JPH1095117A - 液体噴射記録方法 - Google Patents

液体噴射記録方法

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JPH1095117A
JPH1095117A JP21959197A JP21959197A JPH1095117A JP H1095117 A JPH1095117 A JP H1095117A JP 21959197 A JP21959197 A JP 21959197A JP 21959197 A JP21959197 A JP 21959197A JP H1095117 A JPH1095117 A JP H1095117A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気泡収縮が影響を及ぼす性能もあり、例え
ば、気泡収縮がインク吐出性能に及ぼす影響を改善す
る。 【解決手段】 発熱体9に通電することによって、数μ
secの高熱流束をインク10に与え、気泡20を発生
させ、該気泡の体積増加にともなう作用力で、インク滴
を吐出,飛翔させ、被記録面に付着させて記録を行う。
気泡20が発生してから最大体積になるまでの時間をt
i、最大体積になってから消滅するまでの時間をtdと
する時、td/tiが1〜10の間となるように熱作用
部の構造および熱作用部への入力エネルギーを決める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体噴射記録方
法、より詳細には、バブルを利用してインク滴を噴射さ
せて記録を行う液体噴射記録装置における記録ヘッドの
駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液滴を吐出オリフィスから噴射させるに
当って、発熱抵抗体等を用いて熱エネルギーを液体に付
与し、エネルギーが付与された液体に急峻な体積増加を
伴う状態変化を生じせしめ、その体積増加に基づく作用
力によって液体を吐出噴射せしめて記録を行う所謂バブ
ル液体噴射記録装置は、例えば、特開昭55−1616
6号公報において公知である。而して、上記特開昭55
−161665号公報に記載された発明においては、気
泡の体積増加のスピードを規定して効果的な吐出性能を
得るようにしているが、インク吐出性能に大きな影響を
及ぼす気泡収縮に関する具体的な記載があまりなく、単
に、体積増加の条件だけで、効果的な吐出性能が得られ
ると考えているようである。
【0003】しかし、インク吐出性能には、気泡収縮が
影響を及ぼす性能もあり、例えば、気泡収縮が影響を及
ぼす性能として、インク滴の切れのよい吐出、サテライ
ト滴のない吐出、1滴吐出後の次のインク供給スピード
(応答周波数スピードに関係する)等があり、これらを抜
きにして効果的なインク吐出性能は語れない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のごと
き実情に鑑みてなされたもので、特に、バブルジェット
型液体噴射記録装置において、インクの吐出性能を向上
させることを目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、液滴を吐出す
るために設けられたオリフィスと、該オリフィスに連通
し、液滴を吐出するための熱エネルギーが液体に作用す
る部分である熱作用部とを有する液吐出部と、熱エネル
ギーを発生する手段としての電気熱変換体とを具備する
記録ヘッドを使用する液体噴射記録方法であって、熱伝
導性の高い基板の上に、熱伝導性の低い薄層である蓄熱
層と、電気熱変換体としての電気抵抗体層を形成し、該
電気抵抗体層に通電することによって、数μsecの高
熱流束をインクに与え、気泡を発生させ、該気泡の体積
増加にともなう作用力で、前記電気抵抗体層が形成され
た平面とほぼ平行に、前記オリフィスにより液滴を吐
出,飛翔させ、被記録面に付着させて記録を行う液体噴
射方法において、前記気泡が発生してから最大体積にな
るまでの時間をti、最大体積になってから消滅するま
での時間をtdとする時、それらの関係が、気泡の発生
〜成長,収縮〜消滅にともなうインクの移動が追従する
範囲内で、
【0006】
【数2】
【0007】なるように前記熱作用部の構造および熱作
用部への入力エネルギーを決めたことを特徴としたもの
である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例に基いて説
明する。図3は、本発明が適用される液体噴射記録ヘッ
ドの一例を示す斜視図、図4は、該記録ヘッドを構成す
る蓋基板(図4(a))と基板(図4(b))の分解斜視図、図
5は、蓋基板を裏側から見た斜視図で、図中、1は蓋基
板(流路板)、2は基板、3は液体流入口、4は液体吐出
口、5は溝、6はインク部屋を形成するための領域、7
は個別(独立)電極、8は共通電極、9は発熱体で、基板
2の表面には、発熱体9が共通電極8とともに形成され
ており、蓋基板1と、基板2とを接合することにより、
溝5は液体(インク)流路及び吐出口4を形成し、領域6
は流入口3から導入される記録液体(インク)を収容する
ためのインク部屋を形成する。周知のように、基板2上
に流路板1を接合した時に、流路板1の溝5と基板2の
上面とでインク流路が形成され、このインク流路のイン
ク吐出側下面の一部に発熱体9が配設された構造とな
り、該発熱体9によってインクを加熱して該インク中に
気泡(バブル)を発生せしめ、その気泡の体積変化によっ
てインク流路の端部よりインク滴を噴射させるものであ
る。
【0009】図6(a)〜(g)は、上述のごときバブル利
用のインクジェットドロップジェネレータにおけるイン
ク滴生成過程を示す図で、図中、10はインク、20は
気泡、30は生成されたインク滴で、その他流路板1、
基板2、独立電極7、共通電極8、発熱体9等は図4に
示した通りであり、周知のように、発熱体9を一時的に
加熱することによってインク滴30を噴射させる。バブ
ルインクジェットは、上述のようにして、流路内の液体
(インク)を薄膜抵抗体によって通電加熱してインクを急
激に沸騰させ、発生した気泡の圧力作用によって吐出口
からインク液滴を吐出し、吐出した液滴を紙などの被記
録物に着弾して、記録画素を形成する。
【0010】本発明は、上述のごときバブルジェット型
インクジェットの気泡の発生時間、収縮時間とインク吐
出性能、とりわけ、インク滴の切れのよい吐出、サテラ
イト滴のない吐出、1滴の吐出後の次のインク供給スピ
ード等との関係について、実験データにもとづき、最適
となるようにしたものであるが、最初に、バブルジェッ
トの一般原理について説明する。
【0011】気泡の発生・消滅過程は、ヒーター・流路
の構成、通電加熱条件等によって変化し、インクジェッ
ト記録装置として実用的であるためには、次のような条
件を満足することが必要である。 (1)吐出に充分な圧力が得られること。 (2)現象の再現性(気泡安定性)が良いこと。 (3)応答周波数が高いこと。
【0012】このような条件は、日常的に見られる沸騰
現象から考えると、達成困難であるように思われる。な
ぜなら、 (1)液滴を吐出させるためには、吐出口の液面の表面張
力に打ち勝って滴形成をさせる必要がある。ところが、
通常の沸騰現象では、沸騰開始温度は液体の沸点+数℃
以下であり、対応する蒸気圧は大気圧に比べてそんなに
高くない。 (2)沸騰は、相変化と流れを伴なう複雑な伝熱現象であ
り、電気的・機械的現象に比べてはるかにランダムであ
る。また、高周波数で繰り返し駆動するためには、発泡
から消泡までの応答時間が短くなければならない。とこ
ろが、通常の沸騰条件下で温度上昇・下降の時定数を減
少させるには限界がある。
【0013】バブルジェット記録装置においては、熱伝
導性の高い基板の上に熱伝導性の低い薄い層(蓄熱層)お
よび薄い電気抵抗体層(ヒーター)を形成し、極めて短い
加熱パルス(〜数μsec)で高熱流束をインクに与える
ことによって、上の条件を満足させている。すなわち、 (1)薄膜技術によって形成された平滑な伝熱面に高熱流
束を与えることによって、非常に高い温度(水系インク
の場合〜300℃)までインクを過熱することができ
る。このときの蒸気圧は、大気圧の数10倍に達し、液
滴を吐出させるのに充分である。 (2)バブルジェットにおける発泡は、ヒーター面のくぼ
みなどに捕捉された気体が発泡の核になる通常の沸騰現
象と異なり、伝熱面近くのインクが過熱限界に到達する
ことによって一斉に気化するので、現象の再現性が高
い。 (3)加熱時には、蓄熱層の効果によってインクが充分に
加熱される。加熱時間が短いためごく一部のインク(ヒ
ーター上〜数μm)しか加熱されないうえ、気泡形成後
は、蒸気の断熱効果によってヒーターからの伝熱はほと
んど停止する。従って、気泡の成長とともにインクの温
度および気泡内の圧力は、急激に低下し、キャビテーシ
ョン気泡の状態となる。気泡の消滅速度は極めて大き
く、気泡時に衝撃によるヒーターの破壊が問題となるほ
どである。余分の熱は、蓄熱層を通過して基板に逃げ
る。
【0014】図1(A)は、本発明の一実施例を説明す
るための要部拡大断面図、図1(B)は、熱作用部(ヒ
ーター部)に発生する気泡の体積Vの時間的変化を示す
一例を示す図で、図1(B)に示すように、気泡が発生
してから、最大気泡体積Vmaxになるまでの時間をt
i、最大気泡体積Vmaxになってから消滅するまでの時
間をtdとする。
【0015】図1(A)は、インク滴吐出後の液室内
(オリフィス近傍)の状態を示すが、気泡20は最大気泡
に達した後、矢印Aの方向に収縮する。それにともな
い、オリフィス側ではメニスカスが矢印Bのように引き
込む。一方、右側のインク供給側からは、気泡収縮にと
もなう作用力で矢印Cのようにインクが移動(供給)す
る。メニスカスの移動或いはインクの移動(供給)は、気
泡の収縮スピードに大きく依存し、そのスピードがある
範囲内にない時、次のような不具合が生ずる。たとえ
ば、メニスカスの移動に起因するものとしては、吐出イ
ンク滴の切れの悪さ、サテライト滴の発生、オリフィス
からの不要空気の吹い込み、オリフィス面でのインクだ
れ等、又、インクの移動(供給)に関しては、あまりに気
泡収縮スピードが速いとそれにインク供給が追従しなか
ったり(応答スピードが追いつかない)、又、逆におそい
と、記録スピードが遅くなり好ましくない。
【0016】本発明は、気泡の発生、収縮の実験、観察
を行なっているうちに、上記の現象(不具合点)が、気泡
の発生、収縮の挙動に大きく依存していることをつきと
め、好ましい気泡の発生、収縮挙動条件を見いだすため
に、諸々の角度から検討し、実際に多種多様の記録ヘッ
ドを設計、製作し、種々の角度からの実験を繰り返し
て、以下の条件を見いだしたものである。すなわち、
【0017】
【数3】
【0018】となるような関係に、気泡の発生及び収縮
スピードを規定したものであるが、更に好適には、
【0019】
【数4】
【0020】とされ、最適には、
【0021】
【数5】
【0022】とされる。気泡の発生及び収縮スピード
は、加える信号電圧、パルス巾、パルス波形、パルス電
流、インク物性、インク温度、液室ディメンション、発
熱部構成、発熱部材料、発熱部ディメンション等によっ
て変えられる。
【0023】図2は、各パラメータを変化させ、td/
tiの値を変えて、それと吐出性能の関係を調べ、安定
吐出領域(良好印字品質領域)を示したデータの一例で、
A−B領域は使用不可領域、B−E領域は実用印字品質
領域、C−E領域は良好印字品質領域、D−E領域は最
良印字品質領域、E−F領域は使用不可領域である。上
式で、td/tiの上限を3,5,10という数字で示
したが、これはあくまでも平均値で、実際には、3±
0.3,5±0.3,10±0.3のバラツキの範囲をも
っている。この理由としては、上記の気泡の発生及び収
縮スピードを決定する各々の因子が実際に実験するうえ
において、バラツキをもっているからと考えられる。
【0024】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、気泡の発生、収縮スピードの条件を上記(1)
式の範囲内に設定することにより、 イ.インク滴の切れのよい吐出、 ロ.サテライト滴のない吐出、 ハ.ミスト状にならない均一液滴の吐出、 ニ.オリフィスからの不要空気の吸い込みのない吐出、 ホ.オリフィス面でのインクだれのない吐出、 ヘ.応答周波数の高速化吐出、 を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を説明するための要部拡大
断面図(図1(A))及び気泡体積の時間変化を示す図
(図1(B))である。
【図2】 安定吐出領域の一例を示す図である。
【図3】 本発明が適用される液体噴射記録ヘッドの一
例を示す斜視図である。
【図4】 記録ヘッドを構成する蓋基板(図4(a))と基
板(図4(b))の分解斜視図である。
【図5】 蓋基板を裏側から見た斜視図である。
【図6】 バブルジェット記録におけるインク滴の生成
過程を説明するための図である。
【符号の説明】
1…蓋基板(流路板)、2…基板、3…液体流入口、4…
液体吐出口、5…溝、6…インク液室、7…個別(独立)
電極、8…共通電極、9…発熱体、10…インク、20
…気泡、30…インク滴。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液滴を吐出するために設けられたオリフ
    ィスと、該オリフィスに連通し、液滴を吐出するための
    熱エネルギーが液体に作用する部分である熱作用部とを
    有する液吐出部と、熱エネルギーを発生する手段として
    の電気熱変換体とを具備する記録ヘッドを使用する液体
    噴射記録方法であって、熱伝導性の高い基板の上に、熱
    伝導性の低い薄層である蓄熱層と、電気熱変換体として
    の電気抵抗体層を形成し、該電気抵抗体層に通電するこ
    とによって、数μsecの高熱流束をインクに与え、気
    泡を発生させ、該気泡の体積増加にともなう作用力で、
    前記電気抵抗体層が形成された平面とほぼ平行に、前記
    オリフィスにより液滴を吐出,飛翔させ、被記録面に付
    着させて記録を行う液体噴射方法において、前記気泡が
    発生してから最大体積になるまでの時間をti、最大体
    積になってから消滅するまでの時間をtdとする時、そ
    れらの関係が、気泡の発生〜成長,収縮〜消滅にともな
    うインクの移動が追従する範囲内で、 【数1】 なるように前記熱作用部の構造および熱作用部への入力
    エネルギーを決めたことを特徴とする液体噴射記録方
    法。
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