JPH1095124A - 親水化処理方法 - Google Patents

親水化処理方法

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JPH1095124A
JPH1095124A JP25106696A JP25106696A JPH1095124A JP H1095124 A JPH1095124 A JP H1095124A JP 25106696 A JP25106696 A JP 25106696A JP 25106696 A JP25106696 A JP 25106696A JP H1095124 A JPH1095124 A JP H1095124A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
plastic
jet head
bonded
plate
Prior art date
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Pending
Application number
JP25106696A
Other languages
English (en)
Inventor
Ayako Kazama
亜矢子 風間
Mizue Fujimori
瑞惠 藤森
Yorinobu Yamada
▲頼▼信 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1095124A publication Critical patent/JPH1095124A/ja
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェットヘッドのインク流路の表面の
濡れ性を向上させること。 【解決手段】 インク流路のプラスチック部材表面にプ
ラスチックのガラス転移点以上の温度下で短波長の紫外
線を照射することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は親水化処理方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】圧電体の上面に複数の溝を設け、この圧
電体の上面に蓋が接着し、インクを充填した溝の隔壁の
圧電変形を利用してインクを圧縮し、ノズル板上のノズ
ル孔よりインク滴を印字用紙に吐出して印字を行うイン
クジェットヘッドが、たとえば特開平4−30725号
公報に記載されている。
【0003】このようなインクジェットヘッドのインク
系部材には成形性、コスト、その他の要求特性からその
多くはプラスチックからできている。インクジェットヘ
ッドのインク系部材表面は、印字品質等の信頼性上の理
由から高い濡れ性を持つことは必須の条件となってい
る。しかしながら、プラスチックは一般的に表面エネル
ギーが低いため液体が濡れにくいという特性があり、濡
れ性は十分でない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】プラスチック表面の濡
れ性を向上する手段としては酸素プラズマ処理や短波長
の紫外線照射処理等による表面改質があるが、親水化処
理を施し、インクジェットヘッドの組立工程後に濡れ性
が著しく劣化することが大きな問題となっている。
【0005】インクジェットヘッドの組立工程後にプラ
スチック表面の濡れ性が著しく劣化する要因として、接
着剤の硬化工程にヘッドをプラスチックのガラス転移点
以上に加熱することが挙げられる。ガラス転移点以上に
加熱すると親水化処理工程で形成された親水基が表面か
ら内部へ陥没し、表面の濡れ性は著しく劣化する。
【0006】濡れ性を向上する手段としては前述の酸素
プラズマ処理や短波長の紫外線照射処理がある。しかし
ながら、インクジェットヘッドの組立後に行う場合、イ
ンク流路はノズル孔とインク補給孔を通して以外は外界
と閉ざされるため、効果はほとんどない。
【0007】本発明の目的は、インクジェットヘッドの
インク流路の濡れ性を向上させることによって、印字品
質の低下を防ぎ、より高い信頼性を確保することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の親水化処理方法は、下記記載の手段を採用
する。
【0009】液体インクにより文字・画像の記録を行う
インクジェットヘッドであって、インクジェットヘッド
のインク流路の表面の部材の少なくとも一部がプラスチ
ックであり、該プラスチック表面が該プラスチックのガ
ラス転移点以上の温度で短波長の紫外線に照射されるこ
とを特徴とする。
【0010】プラスチック表面はガラス転移点以上では
分子のミクロブラウン運動が発生し表面の分子が内部に
陥没したり、内部の分子が表面に現れたりする。
【0011】従って、プラスチックのガラス転移点以上
の温度下でプラスチック表面を短波長の紫外線で照射す
ると、表面及び内部の分子に親水基を形成することがで
き、表面から深い範囲に親水基をもつ分子層を形成する
ことができる。
【0012】従って、接着剤の硬化工程にヘッドをプラ
スチックのガラス転移点以上に加熱した時、表面の親水
基が内部へ陥没しても、内部の親水基が表面に現れるの
で、濡れ性が低下することはない。
【0013】このように、インクジェットヘッドのイン
ク流路の表面の濡れ性は向上し、印字品質の低下を防
ぎ、より高い信頼性を確保することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を説明す
る。
【0015】図1は実施例におけるインクジェットヘッ
ドの構造を示す断面図である。
【0016】親水化処理として、振動板11を形成する
プラスチック部材(ここではポリフェニレンサルファイ
ド)のガラス転移点(この場合92℃)以上の温度、好
ましくは組立工程中の最高温度より5ないし10℃高い
温度(ここでは135℃)に加熱しながら、振動板11
のインク室15に接する面に短波長の紫外線(波長が2
54nmで15mW)を20分間照射する。
【0017】プラスチック表面はガラス転移点以上では
分子のミクロブラウン運動が発生し表面の分子が内部に
陥没したり、内部の分子が表面に現れたりする。従っ
て、プラスチックのガラス転移点以上の温度下でプラス
チック表面を短波長の紫外線で照射すると、表面及び内
部の分子に親水基を形成することができ、表面から深い
範囲に親水基をもつ分子層を形成することができる。
【0018】基台10に圧電素子16を接着する。基台
10と圧電素子16に振動板11を接着する。インク室
15を有するインク室構成部材14(ここではアルミナ
製)を振動板11に接着し、ノズル孔13を有するノズ
ル板12(ここではSUS316L製)をインク室構成
部材14及び基台10に接着する。
【0019】接着剤にはエポキシ系熱硬化型接着剤(太
陽インキ製造(株)製:S−40C)を用いた。130
℃に60分間加熱して硬化する。
【0020】以下の評価を行い、濡れ性向上の効果を確
認した。
【0021】<評価1>振動板11と同じ部材(ここで
はポリフェニレンサルファイド)を用いて実施例と同一
条件にて親水化処理を行い、純水との接触角を測定して
評価例1とした。比較例として、振動板11と同じ部材
を用いて加熱をしない以外は実施例と同一条件にて親水
化処理を行い、純水との接触角を測定した。接触角は親
水化処理後と親水化処理終了後130℃で1時間加熱し
た後に測定した。
【0022】尚、接触角とは図2に示す水平に固定され
たプレート22の上に純水21を滴下し、液滴のプレー
トと接している面の径を(2×R)と置き、プレート面
からの液滴の高さをHと置く。このとき、tanα=H
/Rとして、θ=2×αとしたときのθを接触角とす
る。
【0023】接触角の測定結果を次に示す。
【0024】評価例1では、純水との接触角が親水化処
理前は約80度であったものが親水化処理後は12度で
あり、130℃で1時間加熱した後は20度、さらに1
30度で1時間加熱しても20度であった。比較例で
は、純水との接触角が親水化処理前は約80度であった
ものが親水化処理後は14度であり、130℃で1時間
加熱した後は60度となった。
【0025】以上の結果から、評価例1と比較例を比べ
ればわかるように、ガラス転移点以上の温度でプラスチ
ック表面に短波長の紫外線を照射することによって高い
親水性維持効果が得られることがわかる。
【0026】<評価2>評価例2として、振動板11と
同じ部材(ここではポリフェニレンサルファイド)を用
いて、実施例と同一条件の短波長の紫外線を10分照射
し、続いて130℃で30分間加熱するとういうサイク
ルを1サイクルとして10サイクル行い、純水との接触
角を測定した。接触角の測定のタイミングは130℃で
30分間加熱した各サイクル後とした。測定結果を以下
に示す。
【0027】1サイクル後の接触角は45度であり、3
サイクル後は50度、5サイクル後は28度、10サイ
クル後は20度であった。
【0028】さらに、この試料を130℃で2時間加熱
し、接触角を測定したところ20度であった。
【0029】このように評価例2のように、プラスチッ
ク表面に短波長の紫外線に照射し、続いてガラス転移点
以上に加熱することを複数回繰り返すことによっても評
価例1と同様の効果が得られることがわかる。
【0030】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、インクジェットヘッドのインク系部材表面の濡れ
性を向上させることができ、印字品質の低下を防ぎ、よ
り高い信頼性を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例におけるインクジェットヘッドの構造を
示す断面図である。
【図2】接触角の説明図である。
【符号の説明】
10 基台 11 振動板 12 ノズル板 13 ノズル孔 14 インク室構成部材 15 インク室 16 圧電素子

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体インクにより文字・画像の記録を行
    うインクジェットヘッドであって、インクジェットヘッ
    ドのインク流路の表面の部材の少なくとも一部がプラス
    チックであり、該プラスチック表面が該プラスチックの
    ガラス転移点以上の温度で短波長の紫外線に照射される
    ことを特徴とする親水化処理方法。
  2. 【請求項2】 液体インクにより文字・画像の記録を行
    うインクジェットヘッドであって、インクジェットヘッ
    ドのインク流路の表面の部材の少なくとも一部がプラス
    チックであり、該プラスチック表面が短波長の紫外線に
    照射され、続いて該プラスチックのガラス転移点以上に
    プラスチック表面が加熱されることが複数回繰り返され
    ていることを特徴とする親水化処理方法。
JP25106696A 1996-09-24 1996-09-24 親水化処理方法 Pending JPH1095124A (ja)

Priority Applications (1)

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JP25106696A JPH1095124A (ja) 1996-09-24 1996-09-24 親水化処理方法

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JP25106696A JPH1095124A (ja) 1996-09-24 1996-09-24 親水化処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1095124A true JPH1095124A (ja) 1998-04-14

Family

ID=17217128

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25106696A Pending JPH1095124A (ja) 1996-09-24 1996-09-24 親水化処理方法

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JP (1) JPH1095124A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0475605A2 (en) * 1990-08-20 1992-03-18 MITSUI TOATSU CHEMICALS, Inc. Phenolic resin and method for preparing same

Cited By (1)

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