JPH1094934A - ビルドインモータ式主軸装置におけるロータ取付構造 - Google Patents

ビルドインモータ式主軸装置におけるロータ取付構造

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JPH1094934A
JPH1094934A JP25159696A JP25159696A JPH1094934A JP H1094934 A JPH1094934 A JP H1094934A JP 25159696 A JP25159696 A JP 25159696A JP 25159696 A JP25159696 A JP 25159696A JP H1094934 A JPH1094934 A JP H1094934A
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JP
Japan
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rotor
main shaft
spindle
shaft
mounting structure
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JP25159696A
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English (en)
Inventor
Shigetaka Akiyama
重隆 秋山
Katsutoshi Tanaka
克敏 田中
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Shibaura Machine Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Machine Co Ltd
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Publication date
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  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビルドインモータ式主軸装置において、ロ主
軸に悪影響を与えることなく、また主軸がインバー等の
低熱膨張材で構成されても、主軸が高速回転されてもロ
ータを充分な固定強度をもって主軸に固定すること。 【解決手段】 主軸駆動用モータのロータ15が主軸1
に直接装着されるビルドインモータ式主軸装置における
ロータ取付構造において、ロータ15に形成されている
主軸挿入中心孔17に主軸が挿入嵌合することによりロ
ータ15を主軸1に装着し、主軸1の外周面と主軸挿入
中心孔17の内周面との間に介在する接着剤19によっ
てローラ15を主軸1に接着固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、工作機械等で使
用されるビルドインモータ式主軸装置におけるロータ取
付構造に関し、特に空気静圧軸受部材により支持されて
高速回転駆動されるビルドインモータ式主軸装置におけ
るロータ取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】空気静圧軸受部材により支持された主軸
にロータを直接組み付け、ビルドインモータにより主軸
を高速回転駆動することは、従来より行われている。こ
のビルドインモータ式主軸装置では、ロータ回転は、運
動時に径方向のがた付きがなく、回転力を主軸に伝える
ために回転方向に関して主軸に充分に連結されている必
要がある。
【0003】従来、主軸に対するロータの取付けは、圧
入法や焼ばめ法により行われている。圧入法では、主軸
のロータ支持部の軸外径とロータの主軸挿入中心孔の孔
内径の寸法関係に圧入代を与え、比較的大きい軸力を加
えてロータの主軸挿入中心孔に主軸を挿入することによ
りロータを主軸に固定する。焼ばめ法では、常温で主軸
のロータ支持プログラムの軸外径とロータの主軸挿入中
心孔の孔内径の寸法関係に焼ばめ代を与え、ロータを加
熱して熱膨張により主軸挿入中心孔の孔内径を大きく
し、主軸を冷却してロータ支持部の軸外径を収縮させた
状態で、ロータの主軸挿入中心孔に主軸を挿入すること
によりロータを主軸に固定する。
【0004】また、この種の主軸装置では、要求精度を
満たすために、主軸の熱変形を極力避けるべく、主軸を
インバー等の低熱膨張材により構成することが行われて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】圧入法によるロータの
固定では、圧入作業時に主軸を変形させる虞れがあり、
また、不適正な内部残留応力が原因で、使用過程で主軸
がクリープ変形する可能性があり、何れも主軸の回転精
度を低下させることになる。また、ロータは、薄鋼板の
積層体により構造されているから、これに圧入時に大き
い外力が作用すると、破壊する虞れがあり、このために
充分な圧入代を与えることができず、ロータの固定強度
が充分に得られないことがある。
【0006】焼ばめ法によるロータの固定では、主軸が
インバー等の低熱膨張材で構成されると、主軸の熱膨張
(収縮)が少ないために、焼きばめのための締め代を充
分に確保できず、ロータの固定強度が充分に得られない
ことがある。
【0007】また、何れの場合も、主軸の高速回転によ
る遠心力によりロータの主軸挿入中心孔が拡大すること
によって締め代が低減し、主軸が高速回転するほどロー
タの固定強度が低下する。
【0008】また、モータの発熱や高速回転時の空気静
圧軸受部での空気剪断熱などによりロータの温度が上が
り、熱膨張によってロータ(線熱膨張係数 約10×1
0-6/℃)の主軸挿入中心孔が拡大すること対して、低
熱膨張材製の主軸(線熱膨張係数 約1.6×10-6/
℃)は熱膨張が少ないため、その熱膨張差によって締め
代が低減し、主軸が高速回転するほどロータの固定強度
が低下する。また、この熱膨張差によってロータの固定
部で軸線方向の不均一なずれが生じ、20〜30μm程
度にも及ぶ曲げ変形が発生する虞れがある。この曲げ変
形は、芯ぶれやダイナミックバランスの狂いになり、振
動を誘発して回転精度を低下させることになる。
【0009】この発明は、上述の如き問題点に着目して
なされたものであり、主軸に悪影響を与えることなく、
また主軸がインバー等の低熱膨張材で構成されても、主
軸が高速回転されてもロータを充分な固定強度をもって
主軸に固定し、また主軸とロータとの熱膨張差によって
ロータの固定部で軸線方向の不均一なずれが生じること
を回避し、主軸に曲げ変形が生じることを回避し、主軸
の回転精度を高精度に保つことができる共にモータの高
出力化を可能にするビルドインモータ式主軸装置におけ
るロータ取付構造を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1による発明は、主軸駆動用モータのロー
タが主軸に直接装着されるビルドインモータ式主軸装置
におけるロータ取付構造において、ロータに形成されて
いる主軸挿入中心孔に主軸が挿入嵌合されることにより
ロータが主軸に装着され、主軸外周面と前記主軸挿入中
心孔の内周面との間に介在する接着剤によりロータが主
軸に固定されていることを特徴とするものである。
【0011】この発明によるロータ取付構造では、ロー
タは接着剤によって主軸に接着固定される。ここで使用
される好適な接着剤としては、エポシキ樹脂系など、接
着力が大きく、耐熱性を有する2液性接着剤が挙げられ
る。
【0012】請求項2による発明は、請求項1に記載の
ビルドインモータ式主軸装置におけるロータ取付構造に
おいて、主軸外周面のうち前記主軸が主軸挿入中心孔と
嵌合する部分外周面に、螺旋溝、周方向溝、軸線方向溝
などの接着剤収容溝が形成されているものである。
【0013】この発明によるロータ取付構造では、主軸
の外周面に形成されている螺旋溝、周方向溝、軸線方向
溝などの接着剤収容溝に接着剤が溜り、主軸外周面と主
軸挿入中心孔の内周面との間に接着剤が確実に存在する
ようになる。
【0014】請求項3による発明は、主軸駆動用モータ
のロータが主軸に直接装着されるビルドインモータ式主
軸装置におけるロータ取付構造において、主軸のロータ
取付部が、インバー等の低熱膨張材により構成された主
軸本体部とは別体で、ロータと同等の熱膨張係数を有す
る金属製のロータ取付軸により構成され、当該ロータ取
付軸にロータが固定され、前記ロータ取付軸と前記主軸
本体部とが互いに同心に一体接続されていることを特徴
とするものである。
【0015】この発明によるロータ取付構造では、ロー
タと同等の熱膨張係数を有する金属製のロータ取付軸に
ロータが取付けられ、主軸とロータとの熱膨張差によっ
てロータの固定強度が低下したり、ロータの固定部で軸
線方向の不均一なずれが生じることがない。
【0016】請求項4による発明は、請求項3に記載の
ビルドインモータ式主軸装置におけるロータ取付構造に
おいて、前記主軸本体部と前記ロータ軸部とは印篭構造
により同心接続され、ボルトにより前記主軸本体部と前
記ロータ軸部とが固定連結されているものである。
【0017】この発明によるロータ取付構造では、主軸
本体部とロータ軸部とは印篭構造により接続により同心
性を保証され、ボルトにより主軸本体部とロータ軸部と
が組立式に固定連結される。
【0018】請求項5による発明は、請求項3に記載の
ビルドインモータ式主軸装置におけるロータ取付構造に
おいて、前記主軸本体部と前記ロータ軸部とは印篭構造
により同心接続され、溶接により前記主軸本体部と前記
ロータ軸部とが固定連結されているものである。
【0019】この発明によるロータ取付構造では、主軸
本体部とロータ軸部とは印篭構造により接続により同心
性を保証され、溶接により主軸本体部とロータ軸部とが
恒久的に固定連結される。
【0020】請求項6による発明は、軸駆動用モータの
ロータが主軸に直接装着されるビルドインモータ式主軸
装置におけるロータ取付構造において、ロータに形成さ
れている主軸挿入中心孔に、主軸の後端側にロータ軸部
が挿入されてすきまばめ嵌合していると共にキー係合
し、ロータの挿入前側端面を主軸に形成された段差部に
突当て、主軸の後端部に固定されたばねリテーナとロー
タとの間にばねが設けられ、当該ばねにより前記ロータ
を前記段差部に押し当てることを特徴としている。
【0021】この発明によるロータ取付構造では、ロー
タが熱膨張に関して径方向にも軸線方向に拘束されるこ
となく主軸に固定される。
【0022】請求項7による発明は、主軸駆動用モータ
のロータが主軸に直接装着されるビルドインモータ式主
軸装置におけるロータ取付構造において、ロータに形成
されているスプライン状やポリゴン状のトルク伝達形状
の主軸挿入中心孔に、主軸の後端側に形成されているス
プライン状やポリゴン状のトルク伝達形状のロータ軸部
が挿入されてすきまばめ嵌合し、ロータの挿入前側端面
を主軸に形成された段差部に突当て、主軸の後端部に固
定されたばねリテーナとロータとの間にばねが設けら
れ、当該ばねにより前記ロータを前記段差部に押し当て
ることを特徴としている。
【0023】この発明によるロータ取付構造では、ロー
タが熱膨張に関して軸線方向に拘束されることなく主軸
に固定され、ロータは主軸に影響を与えることなく熱膨
張できる。
【0024】請求項8の発明は、主軸駆動用モータのロ
ータが主軸に直接装着されるビルドインモータ式主軸装
置におけるロータ取付構造において、ロータに形成され
てい主軸挿入中心孔に、主軸の後端側に形成されている
ロータ軸部が挿入されてすきまばめ嵌合し、ロータは軸
線方向の一方の端部においてのみ前記主軸と固定連結さ
れていることを特徴としている。
【0025】この発明によるロータ取付構造では、ロー
タが熱膨張に関して軸線方向に拘束されることなく主軸
に固定され、ロータと主軸との固定連結部の軸長が短い
ことによりロータは主軸に影響を与えることなく熱膨張
できる。
【0026】請求項9による発明は、請求項8に記載の
ビルドインモータ式主軸装置におけるロータ取付構造に
おいて、前記ロータの軸線方向の一方の端部に雌ねじ付
きブッシュが固定され、雌ねじ付きブッシュが前記主軸
の外周に形成されたねじ部とねじ係合することにより前
記ロータが前記主軸と固定連結されているものである。
【0027】この発明によるロータ取付構造では、ロー
タに固定された雌ねじ付きブッシュが主軸のねじ部とね
じ係合することによりねじ式にロータが主軸と固定連結
される。
【0028】請求項10による発明は、請求項1、2、
6〜9の何れかに記載のビルドインモータ式主軸装置に
おけるロータ取付構造において、前記主軸がロータの取
付部を含む全体をインバー等の低熱膨張材により構成さ
れているものである。
【0029】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面を用いて詳細に説明する。
【0030】(実施の形態1)図1はこの発明によるビ
ルドインモータ式主軸装置におけるロータ取付構造の実
施の形態1を示している。この主軸装置は、主軸1をラ
ジアル方向の静圧軸受5とスラスト方向の静圧軸受7に
よって主軸ケース3より回転可能に支持している。
【0031】主軸ケース3の後部にはモータケース9が
取り付けられており、モータケース9内にはビルドイン
モータのステータ11が固定されている。
【0032】主軸1は、後端側にモータケース9内に位
置するロータ取付軸部13を一体に有し、全体をインバ
ー等の低熱膨張材で構成されている。
【0033】ビルドインモータのロータ15は、軸線方
向に貫通した主軸挿入中心孔17を有し、主軸挿入中心
孔17に主軸1のロータ取付軸部13が挿入嵌合される
ことにより、主軸1に直接装着され、ロータ取付軸部1
3の外周面と主軸挿入中心孔17の内周面との間に介在
する接着剤19により主軸1に接着固定されている。
【0034】この接着剤19としては、エポシキ樹脂系
など、接着力が大きく、耐熱性を有する2液性接着剤が
あり、組み付け前にロータ取付軸部13の外周面や主軸
挿入中心孔17の内周面に接着剤19を塗布した上で、
主軸1に対してロータ15の挿入を行い、接着剤19が
硬化することにより、ロータ15が主軸1に固定され
る。
【0035】これにより、圧入や焼ばめを行うことな
く、ロータ15が主軸1に固定され、圧入法や焼ばめ法
による場合での問題点が全て解消され、主軸1に悪影響
を与えることなく、また主軸1がインバー等の低熱膨張
材で構成されても、主軸1が高速回転されてもロータ1
5が充分な固定強度をもって主軸1に固定されることに
なる。
【0036】(実施の形態2)図2はこの発明によるビ
ルドインモータ式主軸装置におけるロータ取付構造の実
施の形態2を示している。尚、図2に於いて、図1に対
応する部分は図1に付した符号と同一の符号を付けてそ
の説明を省略する。
【0037】この実施の形態では、ロータ取付軸部13
の外周面に螺旋溝による接着剤収容溝21が形成されて
いる。接着剤収容溝21には接着剤19が溜り、ロータ
取付軸部13の外周面と主軸挿入中心孔17の内周面と
の間に接着剤19が確実に存在するようになり、接着剤
19によるロータ15の固定強度の安定化が図られる。
接着剤収容溝21は、深さが0.05mm程度で、4m
m程度の溝幅をもって7mmのピッチで設けられればよ
い。
【0038】この場合、ロータ取付軸部13の一般外径
と主軸挿入中心孔17の内径を一致させて両者間の間隙
を零とて正確な芯だし組み付けを行うことができ、ま
た、小さい締め代を与えて接着剤19による接着と併用
することも可能である。
【0039】接着剤収容溝21は、螺旋溝に限定される
ことなく、図3に示されているような周方向溝であって
も、図4、図5に示されているようなスプライン状の軸
線方向溝であってもよい。
【0040】(実施の形態3)図6はこの発明によるビ
ルドインモータ式主軸装置におけるロータ取付構造の実
施の形態3を示している。尚、図6に於いても、図1に
対応する部分は図1に付した符号と同一の符号を付けて
その説明を省略する。
【0041】この実施の形態では、主軸1が、インバー
等の低熱膨張材により構成された主軸本体部31と、主
軸本体部31とは別体で、ロータ15と同等の熱膨張係
数を有する金属製、例えばステンレス鋼製のロータ取付
軸33とにより分割構成され、ロータ取付軸33にロー
タ15が固定装着されている。
【0042】主軸本体部31とロータ取付軸33とは、
主軸本体部31の後端部に形成された凹部35とロータ
取付軸33の前端部に形成された凸部37との嵌合によ
る印篭構造により同心接続され、ロータ取付軸33の中
心部を貫通するボルト39により組立式に固定連結され
ている。
【0043】このロータ取付構造では、ロータ15と同
等の熱膨張係数を有する金属製のロータ取付軸33にロ
ータ15が取付けられているから、ロータ取付軸33と
ロータ15との熱膨張差によってロータ15の固定強度
が低下したり、ロータ15の固定部で軸線方向の不均一
なずれが生じることがない。
【0044】このことにより、空気静圧軸受による主軸
1の回転精度が安定し、使用過程で振動などが発生する
ような現象が生じることがない。特に、大容量の電動機
では、発熱量が大きく、ロータの軸線方向寸法が大きく
なることから、従来の空気静圧軸受による主軸1では、
高出力化が困難であったが、この発明によるロータ取付
構造では、上述のような作用効果から、それが可能にな
る。
【0045】主軸本体部31とロータ取付軸33との固
定連結は、ボルト39によるボルト締めに限定されるこ
とはなく、図7に示されているように、炭酸レーザ溶接
などによる溶接部41により恒久的に固定連結される。
溶接による固定連結は、ロータ取付軸33の軸径が小さ
く、ボルト39の組み付けスペースがない場合に有効で
ある。
【0046】なお、溶接の場合も、凹部35と凸部37
との嵌合による印篭構造により、主軸本体部31とロー
タ軸部33との同心性が保証される。
【0047】(実施の形態4)図8はこの発明によるビ
ルドインモータ式主軸装置におけるロータ取付構造の実
施の形態4を示している。尚、図8に於いても、図1に
対応する部分は図1に付した符号と同一の符号を付けて
その説明を省略する。
【0048】この実施の形態では、ロータ15に形成さ
れている主軸挿入中心孔17に、主軸1のロータ取付軸
部13を挿入されてすきまばめ嵌合し、キー溝41に係
合しているキー43によって主軸1とロータ15とがト
ルク伝達関係に結合されている。
【0049】この場合、ロータ取付軸部13の軸径と主
軸挿入中心孔17の孔径とは、すきまばめの嵌め合い公
差寸法(例えば、H6,h6)に設定され、ロータ15
はロータ取付軸部13に対して軸線方向に変位可能に嵌
合している。
【0050】ロータ15は、挿入前側端面15aを主軸
1に形成されている段差部1aに突当てられ、ロータ取
付軸部13の後端部にねじ止めされたナットによるばね
リテーナ45とロータ15との間に設けられた皿ばね4
7のばね力により段差部15aに弾力的に押し当てられ
ている。
【0051】上述のような構成によれば、ロータ15の
軸線方向の熱膨張は拘束されることなく行われ、皿ばね
47の弾性変形により吸収される。
【0052】これにより、ロータ取付軸部13を含む主
軸1全体が、インバー等の低熱膨張材により構成され、
主軸1とロータ15とに熱膨張差があっても、ロータ1
5の固定部で軸線方向の不均一なずれが生じることがな
い。
【0053】このことにより、空気静圧軸受による主軸
1の回転精度が安定し、使用過程で振動などが発生する
ような現象が生じることがなく、空気静圧軸受による主
軸1で、高出力化が可能になる。
【0054】なお、主軸1とロータ15とのトルク伝達
関係の接続は、キー結合に限られることはなく、図9に
示されているように、ロータ取付軸部13をスプライン
軸、主軸挿入中心孔17をスプライン孔としてスプライ
ン結合により、また図10に示されているように、ロー
タ取付軸部13をポリゴン軸、主軸挿入中心孔17をポ
リゴン孔としてポリゴン結合により行われてもよい。
【0055】また、熱膨張吸収用のばねは、皿ばね47
に限定されることはなく、図9に示されているような切
欠き付きカラー49や、ゴム状弾性部材等であってもよ
い。
【0056】(実施の形態5)図11はこの発明による
ビルドインモータ式主軸装置におけるロータ取付構造の
実施の形態4を示している。尚、図11に於いても、図
1に対応する部分は図1に付した符号と同一の符号を付
けてその説明を省略する。
【0057】この実施の形態では、実施の形態4におけ
る場合と同等に、ロータ15に形成されている主軸挿入
中心孔17に、主軸のロータ取付軸部13が挿入されて
すきまばめ嵌合している。
【0058】ロータ15の軸線方向の一方の端部にはロ
ータ15の軸長より充分に小さい軸長の雌ねじ付きブッ
シュ51が固定されており、雌ねじ付きブッシュ51が
主軸1のロータ取付軸部13の外周に形成されているね
じ部13aとねじ係合することによりロータ15が主軸
1と固定連結されている。
【0059】ロータ15と主軸1との雌ねじ付きブッシ
ュ51による固定連結部の軸長が短いことにより、ロー
タ15は主軸1に影響を与えることがなく、ロータ15
の後端側(図にて右側)への伸びは、拘束されることな
く、自由に行われる。
【0060】これにより、ロータは主軸に影響を与える
ことなく熱膨張できロータ取付軸部13を含む主軸1全
体が、インバー等の低熱膨張材により構成され、主軸1
とロータ15とに熱膨張差があっても、ロータ15の固
定部で軸線方向の不均一なずれが生じることがない。
【0061】従って、この実施の形態でも、空気静圧軸
受による主軸1の回転精度が安定し、使用過程で振動な
どが発生するような現象が生じることがなく、空気静圧
軸受による主軸1で、高出力化が可能になる。
【0062】以上に於ては、この発明を特定の実施の形
態について詳細に説明したが、この発明は、これらに限
定されるものではなく、この発明の範囲内にて種々の実
施の形態が可能であることは当業者にとって明らかであ
ろう。
【0063】
【発明の効果】以上の説明から理解される如く、請求項
1や請求項10によるロータ取付構造によれば、ロータ
は接着剤によって圧入や焼ばめを行うことなく主軸に接
着固定されるから、圧入法や焼ばめ法による場合での問
題点が全て解消され、主軸に悪影響を与えることなく、
また主軸がインバー等の低熱膨張材で構成されても、主
軸が高速回転されてもロータが充分な固定強度をもって
主軸に固定されることになる。
【0064】請求項2によるロータ取付構造によれば、
主軸の外周面に形成されている螺旋溝、周方向溝、軸線
方向溝などの接着剤収容溝に接着剤が溜り、主軸外周面
と主軸挿入中心孔の内周面との間に接着剤が確実に存在
するようになるから、接着剤によるロータの固定が安定
して信頼性高く行われるようになる。
【0065】請求項3によるロータ取付構造によれば、
ロータと同等の熱膨張係数を有する金属製のロータ取付
軸にロータが取付けられ、主軸とロータとの熱膨張差に
よってロータの固定強度が低下したり、ロータの固定部
で軸線方向の不均一なずれが生じることがないから、空
気静圧軸受による主軸の回転精度が安定し、使用過程で
振動などが発生するような現象が生じることがなく、空
気静圧軸受による主軸で高出力化が可能になる。
【0066】請求項4によるロータ取付構造によれば、
主軸本体部とロータ軸部とは印篭構造により接続により
同心性を確実に保証され、ボルトにより主軸本体部とロ
ータ軸部とが組立式に精度よく固定連結される。
【0067】請求項5によるロータ取付構造によれば、
主軸本体部とロータ軸部とは印篭構造により接続により
同心性を確実に保証され、ボルトなどの締結具を必要と
することなく溶接により主軸本体部とロータ軸部とが恒
久的に確実に固定連結される。
【0068】請求項6、請求項7や請求項10によるロ
ータ取付構造によれば、ロータが熱膨張に関して軸線方
向に拘束されることなく主軸に固定されるから、ロータ
の軸線方向の熱膨張は拘束されることなく行われ、主軸
全体がインバー等の低熱膨張材により構成され、主軸と
ロータとに熱膨張差があっても、ロータの固定部で軸線
方向の不均一なずれが生じることがない。このことによ
り、空気静圧軸受による主軸の回転精度が安定し、使用
過程で振動などが発生するような現象が生じることがな
く、空気静圧軸受による主軸で高出力化が可能になる。
【0069】請求項8や請求項10によるロータ取付構
造によれば、ロータが熱膨張に関して軸線方向に拘束さ
れることなく主軸に固定され、ロータと主軸との固定連
結部の軸長が短いことによりロータは主軸に影響を与え
ることなく熱膨張できるから、ロータの軸線方向の熱膨
張が拘束されることなく行われ、主軸全体がインバー等
の低熱膨張材により構成され、主軸とロータとに熱膨張
差があっても、ロータの固定部で軸線方向の不均一なず
れが生じることがない。このことにより、空気静圧軸受
による主軸の回転精度が安定し、使用過程で振動などが
発生するような現象が生じることがなく、空気静圧軸受
による主軸で高出力化が可能になる。
【0070】請求項9によるロータ取付構造によれば、
ロータに固定された雌ねじ付きブッシュが主軸のねじ部
とねじ係合することによりねじ式にロータが主軸と固定
連結されるから、ロータと主軸との幅狭の固定連結が確
実に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるビルドインモータ式主軸装置に
おけるロータ取付構造の実施の形態1を示す断面図であ
る。
【図2】この発明によるビルドインモータ式主軸装置に
おけるロータ取付構造の実施の形態2を示す断面図であ
る。
【図3】この発明によるビルドインモータ式主軸装置に
おけるロータ取付構造の実施の形態2の変形例を示す断
面図である。
【図4】この発明によるビルドインモータ式主軸装置に
おけるロータ取付構造の実施の形態2の変形例を示す断
面図である。
【図5】図4の線V−Vによる断面図である。
【図6】この発明によるビルドインモータ式主軸装置に
おけるロータ取付構造の実施の形態3を示す断面図であ
る。
【図7】この発明によるビルドインモータ式主軸装置に
おけるロータ取付構造の実施の形態3の変形例を示す断
面図である。
【図8】この発明によるビルドインモータ式主軸装置に
おけるロータ取付構造の実施の形態4を示す断面図であ
る。
【図9】この発明によるビルドインモータ式主軸装置に
おけるロータ取付構造の実施の形態4の変形例を示す断
面図である。
【図10】この発明によるビルドインモータ式主軸装置
におけるロータ取付構造の実施の形態4の応用例を示す
軸断面図である。
【図11】この発明によるビルドインモータ式主軸装置
におけるロータ取付構造の実施の形態5を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 主軸 3 主軸ケース 5,7 静圧軸受 9 モータケース 11 ステータ 13 ロータ取付軸部 15 ロータ 17 主軸挿入中心孔 19 接着剤 21 接着剤収容溝 31 主軸本体部 33 ロータ取付軸 35 凹部 37 凸部 39 ボルト 41 溶接部 43 キー 45 ばねリテーナ 47 皿ばね 49 切欠き付きカラー 51 雌ねじ付きブッシュ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年9月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項8
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸駆動用モータのロータが主軸に直接
    装着されるビルドインモータ式主軸装置におけるロータ
    取付構造において、 ロータに形成されている主軸挿入中心孔に主軸が挿入嵌
    合されることによりロータが主軸に装着され、主軸外周
    面と前記主軸挿入中心孔の内周面との間に介在する接着
    剤によりロータが主軸に固定されていることを特徴とす
    るビルドインモータ式主軸装置におけるロータ取付構
    造。
  2. 【請求項2】 主軸外周面のうち前記主軸が主軸挿入中
    心孔と嵌合する部分外周面に、螺旋溝、周方向溝、軸線
    方向溝などの接着剤収容溝が形成されていることを特徴
    とする請求項1に記載のビルドインモータ式主軸装置に
    おけるロータ取付構造。
  3. 【請求項3】 主軸駆動用モータのロータが主軸に直接
    装着されるビルドインモータ式主軸装置におけるロータ
    取付構造において、 主軸のロータ取付部が、インバー等の低熱膨張材により
    構成された主軸本体部とは別体で、ロータと同等の熱膨
    張係数を有する金属製のロータ取付軸により構成され、
    当該ロータ取付軸にロータが固定され、前記ロータ取付
    軸と前記主軸本体部とが互いに同心に一体接続されてい
    ることを特徴とするビルドインモータ式主軸装置におけ
    るロータ取付構造。
  4. 【請求項4】 前記主軸本体部と前記ロータ軸部とは印
    篭構造により同心接続され、ボルトにより前記主軸本体
    部と前記ロータ軸部とが固定連結されていることを特徴
    とする請求項3に記載のビルドインモータ式主軸装置に
    おけるロータ取付構造。
  5. 【請求項5】 前記主軸本体部と前記ロータ軸部とは印
    篭構造により同心接続され、溶接により前記主軸本体部
    と前記ロータ軸部とが固定連結されていることを特徴と
    する請求項3に記載のビルドインモータ式主軸装置にお
    けるロータ取付構造。
  6. 【請求項6】 主軸駆動用モータのロータが主軸に直接
    装着されるビルドインモータ式主軸装置におけるロータ
    取付構造において、 ロータに形成されている主軸挿入中心孔に、主軸の後端
    側にロータ軸部が挿入されてすきまばめ嵌合していると
    共にキー係合し、ロータの挿入前側端面を主軸に形成さ
    れた段差部に突当て、主軸の後端部に固定されたばねリ
    テーナとロータとの間にばねが設けられ、当該ばねによ
    り前記ロータを前記段差部に押し当てることを特徴とす
    るビルドインモータ式主軸装置におけるロータ取付構
    造。
  7. 【請求項7】 主軸駆動用モータのロータが主軸に直接
    装着されるビルドインモータ式主軸装置におけるロータ
    取付構造において、 ロータに形成されているスプライン状やポリゴン状のト
    ルク伝達形状の主軸挿入中心孔に、主軸の後端側に形成
    されているスプライン状やポリゴン状のトルク伝達形状
    のロータ軸部が挿入されてすきまばめ嵌合し、ロータの
    挿入前側端面を主軸に形成された段差部に突当て、主軸
    の後端部に固定されたばねリテーナとロータとの間にば
    ねが設けられ、当該ばねにより前記ロータを前記段差部
    に押し当てることを特徴とするビルドインモータ式主軸
    装置におけるロータ取付構造。
  8. 【請求項8】 主軸駆動用モータのロータが主軸に直接
    装着されるビルドインモータ式主軸装置におけるロータ
    取付構造において、 ロータに形成されてい主軸挿入中心孔に、主軸の後端側
    に形成されているロータ軸部が挿入されてすきまばめ嵌
    合し、ロータは軸線方向の一方の端部においてのみ前記
    主軸と固定連結されていることを特徴としている。
  9. 【請求項9】 前記ロータの軸線方向の一方の端部に雌
    ねじ付きブッシュが固定され、雌ねじ付きブッシュが前
    記主軸の外周に形成されたねじ部とねじ係合することに
    より前記ロータが前記主軸と固定連結されていることを
    特徴とする請求項8に記載のビルドインモータ式主軸装
    置におけるロータ取付構造。
  10. 【請求項10】 前記主軸はロータの取付部を含む全体
    をインバー等の低熱膨張材により構成されていることを
    特徴とする請求項1、2、6〜9の何れかに記載のビル
    ドインモータ式主軸装置におけるロータ取付構造。
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