JPH1092311A - カラー陰極線管の製造方法 - Google Patents
カラー陰極線管の製造方法Info
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- JPH1092311A JPH1092311A JP24523196A JP24523196A JPH1092311A JP H1092311 A JPH1092311 A JP H1092311A JP 24523196 A JP24523196 A JP 24523196A JP 24523196 A JP24523196 A JP 24523196A JP H1092311 A JPH1092311 A JP H1092311A
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- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J9/00—Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
- H01J9/20—Manufacture of screens on or from which an image or pattern is formed, picked up, converted or stored; Applying coatings to the vessel
- H01J9/22—Applying luminescent coatings
- H01J9/227—Applying luminescent coatings with luminescent material discontinuously arranged, e.g. in dots or lines
- H01J9/2278—Application of light absorbing material, e.g. between the luminescent areas
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- H01J9/2271—Applying luminescent coatings with luminescent material discontinuously arranged, e.g. in dots or lines by photographic processes
- H01J9/2272—Devices for carrying out the processes, e.g. light houses
- H01J9/2273—Auxiliary lenses and filters
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 パネルガラスの熱膨張等による変形に対応し
た紫外線照射を行って、適正な位置に蛍光面を作製し、
ホワイトユニフォミティーの劣化及び蛍光面の多色への
はみ出し不良を防止する。 【解決手段】 カーボンストライプCS形成の露光時と
蛍光体ストライプRS、GS、BS形成の露光時とにお
いて、それぞれの工程におけるパネルガラス3の熱膨張
等による変形に対応した補正レンズ系12、13を通し
て露光を行うことにより、パネルガラス3内面の適正な
位置にカーボンストライプCS及び蛍光体ストライプR
S、GS、BS、を形成するようにした。
た紫外線照射を行って、適正な位置に蛍光面を作製し、
ホワイトユニフォミティーの劣化及び蛍光面の多色への
はみ出し不良を防止する。 【解決手段】 カーボンストライプCS形成の露光時と
蛍光体ストライプRS、GS、BS形成の露光時とにお
いて、それぞれの工程におけるパネルガラス3の熱膨張
等による変形に対応した補正レンズ系12、13を通し
て露光を行うことにより、パネルガラス3内面の適正な
位置にカーボンストライプCS及び蛍光体ストライプR
S、GS、BS、を形成するようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー陰極線管の
製造方法に関し、詳しくは、パネルガラスの熱膨張によ
る変形に対応して紫外線の照射位置を決定する補正レン
ズを用いて、蛍光面を形成するカラー陰極線管の製造方
法に関する。
製造方法に関し、詳しくは、パネルガラスの熱膨張によ
る変形に対応して紫外線の照射位置を決定する補正レン
ズを用いて、蛍光面を形成するカラー陰極線管の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から単銃3ビーム方式の陰極線管が
提案されている。この陰極線管は、カラー方式の場合に
は、電子銃より出射された電子ビームがパネルの内側に
配設される複数列の縦縞状のスリットが開口されたアパ
ーチャーグリル(色選別機構)を透過し、蛍光面に照射
され、所定の蛍光体が発光されることにより映像が映し
出される。そして、この陰極線管の蛍光面は、スクリー
ン面の外光からの反射率をさげコントラストを向上させ
るカーボンストライプと、このカーボンストライプと隣
り合ってストライプ状に形成される赤,緑,青の蛍光体
ストライプとから構成される。
提案されている。この陰極線管は、カラー方式の場合に
は、電子銃より出射された電子ビームがパネルの内側に
配設される複数列の縦縞状のスリットが開口されたアパ
ーチャーグリル(色選別機構)を透過し、蛍光面に照射
され、所定の蛍光体が発光されることにより映像が映し
出される。そして、この陰極線管の蛍光面は、スクリー
ン面の外光からの反射率をさげコントラストを向上させ
るカーボンストライプと、このカーボンストライプと隣
り合ってストライプ状に形成される赤,緑,青の蛍光体
ストライプとから構成される。
【0003】そして、このように構成される陰極線管
は、テレビジョン受像機に電源が投入されると、色信号
入力回路より出力された色信号が電子銃に入力され、電
子ビームが蛍光面へと出射される。そして、電子銃より
出射された電子ビームは、偏向コイルの磁界により偏向
され、アパーチャーグリルのスリットを透過し、蛍光面
に照射されることにより、蛍光体ストライプが発光し、
フェース部に映像が映し出される。
は、テレビジョン受像機に電源が投入されると、色信号
入力回路より出力された色信号が電子銃に入力され、電
子ビームが蛍光面へと出射される。そして、電子銃より
出射された電子ビームは、偏向コイルの磁界により偏向
され、アパーチャーグリルのスリットを透過し、蛍光面
に照射されることにより、蛍光体ストライプが発光し、
フェース部に映像が映し出される。
【0004】ところで、この陰極線管の蛍光面を構成す
るカーボンストライプは以下のように形成される。
るカーボンストライプは以下のように形成される。
【0005】先ず、蛍光面形成面となるパネルガラス1
4内面には、フォトレジストが塗布され熱乾燥される。
そして、図7に示すように、光源15より紫外線がアパ
ーチャーグリル16の縦縞状スリット16aを透過して
フォトレジストに照射される。そして、紫外線が照射さ
れた部分のフォトレジストがパネルガラス14内面に焼
き付けるられる。一方、紫外線が照射されない部分のフ
ォトレジストは洗い落とされる。このようにして、スト
ライプ状のフォトレジスト膜が形成される。このとき、
光源15より照射される紫外線が、複数枚のレンズから
構成される補正レンズ系17を透過することにより、紫
外線の照射位置が決定される。
4内面には、フォトレジストが塗布され熱乾燥される。
そして、図7に示すように、光源15より紫外線がアパ
ーチャーグリル16の縦縞状スリット16aを透過して
フォトレジストに照射される。そして、紫外線が照射さ
れた部分のフォトレジストがパネルガラス14内面に焼
き付けるられる。一方、紫外線が照射されない部分のフ
ォトレジストは洗い落とされる。このようにして、スト
ライプ状のフォトレジスト膜が形成される。このとき、
光源15より照射される紫外線が、複数枚のレンズから
構成される補正レンズ系17を透過することにより、紫
外線の照射位置が決定される。
【0006】そして、このフォトレジスト膜が形成され
たパネルガラス14内面に、カーボンスラリーが均一に
塗布され、熱乾燥された後に反転現像されることによ
り、フォトレジストストライプの形成されない位置、即
ち、紫外線の照射されない位置にカーボンストライプが
形成される。
たパネルガラス14内面に、カーボンスラリーが均一に
塗布され、熱乾燥された後に反転現像されることによ
り、フォトレジストストライプの形成されない位置、即
ち、紫外線の照射されない位置にカーボンストライプが
形成される。
【0007】そして次に、陰極線管の蛍光面を構成する
蛍光体ストライプは以下のように形成される。
蛍光体ストライプは以下のように形成される。
【0008】先ず、カーボンストライプを形成したパネ
ルガラス14内面に、赤,緑,青の何れかの蛍光体スラ
リーが塗布され、熱乾燥される。そして、この熱乾燥し
た蛍光体スラリーに、光源15より紫外線がアパーチャ
ーグリル16の縦縞状スリット16aを透過して照射さ
れる。この紫外線の照射は、カーボンストライプ形成工
程において用いられた補正レンズ系を用いて行われる。
そして、紫外線が照射された位置における蛍光体スラリ
ーが露光現像されて、赤,緑,青の何れかの蛍光体スト
ライプが形成される。そして、このような工程が3回繰
り返されることによって、赤,緑,青の各色の蛍光体ス
トライプが形成される。
ルガラス14内面に、赤,緑,青の何れかの蛍光体スラ
リーが塗布され、熱乾燥される。そして、この熱乾燥し
た蛍光体スラリーに、光源15より紫外線がアパーチャ
ーグリル16の縦縞状スリット16aを透過して照射さ
れる。この紫外線の照射は、カーボンストライプ形成工
程において用いられた補正レンズ系を用いて行われる。
そして、紫外線が照射された位置における蛍光体スラリ
ーが露光現像されて、赤,緑,青の何れかの蛍光体スト
ライプが形成される。そして、このような工程が3回繰
り返されることによって、赤,緑,青の各色の蛍光体ス
トライプが形成される。
【0009】このようにして、黒色のカーボンストライ
プと、このカーボンストライプと隣り合って形成される
蛍光体ストライプとからなる蛍光面が形成される。
プと、このカーボンストライプと隣り合って形成される
蛍光体ストライプとからなる蛍光面が形成される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、カー
ボンストライプは紫外線の照射されない位置に形成さ
れ、蛍光体ストライプは紫外線の照射される位置に形成
される。そこで、カーボンストライプ形成の露光時に用
いた補正レンズ系17を、蛍光体ストライプ形成の露光
時においても用いることにより、蛍光体ストライプが、
パネルガラス14内面にカーボンストライプと隣り合っ
て形成されるようにしている。
ボンストライプは紫外線の照射されない位置に形成さ
れ、蛍光体ストライプは紫外線の照射される位置に形成
される。そこで、カーボンストライプ形成の露光時に用
いた補正レンズ系17を、蛍光体ストライプ形成の露光
時においても用いることにより、蛍光体ストライプが、
パネルガラス14内面にカーボンストライプと隣り合っ
て形成されるようにしている。
【0011】しかしながら、カーボンストライプや蛍光
体ストライプが形成されるパネルガラス14は、フォト
レジストや蛍光体スラリーを熱乾燥させる工程におい
て、熱膨張等により微妙に変形する。そして、フォトレ
ジスト熱乾燥工程においてフォトレジストを熱乾燥させ
るのに必要な熱量と、蛍光体スラリー熱乾燥工程におい
て蛍光体スラリーを熱乾燥させるのに必要な熱量とが異
なるため、フォトレジスト熱乾燥工程におけるパネルガ
ラス14の変形量と、蛍光体スラリー熱乾燥工程におけ
るパネルガラス14の変形量とに差が生じる。このた
め、カーボンストライプ形成の露光時に用いた補正レン
ズ系17を、蛍光体ストライプ形成の露光時においても
用いると、蛍光体ストライプRS,GS,BSは、図8
に示すように、カーボンストライプCSを越えて他色の
蛍光体ストライプが形成される領域にはみ出して形成さ
れてしまう。その結果、製造されたカラー陰極線管は、
フェース部に映像が映し出されると、ホワイトユニフォ
ミティー(白均一性)が劣化し、また、蛍光面の他色へ
のはみ出し不良が発生するとの問題点を有していた。
体ストライプが形成されるパネルガラス14は、フォト
レジストや蛍光体スラリーを熱乾燥させる工程におい
て、熱膨張等により微妙に変形する。そして、フォトレ
ジスト熱乾燥工程においてフォトレジストを熱乾燥させ
るのに必要な熱量と、蛍光体スラリー熱乾燥工程におい
て蛍光体スラリーを熱乾燥させるのに必要な熱量とが異
なるため、フォトレジスト熱乾燥工程におけるパネルガ
ラス14の変形量と、蛍光体スラリー熱乾燥工程におけ
るパネルガラス14の変形量とに差が生じる。このた
め、カーボンストライプ形成の露光時に用いた補正レン
ズ系17を、蛍光体ストライプ形成の露光時においても
用いると、蛍光体ストライプRS,GS,BSは、図8
に示すように、カーボンストライプCSを越えて他色の
蛍光体ストライプが形成される領域にはみ出して形成さ
れてしまう。その結果、製造されたカラー陰極線管は、
フェース部に映像が映し出されると、ホワイトユニフォ
ミティー(白均一性)が劣化し、また、蛍光面の他色へ
のはみ出し不良が発生するとの問題点を有していた。
【0012】そこで本発明は、カーボンストライプ形成
の露光時と蛍光体ストライプ形成の露光時において、構
成を異にする補正レンズ系を用いて、それぞれのパネル
ガラスの変形量に対応して紫外線の照射位置を補正し、
紫外線の照射位置にずれを生じさせないカラー陰極線管
の製造方法を提供することを目的とする。
の露光時と蛍光体ストライプ形成の露光時において、構
成を異にする補正レンズ系を用いて、それぞれのパネル
ガラスの変形量に対応して紫外線の照射位置を補正し、
紫外線の照射位置にずれを生じさせないカラー陰極線管
の製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成した本発
明のカラー陰極線管の製造方法は、パネルガラスの内面
にフォトレジストを塗布し熱乾燥させる工程と、色選別
機構と照射位置を決定する第1の補正レンズ系を介して
露光を行う工程と、露光の後パネルガラス内面にカーボ
ン膜を形成する工程と、カーボン膜を剥離し反転現像す
る工程とを有するカーボンストライプ形成工程と、カー
ボンストライプを形成した後、パネルガラスの内面に蛍
光体スラリーを塗布し熱乾燥させる工程と、色選別機構
と熱乾燥の際のパネルガラスの変形に対応して照射位置
を決定する第2の補正レンズ系を介して露光を行う工程
と、蛍光体スラリーを現像する工程とを有する蛍光体形
成工程とにより構成される。
明のカラー陰極線管の製造方法は、パネルガラスの内面
にフォトレジストを塗布し熱乾燥させる工程と、色選別
機構と照射位置を決定する第1の補正レンズ系を介して
露光を行う工程と、露光の後パネルガラス内面にカーボ
ン膜を形成する工程と、カーボン膜を剥離し反転現像す
る工程とを有するカーボンストライプ形成工程と、カー
ボンストライプを形成した後、パネルガラスの内面に蛍
光体スラリーを塗布し熱乾燥させる工程と、色選別機構
と熱乾燥の際のパネルガラスの変形に対応して照射位置
を決定する第2の補正レンズ系を介して露光を行う工程
と、蛍光体スラリーを現像する工程とを有する蛍光体形
成工程とにより構成される。
【0014】以上のように構成された本発明のカラー陰
極線管の製造方法は、第1の補正レンズ系がカーボンス
トライプ形成工程におけるパネルガラスの変形量に応じ
て紫外線の照射位置を補正し、第2の補正レンズ系が蛍
光体ストライプ形成工程におえるパネルガラスの変形量
に応じて紫外線の照射位置を補正することから、各工程
における紫外線の照射位置ずれが修正され、カーボンス
トライプと蛍光体ストライプとがそれぞれ適正な位置に
形成される。
極線管の製造方法は、第1の補正レンズ系がカーボンス
トライプ形成工程におけるパネルガラスの変形量に応じ
て紫外線の照射位置を補正し、第2の補正レンズ系が蛍
光体ストライプ形成工程におえるパネルガラスの変形量
に応じて紫外線の照射位置を補正することから、各工程
における紫外線の照射位置ずれが修正され、カーボンス
トライプと蛍光体ストライプとがそれぞれ適正な位置に
形成される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
て、図面を参照して詳細に説明する。
【0016】単銃3ビーム方式の陰極線管1は、例えば
図1に示すように、筒状に形成された一端部から他端部
に向け、偏向ヨークによる偏向角に合わせて略フラスコ
状に成形されたファンネル部2と、このファンネル部2
の他端部に接合されるパネル部3とから構成されるバル
ブ4と、ファンネル部2の一端部に配設される電子銃5
と、パネル部3の内部に取り付けられる色選別機構であ
るアパーチャーグリル6とから構成される。
図1に示すように、筒状に形成された一端部から他端部
に向け、偏向ヨークによる偏向角に合わせて略フラスコ
状に成形されたファンネル部2と、このファンネル部2
の他端部に接合されるパネル部3とから構成されるバル
ブ4と、ファンネル部2の一端部に配設される電子銃5
と、パネル部3の内部に取り付けられる色選別機構であ
るアパーチャーグリル6とから構成される。
【0017】バルブ4は、全体として略フラスコ状を呈
して形成され、高電圧の加速による電子ビームの衝突に
対しても茶褐色とならないようにX線の遮断性に優れた
ガラスが用いられる。そして、ファンネル部2は、一端
部が筒状に形成され、この一端部側に電子銃5が配設さ
れ、筒状の一端部からパネル部3が接合される他端部に
向け、偏向ヨークによる偏向角に合わせて広口となるよ
うに形成されている。
して形成され、高電圧の加速による電子ビームの衝突に
対しても茶褐色とならないようにX線の遮断性に優れた
ガラスが用いられる。そして、ファンネル部2は、一端
部が筒状に形成され、この一端部側に電子銃5が配設さ
れ、筒状の一端部からパネル部3が接合される他端部に
向け、偏向ヨークによる偏向角に合わせて広口となるよ
うに形成されている。
【0018】また、パネル部(パネルガラス)3は、そ
の主面が、スクリーン面となるフェース部3aとして構
成される。フェース部3aの内面には、電子銃5から出
射される電子ビーム7の照射により発光する蛍光面8が
形成される。
の主面が、スクリーン面となるフェース部3aとして構
成される。フェース部3aの内面には、電子銃5から出
射される電子ビーム7の照射により発光する蛍光面8が
形成される。
【0019】蛍光面8は、フェース部3aの内面に隣り
合って形成される黒色のカーボンストライプCSと、赤
色,緑色,青色の蛍光体ストライプRS,GS,BSと
からなる。このカーボンストライプCSは、パネル部3
における外光からの反射率を下げ、各色の蛍光体ストラ
イプRS,GS,BSが発光する際のコントラストを向
上させる。
合って形成される黒色のカーボンストライプCSと、赤
色,緑色,青色の蛍光体ストライプRS,GS,BSと
からなる。このカーボンストライプCSは、パネル部3
における外光からの反射率を下げ、各色の蛍光体ストラ
イプRS,GS,BSが発光する際のコントラストを向
上させる。
【0020】パネル部3の内部に取り付けられるアパー
チャグリル6は、電子銃5より出射された赤,緑,青に
対応する電子ビーム7を透過させることにより、それぞ
れに対応する発光色の蛍光体ストライプにのみ照射し、
色選別を行うものである。アパーチャグリル6は、厚さ
寸法が0.1mm程度の軟鋼板により構成され、その主
面に、複数列のストライプ状のスリット6aが形成され
ている。すなわち、アパーチャグリル6は、複数列のス
トライプ状のスリット6aより電子ビーム7を透過させ
ることにより色選別を行う。そして、このアパーチャー
グリル6は、一対の縦枠と一対の横枠とからなる枠体に
支持されて、フェース部3aの内面と平行となるように
パネル部3の内部に取り付けられる。
チャグリル6は、電子銃5より出射された赤,緑,青に
対応する電子ビーム7を透過させることにより、それぞ
れに対応する発光色の蛍光体ストライプにのみ照射し、
色選別を行うものである。アパーチャグリル6は、厚さ
寸法が0.1mm程度の軟鋼板により構成され、その主
面に、複数列のストライプ状のスリット6aが形成され
ている。すなわち、アパーチャグリル6は、複数列のス
トライプ状のスリット6aより電子ビーム7を透過させ
ることにより色選別を行う。そして、このアパーチャー
グリル6は、一対の縦枠と一対の横枠とからなる枠体に
支持されて、フェース部3aの内面と平行となるように
パネル部3の内部に取り付けられる。
【0021】また、ファンネル部2に配設される電子銃
5は、その構造が単電子銃となっており、インラインに
配置された3個のカソードから放出される赤,緑,青に
対応する電子ビーム7を1個の主レンズ中心で交差する
ようにし、その後、3方向に離散する電子ビーム7が静
電偏光板で屈折し、蛍光面8上でコンバーゼンスするよ
うに構成されている。
5は、その構造が単電子銃となっており、インラインに
配置された3個のカソードから放出される赤,緑,青に
対応する電子ビーム7を1個の主レンズ中心で交差する
ようにし、その後、3方向に離散する電子ビーム7が静
電偏光板で屈折し、蛍光面8上でコンバーゼンスするよ
うに構成されている。
【0022】陰極線管1は、上記アパーチャーグリル6
が取り付けられたパネル部3と、電子銃5が配設された
ファンネル部2とが接合されて、完成される。
が取り付けられたパネル部3と、電子銃5が配設された
ファンネル部2とが接合されて、完成される。
【0023】このように構成された陰極線管1は、テレ
ビジョン受像機に電源が投入されると、色信号入力回路
より出力された色信号が電子銃5に入力され、電子ビー
ム7が、偏向コイルの磁界により偏向されて、電子銃5
から蛍光面2へと出射される。そして、電子銃5より出
射された電子ビーム7は、アパーチャーグリル6を透過
し、蛍光面8に照射されることにより、蛍光面8を構成
する蛍光体ストライプRS,GS,BSが発光し、パネ
ル部3に映像が映し出される。
ビジョン受像機に電源が投入されると、色信号入力回路
より出力された色信号が電子銃5に入力され、電子ビー
ム7が、偏向コイルの磁界により偏向されて、電子銃5
から蛍光面2へと出射される。そして、電子銃5より出
射された電子ビーム7は、アパーチャーグリル6を透過
し、蛍光面8に照射されることにより、蛍光面8を構成
する蛍光体ストライプRS,GS,BSが発光し、パネ
ル部3に映像が映し出される。
【0024】ところで、上記電子ビーム7が照射される
蛍光面8は、カーボンストライプCSの形成工程と、赤
色,緑色,青色の各蛍光体ストライプRS,GS,BS
の形成工程とからなる蛍光面形成工程を経てパネル部3
の内面に形成される。
蛍光面8は、カーボンストライプCSの形成工程と、赤
色,緑色,青色の各蛍光体ストライプRS,GS,BS
の形成工程とからなる蛍光面形成工程を経てパネル部3
の内面に形成される。
【0025】カーボンストライプCSは、図2に示すよ
うに、フォトレジスト塗布工程と、フォトレジスト熱乾
燥工程と、フォトレジスト露光工程と、フォトレジスト
現像工程と、カーボンスラリー塗布乾燥・反転現像工程
とを経て形成される。
うに、フォトレジスト塗布工程と、フォトレジスト熱乾
燥工程と、フォトレジスト露光工程と、フォトレジスト
現像工程と、カーボンスラリー塗布乾燥・反転現像工程
とを経て形成される。
【0026】フォトレジスト塗布工程では、カーボンス
トライプCSの形成工程内に搬送されたパネル部3のフ
ェース部3aの内面に、光に反応して溶剤に対する不溶
性が付与されるフォトレジストが均等に塗布される。フ
ォトレジストは、次のフォトレジスト熱乾燥工程によ
り、熱乾燥され、水分が除去される。このとき、フェー
ス部3aは、フォトレジストの熱乾燥に伴う熱膨張等に
より微妙に変形する。
トライプCSの形成工程内に搬送されたパネル部3のフ
ェース部3aの内面に、光に反応して溶剤に対する不溶
性が付与されるフォトレジストが均等に塗布される。フ
ォトレジストは、次のフォトレジスト熱乾燥工程によ
り、熱乾燥され、水分が除去される。このとき、フェー
ス部3aは、フォトレジストの熱乾燥に伴う熱膨張等に
より微妙に変形する。
【0027】フォトレジスト熱乾燥工程を経たパネル部
3には、アパーチャーグリル6が、フォトレジストから
離間された位置に、フェース部3a内面に対し平行にな
るように装着される。アパーチャーグリル6が装着され
たパネル部3は、例えば図3に示すように、露光装置9
に位置決めされた状態で載置されて、フォトレジスト露
光工程が行われる。
3には、アパーチャーグリル6が、フォトレジストから
離間された位置に、フェース部3a内面に対し平行にな
るように装着される。アパーチャーグリル6が装着され
たパネル部3は、例えば図3に示すように、露光装置9
に位置決めされた状態で載置されて、フォトレジスト露
光工程が行われる。
【0028】露光装置9は、パネル部3を位置決め載置
するフレーム10と、パネル部3のフェース部3aの内
面に紫外線を照射する紫外線ランプ11と、紫外線ラン
プ11から照射される紫外線の照射位置を決定する為の
補正レンズ系12(13)とにより構成される。この補
正レンズ系12(13)は、図4,図5に示すように、
紫外線の照射位置の決定を適切に行う為に、複数枚の補
正レンズ12a,12b(13b),12c,12dを
組み合わせて構成される。ここで、レンズ12aは、電
子ビーム7の入射角に対応して紫外線の照射位置を設定
するレンズである。レンズ12b(13b)は、各色の
電子ビーム7の照射位置に対応して露光位置を補正する
レンズである。レンズ12cは、紫外線の照度を補正す
るレンズである。レンズ12dは、レンズ12aの予備
の働きをするレンズである。この補正レンズ系12(1
3)は、カーボンストライプ形成の露光時には第1の補
正レンズ系12が用いられ、蛍光体ストライプ形成の露
光時には第2の補正レンズ系13が用いられる。
するフレーム10と、パネル部3のフェース部3aの内
面に紫外線を照射する紫外線ランプ11と、紫外線ラン
プ11から照射される紫外線の照射位置を決定する為の
補正レンズ系12(13)とにより構成される。この補
正レンズ系12(13)は、図4,図5に示すように、
紫外線の照射位置の決定を適切に行う為に、複数枚の補
正レンズ12a,12b(13b),12c,12dを
組み合わせて構成される。ここで、レンズ12aは、電
子ビーム7の入射角に対応して紫外線の照射位置を設定
するレンズである。レンズ12b(13b)は、各色の
電子ビーム7の照射位置に対応して露光位置を補正する
レンズである。レンズ12cは、紫外線の照度を補正す
るレンズである。レンズ12dは、レンズ12aの予備
の働きをするレンズである。この補正レンズ系12(1
3)は、カーボンストライプ形成の露光時には第1の補
正レンズ系12が用いられ、蛍光体ストライプ形成の露
光時には第2の補正レンズ系13が用いられる。
【0029】アパーチャーグリル6が装着されたパネル
部3は、この露光装置9のフレーム10に位置決め載置
される。そして、フォトレジスト露光工程では、図4に
示すように、露光装置9の紫外線ランプ11から発せら
れる紫外線が、第1の補正レンズ系12を透過して、フ
ェース部3aの内面に塗布されたフォトレジストの所定
の位置を露光する。そして、この露光されたフォトレジ
ストがフェース部3aの内面に焼き付けられる。
部3は、この露光装置9のフレーム10に位置決め載置
される。そして、フォトレジスト露光工程では、図4に
示すように、露光装置9の紫外線ランプ11から発せら
れる紫外線が、第1の補正レンズ系12を透過して、フ
ェース部3aの内面に塗布されたフォトレジストの所定
の位置を露光する。そして、この露光されたフォトレジ
ストがフェース部3aの内面に焼き付けられる。
【0030】各色の電子ビーム7に対応した紫外線照射
を行うには、上記第1の補正レンズ系12を構成するレ
ンズ12bを変更して各色の電子ビーム7に合わせた第
1の補正レンズ系12がそれぞれ構成される。そして、
それぞれの第1の補正レンズ系12を透過して3回の露
光が行われるようにする。例えば、緑色電子ビームに対
応したレンズ12bを使用した第1の補正レンズ系12
を透過して1回目の露光が行われ、レンズ12bを青色
電子ビーム,赤色電子ビームにそれぞれ対応させて変更
した第1の補正レンズ系12を透過して2回目,3回目
の露光が行われる。
を行うには、上記第1の補正レンズ系12を構成するレ
ンズ12bを変更して各色の電子ビーム7に合わせた第
1の補正レンズ系12がそれぞれ構成される。そして、
それぞれの第1の補正レンズ系12を透過して3回の露
光が行われるようにする。例えば、緑色電子ビームに対
応したレンズ12bを使用した第1の補正レンズ系12
を透過して1回目の露光が行われ、レンズ12bを青色
電子ビーム,赤色電子ビームにそれぞれ対応させて変更
した第1の補正レンズ系12を透過して2回目,3回目
の露光が行われる。
【0031】この露光は、パネル部3に装着されたアパ
ーチャーグリル6を介して行われる。従って、紫外線ラ
ンプ11から照射される紫外線は、アパーチャーグリル
6のストライプ状スリット6aに対応してフォトレジス
トをストライプ状に露光し、フェース部3aの内面にフ
ォトレジストをストライプ状に焼き付ける。
ーチャーグリル6を介して行われる。従って、紫外線ラ
ンプ11から照射される紫外線は、アパーチャーグリル
6のストライプ状スリット6aに対応してフォトレジス
トをストライプ状に露光し、フェース部3aの内面にフ
ォトレジストをストライプ状に焼き付ける。
【0032】フォトレジスト露光工程を経たパネル部3
は、露光装置9のフレーム10上から降ろされ、アパー
チャーグリル6が取り外される。そして、フォトレジス
ト現像工程において、露光されたフォトレジストが現像
される。一方、露光されていない部分のフォトレジスト
は洗い落とされる。これにより、フェース部3aの内面
には、ストライプ状に現像されたフォトレジストストラ
イプが形成される。
は、露光装置9のフレーム10上から降ろされ、アパー
チャーグリル6が取り外される。そして、フォトレジス
ト現像工程において、露光されたフォトレジストが現像
される。一方、露光されていない部分のフォトレジスト
は洗い落とされる。これにより、フェース部3aの内面
には、ストライプ状に現像されたフォトレジストストラ
イプが形成される。
【0033】次に、カーボンスラリー塗布乾燥・反転現
像工程により、そのフォトレジストストライプが形成さ
れたフェース部3aの内面に、カーボンスラリーが均一
に塗布される。そして、フォトレジストストライプを分
解させることにより、フォトレジストストライプ上のカ
ーボンスラリーがフォトレジストと共に剥離される。そ
の結果、フォトレジストストライプが形成されていない
位置に塗布されたカーボンスラリーが残ることになる。
カーボンストライプCSは、この残ったカーボンスラリ
ーが現像されることによって、フェース部3aの内面に
形成される。
像工程により、そのフォトレジストストライプが形成さ
れたフェース部3aの内面に、カーボンスラリーが均一
に塗布される。そして、フォトレジストストライプを分
解させることにより、フォトレジストストライプ上のカ
ーボンスラリーがフォトレジストと共に剥離される。そ
の結果、フォトレジストストライプが形成されていない
位置に塗布されたカーボンスラリーが残ることになる。
カーボンストライプCSは、この残ったカーボンスラリ
ーが現像されることによって、フェース部3aの内面に
形成される。
【0034】上記フォトレジスト露光工程における紫外
線の照射位置は、第1の補正レンズ系12を用いて電子
ビーム7の照射位置と一致するようになされている。従
って、電子ビーム7の照射されない位置にカーボンスト
ライプCSが形成されることになる。一方、電子ビーム
7が照射される位置、即ち、カーボンストライプCSが
形成されない位置には、後の蛍光体ストライプ形成工程
により、各色の蛍光体ストライプRS,GS,BSが形
成される。
線の照射位置は、第1の補正レンズ系12を用いて電子
ビーム7の照射位置と一致するようになされている。従
って、電子ビーム7の照射されない位置にカーボンスト
ライプCSが形成されることになる。一方、電子ビーム
7が照射される位置、即ち、カーボンストライプCSが
形成されない位置には、後の蛍光体ストライプ形成工程
により、各色の蛍光体ストライプRS,GS,BSが形
成される。
【0035】次に各色の蛍光体ストライプRS,GS,
BSを形成する工程について説明する。尚、本実施例に
おいては、緑色蛍光体ストライプGS,青色蛍光体スト
ライプB,赤色蛍光体ストライプRSの順に形成する例
を示すが、各色の蛍光体ストライプGS,BS,RSの
形成順序は、この例に限定されないことは勿論である。
BSを形成する工程について説明する。尚、本実施例に
おいては、緑色蛍光体ストライプGS,青色蛍光体スト
ライプB,赤色蛍光体ストライプRSの順に形成する例
を示すが、各色の蛍光体ストライプGS,BS,RSの
形成順序は、この例に限定されないことは勿論である。
【0036】緑色蛍光体ストライプGSは、緑色蛍光体
スラリー塗布工程と、緑色蛍光体スラリー熱乾燥工程
と、緑色蛍光体スラリー露光工程と、緑色蛍光体スラリ
ー現像工程とを経て形成される。
スラリー塗布工程と、緑色蛍光体スラリー熱乾燥工程
と、緑色蛍光体スラリー露光工程と、緑色蛍光体スラリ
ー現像工程とを経て形成される。
【0037】カーボンストライプCSが形成されたフェ
ース部3aの内面には、緑色蛍光体スラリー塗布工程S
6により、緑色蛍光体と感光剤を混合した緑色蛍光体ス
ラリーが均等に塗布される。そして、この緑色蛍光体ス
ラリーは、緑色蛍光体スラリー熱乾燥工程により、熱乾
燥され、水分が除去される。この緑色蛍光体スラリーの
熱乾燥に必要な熱量は、上記フォトレジストの熱乾燥に
必要な熱量と異なる。このため、緑色蛍光体スラリー熱
乾燥工程におけるパネル部3の変形量は、上記フォトレ
ジスト熱乾燥工程におけるパネル部3の変形量と異なる
ことになる。
ース部3aの内面には、緑色蛍光体スラリー塗布工程S
6により、緑色蛍光体と感光剤を混合した緑色蛍光体ス
ラリーが均等に塗布される。そして、この緑色蛍光体ス
ラリーは、緑色蛍光体スラリー熱乾燥工程により、熱乾
燥され、水分が除去される。この緑色蛍光体スラリーの
熱乾燥に必要な熱量は、上記フォトレジストの熱乾燥に
必要な熱量と異なる。このため、緑色蛍光体スラリー熱
乾燥工程におけるパネル部3の変形量は、上記フォトレ
ジスト熱乾燥工程におけるパネル部3の変形量と異なる
ことになる。
【0038】緑色蛍光体スラリー熱乾燥工程を経たパネ
ル部3には、上記カーボンストライプCSの形成工程に
おいてアパーチャーグリル6が装着された位置と同じ位
置に、アパーチャーグリル6が装着される。そして、こ
のアパーチャーグリル6が装着されたパネル部3は、フ
ォトレジスト露光工程において使用された露光装置9に
位置決め載置されて、緑色蛍光体スラリー露光工程が行
われる。
ル部3には、上記カーボンストライプCSの形成工程に
おいてアパーチャーグリル6が装着された位置と同じ位
置に、アパーチャーグリル6が装着される。そして、こ
のアパーチャーグリル6が装着されたパネル部3は、フ
ォトレジスト露光工程において使用された露光装置9に
位置決め載置されて、緑色蛍光体スラリー露光工程が行
われる。
【0039】緑色蛍光体スラリー露光工程では、紫外線
を、露光装置9の紫外線ランプ11からフェース部3a
の内面に塗布された緑色蛍光体スラリーの所定の位置に
照射させる。そして、紫外線が照射された位置における
緑色蛍光体スラリーがフェース部3aの内面に焼き付け
られる。
を、露光装置9の紫外線ランプ11からフェース部3a
の内面に塗布された緑色蛍光体スラリーの所定の位置に
照射させる。そして、紫外線が照射された位置における
緑色蛍光体スラリーがフェース部3aの内面に焼き付け
られる。
【0040】この緑色蛍光体スラリー露光工程におい
て、紫外線ランプ11から照射される紫外線の照射位置
は、第2の補正レンズ系13により決定される。そして
この紫外線は、アパーチャーグリル6を透過して照射さ
れる。これにより、カーボンストライプCSが形成され
ない位置における緑色蛍光体スラリーがストライプ状に
露光される。
て、紫外線ランプ11から照射される紫外線の照射位置
は、第2の補正レンズ系13により決定される。そして
この紫外線は、アパーチャーグリル6を透過して照射さ
れる。これにより、カーボンストライプCSが形成され
ない位置における緑色蛍光体スラリーがストライプ状に
露光される。
【0041】第2の補正レンズ系13は、第1の補正レ
ンズ系12を構成する複数枚のレンズのうち、各色の電
子ビームに対応して紫外線の照射位置を補正するレンズ
12bを、パネル部3の変形に対応したレンズ13bに
変更して構成する。
ンズ系12を構成する複数枚のレンズのうち、各色の電
子ビームに対応して紫外線の照射位置を補正するレンズ
12bを、パネル部3の変形に対応したレンズ13bに
変更して構成する。
【0042】上述したように、フォトレジストの熱乾燥
に必要な熱量と、緑色蛍光体スラリーの熱乾燥に必要な
熱量とが異なるため、それぞれの熱乾燥により生じるパ
ネル部3の変形量は異なる。このため、第1の補正レン
ズ系12を緑色蛍光体スラリー露光工程においてそのま
ま使用すると、露光位置に部分的なずれが生じてしま
う。このように露光位置がずれると、緑色蛍光体ストラ
イプGSが、カーボンストライプCSの各ストライプ間
の領域から、カーボンストライプCSを介し隣接する他
色の蛍光体ストライプが形成される領域にはみ出した状
態で形成されてしまう。
に必要な熱量と、緑色蛍光体スラリーの熱乾燥に必要な
熱量とが異なるため、それぞれの熱乾燥により生じるパ
ネル部3の変形量は異なる。このため、第1の補正レン
ズ系12を緑色蛍光体スラリー露光工程においてそのま
ま使用すると、露光位置に部分的なずれが生じてしま
う。このように露光位置がずれると、緑色蛍光体ストラ
イプGSが、カーボンストライプCSの各ストライプ間
の領域から、カーボンストライプCSを介し隣接する他
色の蛍光体ストライプが形成される領域にはみ出した状
態で形成されてしまう。
【0043】そこで、本実施例においては、パネル部3
の表面温度の差からパネル部3の変形量の差を算出し、
この変形量の差に対応した第2の補正レンズ系13を通
して露光を行うことにより、適切な位置に蛍光体ストラ
イプGS,BS,RSが形成されるようにしている。
の表面温度の差からパネル部3の変形量の差を算出し、
この変形量の差に対応した第2の補正レンズ系13を通
して露光を行うことにより、適切な位置に蛍光体ストラ
イプGS,BS,RSが形成されるようにしている。
【0044】例えば、蛍光面2のサイズが(X×Y)=
(194mm×145mm)のパネル部3を用いた場合
は、(X、Y)=(190mm、135mm)の座標に
おいて、パネル部3の表面温度が1℃変化することによ
り、紫外線の照射位置に約1μmの差をもたらすだけの
パネル部3の変形量の差を生じさせるが、上記のように
構成した第2の補正レンズ系13を通して露光を行うこ
とにより、この差が解消されることが確認された。
(194mm×145mm)のパネル部3を用いた場合
は、(X、Y)=(190mm、135mm)の座標に
おいて、パネル部3の表面温度が1℃変化することによ
り、紫外線の照射位置に約1μmの差をもたらすだけの
パネル部3の変形量の差を生じさせるが、上記のように
構成した第2の補正レンズ系13を通して露光を行うこ
とにより、この差が解消されることが確認された。
【0045】尚、この第2の補正レンズ系13は、熱膨
張等によるパネル部3の変形に対応して紫外線の照射位
置を補正できれば、カーボンストライプ形成工程で用い
た第1の補正レンズ系12を構成するレンズのうち、何
れを変更して構成するものであってもよい。また、第2
の補正レンズ系13は、上述の補正レンズ12a,12
b,12c,12dに加え、新たなレンズを加えて照射
位置を決定するようにしてもよい。
張等によるパネル部3の変形に対応して紫外線の照射位
置を補正できれば、カーボンストライプ形成工程で用い
た第1の補正レンズ系12を構成するレンズのうち、何
れを変更して構成するものであってもよい。また、第2
の補正レンズ系13は、上述の補正レンズ12a,12
b,12c,12dに加え、新たなレンズを加えて照射
位置を決定するようにしてもよい。
【0046】また、この緑色蛍光体ストライプ形成工程
においては、第2の補正レンズ系13を構成するレンズ
のうち、各色の電子ビーム7の照射位置に対応して露光
位置を補正するレンズ13bは、緑色電子ビーム7に対
応したレンズが用いられ、緑色電子ビーム7が照射され
る位置に対応して、紫外線の照射位置が決定される。
においては、第2の補正レンズ系13を構成するレンズ
のうち、各色の電子ビーム7の照射位置に対応して露光
位置を補正するレンズ13bは、緑色電子ビーム7に対
応したレンズが用いられ、緑色電子ビーム7が照射され
る位置に対応して、紫外線の照射位置が決定される。
【0047】緑色蛍光体スラリー露光工程を経たパネル
部3は、露光装置9のフレーム10上から降ろされ、ア
パーチャーグリル6が取り外される。そして、緑色蛍光
体スラリー現像工程において、露光された緑色蛍光体ス
ラリーが現像される。これにより、緑色蛍光体ストライ
プGSが、フェース部3a内面のカーボンストライプC
Sが形成されない領域に形成される。
部3は、露光装置9のフレーム10上から降ろされ、ア
パーチャーグリル6が取り外される。そして、緑色蛍光
体スラリー現像工程において、露光された緑色蛍光体ス
ラリーが現像される。これにより、緑色蛍光体ストライ
プGSが、フェース部3a内面のカーボンストライプC
Sが形成されない領域に形成される。
【0048】次に、緑色蛍光体ストライプ形成工程と同
様の工程(青色蛍光体スラリー塗布・熱乾燥・露光・現
像工程)により、青色蛍光体ストライプBSが、カーボ
ンストライプCSを介して緑色蛍光体ストライプGSの
右または左に位置して、フェース部3aの内面に形成さ
れる。
様の工程(青色蛍光体スラリー塗布・熱乾燥・露光・現
像工程)により、青色蛍光体ストライプBSが、カーボ
ンストライプCSを介して緑色蛍光体ストライプGSの
右または左に位置して、フェース部3aの内面に形成さ
れる。
【0049】この青色蛍光体ストライプ形成工程におい
ても、露光時には、第2の補正レンズ系13が用いら
れ、熱量の違いによるパネル部3の変形量の差に対応し
て、紫外線の照射位置が補正されるようにしている。
ても、露光時には、第2の補正レンズ系13が用いら
れ、熱量の違いによるパネル部3の変形量の差に対応し
て、紫外線の照射位置が補正されるようにしている。
【0050】また、この青色蛍光体ストライプ形成工程
においては、第2の補正レンズ系13を構成するレンズ
のうち、各色の電子ビーム7の照射位置に対応して露光
位置を補正するレンズ13bは、青色電子ビーム7に対
応したレンズが用いられ、青色電子ビーム7が照射され
る位置に対応して、紫外線の照射位置が決定される。
においては、第2の補正レンズ系13を構成するレンズ
のうち、各色の電子ビーム7の照射位置に対応して露光
位置を補正するレンズ13bは、青色電子ビーム7に対
応したレンズが用いられ、青色電子ビーム7が照射され
る位置に対応して、紫外線の照射位置が決定される。
【0051】次に、緑色蛍光体ストライプ形成工程及び
青色蛍光体ストライプ形成工程と同様の工程(赤色蛍光
体スラリー塗布・熱乾燥・露光・現像工程)により、赤
色蛍光体ストライプRSSが、カーボンストライプCS
を介して緑色蛍光体ストライプGSの左または右に位置
して、フェース部3aの内面に形成される。
青色蛍光体ストライプ形成工程と同様の工程(赤色蛍光
体スラリー塗布・熱乾燥・露光・現像工程)により、赤
色蛍光体ストライプRSSが、カーボンストライプCS
を介して緑色蛍光体ストライプGSの左または右に位置
して、フェース部3aの内面に形成される。
【0052】この赤色蛍光体ストライプ形成工程におい
ても、露光時には、第2の補正レンズ系13が用いら
れ、熱量の違いによるパネル部3の変形量の差に対応し
て紫外線の照射位置が補正されるようにしている。
ても、露光時には、第2の補正レンズ系13が用いら
れ、熱量の違いによるパネル部3の変形量の差に対応し
て紫外線の照射位置が補正されるようにしている。
【0053】また、この赤色蛍光体ストライプ形成工程
においては、第2の補正レンズ系13を構成するレンズ
のうち、各色の電子ビーム7の照射位置に対応して露光
位置を補正するレンズ13bは、赤色電子ビーム7に対
応したレンズが用いられ、赤色電子ビーム7が照射され
る位置に対応して、紫外線の照射位置が決定される。
においては、第2の補正レンズ系13を構成するレンズ
のうち、各色の電子ビーム7の照射位置に対応して露光
位置を補正するレンズ13bは、赤色電子ビーム7に対
応したレンズが用いられ、赤色電子ビーム7が照射され
る位置に対応して、紫外線の照射位置が決定される。
【0054】以上のようにして、図6に示すように、パ
ネル部3のフェース部3aの内面に、カーボンストライ
プCSを介して緑色蛍光体ストライプGS,青色蛍光体
ストライプBS,赤色蛍光体ストライプRSがそれぞれ
隣接して形成され、蛍光面8が形成される。そして、本
実施例においては、カーボンストライプ形成工程と、蛍
光体ストライプ形成工程において、それぞれの工程にお
けるパネル部3の変形量に応じた補正レンズ系12,1
3を使用して紫外線の照射位置を補正するようにしてい
ることから、図6に示すように、各色の蛍光体ストライ
プGS,BS,RSがカーボンストライプCSを越え
て、隣り合う他色の蛍光体ストライプにはみ出すことが
ない。その結果、製造される陰極線管1は、フェース部
3aに映像が映し出されても、ホワイトユニフォミティ
ー(白均一性)が劣化することもなく、高精度の映像を
映し出すことができる。
ネル部3のフェース部3aの内面に、カーボンストライ
プCSを介して緑色蛍光体ストライプGS,青色蛍光体
ストライプBS,赤色蛍光体ストライプRSがそれぞれ
隣接して形成され、蛍光面8が形成される。そして、本
実施例においては、カーボンストライプ形成工程と、蛍
光体ストライプ形成工程において、それぞれの工程にお
けるパネル部3の変形量に応じた補正レンズ系12,1
3を使用して紫外線の照射位置を補正するようにしてい
ることから、図6に示すように、各色の蛍光体ストライ
プGS,BS,RSがカーボンストライプCSを越え
て、隣り合う他色の蛍光体ストライプにはみ出すことが
ない。その結果、製造される陰極線管1は、フェース部
3aに映像が映し出されても、ホワイトユニフォミティ
ー(白均一性)が劣化することもなく、高精度の映像を
映し出すことができる。
【0055】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、パネル
ガラスの熱膨張等による変形に対応した補正レンズ系を
通して紫外線を照射させることにより、適切な位置にカ
ーボンストライプ及び各色の蛍光体ストライプが形成さ
れる。従って、各色の蛍光体ストライプがカーボンスト
ライプを越えて、隣接する他色の蛍光体ストライプには
み出すこともなく、カラー陰極線管におけるホワイトユ
ニフォミティー(白均一性)の劣化、および蛍光面の他
色へのはみ出し不良を防止することができる。
ガラスの熱膨張等による変形に対応した補正レンズ系を
通して紫外線を照射させることにより、適切な位置にカ
ーボンストライプ及び各色の蛍光体ストライプが形成さ
れる。従って、各色の蛍光体ストライプがカーボンスト
ライプを越えて、隣接する他色の蛍光体ストライプには
み出すこともなく、カラー陰極線管におけるホワイトユ
ニフォミティー(白均一性)の劣化、および蛍光面の他
色へのはみ出し不良を防止することができる。
【図1】陰極線管の内部構造を説明する概略斜視図であ
る。
る。
【図2】蛍光面を形成する工程を説明する工程説明図で
ある。
ある。
【図3】露光装置の概略縦断面図である。
【図4】フォトレジスト露光工程における露光システム
を模式的に示す模式図である。
を模式的に示す模式図である。
【図5】蛍光体スラリー露光工程における露光システム
を模式的に示す模式図である。
を模式的に示す模式図である。
【図6】本発明のの陰極線管の製造方法により形成され
る蛍光面の要部拡大断面図である。
る蛍光面の要部拡大断面図である。
【図7】従来の陰極線管の製造方法における露光システ
ムを模式的に表した模式図である。
ムを模式的に表した模式図である。
【図8】従来の陰極線管の製造方法により形成される蛍
光面の要部拡大断面図である。
光面の要部拡大断面図である。
1 陰極線管、3 パネル部(パネルガラス)、6 ア
パーチャーグリル(色選別機構)、8 蛍光面、9 露
光装置、12 第1の補正レンズ系、13 第2の補正
レンズ系、CS カーボンストライプ、RS 赤色蛍光
体ストライプ、GS 緑色蛍光体ストライプ、BS 青
色蛍光体ストライプ、
パーチャーグリル(色選別機構)、8 蛍光面、9 露
光装置、12 第1の補正レンズ系、13 第2の補正
レンズ系、CS カーボンストライプ、RS 赤色蛍光
体ストライプ、GS 緑色蛍光体ストライプ、BS 青
色蛍光体ストライプ、
Claims (3)
- 【請求項1】 パネルガラスの内面に蛍光体ストライプ
とカーボンストライプが隣り合って形成された蛍光面を
有するカラー陰極線管の製造方法において、 上記パネルガラスの内面にフォトレジストを塗布し熱乾
燥させる工程と、色選別機構と照射位置を決定する第1
の補正レンズ系を介して露光を行う工程と、パネルガラ
ス内面にカーボン膜を形成する工程と、カーボン膜を剥
離し反転現像する工程とを有するカーボンストライプ形
成工程と、 上記カーボンストライプを形成した後、パネルガラスの
内面に蛍光体スラリーを塗布し熱乾燥させる工程と、色
選別機構と熱乾燥の際のパネルガラスの変形に対応して
照射位置を決定する第2の補正レンズ系を介して露光を
行う工程と、蛍光体スラリーを現像する工程とを有する
蛍光体形成工程と、 を有することを特徴とするカラー陰極線管の製造方法。 - 【請求項2】 上記第1及び第2の補正レンズ系は、共
に複数枚のレンズから構成され、 第2の補正レンズ系は、第1の補正レンズ系を構成する
レンズのうち何れか1枚が異なることを特徴とする請求
項1記載のカラー陰極線管の製造方法。 - 【請求項3】 上記第1及び第2の補正レンズ系は、共
に複数枚のレンズから構成され、 第2の補正レンズ系は、第1の補正レンズ系に他の1枚
のレンズを加えたことを特徴とする請求項1記載のカラ
ー陰極線管の製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24523196A JPH1092311A (ja) | 1996-09-17 | 1996-09-17 | カラー陰極線管の製造方法 |
SG1997003233A SG53059A1 (en) | 1996-09-17 | 1997-09-04 | Method for manufacturing color cathode ray tube |
IDP973122A ID18257A (id) | 1996-09-17 | 1997-09-08 | Metode pembuatan tabung sinar katode berwarna |
GB9719498A GB2317267B (en) | 1996-09-17 | 1997-09-12 | Method for manufacturing color cathode ray tube |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24523196A JPH1092311A (ja) | 1996-09-17 | 1996-09-17 | カラー陰極線管の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1092311A true JPH1092311A (ja) | 1998-04-10 |
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