JPH1095769A - 高融点テルフェナジンの製造方法 - Google Patents

高融点テルフェナジンの製造方法

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JPH1095769A
JPH1095769A JP24766496A JP24766496A JPH1095769A JP H1095769 A JPH1095769 A JP H1095769A JP 24766496 A JP24766496 A JP 24766496A JP 24766496 A JP24766496 A JP 24766496A JP H1095769 A JPH1095769 A JP H1095769A
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JP
Japan
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terfenadine
melting
water
solution
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Pending
Application number
JP24766496A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumio Masumi
史生 増見
Toshiaki Shito
利明 市東
Tamotsu Kumagai
保 熊谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiichi Pure Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Daiichi Pure Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実質的に純粋な高融点テルフェナジンを容易
に製造する方法の提供。 【解決手段】 テルフェナジンを1,4−ジオキサンま
たはテトラヒドロフランに溶解し、得られた溶液に水を
加えることにより高融点テルフェナジンを製造する方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗アレルギー剤とし
て有用な高融点テルフェナジンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】テルフェナジンは、優れた抗ヒスタミン
作用を有し、気管支喘息等のアレルギー性疾患の予防及
び治療剤として有用であることが知られている。ところ
で固体のテルフェナジンは、結晶形または多形の二つの
区別される形態で存在することが知られている。各形態
は異なる融点を有しており、医薬品として用いられてい
るテルフェナジンは高融点(148〜152℃)のもの
である。
【0003】この高融点テルフェナジンの製造方法とし
ては例えば、(1)テルフェナジンをアセトン中に溶解
して溶液を作り、この溶液を水で希釈し、そして結晶化
した生成物を集めることによる高融点多形型テルフェナ
ジンの製造方法(特開平2−306961号公報);
(2)テルフェナジンを低級アルカノールに溶解し、溶
液をおよそその還流温度に加熱し、攪拌しながら十分な
量の水をゆっくりと加えてテルフェナジンの実質的な結
晶化を実施し、冷却し、そして結晶性生成物を集めるこ
とからなる高融点同質多形テルフェナジンの製造方法
(特開平1−290661号公報)等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の技
術では不純物が目的物と同時に析出してしまう場合が多
い。このため不純物を除去することが容易ではなく、医
薬として用いることができる程度にまで高融点テルフェ
ナジンの純度を高めるためには精製を繰り返し行わなけ
ればならないという問題があり、操作が煩雑で多大な労
力と時間を要していた。従って本発明は不純物の除去が
容易であり、実質的に純粋な高融点テルフェナジンを容
易に製造する方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは高融
点テルフェナジンのみを選択的に析出させる溶媒系を見
出すべく種々検討した結果、意外にも1,4−ジオキサ
ンまたはテトラヒドロフランと水との組み合わせを用い
ることにより、不純物の除去が容易となり、実質的に純
粋な高融点テルフェナジンを容易に製造できることを見
出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、
テルフェナジンを1,4−ジオキサンまたはテトラヒド
ロフランに溶解し、得られた溶液に水を加えることを特
徴とする高融点テルフェナジンの製造方法を提供するも
のである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において原料として用いら
れるテルフェナジンは低融点テルフェナジン及び低融点
テルフェナジンと高融点テルフェナジンとの混合物のい
ずれでもよい。
【0007】また本発明に用いる1,4−ジオキサン及
びテトラヒドロフランはいずれも水溶性エーテル溶媒で
あり、低融点テルフェナジン及び高融点テルフェナジン
の両者をよく溶解する性質を有する。ここで1,4−ジ
オキサン及びテトラヒドロフランには、テルフェナジン
の溶解性を損なわない程度の水が含まれていてもよい。
また1,4−ジオキサンとテトラヒドロフランは併用し
てもよい。以下「1,4−ジオキサンまたはテトラヒド
ロフラン」を「水溶性エーテル溶媒」と表記する。
【0008】本発明を実施するには、まずテルフェナジ
ンを水溶性エーテル溶媒に溶解するが、当該操作は常法
により行われる。一般的には水溶性エーテル溶媒にテル
フェナジンを添加して加熱する。またこのとき攪拌を行
ってもよい。このときの加熱温度は再結晶化されるべき
溶液の略還流温度であり、1,4−ジオキサンの場合は
略101℃、テトラヒドロフランの場合は略64〜65
℃である。また水溶性エーテル溶媒に対するテルフェナ
ジンの添加量は水溶性エーテル溶媒中の水の含量にもよ
るが、テルフェナジンの水溶性エーテル溶媒に対する飽
和点付近とすることが好ましく、具体的には1,4−ジ
オキサンを用いる場合は0.1〜0.3g/mlとなる
量、テトラヒドロフランを用いる場合は0.1〜0.4
g/mlとなる量であることが好ましい。
【0009】なおテルフェナジンを溶解した溶液中に不
溶性の不純物が存在する場合にはこれをろ過することが
好ましい。また溶液が着色している場合には例えば該溶
液に活性炭を添加することにより脱色することができ
る。
【0010】次にテルフェナジンを溶解した溶液を攪拌
しながらゆっくりと水を添加して高融点テルフェナジン
の結晶形成を行う。水の添加量はテルフェナジンの水溶
性エーテル溶媒中の濃度に依存するが、一般的には少な
くとも溶液が曇ってきて結晶化が始まるまで添加するこ
とが好ましい。水の添加時間は処理すべき溶液の量、容
器の大きさ、テルフェナジン溶液の飽和度、溶液の冷却
方法、攪拌方法等に依存して変化し特に制限はないが、
例えば1分〜20時間程度である。添加する水の温度は
特に制限はないが、水の添加中において溶液の温度が還
流温度付近に保持されうる温度であることが好ましい。
【0011】次に該溶液を冷却する。冷却方法は特に制
限はないが、例えば室温まで放冷しさらに氷水等で冷却
することが好ましい。その後析出した結晶をろ過し、乾
燥することにより実質的に純粋な高融点テルフェナジン
を得ることができる。
【0012】
【実施例】次に本発明の実施例を説明するが、本発明は
以下の実施例に限定されるものではない。
【0013】<実施例1>機械的攪拌装置、還流冷却
器、温度計、滴下漏斗を備えた2000ml三口フラスコ
に4,−第三ブチル−4−[4−(α−ヒドロキシ−α
−フェニルベンジル)ピペリジノ]ブチロフェノン塩酸
塩120gとメタノール600mlを仕込み、混合物を還
流温度まで加熱し溶解した。これに50%水酸化ナトリ
ウム90gと水素化ホウ素ナトリウム18gの混合溶液
を90分かけて添加した。添加後反応混合物を還流下で
2時間反応させた。反応後反応液に水300mlを30分
かけて添加し、冷却して析出したテルフェナジンを濾過
した。この結晶を減圧乾燥してテルフェナジンの粗晶1
03gを得た。該テルフェナジン粗晶は低融点及び高融
点テルフェナジン並びに不純物の混合物である。次に機
械的攪拌装置、還流冷却器、温度計を備えた300ml容
三口フラスコに上記テルフェナジン粗晶10gと1,4
−ジオキサン50mlとを加え、混合物を還流温度まで加
熱してテルフェナジンを溶解した。次に該溶液に活性炭
0.5gを加えて約30分間脱色し、活性炭を濾過し
た。その後攪拌しながら水80mlを30分かけて該溶液
に添加した。その後放冷により室温まで冷却し、さらに
フラスコを氷水中に浸漬して15℃まで冷却した。さら
に析出した生成物を濾過し、減圧乾燥して9.4gの高
融点テルフェナジンを精製した。該高融点テルフェナジ
ンを元素分析したところ、C:81.35、H:8.9
1、N:2.77(計算値C:81.48、H:8.7
6、N:2.97)であった。また融点は149.6〜
150.5℃であった。さらに強熱残分は0.01%、
HPLC純度は99.8%、非水滴定法(塩化メチルロ
ザニリン発色)による滴定含量は99.9%と高純度の
ものであった。
【0014】<実施例2>機械的攪拌装置、還流冷却
器、温度計を備えた300ml容三つ口フラスコに上記テ
ルフェナジン粗晶10gとテトラヒドロフラン55mlと
を加え、混合物を還流温度まで加熱してテルフェナジン
を溶解した。次に該溶液に活性炭0.7gを加えて約3
0分間脱色し、活性炭をろ過した。その後攪拌しながら
水90mlを30分間かけて該溶液に添加した。その後放
冷により室温まで冷却し、さらにフラスコを氷水中に浸
漬して15℃まで冷却した。さらに析出した生成物をろ
過し、減圧乾燥して9.6gの高融点テルフェナジンを
精製した。該高融点テルフェナジンを元素分析したとこ
ろ、C:81.61、H:8.85、N:2.79(計
算値C:81.48、H:8.76、N:2.97)で
あった。また融点は149.7〜150.5℃であっ
た。さらに強熱残分は0.01%、HPLC純度は9
9.9%、非水滴定法(塩化メチルロザニリン発色)に
よる滴定含量は99.8%と高純度のものであった。
【0015】
【発明の効果】本発明の方法により、簡単な操作でテル
フェナジンから実質的に純粋な高融点テルフェナジンを
製造することができる。すなわち従来不純物の除去が困
難であったため精製を繰り返し行わなければならなかっ
たが、単にテルフェナジンを溶解させるために用いる溶
媒として水溶性エーテル溶媒を用いさらに溶液に水を加
えることにより、不純物の溶解性が向上して除去が容易
となり、実質的に純粋な高融点テルフェナジンを容易に
得ることができるようになった。さらにその結果、高融
点テルフェナジンを大量生産する場合にも均一な品質を
確保することが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊谷 保 岩手県岩手郡松尾村松尾4−115 第一化 学薬品株式会社岩手工場生産技術センター 内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テルフェナジンを1,4−ジオキサンま
    たはテトラヒドロフランに溶解し、得られた溶液に水を
    加えることを特徴とする高融点テルフェナジンの製造方
    法。
JP24766496A 1996-09-19 1996-09-19 高融点テルフェナジンの製造方法 Pending JPH1095769A (ja)

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