JPH1086644A - 車両用容器 - Google Patents
車両用容器Info
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- JPH1086644A JPH1086644A JP24506396A JP24506396A JPH1086644A JP H1086644 A JPH1086644 A JP H1086644A JP 24506396 A JP24506396 A JP 24506396A JP 24506396 A JP24506396 A JP 24506396A JP H1086644 A JPH1086644 A JP H1086644A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 エンジンル−ム内のヘッドランプ近傍部に搭
載される高強度性の容器本体部20を持つ容器5におい
て、容器5が車両衝突時に潰れやすくする。 【解決手段】 容器本体部20が内側容器と外側容器か
らなる二重構造である蓄熱容器5において、内側容器と
外側容器の上面部および下面部に、複数の溝10a、1
0bを各溝10a、10bが同一方向となるように形成
する。各溝10a、10bと車両進行方向に対して垂直
な軸Aとが所定角度θを成すように、この蓄熱容器5
は、サイドメンバ8にブラケット9a、9b、9cを用
いて取付けられる。これにより、車両衝突方向が正面お
よび左斜め前方の両方向に対して、蓄熱容器5は潰れや
すくなる。
載される高強度性の容器本体部20を持つ容器5におい
て、容器5が車両衝突時に潰れやすくする。 【解決手段】 容器本体部20が内側容器と外側容器か
らなる二重構造である蓄熱容器5において、内側容器と
外側容器の上面部および下面部に、複数の溝10a、1
0bを各溝10a、10bが同一方向となるように形成
する。各溝10a、10bと車両進行方向に対して垂直
な軸Aとが所定角度θを成すように、この蓄熱容器5
は、サイドメンバ8にブラケット9a、9b、9cを用
いて取付けられる。これにより、車両衝突方向が正面お
よび左斜め前方の両方向に対して、蓄熱容器5は潰れや
すくなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高強度性の容器本
体部を持つ容器に関するものであり、例えば車両に搭載
される車両用蓄熱式暖房装置の蓄熱容器に用いて好適で
ある。
体部を持つ容器に関するものであり、例えば車両に搭載
される車両用蓄熱式暖房装置の蓄熱容器に用いて好適で
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より車両用蓄熱式暖房装置の蓄熱容
器として、特開平1−172015号公報に記載のもの
が提案されている。この蓄熱容器は具体的には内側容器
と外側容器とからなる二重構造となっており、エンジン
からの冷却水(温水)が流入する流入路と容器本体内の
温水が流出する流出路を有している。そして、蓄熱容器
はエンジンル−ム内の車室寄りの部位に搭載されてい
る。
器として、特開平1−172015号公報に記載のもの
が提案されている。この蓄熱容器は具体的には内側容器
と外側容器とからなる二重構造となっており、エンジン
からの冷却水(温水)が流入する流入路と容器本体内の
温水が流出する流出路を有している。そして、蓄熱容器
はエンジンル−ム内の車室寄りの部位に搭載されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車の高
性能化に伴いエンジンル−ム内には多数の部品および装
置類が搭載されるため、蓄熱式暖房装置の蓄熱容器等の
搭載スペ−スは限られている。ハイブリッド電気自動車
の場合においても、エンジン停止時の暖房維持のため温
水系に蓄熱容器が必要となってくるが、バッテリ等を搭
載するためさらにエンジンル−ム内のスペ−スは限定さ
れる。以上のように車両用蓄熱式暖房装置において蓄熱
容器を従来のように車室寄りの部位に搭載することは困
難となってきており、他の部位に移すことが必要となっ
てきている。
性能化に伴いエンジンル−ム内には多数の部品および装
置類が搭載されるため、蓄熱式暖房装置の蓄熱容器等の
搭載スペ−スは限られている。ハイブリッド電気自動車
の場合においても、エンジン停止時の暖房維持のため温
水系に蓄熱容器が必要となってくるが、バッテリ等を搭
載するためさらにエンジンル−ム内のスペ−スは限定さ
れる。以上のように車両用蓄熱式暖房装置において蓄熱
容器を従来のように車室寄りの部位に搭載することは困
難となってきており、他の部位に移すことが必要となっ
てきている。
【0004】発明者等は、エンジンル−ム内における多
数の部品および装置類の配置状態やエンジンル−ム内空
間の空き状態等を検討した結果、蓄熱式暖房装置の蓄熱
容器をエンジンル−ム内のヘッドランプ近傍部に搭載す
ることが最適であると考え、例えば図1に示すようにエ
ンジンル−ム内に車両前後方向に設けられ、車両前方部
寄りの端部がヘッドランプ近傍部に位置する棒状の衝撃
吸収材(以下サイドメンバという)へ取り付けることを
試みた。このサイドメンバは車両衝突時に、車両前方部
寄りの端部から後方へ向かって潰れていくことにより衝
撃を吸収する役割を果たすものである。
数の部品および装置類の配置状態やエンジンル−ム内空
間の空き状態等を検討した結果、蓄熱式暖房装置の蓄熱
容器をエンジンル−ム内のヘッドランプ近傍部に搭載す
ることが最適であると考え、例えば図1に示すようにエ
ンジンル−ム内に車両前後方向に設けられ、車両前方部
寄りの端部がヘッドランプ近傍部に位置する棒状の衝撃
吸収材(以下サイドメンバという)へ取り付けることを
試みた。このサイドメンバは車両衝突時に、車両前方部
寄りの端部から後方へ向かって潰れていくことにより衝
撃を吸収する役割を果たすものである。
【0005】しかし、この位置では車両衝突時に蓄熱容
器が衝突の影響を受けやすい。通常、車両のエンジンル
−ム内に搭載する蓄熱容器は耐衝撃性等に優れた高強度
性の容器であり、多少の衝撃では潰れてしまうことはな
い。そのため車両衝突時に蓄熱容器が潰れないとする
と、衝撃力をそのまま受けた蓄熱容器が衝突方向と逆方
向に移動し、エンジンル−ム内の他の部品および装置類
を車室内の乗員席まで押し出すという問題が出てくる。
また、例えば蓄熱容器をサイドメンバに取り付けた場
合、車両衝突時にサイドメンバに取り付けられた蓄熱容
器が潰れないとすると、蓄熱容器がサイドメンバを補強
することとなり、車両衝突時に潰れていくことで衝撃を
吸収するサイドメンバの作用が十分に行われないという
問題も発生する。
器が衝突の影響を受けやすい。通常、車両のエンジンル
−ム内に搭載する蓄熱容器は耐衝撃性等に優れた高強度
性の容器であり、多少の衝撃では潰れてしまうことはな
い。そのため車両衝突時に蓄熱容器が潰れないとする
と、衝撃力をそのまま受けた蓄熱容器が衝突方向と逆方
向に移動し、エンジンル−ム内の他の部品および装置類
を車室内の乗員席まで押し出すという問題が出てくる。
また、例えば蓄熱容器をサイドメンバに取り付けた場
合、車両衝突時にサイドメンバに取り付けられた蓄熱容
器が潰れないとすると、蓄熱容器がサイドメンバを補強
することとなり、車両衝突時に潰れていくことで衝撃を
吸収するサイドメンバの作用が十分に行われないという
問題も発生する。
【0006】本発明は上記点に鑑みてなされたもので、
車両に搭載される高強度性の容器本体部を持つ容器にお
いて、容器が車両衝突時に潰れやすくすることを目的と
する。
車両に搭載される高強度性の容器本体部を持つ容器にお
いて、容器が車両衝突時に潰れやすくすることを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、以下の技術的手段を採用する。請求項1に
よると、容器本体部(20)中に車両衝突時に容器本体
部の変形が始まる起点となる変形促進部(10a〜10
h)を少なくとも1か所以上設けたことを特徴とする。
それによって、車両衝突時に変形促進部(10a〜10
h)を起点として容器本体部(20)の変形が始まるこ
とで容器(5)が潰れやすくなり、容器(5)を車室よ
り前方の車両前方部に搭載した場合、車両衝突時にエン
ジンル−ム(1)内の他の部品および装置類等が車室内
の乗員席まで押し出されるという問題が解消される。
成するため、以下の技術的手段を採用する。請求項1に
よると、容器本体部(20)中に車両衝突時に容器本体
部の変形が始まる起点となる変形促進部(10a〜10
h)を少なくとも1か所以上設けたことを特徴とする。
それによって、車両衝突時に変形促進部(10a〜10
h)を起点として容器本体部(20)の変形が始まるこ
とで容器(5)が潰れやすくなり、容器(5)を車室よ
り前方の車両前方部に搭載した場合、車両衝突時にエン
ジンル−ム(1)内の他の部品および装置類等が車室内
の乗員席まで押し出されるという問題が解消される。
【0008】請求項2によると、前記容器(5)が搭載
される部位がエンジンル−ム(1)内のヘッドランプ
(7)近傍部であることを特徴とする。それによって、
上記の問題が解消されることに加えて、エンジンル−ム
(1)内の省スペ−ス化という点で有利となる。請求項
3によると、前記変形促進部(10a〜10h)を溝と
することを特徴とする。それによって、容器(5)の構
造を複雑化せずに、また容器(5)の耐圧性等他の性能
を変えずに、車両衝突時の容器本体部(20)の変形促
進効果が達成できる。
される部位がエンジンル−ム(1)内のヘッドランプ
(7)近傍部であることを特徴とする。それによって、
上記の問題が解消されることに加えて、エンジンル−ム
(1)内の省スペ−ス化という点で有利となる。請求項
3によると、前記変形促進部(10a〜10h)を溝と
することを特徴とする。それによって、容器(5)の構
造を複雑化せずに、また容器(5)の耐圧性等他の性能
を変えずに、車両衝突時の容器本体部(20)の変形促
進効果が達成できる。
【0009】さらに請求項4および5によると、前記容
器本体部(20)を略カプセル形状とし、前記溝(10
a〜10h)の一方の端部(101a、101b)が、
前記容器本体部(20)の上面部又は下面部に位置し、
他方の端部(102a、102b)が前記容器本体部
(20)の側面部にかけて位置するように設けたことを
特徴とする。それによって、車両衝突時において特に変
形しにくい部分である上面部または下面部が溝を起点に
変形しやすくなり、より効果的に容器が潰れやすくな
る。
器本体部(20)を略カプセル形状とし、前記溝(10
a〜10h)の一方の端部(101a、101b)が、
前記容器本体部(20)の上面部又は下面部に位置し、
他方の端部(102a、102b)が前記容器本体部
(20)の側面部にかけて位置するように設けたことを
特徴とする。それによって、車両衝突時において特に変
形しにくい部分である上面部または下面部が溝を起点に
変形しやすくなり、より効果的に容器が潰れやすくな
る。
【0010】また、請求項6によると、前記溝(10a
〜10h)の両端部(101a、102a、101b、
102b)のうち、車両進行方向と平行な車両中心軸寄
りの端部(101a、102b)が反対側の端部(10
2a、101b)よりも車両前方部寄りに位置するよう
に、溝(10a〜10h)が前記容器本体部(20)に
形成されたことを特徴とする。それによって、容器
(5)を車両進行方向に対して車両中心軸よりも左側に
搭載した時には、特に容器(5)が衝撃を受けやすい正
面衝突と左斜め前方からの衝突との両方向からの衝突に
対して容器(5)が潰れやすくなり、容器(5)を車両
進行方向に対して車両中心軸よりも右側に搭載した時に
は、特に容器(5)が衝撃を受けやすい正面衝突と右斜
め前方からの衝突との両方向からの衝突に対して容器
(5)が潰れやすくなる。
〜10h)の両端部(101a、102a、101b、
102b)のうち、車両進行方向と平行な車両中心軸寄
りの端部(101a、102b)が反対側の端部(10
2a、101b)よりも車両前方部寄りに位置するよう
に、溝(10a〜10h)が前記容器本体部(20)に
形成されたことを特徴とする。それによって、容器
(5)を車両進行方向に対して車両中心軸よりも左側に
搭載した時には、特に容器(5)が衝撃を受けやすい正
面衝突と左斜め前方からの衝突との両方向からの衝突に
対して容器(5)が潰れやすくなり、容器(5)を車両
進行方向に対して車両中心軸よりも右側に搭載した時に
は、特に容器(5)が衝撃を受けやすい正面衝突と右斜
め前方からの衝突との両方向からの衝突に対して容器
(5)が潰れやすくなる。
【0011】さらに、請求項7によると、前記溝(10
a〜10h)と車両進行方向に対して垂直な軸(A)と
が成す角度(θ)が20°から50°であるように、前
記溝(10a〜10h)が前記容器本体部(20)に形
成されたことを特徴とする。それによって、上述したよ
うに、正面衝突と斜め衝突との両方向からの衝突に対し
て容器(5)が潰れやすくなる。
a〜10h)と車両進行方向に対して垂直な軸(A)と
が成す角度(θ)が20°から50°であるように、前
記溝(10a〜10h)が前記容器本体部(20)に形
成されたことを特徴とする。それによって、上述したよ
うに、正面衝突と斜め衝突との両方向からの衝突に対し
て容器(5)が潰れやすくなる。
【0012】また請求項8によると、前記容器本体部
(20)が前記衝撃吸収材(8)に取付けられたことを
特徴とする。それによって、特別な取付け部分を設置せ
ずに車両に搭載することができ、また、車両衝突時には
容器(5)自身も衝撃吸収部材(8)と共に潰れていく
ため、衝突時の衝撃を吸収するという衝撃吸収部材
(8)の作用が阻害されないという効果が得られる。
(20)が前記衝撃吸収材(8)に取付けられたことを
特徴とする。それによって、特別な取付け部分を設置せ
ずに車両に搭載することができ、また、車両衝突時には
容器(5)自身も衝撃吸収部材(8)と共に潰れていく
ため、衝突時の衝撃を吸収するという衝撃吸収部材
(8)の作用が阻害されないという効果が得られる。
【0013】請求項9によると、車両に搭載される高強
度性の容器本体部(20)を有する容器(5)におい
て、前記容器本体部(20)中に車両衝突時に容器本体
部(20)の変形が始まる起点となる変形促進部(10
a〜10h)を少なくとも1か所以上設けたことを特徴
とする。それによって、車両衝突時に変形促進部(10
a〜10h)を起点として容器本体部(20)の変形が
始まることで容器(5)が潰れやすくなり、容器(5)
が潰れずに移動した場合に較べて、車両の他の部分を損
傷する度合いが少なくなる。
度性の容器本体部(20)を有する容器(5)におい
て、前記容器本体部(20)中に車両衝突時に容器本体
部(20)の変形が始まる起点となる変形促進部(10
a〜10h)を少なくとも1か所以上設けたことを特徴
とする。それによって、車両衝突時に変形促進部(10
a〜10h)を起点として容器本体部(20)の変形が
始まることで容器(5)が潰れやすくなり、容器(5)
が潰れずに移動した場合に較べて、車両の他の部分を損
傷する度合いが少なくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。本実施形態に係る容器をハイブリッ
ド電気自動車の車両用蓄熱式暖房装置の蓄熱容器として
用いた場合について述べる。以下に、この車両用蓄熱式
暖房装置の概略構成と作用を述べた後、本実施形態に係
る容器について詳細に述べる。
について説明する。本実施形態に係る容器をハイブリッ
ド電気自動車の車両用蓄熱式暖房装置の蓄熱容器として
用いた場合について述べる。以下に、この車両用蓄熱式
暖房装置の概略構成と作用を述べた後、本実施形態に係
る容器について詳細に述べる。
【0015】図1は車両のエンジンル−ム1内に搭載さ
れた車両用蓄熱式暖房装置の温水回路を示す図である。
水冷エンジン2とモ−タ3はシャフトで連結されてお
り、交互に駆動源としての役割を果たす。水冷エンジン
2の温水(冷却水)は図示されない電動のウォ−タポン
プによって循環している。水冷エンジン2の熱を奪った
温水の一部は主として水冷エンジン2とラジエ−タ4と
からなる図示されない公知のエンジン冷却回路に流れ込
み冷却され、その他の温水は車両用蓄熱式暖房装置の温
水回路に流れ込む。
れた車両用蓄熱式暖房装置の温水回路を示す図である。
水冷エンジン2とモ−タ3はシャフトで連結されてお
り、交互に駆動源としての役割を果たす。水冷エンジン
2の温水(冷却水)は図示されない電動のウォ−タポン
プによって循環している。水冷エンジン2の熱を奪った
温水の一部は主として水冷エンジン2とラジエ−タ4と
からなる図示されない公知のエンジン冷却回路に流れ込
み冷却され、その他の温水は車両用蓄熱式暖房装置の温
水回路に流れ込む。
【0016】車両用蓄熱式暖房装置の温水回路において
は、水冷エンジン2の温水下流側に温水を保持する蓄熱
容器5が設けられている。さらに蓄熱容器5をバイパス
するバイパス回路6が設けられている。なお、蓄熱容器
5はエンジンル−ム前方左側のヘッドランプ7近傍部
に、サイドメンバ8に取付けられたブラケット9によっ
て固定支持されている。サイドメンバ8はエンジンル−
ム1内に車両前後方向に設けられ、車両進行方向寄りの
端部がヘッドランプ7近傍部に位置する棒状の衝撃吸収
材である。そして、このサイドメンバ8は車両衝突時
に、車両前方部寄りの端部から後方へ向かって潰れてい
くことにより衝撃を吸収する。
は、水冷エンジン2の温水下流側に温水を保持する蓄熱
容器5が設けられている。さらに蓄熱容器5をバイパス
するバイパス回路6が設けられている。なお、蓄熱容器
5はエンジンル−ム前方左側のヘッドランプ7近傍部
に、サイドメンバ8に取付けられたブラケット9によっ
て固定支持されている。サイドメンバ8はエンジンル−
ム1内に車両前後方向に設けられ、車両進行方向寄りの
端部がヘッドランプ7近傍部に位置する棒状の衝撃吸収
材である。そして、このサイドメンバ8は車両衝突時
に、車両前方部寄りの端部から後方へ向かって潰れてい
くことにより衝撃を吸収する。
【0017】図1中では蓄熱容器5の上面に設けられた
溝10が、車両進行方向と垂直な軸Aに対して反時計回
りに所定角度(θ)だけ傾斜している様子が模式的に示
してあるが、溝10の形状や蓄熱容器5の取付け状態の
詳細等については、図2〜5にて後述する。そして、温
水が蓄熱容器5に流れ込む流入回路11とバイパス回路
6との切り換えをする流路切換ウォ−タバルブ12が両
温水路の分岐点に設けられている。この流路切換ウォ−
タバルブ12は図示されないサ−モスタット等により、
エンジン冷却水温度に応じて切り換えを行う。
溝10が、車両進行方向と垂直な軸Aに対して反時計回
りに所定角度(θ)だけ傾斜している様子が模式的に示
してあるが、溝10の形状や蓄熱容器5の取付け状態の
詳細等については、図2〜5にて後述する。そして、温
水が蓄熱容器5に流れ込む流入回路11とバイパス回路
6との切り換えをする流路切換ウォ−タバルブ12が両
温水路の分岐点に設けられている。この流路切換ウォ−
タバルブ12は図示されないサ−モスタット等により、
エンジン冷却水温度に応じて切り換えを行う。
【0018】蓄熱容器5から温水が流出する流出回路1
3とバイパス回路6は合流しており、その下流には流入
してくる温水を利用して車室内の暖房を行うヒ−タコア
14が設けられている。仕切り15はエンジンル−ムと
車室との間の仕切りを示す。上記構成において車両用蓄
熱式暖房装置の作用を簡単に述べる。蓄熱容器5には水
冷エンジン2から流入した温水が保温されている。水冷
エンジン2の冷却水温度が一定温度(例えば40℃)よ
り低い時は、流路切換ウォ−タバルブ12は流入回路1
1を開き、バイパス回路6を閉じているため水冷エンジ
ン2からの水流によって蓄熱容器5内の温水が流出し、
ヒ−タコア14へ供給される。
3とバイパス回路6は合流しており、その下流には流入
してくる温水を利用して車室内の暖房を行うヒ−タコア
14が設けられている。仕切り15はエンジンル−ムと
車室との間の仕切りを示す。上記構成において車両用蓄
熱式暖房装置の作用を簡単に述べる。蓄熱容器5には水
冷エンジン2から流入した温水が保温されている。水冷
エンジン2の冷却水温度が一定温度(例えば40℃)よ
り低い時は、流路切換ウォ−タバルブ12は流入回路1
1を開き、バイパス回路6を閉じているため水冷エンジ
ン2からの水流によって蓄熱容器5内の温水が流出し、
ヒ−タコア14へ供給される。
【0019】一方、水冷エンジン2の冷却水温度が一定
温度(例えば40℃)より高い時は、流路切換ウォ−タ
バルブ12は流入回路11を閉じ、バイパス回路6を開
くように動作し、蓄熱容器5からヒ−タコア14への温
水供給は停止し、水冷エンジン2からの温水はバイパス
回路6を経てヒ−タコア14へ供給される。そしてさら
に水冷エンジン2の冷却水温度が上昇すると、流路切換
ウォ−タバルブ12は再び流入回路11を開くように作
動し、これによってバイパス回路6と流入回路11との
両方に温水が流入し、蓄熱容器5及びヒ−タコア14の
両方に温水を供給する。
温度(例えば40℃)より高い時は、流路切換ウォ−タ
バルブ12は流入回路11を閉じ、バイパス回路6を開
くように動作し、蓄熱容器5からヒ−タコア14への温
水供給は停止し、水冷エンジン2からの温水はバイパス
回路6を経てヒ−タコア14へ供給される。そしてさら
に水冷エンジン2の冷却水温度が上昇すると、流路切換
ウォ−タバルブ12は再び流入回路11を開くように作
動し、これによってバイパス回路6と流入回路11との
両方に温水が流入し、蓄熱容器5及びヒ−タコア14の
両方に温水を供給する。
【0020】次に蓄熱容器5について図2から図4を用
いて述べる。本実施形態では蓄熱容器5が二重容器であ
り、外側容器の上面部と下面部および内側容器の上面部
と下面部に溝を設けた場合について述べる。まず図2に
て容器形状の概略を述べ、次に図3にて蓄熱容器5に設
けられた溝の詳細について述べ、図4にて蓄熱容器5の
取付け状態について述べる。
いて述べる。本実施形態では蓄熱容器5が二重容器であ
り、外側容器の上面部と下面部および内側容器の上面部
と下面部に溝を設けた場合について述べる。まず図2に
て容器形状の概略を述べ、次に図3にて蓄熱容器5に設
けられた溝の詳細について述べ、図4にて蓄熱容器5の
取付け状態について述べる。
【0021】図2は本実施形態における蓄熱容器5の断
面形状を示す図である。蓄熱容器5は容器本体部20と
容器本体部20に取り付けられた口栓部21からなる。
さらに容器本体部20は内側容器22とその外側全体を
取り巻く外側容器23から成る二重構造であり、両容器
とも、上面部と下面部は略凸面状の曲面形状であり、側
面部は略円筒形状をしており、容器本体部20全体とし
て略カプセル形状となっている。
面形状を示す図である。蓄熱容器5は容器本体部20と
容器本体部20に取り付けられた口栓部21からなる。
さらに容器本体部20は内側容器22とその外側全体を
取り巻く外側容器23から成る二重構造であり、両容器
とも、上面部と下面部は略凸面状の曲面形状であり、側
面部は略円筒形状をしており、容器本体部20全体とし
て略カプセル形状となっている。
【0022】内側容器22は耐食性に優れた材質(本実
施形態では、SUS304、厚み0.5mm)によって
形成され、その空間内には、水冷エンジン2から吐出し
た温水が蓄えられる。因みに本実施形態では容器の深さ
は約335mm、内径は約125mmであり、その容量
は約3リットルである。また、内側容器22の下部には
開口部24が設けられており、パイプ25の上端部側の
外周面が内側容器22の開口部24と溶接結合されてい
る。パイプ25は耐食性に優れた材質(本実施形態で
は、SUS304、厚み0.5mm)製で、温水を内側
容器22内に導く役割をする。パイプ25の下端部側の
外周面は後述する外側容器23の開口部26と溶接結合
されている。
施形態では、SUS304、厚み0.5mm)によって
形成され、その空間内には、水冷エンジン2から吐出し
た温水が蓄えられる。因みに本実施形態では容器の深さ
は約335mm、内径は約125mmであり、その容量
は約3リットルである。また、内側容器22の下部には
開口部24が設けられており、パイプ25の上端部側の
外周面が内側容器22の開口部24と溶接結合されてい
る。パイプ25は耐食性に優れた材質(本実施形態で
は、SUS304、厚み0.5mm)製で、温水を内側
容器22内に導く役割をする。パイプ25の下端部側の
外周面は後述する外側容器23の開口部26と溶接結合
されている。
【0023】内側容器22の外側全体は、所定の機械的
強度を有する材質(本実施形態ではSUS304、厚み
0.5mm。)製の外側容器23で覆われ、両容器は、
外側容器23の開口部26の側面の結合部で、互いに溶
接されている。また、これら両容器は、所定の隙間(本
実施形態では、約5mm)を有しており、この隙間は断
熱のためにほぼ真空状態になっている。
強度を有する材質(本実施形態ではSUS304、厚み
0.5mm。)製の外側容器23で覆われ、両容器は、
外側容器23の開口部26の側面の結合部で、互いに溶
接されている。また、これら両容器は、所定の隙間(本
実施形態では、約5mm)を有しており、この隙間は断
熱のためにほぼ真空状態になっている。
【0024】さらに、この外側容器23の開口部26は
口栓部21内に一体形成された流入通路27と接合して
いる。この流入通路27は流入回路11の一部を形成し
ており、同じ口栓部21内に一体形成された流出通路2
8を取り囲む様な形で形成されている。一方、口栓部2
1内の流出通路28から一体成形された流出パイプ29
が内側容器22の内側空間内にまで伸びており、これら
流出通路28と流出パイプ29は流出回路13の一部を
形成し、内側容器22内に蓄えられた温水を導き出す。
口栓部21内に一体形成された流入通路27と接合して
いる。この流入通路27は流入回路11の一部を形成し
ており、同じ口栓部21内に一体形成された流出通路2
8を取り囲む様な形で形成されている。一方、口栓部2
1内の流出通路28から一体成形された流出パイプ29
が内側容器22の内側空間内にまで伸びており、これら
流出通路28と流出パイプ29は流出回路13の一部を
形成し、内側容器22内に蓄えられた温水を導き出す。
【0025】また、この流出パイプ29はパイプ25の
内側にほぼ同心円状に配置されており、パイプ25と流
出パイプ29との隙間が内側容器22内に連通する流入
回路11の一部を形成している。そして流出パイプ29
の内側容器22の内部空間側の端部には、内側容器22
内に蓄えられた温水を流出させるための、熱伝導率側の
小さい樹脂(本実施形態ではテフロン)製の内パイプ3
0が、流出パイプ29に圧入されている。内パイプ30
の上端部には、内側容器22内に蓄えられた上部側の温
水が流入する流入口31が設けられており、内パイプ3
0上端部の開口部には、内パイプ30の支持部材をなす
ステンレス製の支持ピン32が、内側容器22に溶接さ
れている。支持ピン32が溶接されている部位に相当す
る外側容器25にはステンレス製の耐振ピン33が溶接
されており、内側容器22の外側には内側容器22を支
持するステンレス製の耐振スペ−サ34が溶接されてお
り、両者は接触支持している。
内側にほぼ同心円状に配置されており、パイプ25と流
出パイプ29との隙間が内側容器22内に連通する流入
回路11の一部を形成している。そして流出パイプ29
の内側容器22の内部空間側の端部には、内側容器22
内に蓄えられた温水を流出させるための、熱伝導率側の
小さい樹脂(本実施形態ではテフロン)製の内パイプ3
0が、流出パイプ29に圧入されている。内パイプ30
の上端部には、内側容器22内に蓄えられた上部側の温
水が流入する流入口31が設けられており、内パイプ3
0上端部の開口部には、内パイプ30の支持部材をなす
ステンレス製の支持ピン32が、内側容器22に溶接さ
れている。支持ピン32が溶接されている部位に相当す
る外側容器25にはステンレス製の耐振ピン33が溶接
されており、内側容器22の外側には内側容器22を支
持するステンレス製の耐振スペ−サ34が溶接されてお
り、両者は接触支持している。
【0026】ところで、図2において10a〜10hは
容器本体部20の壁面に設けられた溝を示す。溝10a
と溝10bは外側容器23の上面部、溝10cと溝10
dは外側容器23の下面部、溝10eと溝10fは内側
容器22の上面部、溝10gと溝10hは内側容器22
の下面部に各々設けられている。そして、各溝10a〜
10hとも、両端部が各面部の中心軸近傍から容器の側
面部にかけて、位置するようにプレス成形等の方法で形
成されている。これら溝10a〜10hはプレス成形等
により簡単に形成でき、また溝10a〜10hによって
容器の耐圧性が変わることはない。
容器本体部20の壁面に設けられた溝を示す。溝10a
と溝10bは外側容器23の上面部、溝10cと溝10
dは外側容器23の下面部、溝10eと溝10fは内側
容器22の上面部、溝10gと溝10hは内側容器22
の下面部に各々設けられている。そして、各溝10a〜
10hとも、両端部が各面部の中心軸近傍から容器の側
面部にかけて、位置するようにプレス成形等の方法で形
成されている。これら溝10a〜10hはプレス成形等
により簡単に形成でき、また溝10a〜10hによって
容器の耐圧性が変わることはない。
【0027】図3(a)は本実施形態における蓄熱容器
5を容器本体部20の上面部からみたものである。溝1
0aの両端部(101a、102a)のうち、一方の端
部101aは外側容器23の上面部の中心軸近傍に、他
方の端部102aは外側容器23の上面部から側面部に
やや入った部位に位置している。溝10bの両端部(1
01b、102b)についても、溝10aと同様であ
る。
5を容器本体部20の上面部からみたものである。溝1
0aの両端部(101a、102a)のうち、一方の端
部101aは外側容器23の上面部の中心軸近傍に、他
方の端部102aは外側容器23の上面部から側面部に
やや入った部位に位置している。溝10bの両端部(1
01b、102b)についても、溝10aと同様であ
る。
【0028】また、他の溝10c〜10hおよびそれら
の両端部についても、容器本体部20の上面部の中心軸
に対して、溝10aと溝10bと略同一角度の位置関係
にある。よって本実施形態における蓄熱容器5を外側容
器23の上面に設けた溝10aと溝10bを基準とし
て、車両進行方向に対して所定角度傾斜させて搭載した
場合、各溝10a〜10hは略同一の所定角度傾斜する
ことになる。
の両端部についても、容器本体部20の上面部の中心軸
に対して、溝10aと溝10bと略同一角度の位置関係
にある。よって本実施形態における蓄熱容器5を外側容
器23の上面に設けた溝10aと溝10bを基準とし
て、車両進行方向に対して所定角度傾斜させて搭載した
場合、各溝10a〜10hは略同一の所定角度傾斜する
ことになる。
【0029】次に、溝10aの断面形状B−Bを図3
(b)に示す。溝10aは略V字形状をしている。因み
に本実施形態においては、溝の深さdは約3mm、溝の
幅lは約6mmである。なお本実施形態においては、他
の溝10b〜10hについても溝10aと略同一の断面
形状である。次に蓄熱容器5の取付け状態を図4に示
す。衝撃吸収材であるサイドメンバ8には3つのブラケ
ット9a、9b、9cが溶接またはねじ等によって取り
付けられている。そして、蓄熱容器5は図2に示した天
地の状態となるように、さらに各溝10a〜10hは、
車両進行方向と垂直な軸Aに対して、反時計回りに所定
角度(θ)(本実施形態ではθ=30°)傾斜するよう
に、ブラケット9aと9bによって容器側面部を支持固
定され、ブラケット9cによって下面部を支持固定され
ている。
(b)に示す。溝10aは略V字形状をしている。因み
に本実施形態においては、溝の深さdは約3mm、溝の
幅lは約6mmである。なお本実施形態においては、他
の溝10b〜10hについても溝10aと略同一の断面
形状である。次に蓄熱容器5の取付け状態を図4に示
す。衝撃吸収材であるサイドメンバ8には3つのブラケ
ット9a、9b、9cが溶接またはねじ等によって取り
付けられている。そして、蓄熱容器5は図2に示した天
地の状態となるように、さらに各溝10a〜10hは、
車両進行方向と垂直な軸Aに対して、反時計回りに所定
角度(θ)(本実施形態ではθ=30°)傾斜するよう
に、ブラケット9aと9bによって容器側面部を支持固
定され、ブラケット9cによって下面部を支持固定され
ている。
【0030】換言すれば、溝10a〜10hの両端部に
ついて、車両進行方向と平行な車両中心軸寄りの端部が
反対側の端部よりも車両前方部寄りに位置していること
になる。このように本搭載位置における蓄熱容器5に、
溝10a〜10hを、車両進行方向と垂直な軸に対して
反時計回りに30°傾くように形成することによって、
正面衝突または左斜め前方からの衝突のどちらの衝突の
場合でも、常に各溝10a〜10hを軸に畜熱容器5が
線対称に折れ曲がるよう畜熱容器5に衝撃がかかる。そ
して、畜熱容器5は、各溝10a〜10hを起点として
変形が始まり、各溝10a〜10hと垂直な方向に容器
の径が縮小するように潰れていく。
ついて、車両進行方向と平行な車両中心軸寄りの端部が
反対側の端部よりも車両前方部寄りに位置していること
になる。このように本搭載位置における蓄熱容器5に、
溝10a〜10hを、車両進行方向と垂直な軸に対して
反時計回りに30°傾くように形成することによって、
正面衝突または左斜め前方からの衝突のどちらの衝突の
場合でも、常に各溝10a〜10hを軸に畜熱容器5が
線対称に折れ曲がるよう畜熱容器5に衝撃がかかる。そ
して、畜熱容器5は、各溝10a〜10hを起点として
変形が始まり、各溝10a〜10hと垂直な方向に容器
の径が縮小するように潰れていく。
【0031】また、車両衝突時には蓄熱容器5が潰れる
ことで、サイドメンバ8も車両進行方向と逆方向に潰れ
ていき、衝突時の衝撃を吸収する。 (他の実施形態)なお、本実施形態においては、容器本
体部が二重構造であって、外側容器の上面部と下面部お
よび内側容器の上面部と下面部に、各々複数の溝を設け
たが、容器の形状、材質および容器の取付け状態に応じ
て、車両衝突時に変形促進部となる溝が少なくとも一か
所以上に設けてあれば良く、溝の形および溝を設ける位
置は限定されない。
ことで、サイドメンバ8も車両進行方向と逆方向に潰れ
ていき、衝突時の衝撃を吸収する。 (他の実施形態)なお、本実施形態においては、容器本
体部が二重構造であって、外側容器の上面部と下面部お
よび内側容器の上面部と下面部に、各々複数の溝を設け
たが、容器の形状、材質および容器の取付け状態に応じ
て、車両衝突時に変形促進部となる溝が少なくとも一か
所以上に設けてあれば良く、溝の形および溝を設ける位
置は限定されない。
【0032】また、複数の溝を設けた場合、各溝の形状
及び車両進行方向に対する角度を略同一にする必要はな
い。但し、溝の車両進行方向に対する角度については、
好ましくは各溝の両端部のうち、車両進行方向と平行な
車両中心軸寄りの端部が反対側の端部よりも車両前方部
寄りに位置するように傾けて、各溝が車両進行方向に対
して所定角度を持つようにする。さらに好ましくは、容
器本体部に設けられた各溝と車両進行方向と垂直な軸の
成す角度が、容器を車両進行方向に対して車両中心軸よ
りも左側に搭載した時には、反時計回りに20°から5
0°の範囲内に、容器を車両進行方向に対して車両中心
軸よりも右側に搭載した時には、時計回りに20°から
50°の範囲内となるようにする。
及び車両進行方向に対する角度を略同一にする必要はな
い。但し、溝の車両進行方向に対する角度については、
好ましくは各溝の両端部のうち、車両進行方向と平行な
車両中心軸寄りの端部が反対側の端部よりも車両前方部
寄りに位置するように傾けて、各溝が車両進行方向に対
して所定角度を持つようにする。さらに好ましくは、容
器本体部に設けられた各溝と車両進行方向と垂直な軸の
成す角度が、容器を車両進行方向に対して車両中心軸よ
りも左側に搭載した時には、反時計回りに20°から5
0°の範囲内に、容器を車両進行方向に対して車両中心
軸よりも右側に搭載した時には、時計回りに20°から
50°の範囲内となるようにする。
【0033】また、車両衝突時に容器が変形を起こし始
める変形促進部の構成としては、容器の耐圧性等の性能
が一定以上保持できるならば、溝に限定されない。例え
ば容器を構成する壁面のある部分の板厚を他の部分より
も薄くすることによって、薄くした部分の強度を弱めた
構成としてもよい。また、本実施形態においては、本発
明に係る容器をハイブリッド電気自動車における車両用
畜熱式暖房装置の畜熱容器に適用した場合を示したが、
通常の水冷式エンジン自動車の車両用畜熱式暖房装置の
畜熱容器としても、また、他の種々の車両用容器にも適
用できる。
める変形促進部の構成としては、容器の耐圧性等の性能
が一定以上保持できるならば、溝に限定されない。例え
ば容器を構成する壁面のある部分の板厚を他の部分より
も薄くすることによって、薄くした部分の強度を弱めた
構成としてもよい。また、本実施形態においては、本発
明に係る容器をハイブリッド電気自動車における車両用
畜熱式暖房装置の畜熱容器に適用した場合を示したが、
通常の水冷式エンジン自動車の車両用畜熱式暖房装置の
畜熱容器としても、また、他の種々の車両用容器にも適
用できる。
【図1】本発明の実施形態における車両用蓄熱式暖房装
置の温水回路図である。
置の温水回路図である。
【図2】上記実施形態における蓄熱容器5の断面図であ
る。
る。
【図3】(a)は上記実施形態における蓄熱容器5の容
器部20の上面図、(b)は(a)のB−B断面図であ
る。
器部20の上面図、(b)は(a)のB−B断面図であ
る。
【図4】上記実施形態における蓄熱容器5の車両取付部
の上面図である。
の上面図である。
1…エンジンル−ム、5…蓄熱容器、7…ヘッドラン
プ、8…サイドメンバ、10…溝、10a〜10h…
溝、14…ヒ−タコア、20…容器本体部、101a、
102a…溝10aの端部、101b、102b…溝1
0bの端部、A…車両進行方向に対して垂直な軸、θ…
溝と軸Aとが成す角度。
プ、8…サイドメンバ、10…溝、10a〜10h…
溝、14…ヒ−タコア、20…容器本体部、101a、
102a…溝10aの端部、101b、102b…溝1
0bの端部、A…車両進行方向に対して垂直な軸、θ…
溝と軸Aとが成す角度。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神野 武男 大阪府大阪市北区天満1丁目20番5号 象 印マホ−ビン株式会社内 (72)発明者 浦田 真一 大阪府大阪市北区天満1丁目20番5号 象 印マホ−ビン株式会社内
Claims (10)
- 【請求項1】 車室より前方に位置する車両前方部に搭
載される高強度性の容器本体部(20)を持つ容器
(5)において、前記容器本体部(20)中に車両衝突
時に容器本体部(20)の変形が始まる起点となる変形
促進部(10a〜10h)を少なくとも1か所以上設け
たことを特徴とする車両用容器。 - 【請求項2】 前記容器(5)が搭載される部位がエン
ジンル−ム(1)内のヘッドランプ(7)近傍部である
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用容器。 - 【請求項3】 前記変形促進部(10a〜10h)が溝
であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
の車両用容器。 - 【請求項4】前記容器本体部(20)の上面部および下
面部が曲面形状であり、側面部が略円筒形状であるよう
な略カプセル形状の容器(5)において、前記溝の一方
の端部(101a、101b)が前記上面部又は前記下
面部に位置し、他方の端部(102a、102b)が前
記容器本体部(20)の側面部にかけて位置するように
形成されたことを特徴とする請求項3に記載の車両用容
器。 - 【請求項5】 前記溝の一方の端部(101a、101
b)が前記上面部又は前記下面部の中心軸近傍に位置す
るように形成されたことを特徴とする請求項4に記載の
車両用容器。 - 【請求項6】 前記溝(10a〜10h)の両端部(1
01a、102a、101b、102b)のうち、車両
進行方向と平行な車両中心軸寄りの端部(101a、1
02b)が反対側の端部(102a、101b)よりも
車両前方部寄りに位置するように、前記溝(10a〜1
0h)が前記容器本体部(20)に形成されたことを特
徴とする請求項3ないし5のいずれか1つに記載の車両
用容器。 - 【請求項7】 前記溝(10a〜10h)と車両進行方
向に対して垂直な軸(A)とが成す角度(θ)が20°
から50°であるように、前記溝(10a〜10h)が
前記容器本体部(20)に形成されたことを特徴とする
請求項6に記載の車両用容器。 - 【請求項8】 車両衝突時に潰れることにより衝撃を吸
収する棒状の衝撃吸収材(8)がエンジンル−ム(1)
内に車両前後方向に沿って設けられた車両において、前
記容器本体部(20)が前記衝撃吸収材(8)に取付け
られたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1
つに記載の車両用容器。 - 【請求項9】 車両に搭載される高強度性の容器本体部
(20)を有する容器(5)において、前記容器本体部
(20)中に車両衝突時に容器本体部(20)の変形が
始まる起点となる変形促進部(10a〜10h)を少な
くとも1か所以上設けたことを特徴とする車両用容器。 - 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれか1つに記
載の車両用容器を水冷エンジン(2)の温水を蓄えてお
く蓄熱容器(5)として用い、前記蓄熱容器(5)から
温水を熱交換器(14)に循環させ車室内の暖房を行う
ことを特徴とする車両用蓄熱式暖房装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24506396A JPH1086644A (ja) | 1996-09-17 | 1996-09-17 | 車両用容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24506396A JPH1086644A (ja) | 1996-09-17 | 1996-09-17 | 車両用容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1086644A true JPH1086644A (ja) | 1998-04-07 |
Family
ID=17128045
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24506396A Pending JPH1086644A (ja) | 1996-09-17 | 1996-09-17 | 車両用容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1086644A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1464802A1 (en) | 2003-03-31 | 2004-10-06 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Mounting structure and method for heat accumulation tank |
US6994268B2 (en) | 2002-08-05 | 2006-02-07 | Denso Corporation | Heat accumulator for vehicle use |
US6994058B2 (en) | 2003-04-09 | 2006-02-07 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Cooling apparatus for engine |
-
1996
- 1996-09-17 JP JP24506396A patent/JPH1086644A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6994268B2 (en) | 2002-08-05 | 2006-02-07 | Denso Corporation | Heat accumulator for vehicle use |
EP1464802A1 (en) | 2003-03-31 | 2004-10-06 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Mounting structure and method for heat accumulation tank |
US7896308B2 (en) | 2003-03-31 | 2011-03-01 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Mounting structure and method for heat accumulation tank |
US6994058B2 (en) | 2003-04-09 | 2006-02-07 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Cooling apparatus for engine |
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