチルスルホノイルオキシフェニル)−6−エチニルベ
ンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニ
ル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−(4−アセチル
オキシフェニル)−6−エチニルベンゾ[b]チエニ−3
−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニ
ル]メタン、[2−(4−ベンゾイルオキシフェニル)−6
−エテニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1
−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−
(4−ブタノイルオキシフェニル)−6−エテニルベンゾ
[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)
エトキシ]フェニル]メタン、[2−(3−アセチルオキシ
−4−フルオロフェニル)−6−エチニルベンゾ[b]チ
エニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキ
シ]フェニル]メタノン、
【0045】[2−(2−ベンゾイルオキシ−4−メトキ
シフェニル)−6−エチニルベンゾ[b]チエニ−3−イ
ル][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]
メタノン、[2−(3−クロロ−4−アセチルオキシフェ
ニル)−6−エテニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4
−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノ
ン、[2−(3−ヒドロキシ−4−n−ブチルスルホノイ
ルオキシフェニル)−6−エチニルベンゾ[b]チエニ−
3−イル][4−[2−(1−ピリジニル)エトキシ]フェニ
ル]メタノン、[2−(2−メチル−4−ヘキサノイルオ
キシフェニル)−6−エチニルベンゾ[b]チエニ−3−
イル][4−[3−(1−ピペリジニル)プロポキシ]フェニ
ル]メタン、[2−(3,4−ジ−アセチルオキシフェニ
ル)−6−エチニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−
[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノ
ン、[2−(3,4−ジ−ベンゾイルオキシフェニル)−6
−エテニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1
−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−
(4−アセチルオキシフェニル)−6−アセチルベンゾ
[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)
エトキシ]フェニル]メタノン、[2−(4−ブタノイルオ
キシフェニル)−6−アセチルベンゾ[b]チエニ−3−
イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニ
ル]メタノン、[2−(4−ベンゾイルオキシフェニル)−
6−アセチルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−
(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2
−(4−n−ブチルスルホノイルオキシフェニル)−6−
アセチルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−
ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2−(4
−アセチルオキシフェニル)−6−アセチルベンゾ[b]
チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エト
キシ]フェニル]メタン、
【0046】[2−(4−ベンゾイルオキシフェニル)−
6−アセチルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−
(1−ピロリジニル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2
−(4−ヘキサノイルオキシフェニル)−6−アセチルベ
ンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピロリジニ
ル)エトキシ]フェニル]メタン、[2−(3−アセチルオ
キシ−4−フルオロフェニル)−6−アセチルベンゾ
[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)
エトキシ]フェニル]メタノン、[2−(2−フルオロ−4
−ベンゾイルオキシフェニル)−6−アセチルベンゾ
[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)
エトキシ]フェニル]メタノン、[2−(3−フルオロ−4
−ブタノイルオキシフェニル)−6−アセチルベンゾ
[b]チエニ−3−イル][4−[3−(1−ピペリジニル)
プロポキシ]フェニル]メタノン、[2−(3−アセチルオ
キシフェニル)−6−アセチルベンゾ[b]チエニ−3−
イル][4−[2−(1−ピリジニル)エトキシ]フェニル]
メタノン、[2−(2−メチル−4−プロパノイルオキシ
フェニル)−6−アセチルベンゾ[b]チエニ−3−イル]
[4−[3−(1−ピペリジニル)プロポキシ]フェニル]メ
タン、[2−(3,4−ジ−ベンゾイルオキシフェニル)−
6−アセチルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−
(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノン、[2
−(3,4−ジ−ベンゾイルオキシフェニル)−6−アセ
チルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペ
リジニル)エトキシ]フェニル]メタン、[2−(2−クロ
ロ−4−ペンタノイルオキシフェニル)−6−アセチル
ベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[3−(1−ピペリジ
ニル)プロポキシ]フェニル]メタノン、[2−(3−エチ
ル−4−アセチルオキシフェニル)−6−アセチルベン
ゾ[b]チエニ-3-イル][4−[3−(1−ピペリジニル)プロポ
キシ]フェニル]メタン等。
【0047】本発明の好ましい態様は、[2−(4−ヒド
ロキシフェニル)−6−メトキシカルボニルベンゾ[b]
チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エト
キシ]フェニル]メタノン 塩酸塩、および[2−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−6−エチニルベンゾ[b]チエニ−
3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェ
ニル]メタノンである。
【0048】式Ia'、Ib'、Ic'の化合物、およびそれ
らの対応するアシル並びにスルホノイル誘導体は合わせ
て、式Iの化合物の属(genus)を含んでなり、新規であ
って、本明細書中に記載する薬理学的方法に有用であ
る。
【0049】遊離塩基型の式Iの化合物を本発明の方法
で使用することができるが、医薬的に許容され得る塩の
形を製造して使用するのが好ましい。従って、本発明の
方法で使用する化合物は、主として、広範囲にわたる様
々な有機および無機酸と共に医薬的に許容され得る酸付
加塩を形成し、また医薬品化学で使用されることの多い
生理学的に許容され得る塩が含まれる。そのような塩も
また、本発明の一部である。そのような塩を形成するの
に使用される典型的な無機酸には、塩酸、臭化水素酸、
ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、次リン酸等が含ま
れる。脂肪族モノおよびジカルボン酸、フェニル置換ア
ルカン酸、ヒドロキシアルカン酸およびヒドロキシアル
カン二酸、芳香族酸、脂肪族および芳香族スルホン酸と
いったような有機酸から誘導される塩もまた使用するこ
とができる。従って、そのような医薬的に許容され得る
塩には、酢酸塩、フェニル酢酸塩、トリフルオロ酢酸
塩、アクリル酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、ク
ロロ安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息
香酸塩、メトキシ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、o−
アセトキシ安息香酸塩、ナフタレン−2−安息香酸塩、
臭化物、イソ酪酸塩、フェニル酪酸塩、β−ヒドロキシ
酪酸塩、ブチン−1,4−二酸塩、ヘキシン−1,4−二
酸塩、カプリン酸塩、カプリル酸塩、塩化物、ケイ皮酸
塩、クエン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グリコール酸
塩、ヘプタン酸塩、馬尿酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マ
レイン酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、マロン酸塩、マ
ンデル酸塩、メシラート、ニコチン酸塩、イソニコチン
酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、フタル酸塩、テレフタル酸
塩、リン酸塩、一水素リン酸塩、二水素リン酸塩、メタ
リン酸塩、ピロリン酸塩、プロピオル酸塩、プロピオン
酸塩、フェニルプロピオン酸塩、サリチル酸塩、セバシ
ン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、硫酸塩、重硫酸
塩、ピロ硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、スルホン酸
塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−ブロモフェニルスルホ
ン酸塩、クロロベンゼンスルホン酸塩、エタンスルホン
酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、メタンスル
ホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン
−2−スルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、キシ
レンスルホン酸塩、酒石酸塩等が含まれる。好ましい塩
は塩酸塩およびシュウ酸塩である。
【0050】医薬的に許容され得る酸付加塩は、一般的
に、式Iの化合物を等モル量または過剰量の酸と反応さ
せることにより形成される。その反応物は、一般に、ジ
エチルエーテルまたは酢酸エチルといったような相互溶
媒中で合わせる。塩は、通常、約1時間〜10日以内に
溶液から沈殿析出するので、濾過により単離するか、ま
たは溶媒を従来の方法によりストリッピング除去(strip
ped off)することができる。
【0051】医薬的に許容され得る塩は、一般に、それ
らを誘導する化合物に比べて、溶解度特性を高め、また
従って、溶液剤またはエマルション剤として、より製剤
化されやすいことが多い。
【0052】「溶媒和物」という用語は、溶媒の1つま
たはそれ以上の分子と共に、式Iの化合物のような、溶
質の1つまたはそれ以上の分子を含んでなる集合体を表
す。
【0053】次の実施例は、本発明の化合物の製造をさ
らに説明するために示す。次の実施例はいずれも、本発
明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0054】以下の実施例に関するNMRデータは、G
E 300MHz NMR測定器を用いて得られ、また特
に指示しない限り、無水d−6 DMSOを溶媒として
使用した。
【0055】製造例 1 [2−[4−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)フェニル]
−6−ヒドロキシベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−
[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノン THF−DMF(6:1)(v/v) 700ml中、[2−
(4−ヒドロキシフェニル)−6−ヒドロキシベンゾ[b]
チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エト
キシ]フェニル]メタノン10g(21.1mmol)およびジ
メチルアミノピリジン6g(49.1mmol)からなる溶液
を製造した。この溶液を周囲温度で1時間撹拌した後、
氷浴中で0℃まで冷却した。この溶液に、tert−ブチル
−ジメチルシリルクロリド2.9g(19.3mmol)を加え
た。その反応混合物を窒素雰囲気下に撹拌して、周囲温
度まで温めた。72時間後、飽和NH4Cl水溶液を加え
て、反応をクエンチした。有機層を分離し、水、ブライ
ンで洗浄し、最後に、無水Na2SO4を通して濾過する
ことにより乾燥させて、蒸発乾固した。その粗生成物を
CH2Cl2でトリチュレートし、3時間放置し、濾過し
て、未反応の出発物質を除去した。この結果得られた生
成物は異性体の混合物であり、これを、CHCl3で始ま
って、CHCl3−MeOH(19:1)(v/v)で終わる
リニアグラジエントで溶出する、シリカゲルカラムでの
クロマトグラフィーにより分離する。所望の画分をTL
Cにより決定し、合わせて、蒸発乾固した。これによ
り、黄色の結晶性固形物質として単離された標記化合物
5.1gを得た。 PMR:δ0.12(s,6H);0.92(s,9H);1.
46(m,2H);1.67(m,4H);2.56(m,5
H);2.79(t,J=5.6Hz,2H);4.07(t,J
=5.7Hz,2H);6.55(d,J=8.9Hz,2H);
6.66(d,J=8.5Hz,2H);6.77(dd,J1=8.
7Hz,J2=2.2Hz,1H);7.17(d,J=2.2H
z,1H);7.20(d,J=8.6Hz,3H);7.44
(d,J=8.8Hz,1H);7.63(d,J=8.9Hz,2
H)。 MS:m/e=587(M)FD。 EA(C3441NO4SSiとして): 計算値 : C 69.47;H 7.03;N 2.38。 実測値 : C 69.19;H 6.98;N 2.57。
【0056】製造例 2 [2−[4−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)フェニル]
−6−トリフルオロメタンスルホニルオキシベンゾ[b]
チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エト
キシ]フェニル]メタノン CH2Cl2 100ml中の[2−[4−(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)フェニル]−6−ヒドロキシベンゾ[b]チ
エニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキ
シ]フェニル]メタノン10g(17.5mmol)の溶液を製
造し、これを窒素雰囲気下に置いて、氷浴中で0℃まで
冷却した。トリエチルアミン(5ml、3.6g、35.9m
mol)を加え、続いて、N−フェニルトリフルオロメタン
スルホンイミド7g(19.5mmol)を加えた。その反応
物を16時間かけて周囲温度まで徐々に温めた。その反
応混合物を濾過し、蒸発させて、赤色の油状物質とし
た。その粗生成物を、CH2Cl2で溶出するシリカゲル
カラムでのクロマトグラフィーにかけた。これにより、
黄褐色の非晶性固形物質として単離された標記化合物1
1gを得た。 PMR:(CDCl3)δ0.05(s,6H);0.85
(s,9H);1.35(m,2H);1.55(m,4H);2.
40(m,4H);2.65(t,J=7Hz,2H);4.00
(t,J=7Hz,2H);6.65(m,4H);7.20(m,
3H);7.65(d,J=10Hz,2H);7.75(m,2
H)。 MS:m/e=720(M)FD。
【0057】実施例 1 [2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−メトキシカルボ
ニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペ
リジニル)エトキシ]フェニル]メタノン 塩酸塩 無水DMF 15ml中、[2−[4−(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)フェニル]−6−トリフルオロメタンスル
ホニルオキシベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−
(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノン1g
(1.4mmol)、トリエチルアミン5ml、MeOH 5ml、
およびビス−ジフェニルホスフィノプロパン60mg(0.
14mmol)からなる反応混合物を製造した。その反応物
を周囲温度で撹拌し、電子グレードの一酸化炭素でパー
ジして、Pd(II)(AcO)2 30mg(0.14mmol)を加え
た。その反応溶液は、淡橙色から暗褐色へと色が変化し
た。その反応混合物を一酸化炭素雰囲気下に75℃まで
6時間加熱した。その反応物を周囲温度まで冷却して、
溶媒を減圧下に蒸発させることにより除去した。残留物
をTHFに懸濁させ、濾過して、触媒と他の不溶性物質
を除去した。THFを蒸発させることにより除去した。
残留物をEtOAc 100mlに溶解して、1N HCl 1
00mlを加えた。その反応物を周囲温度で2時間激しく
撹拌した。水層のpHをHOAc−NaOAc緩衝液で4−
5に調節し、水層を分離して、EtOAc100mlで3回
抽出した。EtOAc抽出物を全て合わせ、Na2SO4
乾燥させて、蒸発乾固した。その粗生成物を、CH2Cl
2で始まって、CH2Cl2−MeOH(85:15)(v/
v)で終わるリニアグラジエントで溶出する、シリカゲ
ルカラムでのクロマトグラフィーによりさらに精製し
た。残留物をTHF 50mlに溶解して、HClで飽和し
たTHFを加えることにより、生成物の遊離塩基をその
塩酸塩に転換した。揮発性物質を蒸発させることによ
り、生成物を得る。これにより、白色の粉末として単離
された標記化合物540mgを得た。 融点:128℃(分解)。 PMR:δ1.35−1.90(m,6H);2.90−3.
10(m,4H);3.45(m,2H);3.95(s,3
H);4.35(s br,2H);6.80(d,J=8Hz,2
H);7.05(d,J=8Hz,2H);7.35(d,J=8
Hz,2H);7.65(d,J=8Hz,1H);7.80(d,
J=8Hz,2H);8.00(d,J=8Hz,1H);8.8
0(s,1H);10.00(s,1H)。 MS:m/e=515(M−HCl)FD。 EA(C3029NO5S−HCl−1.5H2Oとして): 計算値 : C 62.24;H 5.75;N 2.42。 実測値 : C 61.90;H 5.60;N 2.19。
【0058】実施例 2 [2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−n−ブトキシカル
ボニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピ
ペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノン 実施例1で使用した方法と同様の方法ではあるが、n−
ブタノールを反応物として使用して、標記化合物410
mgをその遊離塩基として製造し、白色の粉末として単離
した。 融点:87−90℃。 PMR:(CDCl3)δ1.05(t,J=6Hz,3H);
1.65(qnt,J=6Hz,2H);1.80(s br,2H);
1.90(sxt,J=6Hz,2H);2.05(d br,2H);
2.15−2.30(m,2H);2.90−3.05(m,2
H);3.50(sbr,2H);3.75(d br,2H);4.
45−4.55(m,4H);6.70(d,J=10Hz,2
H);6.75(d,J=10Hz,2H);7.15(d,J=
8Hz,2H);7.65(d,J=10Hz,2H);8.25
(q,J1=12Hz,J2=8Hz,2H);8.70(s,1
H)。 MS:m/e=558(M−HCl)FD。 EA(C3335NO5S−2H2Oとして): 計算値 : C 66.76;H 6.62;N 2.36;S 5.40。 実測値 : C 66.37;H 6.04;N 2.24;S 5.60。
【0059】実施例 3 [2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−(3−メチル)プ
ロポキシカルボニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−
[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノン 実施例1で使用した方法と同様の方法ではあるが、sec
−ブタノールを反応物として使用して、標記化合物43
0mgをその遊離塩基として製造し、白色の粉末として単
離した。 融点:95−98℃。 PMR:(CDCl3)δ1.15(d,J=6Hz,6H);
1.75(s br,2H);1.85−1.95(m,1H);
2.10(s br,3H);2.15(sxt,J=5Hz,1H);
3.10−3.30(m,4H);3.40(s br,2H);
4.25(d,J=7Hz,2H);4.45(s br,2H);
6.70(d,J=10Hz,2H);6.80(d,J=10
Hz,2H);7.20(d,J=8Hz,2H);7.65(d,
J=8Hz,2H);8.15(q,J1=2Hz,J2=8Hz,
2H);8.70(s,1H)。 MS:m/e=558(M−HCl)FD。 EA(C3335NO5S−2H2Oとして): 計算値 : C 66.76;H 6.62;N 2.36;S 5.40。 実測値 : C 66.57;H 6.06;N 2.32;S 5.52。
【0060】実施例 4 [2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−カルボキシベン
ゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニ
ル)エトキシ]フェニル]メタノン 塩酸塩 [2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−メトキシカルボ
ニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペ
リジニル)エトキシ]フェニル]メタノン2g(4.0mmol)
およびLiOH 0.2g(8.0mmol)をTHF 100ml
および水10mlに溶解することにより、溶液を製造し
た。その反応混合物を還流温度まで18時間加熱した。
その反応物を冷却して、溶媒を蒸発させることにより除
去した。残留物をEtOAc 300mlと1N HCl 30
0mlとの間で分配した。生成物を沈澱析出させ、濾過す
ることにより除去して、乾燥させた。これにより、標記
化合物700mgを黄色の粉末として得た。 PMR:δ1.3−1.5(m,2H);1.5−1.6(m,
4H);2.4−2.6(m,4H);2.7−2.8(m,2
H);4.1−4.2(m,2H);6.75(d,J=8Hz,
2H);6.95(d,J=8Hz,2H);7.30(d,J=
8Hz,2H);7.55(d,J=8Hz,1H);7.75
(d,J=8Hz,2H);7.95(d,J=8Hz,1H);
8.65(s,1H)。 MS:m/e=501(M+−Cl)FD。 EA(C2927NO5S−HCl−1.5H2Oとして): 計算値 : C 61.66;H 5.53;N 2.48。 実測値 : C 61.91;H 5.47;N 2.31。
【0061】実施例 5 [2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−アセチルベンゾ
[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)
エトキシ]フェニル]メタノン 無水DMF 15ml中、[2−[4−(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)フェニル]−6−トリフルオロメタンスル
ホニルオキシベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−
(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノン1g
(1.4mmol)、ブチルビニルエーテル1.1ml(7.7mmo
l)、トリエチルアミン1ml、ビス−ジフェニルホスフィ
ノプロパン60mg(0.14mmol)、およびPd(II)(Ac
O)2 30mg(0.14mmol)からなる溶液を製造した。そ
の反応混合物を窒素雰囲気下に75℃まで5時間加熱し
た。その反応混合物を冷却して、5N HCl 15mlを
加えた。その反応混合物を周囲温度で16時間撹拌し
た。その反応混合物を蒸発乾固し、THFに懸濁させ
て、濾過した。生成物を先の実施例1に記載したような
クロマトグラフィーによりさらに精製した。これによ
り、標記化合物430mgを橙色の固形物質として得た。 融点:97−100℃。 PMR:δ1.40(s br,2H);1.80(s br,4
H);2.70(s,3H);3.35(s br,4H);3.4
5(s br,2H);4.40(s br,2H);6.75(d,J
=8Hz,2H);7.00(d,J=8Hz,2H);7.30
(d,J=8Hz,2H);7.55(d,J=8Hz,1H);
7.75(d,J=8Hz,2H);7.90(d,J=8Hz,
1H);8.80(s,1H);10.00(s,1H)。 MS:m/e=499(M+)FD。 EA(C3029NO4S−H2Oとして): 計算値 : C 69.61;H 6.04;N 2.71;S 6.19。 実測値 : C 69.44;H 6.20;N 3.09;S 5.84。
【0062】実施例 6 [2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−エチニルベンゾ
[b]チエニ−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)
エトキシ]フェニル]メタノン 無水DMF 20ml中、[2−[4−(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)フェニル]−6−トリフルオロメタンスル
ホニルオキシベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−[2−
(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]メタノン2g
(2.8mmol)、トリメチルシリルアセチレン1.0ml(0.
68g、6.9mmol)、トリエチルアミン5ml、ビス−ジ
フェニルホスフィノプロパン120mg(0.28mmol)、
およびPd(II)(AcO)2 60mg(0.28mmol)からなる
溶液を製造した。その反応混合物を窒素雰囲気下に75
℃まで10時間加熱した。その反応物を冷却して、蒸発
乾固した。残留物をTHF 100mlに懸濁させ、濾過
して、蒸発乾固した。残留物をEtOAc 100mlおよ
び1N HCl 100mlに溶解した。その反応混合物を
激しく2時間撹拌した。有機層を分離して、蒸発乾固し
た。残留物をTHF 100mlに溶解し、Et4NF−2
2O 0.5g(2.7mmol)を加えて、その反応混合物を
窒素雰囲気下に周囲温度で16時間撹拌した。その反応
混合物を蒸発乾固して、CHCl3で始まって、CHCl3
−MeOH(4:1)(v/v)で終わるリニアグラジエン
トで溶出する、シリカゲルカラムのクロマトグラフィー
により精製した。これにより、黄褐色の固形物質として
単離された標記化合物300mgを得た。 融点:97−100℃。 PMR:(CDCl3)δ1.60(s br,2H);1.80
(s br,4H);2.80(s br,4H);3.00(t,J=
3Hz,2H);3.25(s,1H);4.25(t,J=3H
z,2H);6.75−6.80(m,4H);7.25(d,J
=8Hz,2H);7.60(d,J=10Hz,1H);7.7
5(d,J=10Hz,2H);7.85(d,J=10Hz,1
H);8.10(s,1H)。 MS:m/e=481(M+)FD。 EA(C3027NO3S−H2Oとして): 計算値 : C 72.12;H 5.85;N 2.80。 実測値 : C 72.27;H 6.11;N 2.66。
【0063】該方法を説明する例では、閉経後モデルを
使用して、循環脂質に及ぼす様々な処置の効果を測定し
た。
【0064】75日齢の雌のSprague Dawleyのラット
(体重 200〜225g)をCharles River Laborato
ries(Portage、ミシガン)から入手する。そのラット
は、Charles River Laboratoriesで左右の卵巣を摘
出する(OVX)か、またはShamの外科的処置を受けた
後、1週間後に送られる。到着したら、それらを1ケー
ジにつき3または4匹のグループで金属製の懸垂用ケー
ジに収容し、食物(カルシウム含有量 約0.5%)および
水を無制限に一週間与える。最低相対湿度40%で、室
温を22.2±1.7℃に維持する。室内の光周期は、1
2時間明転し、また12時間暗転する。
【0065】投与レジメ組織収集 一週間の新環境順応期間後(従って、二週間後−OV
X)、試験化合物を用いての毎日投与を開始する。特に
ことわらない限り、17α−エチニルエストラジオール
または試験化合物を1% カルボキシメチルセルロース
中の懸濁液として、または20% シクロデキストリン
に溶解して経口により与える。ラットに4日間毎日投与
する。投与レジメの後、ラットの体重を測って、ケタミ
ン:キシラジン(2:1,V:V)混合物で麻酔し、血液
試料を心臓穿刺により集める。次いで、ラットをCO2
で窒息させることにより屠殺し、子宮を正中切開により
摘出して、子宮の湿重量を測定する。
【0066】コレステロール分析 血液試料を周囲温度で2時間凝固させ、3000rpmで
10分間遠心分離した後、血清を得る。Boehringer M
annheim Diagnosticsの高性能コレステロールアッセイ
を利用して、血清コレステロールを測定する。簡単に言
えば、コレステロールを酸化して、コレステ−4−エン
−3−オンおよび過酸化水素とする。次いで、ペルオキ
シダーゼの存在下、その過酸化水素をフェノールおよび
4−アミノフェナゾンと反応させて、p−キノンイミン
色素を生成させ、これを分光光度分析により500nmで
読み取る。次いで、標準曲線を対照として、コレステロ
ール濃度を計算する。
【0067】子宮好酸球ペルオキシダーゼ(EPO)アッ
セイ 酵素分析の時まで、子宮を4℃で保持する。次いで、そ
の子宮を、0.005% Triton X−100を含む50
mM トリス緩衝液(pH 8.0)50体積中でホモジナイ
ズする。トリス緩衝液中の0.01% 過酸化水素および
10mM O−フェニレンジアミン(最終濃度)を加えて、
吸光度の増加を450nmで1分間モニターする。子宮に
おける好酸球の存在は、化合物のエストロゲン様活性の
指標である。反応曲線の最初の直線部分から、15秒間
隔の最高速度を測定する。
【0068】化合物源 17α−エチニルエストラジオールをSigma Chemical
Co.(セントルイス、ミズーリ)から入手した。
【0069】本発明の方法、すなわち、式Iの化合物に
関する薬理学的活性を以下の表1に説明する。
【0070】骨粗鬆症試験方法 次の一般的準備方法では、ラットを35日間毎日処置し
て(1処置グループにつき6匹のラット)、36日目に二
酸化炭素で窒息させることにより屠殺する。35日とい
う期間は骨密度を最大に減少させるのに十分であり、本
明細書中に記載するように測定する。屠殺した時点で、
子宮を摘出し、付着した組織を切開除去して、完全な卵
巣摘出に伴うエストロゲン欠損を確認するため、湿重量
を測定する前に、液体含有物を排出する。卵巣摘出によ
り、子宮重量は通例どおり約75%減少する。次いで、
子宮を10% 中性緩衝化ホルマリン中に浸漬した後、
組織学的分析を行う。
【0071】右大腿を切除し、デジタル化したX線を発
生させて、遠位の骨幹端でのイメージ分析プログラム
(NIHイメージ)により分析する。これらのラットに由
来する脛骨の近位の態様もまた、定量的なコンピュータ
ー連動断層撮影により走査する。
【0072】先の方法により、20% ヒドロキシプロ
ピル β−シクロデキストリン中の本発明の化合物およ
びエチニルエストラジオール(EE2)を試験動物へ経口
により投与する。
【0073】表 1
【表1】 * p<0.05。 a mg/kg PO。 b 卵巣を摘出した対照に対する子宮重量増加%。 c 好酸球ペルオキシダーゼ、最高速度。 d 卵巣を摘出した対照に対する血清コレステロール減
少。 e 17α−エチニルエストラジオール。
【0074】本発明がエストロゲン依存性癌を処置する
証拠として、次のアッセイを行った。
【0075】MCF−7 増殖アッセイ MCF−7 胸部腺癌細胞(ATCC HTB 22)を1
0% ウシ胎児血清(FBS)(V/V)、L−グルタミン
(2mM)、ピルビン酸ナトリウム(1mM)、HEPES
{(N−[2−ヒドロキシエチル]ピペラジン−N'−[2−
エタンスルホン酸])10mM}、非必須アミノ酸およびウ
シインスリン(1ug/ml)(維持培地)を添加したMEM
(最少必須培地、フェノールレッド不含有、Sigma、セ
ントルイス、ミズーリ)中で維持した。アッセイの10
日前に、MCF−7細胞を、10% FBSの代わり
に、10% デキストランで被覆した木炭でストリップ
したウシ胎児血清(DCC−FBS)アッセイ培地を添加
した維持培地に移し変えて、ステロイドの内部貯蔵を減
らした。細胞解離培地[10mM HEPESおよび2m
M EDTAを添加したCa2+/Mg2+不含有HBSS
(フェノールレッド不含有)]を利用して、MCF−7細
胞を維持フラスコから取り出した。細胞をアッセイ培地
で2回洗浄して、80,000細胞/mlに調節した。約
100ml(8,000細胞)を平底微量培養ウエル(Costa
r 3596)に加え、5% CO2 湿潤した(humidified)
インキュベーター中、37℃で48時間インキュベート
し、転移(transfer)後、細胞を付着させて、平衡とし
た。アッセイ培地中、薬物の一連の希釈溶液または希釈
液対照としてのDMSOを調製し、最終体積が200ml
となるよう、50mlを3つの微量培養に移した後、アッ
セイ培地50mlを移した。5% CO2湿潤したインキュ
ベーター中、37℃でさらに48時間インキュベートし
た後、微量培養にトリチウム化チミジン(1uCi/ウエ
ル)を4時間パルスした(pulsed)。−70℃で24時間
凍結した後、解凍し、Skatron Semiautomatic Cell
Harvesterを用いて微量培養を回収することにより、培
養を終えた。Wallac BetaPlace β counterを用いる
液体シンチレーションにより、試料を計数した。式Iの
化合物は、腫瘍細胞増殖を抑制する際に活性かつ有効で
ある。表2を参照。
【0076】表 2
【表2】
【0077】本明細書中で使用する「有効量」という用
語は、本明細書中に記載する様々な病理学的状態の症状
を抑制することができる本発明の化合物の量を意味す
る。本発明により投与する化合物の具体的な用量は、勿
論、例えば、投与する化合物、投与経路、患者の状態、
および治療する病理学的状態を含め、その病気を取り巻
く個々の状況により決定されるであろう。
【0078】本発明の化合物は、経口、直腸、経皮、皮
下、静脈内、筋肉内、および鼻腔内を含め、様々な経路
により投与することができる。これらの化合物は投与す
る前に製剤化するのが好ましく、その選択は担当医によ
り決定されるであろう。従って、本発明の別の態様は、
有効量の式Iの化合物、またはその医薬的に許容され得
る塩を含んでなる医薬組成物である。
【0079】そのような製剤中の全活性成分は、該製剤
を0.1重量%〜99.9重量%含んでなる。「医薬的に
許容され得る」という用語は、担体、希釈剤、賦形剤、
および塩が製剤の他の成分と適合し、またそのレシピエ
ントに対して有毒であってはならないことを意味する。
【0080】本発明の医薬品製剤は、周知かつ容易に入
手可能な成分を使用して、当業界で知られている方法に
より製造することができる。例えば、式Iの化合物は、
エストロゲンまたはプロゲスチン化合物と共に、または
なしで、一般的な賦形剤、希釈剤、または担体と共に製
剤化して、錠剤、カプセル剤、懸濁液剤、粉末剤等に形
成することができる。そのような製剤に適当な賦形剤、
希釈剤、および担体の例には、次のものが含まれる:デ
ンプン、糖類、マンニトール、並びにケイ酸誘導体とい
ったような充填剤および増量剤;カルボキシメチルセル
ロース並びに他のセルロース誘導体、アルギン酸塩、ゼ
ラチン、並びにポリビニルピロリドンといったような結
合剤;グリセロールのような湿潤剤;炭酸カルシウムお
よび重炭酸ナトリウムといったような崩壊剤;パラフィ
ンのような溶解を遅延する物質;第四級アンモニウム化
合物のような吸収促進剤;セチルアルコール、グリセロ
ールモノステアレートといったような界面活性剤;カオ
リン並びにベントナイトといったような吸着担体;およ
びタルク、ステアリン酸カルシウム並びにステアリン酸
マグネシウム、並びに固形ポリエチルグリコールといっ
たような滑沢剤。
【0081】該化合物はまた、便利な経口投与用のエリ
キシル剤もしくは溶液剤として、または、例えば、筋肉
内、皮下もしくは静脈内経路による非経口投与に適当な
溶液剤として製剤化することもできる。さらに、該化合
物は、徐放性投与型等の製剤として十分適している。該
製剤は、ある特定の生理学的部位においてのみ、または
好ましくはある特定の生理学的部位において、出来る限
り一定時間にわたり活性成分を放出するよう構築するこ
とができる。コーティング、エンベロープ、および保護
マトリックスは、例えば、高分子物質またはワックスか
ら製造することができる。
【0082】式Iの化合物は、一般に、単独で、または
別の薬剤と組み合わせて、便利な製剤で投与されるであ
ろう。典型的な用量は、1日1〜3回で約5mg〜約60
0mgである。さらに典型的には、その用量は約15mg〜
80mg/日であろう。投与期間は、少なくとも2カ月間
であろう。さらに典型的には、投与は少なくとも6カ
月、または長期にわたるであろう。次の製剤例は説明す
るだけのものであって、本発明の範囲を限定することは
意図していない。
【0083】製剤例 次の製剤例において、「活性成分」という用語は、式I
の化合物、またはその塩もしくは溶媒和物を意味する。
【0084】製剤例 1:ゼラチンカプセル剤 次のものを使用して、硬ゼラチンカプセル剤を製造す
る。 成 分 量(mg/カプセル) 活性成分 0.1−1000 デンプン,NF 0− 650 デンプン流動性粉末 0− 650 シリコーン流体350センチストークス 0− 15
【0085】先の製剤は、与えられた合理的な変化に応
じて変更することができる。
【0086】以下の成分を使用して、錠剤を製造する。製剤例 2 :錠剤 成 分 量(mg/錠剤) 活性成分 2.5−1000 セルロース,微晶質 200− 650 二酸化ケイ素,フュームド 10− 650 ステアリン酸 5− 15 各成分を混合し、圧縮して錠剤を成形する。
【0087】あるいはまた、活性成分を各々2.5−1
000mg含む錠剤を次のようにして製造する。製剤例 3 :錠剤 成 分 量(mg/錠剤) 活性成分 2.5−1000 デンプン 45 セルロース,微晶質 35 ポリビニルピロリドン(10% 水溶液として) 4 カルボキシメチルセルロースナトリウム 4.5 ステアリン酸マグネシウム 0.5 タルク 1 活性成分、デンプン、およびセルロースをNo.45メッ
シュU.S.の篩に通して、完全に混合する。その結果得
られた粉末とポリビニルピロリドン溶液とを混合した
後、これをNo.14メッシュU.S.の篩に通す。このよ
うにして製造した顆粒を50−60℃で乾燥させて、N
o.18メッシュU.S.の篩に通す。次いで、あらかじめ
No.60メッシュU.S.の篩に通しておいたカルボキシ
メチルセルロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウ
ム、およびタルクを顆粒に加え、混合した後、これを打
錠機で圧縮して、錠剤を得る。
【0088】5ml用量当たり、薬物を0.1−1000m
g含む懸濁液剤を次のようにして製造する。製剤 4 :懸濁液剤 成 分 量(mg/5ml) 活性成分 0.1−1000mg カルボキシメチルセルロースナトリウム 50mg シロップ 1.25mg 安息香酸溶液 0.10ml 香料 適量 着色料 適量 精製水を加えて5mlとする 薬物をNo.45メッシュU.S.の篩に通し、カルボキシ
メチルセルロースナトリウムおよびシロップと混合し
て、滑らかなペーストとする。安息香酸溶液、香料、お
よび着色料を少量の水で希釈して、撹拌しながら加え
る。次いで、十分水を加え、所望の容量とする。
【0089】次の成分を含むエアゾール溶液剤を製造す
る。製剤例 5 :エアゾール剤 成 分 量(重量%) 活性成分 0.25 エタノール 25.75 プロペラント 22(クロロジフルオロメタン) 70.00 活性成分をエタノールと混合して、その混合物をプロペ
ラント 22の一部に加え、30℃まで冷却して、充填
装置へ移す。次いで、必要量をステンレススチール製の
容器に入れて、残りのプロペラントで希釈する。次い
で、バルブ装置を容器に取り付ける。
【0090】坐剤を次のようにして製造する。製剤例 6 :坐剤 成 分 量(mg/坐剤) 活性成分 250 飽和脂肪酸グリセリド 2,000 活性成分をNo.60メッシュU.S.の篩に通し、必要最
小限の熱を使用して、あらかじめ溶融しておいた飽和脂
肪酸グリセリドに懸濁させる。次いで、その混合物を呼
称2g容量の坐薬型に流し込んで放冷する。
【0091】静脈内注射用製剤を次のようにして製造す
る。製剤例 7 :静脈内注射用溶液剤 成 分 量 活性成分 50mg 等張食塩水 1,000ml
【0092】先の成分の溶液を1分間当たり約1mlの
割合で患者に静脈内投与する。
【0093】製剤例 8 :配合カプセル I 成 分 量(mg/カプセル) 活性成分 50 プレマリン 1 アビセル pH 101 50 デンプン 1500 117.50 シリコーン油 2 Tween 80 0.50 Cab−O−Sil 0.25
【0094】製剤例 9 :配合カプセル II 成 分 量(mg/カプセル) 活性成分 50 ノルエチルノドレル 5 アビセル pH 101 82.50 デンプン 1500 90 シリコーン油 2 Tween 80 0.50
【0095】製剤例 10 :配合錠剤 成 分 量(mg/錠剤) 活性成分 50 プレマリン 1 コーンスターチ,NF 50 ポビドン,K29−32 6 アビセル pH 101 41.50 アビセル pH 102 136.50 クロスポビドン XL10 2.50 ステアリン酸マグネシウム 0.50 Cab−O−Sil 0.50
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/38 ADU A61K 31/38 ADU AEE AEE C07D 409/12 C07D 409/12 (72)発明者 マイケル・ジョン・マーティン アメリカ合衆国46254インディアナ州イン ディアナポリス、ウィルトン・ウッド・コ ート5242番 (72)発明者 ケン・マツモト アメリカ合衆国46250インディアナ州イン ディアナポリス、ブライアーウッド・ドラ イブ4240番

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I: 【化1】 [式中、 R1は−COOR6、−C≡CH、−CH=CH2、また
    は−COCH3であり;R2は−H、−Cl、−F、−(C
    1−C4アルキル)、−OH、−O(C1−C4アルキル)、
    −OCO(C1−C6アルキル)、−OCO−O(C1−C6
    アルキル)、−O−CO−Ar、−OSO2(C2−C6アル
    キル)、または−O−CO−OAr(Arは場合により置
    換されていることのあるフェニルである)よりなる群か
    ら選択され;R3およびR4は独立して、−H、−Cl、
    −F、−(C1−C4アルキル)、−OH、−O(C1−C4
    アルキル)、−OCO(C1−C6アルキル)、−OCO−
    O(C1−C6アルキル)、−O−CO−Ar、−OSO
    2(C2−C6アルキル)、または−O−CO−OAr(Ar
    は場合により置換されていることのあるフェニルであ
    る)よりなる群から選択され;R5は1−ピペリジニ
    ル、1−ピロリジニル、メチル−1−ピロリジニル、ジ
    メチル−1−ピロリジニル、4−モルホリノ、ジメチル
    アミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノ、また
    は1−ヘキサメチレンイミノよりなる群から選択され;
    6は−Hまたは−(C1−C4アルキル)であり;Xは−
    CO−または−CH2−であり;およびnは2または3
    である]の化合物、またはその医薬的に許容され得る塩
    もしくは溶媒和物。
  2. 【請求項2】 Xがカルボニルである、請求項1に記載
    の化合物。
  3. 【請求項3】 [2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−
    メトキシカルボニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−
    (2−(ピペリジニ−1−イル)エトキシ)フェニル]メタ
    ノン;および[2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−エ
    チニルベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−(2−(ピペリ
    ジニ−1−イル)エトキシ)フェニル]メタノン;から選
    択される、請求項2に記載の化合物、またはその医薬的
    に許容され得る塩。
  4. 【請求項4】 治療上、有効な量の請求項1に記載の化
    合物を、医薬的に許容され得る担体、賦形剤、または希
    釈剤と組み合わせて含んでなる医薬組成物。
  5. 【請求項5】 式II: 【化2】 [式中、 R2a、R3a、およびR4aは独立して、−H、−Cl、−
    F、−(C1−C4アルキル)、および−OR7(R7はヒド
    ロキシル保護基である)よりなる群から選択され;R5
    は1−ピペリジニル、1−ピロリジニル、メチル−1−
    ピロリジニル、ジメチル−1−ピロリジニル、4−モル
    ホリノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロ
    ピルアミノ、およびヘキサメチレンイミノよりなる群か
    ら選択され;Xは−CO−または−CH2−であり;お
    よびnは2または3である]の化合物。
  6. 【請求項6】 [2−(4−(tert−ブチルジメチルシリ
    ルオキシ)フェニル)−6−トリフルオロメチルスルホニ
    ルオキシベンゾ[b]チエニ−3−イル][4−(2−(ピペ
    リジニ−1−イル)エトキシ)フェニル]メタノンという
    名称を有する、請求項5に記載の化合物。
  7. 【請求項7】 ヒトの患者における骨損失を抑制する方
    法であって、治療上、有効な量の請求項1に記載の化合
    物を投与することを含んでなる方法。
  8. 【請求項8】 ヒトの患者における高脂血症を処置する
    方法であって、治療上、有効な量の請求項1に記載の化
    合物を投与することを含んでなる方法。
  9. 【請求項9】 ヒトの患者におけるエストロゲン依存性
    癌を抑制する方法であって、治療上、有効な量の請求項
    1に記載の化合物を投与することを含んでなる方法。
JP9272544A 1996-10-10 1997-10-06 ベンゾ[b]チオフェン化合物、中間体、製剤、および方法 Withdrawn JPH10130258A (ja)

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