JPH1093294A - 表面実装機 - Google Patents

表面実装機

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JPH1093294A
JPH1093294A JP9103669A JP10366997A JPH1093294A JP H1093294 A JPH1093294 A JP H1093294A JP 9103669 A JP9103669 A JP 9103669A JP 10366997 A JP10366997 A JP 10366997A JP H1093294 A JPH1093294 A JP H1093294A
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克彦 鈴木
Yoshihisa Iwatsuka
佳久 岩塚
Tsuyoshi Minwa
剛志 民輪
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面実装機全体をコンパクトに構成し得ると
ともに、ヘッドにより部品供給部から部品を吸着した後
に部品認識を経て基板への部品装着を行なうという一連
の実装作業の能率を向上する。 【解決手段】 表面実装機1において、基板Pの搬送ラ
インLの方向にX軸4A,4Bを配し、ヘッド5A,5
BをX軸4A,4Bに沿って移動自在に設けると共に、
X軸4A,4Bに対して直角にY軸13A,13Bを配
し、搬送ラインLから基板を受けとってこれを移動させ
る作業ステーションS1,S2をY軸13A,13Bに
沿って移動自在に設ける。さらに、作業ステーションS
1,S2の両側方にフィーダーを設け、上記X軸に対応
した位置であって上記作業ステーションとフィーダーと
に挾まれた位置に部品認識用のカメラ86を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、IC、抵抗器、コンデ
ンサー等の微小な電子部品(以下、チップ部品と称す)
を基板上に実装するための表面実装機に関する。
【0003】
【従来の技術】従来、かかる表面実装機として、互いに
直交するX,Y軸を有し、レール等からなるY軸の上に
X軸構成部材をY軸に沿って移動自在に載せ、このX軸
構成部材に、チップ部品を吸着してこれを実装するヘッ
ドを、X軸に沿って移動自在に設けることにより、ヘッ
ドをXY平面内で移動させるようにしたものが主流であ
った。
【0004】その他、図15に示すような高速化を目的
としたロータリーヘッド型のものも提案されている。す
なわち、この実装機においては、フィーダー22から供
給されるチップ部品が、図示矢印方向に回転するロータ
リーヘッド30によって基板P上に実装される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のY軸方向に移動
可能なX軸構成部材にヘッドをX軸方向に移動可能に設
けた構造にものは、ヘッドがX軸構成部材とともにY軸
方向に移動しつつX軸方向にも移動する。
【0006】ところが、各X,Y軸方向の作動の高速化
を考えた場合に、実装作業においてX軸方向の作動とY
軸方向の作動とを独立させた構造とすることが自然であ
り、単純かつ効率的であると思われる。
【0007】また、一般にこの種の実装機では、ヘッド
により部品供給部(フィーダー)から部品を吸着した
後、吸着部品を撮像するカメラ等を用いた部品認識手段
により、吸着不良や吸着位置のずれ等を調べる部品認識
を行ない、それから、部品認識に基づく補正等を加味し
て基板への部品の装着を行なうようになっているが、上
記ヘッドが部品供給部で部品を吸着してから部品認識を
経て部品装着位置へ移動する過程の能率向上の面でも、
改善の余地があった。
【0008】なお、図15に示す実装機においては、多
品種に対応するためには装置が大型化し、機構も複雑で
高価なものとなってしまう。
【0009】本発明は上記の事情に鑑み、表面実装機全
体をコンパクトに構成し得るとともに、ヘッドにより部
品供給部から部品を吸着した後に部品認識を経て基板へ
の部品装着を行なうという一連の実装作業の能率を向上
することができる表面実装機を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、搬送ラインを搬送される基板上に、部品
供給部から供給されるチップ部品を実装する装置であっ
て、基板の搬送ラインの少なくとも片側にX軸を配し、
チップ部品を吸着してこれを基板上に実装するヘッドを
X軸に沿って移動自在に設け、このX軸に対して直角に
Y軸を配し、搬送ラインから基板を受けとってこれを移
動させる作業ステーションをY軸に沿って移動自在に設
けるとともに、作業ステーションの両側方に部品供給部
を設け、上記X軸に対応した位置であって上記作業ステ
ーションと部品供給部とに挾まれた位置に部品認識手段
を設けたものである。
【0011】この構成によると、作業ステーションが搬
送ライン上での基板搬送方向(X軸方向)に対して直角
方向(Y軸方向)に移動自在に配置されていることによ
り、表面実装機全体がコンパクトに構成される。そし
て、部品供給部から吸着した部品を基板上に運ぶ動作は
上記ヘッドのX軸方向の移動で達成され、基板上の所定
位置に部品を装着するための位置調節は上記ヘッドのX
軸方向の移動と基板のY軸方向の移動とで達成されるこ
ととなり、これらの動作が効率良く行われる。
【0012】また、作業ステーションの両側方に部品供
給部が設けられることにより部品供給部から作業ステー
ション上の基板までのヘッド移動距離が短くなる。さら
に、作業ステーションと部品供給部とに挾まれた位置に
部品認識手段が位置することにより、ヘッドが部品供給
部から作業ステーション上へ移動する途中で部品認識を
行なうことが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面に基づいて
説明する。
【0014】図1は本発明に係る表面実装機の平面図、
図2は同正面図、図3は同側面図である。
【0015】図示の表面実装機1において、2は基台で
あって、該基台2の幅方向中央には基板Pを図示矢印方
向(X軸方向)に搬送するための搬送ラインLが設けら
れている。なお、この搬送ラインLは、具体的には搬送
装置3(図3参照)で構成されている。
【0016】また、上記基台2上であって、前記搬送ラ
インLを挾む左右両側にはX軸方向に長い2本のレール
で構成されるX1軸4A、X2軸4Bが互いに平行に敷
設されており、これらX1軸4A、X2軸4Bには、不
図示のチップ部品を吸着してこれを基板P上に実装する
ためのヘッド5A,5BがX軸方向に移動自在に支持さ
れている。
【0017】ここで、上記一方のヘッド5Aの支持及び
駆動系の構成を図4及び図5に基づいて説明する。な
お、図4はX1軸4A及びヘッド5Aを取外した状態の
正面図、図5は図4のA−A線断面図である。
【0018】図5に示すように、X1軸4AはX方向に
長いフレーム6の上下に取り付けられており、該X1軸
4Aにヘッド5Aが移動自在に支持されている。このヘ
ッド5Aの下部には、チップ部品を真空吸着すべき複数
(本実施例では図2に示すように16本)の吸着ノズル
7が配列支持されており、ヘッド5Aには電気配線やエ
アーパイプ等を収納する撓曲自在なU字状のダクト8が
接続されている。
【0019】また、図4に示すように、上記フレーム6
の一端にはサーボモータ9が固設されており、該サーボ
モータ9の出力軸はX軸方向に水平に延びるボールネジ
10の一端が連結されている。このボールネジ10の他
端は軸受部材11によって回転自在に支承されている。
【0020】上記ボールネジ10にはフローティングス
ライダー12が該ボールネジ10に沿ってX軸方向に移
動自在に螺合しており、このフローティングスライダー
12に前記ヘッド5Aが取り付けられている。
【0021】従って、サーボモータ9を駆動してボール
ネジ10を正・逆転させれば、該ボールネジ10に螺合
するフローティングスライダー12が移動し、このフロ
ーティングスライダー12とともにヘッド5AがX1軸
4Aに沿ってX軸方向に往復動する。
【0022】なお、以上は一方のヘッド5Aの支持及び
駆動系の構成について説明したが、他方のヘッド5Bの
それも同様であるため、これについての説明は省略す
る。
【0023】一方、図1に示すように、前記X1軸4
A、X2軸4Bの外側方であって、前記搬送ラインLに
対して点対称的な位置には、それぞれ作業時に移動する
作業ステーションS1,S2が設けられている。各作業
ステーションS1,S2は、上記X1軸4A、X2軸4
Bに対して直角なY1軸13A、Y2軸13B上をスラ
イドするようになっている。各作業ステーションS1,
S2には、搬送ラインL上の基板Pを受け取ってこれを
保持する基板保持装置14A,14Bがそれぞれ設けら
れている。
【0024】ここで、一方の作業ステーションS1の構
成を図6及び図7に基づいて説明する。なお、図6は作
業ステーションS1の平面図、図7は同側面図である。
【0025】前記Y1軸13Aはベース15の左右に互
いに平行に配されており、このY1軸13A上に当該作
業ステーションS1がY軸に沿って移動自在に支持され
ている。
【0026】上記ベース15の一端にはサーボモータ1
6が固設されており、このサーボモータ16の出力軸に
はY軸方向に水平に延びるボールネジ17の一端が連結
されている。上記ボールネジ17の他端は軸受部材18
によって回転自在に支承されている。
【0027】上記ボールネジ17にはスライダー19が
ボールネジ17に沿ってY軸方向に移動自在に螺合して
おり、このスライダー19に作業ステーションS1が取
り付けられている。従って、サーボモータ16を駆動し
てボールネジ17を正・逆転させれば、ボールネジ17
に螺合するスライダー19が移動し、このスライダー1
9に取り付けられた作業ステーションS1がY1軸13
Aに沿ってY軸方向に往復動する。図中、20はこれの
内部に電気配線等を収納する撓曲自在なU字状のダクト
である。
【0028】なお、以上は一方の作業ステーションS1
の構成について説明したが、他方の作業ステーションS
2のそれも同様であるため、これについての説明は省略
する。
【0029】前記搬送ラインLの上方には、搬送ライン
Lと作業ステーションS1,S2との間で基板Pを受け
渡すための移載装置21が設けられている。また、図1
に示すように、各作業ステーションS1,S2の両側方
には、不図示のチップ部品を連続的に供給する部品供給
部としてのフィーダー22A−1,22A−2,22B
−1,22B−2がそれぞれ設置されている。また、X
1軸4Aに対応した位置であって作業ステーションS1
とフィーダー22A−1とに挾まれた位置、及びX2軸
4Bに対応した位置であって作業ステーションS2とフ
ィーダー22B−2とに挾まれた位置に、それぞれ、部
品認識手段を構成する部品認識用カメラ86が設けられ
ている。
【0030】上記各フィーダー22A−1,22A−
2,22B−1,22B−2は、それぞれ、多数列のテ
ープフィーダー22を備え、このテープフィーダー22
とこれを取り付ける部分の構造は、フィーダー組付け部
分の側面図である図8と拡大側面図である図9とに示す
ようになっている。
【0031】すなわち、テープフィーダー22の本体部
分は前方側のフィーダープレート23と後方側のリール
プレート24とからなり、リールプレート24にリール
25が回転自在に取り付けられ、このリール25に、多
数のチップ部品を収納しているテープ26が巻き付けら
れている。そして、リール25の取換え等に便利なよう
に、上記リールプレート24がフィーダープレート23
に対して着脱可能に結合されるとともに、上記フィーダ
ープレート23が、基台2のフィーダー設置部に、ノッ
クピン27,28および取付け金具29によって取り付
けられるようになっている。
【0032】上記テープ26は、上方に開口した部品収
納部(図示せず)を所定間隔おきに多数有するテープ本
体26aと、このテープ本体26aの上面に接着されて
各部品収納部を覆うカバーテープ26bとで構成され、
上記各部品収納部にチップ部品が収納されている。
【0033】また、上記フィーダープレート23の前端
部には部品取出し部30が設けられており、上記リール
25から導出されたテープ26が部品取出し部30に導
かれ、ここで上記カバーテープ26bがテープ本体26
aから剥がされてチップ部品の取出しが可能な状態とさ
れ、部品取り出し時には、ヘッド5A(5B)が上記部
品取出し部30に対応するX軸方向位置において所定高
さ位置まで下降させられた状態で、吸着ノズル7により
テープ26からチップ部品が吸着されて取り出される。
そして、テープ繰り出し機構により、部品取出し動作に
伴ってテープ26が一定量ずつ繰り出されるようになっ
ている。なお、部品取出し後に、テープ本体26aはフ
ィーダープレート23の前端に設けられたガイド壁31
及びテープ本体導出用通路32を経て下方に排出され、
カバーテープ26bは、フィーダープレート23に配設
されたガイドローラ33,34及び引取り用ローラ35
を経て下方に排出される。
【0034】テープ繰り出し機構は、部品取出し部30
の下方に位置するスプロケット36と、このスプロケッ
ト36に連結されたラチェット37とを備え、上記スプ
ロケット36はテープ26に設けられている係合孔(図
示せず)に係合するようになっている。上記ラチェット
37に対して送り爪38及びストッパー39が設けられ
ている。また、ラチェット37の入力側はラチェット駆
動機構に連結され、部品取出し時のヘッド5A(5B)
の作動に伴ってラチェット37が駆動されるようになっ
ている。
【0035】上記ラチェット駆動機構は、ヘッドが所定
高さ位置まで下降したときにこれに機械的に連動して作
動する機構でもよいが、本実施例ではサイクルタイムの
短縮を図るため、フィーダープレート23にエアシリン
ダ40が設けられ、これとラチェット37の入力側とが
レバー41及びリンク42を介して連結されている。
【0036】上記エアシリンダ40は、基台2に設けら
れたソレノイドバルブ43に、エア流通経路を介して接
続されている。図示の例では、基台2に対するフィーダ
ープレート取付用の一方のノックピン27がエアジョイ
ントに兼用され、このノックピン27に形成されたエア
流通孔44がエア通路45及びホース46を介してエア
シリンダ40に接続されるとともに、基台2のノックピ
ン係合孔47がエアジョイント48及びホース49等を
介してソレノイドバルブ43に接続され、ノックピン2
7の嵌め込みと同時にエアシリンダ40に対するエア流
通経路の接続も達成されるようになっている。
【0037】そして、図外の制御手段によりヘッドの作
動と同期してソレノイドバルブ43が駆動され、ヘッド
5A,5Bの下降動作中にラチェット37の駆動が達成
されてサイクルタイムが短縮されるようになっている。
【0038】また、移載装置21は、その概略の正面図
である図10、拡大正面図である図11,拡大側面図で
ある図12及び拡大底面図である図13の各図に示すよ
うな構造となっている。
【0039】すなわち、移載装置21は、搬送ラインL
の上方に配置した固定フレーム51と、基板を移載する
ための移載爪53,54,55を配設した移載爪ユニッ
ト52と、この移載爪ユニット52を固定フレーム51
に対して搬送方向及び上下方向に移動可能に支持する支
持手段及び各方向の駆動手段を備えている。
【0040】上記移載爪ユニット52は、搬送方向に所
定の長さをもった一対の爪取付用ブラケット56,57
を有し、一方のブラケット56は保持枠58に固定的に
取り付けられている。他方のブラケット57は、基板の
大きさ等に応じて一方のブラケット56との間隔を調整
することができるように、保持枠58に回転自在に装備
されたネジ軸59に上端部が螺合されており、該ネジ軸
59の端部には間隔調整操作のためのハンドル60が設
けられている。
【0041】上記両ブラケット56,57にはそれぞ
れ、搬送方向に所定間隔をおいた3箇所に、移載爪5
3,54,55が取り付けられている。一方、搬送ライ
ンLには、作業ステーションS1の直前の位置と、作業
ステーションS1に対応する範囲の搬送方向下流端側の
位置と、作業ステーションS2に対応する範囲の搬送方
向下流端側の位置とに、第1,第2,第3のストッパー
61,62,63と、これを搬送ラインLに対して出没
させるシリンダ64,65,66とが設けられるととも
に、搬送ラインLの上流端位置、各ストッパー61,6
2,63の前後及び搬送ラインの下流端位置にそれぞ
れ、基板検出用のセンサ67……が配設されている(図
14参照)。なお、後述の作用を達成するため、上記各
移載爪53〜55間の距離は上記各ストッパー61〜6
3間の距離と略等しくされるが、これらの距離には多少
の製作誤差があるので、この誤差の吸収とショック低減
のため、移載爪53〜55はブラケット56,57に対
しスプリング68を介して弾性的に多少の移動が許容さ
れるように取り付けられている。
【0042】移載装置21における上記支持手段及び駆
動手段としては、固定フレーム51にガイド70を介し
て搬送方向に移動可能に取り付けられた第1の可動部材
71と、この部材71を駆動するサーボモータ72、プ
ーリ73、ベルト74等からなる搬送方向駆動機構と、
上記第1の可動部材71に対してガイド75を介して昇
降可能に取り付けられた第2の可動部材76と、この部
材76を駆動する昇降用シリンダ77と、上記第2の可
動部材76に対してガイド78を介して所定範囲だけ搬
送方向に移動可能に取り付けられた第3の可動部材79
とを備え、この部材79に上記移載爪ユニット52が取
り付けられている。80,81は第3の可動部材79の
移動範囲を規制するストッパーである。
【0043】上記第2,第3の可動部材76,79間に
は、第2の可動部材76に対して第3の可動部材79を
可動範囲の搬送方向下流側へ付勢するスプリング82が
設けられ、さらに両部材76,79のうちのいずれか一
方にドグ83が、他方にセンサ84が設けられている。
そして、通常はスプリング82によって弾性的に両部材
76,79が一定位置関係に保たれていて、この状態で
は上記ドグ83とセンサ84とがずれているが、移載中
に何らかの障害により第3の可動部材79の移動が阻止
される異常時には、両部材76,79の相対位置が変化
し、ドグ83とセンサ84とが対応して、このような異
常事態が検出されるようになっている。これは安全性及
び信頼性の確保のためであり、上記異常事態が検出され
たときには、移載装置21の作動が停止されることによ
り、モータ72等に過負荷が加わったり移載爪53〜5
5等が損傷したりすることが防止されるものである。
【0044】また、上記第1,第2の部材71,76間
には、昇降用シリンダ77の作動不良時等に不測に移載
爪ユニット52が下降して基板に衝突するというような
ことのないように、第2の部材76を上昇位置に付勢す
るスプリング85が設けられている。
【0045】このような本実施例の表面実装機1の作用
を、次に説明する。
【0046】搬送装置3が駆動されて基板Pが搬送ライ
ンL上を図1の矢印方向(左方向)に向かって搬送さ
れ、該基板Pが最初の作業ステーションS1の手前のス
トッパーに達すると、搬送装置3の駆動が停止され、基
板移載装置21により基板Pは作業ステーションS1に
移動させられて基板保持装置14Aに保持される。
【0047】次に、作業ステーションS1が所定の作業
位置まで移動すると、図4に示すサーボモータ9が駆動
されてヘッド5AがX1軸4Aに沿って移動し、これに
支持された複数の吸着ノズル7は、前記フィーダー22
A−1(または22A−2)から供給されるチップ部品
を吸着する。そして、基台2上の所定位置に設けられた
部品認識用カメラ86による撮像に基づいた画像認識に
よる補正が行なわれた後に、吸着ノズル7がチップ部品
を作業ステーションS1まで搬送する。
【0048】一方、作業ステーションS1は、図6及び
図7に示すサーボモータ16により駆動されてY1軸1
3Aに沿って移動させられ、基板保持装置14Aに保持
された基板Pも同時にY軸方向に移動させられる。
【0049】上記のように、ヘッド5AがX軸方向、基
板PがY軸方向にそれぞれ独立に移動する結果、ヘッド
5Aに支持された吸着ノズル7は基板P上の任意の位置
に移動することができ、基板P上の所定の箇所に複数
(本実施例では、16個)のチップ部品が実装される。
【0050】作業ステーションS1上で上記作業が繰り
返され、基板Pの例えば半分の領域面積についてチップ
部品の実装が完了すると、作業ステーションS1はY軸
上を搬送ラインL方向に移動し、基板保持装置14Aに
よる基板Pの保持が解除された後、移載装置21によっ
て基板Pが作業ステーションS1から作業ステーション
S2へ移載される。
【0051】上記のように基板Pが作業ステーションS
2へ移載されると同時に、既に搬送装置3により搬送さ
れ作業ステーションS1の手前のストッパー位置に待機
している次の基板Pが移載装置21によって作業ステー
ションS1に移載される。
【0052】すると、基板Pに対しては、作業ステーシ
ョンS1での作業と同様の手順で残りの領域面積につい
てチップ部品の実装が行われ、これと同時に作業ステー
ションS1では、次の基板Pに対してその半分の領域面
積についてチップ部品の実装が行われる。なお、作業ス
テーションS2では、フィーダー22B−1(または2
2B−2)によってチップ部品が連続的に供給される。
【0053】以上の作業を繰り返せば、基板Pに対する
チップ部品の実装作業を連続的に行なうことができる
が、本実施例では2つの作業ステーションS1,S2で
実装作業を同時に行なうことができるため、作業時間を
短縮して一層の高効率化を図ることができる。
【0054】前記の移載装置21を用いた移載動作を、
図14によってさらに詳細に説明する。
【0055】図14(a)に示す段階では、作業ステー
ションS2と作業ステーションS1とにそれぞれ基板P
a,Pbが位置するとともに、作業ステーションS1の
上流には新たな基板Pcが位置し、これらの下流側には
ストッパー61〜63が位置しており、移載爪ユニット
52は搬送ラインLの上流寄りの上方に位置した状態に
ある。この状態から、各作業ステーションS1,S2で
の作業を終えたときに、図14(a)中の矢印のように
移載爪ユニット52が下降して、各移載爪53〜55が
各基板Pa,Pb,Pcの上流側に位置する状態とな
る。それから図14(b)のように、各ストッパー61
〜63が下方に没入するとともに、移載爪ユニット52
が下流側へ前進し、その各移載爪53〜55により各基
板Pa,Pb,Pcが同時に、作業ステーションS2の
下流側、作業ステーションS2及び作業ステーションS
1へとそれぞれ移載される。
【0056】図14(c)のように上記各基板Pa,P
b,Pcが各ストッパー61〜63を通過すると、各ス
トッパー61〜63がシリンダ64〜66により駆動さ
れて突出し、さらに図14(d)のように基板Pb,P
cがストッパー63及び62に当接する所定前進位置に
達すると、移載爪ユニット52は上昇する。そして、図
14(e)のように、各作業ステーションS2及びS1
に基板Pb,Pcが位置して、それぞれ実装作業が行わ
れるとともに、この実装作業中に移載爪ユニット52が
初期の位置まで後退し、かつ、作業ステーションS2の
下流側の基板Paが搬送装置3により搬出される一方、
作業ステーションS1の上流側に新たな基板Pdが搬入
される。
【0057】上記図14(a)〜(e)の動作が繰り返
されることにより、基板の移載、搬送等が効率良く行わ
れることとなる。
【0058】また、各作業ステーションS1,S2での
実装作業の効率も大幅に高められる。すなわち、互いに
独立なX1軸4とY1軸13A及びX2軸4BとY2軸
13Bが用いられるため、これらに沿って移動するヘッ
ド5A,5B及び基板Pの高速化が可能となる。
【0059】さらに、本実施例によれば、チップ部品を
供給するフィーダー22A−1,22A−2、22B−
1,22B−2をそれぞれX1軸4A、X2軸4Bに沿
って合理的に配置することができるため、フィーダー2
2A−1,22A−2、22B−1,22B−2の容量
増大を図りつつも、当該表面実装機1を小型、コンパク
トに構成することができる。
【0060】また、作業時に各フィーダー22A−1,
22A−2,22B−1,22B−2の側方に作業ステ
ーションS1,S2が位置するため、フィーダー22A
−1,22A−2,22B−1,22B−2と基板Pと
の間のヘッド距離が短くなる。さらにまた、X軸4A
(4B)に対応した位置であって作業ステーションS1
(S2)とフィーダー22A−1(22B−2)とに挾
まれた位置に部品認識用カメラ86が設けられているの
で、フィーダー22A−1(22B−2)から部品を吸
着したヘッド5A(5B)が作業ステーションS1(S
2)上へ移動するときにその移動の途中で部品認識を行
なうことができる。これらの作用によっても実装時間の
短縮を図ることができる。
【0061】
【発明の効果】本発明の表面実装機によると、基板の搬
送ラインの少なくとも片側にX軸を配し、チップ部品を
吸着してこれを基板上に実装するヘッドをX軸に沿って
移動自在に設けると共に、X軸に対して直角にY軸を配
し、搬送ラインから基板を受け取ってこれを移動させる
作業ステーションをY軸に沿って移動自在に設けたた
め、表面実装機のコンパクト化及び高効率化を図ること
ができる。とくに、ヘッドのX軸方向の移動と作業ステ
ーションのY軸方向の移動とを独立に行なうことでそれ
ぞれの高速化を可能にして実装作業の効率を高めること
ができる。
【0062】その上、作業ステーションの両側方に部品
供給部を設け、上記X軸に対応した位置であって上記作
業ステーションと部品供給部とに挾まれた位置に部品認
識手段を設けているため、部品供給部から作業ステーシ
ョン上の基板までのヘッド移動距離が短くなるととも
に、ヘッドが部品供給部から作業ステーション上へ移動
する途中で部品認識を行なうことが可能となる。従っ
て、部品を吸着してから部品認識を経て部品装着に移る
までの過程を含めた実装作業の能率を大幅に向上するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による表面実装機の平面図で
ある。
【図2】同表面実装機の正面図である。
【図3】同表面実装機の側面図である。
【図4】ヘッドの支持及び駆動系の構成を示す正面図で
ある。
【図5】図4のA−A線に沿った部分の半断面図であ
る。
【図6】作業ステーションの平面図である。
【図7】作業ステーションの側面図である。
【図8】フィーダー部分の側面図である。
【図9】フィーダーの先端側部分の拡大側面図である。
【図10】基板移載装置の概略を示す正面図である。
【図11】基板移載装置の拡大正面図である。
【図12】基板移載装置の拡大側面図である。
【図13】基板移載装置の拡大底面図である。
【図14】(a)〜(e)は基板移載装置の動作を順に
示す説明図である。
【図15】従来の実装機の一例のついての構成図であ
る。
【符号の説明】
1 表面実装機 4A X1軸 4B X2軸 5A,5B ヘッド 13A Y1軸 13B Y2軸 14A,14B 基板保持装置 L 搬送ライン S1,S2 作業ステーション

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送ラインを搬送される基板上に、部品
    供給部から供給されるチップ部品を実装する装置であっ
    て、基板の搬送ラインの少なくとも片側にX軸を配し、
    チップ部品を吸着してこれを基板上に実装するヘッドを
    X軸に沿って移動自在に設け、このX軸に対して直角に
    Y軸を配し、搬送ラインから基板を受けとってこれを移
    動させる作業ステーションをY軸に沿って移動自在に設
    けるとともに、作業ステーションの両側方に部品供給部
    を設け、上記X軸に対応した位置であって上記作業ステ
    ーションと部品供給部とに挾まれた位置に部品認識手段
    を設けたことを特徴とする表面実装機。
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