JPH1095703A - 植物の成長促進剤 - Google Patents

植物の成長促進剤

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JPH1095703A
JPH1095703A JP8269150A JP26915096A JPH1095703A JP H1095703 A JPH1095703 A JP H1095703A JP 8269150 A JP8269150 A JP 8269150A JP 26915096 A JP26915096 A JP 26915096A JP H1095703 A JPH1095703 A JP H1095703A
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growth promoter
plant
sample
zeolite
tectoaluminosilicate
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JP8269150A
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Kazuhiko Suzuki
一彦 鈴木
Yukio Yaginuma
幸男 柳沼
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Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
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Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、草花、野菜、果樹、植木等の栽培、
育成に用いられる成長促進剤に関し、より詳細には遠赤
外線輻射体であるテクトアルミノケイ酸塩の微細粒子か
ら成り太陽光の照射を介して植物の成長を早める作用を
有する成長促進剤に関する。 【解決手段】合成のテクトアルカリアルミノケイ酸塩及
び/又は元素周期律表第1B、2A、2B、4B及び8
族金属元素の中から選ばれた少なくとも一種の金属成分
を含む該アルミノケイ酸塩の誘導体から成り、コールタ
ーカンター法で測定して0.5乃至20μmのメジアン
径を有し、且つ波長4乃至10μmにおける黒体基準の
輻射率が85%以上であることを特徴とする植物の成長
促進剤を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、草花、野菜、果樹、植
木等の栽培、育成に用いられる成長促進剤に関し、より
詳細には遠赤外線輻射体であるテクトアルミノケイ酸塩
系の微細粒子から成り太陽光の照射を介して植物の成長
を早める作用を有する成長促進剤に関する。
【0002】
【従来技術及び技術背景】従来より、草花、庭木等の園
芸業、果樹、花、野菜、稲作等の栽培業にとって土の管
理は重要であり、保肥性、保水性、通水性、土の塩基度
調整、ケイ酸分補給等の観点から土づくりにはいろいろ
関心が払われ、正しく土の管理なしには植物の栽培は不
可能である。
【0003】また大多数の植物は、成長(生育)するた
めには少なくとも太陽の恵みとして太陽光の照射が必要
である。さらには最近はハイテクを駆使した野菜の工場
栽培においては人工光を使った栽培も盛んに行われてい
る。
【0004】植物とは、このような光の作用としての太
陽光に含まれる可視光線のみならず、特に赤外線領域を
含み太陽光線のエネルギ−を燃料として大地の工場で作
られる緑色植物であって、植物が成長するためには光の
エネルギ−がもたらす極めて重要な働きが必要であり、
しかも土はこれらを媒介させる役務を担っているものと
言える。
【0005】また植物が繁殖するということは、根、
茎、葉、花、実の全草のどの部分をとってもこれらの均
等な生育、成長が必要であり、しかも寒冷地、温帯地、
熱帯地と温度環境にほぼ比例して、生育、成長してい
る。また植物はその条件に適応するかのように自身の生
理、生体的に影響し、その環境条件に独特な種類の植物
が繁殖するものである。
【0006】このような自然界における事実から判断す
ると、こおした成長速度の差がなぜ起こるのかその詳細
は不明であるが、多分にこの温度環境の差がもたらす土
に与える保温効果の差として現れているものと想像され
る。
【0007】更に、最近は四季を通じて食用、鑑賞用、
切り花用の果樹、野菜、草花等の各種の植物がハウス栽
培乃至は保温用シートを直接畝に被せた地植え(マルチ
栽培)などの管理栽培が多く行われている。しかもこの
ような管理栽培は、温度環境の異なる条件、即ちその地
域によって異なる太陽の日射量を配慮して実施されてい
るのである。
【0008】また雪が消え土の中から蕗の薹がもっこり
と芽を吹く様などは、正に植物が太陽の光に誘われて、
その温度環境の変化を察知して植物自身が自身の生体に
成長を促すが如く起こる自然界の現象であろう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上からするとこれら
の栽培業とは、土を通して太陽光がもたらす光及び温度
を管理し植物に成長を促し、植物の早期栽培を広域的且
つ大規模に業として実施しているものといえる。
【0010】土、光、温度等が植物に果たすメカニズム
の詳細は不明であるが、土は、炭水化物生産のために原
料とする炭酸ガス以外、植物に必要とする全てのものを
供給する。水、窒素、リン、カリ、微量元素等の栄養
源、また根の呼吸に必要な酸素にいたる全ての要素が土
を媒体に根を通して植物の体内に送られているのであ
る。
【0011】そこで本発明者等は常日頃、太陽光のもた
らす種々の恵み、現象に深い関心を寄せており、例えば
同じ太陽光の照射条件でも物質、材料によってその表面
温度の上昇に違いが見られる。これは、物質、材料によ
って光の透過、吸収、反射に違いがあり、その結果その
物質によって蓄熱差、放熱差が異なるからであろう。
【0012】例えば夏の砂浜で、素足で歩けないほどに
暑く温度上昇する。また炎天下の車の車内は、塗装色の
違いにより車内温度の上昇差が異なるなど日常よく観
察、経験する現象である。
【0013】以上から本発明者は、不織布に赤外線領域
をよく吸収する微粉末の合成ゼオライトの水性ペ−スト
を塗布したシ−トを白いプラスチック製の小鉢の内側に
装填し、この鉢に背丈3cmほどに伸びたケイトウの苗
を植え、観察したところこのシートを鉢の内側に使わな
かった小鉢に比べて、前者は約10日も早く花が咲き、
しかもその成長に大きな差が現れるという驚くべき知見
を得て本発明に至ったものである。
【0014】従って本発明の目的は、自然の太陽光を含
め植物に必要な光の持つエネルギ−の関わりとして、特
に赤外線領域に顕著な特徴を有する材料の遠赤外線輻射
性に注目をし、且つ工業的にも安価である素材に注目し
て植物の生育に寄与する新規な植物の生長促進剤を提供
するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、合成の
テクトアルミノケイ酸塩系の微粒子及び/又は元素周期
律表第1B、2A、2B、4B及び8族金属元素の中か
ら選ばれた少なくとも一種の金属成分を含む該アルミノ
ケイ酸塩の誘導体から成り、コールターカンター法で測
定して0.5乃至20μmのメジアン径を有し、且つ波
長4乃至10μmにおける黒体基準の輻射率が85%以
上であることを特徴とする植物の成長促進剤を提供され
る。
【0016】また本発明によれば、好適には合成のテク
トアルミノケイ酸塩が定形粒子であって、該定形粒子が
立方体のA型ゼオライト乃至は球状のPc型ゼオライト
である植物の成長促進剤を提供するものである。
【0017】更に本発明によれば、より好適にはCa、
Mg、Zn、Ag、Cu、Fe、Ti、Zrの中から選
ばれた少なくとも1種の金属成分を含む合成のテクトア
ルミノケイ酸塩誘導体である粒子形状が立方体のA型ゼ
オライト乃至は球状のPc型ゼオライト定形粒子である
植物の成長促進剤を提供するものである。
【0018】また本発明の別の態様として、上記定形粒
子から成る植物の成長促進剤を含有する樹脂組成物を提
供するものである。
【0019】
【発明の実施形態】植物が受ける太陽光に代表される光
のエネルギー帯としては、可視光領域(波長0.3乃至
0.78μmの電磁波)、近遠赤外から中間赤外線領域
(波長0.78乃至3μmの電磁波)、遠赤外線領域
(波長3乃至1000μmの電磁波)に及び、好ましく
は波長2.5乃至20μm、特に好適には4乃至10μ
mの赤外線領域の電磁波として放射を受ける光エネルギ
ーが注目せれる。
【0020】一般的に遠赤外線輻射体は、特にその物質
を構成する分子固有の振動周波数で共鳴吸収したり、ま
た散乱による減衰も加わって、熱放射エネルギーとして
吸収されて物質の内部エネルギーに代わり、効率よく熱
を帯びる性質をもっている。
【0021】従って遠赤外線が吸収されれば、その対象
物が暖めるられることから、本促進剤の粒子サイズは微
細であって、しかも遠赤外線の波長の大きさに近似する
粒子サイズであることが望まれる。特に本発明において
は、その平均粒子サイズは0.1乃至20μmの範囲に
あって、より好ましくは0.5乃至10μmであること
がよい。
【0022】そこで本発明の植物促進剤が使用される通
常の自然環境における温度とは5乃至40℃、特に15
乃至35℃のような低い温度範囲であり、しかも植物と
土との関係で起こる相対的な温度差も極めて微少な温度
域であろう。従ってこのような条件下での遠赤外線効果
も、このわずかな条件差での微量なエネルギー差がもた
らす作用によっているものと想定される。
【0023】よって植物が成長する上で、上記すること
がらが植物の生理、生体にどのように生物学的に作用し
ているのか詳細は不明であるが、後述する実施例の実験
NO.1乃至NO.3の事実からすれば、正に上記する
自然環境での温度範囲で起こった事実であり、想定され
る現象(事実)ともよく符合しているものと言える。
【0024】上記実施例の事実関係から、植物の成長に
及ぼす赤外線放射の熱効果とは、赤外線エネルギーの総
量というよりは、赤外線放射の波長帯と被照射体の吸収
帯との間の適合性を考えれば、上記のような通常の自然
条件における低温度域であっても必ずやその振動数のエ
ネルギー状態が電磁波としても、分子振動としても起こ
り得るであろうから、これらのエネルギ−が植物の根や
毛根に何らかの刺激を伝達する役務を担っているのであ
ろう。
【0025】(合成テクトアルミノケイ酸塩系の植物の
成長促進剤)そこで本発明の成長促進剤としては、従来
より土壌改良材、培土として利用されている各種のケイ
酸塩粒子、例えば酸性白土、モンモリロナイト、ベント
ナイト、バイデライト、ヘクトライト、、カオリン、ハ
ロイサイト、セピオライト、バ−ミキュライト、モルデ
ナイト、ホ−ジャサイト等の天然の粘土鉱物や、天然の
ゼオライトなども多少なりとも本発明の目的とする作用
効果を有している。
【0026】しかしながら遠赤外線輻射体としては、未
だ充分な素材ではなく本発明においては、工業的に安定
供給され、性能的にも安定で、上記の天然の素材と異な
り不純物を含まず、しかも粒子形状が立方体乃至は球状
で且つその平均の粒子サイズが赤外線、特に遠赤外線の
波長3乃至10μmに近似する範囲にあることによっ
て、その波長の共鳴効果が遠赤外線効果として期待され
るものから選ばれる。
【0027】以上から本発明において上記した要件をほ
ぼ満足させる素材として、合成洗剤のビルダーとして工
業的に大量に製造、販売されているA型の定形ゼオライ
ト又はポリオレフィン系樹脂フィルムのアンチブリロッ
キング剤として既に実用化されているPc型の定形ゼオ
ライト及びその誘導体が好適に挙げられる。
【0028】そこでこれらの素材を基に本発明による遠
赤外線輻射体である植物の成長促進剤としては、後述す
る実施例から明らかなように、上記合成のA型乃至はP
c型のゼオライトの100乃至150℃乾燥物をそのま
ま利用されるが、より遠赤輻射効率の高いものとして
は、その300乃至700℃で焼成したものがよく、更
には予め酸処理してゼオライト中のNa分、Al分の一
部を溶出させたもの及びゼオライトを元素周期律表第2
A族のアルカリ土類金属イオン、例えばマグネシウムイ
オンでイオン交換させたものを同じく300乃至700
℃で焼成したものでもよく、また更には上記ゼオライト
粒子表面をその粒子形状を損なわない程度に例えば水酸
化マグネシウムを被覆させた後、同じく300乃至70
0℃で焼成して得られる被覆物も好適に利用されるもの
である。
【0029】本発明によれば上記の処理温度は300℃
以下では該輻射効率がさほど改善されなく、また700
℃以上の高温では粒子が焼結ぎみに粗大化して、該輻射
効率が低下して焼成による改善効果は得られない。
【0030】また上記の被覆量は、例えばMgOとして
1乃至10重量%、好ましくは3乃至7重量%の範囲に
あることがよく、被覆量がこれ以下では該輻射効率の改
善効果はなく、またこれ以上では粒子が凝集、凝結して
粒子が粗大化して同様に好ましくない。
【0031】また自然界の土壌中に介在する微生物は、
自然界の動・植物の生態系から発生する排泄物又は腐敗
物の浄化をするなど、環境保全に深く関与しており、特
定の微生物を除き土壌中の微生物の増殖に適するpHが
5乃至9付近とされていることから土壌のPH値は植物
を含む自然の生態系にとって極めて重要な要件である。
【0032】そこで本発明による成長剤は、その水性分
散体のpHが6乃至10の範囲にあることから、土壌中
の微生物生態系には最適なpH値を有している。 従っ
て本成長剤を直接土に混ぜて使用したとしても土の中に
生息している微生物を阻害させることがないと思われる
ことから、環境保全性にも優れたものである。
【0033】A型ゼオライトの一般的な酸化物基準のモ
ル比SiO2/Al2O3は1.9乃至2.1であり、
またPc型ゼオライトのモル比SiO2/Al2O3は
2乃至5である。これらのゼオライトを形成するシリカ
成分は酸性質であり、アルミナ成分は塩基性であるが、
本発明においてシリカアルミニウム塩としてのモル比S
iO2/Al2O3は上記の特定の範囲には特に限定さ
れないが、水性分散体のpHを6乃至10、特に7乃至
8.5の中性近傍に維持することを考慮すると上記した
環境保全性から本剤は酸性側或いはアルカリ性側に偏よ
らないことが好適である。
【0034】またA型ゼオライトのモル比Na2O/A
l2O3は0.9乃至1.1で、Pc型ゼオライトのモ
ル比Na2O/Al2O3は0.9乃至1.1であるこ
とからすると、同じく上記環境保全性の立場からNa2
O/Al2O3のモル比は、低い方がよい。そのために
は必要に応じて上記したようにゼオライトを塩酸、硫酸
等の希釈酸で処理することによりナトリウム分が溶出し
てアルカリ性が低下し、そのpHを容易に11以下にす
ることができるし、またゼオライトのイオン交換性を利
用して、例えばゼオライトのNa分をMgCl2でイオ
ン交換させてアルカリ性を低下させることも容易に行わ
れる。
【0035】このようなイオン交換処理に用いられる2
価金属イオンとしては、Ca、Mg、Zn等が使用され
るが、それ以外にはAg、Cu、Fe、Ti、Zrなど
の金属も用いられる。またイオン交換に際しては、これ
らの塩化物、硝酸塩、硫酸塩の水溶液を用いて接触処理
をすればよい。その交換量は、例えばA型ゼオライトで
はゼオライト中のNa2Oの40乃至80モル%、Pc
型ゼオライトではその10乃至50モル%が置換され
る。
【0036】上記イオン種において、後述する実施例か
ら特にCa、Mg、Fe等は遠赤外線吸収性を改善させ
る立場から好適に使用されるし、また必要に応じて抗菌
性を付与させる成分として銀、亜鉛、銅、鉄、ジルコ
ン、チタン等のイオン種の少なくとも1種を添着、イオ
ン交換させたものを使用することができる。
【0037】更にまた本発明では、上記合成ゼオライト
の遠赤外線吸収性を改善させたゼオライト粒子の表面に
アルカリ土類金属分或いは銀、亜鉛、銅、鉄、ジルコ
ン、チタン等のその他の金属成分を酸化物基準で10重
量%以下、特に1乃至5重量%の量で沈着(添着)さ
せ、次いで300乃至700℃で焼成したものを使用す
ることができる。
【0038】その方法としては具体的に酸化物、水酸化
物、水溶性塩類として沈着(添着)され、例えば水酸化
カルシウム、水酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、
硝酸チタン、塩化チタン、塩化ジルコニウム、亜鉛華、
硝酸亜鉛等が挙げられ、水溶性塩類を使用した場合には
必要に応じて残留するアニオンを水洗、焼成にて除去す
ることが好ましい。
【0039】また上記した焼成は、固定床式、移動床式
或いは流動床式の焼成炉を用いて行うことができ、熱源
として燃焼ガス、赤外線、電熱等を利用して、内熱或い
は外熱により行うことができる。焼成時間は、一般に1
乃至5時間程度が適当である。
【0040】尚、本発明による成長促進剤は、上記した
A型乃至はPc型ゼオライト及びその誘導体の定形粒子
に必ずしも限定されるものではなく、Y型乃至はX型ゼ
オライト及びその元素周期律表第1B、2A、2B、4
B及び8族金属元素の中から選ばれた少なくとも一種の
金属成分を含む誘導体も好適に利用されるものである。
【0041】(用途)本発明による成長促進剤は、微細
粒子の粉体であり直接土に配合させて使用してもよい
が、特にこのものは水に分散させると容易にスラリ−状
になることから、水性分散体のスラリ−またはペースト
を畑、田んぼ、育苗用床、鉢植え用の土に直に、しかも
特に後追い的に噴霧又は注入させて種々の用途に供する
ことができる特徴を有するものである。
【0042】以上から本剤を下記する土壌改良材、施工
方法及び栽培業に配合または併用させて使用され、その
用途として、 ・公園、堤防等の盛土及び緑化整備事業の土壌改良材、 ・ゴルフ場、道路側面の芝等の草木の床土、傾斜面の張
り土、 ・競技場、野球場、サッカ−等の球技場等の芝張り床
材、 ・メロン、野菜等の砂丘地栽培等の砂地、砂畑の保肥性
の改良材、 ・水田のケイ酸分補強材、 ・稲の稚苗、中苗用床土、覆土及び園芸用顆粒土、 ・切土、盛土法ののり面工法用の種子吹付け工の吹付け
スラリ−状配合材、 ・野菜類のハウス栽培及びマルチ栽培、 等を挙げることができる。
【0043】またこの成長促進剤は、農業用フィルム
(シート)、育苗用トレー、園芸用の鉢物、プランタ
ー、樹脂製網等に用いる種々の樹脂、例えば、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、結晶性プロピレン−エチレン共
重合体、イオン架橋オレフィン共重合体等のオレフィン
系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート等の熱可塑性ポリエステル樹脂、6−ナイ
ロン、6,6−ナイロン、6,8−ナイロン等のポリア
ミド樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂等の塩
素含有樹脂、フェノ−ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカ−
ボネ−ト、ポリスルホン類、ポリアセタール等の熱可塑
性樹脂に配合してなる樹脂成形体として使用されし、勿
論これらの単独及び混ぜものから成る再生樹脂に配合し
て利用することもできる。
【0044】また上記樹脂成形体には、それ自体公知の
各種添加剤、例えば安定剤、安定助剤、防曇剤、滑剤、
紫外線吸収剤、可塑剤、酸化防止剤、光安定剤、充填剤
等を配合併用することができる。このような用途に対し
て、本発明の成長促進剤は、個々の用途によっても相違
するが、樹脂100重量部当り0.5乃至100重量
部、特に5乃至50重量部の量で用いればよい。
【0045】更にまたこの成長促進剤は各種の紙、パル
プ、不織布の抄造時に混ぜて得られる素材として上記す
る同様の用途に供することもできる。
【0046】
【実施例】
(実施例1)本発明を以下の例で説明するが、本発明は
これに限定されるものではない。なお本発明で用いた主
な測定は、以下の通りである。 (1)見掛密度 JIS K−6220.6.8に準拠して測定した。 (2)PH 試料10gをイオン交換水100mlに加え撹拌後、2
5℃に1時間放置し、その上澄液のPHを測定する。 (3)粒度 コ−ルターカウンター(コールターエレクトロニクス社
製TA−II型)法により、アパーチャーチューブ50μ
mを用いて測定した。 (4)遠赤外線輻射率 フーリエ変換型赤外分光光度計(FT−IR)を用いて
粉体の温度60℃での光の波長5乃至10μm範囲の相
対輻射率(黒体基準、%)を測定し、その平均値を輻射
率(%)とした。
【0047】(実施例2)以下に本発明による植物の成
長促進剤、その性状及びこれらを用いた各種の用途につ
いて説明する。1.植物の成長促進剤 試料NO.1:水澤化学工業(株)製のサイコロ状の定形A型ゼオライトの13 0℃乾燥粉末(平均粒子径:2.6μm、比表面積:8m2/g 、pH:10.9、黒体輻射率:85%)。 試料NO.2:上記A型ゼオライト粉末を酸処理した後、600℃で焼成して得 られる同じくサイコロ状の定形非晶質アルミノケイ酸塩粉末(水 澤化学製の商品名:シルトンAMT)(平均粒子径:1.5μm 、 比表面積:30m2/g、pH:9、黒体輻射率:88%)。 試料NO.3:同じくシルトンAMT粉末(平均粒子径:2.5μm、比表面積 :20m2/g、pH:7.8、黒体輻射率:87%)。 試料NO.4:同じくシルトンAMT粉末(平均粒子径:4.5μm、比表面積 :8m2/g、pH:8.3、黒体輻射率:86%)。 試料NO.5:サイコロ状の定形A型ゼオライト粉末の水性スラリーを80℃に 加温し、高速撹拌下にアルミン酸ナトリウムとMgOとしての濃 度7%の塩化マグネシウム溶液を注加し、十分に熟成処理をした 後、この反応スラリーを110℃で乾燥粉砕後、600℃で3時 間焼成して得た粉体(平均粒子径:4.7μm、比表面積:10 m2/g、pH:8.3、MgO沈着量:9%、黒体輻射率:9 8%)。 試料NO.6:試料NO.5において、沈着金属種をカルシウムに置き換えた以 外は試料NO.5と同様にして調製した粉体(平均粒子径:1. 8μm、比表面積:10m2/g、pH:8.5、CaO沈着量 :4.5%、黒体輻射率:94%)。 試料NO.7:試料NO.5において、沈着金属種を亜鉛及び焼成温度を700 ℃にした以外は試料NO.5と同様にして調製した粉体(平均粒 子径:2.8μm、比表面積:9m2/g、pH:8.5、Zn O沈着量:6.5%、黒体輻射率:97%)。 試料NO.8:試料NO.5において、沈着金属種をジルコニウムにした以外は 試料NO.5と同様にして調製した粉体(平均粒子径:6.2μ m、比表面積:9m2/g、pH:9.1、Zr2O沈着量:6 . 5%、黒体輻射率:94%)。 試料NO.9:サイコロ状の定形A型ゼオライト粉末の水性スラリーを撹拌下に ゼオライト中のNa成分の約50モル%分をMg、Cu、Feの それぞれ塩化物金属塩溶液でイオン交換処理をし、洗浄、乾燥後 、 それぞれ600℃で焼成して得られた粉体(平均粒子径:1乃 至 2.4μm、比表面積:10m2/g、pH:7.8乃至8. 6 )で、それぞれ試料NO.9ー1(黒体輻射率:94%)、 試 料NO.9ー2(黒体輻射率:95%)、試料NO.9ー3( 黒 体輻射率:94%)。 試料NO.10:試料NO.8において、沈着金属種をチタニウムにした以外は 試料NO.8と同様にして調製した粉体(平均粒子径:6.7μ m、比表面積:15m2/g、pH:8.9、Ti2O沈着量: 6. 5%、黒体輻射率:91%)。 試料NO.11:粒子形状が球状であるPc型ゼオライト粉末の水性スラリーに 、 約60℃加温下に塩化カルシウム溶液を注加し、撹拌下に接触 処 理を行いゼオライト中のNa分の約50%をCaに置換した後 、 500℃で焼成して得られた非晶質の球状粉末(平均粒子径: 9. 7μm、比表面積:10m2/g、pH:8.5、黒体輻射 率: 95%)。 試料NO.12:Pc型ゼオライト粉末とY型ゼオライト粉末との重量比で約6 /4の混合粉体系に、試料NO.5と同様にしてマグネシウム成 分を沈着させ、ろ過、水洗後、600℃で焼成して得られた粉体 (平均粒子径:8.6μm、比表面積:30m2/g、pH:9 、 黒体輻射率:100%)。 上記成長促進剤の粉末試料を用いて、以下に具体的に実
施した植物の栽培実験について説明する。
【0048】(実験NO.1)通常の硬質塩化ビニール
樹脂組成物に本発明による試料NO.3、NO.5、N
O.6の成長促進剤粉末をそれぞれ塩ビ樹脂100重量
部当たり15重量部を添加して得られた2mm厚の灰色
の塩ビ板を用いて、10x10x12cmサイズの箱型
鉢を作り、この鉢に畑の赤土、鹿沼土、桐生土、腐葉土
の等量配合による混合土をそれぞれ入れ、次いで背丈が
約3cmに伸びたケイトウの苗を植えて、下記の条件下
にその成長を観察した。 植生年月日 :平成8年7月1日〜 鉢設置場所 :日当たりの良い芝生の上 その他 :朝晩均等に散水、各3鉢、期間中晴れ6
日、曇り6日、雨4日 尚、比較のため本剤を入れない同様の塩ビ板の鉢(ブラ
ンク)、また試料NO.5については同時に樹脂にカー
ボンブラック入りの黒い鉢とチタン白入りの白い鉢につ
いても同様に苗を植えて観察した。
【0049】その結果、以下の通りであった。 試料NO.3 :13〜14日目に赤い花が咲き、花の草丈も約4〜5 倍に伸びた。 試料NO.5及び試:開花は12〜13日で、草丈は4〜6倍。 料NO.5の白鉢 試料NO.5の黒鉢:開花は11〜13日で、草丈は4〜6倍。 ブランク :開花は20〜24日目、草丈は3〜5倍。
【0050】(実験NO.2)幅30cm、長さ70c
m、高さ20cmの市販のプラスチック製のプランター
3個に通常の畑の土に河砂を約半分と石灰を少量混ぜた
土を入れ、これに元肥として腐葉土と化成肥料とを一般
的な量割合で均一に混ぜて土作りをした後、それぞれの
地表に均一に薄く小松菜の種子をまき十分に散水をし
た。
【0051】次いで発芽後、本葉2枚の時に株間3〜4
cmに間引きをし、追肥として市販の液肥の200倍稀
釈を茎の周りにできるだけ均一に施した。尚、その際に
一つにはこの液肥だけを、他の2個には試料NO.6と
試料NO.12の本剤をそれぞれ濃度10%になるよう
にこの追肥液に混ぜたものを施した。尚、種まきは4月
初旬で、栽培場所は新潟県北蒲原郡中条町の農家のビニ
ールハウス内に上記のプランターを置き、その後のそれ
ぞれの生育状況を観察した。
【0052】その結果、前者の追肥だけのものは5月の
末に本葉が平均して5〜8枚になった。一方、後者の追
肥に試料NO.6及び試料NO.12の本剤を入れた方
は、やはり何れも前者よりは成長が早く5月の中旬に平
均して本葉が7〜8枚になり、しかも背丈の成長もよか
った。
【0053】(実験NO.3)水澤化学工業(株)中条
工場内の緑地帯に張られている約4000m2の芝生地
の一部(25m2)に、雪解けの3月下旬の青芝が生え
ない時期に、試料NO.9−1と試料NO.9−3との
等量混合からなる本剤を水に混ぜて調製した濃度10%
水性スラリーの30Lを均等に散布し、その後の芝目の
経過を観察した。その結果、6月の上旬には散布しなか
った周囲とは段差がつく程に青々とした腰目の強い芝生
が生えているのが確認された。尚、比較のために同芝地
の1m2に水澤化学製の酸性白土を300℃で焼成した
黒体輻射率79%(pH7.2)の微粉末を同様にスラ
リー化したものを散布したところは全く効果がなかっ
た。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、合成ゼオライト系のア
ルミノケイ酸塩微粒子及びMg、Ca、Zn、Fe等の
金属種を添着又は沈着させたその誘導体の特に300乃
至600℃で焼成させて得られる遠赤外線輻射体(黒体
基準の輻射率が85%以上)を間接的に植物に施すこと
によって、植物の成長を著しく促進させることが判明し
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A01N 59/20 A01N 59/20 Z // C04B 35/18 C04B 35/18 Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成のテクトアルミノケイ酸塩系の微粒
    子及び/又は元素周期律表第1B、2A、2B、4B及
    び8族金属元素の中から選ばれた少なくとも一種の金属
    成分を含む該アルミノケイ酸塩の誘導体から成り、コー
    ルターカンター法で測定して0.5乃至20μmのメジ
    アン径を有し、且つ波長4乃至10μmにおける黒体基
    準の輻射率が85%以上であることを特徴とする植物の
    成長促進剤。
  2. 【請求項2】 上記テクトアルミノケイ酸塩系の微粒子
    が立方体乃至は球状の定形粒子である請求項1記載の成
    長促進剤。
  3. 【請求項3】 上記定形粒子が合成のA型ゼオライト又
    はPc型ゼオライトである請求項2記載の成長促進剤。
  4. 【請求項4】 上記テクトアルミノケイ酸塩が合成のY
    型又はX型ゼオライトである請求孔1記載の成長促進
    剤。
  5. 【請求項5】 上記テクトアルミノケイ酸塩の誘導体に
    含まれる金属成分がCa、Mg、Zn、Ag、Cu、F
    e、Ti、Zrの中から選ばれた少なくとも1種である
    請求項1乃至4の何れか記載の成長促進剤。
  6. 【請求項6】 上記黒体基準の輻射率が90%以上であ
    る請求項1乃至5の何れか記載の成長促進剤。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6の何れかに記載する植物
    の成長促進剤を含有する樹脂組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1844656A1 (en) * 2006-04-12 2007-10-17 Ciba Specialty Chemicals Holding Inc. Use of nanoparticles for increasing the Red to Far Red-ratio
US8030244B2 (en) * 2005-04-01 2011-10-04 Doosan Corporation Method, composition and kit for promotiong plant growth and improving plant preservation
JP2018070781A (ja) * 2016-10-31 2018-05-10 国立大学法人徳島大学 植物成長調整用コーティング組成物
WO2020203441A1 (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 株式会社Nbcメッシュテック 生理障害抑制方法、カビ増殖抑制方法

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