JPH108975A - クランク室過給式4サイクルエンジンの吸気装置 - Google Patents

クランク室過給式4サイクルエンジンの吸気装置

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JPH108975A
JPH108975A JP16415296A JP16415296A JPH108975A JP H108975 A JPH108975 A JP H108975A JP 16415296 A JP16415296 A JP 16415296A JP 16415296 A JP16415296 A JP 16415296A JP H108975 A JPH108975 A JP H108975A
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JP
Japan
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air
crankcase
fuel mixture
engine
chamber
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JP16415296A
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English (en)
Inventor
Atsushi Tagami
淳 田上
Masahisa Kuranishi
雅久 倉西
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所定負荷以上においてクランク室過給を可能
とするとともに、所定負荷以下において時間の経過と共
に充填効率が低下することがないクランク室過給式4サ
イクルエンジンの吸気装置を提供すること。 【構成】 クランク室8に導入される混合気をクランク
室8で圧縮してこれを燃焼室Sに導くクランク室過給式
4サイクルエンジン1の吸気装置において、混合気をク
ランク室8をバイパスして燃焼室Sに導くバイパス管
(バイパス通路)27と、所定負荷以下においては混合
気の導入経路を前記バイパス管27側に切り換える三方
弁(切換手段)24を設ける。本発明によれば、所定負
荷以下においては混合気はクランク室8をバイパスして
燃焼室Sに直接供給されるため、時間の経過と共に混合
気が昇温することがなく、安定した出力を導き出すこと
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランク室に導入
される新気又は混合気をクランク室で圧縮してこれを燃
焼室に導くクランク室過給式4サイクルエンジンの吸気
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、出力向上を目的としたクランク室
過給式4サイクルエンジンが提案されているが、このク
ランク室過給式4サイクルエンジンは、新気又は混合気
をクランク室内におけるピストンの往復運動によって圧
縮して燃焼室に供給(過給)することによって充填効率
を高め、以て出力の向上を図るものである。
【0003】又、本出願人は、コンロッドの揺動運動に
よってクランク室内で新気又は混合気を圧縮するクラン
ク室過給エンジンを提案している。
【0004】ところで、これらのクランク室過給エンジ
ンにおいては、燃費を低く抑える等の目的でアイドリン
グ時にはクランク室から燃焼室への通路の途中の圧縮空
気をバイパス通路を経てクランク室より上流側の空気導
入経路に戻すことによって過給を停止し、混合気量或は
新気量をアイドリング状態に合わせて減少させることが
考えられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の方法
によって所定負荷以下の運転状態の混合気量或は新気量
を減少させる場合には、少量の低温の混合気或は新気が
空気導入経路に新規に吸引供給される一方、クランク室
においてピストン又はコンロッドにより過給仕事がなさ
れ、昇温した混合気或は新気がバイパス通路を経て空気
導入経路に吐出される。低温の混合気或は新気は昇温し
た混合気或は新気と混合して温度が高くなり、クランク
室においてピストン又はコンロッドにより再び過給仕事
がなされて更に昇温する。この昇温した混合気或は新気
の一部少量が燃焼室に供給されるが、大部分はバイパス
通路を経て空気堂に入経路に循環する。このため、所定
負荷以下においてバイパス通路を開にした後、時間の経
過と共に充填効率が低下し、出力不足が生じてしまうこ
とがあった。
【0006】又、クランク室で圧縮された新気又は混合
気と共に潤滑オイルがクランク室から流出してクランク
室から燃焼室への通路の途中に溜るために潤滑オイルの
消費量が増大するという問題もあった。
【0007】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、所定負荷以上においてクラン
ク室過給を可能とするとともに、所定負荷以下において
時間の経過と共に充填効率が低下することがないクラン
ク室過給式4サイクルエンジンの吸気装置を提供するこ
とにある。
【0008】又、本発明の目的とする処は、クランク室
からの潤滑オイルの流出を抑えて潤滑オイルの消費量低
減を図ることができるクランク室過給式4サイクルエン
ジンの吸気装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、クランク室に導入される新
気又は混合気をクランク室で圧縮してこれを燃焼室に導
くクランク室過給エンジンの吸気装置において、新気又
は混合気をクランク室をバイパスして燃焼室に導くバイ
パス通路と、少なくともアイドリング時には新気又は混
合気の導入経路を前記バイパス通路側に切り換える切換
手段を設けたことを特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記バイパス通路に、新気又は混合気の燃
焼室方向への流れのみを許容する逆止弁を設けたことを
特徴とする。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、前記切換手段は、エンジン回転数又
はスロットル開度に基づいてその駆動が制御されるアク
チュエータによって駆動されるものとしたことを特徴と
する。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項1,2又は
3記載の発明において、前記切換手段を、新気又は混合
気をクランク室に導入する吸入管から前記バイパス通路
が分岐する分岐部に設けられた三方弁で構成したことを
特徴とする。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項1,2,3
又は4記載の発明において、クランク室で圧縮された新
気又は混合気を燃焼室に導く加圧吸入管の途中に蓄圧室
を設けたことを特徴とする。
【0014】従って、本発明によれば、所定負荷以下に
おいては新気又は混合気はクランク室をバイパスして燃
焼室に直接供給されるため、時間の経過と共に新気又は
混合気が昇温することがなく、安定した出力を導き出す
ことができる。
【0015】又、所定負荷以下においては新気又は混合
気がクランク室をバイパスするため、クランク室内の潤
滑オイルが新気又は混合気と共にクランク室外へ流出す
ることがなく、潤滑オイルの消費量を低く抑えることが
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0017】図1は本発明に係る吸気装置を備えるクラ
ンク室過給式4サイクルエンジンの構成を示すユニット
スイング式エンジンユニットの模式的断面図、図2はク
ランク室過給式4サイクルエンジンのコンロッド過給機
構の構成を示す断面斜視図、図3は本発明に係る吸気装
置の合流器部分の構成を示す部分断面図である。
【0018】先ず、図1に基づいてクランク室過給式4
サイクルエンジン1の概略構成を説明すると、同図中、
100はスクータ型自動二輪車に搭載されたユニットス
イング式エンジンユニットであり、該エンジンユニット
100はその前端部がピボット軸101によって車体側
のブラケット102に上下揺動可能に支持され、後端部
がリヤクッション103を介して車体に懸架されてい
る。
【0019】而して、上記ユニットスイング式エンジン
ユニット100にクランク室過給式4サイクルエンジン
1が一体に組み込まれているが、このクランク室過給式
4サイクルエンジン1は空冷単気筒エンジンであって、
これのシリンダボディ2に形成されるシリンダ3内には
ピストン4が略水平方向に摺動自在に嵌装されている。
そして、このピストン4はコンロッド5を介してクラン
ク軸6に連結されており、クランク軸6はクランクケー
ス7内に形成されたクランク室8に回転自在に収納され
ており、その回転は不図示の変速機構等を経て不図示の
後輪に伝達される。
【0020】ところで、本実施の形態に係るクランク室
過給式4サイクルエンジン1はクランク室8内にコンロ
ッド過給機構を備えている。ここで、このコンロッド過
給機構の構成を図2に基づいて説明する。
【0021】コンロッド5は、その小端部がピストンピ
ン9によって前記ピストン4に連結され、大端部がクラ
ンクピン10によってクランクウェブ11に連結されて
いるが、クランクケース7にはクランクウェブ11の外
周に沿う円筒曲面状の内周壁7aが形成されており、こ
の内周壁7aに沿ってコンロッド5の大端部が微小クリ
アランスをもって移動することによって所要のポンピン
グ作用がなされる。
【0022】又、シリンダボディ2とピストン4には、
コンロッド5との干渉を避けるための斜面状の切欠面2
a,4aがそれぞれ形成されるとともに、クランクウェ
ブ11と同一平面を成す凹部側壁2b,4bがそれぞれ
形成されており、これらの凹部側壁2b,4bとクラン
クウェブ11とはコンロッド5の一側面(図2では下
面)に微小クリアランスをもって対向している。
【0023】而して、コンロッド過給機構は、図1に示
すようにコンロッド5の大端部が前記内周壁7aに沿っ
て移動しているときはクランク室8内をコンロッド5に
よって吸入室Aと圧縮室Bとに区画し、コンロッド5の
揺動運動に伴って容積が増大する吸入室Aに混合気を吸
入し、容積が減少する圧縮室B内の混合気を圧縮する一
種の容積型圧縮機を構成するものであって、クランクケ
ース7には吸入室Aに開口する吸入口12と圧縮室Bに
開口する吐出口13が形成されている。
【0024】一方、図1に示すように、前記シリンダボ
ディ2に被着されたシリンダヘッド14には吸気通路1
5と排気通路16が形成されており、これらの吸気通路
15と排気通路16が燃焼室Sに開口する吸気ポートと
排気ポートとが吸気バルブ17と排気バルブ18によっ
てそれぞれ適当なタイミングで開閉されることによって
シリンダ3内で所要のガス交換がなされる。尚、吸気バ
ルブ17と排気バルブ18は、カム軸19に一体に形成
されたカム19aによって駆動されるタペット20,2
1によってそれぞれ開閉動作せしめられる。
【0025】ここで、本発明に係る吸気装置の構成を説
明する。
【0026】図1において、22は吸込口22aを介し
て大気に開口するエアクリーナであって、該エアクリー
ナ22は第1の吸入管23を介して切換手段である三方
弁24に接続されており、第1の吸入管23の途中には
アクセル位置(即ち、負荷)に応じて開度が増減される
スロットル弁を配したキャブレタ25が設けられてい
る。
【0027】そして、上記三方弁24からは第2の吸入
管26とバイパス管27が導出しており、第2の吸入管
26はクランクケース7の前記吸入口12に接続されて
いる。
【0028】又、クランクケース7に形成された前記吐
出口13には第1の加圧吸入管28が接続されており、
この第1の加圧吸入管28は合流器29に接続されてい
る。そして、第1の加圧吸入管28の途中には蓄圧室3
0が設けられている。尚、第1の加圧吸入管28の前記
吐出口13への接続部には、クランク室8で加圧された
混合気のクランク室8側への逆流を防ぐためのリード弁
31が設けられている。又、この第1の加圧吸入管28
の外周には複数の冷却フィン28aが一体に突設されて
いる。
【0029】而して、前記合流器29には前記バイパス
管27が接続されるとともに、第2の加圧吸入管32が
接続されており、該第2の加圧吸入管32はシリンダヘ
ッド14に形成された前記吸気通路15に接続されてい
る。尚、シリンダヘッド14に形成された前記排気通路
16には排気管33が接続されている。
【0030】ここで、合流器29の構成の詳細を図3に
基づいて説明する。
【0031】合流器29の本体29aの内部には、蓄圧
室30に貯留されている高圧の混合気を絞って第2の加
圧吸入管32へと流すノズル部29bが形成されてお
り、このノズル部29aの周囲にはリング状の室29c
が形成され、本体29aの外周の一部には室29cに連
なる接続管29dが突設されている。そして、この接続
管29dには、間にリード弁34を介在させて前記バイ
パス管27が接続されている。尚、リード弁34はバイ
パス管27を流れる混合気の合流器29方向への流れの
みを許容する(つまり、三方弁24方向への逆流を防
ぐ)ものである。
【0032】ところで、前記三方弁24は前記キャブレ
タ25において形成された混合気を第2の吸入管26側
又はバイパス管27側の何れか一方に選択的に或は更に
両方に流すものであって、これはサーボモータ等のアク
チュエータ35によって軸36を中心として回動操作さ
れる切換ベーン37を備えている。そして、アクチュエ
ータ35はエンジン制御装置(以下、ECUと略称す
る)38によってその駆動が次のように制御される。
【0033】即ち、ECU38は、これに入力されるエ
ンジン回転数信号a又はスロットル開度信号bに基づい
てエンジン1の運転状態を判断し、エンジン1がアイド
リング状態にあるときには前記アクチュエータ35に対
して制御信号cを出力し、アクチュエータ35を駆動し
て三方弁24を切り換え、三方弁24の切換ベーン27
を図1の実線にて示す状態から鎖線にて示す状態に切り
換えて第2の吸入管26を閉じると同時にバイパス管2
7を開き、混合気をクランク室8をバイパスさせてバイ
パス管27へと流す。
【0034】そして、ECU38はエンジン1の運転状
態がアイドリング状態にないと判断した場合には、前記
と同様にアクチュエータ35に対し制御信号cを出力
し、アクチュエータ25を駆動して三方弁24を切り換
え、三方弁24の切換ベーン37を図1の鎖線にて示す
状態から実線にて示す状態に切り換えてバイパス管27
を閉じると同時に第2の吸入管26を開き、混合気を第
2の吸入管26側へと流す。
【0035】更に、高回転・高負荷の運転状態時におい
ては切換ベーン37を両位置の中間位置に保持し、キャ
ブレタ25と三方弁24の間の吸入管23は下流に向け
て拡がっていることにもより、吸入管26側とバイパス
管27の両方にそれぞれ十分な混合気を流すことを可能
とする。
【0036】次に、クランク室過給エンジン1の潤滑オ
イル供給系について説明する。
【0037】図1に示すオイルタンク39に収容された
潤滑オイルは、ストレーナ40を経てオイルポンプ41
に吸引され、該オイルポンプ41によって昇圧されてデ
リバリパイプ42を経てピストン4、クランク軸6、ク
ランクピン10等の摺動部に供給されてそれらの摺動部
の潤滑に供される。尚、潤滑に供されてクランクケース
7の底部に溜った潤滑オイルは、逆止弁43及びオイル
ドレン戻り管44を経てオイルポンプ41に回収され、
繰り返し各摺動部の潤滑に供される。
【0038】次に、クランク室過給エンジン1の作用を
説明する。
【0039】当該クランク室過給式4サイクルエンジン
1が駆動されると、ECU38は前述のようにエンジン
回転数又はスロットル開度によってエンジン1の運転状
態を判断し、エンジン1の運転状態に応じてアクチュエ
ータ35を制御する。
【0040】而して、エンジン1の運転状態がアイドリ
ング状態にないときには、前述のように三方弁24の切
換ベーン37は図1に実線にて示すようにバイパス管2
7を閉じて第2の吸入管26を開くため、キャブレタ2
5において形成された混合気は第1の吸入管23から第
2の吸入管26へと流れ、クランクケース7の吸入口1
2からクランク室8内の吸入室Aに導入され、前述のよ
うにコンロッド過給機構によってクランク軸6の1回転
毎に圧縮されて圧縮室Bから吐出口13へと吐出され
る。そして、吐出口13に吐出された高圧の混合気は、
リード弁31を通過して第1の加圧吸入管28を流れ、
途中で冷却フィン28aからの放熱によって冷却された
後に蓄圧室30に蓄えられ、クランク軸6の2回転に1
回毎のエンジン1の吸入行程において吸気バルブ17が
開くと同時に蓄圧室30から第2の加圧吸入管32及び
吸気通路15を通ってシリンダ3内に供給(過給)され
る。
【0041】上述のようにシリンダ3内に供給(過給)
された混合気は、その後の圧縮行程において圧縮された
後に燃焼室Sでの燃焼に供され、この燃焼によって発生
する熱エネルギーの一部がクランク軸6の回転動力とし
て取り出される。尚、混合気の燃焼によってシリンダ3
内に生じた排気ガスは、排気行程において排気バルブ1
8が開くと同時に排気通路16及び排気管33を経て大
気中に排出される。
【0042】以上のように、アイドリング時以外におい
ては混合気がクランク室8で圧縮されてシリンダ3内に
過給されるため、混合気の充填効率が高められてエンジ
ン1の出力が高められる。尚、混合気は第1の加圧吸入
管28を流れる途中で冷却されるためにその密度が高め
られ、このことによっても充填効率が高められる。
【0043】一方、ECU38がエンジン1の運転状態
がアイドリング状態にある判断した場合には、前述のよ
うにアクチュエータ35を駆動制御して三方弁24を切
り換える。すると、該三方弁24の切換ベーン37は図
1に鎖線にて示すように第2の吸入管26を閉じてバイ
パス管27を開くため、混合気はバイパス管27へと流
れ、クランク室8をバイパスして(つまり、コンロッド
過給機構によって圧縮されることなく)合流器29及び
第2の加圧吸入管32からシリンダ3(燃焼室S)に直
接供給されるため、該混合気の過給は行われない。
【0044】而して、アイドリング時には上述のように
混合気はクランク室8に導入されないため、燃焼室Sへ
は低温の混合気が常に供給される。更に、クランク室8
では三方弁24からリード弁31の間が負圧となるた
め、コンロッド過給機構による過給仕事がなされず、従
って、過給仕事に伴うエネルギーロスが小さく抑えられ
て燃費が改善される。
【0045】又、アイドリング時には混合気がクランク
室8をバイパスするため、クランク室8内の潤滑オイル
が混合気と共にクランク室8外に流出して蓄圧室30に
溜ることがなく、従って、潤滑オイルの消費量が低く抑
えられる。
【0046】又、ECU38がエンジン1の運転状態が
高回転・高負荷荷あると判断する場合には、前述のよう
にアクチュエータ35を駆動して切換ベーン37を中間
位置に保持するため、混合気は吸入管26側に流れ、ク
ランク室8内で加圧されて加圧吸入管28、蓄圧室30
及び第2の加圧吸入管32に蓄えられ、エンジン1の吸
気行程時に燃焼室Sへ流入する。そして、合流器29よ
り上流部に蓄えられる混合気が燃焼室S方向へ流れると
き、該混合気は室29cを負圧にするため、混合気がバ
イパス管27を通っても燃焼室Sに供給されることにな
り、充填効率が向上する。
【0047】尚、クランク室8の吸入室Aと圧縮室B
を、途中にECU38により開閉制御される開閉弁20
1を配置した第2のバイパス通路200で連通しても良
い。エンジン1がアイドリング状態にあるとき、切換ベ
ーン37が第2の吸入管26を閉じるのに合わせて開閉
弁201を開とし、それ以外の運転状態の時に同開閉弁
201を閉とする。これにより、クランク室8の吸入室
Aと圧縮室Bとで混合気が循環して温度が上昇するが、
燃焼室Sへは直接バイパス管27から直接低温の混合気
が供給される一方、アクセル位置をアイドリング状態か
ら負荷大側に変化させるとき、クランク室8内は負圧と
なっていないために温度は高くなっているが、過給され
た混合気を切換弁37の切り換えと共に直ちに燃焼室S
に供給することができる。これにより、エンジン1の加
速応答性が損なわれない。
【0048】又、上記開閉弁201を配置した第2のバ
イパス通路200は、合流器29の上流側且つ圧縮室B
までの部分と、切換弁24の下流側且つ吸入室Aまでの
部分を連通するようにしても良い。
【0049】更に、少なくともアイドリング状態におい
て混合気をバイパス管27を通っても燃焼室Sへ供給す
るようにしているが、アクセル位置(即ち、負荷)が中
負荷域以下において切換弁24を切り換え、混合気をバ
イパス管27を通っても燃焼室Sへ供給するようにして
も良い。この場合、第2のバイパス通路100が設けら
れたものにおいては、切換弁24の切換動作に同期して
開閉弁201を開に切り換える。
【0050】ところで、本実施の形態ではキャブレタ2
5を第1の吸入管23の途中に設けたが、図1に鎖線に
て示すようにキャブレタ25’或は燃料噴射用インジェ
クタ25”を第2の加圧吸入管32の途中に設けても良
く、この場合には新気のみがクランク室8のコンロッド
過給機構によって圧縮される。
【0051】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、所定負荷以下においては新気又は混合気はクラ
ンク室をバイパスして燃焼室に直接供給されるため、時
間の経過と共に新気又は混合気が昇温することがなく、
安定した出力を導き出すことができる。
【0052】又、所定負荷以下においては新気又は混合
気がクランク室をバイパスするため、クランク室内の潤
滑オイルが新気又は混合気と共にクランク室外へ流出す
ることがなく、潤滑オイルの消費量を低く抑えることが
できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る吸気装置を備えるクランク室過給
式4サイクルエンジンの構成を示すユニットスイング式
エンジンユニットの模式的断面図である。
【図2】本発明に係る吸気装置を備えるクランク室過給
エンジンのコンロッド過給機構の構成を示す断面斜視図
である。
【図3】本発明に係る吸気装置の合流器部分の構成を示
す部分断面図である。
【符号の説明】
1 クランク室過給式4サイクルエンジン 8 クランク室 24 三方弁(切換手段) 27 バイパス管(バイパス通路) 34 リード弁(逆止弁) 35 アクチュエータ 23,26 吸入管 28,32 加圧吸入管 30 蓄圧室 38 エンジン制御装置(ECU) S 燃焼室

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク室に導入される新気又は混合気
    をクランク室で圧縮してこれを燃焼室に導くクランク室
    過給式4サイクルエンジンの吸気装置において、 新気又は混合気をクランク室をバイパスして燃焼室に導
    くバイパス通路と、所定負荷以下においては新気又は混
    合気の導入経路を前記バイパス通路側に切り換える切換
    手段を設けたことを特徴とするクランク室過給式4サイ
    クルエンジンの吸気装置。
  2. 【請求項2】 前記バイパス通路に、新気又は混合気の
    燃焼室方向への流れのみを許容する逆止弁を設けたこと
    を特徴とする請求項1記載のクランク室過給式4サイク
    ルエンジンの吸気装置。
  3. 【請求項3】 前記切換手段は、エンジン回転数又はス
    ロットル開度に基づいてその駆動が制御されるアクチュ
    エータによって駆動されることを特徴とする請求項1又
    は2記載のクランク室過給式4サイクルエンジンの吸気
    装置。
  4. 【請求項4】 前記切換手段は、新気又は混合気をクラ
    ンク室に導入する吸入管から前記バイパス通路が分岐す
    る分岐部に設けられた三方弁で構成されることを特徴と
    する請求項1,2又は3記載のクランク室過給式4サイ
    クルエンジンの吸気装置。
  5. 【請求項5】 クランク室で圧縮された新気又は混合気
    を燃焼室に導く加圧吸入管の途中に蓄圧室を設けたこと
    を特徴とする請求項1,2,3又は4記載のクランク室
    過給式4サイクルエンジンの吸気装置。
  6. 【請求項6】 高回転・高負荷時に新気又は混合気をク
    ランク室に導入するとともに、バイパス通路にも導入可
    能とするように前記切換手段を制御するようにしたこと
    を特徴とする請求項3記載のクランク室過給式4サイク
    ルエンジンの吸気装置。
JP16415296A 1996-06-25 1996-06-25 クランク室過給式4サイクルエンジンの吸気装置 Pending JPH108975A (ja)

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JP16415296A JPH108975A (ja) 1996-06-25 1996-06-25 クランク室過給式4サイクルエンジンの吸気装置

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JP16415296A JPH108975A (ja) 1996-06-25 1996-06-25 クランク室過給式4サイクルエンジンの吸気装置

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002027163A1 (en) * 2000-09-29 2002-04-04 Peter Robert Raffaele Internal combustion engine
KR100545110B1 (ko) * 2000-12-02 2006-01-24 김경환 과급형 내연엔진
US7210397B2 (en) 2001-04-27 2007-05-01 Peter Robert Raffaele Scotch yoke engine
JP2009040419A (ja) * 2008-10-24 2009-02-26 Suzuki Motor Corp スクータ型車両
US8371210B2 (en) 1998-03-10 2013-02-12 Peter Robert Raffaele Reciprocating fluid machines

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